JP4155422B2 - 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形した絶縁性フィルム - Google Patents
熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形した絶縁性フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP4155422B2 JP4155422B2 JP09527898A JP9527898A JP4155422B2 JP 4155422 B2 JP4155422 B2 JP 4155422B2 JP 09527898 A JP09527898 A JP 09527898A JP 9527898 A JP9527898 A JP 9527898A JP 4155422 B2 JP4155422 B2 JP 4155422B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- formula
- resin
- insulating film
- parts
- copper foil
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Polyethers (AREA)
- Epoxy Resins (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
本発明は、電気用積層板、磁気テープバインダー、絶縁ワニス、自己融着エナメル電線ワニス等の電気・電子分野及び接着剤やフィルム等として用いられる耐熱性、耐水性に優れた熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形された絶縁性フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂はフェノキシ樹脂として知られており、可撓性、耐衝撃性、密着性、機械的性質等が優れることから、電子分野では、磁気テープバインダーやモーター等の電気機械の絶縁ワニスや接着フィルム等の広範囲の用途で使用されてきた。しかしながら、従来の熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は、耐熱性に劣り、さらに高温・高湿といった環境下においては急激に物性の低下、例えば密着性が低下するという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は耐熱性、耐水性に優れた熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及び該樹脂から成形される絶縁性フィルムを提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決する為の手段】
本発明は、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂中にフルオレン骨格を導入することにより、耐熱性、耐水性に優れた熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂から成形された絶縁性フィルムを得るものである。
【0005】
すなわち、本発明は、式化1で表され、重量平均分子量が14,600〜49,500(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した標準ポリスチレン換算による重量平均分子量である。以下、分子量というのはこの測定法による重量平均分子量をいう)の熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂である。
【0006】
【化1】
【0007】
式化1中、Xは式化2または式化3で表されるものであり、Xが式化3である割合は全Xの8モル%以上であり、Zは水素原子または式化4のいずれかであり、nは21以上の値である。
【0008】
【化2】
【0009】
式化2中、R1、R2は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子から選ばれるものであり、Yは−SO2−、−CH2−、−C(CH3)2−、または−O−のいずれかであり、mは0または1の値である。R1とR2は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0010】
【化3】
【0011】
【化4】
【0012】
熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂に於いて、分子量が10,000未満では、熱可塑性が失われて、自己造膜性を示さなくなる。また分子量が200,000を超えると、溶剤で溶解しても、一般に工業的に利用されている溶媒濃度である70重量%から40重量%の濃度では、溶液粘度が高過ぎ、製膜使用可能な溶液粘度にするために溶剤を多量に加えなければならず、不経済であり、環境に対してもVOC(揮発性有機化合物)を可能なかぎり低減する方向にある現状では好ましいとはいい難い。こうしたことから、分子量はは11,000〜100,000が好ましく、より好ましくは12,000〜65,000である。
【0013】
本発明の熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂には、難燃性の付与のためにハロゲンを導入しても良い。ハロゲンにより難燃性を付与する場合、ハロゲン含有量が5重量%未満では十分な難燃性を付与できない。5重量%以上ではどの濃度でも難燃性が付与可能となるが、40重量%以上の濃度にしても難燃性の更なる向上は認められないことから、ハロゲン含有量を5重量%から40重量%の範囲に制御するのが実用的である。本発明に於いて、ハロゲン元素の種類はいずれのものでもよいが、商業生産の観点からは市販されている、臭素化合物、塩素化合物、フッ素化合物を利用するのがよい。
【0014】
ポリヒドロキシポリエーテル樹脂の製造には、二価フェノール類とエピクロルヒドリンの直接反応による方法、二価フェノール類のジグリシジルエーテルと二価フェノール類の付加重合反応による方法が知られているが、本発明に用いられるポリヒドロキシポリエーテル樹脂はいずれの製法により得られるものであっても良い。
【0015】
