JP4150458B2 - ガスグリル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、グリル庫内で魚等の調理物を加熱するガスグリルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、加熱調理器であるガステーブルこんろにおいては、魚等の調理物を加熱調理できるガスグリルを備えたタイプのものがある。
こうしたガスグリルは、図5に示すように、調理物Fを載せる焼網20と、焼網20を載せたまま手前にスライドして引き出す受皿30と、燃料ガスを燃焼させて調理物Fを加熱する全1次空気式のグリルバーナ40と、これらを収めるグリル庫10と、グリル庫10の背部では、燃焼により発生した燃焼排ガスを器体外に導く排気室600とを備える。
【0003】
グリル庫10の後方には、排気室600に連通する連通口70が設けられる。
この連通口70は、開口部上端が焼網20における調理物Fの載置面より少し低い位置となるように設けられる。
また、グリル庫10の底面には外部空気が進入できる流入口11が設けられている。
【0004】
このガスグリルに点火操作が行われると、グリルバーナ40から噴出される燃料ガスに着火して燃焼が開始される。
そして、高温の燃焼排ガスが、グリル庫10上部に溜まり、グリル庫10後方の連通口70へあふれてから、ドラフト効果により排気室600内を上昇する。
この場合に、調理物Fは、グリル庫10上部に充満する高温の燃焼排ガスの対流に包まれる燃焼熱によって、隅々まで加熱されて良好に調理される。
また、排気室600内での燃焼ガスのドラフト力により、燃焼ガスが排出されると共に、グリル庫10の底面に開口する流入口11から外部空気が流入されて受皿30が冷却される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、グリルバーナ40から排出された燃焼ガスは、上方へのドラフト力が働いてグリル庫10の上方に滞留し、上方から順に下方へ充満し、やがては、グリル庫10下方の連通口70にあふれて排気口50から排出されるため、グリル庫10内の温度分布が上方と下方とで異なり、上方ほど高温となり、下方で温度が低くなる問題があった。
また、この方式のガスグリルでは、調理の際の加熱方法は輻射より熱気による加熱が主体であり、中まで熱が通るのに時間がかかる問題があった。
このため、厚みのある調理物では焼けむらができたり、また、金網の高さを低くして調理物Fを載置すると、高温雰囲気から外れた位置に調理物Fが置かれることになって調理に時間がかかることになる。これを防止するため、連通口70を低くすると、排気不充分となって燃焼が悪くなる。
また、グリル庫10内上部に燃焼ガスが充満するにつれて、グリル庫10内の圧力が上昇して、グリルバーナ40の一次空気の吸入を妨げるため、良好な燃焼を確保するのが難しい問題があった。
更に、グリル庫10内の圧力が上昇することにより、燃焼ガスがグリル庫10の開閉扉等の隙間からグリル庫外へ洩れてしまう問題があった。
そこで、本発明のガスグリルは、上記課題を解決し、グリル庫内に滞留する熱気を循環させることにより、グリル庫内の上下での温度分布をできるだけ均一にしつつ、調理物の加熱を促進すると共に、燃焼ガスの排出を助けることにより、グリル庫内の過度の圧力上昇、および、そのことによる燃焼不良を防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の請求項1記載のガスグリルは、
バーナの燃焼ガスをグリル庫内にこもらせ、こもった燃焼ガスを排気室に連通する連通口からあふれさせるように、燃焼排気経路を形成して、この燃焼ガスの熱により焼網上の調理物を加熱するガスグリルにおいて、
グリル庫から燃焼ガスを排気室へ強制排出するファンと、
上記排出、循環、吸引に係るそれぞれの風量比率を設定するダンパを設け、
上記ファンによって、燃焼ガスの一部を上記グリル庫内に戻して循環させると共に、上記グリル庫外から外気を吸引して上記排気室に流しながら、調理物から落下する焼油を受ける受皿を冷却することを要旨とする。
【0007】
また、上記課題を解決する本発明の請求項2記載のガスグリルは、請求項1記載のガスグリルにおいて、
上記バーナに臨んで燃焼熱により熱起電力を発生する熱電素子を設け、上記熱電素子の熱起電力によって、上記ファンを駆動することを要旨とする。
【0009】
また、上記課題を解決する本発明の請求項3記載のガスグリルは、請求項1または2記載のガスグリルにおいて、
