JP4148964B2 - デンプン合成に関わる酵素をコードするdna分子、ならびに該dna分子を含むベクター、細菌、トランスジェニック植物細胞およびトランスジェニック植物体 - Google Patents

デンプン合成に関わる酵素をコードするdna分子、ならびに該dna分子を含むベクター、細菌、トランスジェニック植物細胞およびトランスジェニック植物体 Download PDF

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Description

本発明は、植物のデンプン合成に関わる酵素をコードするDNA分子に関する。
これらの酵素は、可溶性デンプン合成酵素とデンプン粒結合性デンプン合成酵素の2つの異なるアイソタイプを示す。
本発明はさらにベクター、ならびに上述のDNA分子によって形質転換された細菌および植物細胞、ならびにそれらにより再生した植物体に関する。
また、可溶性またはデンプン粒結合性のデンプン合成酵素をコードするDNA分子の導入によって、その特性が改変したデンプンを合成するトランスジェニック植物体の生産工程も記載される。
原料再生資源として、最近、益々植物物質に重要性が見いだされていることに関係して、バイオテクノロジー研究の目的のひとつは、植物材料を加工工業の需要に適応させることを試みることである。可能な限り多くの分野において、改変された再生可能原料の利用を可能にするためには、多様な物質を得ることが、さらに重要である。油、脂肪およびタンパク質は別にして、多糖は植物由来の必須な再生原料を構成する。セルロースは別にして、デンプンは、高等植物における最も重要な貯蔵物質のひとつとして、多糖のなかで重要な位置を占めている。トウモロコシ、イネおよび小麦に加えて、ジャガイモは、デンプン生産植物として重要な役割を担っている。
多糖であるデンプンは、化学的に均質な基本成分、すなわちグルコース分子から構成されるポリマーである。しかしそれは、重合の程度、グルコース鎖の分岐の程度において、お互いに異なる様々な分子の、高度に複雑な混合物を構成する。したがって、デンプンは均質な原料ではない。デンプンは、a-1,4-グルコシド結合したグルコース分子よりなり、基本的に分岐のないポリマーであるアミロースデンプンと、逆に様々に分岐したグルコース鎖の複雑な混合物であるアミロペクチンデンプンに区別される。分岐は、付加的なa-1,6-グルコシド結合で生じる。例えば、トウモロコシやジャガイモのような、デンプン生産に利用される典型的な植物においては、合成されるデンプンは、約25%のアミロースデンプンと約75%のアミロペクチンデンプンを含む。
可能な限り広範なデンプン利用を促すためには、広範な利用に特に適している改変デンプンを生産できる植物が供給されることが望ましい。そのような植物の供給は、育種は別にして、組み換えDNA技術を用いたデンプン生産植物のデンプン代謝の特異的な遺伝的改変によって可能である。しかし、そのための前提条件は、デンプン合成および/またはデンプン改変に関与する酵素を同定し特性を調べるとともに、それら酵素をコードする各々のDNA分子を単離することである。
デンプン生産の生化学的経路は基本的に知られている。植物細胞のデンプン合成は、色素体の中で起きる。光合成活性組織においては、これらは葉緑体であり、光合成をしないデンプン貯蔵組織では、アミロプラストである。
デンプン合成に関与する最も重要な酵素は、デンプン合成酵素および分岐酵素である。デンプン合成酵素の場合、様々なアイソタイプが記載されている。それらはすべて、ADPグルコースのグリコシル基をa-1,4-グルカンに転移することによって重合反応を触媒する。分岐酵素は、a-1,6 分岐を直鎖状のa-1,4-グルカンに導入することを触媒する。
さらに、加水分解活性や過リン酸分解活性のような他の酵素活性が、デンプン合成に関与することが議論されている(Preiss in Oxford survey of Plant Molecular and Cell Biology, Oxford University Press, Vol. 7 (1991), 59-114)。"R 酵素" またはいわゆる不均等化酵素(disproportionizing enzyme)、およびデンプンリン酸化酵素もまた、デンプン合成に関与していることは除外されない。ただし、これらの酵素は、今までのところ、デンプン分解への関与が示唆されている。
デンプン合成酵素は、2つのグループに分類される。1つは、主にデンプン粒に結合して存在し、かつ可溶化型も存在する顆粒結合型デンプン合成酵素(GBSS)であり、もう一つは、可溶性デンプン合成酵素(SSS)である。各グループ内に、様々なアイソタイプが、様々な植物種において記載されている。これらのアイソタイプは、プライマー分子に対する依存性に関して、お互いに異なる(いわゆる「プライマー依存型」(タイプII)と「プライマー非依存型」(タイプI)デンプン合成酵素)。