二価フェノール類とエピクロルヒドリンの直接反応の場合は、二価フェノール類として、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン及び式化5で表される、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、臭素化ビスフェノールA等が挙げられるが、特にこれらに限定されるわけではない。これらのビスフェノールは、単独で使用しても良いし、また2種類以上を併用しても良い。この際、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンは、使用する全二価フェノールの8モル%以上含まれていることが必要である。8モル%未満では耐熱性の付与に関与するフルオレン骨格導入の効果が十分でなく、耐熱性のあるフィルムが得られないことがある。
【0016】
【化5】
【0017】
式化5中、R1、R2は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子から選ばれるものであり、Yは−SO2−、−CH2−、−C(CH3)2−、または−O−、のいずれかであり、mは0または1の値である。R1R2は同一であっても良いし、異なっていても良い。
【0018】
二価フェノール類1モルとエピクロルヒドリン0.985〜1.015モル、好ましくは0.99〜1.012モル、より好ましくは0.995〜1.01モルとをアルカリ金属水酸化物の存在下、非反応性溶媒中で反応させ、エピクロルヒドリンが消費され、分子量が10,000以上になるように縮合反応させることによりポリヒドロキシポリエーテル樹脂を得ることができる。
【0019】
非反応性溶媒としては、例えばトルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジオキサン、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、シクロヘキサノン等が挙げられるが、特にこれらに限定されるわけではなく、これらの溶剤は単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。また、反応温度は40℃〜150℃が好ましく、特に好ましくは60℃〜120℃である。反応圧力は通常、常圧である。また、反応熱の除去が必要な場合は、通常、反応熱により使用溶剤の蒸発・凝縮・還流法または/及び間接冷却により行われる。
【0020】
二価フェノール類のジグリシジルエーテルと二価フェノール類の付加重合反応による製法の場合、式化6で表される二価フェノール類のジグリシジルエーテル及び/または式化7で表される二価フェノール類のジグリシジルエーテルをアミン系、イミダゾール系、トリフェニルフォスフォニウム、フォスフォニウム塩系等公知の触媒存在下に、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン及び/または式化5で表される二価フェノール類1モルと、0.9:1〜1.1:1、好ましくは0.95:1〜1.05:1、最も好ましくは0.98:1〜1.02:1のフェノール性ヒドロキシル:エポキシ比を与える量で反応させることにより製造される。この際、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン及び式化7で表される二価フェノール類のジグリシジルエーテルの全モル%は、使用する二価フェノール類及び二価フェノール類のジグリシジルエーテル中に8モル%以上含有されていることが必要である。8モル%未満ではフルオレン骨格導入の効果発現が十分でなく、耐熱性硬化膜が得られないことがある。反応温度は60℃〜180℃が好ましく、特に好ましくは90℃〜160℃である。反応圧力は通常、常圧であり、反応熱の除去が必要な場合は、使用する溶剤の蒸発・還流法または/及び間接冷却で行われる。
【0021】
【化6】
【0022】
式化6中R1、R2は水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、またはハロゲン原子から選ばれるものであり、Yは−SO2−、−CH2−、−C(CH3)2−、または−O−のいずれかであり、mは0または1の値であり、lは0より大きい値である。R1R2は同一であっても良いし異なっていても良い。
【0023】
【化7】
【0024】
式化7中lは0より大きい値である。
【0025】
この様にして合成された熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は耐熱性、可撓性のある物質であり、単独で用いることもできるが、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、イソシアネート樹脂、フェノール樹脂等を含有せしめることができる。また、耐熱性、難燃性の付与、低線膨張率化等のために、シリカ、炭酸カルシウム、タルク、水酸化アルミニウム、アルミナ、マイカ等を、また、接着力改善の為にエポキシシランカップリング剤や、ゴム成分等を物性を落とさない程度に加えても良い。
【0026】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を具体的に説明する。以下の合成例、実施例及び比較例に於いて、「部」は「重量部」を示す。
【0027】
【実施例1】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、具体的にはYD−128(東都化成製、エポキシ当量186.5g/eq)を56.9部、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、具体的にはYDB−400(東都化成製、エポキシ当量398.4g/eq、軟化点70℃、臭素含有量49.2%)を203.5部、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(アドケムコ製、水酸基当量175.2g/eq)を140.2部、シクロヘキサノンを171.7部、触媒として2エチル4メチルイミダゾール(四国化成製、以下、2E4MZと略す)0.16部を、撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、反応温度を145℃〜160℃に保ち10時間撹拌した後、シクロヘキサノン68.7部、メチルエチルケトン360.5部を加えて、エポキシ当量20,700g/eq、臭素含有量25.0%、固形分濃度40.0%(以後NV.と略す)、溶液粘度2,600cps/25℃、重量平均分子量38,800のポリヒドロキシポリエーテル樹脂のシクロヘキサノン・メチルエチルケトン混合ワニスを991部得た。この樹脂を合成樹脂ワニスIとした。合成樹脂ワニスIを離型フィルム(PET)へ溶剤乾燥後の樹脂厚みが60μmになるようにローラーコーターにて塗布し、130℃〜150℃、5分〜15分間溶剤乾燥を行って絶縁フィルムを得た。また、標準試験板(PM−3118M、日本テストパネル工業製)に絶縁フィルムと35μm銅箔を重ねて、ドライラミネーターにより160℃でラミネートして、銅箔剥離強さ測定用試験板を得た。