上記排気口からの火炎の溢れを防止するフレームトラップを設けたことを要旨とする。
【0010】
上記構成を有する本発明の請求項1記載のガスグリルは、グリル庫から燃焼ガスを排気室へ強制排出するファンが燃焼ガスの一部をグリル庫内上部に戻して循環させると共に、グリル庫外から外気を吸引して排気室に流しながら、調理物から落下する焼油を受ける受皿を冷却する。
このように、ファンが燃焼ガスの一部をグリル庫上部に循環させることによって、グリル庫内の燃焼ガスを撹拌する。
従って、グリル庫内の温度分布が改善されて、調理物の焼けむらが防止されると共に、燃焼ガスが流動することにより調理物の加熱が促進される。
また、ファンが、グリル庫下部から燃焼ガスを強制的に排気口へ排出することにより、グリル庫内で過度の圧力上昇が押えられる。
このため、燃焼ガスが充満するにつれて、グリルバーナの一次空気の吸入を妨げることがなくなり、燃焼を良好に維持できる。更に、グリル庫の隙間、例えば、開閉扉等の上方の隙間から燃焼ガスが洩れ難くなる。
また、ファンが冷却空気を吸引して受皿を冷却するため、調理物から受皿に落下した焼脂の発火が防止される。
さらに、ダンパ開度が設定されることによって、1台のファンによる排出、循環、吸引に係るそれぞれの風量比率が設定される。従って、その器具のもつ特性に合わせて排出、循環、吸引に係る風量をバランス良く、適切に設定することができる。
【0011】
また、上記構成を有する本発明の請求項2記載のガスグリルは、熱電素子がバーナに臨んで燃焼熱により熱起電力を発生し、この熱電素子の熱起電力によって、ファンを回転する。
従って、ファンは、熱電素子に生じた熱電力によって回転するため、ファン回転用に、乾電池等の電力源を必要としない。
また、火力に応じてファン回転数が変化するため、調理にしろ、燃焼ガスの排出力にしろ、非常に好都合である。
【0013】
また、上記構成を有する本発明の請求項3記載のガスグリルは、グリル庫内の燃焼ガスを排気口から器体外に排出する際に、フレームトラップが排気口からの火炎の溢れを防止する。
つまり、万が一、グリル庫で発火した場合には、広がった火炎がフレームトラップを通過する際に冷却され、火炎の伝播が阻止されて消炎され、フレームトラップが火炎の溢れを防止する。
また、フレームトラップを設けると、排気抵抗となって、グリル庫内の圧力が上昇傾向となるが、本発明では、グリル庫内の燃焼ガスを排出するファンを併用するので、グリル庫内の過度の圧力上昇を押えることができ、充分な消炎効果が見込める(排気抵抗の大きい)フレームトラップを組み込んでも、グリルバーナの一次空気の吸入を妨げず、燃焼を悪くすることがない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明のガスグリルの好適な実施形態について説明する。
図6は、ガスグリルを備えた後方排気式のテーブルこんろの外観図を示している。
テーブルこんろは、トッププレート3に2組のこんろバーナ4a、4bが設けられ、それらの周囲に設けられたごとく5a、5b上に調理鍋(図示せず)を載せ、テーブルこんろの前面に設けられる操作ボタン21a、21bを押すことによりそれぞれのこんろバーナ4a、4bが点火され、ごとく5上の調理鍋が加熱されるものである。
【0015】
また、こんろバーナ4a、4b間の器体の中心部に、魚等を焼くためのガスグリル1が設けられ、操作ボタン21cを押して点火し加熱調理が行われる。
ガスグリル1は、図1および図2に示すように、調理物を収納して加熱するグリル庫10を備え、グリル庫10内で魚等を加熱調理するものである。
グリル庫10内には、上方左右に燃料ガスを燃焼させて調理物Fを加熱する表面燃焼式のグリルバーナ40と、中間位置に調理物Fを載せる焼網20とが設けられ、底面に焼網20を載せたまま手前にスライドさせて引き出すことができる受皿30が載置されている。
この受皿30は、調理物Fから落下する焼脂を受けるための浅い皿である。
【0016】
また、グリル庫10の正面中央には、受皿30と一体的に固定され、受皿30を手前に引き出す取手6と、受皿30を引き出す時に連動して開閉する開閉扉8とが設けられ、その開閉扉8にはガラス製の覗き窓8aが設けられる。
取手6を手前に引き出すと、取手6に固定された受皿30がグリル庫10底面をスライドし、受皿30に載置された焼網20が同時に引き出される。
また、グリル庫10の底面前方には外部空気が進入できる流入口11が設けられている。
【0017】
グリルバーナ40は、グリル庫10の上部左右側面に設けられ、このグリルバーナ40からの燃焼排ガスをグリル庫10内にこもらせて調理物Fを加熱する。
グリルバーナ40は、多孔質セラミックスの平面プレートに多数の小炎口を貫通させた燃焼面を有する全1次空気式のグリルバーナ40で、燃焼面は、垂直面に対してやや上方向に傾斜させて設置される。
【0018】
更に、グリルバーナ4には、燃焼熱により熱起電力を発生する熱電素子2が設けられる。
この熱電素子2は、p・n半導体(Crを不純物として添加したFeSi2系のp型半導体と、Coを不純物として添加したFeSi2系のn型半導体)であるシート状のセラミック材料をシート状の絶縁層(ZrO2とガラス粉末の混合物)を挟みながら交互に積層して直列接続したものである。
更に、複数組の熱電素子2が直列に接続され、個々の先端部がグリルバーナ40の燃焼炎に臨むように設けられる。
これらの熱電素子2は、ファン13と直列に接続され、先端部が加熱されることにより、ゼーベック効果により熱起電力を生じて電力を発電し、この電力により、後述するファン13を回転させるように設けられる。
【0019】
グリル庫10の後方中央には、上方に開口する排気口50を備えた排気室60が仕切壁14を介して並設され、この仕切壁14下方にグリル庫10と連通する連通口15が開口する。
この連通口15は、開口部上端が焼網20における調理物Fの載置面より充分低い位置となるように設けられる。
また、排気室60の排気口50上流には、器体外へ火炎の溢れを防止するフレームトラップ90が設けられる。
【0020】
フレームトラップ90は、複数の帯状のステンレス製の板を燃焼排ガスの流れに沿って所定間隔に並べて一体に固定される。
このフレームトラップ90は、排気室60出口寄りの排気通路60aに、はめ込まれる。
【0021】
更に、連通口15の排気室60側には、クロスフローファン(以下、ファン13と呼ぶ)が設けられる。
また、連通口15のグリル庫10側には、グリル庫10から排出する燃焼ガスの流量と、受皿30を冷却する外部空気との流量割合を設定するダンパ9aが設けられる。
また、ファン13下流の排気室60には、燃焼ガスの一部を再びグリル庫10上方に戻す循環路7が設けられ、循環路7の入口には、循環流と排出流との割合を設定するダンパ9bが設けられる。
【0022】
これらのダンパ9aとダンパ9bとは、所定開度に設定され、燃焼ガスの排出量と冷却用空気の吸引量と燃焼ガスの循環量との割合を最適にする。
この場合に、ダンパ9bは、燃焼ガス中の熱量が無駄に排出されないように、高温の燃焼ガスが充分にグリル庫10上部に循環するように設定される。
【0023】
次に、このガスグリル1の加熱調理を説明する。
操作ボタン21cを押して点火操作を行うと、グリル庫10内のグリルバーナ40全体に火移りして燃焼が開始される。
グリルバーナ40の燃焼熱により熱電素子2が熱起電力を発生し始め、熱起電力が所定レベルまで達すると、熱起電力によりファン13が回転し始める。
このように、ファン13は、器体の冷えている状態で点火された場合に、熱起電力が所定レベルまで達しないと回転しない。従って、グリル庫10内に燃焼ガスが充満する前に、燃焼ガスを無駄に排出することがなくて都合が良い。
一方、器体の暖まっている状態で点火された場合には、熱起電力が所定レベルまで達する時間が短縮され、点火操作直後からファン13が回転して燃焼ガスを排出する。
更に、燃焼を停止した場合には、器体が冷えるまで、ファン13が回転し続けてグリル庫10内に残留する燃焼ガスを排出する。
【0024】
回転するファン13は、ダンパ9aにより導かれた高温の燃焼ガスを排気室60内に引き込むと共に、底面前方の流入口11から受皿30を冷却しながら外部空気を排気室60内に引き込む。
同時に、ファン13は、下流のダンパ9bにより燃焼ガスの一部を循環路7からグリル庫10の上部に戻し、残りの燃焼ガスを排気口50へ排出する。
つまり、ファン13は、燃焼ガスを排気口50に排出すると共に、燃焼ガスの一部をグリル庫10内に循環させ、流入口11より冷却空気の吸引を行って受皿30を冷却する。
【0025】
グリル庫10内の燃焼ガスは、ファン13により燃焼ガスの一部がグリル庫10上部に循環させられることによって、撹拌される。このことにより、調理物Fを加熱するときに、調理物Fと熱気とがより接触できるようになって、加熱調理が促進される。
また、ファン13が、グリル庫10下部から燃焼ガスを強制的に排気口50へ排出することにより、グリル庫10内の圧力上昇を押える。
