JP4150654B2 - 食器洗浄機 - Google Patents
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Description
これに対して、上記食器洗浄機の扉の開放動作に抵抗を与えてその開放速度を遅くするようにする考えもある。
しかしながら、扉の開放動作が全開位置まで遅いため、洗浄後の食器の取出しを急ぐ場合や洗浄途中の食器の追加収容を急ぐ場合などで扉の開放を急ぐ使用者にとっては、苛立ちが生じる。
前記上扉には、上部の左右両側に内向きの凸部を設け、下部の左右両側からアームを突設して、該アームに内向きの凸部を設け、前記内箱には、左右両側に、前記上扉の上部の凸部が嵌入するガイド溝と、前記アームの凸部が嵌入するガイド溝とを形成し、前記下扉にも、左右両側からアームを突設して、このアームと前記上扉のアームとをリンクで連結し、前記内箱の側面部に、前記アームの凸部が嵌入したガイド溝に先端部がかかる回動可能なストッパを設けると共に、このストッパを付勢するスプリングを設けて扉開放停止手段を構成し、その扉開放停止手段が、前記下扉の45度角以上の開放時点で、前記ストッパの先端部がかかったガイド溝を移動する前記上扉のアームの凸部を前記ストッパに当てさせて、該凸部の移動を前記ストッパを付勢したスプリングの付勢力で停止させることにより、前記扉の開放を停止させるようにしたことを特徴とする。
まず、図2には、食器洗浄機の本体1と、これの前面部に設けた扉2、及び操作パネル3を示している。本体1は、外箱4を有しており、それに内箱5を組み合わせて、該内箱5の内部を図3に示す洗浄室6としている。洗浄室6は前面部が開口しており、その開口部7から食器の出し入れをするようにしている。なお、洗浄室6内には図示しない食器かごを出し入れ可能に収容し、それに食器を配列するようにしている。
扉2は、詳細には、複数枚、特にこの場合、下扉11と上扉12の上下二枚に分けて構成している。そのうちの下扉11は、下端部の左右両側を図4に示す支軸13(左側の一方のみ図示)によって上下に回動可能に軸支している。
下扉11には又、前面部に押ボタン32を設けている。この押ボタン32は、下扉11内に横架した図示しないシャフトを介して上記係合爪30と連動するようにしており、従って、押ボタン32を押込み操作すれば、図示しないシャフトを介して係合爪30が作動することにより爪受け部31から解放され、下扉11のロックを解除するようになっている。
図5は、前記ガイド溝18の部分を拡大して表しており、このガイド溝18の中間部には、ストッパ36の先端部がかかるようにしている。このストッパ36は、基端部をピン37によって前記内箱5の側面部に固着しており、但し、図示の水平位置より上方には回動が可能で、水平位置まで下方に複数の第4の引張スプリング38によって付勢している。なお、第4の引張スプリング38は、ストッパ36の中間部とそれより下方の内箱5の側面部との間に張架している。
まず、扉2が閉鎖状態にあるとき、下扉11は、支軸13を中心に本体1に接するまで後方(図4で左側)に回動している。これにより、アーム19は下方へ回動し、先端部によって第1の引張スプリング27を伸長させると共に、第1のリンク20を引き下げている。このため、上扉12は、凸部16がガイド溝18の下端部まで移動され、凸部14がガイド溝17の前端部まで移動されて、下扉11と接する状態にある(下扉11が本体1の開口部7の下半部を閉鎖し、上扉12が本体1の開口部7の上半部を閉鎖している)。
すなわち、このときには、第1の引張スプリング27と第2の引張スプリング28とが伸長され、復元力を蓄えている。この第1の引張スプリング27と第2の引張スプリング28の復元力は、後述で明らかなように、下扉11及び上扉12の開放力であり、すなわち、このとき、第1の引張スプリング27と第2の引張スプリング28は下扉11及び上扉12(扉2)に開放力を付与する開放力付与手段として機能している。
すなわち、このとき、押ボタン32は、係合爪30及び爪受け部31(扉ロック手段)による上記扉2のロックを解除する扉ロック解除操作手段として機能する。
なお、本構成のものの場合、下扉11及び上扉12(扉2)が開放されたとき、洗浄機構10が運転中であれば、それと同時に該洗浄機構10の運転、特には洗浄ポンプの作動が停止されるようにしている。
扉2を上記開放途中の停止位置から全開させるには、使用者が下扉11のこのときの前部に手をかけて上から図1に二点鎖線で示す例えば水平位置まで押し下げれば良い。このようにすれば、下扉11が全開すると共に、上扉12も、凸部16が第4の引張スプリング38の復元力に抗してストッパ36を押し上げつつガイド溝18を上方に移動しきると共に、凸部14もガイド溝17を後方に移動しきるので、全開される。
更に、この場合、扉2の開放停止時点は、下扉11が45度角以上開放された時点であり、それ以後の開扉操作が、下扉11を僅かな量、単に押し下げるだけで良いなど、全開位置まで一方的に単純操作をすれば良く、閉鎖位置からのように下扉11を前方に引き気味にしつつ押し下げるというような複雑且つ多ストロークの操作を要することがないので、操作を容易にできる。
[第1参考例]
図6に示す第1参考例においては、第2のリンク23の長孔24の下辺部の前側に隆起部41を一体の形成又は別体物の取着で設けている。
又、その扉開放速度抑制手段としては、扉2の開放時に作動するいずれかの部分の摩擦抵抗を大きくすることや、第1ないし第3の引張スプリング27〜29の張力を調整するものであっても良い。
図7に示す第2参考例においては、扉2の閉鎖状態で、上扉12のアーム15における凸部16が、ガイド溝18の下端部上面18aにある程度の距離を置いて臨んでいる。
なお、この場合も、扉開放速度抑制手段としては、扉2の開放初期におけるガイド溝18に対する凸部16の摺動摩擦抵抗を大きくするものであっても良い。
図8に示す第3参考例においては、上扉12の下端部に設けたパッキン51が後部に後向きの鉤部51aを有するものとし、下扉11の上端部の後部に形成した前向きの鉤部52をそれに噛合させている。
なお、この場合も、扉開放速度抑制手段は、パッキン51と下扉11との上記以外の接触部分や、パッキン51と本体1との接触部分等に設けるようにしても良い。
又、その扉開放速度抑制手段は、パッキン51と下扉11との摺接部分、又はパッキン51と本体1との摺接部分の摩擦抵抗を大きくするものであっても良い。
図9に示す第4参考例においては、ガイド溝18の下端部近傍に先端部がかかるようにして抵抗板61を、内箱5にピン62により固定して設けている。
なお、この場合も、扉開放速度抑制手段は、上述のガイド溝18の下端部近傍に設けるものに限られず、扉2の開放時に作動するどの部分に設けるものであっても良い。
図10に示す第5参考例においては、押ボタン32の内部に押圧子71を圧縮スプリング72により弾性支持して設け、その圧縮スプリング72の弾発力を、本体1から押ボタン32を外方に付勢した圧縮スプリング73の弾発力より大きくしている。又、この場合、本体1には、押圧子71と対向する位置に洗浄機構運転停止用ボタン74を設け、押ボタン32の周側端部32aと対向する位置に扉ロック解除ボタン75を設けている。更に、この場合、常時における、押圧子71と洗浄機構運転停止用ボタン74との対向距離より、押ボタン32の周側端部32aと扉ロック解除ボタン75との対向距離を大きくしている。
次いで、押ボタン32を更に押込み操作する。このとき、押ボタン32は圧縮スプリング72を更に圧縮しつつその押込み操作をする必要があり、操作力が最初の押込みに要した操作力より大きく必要となる。その大きな操作力で押ボタン32を更に押込み操作すれば、押ボタン32の周側端部32aが扉ロック解除ボタン75に接してそれを押す。従って、このときに扉2の閉鎖ロックが解除される。
これにより、扉2の開放時には、扉2のロックを解除する前の段階で洗浄機構10の運転を停止させ得るから、扉2が開放された時点では、洗浄水の飛散はなくなっており、かくして使用者への飛散水のかかりを防止することができる。又、この場合、扉2は、開放速度を初期から全開位置まで遅めずに開放されるから、使用者が苛立つこともないようにできる。
又、扉2は、複数枚に分かれて開放されるうちの少なくとも一枚が回動されることにより開放されるものであれば良いもので、全部など複数枚が回動されることにより開放されるものであっても良い。
そのほか、本発明は上記し且つ図面に示した実施例にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。
Claims (1)
- 外箱及びこの外箱に組み合わされて内部が洗浄室となる内箱を有すると共に、前記洗浄室に対して食器を出し入れするための開口部を有し、且つその洗浄室に収容された食器を洗浄する洗浄機構を有する本体と、
この本体に、下扉と上扉とに分かれて、そのうちの下扉が回動することに基づき前記開口部を開放するように設けられた扉と、
この扉に開放力を付与する開放力付与手段と、
この開放力付与手段の付与した開放力に抗して前記扉を閉鎖状態にロックする扉ロック手段と、
この扉ロック手段による前記扉のロックを解除する扉ロック解除操作手段とを具備するものにおいて、
前記上扉には、上部の左右両側に内向きの凸部を設け、下部の左右両側からアームを突設して、該アームに内向きの凸部を設け、
前記内箱には、左右両側に、前記上扉の上部の凸部が嵌入するガイド溝と、前記アームの凸部が嵌入するガイド溝とを形成し、
前記下扉にも、左右両側からアームを突設して、このアームと前記上扉のアームとをリンクで連結し、
前記内箱の側面部に、前記アームの凸部が嵌入したガイド溝に先端部がかかる回動可能なストッパを設けると共に、このストッパを付勢するスプリングを設けて扉開放停止手段を構成し、
その扉開放停止手段が、前記下扉の45度角以上の開放時点で、前記ガイド溝を移動する前記上扉のアームの凸部を前記ストッパに当てさせて、該凸部の移動を前記ストッパを付勢したスプリングの付勢力で停止させることにより、前記扉の開放を停止させるようにしたことを特徴とする食器洗浄機。
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