【0028】
得られた絶縁フィルムのガラス転移点は158℃、吸水率は1.6%で、銅箔剥離強さは25℃に於いては、2.0kgf/cm、120℃では、2.0kgf/cmであった。この実施例ではフルオレン骨格を49.5モル%含有するもので、従来のポリヒドロキシポリエーテル樹脂に比較し、ガラス転移点が高く、同時に吸水率が小さくなっている。ガラス転移点が高いため、特に高温度に於ける銅箔剥離強度の低下が小さいのが特徴である。即ち、室温近辺の25℃と120℃の高温度下に於ける銅箔剥離強度が、同じ値で耐熱性が高いことを示している。
【0029】
試験方法は、次の通りである。
銅箔剥離強さ:25℃と120℃の雰囲気下で測定を行った。
ガラス転移温度:ラミネートせずに絶縁フィルムのままでTMA測定を行った。
吸水率:ラミネートせずに絶縁フィルムのまま、85℃、100%×100hrでの吸水率の測定を行った。
【0030】
【実施例2】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、具体的にはYD−128(前述)を226.3部、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(前述)を216.8部、シクロヘキサノンを189.9部、触媒として2E4MZ0.18部を、撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、反応温度を145℃〜160℃に保ち10時間撹拌した後、シクロヘキサノン76.0部、メチルエチルケトン398.8部を加えて、フェノール性ヒドロキシ当量16,400g/eq、NV.40.0%、溶液粘度3,500cps/25℃、重量平均分子量42,800のポリヒドロキシポリエーテル樹脂のシクロヘキサノン・メチルエチルケトン混合ワニスを1082部得た。この樹脂を合成樹脂ワニスIIとした。合成樹脂ワニスIIを使用した以外は実施例1と全く同様に絶縁フィルム及び銅箔剥離強さ測定用試験板を得た。
【0031】
得られた絶縁フィルムのガラス転移点は、161℃であり、銅箔剥離強度は、25℃では2.1kgf/cm、120℃では2.0kgf/cmで、耐熱性が高いことを示している。
【0032】
【実施例3】
ビスフェノールA型エポキシ樹脂、具体的にはYD−128(前述)を226.3部、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(前述)を198.6部、メチルイソブチルケトンを182.1部、触媒としてトリフェニルフォスフィン(北興化学製)0.25部を、撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、反応温度を115℃〜125℃に保ち10時間撹拌した後、メチルイソブチルケトン165.5部を加え、エポキシ当量5,503g/eq、NV.55.0%、溶液粘度2,830cps/25℃、重量平均分子量14,600のフェノキシ樹脂のメチルイソブチルケトンワニスを833部得た。この樹脂を合成樹脂ワニスIIIとした。合成樹脂ワニスIIIを使用した以外は実施例1と全く同様に絶縁フィルム及び銅箔剥離強さ測定用試験板を得た。
【0033】
得られた絶縁フィルムのガラス転移点は、156℃であり、銅箔剥離強度は、25℃では1.9kgf/cm、120℃では1.8kgf/cmで、耐熱性が高いことを示している。
【0034】
【実施例4】
ビスフェノールAを90.0部、9,9’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン(前述)を15.4部、エピクロルヒドリンを40.9部、トルエンを125.0部、n−ブチルアルコールを62.0部、触媒として48.4%水酸化ナトリウム水溶液40.0部を、撹拌装置、温度計、冷却管、窒素ガス導入装置を備えた4つ口のガラス製セパラブルフラスコに仕込み、反応温度を70℃〜75℃に保ち11時間撹拌した後、シュウ酸を2.7部、純水を23.8部を加え中和分液し、トルエンを208.0部、n−ブチルアルコールを104.0部加えた後、純水を78.0部加えて2回水洗分液した後還流脱水して、エポキシ当量33,500g/eq、NV.20.0%、溶液粘度1,300cps/25℃、重量平均分子量49,500のポリヒドロキシポリエーテル樹脂のトルエン・n−ブチルアルコール混合ワニスを625部得た。この樹脂を合成樹脂ワニスIVとした。合成樹脂ワニスIVを使用した以外は実施例1と全く同様に絶縁フィルム及び銅箔剥離強さ測定用試験板を得た。
【0035】
得られた絶縁フィルムのガラス転移点は、155℃であり、銅箔剥離強度は、25℃では2.2kgf/cm、120℃では2.0kgf/cmで、耐熱性が高いことを示している。
【0036】
【比較例1】
ビスフェノールAを基本構成成分とするエポキシ樹脂、YP−50SEK35(東都化成製、エポキシ当量35,300g/eq、重量平均分子量50,300、メチルエチルケトンワニス、NV.35%、ポリヒドロキシポリエーテル樹脂)を使用した以外は実施例1と全く同様に絶縁フィルム及び銅箔剥離強さ測定用試験板を得た。この比較例は、従来の技術に基づいて実施したものの例である。得られたフィルムのガラス転移点は、85℃と低く、これに伴って銅箔剥離強度も、25℃では1.1kgf/cm、が120℃では0.6kgf/cmとなり、耐熱性が低いことを示している。また、吸水率も、2.7%と高くなっており、耐水性が低いことを示している。
【0037】
【比較例2】
ビスフェノールA及び臭素化ビスフェノールAを基本構成成分とするエポキシ樹脂、YPB−40AM40(東都化成製、エポキシ当量10,300g/eq、臭素含有量25.0%、重量平均分子量30,300、シクロヘキサノン・メチルエチルケトン混合ワニス、NV.40%、臭素化ポリヒドロキシポリエーテル樹脂)を使用した以外は実施例1と全く同様に絶縁フィルム及び銅箔剥離強さ測定用試験板を得た。この比較例も、従来の技術に基づいて実施したものの例である。得られたフィルムのガラス転移点は、106℃と低く、これに伴って銅箔剥離強度も、25℃では2.0kgf/cmであったが、120℃では1.1kgf/cmとなり、耐熱性が低いことを示している。また、吸水率も、2.4%と高くなっている。
