JP4170091B2 - 3位置換ベンゾトリフルオリドの選択的な脱プロトン化及び官能化の方法 - Google Patents

3位置換ベンゾトリフルオリドの選択的な脱プロトン化及び官能化の方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、3位置換ベンゾトリフルオリドの2位を選択的に脱プロトン化及び官能化する方法に関する。
【0002】
米国特許5,858,924は、ある種の置換されたベンゼンスルホンアミド化合物及びそれの除草剤としての使用を開示している。米国特許5,272,128は、ある種のホスホノスルホネート化合物及びそれの除草剤としての使用を開示している。2位置換された6−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリドが、これらの除草剤の調製中間体として有用である。
【0003】
米国特許5,272,128では、3−(トリフルオロメチル)アニソールをn−ブチルリチウムにより脱プロトン化した後、二酸化硫黄により反応停止させ、そして生成したスルフィン酸リチウムを塩化スルフリルにより処理することによって、2−メトキシ−6−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリドを、2−メトキシ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリドと共に、82/18の比率で調製している。
【0004】
米国特許5,858,924では、3−(トリフルオロメチル)アニソールをn−ブチルリチウムにより脱プロトン化した後、ジプロピルジスルフィドにより反応停止させることによって、2−プロピルチオ−3−(トリフルオロメチル)アニソールを、2−プロピルチオ−5−(トリフルオロメチル)アニソールと共に、82/10の比率で調製している。次にこれをクロリン処理することにより、対応する塩化スルホニルの混合物を生産している。
これらの物質をより高収量で、かつ所望の産物に対する選択性をより上げて生産することが有益であろう。
【0005】
本発明は、1級又は2級アミンの存在下にアルキルリチウム化合物により、3位置換ベンゾトリフルオリドを、その2位において高度に選択的に脱プロトン化することに関する。生成した3−置換−2−リチオベンゾトリフルオリドを、求電子試薬との反応により更に誘導体化又は官能化する。より詳しくは、本発明は、式Iの2−リチオベンゾトリフルオリド
【化3】
Figure 0004170091
(前記式中、XはF,Cl又はORであり、RはC1〜C4アルキル基であり、この基は場合によりC1〜C4アルコキシ基により置換される)
の調製方法であって、
不活性有機溶媒中で、触媒活性を示す量の1級又は2級C1〜C8アルキルアミンの存在下に、式IIのベンゾトリフルオリド
【化4】
Figure 0004170091
(前記式中、Xは前記の定義通りである)
を、アルキルリチウムに接触させること、ただしアルキルリチウムのモル量は、ベンゾトリフルオリドのモル量と1級又は2級アルキルアミンのモル量との合計量よりも少ない;及び
この反応混合物を平衡化すること
を含んで成る前記調製方法に関する。本発明の別の観点として、この3−置換−2−リチオベンゾトリフルオリドを、更に求電子試薬と接触させる。
【0006】
本文中の用語「アルキル」及び「その誘導体」、例えばアルコキシは、直鎖状、分鎖状及び環状の基を包含する。従って、典型的なアルキル基はメチル、エチル、1−メチルエチル、プロピル、シクロプロピル、ブチル、1,1−ジメチルエチル、シクロブチル及び1−メチルプロピルである。メチル及びエチルがしばしば好ましい。時にアルキル基は、ノルマル(n)、イソ(i)、第二(s)又は第三(t)アルキルと称される。「場合によりC1〜C4アルコキシ基により置換されたアルキル」とは、典型的にはメトキシメチル、1−メトキシエチル及び1−エトキシエチルである。
【0007】
出発材料である3位置換ベンゾトリフルオリドは既知化合物であり、当業者に周知の方法により調製することができる。このメトキシメチルエーテル体及びエトキシエチルエーテル体の調製に関し、Protecitve Groups in Organic Synthesis, 3rd ed., T. W. Greene and P. G. Wuts, John Wiley & Sons, Inc., 1999を参照されたい。
【0008】
この2位の選択的な脱プロトン化を、出発材料である3位置換ベンゾトリフルオリドを、不活性有機溶媒中で、触媒活性を示す量の1級又は2級アルキルアミンの存在下にアルキルリチウムに接触させること、及びこの反応混合物を平衡化させることにより達成する。
【0009】
このアルキルリチウム化合物は強塩基として作用する。任意のアルキルリチウム化合物を使用しうる。メチルリチウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウムなどの市販のアルキルリチウム化合物が好ましい。完全な変換には、1当量のアルキルリチウム塩基が必要であろうが、しばしば、少し過剰な量の出発材料の3位置換ベンゾトリフルオリドと反応させることがより有益である。典型的には1〜10%過剰なモル量の出発材料の3位置換ベンゾトリフルオリドが好ましく、2〜5%過剰なモル量がより好ましい。3位置換ベンゾトリフルオリドに対し過剰なモル量のアルキルリチウムを用いることも可能であるが、望ましくない副反応を避けるためには、アルキルリチウムのモル量は、3位置換ベンゾトリフルオリドのモル量と1級又は2級アルキルアミンのモル量との合計量よりも少ないべきであろう。
【0010】
この反応をC1〜C8アルキルアミンの存在下に行うことにより、2位の脱プロトン化の選択性が向上する。このアルキルアミンは1級(R'NH2)又は2級(R'R"NH)であってよい。ただしR’及びR”は、独立にC1〜C8アルキル基であり、この基は場合によりC1〜C4アルコキシ基により置換される。R’及びR”は、合体して1〜8個の炭素原子及びO,S又はNH原子を含有する脂肪族二官能価物であってもよい。好適な1級又は2級C1〜C8アルキルアミンには、オクチルアミン、メトキシエチルアミン、ジ(i−プロピル)アミン、ジ(n−プロピル)アミン、ジ(s−ブチル)アミン、ジ(ヘキシル)アミン、ピペリジン、ピペラジン及びモルホリンが含まれる。一般に2級アミンが好ましい。この1級又は2級C1〜C8アルキルアミンは、触媒活性を示す量で存在する。1級又は2級C1〜C8アルキルアミンの触媒上有効な量を、出発材料の各3位置換ベンゾトリフルオリド毎に日常的な実験により容易に決定できる。多くの場合、出発材料の3位置換ベンゾトリフルオリドの量に対して0.01〜20%のモル量の1級又は2級C1〜C8アルキルアミンを用いる。通常は0.1〜10%のモル量が好ましく、1〜5%のモル量が最も好ましい。この1級又は2級C1〜C8アルキルアミン触媒を、脱プロトン化の前又は後に反応混合物に加えうる。
【0011】
当該反応を、不活性有機溶媒中、すなわち前記の反応体を少なくとも部分的に溶解し、かつそれらの反応体に対して化学的に不活性である有機物質中で、無水条件下に行う。「反応体に対して化学的に不活性である」とは、強塩基アルキルリチウムに対する溶媒の反応性が、それに対する3位置換ベンゾトリフルオリド及び1級又は2級アルキルアミンの反応性よりも少なくとも低いことを意味する。好適な不活性有機溶媒には、C5〜C8の直鎖状、分鎖状又は環状の炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン及びイソ−オクタン、並にエーテル、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン及びグリコールエーテルが含まれる。一般にエーテルが好ましい。しばしば炭化水素とエーテルの混合物も好ましく、テトラヒドロフランと市販のオクタン混合物との混合物が最も好ましい。場合により、(出発材料の3位置換ベンゾトリフルオリドの量に基づいて)1モル当量以下の第三アミン、例えばテトラメチルエチレンジアミンを溶媒に添加すること、特に単独使用する炭化水素の溶媒に添加すること、が有益である。1当量超の第三アミンを使用しても、有益性は更には向上しない。
【0012】
脱プロトン化は、置換基Xの性質、使用する溶媒及びアルキルリチウムに応じて−100℃〜50℃の温度で行う。日常的な最適化の手法により、最適温度を容易に決定することができる。例えばXがF又はClである場合、脱プロトン化の温度は好ましくは−100℃〜−50℃である。XがORである場合、脱プロトン化の温度は好ましくは−70℃〜25℃である。アルキルリチウムを添加した後、1級又は2級C1〜C8アルキルアミンの存在下に、リチオベンゾトリフルオリドの反応混合物を、熱力学的平衡に達するまで平衡化する。
【0013】
平衡化は、脱プロトン化の温度と同じ温度、又はそれより高温で行うことがしばしば好ましい。しかし場合により、例えばXがF又はClである場合に、ベンザインの生成を抑えるために、より低温で平衡化を行うべきである。従って平衡化は、一般に−100℃〜50℃の温度で行い、XがORである場合には好ましくは0℃〜25℃で、そしてXがF又はClである場合には好ましくは−70℃〜−50℃で行う。平衡化の期間は一般に0.5時間〜3時間である。
【0014】
本方法は、圧力には感受性を示さず、従って通常は大気圧又はそれより少し高圧で行われる。本方法は、好ましくは乾燥した不活性気体中で、例えば窒素ガス層を与えることによって行われる。
【0015】
典型的には、3−置換−2−リチオベンゾトリフルオリドを単離せずに、平衡化後に、求電子試薬と反応させる。求電子試薬とは、電子対を標的にする試薬のことである。好適な求電子試薬には、限定ではなく、臭素、沃素、硫黄、ジスルフィド、二酸化硫黄、二酸化炭素、スルフリルハリド、ホスホリルハリド、アルデヒド、アミド、及びアルキルもしくはアシルハリドが含まれる。硫黄、アルキルジスルフィド及び二酸化硫黄が特に好ましい求電子試薬である。上記リチオベンゾトリフルオリド反応混合物が平衡化した後、その混合物を冷却してから、リチオベンゾトリフルオリドに求電子試薬を添加してよい。あるいは、リチオベンゾトリフルオリドを、XがORである場合には0℃〜25℃で、XがF又はClである場合には−100℃〜−60℃で求電子試薬に添加してもよい。最終生成物は、求電子試薬の性質に依存した特性を有し、これを、当業者に周知の慣習的な方法により単離及び回収することができる。
【0016】
典型的な反応では、3位置換ベンゾトリフルオリドを、窒素雰囲気下で乾燥エーテル溶媒中に溶解する。次に1級又は2級C1〜C8アルキルアミンを添加し、更に場合により任意の第三アミンも添加する。この反応液を冷却し、そしてアルキルリチウム化合物を添加する。この反応混合液を撹拌して、脱プロトン化を完了させる。次にリチオベンゾトリフルオリドを平衡に至らせる。平衡に達した後、再びこの反応混合液を冷却して、求電子試薬によって処理する。リチオベンゾトリフルオリドが完全に反応停止した後、この反応混合液を処理して、生成物を回収する。
本発明を説明するために下記実施例を示す。
【0017】
実施例
1.2−メトキシ−6−トリフルオロメチルチオフェノール
3つ口の125 mLフラスコにN2を充満させた後、そこにN2通気口、磁気撹拌子、温度計を配置し、そして1つのセプタム(septum)を残した。このフラスコに、3−トリフルオロメチルアニソール(12.8 g, 73 mmol)、テトラヒドロフラン(THF; 37 mL)及びジ(i−プロピル)アミン(DIPA; 0.2 mL, 1.4 mmol)を加えた。この溶液を0℃に冷却し、次に温度が10〜15℃を保つ速度でn-BuLi(ヘキサン中2.5 M, 28 mL, 約70 mmol)を加えた。生成したスラリーを5℃に冷却し、そして15分間撹拌した。ガスクロマトグラフィー(GC)分析(ジ−n−プロピルジスルフィド(DPS)中で反応停止した)から異性体比は77 : 5であることが示された。DIPA (0.2 mL)を加え、そして50分間撹拌し続けた。GC分析から異性体比は138 : 1であることが示された。別の125 mLの三つ口フラスコにN2を充満させた後、そこにN2通気口、テフロンTMカニューレ、撹拌子、そして温度計を配置した。この容器に硫黄(2.3 g, 72 mmol)及びTHF (20 mL)を加えた。生成したスラリーを5℃に冷却し、次に温度が15〜20℃を保つ速度で、カニューレから上記のアリールリチウムのスラリーを加えた。添加完了後、生成した琥珀色の溶液を10〜15℃で35分間撹拌した。この混合液を2 M HCl (50 mL)中にそそぎ込み、そして相を分離させた。水相を酢酸エチル(EtOAc; 25 mL)により抽出した。合わせた有機層を塩水(75 mL)により洗浄し、そして乾燥させた(MgSO4)。真空中で溶媒を取り除き、琥珀色の油(16.5 g)を得た。ガスクロマトグラフィー分析/質量分析 (GC/MS)から、この油には、約4%の出発材料のアニソール及び2%の生成物の望ましくない異性体が含まれていた。
1H NMR (CDCl3): 3.93 (s, 3H), 4.54 (q, J=5 Hz, 1H), 6.99 (d, J=8 Hz, 1H), 7.16 (apparent t, J=8 Hz, 1H), 7.24 (dd, J=8 Hz, 2 Hz, 1H); MS (GC, 70 eV) 208 (M+, 100 %), 187 (95 %), 145 (80 %)
【0018】
2.2−(メトキシメトキシ)−6−トリフルオロメチルベンゼン−スルホニルクロリド
無水エチルエーテルを含んだ1 Lフラスコ中に、3−トリフルオロメチルフェノールのメトキシメチルエーテル(12.0 g, 58.3 mmol)を加え、そしてテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA; 7.0 g, 60 mmol)を加え、続いてDIPA (0.3 mL, 2.2 mmol)を加えた。−70℃に冷却した後、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5 M n-BuLi, 23 mL, BuLi 58 mmol)をゆっくりと加えた。次にこの反応液を0℃に暖め、そして1時間撹拌した。その時点でその少量をジメチルジスルフィドに加えて反応停止させ、GC分析からリチウム化が>80%
起きていること、及び異性体が唯一存在することが示された。次にこの溶液を−78℃に再び冷却した。無水エーテル100 mLを含んだ別のフラスコをドライアイス−アセトン槽中で冷却し、その中に二酸化硫黄を凝縮させた。次にこの溶液を、移転用両頭針を用いて上記のリチウム化用反応混合液に加えた。反応混合液を室温まで暖め、更にエーテル(100 mL)を加え、そして反応混合液を吸引濾過した。収集した固体をエーテルにより洗浄し、そして真空下で乾燥した。次にこの固体を、ヘキサン(500 mL)中に撹拌して懸濁し、そして塩化スルフリル(10.0 g, 74 mmol)をゆっくりと加えた。この懸濁液を室温で1時間撹拌し、そして濾過した。その固体を少量のジクロロメタンによりリンスし、その濾液を濃縮した。その残査を300 mLのジクロロメタン中に溶解/懸濁し、塩水により一度洗浄した。次にその有機溶液をMgSO4上で乾燥し、濾過し、そして濃縮して、少し黄色味がかった油12.7 gを得た。1H−NMR分析から、この生成物は所望の塩化スルホニルであり、望ましくない異性体を全く含まなかった。
1H NMR (CDCl3): 7.76 (t, J=8 Hz, 1H), 7.67 (d, J=7.8 Hz, 1H), 7.56 (d, J=7.8 Hz, 1H), 5.45 (s, 2H), 3.59(s, 3H); 13C NMR (CDCl3): 157.70, 136.04, 131.23, 129.4 (q, J=34 Hz), 121.9 (q, J=275 Hz), 121.1, 120.6 (q, J=7.5 Hz), 95.45, 57.22.
【0019】
3.2−n−プロピルチオ−3−トリフルオロメチルフェノール
12 Lの4つ口丸底フラスコにN2を充満させた後、そこに機械式撹拌子を入れ、漏斗を追加し、温度計及び凝縮器/N2通気口を配置した。この容器にO−(1−(エトキシ)エチル)−3−(トリフルオロメチル)フェノール(875 g, 3.74 mol)及びTHF (4.3 L)を加えた。この溶液を10〜15℃に冷却し、それからTMEDA (564 mL, 3.7 mol)及びDIPA (35 mL, 0.035 mol)を加えた。添加終了時までに23℃に発熱する速度でn-BuLi(ヘキサン中2.4 M n-BuLi 1.5 L, 3.75 mol)を1滴ずつ加えた。陰イオンに関して完全に平衡化させるために、この茶色の溶液を室温で2時間撹拌した。その溶液を−50℃に冷却し、そしてDPS (700 mL, 4.6 mol)を15分間かけて加えた。その結果−30℃までゆっくりと発熱した。冷却槽を取り除き、混合液を室温までゆっくりと暖め、かつ一晩撹拌した。生成したスラリーを、氷水(4.3 L)及びヘキサン(2.8 L)に加えた。その結果12℃から19℃に発熱した。相を十分に混合してから、分離させた。水相を捨て、有機相を半飽和した塩水(3.0 L)により洗浄した。回転式蒸発器により溶媒を取り除くことにより、暗琥珀色の油(1316 g, 収量約90%,80 GCエリア%)を得た。これは生産物、未反応の出発材料及びDPSを含有していた。この粗材料を次の行程に用いた。
【0020】
上記の琥珀色の油をメタノール(1700 mL)中に溶解し、そして濃塩酸(95 mL)により処理した。その結果約15分間にわたって38℃までゆっくりと発熱した。更に30分間撹拌した後に、GC分析により、脱プロトン化が完了したことが示された。真空中でメタノールを取り除くことにより、琥珀色の残査を得たが、いくらかの固体も併存した。この残査をトルエン(1200 mL)と半飽和した塩水(600 mL)とに分配した。その有機相を、別の半飽和塩水(600 mL)により洗浄し、そして真空中で溶媒を取り除くことにより、琥珀/茶色の液体(1050 g)を得た。充填済み蒸留塔(20 cm X 4 cm;ガラス製ラッシヒリングを充填した)を用いて、蒸留の全期間中50〜80℃/3 mmHgで、そして3/1の還流比率で低沸成分(lights) を除去した。分画中に所望の生産物が80 GCエリア%で含まれるまで、塔頂から分画を採取した。容器の底の成分を1バルブ(bulb to bulb)ずつ蒸留し(60〜75℃、1.0 mmHg)、そして生産物を黄白色の液体として収集した(735 g; 98.8 GCエリア%)。
1H NMR (CDCl3): 1.0 (t, J=7.3 Hz, 3H), 1.62 (m, 2H), 2.70 (t, J=7.5 Hz, 2H), 7.22 (d, J=8.1 Hz, 1H), 7.28 (d, J=7.9 Hz, 1H), 7.38 (m, 1H), 7.50 (bs, 1H).
【0021】
4.O−(メトキシメチル)−2−n−プロピルチオ−3−(トリフルオロメチル)フェノール
O−(メトキシメチル)−3−(トリフルオロメチル)フェノール(0.5 g, 2.27 mmol)をN2雰囲気下で乾燥した3つ口フラスコに加えた。この油を無水THF (12 mL), TMEDA (0.38 mL, 2.49 mmol)及びDIPA (0.016 mL, 0.11 mmol)により希釈した。生成した溶液をドライアイス/アセトン槽(−70℃)中で冷却した。この冷溶液に、n−ブチルリチウム溶液(ヘキサン中2.5 M, 0.9 mL, 2.25 mmol)を、温度が−65℃を超えないように一滴ずつ加えた。その反応混合液を−70℃で1時間撹拌し、そして0℃まで暖め、そして45分間撹拌した。この反応混合液を−70℃に冷却し、DPS (0.39 mL, 2.49 mmol)を加え、次にその混合液を−10℃に暖めた。飽和塩化アンモニウム水溶液(20 mL)を加えた。生成した混合液を15分間撹拌し、ジエチルエーテル(120 mL)及びH2O (50 mL)により希釈し、そうして各層を分離させた。有機層を塩水により洗浄し(3 X 150 mL)、乾燥し(MgSO4)し、濾過し、そして真空中で溶媒を除去することによって、金色の油(0.60 g) を得た。
1H NMR (CDCl3): 7.38 (t, J=8 Hz, 1H), 7.23 (m, 2H), 5.64 (s, 2H), 3.38 (s, 3H), 2.69 (t, 3H), 1.59 (q, 2H), 0.97 (t, 3H).
【0022】
5.2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−n−プロピルチオベンゼン
3つ口の125 mLフラスコにN2を充満させた後、そこにN2通気口、撹拌子、温度計を配置し、そして1つのセプタムを残した。この容器に、3−トリフルオロベンゾトリフルオリド(9.0 g, 55 mmol)、THF (25 mL)及びDIPA (0.2 mL, 1.4 mmol)を加えた。この溶液を−65℃に冷却し、そして温度が−60〜−65℃を保つ速度でn-BuLi(ヘキサン中2.5 M, 20 mL, 50 mmol)を一滴ずつ加えた。添加完了後、その溶液を−75℃に冷却し、そして20分間撹拌した。その時点でのGC分析(DPSによる反応停止)から異性体比は40 : 3であることが示された。上記溶液を−75℃で更に1.4時間撹拌した。その時点でのGC分析から異性体比は81 : 1であることが示された。DPS (8.3 g, 55 mmol)を一度に加えた。その結果−45℃まで発熱し、かつ高粘度のスラリーが生じた。そのスラリーを室温まで暖め、次にヘキサン(50 mL)及び水(50 mL)により希釈した。相を十分に混合してから分離させた。有機相を水により洗浄し(2 X 50 mL)、乾燥し(Na2SO4)、そして真空中で溶媒を取り除くことによって、金色の液体として生成物を得た(11.0 g)。GC分析から、これには6%のDPS及び1%未満の望ましくない異性体が含まれていた。
1H NMR (CDCl3): 1.0 (t, J=7 Hz, 3H), 1.55 (m, 2H), 2.89 (t, J=7 Hz, 3H), 7.27 (m, 1H), 7.37 (m, 1H), 7.50 (d, J=8 Hz, 1H).

Claims (8)

  1. 式Iの2−リチオベンゾトリフルオリド
    Figure 0004170091
    (前記式中、XはF,Cl又はORであり、RはC1〜C4アルキル基であり、この基は場合によりC1〜C4アルコキシ基により置換される)
    の調製方法であって、
    不活性有機溶媒中で、触媒活性を示す量の1級又は2級C1〜C8アルキルアミンの存在下に、式IIのベンゾトリフルオリド
    Figure 0004170091
    (前記式中、Xは前記の定義通りである)
    を、アルキルリチウムに接触させること、ただしアルキルリチウムのモル量は、ベンゾトリフルオリドのモル量と1級又は2級アルキルアミンのモル量との合計量よりも少ない;及び
    この反応混合物を平衡化すること
    を含んで成る、前記調製方法。
  2. 前記アルキルリチウムがn−ブチルリチウムである、請求項1の方法。
  3. 前記C1〜C8アルキルアミンが2級アミンである、請求項1又は2の方法。
  4. 前記C1〜C8アルキルアミンがジ(i−プロピル)アミンである、請求項3の方法。
  5. 前記不活性有機溶媒が、炭化水素、エーテル、又はそれらの混合物である、請求項1〜4のいずれかの方法。
  6. 前記溶媒が、テトラヒドロフランとオクタンとの混合物である、請求項5の方法。
  7. XがORであり、Rが1−エトキシエチルである、請求項1〜6のいずれかの方法。
  8. 平衡化された反応混合物を更に求電子試薬と接触させる、請求項1〜7のいずれかの方法。
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