JP4167775B2 - 二酸化炭素メタン化用触媒及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、二酸化炭素をメタンに変換するための高活性触媒とその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、世界中で大量に放出される二酸化炭素による地球の温暖化が社会問題となっている。しかし、現在の産業活動や市民生活の水準を維持しながら二酸化炭素の放出量を減らすことは困難である。従って、生成した二酸化炭素を大気に放出せずに回収し、メタン等の有効物質に変換して再利用するための技術の開発が要望されている。
【0003】
従来、二酸化炭素の処理法としては、触媒の存在下、二酸化炭素を数十気圧の圧力で水素と反応させてメタノールに変換する研究が行われている。
【0004】
一方、本出願人らは、アモルファス合金に酸化還元処理を施したものの中に、二酸化炭素と水素との反応で大気圧でも高速でメタンを生成させる触媒として機能するものを見出し、特開平10−244158号公報、同10−43594号公報及び同10−263400号公報において、次のような発明を出願した。
【0005】
特開平10−244158号公報に記載される発明は、以下の2発明からなる。
【0006】
(1)8原子%以上のZrと希土類元素であるY,La,Ce,Nd,Sm,Gd,Tb,Dyの少なくとも1種5原子%以下との合計で80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする二酸化炭素のメタン化用アモルファス合金触媒。
【0007】
(2)Ti,Nb,Taの少なくとも1種と8原子%以上のZrと希土類元素であるY,La,Ce,Nd,Sm,Gd,Tb,Dyの少なくとも1種5原子%以下との合計で80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする二酸化炭素のメタン化用アモルファス合金触媒。
【0008】
特開平10−43594号公報に記載される発明は、以下の6発明からなる。
【0009】
(1)20原子%以上のZrと5原子%を超え15原子%以下の希土類元素であるY,La,Ce,Nd,Sm,Gd,Tb,Dyの群から選ばれる少なくとも1種との合計で80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする二酸化炭素のメタン化用アモルファス合金触媒。
【0010】
(2)Ti,Nb,Taの少なくとも1種と10原子%以上のZrとの合計で20原子%以上と希土類元素であるY,La,Ce,Nd,Sm,Gd,Tb,Dyの群から選ばれる少なくとも1種5原子%を超え15原子%以下との合計で80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする二酸化炭素のメタン化用アモルファス合金触媒。
【0011】
(3)20原子%以上のZrと15原子%以下のMgとの合計で80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする二酸化炭素のメタン化用アモルファス合金触媒。
【0012】
(4)Ti,Nb,Taの少なくとも1種と10原子%以上のZrとの合計で20原子%以上と15原子%以下のMgとの合計で80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする二酸化炭素のメタン化用アモルファス合金触媒。
【0013】
(5)希土類元素であるY,La,Ce,Nd,Sm,Gd,Tb,Dyの群から選ばれる少なくとも1種とMgとの合計で15原子%以下と20原子%以上のZrとの合計で80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする二酸化炭素のメタン化用アモルファス合金触媒。
【0014】
(6)Ti,Nb,Taの少なくとも1種と10原子%以上のZrとの合計で20原子%以上と希土類元素であるY,La,Ce,Nd,Sm,Gd,Tb,Dyの群から選ばれる少なくとも1種とMgとの合計で15原子%以下との合計で80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする二酸化炭素のメタン化用アモルファス合金触媒。
【0015】
特開平10−263400号公報に記載される発明は、炭化水素改質ガス用アモルファス合金触媒とその用法であって、以下の5発明からなる。
【0016】
(1)20原子%以上80原子%以下のZrを含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする炭化水素改質ガス用アモルファス合金触媒。
【0017】
(2)Ti,Nb,Taの少なくとも1種と10原子%以上のZrとの合計で20原子%以上80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする炭化水素改質ガス用アモルファス合金触媒。
【0018】
(3)20原子%以上のZrと希土類元素であるY,La,Ce,Nd,Sm,Gd,Tb,DyにMgを加えた群から選ばれる少なくとも1種15原子%以下との合計で80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする炭化水素改質ガス用アモルファス合金触媒。
【0019】
(4)Ti,Nb,Taの少なくとも1種と10原子%以上のZrとの合計で20原子%以上と希土類元素であるY,La,Ce,Nd,Sm,Gd,Tb,DyにMgを加えた群から選ばれる少なくとも1種15原子%以下との合計で80原子%以下含み、Co及びNiの少なくとも1種を実質的残部とするアモルファス合金を前駆体とし、これに酸化還元処理を施すことを特徴とする炭化水素改質ガス用アモルファス合金触媒。
【0020】
(5)上記触媒を充填して形成した複数段の反応管と該複数段の反応管間を直列に接続する経路を設け、上記反応管内で生成された水分を上記経路において冷却除去することを特徴とする炭化水素改質ガス用アモルファス合金触媒の用法。
【0021】
上記出願に係るアモルファス合金を前駆体とする触媒は、二酸化炭素のメタン化に、他の例を見ない高活性を備えている。この高活性の原因の一つは、合金を前駆体とするため、酸化によって生じるジルコニアが、常温では本来安定でない正方晶系になり、これに担持されたニッケルやコバルトが高活性を示すことによる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
アモルファス合金を前駆体とする触媒は上述の如く、高活性を備えているが、アモルファス合金を製造するための特別な設備を必要とし、製造が容易ではないという不具合がある。
【0023】
一方で、正方晶ジルコニアに担持されたニッケルが高活性であるなら、アモルファス合金を前駆体とする方法以外に、通常の含浸法による簡易な製造技術によっても、正方晶ジルコニア担持ニッケル及び/又はコバルト触媒を作製することが求められる。
【0024】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、二酸化炭素のメタン化に高活性を示す触媒であって、含浸法により容易に作製することができる二酸化炭素メタン化用触媒及びその製造方法を提供するものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】
本発明の二酸化炭素メタン化用触媒は、正方晶ジルコニア系担体にNi及び/又はCoを担持してなる二酸化炭素メタン化用触媒において、該正方晶ジルコニア系担体は、Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Eu,Mg及びCaよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の安定化元素を含み、該ジルコニア系担体中の該安定化元素の含有量が、Zrと安定化元素との合計に対して15原子%以下であり、Ni及び/又はCoの担持量が、Zrと安定化元素とNi及び/又はCoとの合計に対して5〜50原子%であることを特徴とする。
【0026】
このような本発明の二酸化炭素メタン化用触媒は、ジルコニアゾル水溶液に、Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Eu,Mg及びCaよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の塩を添加し、攪拌下、加熱蒸発乾固させて主成分が正方晶系構造のジルコニア系担体を製造する工程と、得られたジルコニア系担体をNi及び/又はCoの塩の水溶液に添加し、攪拌下、加熱蒸発乾固させた後焼成し、その後還元処理することを特徴とする本発明の二酸化炭素メタン化用触媒の製造方法により容易かつ効率的に製造することができる。
【0027】
前述の如く、本発明者らは長年にわたり酸化物の生成及び触媒に関する研究を行い、ニッケル及び/又はコバルトを担持したジルコニア触媒は、担体であるジルコニアが正方晶系であるとき二酸化炭素のメタン化に高活性を示すことを知見し、この知見に基き、更に研究を重ねた結果、正方晶ジルコニアの作製にはジルコニアに希土類金属を始め種々の低原子価の金属イオンを含有させることが有効であること、触媒担体となるジルコニアはジルコニアゾル水溶液から作製し得ること、そしてジルコニアゾル水溶液に所定の低原子価金属イオンを添加することによって正方晶ジルコニアを作製し得ることを見出し、主成分が正方晶系となるように含浸法により作製したジルコニアを担体とし、これにNi及び/又はCoを担持した本発明の高活性二酸化炭素メタン化用触媒及びその製造方法を完成させた。
【0028】