【0038】
以上の実施例及び比較例に於ける絶縁フィルムの特性値を表1にまとめて示した。比較例は、いずれも樹脂構成成分にフルオレン骨格を含有していないものである。実施例は、フルオレン骨格を構成成分として含有する樹脂である。フルオレン骨格の効果は、ガラス転移点に顕著に認められる。実施例のガラス転移点は、比較例のそれに比較して、少なくとも50℃は高くなっている。それに伴って、銅箔剥離強度も、比較例では25℃に於ける値が120℃に於いてほぼ半減しているのに対して、実施例では、25℃の銅箔剥離強度は120℃に於いてもほとんど保持されている。更に、フルオレン骨格を樹脂の構成成分としたことにより、吸水率も小さくなり、外界の変化に対する抵抗性が増したことを示している。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
本発明による熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を用いると、吸水性が小さく、密着性があり、かつガラス転移点が150℃を越えるフィルムが得られる。これは、耐熱性、耐水性に優れた、高温高湿環境においても物性が実質上低下しない絶縁性フィルムが製造可能なことに相当するものであり、その技術上の意味に大きなものがある。
【0041】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂のGPCチャートである。
【図2】実施例2で得られた熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂のIRスペクトル図である。
Claims (1)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09527898A JP4155422B2 (ja) | 1998-03-24 | 1998-03-24 | 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形した絶縁性フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09527898A JP4155422B2 (ja) | 1998-03-24 | 1998-03-24 | 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形した絶縁性フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11269264A JPH11269264A (ja) | 1999-10-05 |
JP4155422B2 true JP4155422B2 (ja) | 2008-09-24 |
Family
ID=14133317
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09527898A Expired - Lifetime JP4155422B2 (ja) | 1998-03-24 | 1998-03-24 | 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形した絶縁性フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4155422B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001139680A (ja) * | 1999-11-17 | 2001-05-22 | Three M Innovative Properties Co | ポリヒドロキシエーテル、熱硬化性接着剤組成物及び接着剤物品 |
MY124944A (en) * | 2000-02-09 | 2006-07-31 | Hitachi Chemical Co Ltd | Resin composition, adhesives prepared therewith for bonding circuit members,and circuits boards |
JP4434427B2 (ja) * | 2000-04-27 | 2010-03-17 | 東都化成株式会社 | 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形した絶縁性フィルム |
KR101394683B1 (ko) | 2004-10-07 | 2014-05-14 | 히타치가세이가부시끼가이샤 | 광도파로 형성용 수지 조성물, 광도파로 형성용 수지필름 및 이것을 이용한 광도파로 |
JP5513709B2 (ja) * | 2007-03-13 | 2014-06-04 | 大阪瓦斯株式会社 | フルオレン骨格を有するフェノキシ樹脂およびその製造方法 |
JP5376767B2 (ja) | 2007-03-26 | 2013-12-25 | 新日鉄住金化学株式会社 | 新規熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及び、それを配合した樹脂組成物 |
JP5009752B2 (ja) * | 2007-10-31 | 2012-08-22 | ナミックス株式会社 | ダイボンディング用熱硬化性フィルム及びこれを用いた半導体装置の製造方法 |
KR101295705B1 (ko) * | 2011-04-25 | 2013-08-16 | 도레이첨단소재 주식회사 | 투명 플라스틱기판용 페녹시수지 조성물 및 이를 이용한 투명 플라스틱 기판소재 |
-
1998
- 1998-03-24 JP JP09527898A patent/JP4155422B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11269264A (ja) | 1999-10-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3642403B2 (ja) | 難燃性エポキシ樹脂組成物及び難燃性エポキシ樹脂の製造方法 | |
JP4760010B2 (ja) | ポリエーテルポリオール樹脂、硬化性樹脂組成物及びその硬化物 | |
US20170320994A1 (en) | Epoxy resin composition and cured product thereof | |