【0026】
また、加熱調理中の調理物Fは、酸素濃度の低い燃焼ガスに包まれているため発火し難いが、万が一、ガスグリル1を消し忘れるなどして過熱状態となって、グリル庫10内で発火すると、火炎が排気室60内に広がる。
この場合には、フレームトラップ90が設けられていない従来のガスグリルでは、図4に示すように、火炎が排気口50から溢れる恐れがあったが、本実施形態では、燃焼ガスがフレームトラップ90の板と板との隙間Hを通過する際に、板で冷却されて熱が奪われ消炎されて、燃焼排ガスだけが器体外へ排出される。
つまり、フレームトラップ90により消炎されて、排気口50から火炎の溢れが阻止される。
【0027】
以上のことから、本実施形態のガスグリルでは、ファン13がグリル庫10内の燃焼ガスを上方から下方に循環させるため、グリル庫10内を撹拌することとなって、グリル庫10内の温度分布を均一にして、グリル庫内の温度分布が改善されて調理物の焼けむらが防止される。
また、ファン13がグリル庫10内を撹拌することで、調理物と熱気とがより接触できるようになって、加熱調理が促進される。
【0028】
また、ファン13が、グリル庫10下部から排気口50へ燃焼ガスを排出することにより、グリル庫10内の圧力上昇を押える。
このため、グリルバーナ40における一次空気の吸入を妨げないので、燃焼ガスが充満するにつれて混合ガス中の一次空気量が少なくなるようなことがなくなり、燃焼を良好に維持できる。
【0029】
更に、グリル庫10内の過度の圧力上昇を押えることにより、グリル庫10の密閉性が不充分となっても燃焼ガスが器体外に洩れ難くなる。
このため、例えば、従来のように、グリル庫10前方の開閉扉8の上部隙間から燃焼ガスが洩れて、トッププレート3の前部がグリル庫10から洩れた燃焼ガスに触れて過熱状態となってしまうという不具合を生じない。
【0030】
加えて、ファン13により強制的に燃焼ガスを吸引するため、グリル庫10から排気室60に通じる連通口70の開口面積を小さく、連通口70上端をより低くできる。
従って、グリル庫10内における調理物の加熱領域を下方に拡大でき、調理物Fの載置面を更に低くして、より厚みのある調理物Fを良好に加熱調理できる。
【0031】
しかも、1つのファン13によって、燃焼ガスの排出と、燃焼ガスの循環と、冷却用空気の吸引とを行うので、各流量をバランス良く保つことができる。
このため、器体内のスペースを有効に利用でき、安価に製作できる。
【0032】
更に、ファン13が、冷却空気を吸引して受皿を冷却するため、調理物から受皿に落下した焼脂の発火を防止する。
また、受皿30に落下した焼脂が発火するおそれがないため、受皿30に水を張らなくてもすむ。
【0033】
また、ガスグリル1を消し忘れるなどして、落下した焼脂や乾燥した調理物が過熱状態となって、万が一、グリル庫10内で発火した場合には、排気通路60aに組み込んだフレームトラップ90が、排気口50から器体外へ火炎の溢れを防止するため、極めて安全性が高い。
【0034】
また、フレームトラップ90の消炎効果を更に増すと、フレームトラップ90の排気抵抗が大きくなり、グリル庫10内の圧力が上昇するが、本実施形態では、グリル庫10内の燃焼ガスを排出するファン13を併用するので、グリル庫10内の圧力上昇を押えることができる。
従って、フレームトラップ90を組み込んでも、グリルバーナ40の一次空気の吸入を妨げず、グリル庫内から外部へ燃焼ガスが洩れ難くい。
【0035】
また、燃料ガス量の増加に応じて熱電素子2の発電量が増加するため、ファン13の回転数が増加して撹拌量を増し、調理物と熱気との接触機会が増えて加熱調理がより促進される。
しかも、ガスグリル1で加熱調理中に熱電素子2が熱起電力を発生し、この電力によって、ファン13が作動するので、発電エネルギーを効率良く利用できる。
更に、熱電素子2による熱起電力によってファン13が回転するため、ファン13を搭載しても点火用乾電池への負担が増大しない。
【0036】
以上本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、第2実施形態として図3に示すように、ファン13をグリル庫10内に設けて、燃焼ガスの一部をグリル庫10内で循環させても良い。
この場合には、ファン13下方のグリル庫10側に、循環流に対して受皿30を冷却する外部空気の流量割合を設定するダンパ9aが設けられ、連通口15に、循環流と排出流との割合を設定するダンパ9bが形成される。
【0037】