本発明の二酸化炭素メタン化用触媒は、このように含浸法により、特別な設備や製造技術を必要とすることなく、容易に製造することができる。しかも、二酸化炭素のメタン化に当っては、反応選択率がほぼ100%メタンであって、微量の副産物はエタンである上に、反応平衡は常圧でも極端に生成物側に片寄っているため、メタンと共に生成する水を除く以外に、不純物を除いて反応を高圧で何度も繰り返すような特別かつ複雑な施設を必要とせずに、途中で水を除く単純な常圧の施設で迅速に、二酸化炭素をメタンに転換させることができる高性能触媒である。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0030】
本発明の二酸化炭素メタン化用触媒の構成元素及びその含有量は表1に示す通りである。
【0031】
【表1】
【0032】
次に本発明における各成分組成を限定する理由を述べる。
【0033】
本発明ではZrより低原子価であるY,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Eu,Mg,Caの1種以上をジルコニアが含むことによって正方晶系ジルコニアが安定化され、ジルコニアの主成分が正方晶となるが、これらの安定化元素を過度に多量に含むと、他の結晶系となることがあることから、安定化元素はZrと合わせた金属イオンの百分率で15原子%以下とする。ただし、安定化元素の含有量が少な過ぎると安定化元素を添加したことによる十分な安定化効果が得られないことから、安定化元素はZrと安定化元素との合計に対して1原子%以上、特に5〜15原子%とするのが好ましい。
【0034】
また、Ni及び/又はCoは、上記ジルコニア系担体に担持されて触媒活性を発揮する本発明触媒の基礎となる元素であって、少な過ぎると触媒としての能力が発揮されず、また過剰であると、凝集して触媒性能が低下するので、安定化元素及びZrと合わせたNi及び/又はCoの百分率で5〜50原子%、好ましくは5〜15原子%とする。
【0035】
なお、本発明において、Ni及び/又はCoの一部を少量のFeで置換すること、また、Ni,Co及びFeがジルコニア系担体に含まれることは、本発明の目的に何ら支障がない。
【0036】
このような本発明の二酸化炭素メタン化用触媒は、本発明の方法に従って、次の手順で容易に製造することができる。
【0037】
まず、ジルコニアゾル水溶液に、安定化元素濃度がジルコニウムとの和にして、15原子%以下の安定化元素の塩の水溶液を添加して、攪拌混合しながら加熱して蒸発乾固させる。得られた粉末を大気雰囲気中200〜800℃で0.1〜100時間程度焼成する。これにより、安定化元素により正方晶ZrO2構造が安定化された正方晶ジルコニア系担体が得られる。
【0038】
次に、この正方晶ジルコニア系担体を、Co及び/又はNi濃度が1〜60重量%程度のCo及び/又はNiの塩の水溶液に添加して、攪拌混合しながら加熱して蒸発乾固させる。得られた粉末を大気雰囲気中300〜800℃で0.1〜100時間程度焼成した後、水素雰囲気中、200〜500℃で1〜100時間加熱して還元する。
【0039】
これにより、正方晶ジルコニア系担体にCo及び/又はNiを担持した二酸化炭素メタン化用触媒が製造される。
【0040】
なお、ジルコニアゾル水溶液に添加する安定化元素の塩の水溶液の陰イオンは、蒸発乾固後にジルコニア中に残留しないもの、具体的には硝酸イオン、酢酸イオンが望ましく、同様にNi及び/又はCoを担持する際に用いるNi及び/又はCoの塩の陰イオンも、蒸発乾固後にNi及び/又はCoの1種以上と共に残留しないもの、具体的には硝酸イオン、塩化物イオン、酢酸イオンが望ましい。
【0041】
本発明では、このように、ジルコニアゾルを乾燥固化させる際に、正方晶ジルコニア構造を安定化させる金属イオンを加えることによって、担体として高性能な正方晶ジルコニアを作製し、これにCo及び/又はNiを担持させて高活性触媒を製造することができる。
【0042】
このようにして得られる本発明の二酸化炭素メタン化用触媒は、二酸化炭素と水素とを所定のモル比で反応させるメタン化反応の触媒として高い触媒活性を示す。
【0043】
なお、本発明の二酸化炭素メタン化用触媒を用いて、二酸化炭素のメタン化を行うには、例えば、本発明の二酸化炭素メタン化用触媒を充填した反応管に、二酸化炭素と水素とをCO2:H2=1:1〜4(モル比)の割合で混合したガスを大気圧下、100〜300℃で2〜15リットル/hrで流通させて反応させれば良い。
【0044】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0045】
実施例1
ジルコニアゾル水溶液(日産化学社製「NSZ30A」Zr:30重量%,pH:4)10gにSm濃度が5重量%の硝酸サマリウム水溶液を11g加え、これをマグネチックスターラーを用いて攪拌しながら加熱し、蒸発乾固させた。得られた粉末を更に大気雰囲気下、500℃で5時間焼成し、正方晶系のZrO2構造を持った(Zr0.9Sm0.1)O1.85触媒担体を作製した。この担体のBET表面積は75.9m2/gであった。正方晶ZrO2構造はCuKα線を用いたX線回折により確認した。
