JP4149277B2 - 避難用梯子装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は避難用梯子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、使用位置から不使用位置まで移動可能に形成された縦杆を備える避難用梯子装置として、特許文献1に記載されたものが知られている。
【0003】
この従来例において、避難用梯子装置は、折畳主梯子と該折畳主梯子に対して直交方向に配置される折畳補助梯子とを備える。折畳主梯子は、可動主杆と建物壁面に適宜高さで固定された固定主杆とに横桟の両端部を垂直回転自在に連結して形成され、可動主杆が固定主杆に沿う不使用位置から斜め下方の使用位置まで移動する。また、折畳補助梯子は、前記可動主杆と可動補助縦杆とに補助横桟の両端部を垂直回転自在に連結して形成され、可動補助縦杆が可動主杆に沿う不使用位置から斜め下方の使用位置まで移動する。
【0004】
また、不使用位置から使用位置までの縦杆の移動がガイドされた避難用梯子装置としては、特許文献2に記載されたものが知られている。この第二の従来例において、避難用梯子装置は、梯子段の両端部を右外枠と左外枠に垂直回転自在に連結して形成され、右外枠が左外枠に沿う不使用位置から上部固定枠体内を使用位置まで斜め下方に移動する。
【0005】
【特許文献1】
実開昭51-115796号公報
【特許文献2】
実開昭62-201300号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した第一の従来例は、可動主杆の下端を地面に適切な状態で接地させることにより使用時の垂直荷重を支えるため、例えば地面上にゴミ等の障害物が放置されていて可動主杆の下端が地面に適切に接地できないと、荷重負担が不安定になって避難時にぐらつきが発生してしまう。
【0007】
また、第二の従来例は、予め地面上に避難用梯子装置を支える土台枠を置くために、不使用時においても場所をとってしまい邪魔になるという欠点を有する。
【0008】
この点、上記第一の従来例において、可動主杆の下端を横桟によって地面から適宜高さに支持することも不可能ではないが、この場合には横桟が連結される固定主杆に全ての荷重が負荷されるため、かかる固定主杆を建物壁面に強固に固定しなければならず、施工が困難になる。また、例えば雑居ビル等においては、壁面の構造等がまちまちであり、壁面での応力負担を必ずしも期待できない場合が多いために、設置可能な建物が限られてしまい、汎用性に欠けるという問題がある。
【0009】
また、上記従来例は、折畳主梯子を展開するために、先ずレバーを回転させて可動主杆の係止状態を解除し、次いで、この可動主杆を固定主杆に沿う不使用位置から使用位置まで手で引き出す操作が必要である。一方、折畳補助梯子においては、上述のように引き出された可動主杆から、さらに可動補助縦杆を手で引き出さなければならない。したがって、いずれも避難の際に高所において建物から乗り出して展開操作をしなければならず、恐怖心を伴い、また手間もかかるため、迅速な避難活動の妨げとなる。
【0010】
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、施工が容易で、不使用状態から使用状態に確実かつ迅速に移行することができる避難用梯子装置の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば上記目的は、
一端部が基準縦杆1に連結された横桟3の他端部に連結され、不使用位置から使用位置まで移動可能に形成される可動縦杆2と、
前記可動縦杆2の不使用位置から使用位置への移動を規制可能な収納姿勢からガイド可能な展開姿勢まで回転可能で、展開姿勢において使用位置の可動縦杆2を吊り下げる吊り架台4とを有する避難用梯子装置を提供することにより達成される。
【0012】
本発明によれば、避難用梯子装置は、吊り架台4の収納・展開姿勢間の回転により、可動縦杆2の不使用位置から使用位置への移動を規制し、あるいは不使用位置から使用位置への移動をガイドして構成される。可動縦杆2の使用位置への移動は、吊り架台4によるガイドによって確保されており、吊り架台4を回転操作することで手で使用位置まで引き出す等の操作を要せずに迅速で確実な取り扱いができる。
【0013】
吊り架台4は、例えば施工の容易な建物屋上等に固定することが可能であり、各階の避難用開口近傍に操作レバー等を設けることにより回転するように構成することができる。一方、可動縦杆2は使用位置において吊り架台4から吊り下げられてその下端が地面より適宜高さ上方に位置するため、地面上に障害物等が放置されている場合にも避難用梯子装置の展開を行うことが可能である。また、使用位置の可動縦杆2は吊り架台4から吊り下げられて避難時に受ける荷重を吊り架台4に負担されるため、建物壁面5の強度が高くなくても設置することができる。
【0014】
可動縦杆2の不使用位置から使用位置への移動は、回転やスライド等種々の形態が可能であるが、基準縦杆1と可動縦杆2とに横桟3の両端部を垂直回転自在に連結し、可動縦杆2の不使用位置から使用位置への移動方向を斜め下方に設定すると、可動縦杆2をその自重を利用して不使用位置から使用位置に向かって付勢することも可能となる。この場合、可動縦杆2を使用位置で吊り下げる吊り架台4によって横桟3の水平姿勢が確保される。
【0015】
また、建物壁面5に対して基準縦杆1を移動可能に形成することは、建物から横桟3への乗り移りやすさを向上させるために有効であり、この場合、基準縦杆1を退避位置から建物壁面5に対して所定間隔隔てた突出位置まで移動可能に形成するとともに、可動縦杆2を突出位置において建物壁面5に対して平行方向に移動させることで、使用状態において横桟3が建物壁面5に正対する。これにより避難者は、建物壁面5に開設される避難用開口から正面の横桟3にまっすぐ乗り移ることができ、例えば避難用開口の側方に横桟を配置した場合のように乗り移りに際して体をひねることがないため、より迅速に避難することができる。なお、基準縦杆1の退避位置から突出位置への移動に吊り架台4の収納姿勢から展開姿勢への回転を利用することで、可動縦杆2のガイドと基準縦杆1の移動を吊り架台4の回転操作に伴う一連の動作にすることができる。また、この場合の基準縦杆1の移動は、可動縦杆2と同様にリンク体の垂直回転を利用したり、あるいは吊り架台4に基準縦杆1を固定することなどにより吊り架台4に連動させることが可能である。
【0016】
さらに、上述したように建物壁面5に対して平行方向に可動縦杆2を移動させる場合、吊り架台4は可動縦杆2を建物壁面5に対して平行方向にガイドできれば足りるが、突出方向ガイド部7と平行方向ガイド部8とを備えるL字形状のガイド部6を吊り架台に形成することで、建物壁面5に沿った位置から使用位置まで可動縦杆2の移動をガイドすることができる。加えて、可動縦杆2が、突出方向ガイド部7により基準縦杆に対する不使用位置を維持して建物壁面5に対して突出方向にガイドされるとともに、平行方向ガイド部8により突出位置を維持して建物壁面5に対して平行方向にガイドされることにより、可動縦杆2が建物壁面5近傍で該建物壁面5に対して平行方向に移動することを防止でき、仮に被災者が避難用開口から首等を出していてもぶつかることがない。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1ないし図8に本発明の実施の形態を示す。図1は三階建ての建物に設置された本発明の避難用梯子装置の使用状態である。建物は各階に避難用開口10となる引き違い戸が装着された窓を有し、各階の窓10の下部にはフック受け11が固定される。図1に示すように、避難用梯子装置は、可動縦杆2と基準縦杆1とに所定ピッチで横桟3を連結して構成される梯子12と、使用状態において梯子12の上端を支持する吊り架台4とを備える。なお、以下の実施の形態においては建物壁面5正面側を前方として説明する。
【0018】
可動縦杆2と基準縦杆1は、建物の高さよりやや短い程度の長尺に形成され、例えばアルミニウム材に押し出し加工を施して製せられる。横桟3は、図4(a)に示すように、可動縦杆2と基準縦杆1とに両端部が各々連結ピン13周りに垂直回転自在に連結され、上記建物壁面5に対して平行面内を回転自在に形成される。このため、可動縦杆2は、横桟3の回転により基準縦杆1に対して相対移動し、図4(a)に示すように横桟3が縦姿勢のときに基準縦杆1に沿う不使用位置となり、図4(b)に示すように横桟3が水平姿勢となるときに使用位置となる。なお、図1において最下端の横桟3’の下方に配置される14は補助横桟であり、一端部が可動縦杆2に垂直回転自在に連結され、他端部を吊下ワイヤ15で最下端の横桟3’から吊り下げられて横桟3の回転に伴って縦姿勢から水平姿勢まで垂直回転する。また、可動縦杆2および基準縦杆1の上部には各々の外周側に突出する係止片2a、1aが形成される。
【0019】
図4に示すように、前述した基準縦杆1には、横桟3との連結方向に対する直交方向にリンク体16の一端部が垂直回転自在に連結される。このリンク体16の他端部は建物壁面5に固定された固定縦杆17に垂直回転自在に連結され、基準縦杆1は、リンク体16の回転によって固定縦杆17、すなわち建物壁面5に対して相対移動する。リンク体16が建物壁面5に対して垂直方向に所定ピッチで配置されるため、基準縦杆1は、建物壁面5に対して垂直方向に移動可能であり、リンク体16が縦姿勢をとるときに固定縦杆17に沿う退避位置となり、リンク体16が水平姿勢をとるときに建物壁面5から飛び出して突出位置となる。なお、図4において、13’はリンク体16と基準縦杆1とを連結する連結ピン、13”はリンク体16と固定縦杆17とを連結する連結ピンを表す。
【0020】
一方、使用位置の可動縦杆2は、ふれ止め部材18により所定ピッチで建物壁面5に連結される。ふれ止め部材18は、図4に示すように、一端部を可動縦杆2に回転ピン19周りに垂直回転自在に連結され、リンク体16と平行に建物壁面5に対して垂直面内を回転する。このふれ止め部材18は、図示しない駆動手段により可動縦杆2の不使用位置において回転を規制されて可動縦杆2に沿って収納されるとともに、使用位置において建物壁面5に向かって垂直回転し、前述したフック受け11に係止する。
【0021】
したがって、この実施の形態において、使用状態の梯子12は、図3(a)および図4(b)に示すように、建物壁面4から適宜間隔D隔てた位置に配置され、一端をリンク体16により、他端をふれ止め部材18により建物壁面4に連結される。このように、建物壁面5に対して平面視でコ字形状になることで、建物壁面5に対して梯子12が強固に連結され、水平方向にぐらつきが生じることはない。
【0022】
一方、梯子12が収納される場合には、図2および図4(a)に示すように、ふれ止め部材18を収納した可動縦杆2が基準縦杆1に側方から重なり、さらに、基準縦杆1が固定縦杆17に前方から重なった状態となる。長手方向に同寸の基準縦杆1、可動縦杆2および固定縦杆17は、この状態でそれぞれの下端を地面から適宜高さ上方において揃えて建物壁面5に沿って収納されるため、邪魔にならず、また外観を損ねることもない。さらに、梯子12は、収納状態において窓10の一側方に位置するため、窓10等を使用する際の障害とはならない。
【0023】
以上の梯子12の収納状態や展開状態の維持、および収納状態から使用状態への展開動作は、吊り架台4により確保される。吊り架台4は、図5(a)に示すように、建物屋上に固定される倒コ字形状の一対の固定片20、20と、該固定片20、20間に垂直回転自在に連結される可動架台21とを有する。可動架台21は、枠内部に前述した可動縦杆2と基準縦杆1の上部が挿通するガイド開口(ガイド部6)を有する枠状部材であり、図6(b)に示す建物壁面5からほぼ水平に突出する展開姿勢と、図6(a)に示す建物壁面5に沿って鉛直となる収納姿勢との間で回転することができる。この可動架台21と固定片20、20とを連結する連結軸23が可動架台21の枠状部分の面より上方にずらして配置されることで、収納姿勢の可動架台21と建物壁面5との間に間隔が開くため、梯子12を収納状態のまま建物壁面5と可動架台21とで挟み込むことが可能となる(図7(a)参照)。
【0024】
吊り架台4のガイド開口6は、図5(a)に示すように、可動架台21の展開姿勢において、固定片20との連結基端に形成される開放端6aから建物壁面5に対して垂直方向に延びる突出方向ガイド部7と、該突出方向ガイド部7の終端から直角方向に折れ曲がる平行方向ガイド部8とを有して平面視L字形状に形成される。突出方向ガイド部7は、外側ガイド辺21aおよび内側ガイド辺21bにより梯子12を退避位置から突出位置まで収納状態のまま水平方向からガイドし、平行方向ガイド部8は、前方ガイド辺21cおよび後方ガイド辺21dにより可動縦杆2を不使用位置から使用位置まで建物壁面5に対して平行方向に閉塞端6bまで水平方向からガイドする。
【0025】
この可動架台21の収納姿勢での維持は、各階の窓10近傍に配置される図外の操作部により解除可能な図外のストッパによりなされ、さらに、後述するように、使用状態における荷重負担を軽減するために、可動架台21と固定片20との間には補強リンク22が装着される。
【0026】
したがってこの実施の形態において、避難用梯子装置が収納状態の場合には、図7(a)に示すように、退避位置において不使用状態の梯子12は、収納姿勢の可動架台21に前方から抱えられて突出位置への移動を規制される。このとき、可動架台21の前方ガイド辺21cは、基準縦杆1に建物正面側から当接にして基準縦杆1の突出位置への移動を禁止する。このように建物壁面5に沿って収納された状態では、避難用梯子装置は、建物壁面5からの突出寸法も小さく、邪魔になることはない。
【0027】
この状態から、火災等が発生した場合には、各階から上記操作部を操作してストッパを解除すると、先ず、図6(a)および図7(b)に示すように、可動架台21が展開姿勢まで下方に垂直回転する。可動架台21の回転に伴って前方ガイド辺21cは基準縦杆1から離れ、収納状態の梯子12は突出位置への移動をガイドするガイド部6の開放端6aに臨む状態となる。
【0028】
次に、図6(b)および図8(a)に示すように、前方ガイド辺21cによる突出位置側への移動規制が解除された基準縦杆1は、支えを失って自重によりガイド開口6aから外側ガイド辺21aに案内されて突出方向ガイド部7に沿って移動し、突出位置において前方ガイド辺21cの上面に係止片1aが当接することで移動を終了する。この基準縦杆1の突出位置側への移動に追従して突出位置側に移動する可動縦杆2は、内側ガイド辺21bにより建物壁面5に対して平行方向への移動が規制されるため収納位置を維持し、これにより梯子12は突出方向ガイド部7によって収納状態を維持したまま突出位置まで建物壁面5に対して垂直方向に移動する。図6(b)に示すように、突出位置において係止片1aが外側ガイド辺21aおよび前方ガイド辺21cの上面側に係止することで、基準縦杆1は移動終了に伴って可動架台21から吊り下げられた状態となり、以後の基準縦杆1への負荷は可動架台が負担する。
【0029】
一方、突出位置まで移動した可動縦杆2は平行方向ガイド部8に臨む状態となる。内側ガイド辺21bによる建物壁面5に対する平行方向への移動規制が解除された可動縦杆2は、支えを失って自重により前方ガイド辺21cおよび後方ガイド辺21dに案内されて平行方向ガイド部8に沿って建物壁面5に対して平行方向に移動し、使用位置において閉塞端6bの上面に係止片2aが当接することで移動を終了する。前方ガイド辺21cにより建物壁面5に近接する方向への移動を規制された可動縦杆2は、建物壁面5から適宜間隔Dを隔てた使用位置において係止片2aが前方ガイド辺21cおよび閉塞端6bの上面側に係止することで、移動終了に伴って可動架台21から吊り下げられ、以後の可動縦杆2への負荷は可動架台21が負担する。
【0030】
以上の基準縦杆1の係止片1aおよび可動縦杆2の係止片2aの可動架台21上面への係止により、梯子12は吊り架台4から吊り下げられた状態となり、以後の横桟3への負荷は吊り架台4が負担する。また、可動縦杆2が外側ガイド辺21aにより基準縦杆1に対する反対方向への移動を規制されるとともに、基準縦杆が閉塞端6bにより可動縦杆2に対する反対方向への移動を規制されることで、梯子12は両側方への移動も規制される。
【0031】
前述したリンク体16およびふれ止め部材18が適宜長さに形成されることにより、この状態で横桟3は窓10に対して避難可能な適宜間隔Dを隔てて正対し、窓10を開放した避難者は、そのまま正面の横桟3に乗り移って背中を建物壁面5に向けた状態で梯子12を降下することができる。なお、この場合の横桟3と建物壁面5との間隔Dは、これらの間の乗り移りが容易な程度、あるいは横桟3に乗り移って梯子12を使用する姿勢をとったときに避難者の背中が建物壁面5に押し付けられる程度であり、具体的には40〜60cm程度が望ましい。また、可動架台21の内側ガイド辺と後方ガイド辺21dとで囲まれた開口部24は避難者が通過可能な大きさに形成されるため、避難者は、梯子12を昇ることにより開口部24から屋上側に避難することもできる。
【0032】
さらに、横桟3は、吊り架台4から吊り下げられた剛性の高い可動縦杆2および基準縦杆1により両端部を支持されるため、避難時に垂直方向に荷重がかかった場合にもぐらつきが発生することはない。加えて、可動縦杆2の突出位置への移動、および基準縦杆1の使用位置への移動は、地面から離れた状態でなされるため、地面に物が置かれている場合にも、避難用梯子装置を使用状態に確実に展開させることができる。
【0033】
図9に本発明の他の実施の形態の使用状態を示す。なお、この実施の形態において上述した実施の形態と同一の構成要素は図中に同一の符号を付して説明を省略する。この実施の形態において、基準縦杆1は、リンク体16や固定縦杆17を介さずに建物壁面5に直接固定される。横桟3は建物壁面5に対して垂直面内を回転可能であり、可動縦杆2は、横桟3が縦姿勢をとるときに基準縦杆1に沿う不使用位置(退避位置)となり、横桟3が水平姿勢をとるときに建物壁面5から飛び出して使用位置(突出位置)となる。
【0034】
吊り架台4には可動縦杆2の上部が挿通するガイド開口6が形成され、図5(b)に示すように、固定片20との連結基端から垂直方向に延びる突出方向ガイド部7により可動縦杆2の退避位置から突出位置への移動をガイドする。したがって、可動架台21の展開姿勢への垂直回転によって支えを失って自重により斜め下方に移動する可動縦杆2は、外側ガイド辺21aと内側ガイド辺21bとにより突出方向ガイド部7内を建物壁面5に対して垂直方向にガイドされ、終端の閉塞端6bに係止片2aを係止して使用位置において可動架台21から吊り下げられる。梯子12の横桟3への以後の負荷は吊り架台4により負担されるため、基準縦杆1の建物壁面5に対する固定強度が高くなくても、すなわち建物壁面5の強度がそれほど高くなくても避難用梯子装置を設置することができる。また、可動縦杆2が閉塞端6aにより基準縦杆1に対する反対方向への移動を規制されるとともに、基準縦杆が建物壁面5により可動縦杆2に対する反対方向への移動を規制されることで、使用状態の梯子12は両側方への移動が規制される。
【0035】
したがって、この実施の形態において、各階の窓10近傍に配置される図外の操作部の操作により収納位置から展開位置に垂直回転した吊り架台4は、梯子12を建物壁面5に対して垂直方向に展開させ、避難者は、建物壁面5に開設される避難用開口10から身体を90度回転させて横桟3に乗り移り、建物壁面5に対して平行方向に背中を向けて梯子12を降下することができる。なお、この実施の形態においても可動縦杆2の使用位置への移動は、地面より離れた状態で行われるため、地面上の障害物に妨げられずに梯子12を使用状態に確実に展開することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、不使用状態から使用状態に確実かつ迅速に移行することができるため、災害時の避難を迅速にし、二次災害等の発生を防ぐことができる。また、施工が容易で、建物壁面の強度が高くなくても避難用梯子装置を設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施の形態の使用状態を示す全体斜視図である。
【図2】収納状態を示す図で、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図3】使用状態を示す図で、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図4】図2、3の断面図で、(a)は図2の4A-4A線断面図、(b)は図3の4B-4B線断面図である。
【図5】吊り架台を示す図で、(a)は第一の実施の形態のものを示す斜視図、(b)は他の実施の形態のものを示す斜視図である。
【図6】基準縦杆の退避位置から突出位置への移動動作を説明する側面図で、(a)は可動架台の回転動作を示す図、(b)は基準縦杆の吊り架台への係止動作を示す図である。
【図7】梯子の展開動作を示す図で、(a)は可動架台が垂直姿勢にある状態を示す斜視図、(b)は可動架台が水平姿勢まで回転した状態を示す斜視図である。
【図8】梯子の展開動作を示す図で、(a)は梯子が突出位置まで移動した状態を示す斜視図、(b)は可動縦杆が使用位置まで移動した状態を示す斜視図である。
【図9】本発明の他の実施の形態の使用状態を示す全体斜視図である。
【符号の説明】
1 基準縦杆
2 可動縦杆
3 横桟
4 吊り架台
5 建物壁面
6 ガイド部
7 突出方向ガイド部
8 平行方向ガイド部

Claims (4)

  1. 一端部が基準縦杆に連結された横桟の他端部に連結され、不使用位置から使用位置まで移動可能に形成される可動縦杆と、
    前記可動縦杆の不使用位置から使用位置への移動を規制可能な収納姿勢からガイド可能な展開姿勢まで回転可能で、展開姿勢において使用位置の可動縦杆を吊り下げる吊り架台とを有する避難用梯子装置。
  2. 前記可動縦杆は、両端部を垂直回転自在に連結された横桟により基準縦杆に沿う不使用位置から斜め下方の使用位置まで移動可能に形成され、
    前記横桟は、可動縦杆の使用位置において水平姿勢となる請求項1記載の避難用梯子装置。
  3. 前記基準縦杆は、吊り架台の収納姿勢から展開姿勢への回転に伴って、退避位置から建物壁面に対して所定間隔隔てた突出位置まで移動可能に形成され、
    前記可動縦杆は、展開姿勢の吊り架台により突出位置において建物壁面に対して平行方向にガイドされる請求項1または2記載の避難用梯子装置。
  4. 前記吊り架台は、突出方向ガイド部と平行方向ガイド部とを備える平面視L字形状のガイド部を有し、
    前記可動縦杆は、突出方向ガイド部により不使用位置を維持して建物壁面に対して突出方向にガイドされ、かつ、平行方向ガイド部により突出位置を維持して建物壁面に対して平行方向にガイドされる請求項3記載の避難用梯子装置。
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