また、ファン13を回転する電力は、熱電素子2の熱起電力によって全てを賄うことに限定されず、乾電池電力等により一部または全てを賄っても良い。
【0038】
また、熱電素子2とファン13との間に、操作ボタン21cと連動するスイッチ12を設け、燃焼停止時に、ファン13の回転を停止して、ファン回転音のない静けさを確保しつつ、加熱調理の繰り返しに備えて熱気をグリル庫内に保持して無駄に熱量を排出しないようにしても良い。
【0039】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明の請求項1記載のガスグリルによれば、ファンにより燃焼ガスの一部がグリル庫上部に循環され、グリル庫内の燃焼ガスが撹拌されて均一化され、調理物の焼けむらを防止するという優れた効果を奏する。
しかも、ファンがグリル庫内を撹拌することで、調理物と熱気とがより接触できるようになって、加熱調理が促進される。
また、ファンにより、グリル庫内の圧力が過度に上昇しないため、燃焼ガスが充満するにつれて、グリルバーナの一次空気の吸入を妨げず、燃焼を良好に維持できる。
更に、ファンによって、グリル庫内の圧力が過度に上昇しないため、例えば、開閉扉等の上方隙間から燃焼ガスが洩れ難い。
また、ファンが冷却空気を吸引して受皿を冷却するため、調理物から受皿に落下した焼脂の発火を防止する。
しかも、このファンは、燃焼ガスの排出と、燃焼ガスの循環と、受皿冷却用空気の吸引とを兼ねるため、ファンを複数設けるのに比べて、設置スペースを小さくでき、安価に設けることができる。
さらに、ダンパ開度を設定することにより、ファンによる循環、排出、吸引それぞれの働きをバランスよく設定することができる。
【0040】
また、本発明の請求項2記載のガスグリルによれば、加熱調理中に熱電素子が発電し、この電力によって、ファンが作動するので、発電エネルギーを効率良く利用できる。
更に、燃料ガス量の増加に応じて熱電素子の発電量が増加するため、ファンの回転数が増加して撹拌量を増し、調理物と熱気との接触機会が増えて加熱調理がより促進される。
また、熱電素子による電力によってファンが作動するため、ファンを搭載しても点火用電池等の電池寿命が短くならない。
【0041】
また、本発明の請求項3記載のガスグリルによれば、ダンパ開度を設定することにより、ファンによる循環、排出、吸引それぞれの働きをバランスよく設定することができる。
【0042】
また、本発明の請求項3記載のガスグリルによれば、万が一、グリル庫内で発火した場合に、フレームトラップが排気口からの火炎の溢れを防止する。
従って、ガスグリルの安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態としてのガスグリルの概略構成図である(A−A断面)。(ファンを排気室内に配置した場合)
【図2】第1実施形態としてのガスグリルの概略構成図である(正面断面図)。
【図3】第2実施形態としてのガスグリルの概略構成図である(A−A断面)。(ファンをグリル庫内に配置した場合)
【図4】従来のガスグリルのグリル庫内火災を示す図である。
【図5】従来のガスグリルの概略側面図である。
【図6】テーブルこんろの外観図である。
【符号の説明】
F 調理物
1 ガスグリル
2 熱電素子
7 循環路
9a、9b ダンパ
10 グリル庫
13 ファン
14 仕切壁
15 連通口
20 焼網
30 受皿
40 グリルバーナ
50 排気口
60 排気室
Claims (3)
- バーナの燃焼ガスをグリル庫内にこもらせ、こもった燃焼ガスを排気室に連通する連通口からあふれさせるように、燃焼排気経路を形成して、この燃焼ガスの熱により焼網上の調理物を加熱するガスグリルにおいて、
グリル庫から燃焼ガスを排気室へ強制排出するファンと、
上記排出、循環、吸引に係るそれぞれの風量比率を設定するダンパを設け、
上記ファンによって、燃焼ガスの一部を上記グリル庫内に戻して循環させると共に、上記グリル庫外から外気を吸引して上記排気室に流しながら、調理物から落下する焼油を受ける受皿を冷却することを特徴とするガスグリル。 - 上記バーナに臨んで燃焼熱により熱起電力を発生する熱電素子を設け、上記熱電素子の熱起電力によって、上記ファンを駆動することを特徴とする請求項1記載のガスグリル。
- 上記排気口からの火炎の溢れを防止するフレームトラップを設けたことを特徴とする請求項1または2記載のガスグリル。
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