JP4854296B2 (ja) | 新規熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂、及び、それを配合した樹脂組成物 | |
JP4434427B2 (ja) | 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形した絶縁性フィルム | |
JP5363735B2 (ja) | 芳香族エーテル型重合体、その製造方法及び重合体組成物 | |
JP4530187B2 (ja) | 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂を含有する硬化性樹脂組成物 | |
JP4155422B2 (ja) | 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形した絶縁性フィルム | |
TWI287554B (en) | Sheet made of epoxy resin composition and cured product thereof | |
JP2002249540A (ja) | リン含有エポキシ樹脂組成物 | |
JP4104107B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物及びその用途 | |
JP3811571B2 (ja) | 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形した絶縁性フィルム | |
JP4144732B2 (ja) | 高分子量エポキシ樹脂、電気積層板用樹脂組成物及び電気積層板 | |
JP6809871B2 (ja) | 原料、活性エステル樹脂、熱硬化性樹脂組成物、当該熱硬化性樹脂組成物の硬化物、層間絶縁材料、プリプレグ、およびプリプレグの製造方法 | |
JP4767931B2 (ja) | 難燃性ポリイミドシリコーン樹脂組成物 | |
JP3809273B2 (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP5441477B2 (ja) | 難燃性リン含有エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 | |
JP5660783B2 (ja) | スルホン基含有ポリヒドロキシポリエーテル樹脂、該樹脂を含有する樹脂組成物、該樹脂を含有する硬化性樹脂組成物、及びそれらから得られるフィルム | |
US6762251B2 (en) | Thermoplastic polyhydroxypolyether resin and an insulation film produced therefrom | |
JP2001123049A (ja) | 難燃性エポキシ樹脂組成物 | |
JP2001214037A (ja) | エポキシ樹脂組成物 | |
JP6043151B2 (ja) | 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びそれから成形した絶縁性フィルム | |
JPH07228580A (ja) | 変性多価エポキシ化合物、同化合物の製造方法及びエポキシ樹脂組成物 | |
JP5653374B2 (ja) | リン含有エポキシ樹脂、該樹脂を含有するエポキシ樹脂組成物、該樹脂を含有する硬化性エポキシ樹脂組成物、及びそれらから得られる硬化物 | |
JP4878810B2 (ja) | 熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂及びその使用 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050113 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050829 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051004 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20051201 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051201 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051222 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060523 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060621 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060719 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060719 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20060815 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20060922 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20080519 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080519 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080519 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080703 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110718 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140718 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140718 Year of fee payment: 6 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140718 Year of fee payment: 6 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |