JP3653229B2 - 連装シャッター - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,開口部にシャッター本体を複数並列配置して中柱を用いてその開閉を行うようにした連装シャッターに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種連装シャッターは,開口部幅方向中間位置の中柱によって開口部に並列配置したシャッター本体の隣接側端部をそれぞれ昇降案内自在としたものとされ,このとき中柱は,例えば軽量シャッターにおいて典型的に見られるように,シャッター本体の昇降ガイドを背合わせ状に配置した,例えば断面H字状にして開口部の高さに応じた長さを有する鋼製一体のものとし,シャッター本体の開閉成に際して,上下端部を開口部上部と床面間に係止することにより中柱を都度起立設置して,シャッター本体の隣接側端部を受け入れ,その昇降案内を行うことによって,シャッター本体の開閉を可能とし,またシャッター本体の開成時にはこれを都度取り外し撤去して所定場所に保管することによって,シャッター本体を開成した開口部を開放するようにしたものとされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この場合シャッター本体の開閉に際して,中柱の都度の起立設置及び都度の取り外し撤去と所定場所への保管が必要であって,その作業が煩雑である一方,一部のシャッター,例えば防煙シャッターにあっては,建設省告示(第2564号)によって,開口部の開口幅が5mを超える場合には,乙種防火戸と同等以上の性能のものを併設すべきとして,例えば中柱を設置することが要求されており,5mを超える開口幅が一般的である商店の店舗入口等に防煙シャッターを設置するには,中柱を必要としないように幅広にして単体のシャッター本体を使用することは不可能であり,従って中柱を設置することによって煩雑な作業を伴う連装シャッターとすることが不可欠になるという問題点がある。
【0004】
本発明は係る事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とするところは,中柱の都度の起立設置や取り外し撤去及び所定場所への保管等の作業を必要とすることなく,シャッター本体の開閉成に際して中柱による昇降案内を可能とするとともにその開成後に中柱を除去して開口部を開放し得るようにした連装シャッターを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題に添って本発明は,連装シャッターにおけるシャッター本体の隣接側端部を昇降案内する中柱を,菱形の平行運動を行うパンタグラフ状乃至これを複数連とするように蛇腹状に折畳み伸縮自在の伸縮リンク機構をなすように構成する一方,その上端をシャッターケースにおけるシャッター本体の挿入口近傍等の開口部上部に固定し,該固定部分を伸縮の基準位置として中柱の上昇折畳みと降下伸張による伸縮を可能とし,その下端を開口部床面に保持自在とすることによって降下伸張状態で中柱下端を定位置に保持し,中柱の安定且つ簡易な定位置設置をなし得るようにし且つ上記中柱を上記伸縮リンク機構としたことによって,これを降下伸張したときに生じる幅方向中間における部材の接合による対接線や部材の位置関係による空隙を目隠して,単一の中柱によると同様な外観を呈するものとするようにしたものであって,即ち請求項1に記載の発明を,開口部幅方向中間位置の中柱によって開口部に並列配置したシャッター本体の隣接側端部をそれぞれ昇降案内自在とした連装シャッターであって,上記中柱を,パンタグラフ状乃至蛇腹状の折畳み伸縮自在の伸縮リンク機構をなすとともに上端を開口部上部に固定し,下端を開口部床面に保持自在とし且つその降下伸張状態で幅方向中間に生じる中間対接線又は中間空隙を目隠し被覆する目隠しフィンを備えてなることを特徴とする連装シャッターとしたものである。
【0006】
請求項2及び3に記載の発明は,上記に加えて,それぞれ中柱を好ましい形態のものとするように,請求項2に記載の発明を,上記伸縮リンク機構をなす中柱を,それぞれシャッター本体の昇降ガイドを備えて開口部高さを略2等分した同長4本の中柱構成材の長手方向端部を直接又は連結部材を介して相互に回動自在に連結して上記パンタグラフ状の折畳み伸縮自在としてなることを特徴とする請求項1に記載の連装シャッターとし,請求項3に記載の発明を,上記伸縮リンク機構をなす中柱を,それぞれシャッター本体の昇降ガイドを備えて開口高さに応じて略1:2の比率の比率をなす異長偶数本の中柱構成材の長手方向端部及び長尺側中柱構成材における交差部を直接又は連結部材を介して相互に回動自在に連結して上記蛇腹状の折畳み伸縮自在としてなることを特徴とする請求項1に記載の連装シャッターとしたものである。
【0007】
請求項4に記載の発明は,同じく上記に加えて,中柱の上端を開口部上部に安定且つ確実に固定して中柱の伸縮を安定してなし得るものとするとともに下端の開口部床面への保持を安定してなし得るものとするように,これを,上記伸縮リンク機構をなす中柱を,上端において吊り部材を,下端において床面保持部材をそれぞれ備え,上記吊り部材を開口部上部に固定することによって上記中柱上端の固定とし,上記床面保持部材を床面の保持部に保持することによって上記中柱下端を保持自在としてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の連装シャッターとしたものである。
【0008】
請求項5に記載の発明は,同じく上記に加えて,シャッター本体の開成状態での中柱の上昇縮小と降下伸張の折畳み伸縮を可及的に簡易に容易化するものとするように,これを,上記伸縮リンク機構をなす中柱を,自動上昇手段又は手動上昇補助手段によってその上昇縮小を行うようにしてなることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の連装シャッターとしたものである。
【0009】
請求項6に記載の発明は,同じく上記に加えて,シャッター本体の開成状態での中柱の上昇縮小と降下伸張の折畳み伸縮を更に安定化し,折畳み伸縮時の伸縮不良やこれによるトラブルの発生を確実に防止し得るものとするように,これを,上記伸縮リンク機構をなす中柱が,垂直伸縮手段を備えて開口部において垂直方向の折畳み伸縮を行うようにしてなることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の連装シャッター。
【0010】
請求項7に記載の発明は,同じく上記に加えて,中柱を上記伸縮リンク機構としたことによって,これを降下伸張したときに,該中柱が揺動し,騒音を発生したり,シャッター本体の昇降案内に支障を来したりする可能性を解消し得るものとするように,これを,上記伸縮リンク機構をなす中柱が,その降下伸張状態でその揺動を防止する揺動防止手段を備えてなることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の連装シャッターとしたものである。
【0011】
本発明はこれらをそれぞれ発明の要旨として,上記課題解決の手段としたものである。
【0012】
なお本発明の連装シャッターにおけるシャッター本体は,上下方向に開閉して,開口を仕切るように設置し得るものであれば,例えばシャッター構成材としてシャッタースラットを上下に回動自在に連結した形態のもの,シャッター構成材として幅広パネルを上下に折畳み自在に連結した形態のもの,シャッター構成材として幅広パネルを回動自在に連結した形態のもの,シャッター構成材として横桟(パイプ)を上下所定間隔に回動自在に連結した形態のもの,シャッター構成材として一つ置きの横桟間にX字状のリンクを介設することによって横桟を同時伸縮自在に上下に連結した形態のもの,シャッター構成材として一対の横桟間毎にX字状乃至I字状等のリンクを介設することによって横桟を上下に各一対の横桟毎に個別伸縮自在に連結した形態のもの,更に個別伸縮自在に連結するについて一対の横桟毎にヒンジを介設して回動自在とした形態のもの等各種のものとすることができ,またその開成時における収納は,これを,例えばシャッターケース等の収納部に設置した巻取軸に巻取収納する形態のもの,収納部に設置した分岐ガイドレールに添って開口部上又は開口部交差方向に蛇腹状に折畳んで収納する形態のもの,同じく収納部に設置したガイドレールに添って開口部交差方向に回動して一連のまま収納する形態のもの等各種のものとすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すると,図1乃至図11においてAは連装シャッター,1はその開口部両端部に配置したガイドレール,2は開口部に並列配置したシャッター本体,3はシャッターケース,4は開口部幅方向中間位置の中柱であり,連装シャッターAは,上記ガイドレールによってシャッター本体2の非隣接側端部を昇降案内自在とし,上記中柱4によってシャッター本体2の隣接側端部をそれぞれ昇降案内自在として,シャッター本体2を開口部において開閉案内するようにしてある。
【0014】
本例において連装シャッターAは,上記シャッター本体2を,例えば軽量シャッター等において一般的な,シャッター構成材21としてシャッタースラットを上下に回動自在に連結して構成することによって,開口部上方に配置した,本例にあってシャッターケース3の収納部34内の巻取軸35に巻取り収納するようにした巻取収納用にして手動開閉乃至電動開閉用のものとしてあり,本例にあって該シャッター本体2は複数枚,例えば2枚を開口部に並列配置した,連装納まりのものとし,例えば,開口幅を5m以上とした防煙シャッターとして使用可能とするようにしてある。
【0015】
このとき中柱4は,これを,パンタグラフ状乃至蛇腹状の折畳み伸縮自在の伸縮リンク機構をなすとともに上端を開口部上部に固定し,下端を開口部床面に保持自在としたものとしてあり,本例にあって該伸縮リンク機構をなす中柱4は,これを,それぞれシャッター本体2の昇降ガイド42を備えて開口部高さを略2等分した同長4本の中柱構成材41の長手方向端部を直接又は連結部材を介して相互に回動自在に連結して上記パンタグラフ状の折畳み伸縮自在とし,また該伸縮リンク機構をなす中柱4は,これを,上端において吊り部材44を,下端において床面保持部材46をそれぞれ備え,上記吊り部材44を開口部上部に固定することによって上記中柱4上端の固定とし,上記床面保持部材46を床面の保持部位48に保持することによって上記中柱4下端を保持自在としたものとしてある。
【0016】
即ち本例の中柱4は,例えばアルミ押出材,鋼材等の金属製のバー材にして,上記開口部高さ,即ち開口部への上端固定位置からその直下の開口部床面までの高さを等分するように所定長さに設定した合計4本の中柱構成材41を相互に回動自在に連結することによって上記菱形の平行運動による単一のパンタグラフ状の伸縮を自在としたものとしてあり,このとき本例にあって中柱構成材41は,その側部における回動自在の連結を,例えばヒンジ43を用いて軸支し,上下の回動自在の連結を上記吊り部材44と床面保持部材46とを介してこれら部材に対して同じく軸支して行って,上記菱形の平行運動を行うようにしてある。
【0017】
中柱構成材41はそれぞれシャッター本体2の隣接側端部を昇降案内する昇降ガイド42,本例にあってシャッター本体2の該端部を受け入れてその案内を行うようにコ字状の溝ガイドを備えており,上記回動自在の連結によって,該昇降ガイド42をそれぞれ隣接するシャッター本体2側に開口するように背合せ状に配置したものとしてある。
【0018】
吊り部材44及び床面保持部材46は,同じく金属製にして,例えば中柱構成材41の上下各端部を回動自在に受け入れるように断面コ字状にして正面矩形をなすものとし,吊り部材44は,その前後面乃至上面に開口部上部に対する固定部45を,床面保持部材46は,その下端乃至下面に開口部床面に対する保持のための保持部47,例えば床面に形成した保持部位48,例えば凹嵌孔へ嵌合保持するようにした嵌合部,床面又はこれに形成した保持部位48内の受金具へ解除可能に係止するようにした係止部等をそれぞれ備えたものとしてあり,これら吊り部材44及び床面保持部材46は,それぞれ中柱4の上端及び下端を受け入れて,その中柱構成材41を被嵌し上記回動自在の軸支による連結を行ったものとしてある。
【0019】
中柱4の開口部上部への固定は,本例にあってその上端の吊り部材44をシャッターケース3のシャッター本体挿入口31乃至その内部近傍に固定することによって,これを行ってあり,本例にあってはシャッターケース3の上記挿入口31乃至内部近傍にブラケット33を設置して該ブラケット33に対して吊り部材44,特にその固定部45を,例えば金具や溶着の固定手段を用いて固定することによって行ってあり,このとき本例のブラケット33は,例えば,これを開口部両端部のガイドレール1上端間に架設した横架材とし,例えばその長手方向中間の中柱設置位置に形成した前後に突出するフィンに対して吊り金具44を嵌合し,上記金具孔からの図示省略のボルト等によって横架材乃至フィンに対する金具固定を行って,その吊り持ち支持を行ったものとしてある。
【0020】
中柱4の上端を開口部上部,本例にあってはシャッターケース3の上記挿入口31乃至内部近傍に固定することによって,上記伸縮リンク機構をなす中柱4は,開口部上部に固定した上端位置,本例にあっては吊り部材44を伸縮の基準位置として該上端を基準に上記パンタグラフ状の折畳み伸縮を行い,その降下伸張によって開口部上部と開口部床面との間に降下伸張して,その上記背合わせ状配置の昇降ガイド42によって開口部に並列配置した各シャッター本体2の隣接側端部の昇降案内をそれぞれ可能とする一方,これらシャッター本体2を上昇して収納部34,本例にあってはシャッターケース3内の収納部に収納することによって開口部を開成したときは,その開口部上部への上昇縮小とこれによる中柱4の折畳みによる除去を可能とし,従って都度の起立設置及び都度の取り外し撤去や所定場所への保管といった煩雑な作業を行うことなく,中柱4の電動乃至手動による折畳み伸縮によってシャッター本体2の開閉に際してのシャッター本体2隣接側端部の開閉案内とシャッター本体2開成時の開口部の開放を簡易且つ確実に行うことが可能となる。
【0021】
このとき本例の上記伸縮リンク機構をなす中柱4は,これを,自動上昇手段又は手動上昇補助手段によってその上昇縮小を行うようにしてある。
【0022】
本例にあって上記自動上昇手段又は手動上昇補助手段は,シャッター本体2の巻取軸35間に架設する等して,該巻取軸35とは別にモーターによって独立して回転自在とし,或いは巻上げ方向に付勢することによって同じく独立して回転自在とするように配置したワイヤー巻取軸51に対して長手方向の一端を固定し,その他端を,例えば中柱の下端,本例においては床面保持部材46に固定することによって,ワイヤー巻取軸51の回転に従って巻上げ上昇自在としたワイヤー5によるものとしてある。
【0023】
従ってワイヤー巻取軸51を巻上げ方向に回転させてワイヤー5を巻上げ上昇することによって,中柱4下端,本例にあっては上記床面保持部材46を上昇して,その電動の自動上昇を行い,また手動時に手動上昇を補助してこれを軽量化することができ,一方中柱4の降下伸張は,例えば上記モーターを逆回転させ,また中柱4下端を引き下げることによって,これを行うことができ,このとき中柱4は,相当程度の自重,例えば数キログラムの自重を備えたものとなし得るから,自重によってその降下伸張をスムーズに行うことが可能になる。
【0024】
図中6は,本例において上記伸縮リンク機構をなす中柱4が備えた,その降下伸張状態で幅方向中間に生じる中間対接線又は中間空隙を目隠し被覆する目隠しフィンであり,本例にあって該目隠しフィン6は,各中柱構成材41の前後各1端からそれぞれこれと対接するように配置した,他方の中柱構成材41側に向けてこれを部分的に被覆するように突設したものとしてあり,このとき本例の目隠しフィン6は,中柱4の折畳み伸縮に際して相互に衝接することのないように突設することによって中柱4における中柱構成材41間の対接線又は空隙を目隠し被覆し,シャッター本体2の閉成時に対接線や空隙が露出して中柱4の外観を損なったり,中柱4の封止性が損なわれたりすることのないように,外観及び密封性を向上確保するようにしてある。
【0025】
また図中7は,本例において上記伸縮リンク機構をなす中柱4が備えた,その降下伸張状態でその揺動を防止する揺動防止手段であり,本例にあって,該揺動防止手段7は,中柱4をその長手方向中間の前後一方又は双方で連結することによって降下伸張状態を維持して,その揺動を防止するものとしてあり,本例の揺動防止手段7は,例えば中柱4の上下方向下方の対接する中柱構成材41を相互に係脱自在に連結するように設置したロック装置によるものとし,本例の揺動防止手段7は,これを,室内外双方又は一方,本例にあっては室内側において一方の中柱構成材41,例えばその上記目隠しフィン6に対して回動自在に設置したフック金具71と他方の中柱構成材41に設置した該フック金具71を掛止めする受金具72とによるフック錠によるもとのしてあり,中柱4の降下伸張後にフック金具71を回動して受金具72に掛止めすることによって,中柱構成材41を相互に連結してこれらによる中柱構成材41の降下伸張状態を維持するとともにその揺動を防止し,またシャッター本体2の開成後にその掛止を解除して中柱4を上昇縮小可能としたものとしてある。
【0026】
一方図12乃至図15は,上記伸縮リンク機構をなす中柱4の他の例を示すもので,本例にあって該中柱4は,これが,垂直伸縮手段を備えて開口部において垂直方向の折畳み伸縮を行うようにしたものとしてあり,本例にあって該垂直伸縮手段は,例えばこれを,上記中柱構成材41の側部及び上下又はその一方の側部又は上下の回動自在の連結を,それぞれ平歯車を介した歯車8噛合の連結とすることによるものとしてあり,このとき本例の上記歯車8噛合の連結は,側部及び上下の各回動自在の連結を歯車8噛合の連結とし,中柱構成材41の各長手方向端部に相互に噛合するように同一ピッチの歯を備えた歯車8を設置し,これにより平歯車を構成して,中柱4の折畳み伸縮に際して上記4本の中柱構成材41の回動を同時に同一角度とするようにコントロールするようにし,上記上端を固定した中柱4の下端が垂直方向に昇降してその折畳み伸縮をなし得るようにしてあり,これによって中柱4における伸縮時の振れや捩れを可及的に防止して更に確実にしてスムーズな折畳み伸縮と,降下伸張時の開口部床面への確実な保持をなし得るようにしてあり,このとき本例の平歯車を介した上記歯車8噛合の連結は,歯車8の保護とその噛合の外れ止めのために,上下端に上記と同様に断面コ字状の吊り部材44と床面保持部材46を備えて該上下端を受け入れるようにする一方,中柱構成材41の上下方向の連結部分に,該歯車8の露出を防止するようにこれを被覆するカバー9を備えたものとしてある。
【0027】
図12乃至図15の例のその余は,基本的に上記例と変わらないので,同一符号を付してその説明を省略する。
【0028】
図中22は,前後のフィンを長手方向端部において部分的に切り欠いてガイドレール1及び中柱4の昇降案内を可能とするようにシャッター本体2下端に設置したエンドスラット,32はシャッターケース3におけるシャッター本体挿入口31を画するように設置したまぐさ,49は中柱4の折畳み伸縮を容易化するように中柱構成材41間に設置した離隔補助部材,本例において一方に固定し,他方を押圧するように設置したバネ,52は上記本例において自動上昇手段乃至手動上昇補助手段をなすワイヤー5の方向転換用のプーリーを示す。
【0029】
図示した例は以上のとおりとしたが,開口部に並列配置するシャッター本体を3枚又はそれ以上の多数として,それぞれシャッター本体間に中柱を配置するようにすること,中柱の上記溝ガイドに代えて,例えば昇降ガイドを倒T字状にして,突条によってシャッター本体の隣接側端部を昇降案内するようにすること,上記伸縮リンク機構をなす中柱を,上記菱形の平行運動を行うパンタグラフ状の折畳み伸縮を行うものに代えて,該パンタグラフ状のものを2連乃至それ以上の複数連のものとするように,それぞれシャッター本体の昇降ガイドを備えて開口高さに応じて略1:2の比率の比率をなす異長偶数本の中柱構成材の長手方向端部及び長尺側中柱構成材における交差部を直接又は連結部材を介して相互に回動自在に連結して上記蛇腹状の折畳み伸縮自在としたものとすること,中柱の下端を開口部床面に保持するについて,中柱の下端と床面との間に,例えば中柱の降下伸張によって自動的に係止し,折り畳み縮小に際して手動で係止を解除するようにした係脱自在のロック装置を介設して,該ロック装置を介して中柱下端の保持を行うようにすること,垂直伸縮手段を用いるとき,中柱の下端を垂直方向に案内するように,例えばシャッターケース等開口部上方に巻取り自在にして床面に係脱自在とし,中柱下端を上下方向に貫通するワイヤー等のガイド部材を設置し,中柱の降下伸張に際してガイド部材を開口部上方と床面間に先行伸張して配置し,該ガイド部材によって上端を固定した中柱の下端を案内するようにしたガイド部材を用いたものとすること等を含めて,本発明の実施に当って,連装シャッター,シャッター本体,中柱,その中柱構成材,昇降ガイド,伸縮リンク機構,必要に応じて使用する吊り部材,床面保持部材,自動昇降手段,手動昇降補助手段,垂直伸縮手段,被覆フィン,伸張維持手段等の各具体的材質,形状,構造,数,これらの関係,これらに対する付加等は,上記発明の要旨に反しない限り,様々な形態のものとすることができる。
【0030】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したから,請求項1に記載の発明は,シャッター本体の隣接側端部を昇降案内する中柱を,菱形の平行運動を行うパンタグラフ状乃至これを複数連とするように蛇腹状に折畳み伸縮自在の伸縮リンク機構をなすように構成する一方,その上端をシャッターケースにおけるシャッター本体の挿入口近傍等の開口部上部に固定し,該固定部分を伸縮の基準位置として中柱の上昇折畳み,即ち折畳み収納と降下伸張による伸縮を可能とし,その下端を開口部床面に保持自在とすることによって降下伸張状態で中柱下端を定位置に保持し,中柱の安定且つ簡易な定位置設置をなし得るようにし,中柱の都度の起立設置や取り外し撤去及び所定場所への保管等の作業を必要とすることなく,シャッター本体の開閉成に際して中柱による昇降案内を可能とするとともにその開成後に中柱を除去して開口部を開放し,また上記中柱を上記伸縮リンク機構としたことによって,これを降下伸張したときに生じる幅方向中間における部材の接合による対接線や部材の位置関係による空隙を目隠して,単一の中柱によると同様な外観を呈するようにした連装シャッターを提供することができる。
【0031】
請求項2及び3に記載の発明は,上記に加えて,それぞれ中柱を好ましい形態のものとすることができる。
【0032】
請求項4に記載の発明は,同じく上記に加えて,中柱の上端を開口部上部に安定且つ確実に固定して中柱の伸縮を安定してなし得るものとするとともに下端の開口部床面への保持を安定してなし得るものとすることができる。
【0033】
請求項5に記載の発明は,同じく上記に加えて,シャッター本体の開成状態での中柱の上昇縮小と降下伸張の折畳み伸縮を可及的に簡易に容易化するものとすることができる。
【0034】
請求項6に記載の発明は,同じく上記に加えて,シャッター本体の開成状態での中柱の上昇縮小と降下伸張の折畳み伸縮を更に安定化し,折畳み伸縮時の伸縮不良やこれによるトラブルの発生を確実に防止し得るものとすることができる。
【0035】
請求項7に記載の発明は,同じく上記に加えて,中柱を上記伸縮リンク機構としたことによって,これを降下伸張したときに,該中柱が揺動し,騒音を発生したり,シャッター本体の昇降案内に支障を来したりする可能性を解消し得るものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シャッター本体閉成時における連装シャッターの正面図である。
【図2】 シャッター本体開成時における連装シャッターの正面図である。
【図3】 中柱の折畳み伸縮中間の状態を示す連装シャッターの正面図である。
【図4】 中柱の降下伸張状態を示す連装シャッターの正面図である。
【図5】 降下伸張した中柱の開閉案内によって一方のシャッター本体における開閉中間の状態を示す連装シャッターの正面図である。
【図6】 中柱を降下伸張した状態を示す連装シャッターの縦断面図である。
【図7】 中柱を折畳み縮小した状態を示す連装シャッターの縦断面図である。
【図8】 中柱を降下伸張した状態を示す連装シャッターの横断面図である。
【図9】 折畳み縮小した状態を示す中柱の正面図である。
【図10】 折畳み伸縮の中間状態を示す中柱の正面図である。
【図11】 降下伸張した状態を示す中柱の正面図である。
【図12】 折畳み縮小した状態を示す他の例に係る中柱の正面図である。
【図13】 折畳み伸縮の中間状態を示す図12の例の中柱の正面図である。
【図14】 降下伸張した状態を示す同じく図12の例の中柱の正面図である。
【図15】 図14の中柱の縦断面図である。
【符号の説明】
A 連装シャッター
2 シャッター本体
4 中柱
41 中柱構成材
42 昇降ガイド
43 ヒンジ
44 吊り部材
46 床面保持部材
5 ワイヤー
6 目隠しフィン
7 揺動防止手段
8 歯車

Claims (7)

  1. 開口部幅方向中間位置の中柱によって開口部に並列配置したシャッター本体の隣接側端部をそれぞれ昇降案内自在とした連装シャッターであって,上記中柱を,パンタグラフ状乃至蛇腹状の折畳み伸縮自在の伸縮リンク機構をなすとともに上端を開口部上部に固定し,下端を開口部床面に保持自在とし且つその降下伸張状態で幅方向中間に生じる中間対接線又は中間空隙を目隠し被覆する目隠しフィンを備えてなることを特徴とする連装シャッター。
  2. 上記伸縮リンク機構をなす中柱を,それぞれシャッター本体の昇降ガイドを備えて開口部高さを略2等分した同長4本の中柱構成材の長手方向端部を直接又は連結部材を介して相互に回動自在に連結して上記パンタグラフ状の折畳み伸縮自在としてなることを特徴とする請求項1に記載の連装シャッター。
  3. 上記伸縮リンク機構をなす中柱を,それぞれシャッター本体の昇降ガイドを備えて開口高さに応じて略1:2の比率の比率をなす異長偶数本の中柱構成材の長手方向端部及び長尺側中柱構成材における交差部を直接又は連結部材を介して相互に回動自在に連結して上記蛇腹状の折畳み伸縮自在としてなることを特徴とする請求項1に記載の連装シャッター。
  4. 上記伸縮リンク機構をなす中柱を,上端において吊り部材を,下端において床面保持部材をそれぞれ備え,上記吊り部材を開口部上部に固定することによって上記中柱上端の固定とし,上記床面保持部材を床面の保持部に保持することによって上記中柱下端を保持自在としてなることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の連装シャッター。
  5. 上記伸縮リンク機構をなす中柱を,自動上昇手段又は手動上昇補助手段によってその上昇縮小を行うようにしてなることを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の連装シャッター。
  6. 上記伸縮リンク機構をなす中柱が,垂直伸縮手段を備えて開口部において垂直方向の折畳み伸縮を行うようにしてなることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の連装シャッター。
  7. 上記伸縮リンク機構をなす中柱が,その降下伸張状態でその揺動を防止する揺動防止手段を備えてなることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の連装シャッター。
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