【0046】
この担体2gを硝酸ニッケル水溶液(Ni:5重量%)8gに加え、マグネチックスターラーを用いて攪拌しながら加熱し、蒸発乾固させた。得られた粉末を大気雰囲気下、500℃で5時間焼成し、その後水素気流中300℃で5時間還元することにより、金属イオンの百分率で30原子%Niを担持したNi/(Zr0.9Sm0.1)O1.85触媒を得た。
【0047】
得られた触媒1gを内径8mmのガラス管のガラスウール上に詰めたものを反応管とし、電気炉内に設置した。二酸化炭素と水素の割合が1対4(モル比)の反応ガスを225℃に保持したこの反応管に通過させ、通過後のガスの成分をガスクロマトグラフで分析した。
【0048】
その結果、反応ガスを1時間に5.4リットル流した際の、二酸化炭素のメタンへの変換率は77.2%であった。なお、ガスクロマトグラフで検出される物質はCO2,H2,CH4が殆どであって、選択率ほぼ100%でCH4が生じることが確認された。
【0049】
比較例1
担体の製造に当り、硝酸サマリウム水溶液を添加しなかったこと以外は実施例1と同様に行って、単斜晶系のジルコニアに金属イオンの百分率で30原子%のNiを担持したNi/ZrO2触媒を得た。この触媒について、実施例1と同様にして二酸化炭素のメタンへの変換率を調べたところ、9.0%であった。
【0050】
実施例1と比較例1の結果から、本発明の触媒は、大気圧で二酸化炭素を水素との反応でほぼ100%の選択率でメタンへ変換することができる極めて高活性な触媒であることが判明した。
【0051】
実施例2
実施例1と同様にして、Smの代りに表2,3に示す種々の金属イオンを加えて作製した正方晶系が主成分のジルコニア担体にNi及び/又はCoを担持した触媒を作製し、実施例1と同様にして触媒性能を調べ(ただし、反応温度は250℃とした。)、結果を表2,3に示した。
【0052】
表2,3より、本発明の触媒はいずれも大気圧で二酸化炭素を水素との反応でほぼ100%の選択率でメタンへ変換する極めて高活性な触媒であることが判明した。
【0053】
【表2】
【0054】
【表3】
【0055】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明の二酸化炭素メタン化用触媒及びその製造方法によれば、水素を大気圧で二酸化炭素と反応させてメタンに変えるための高活性二酸化炭素メタン化用触媒を、通常の含浸法により容易かつ高収率で製造することができる。
Claims (3)
- 正方晶ジルコニア系担体にNi及び/又はCoを担持してなる二酸化炭素メタン化用触媒において、
該正方晶ジルコニア系担体は、Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Eu,Mg及びCaよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の安定化元素を含み、
該ジルコニア系担体中の該安定化元素の含有量が、Zrと安定化元素との合計に対して15原子%以下であり、
Ni及び/又はCoの担持量が、Zrと安定化元素とNi及び/又はCoとの合計に対して5〜50原子%であることを特徴とする二酸化炭素メタン化用触媒。 - 請求項1に記載の二酸化炭素メタン化用触媒を製造する方法において、
ジルコニアゾル水溶液に、Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Eu,Mg及びCaよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の塩を添加し、攪拌下、加熱蒸発乾固させて主成分が正方晶系構造のジルコニア系担体を製造する工程と、得られたジルコニア系担体をNi及び/又はCoの塩の水溶液に添加し、攪拌下、加熱蒸発乾固させた後焼成し、その後還元処理することを特徴とする二酸化炭素メタン化用触媒の製造方法。 - 正方晶ジルコニア系担体にNi及び/又はCoを担持してなる二酸化炭素メタン化用触媒において、
該正方晶ジルコニア系担体は、Y,La,Ce,Pr,Nd,Sm,Gd,Tb,Dy,Eu,Mg及びCaよりなる群から選ばれる1種又は2種以上の安定化元素を含み、
該ジルコニア系担体中の該安定化元素の含有量が、Zrと安定化元素との合計に対して15原子%以下であり、
Ni及び/又はCoの担持量が、Zrと安定化元素とNi及び/又はCoとの合計に対して5〜50原子%である二酸化炭素メタン化用触媒であって、
ジルコニアゾル水溶液に前記安定化元素の塩を添加し、攪拌下、加熱蒸発乾固させて主成分が正方晶系構造のジルコニア系担体を製造する工程と、得られたジルコニア系担体をNi及び/又はCoの塩の水溶液に添加し、攪拌下、加熱蒸発乾固させた後焼成し、その後還元処理することにより製造されることを特徴とする二酸化炭素メタン化用触媒。
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