これまでにアイソタイプGBSS I の場合のみにおいて、デンプン合成におけるその正確な機能が決定されている。この酵素活性が非常に低いかまたは完全に抑制されている植物は、アミロースの欠失しているデンプンを合成する(いわゆる "蝋状"(waxy)デンプン)(Shure et al., Cell 35 (1983), 225-233; Visser et al., Mol. Gen. Genet. 225 (1991), 289-296; WO 92/11376)。したがって、この酵素は、アミロースデンプンの合成において、決定的な役割を持つと考えられている。この現象は、緑藻のクラミドモナス・レインハーディ(Chlamydomonas reinhardtii)の細胞でも観察されている(Delrue et al., J. Bacteriol. 174 (1992), 3612-3620)。クラミドモナス(Chlamydomonas)の場合、さらに、GBSS Iはアミロース合成に関与するばかりでなく、アミロペクチン合成にも影響を与えることが証明された。GBSS I 活性を全く持たない突然変異体においては、正常時に合成されるアミロペクチンのうち、長鎖グルカンを持つある分画が欠落している。
顆粒結合性デンプン合成酵素の他のアイソタイプ、特にGBSS II ,の機能や可溶性デンプン合成酵素の機能は、今までのところ明らかでない。可溶性デンプン合成酵素は、分岐酵素とともに、アミロペクチン合成に関与していることが考えられており(例えば、Ponstein et al., Plant Physiol. 92 (1990), 234-241を参照)、また、デンプン合成速度の制御においても重要な役割を担っていると考えられている。
ジャガイモにおいて、アイソタイプGBSS I、GBSS IIおよび2、3の可溶性デンプン合成酵素のアイソタイプが同定されている(Ponstein et al., Plant Physiol., 92 (1990), 234-241; Smith et al., Planta 182 (1990), 599-604; Hawker et al., Phytochemistry 11 (1972), 1287-1293)。しかし、これまでのところ、さらに詳しくは調べられていない。エンドウにおいても、GBSS II が発見されている(Dry et al., The Plant Journal 2, 2 (1992), 193-202)。
ジャガイモ由来のGBSS I をコードするcDNAおよびゲノムDNAが、すでに記載されている(Visser et al., Plant Sci. 64 (1989), 185-192; van der Leij et al., Mol. Gen. Genet. 228 (1991), 240-248)。これまでのところ、他の顆粒結合性デンプン合成酵素をコードする核酸配列、および、ジャガイモ由来の可溶性デンプン合成酵素のアイソタイプをコードする核酸配列のいかなるものも報告されていない。ジャガイモを除くいくつかの他の植物において、可溶性デンプン合成酵素が同定された。
可溶性デンプン合成酵素は、例えば、エンドウ(Denyer and Smith, Planta 186 (1992), 609-617)およびトウモロコシ(WO 94/09144)から純粋な形で単離された。エンドウの場合、SSS IIとして同定された可溶性デンプン合成酵素のアイソタイプが、顆粒結合性デンプン合成酵素GBSS II と同一であることが明らかにされた(Denyer et al., Plant J. 4 (1993), 191-198)。他の植物種の場合、クロマトグラフィーの手法で、いくつかのSSS- アイソタイプの存在が記載されている。例として、大麦(Tyynela and Schulman, Physiologia Plantarum 89 (1993) 835-841; Kreis, Planta 148 (1980), 412-416)、トウモロコシ(Pollock and Preiss, Arch. Biochem. Biophys. 204 (1980), 578-588)および小麦(Rijven, Plant Physiol. 81 (1986), 448-453)がある。しかしながら、これらのタンパク質をコードするDNA配列は、今のところ記載されていない。
これまでに、イネにおいてのみ、可溶性デンプン合成酵素をコードするcDNAが記載されている(Baba et al., Plant Physiol. 103 (1993), 565-573)。
目的となるデンプン貯蔵性植物を改良して、都合よく改変を施されたデンプンを合成するようにするためには、顆粒結合性または可溶性デンプン合成酵素の様々なアイソタイプをコードするDNA配列の同定が必須である。
したがって、本発明の目的は、特にジャガイモ由来の、デンプン生合成に関与する酵素をコードするDNA分子を提供し、それにより、これらの酵素の活性が上昇または減少するように遺伝的に改変された植物を生産し、それにより、これら植物によって合成されるデンプンの物理的および/または化学的性質の改変を促すことにある。
この目的は、請求項に記載される態様の具現化で達成された。
したがって、本発明は、デンプン合成酵素をコードするDNA分子、特に顆粒結合性デンプン合成酵素アイソタイプII および可溶性デンプン合成酵素をコードするDNA分子に関する。
本発明は、特に、顆粒結合性デンプン合成酵素のアイソタイプII (GBSS II )の生物学的活性を有するタンパク質またはその生物学的活性を備えた断片をコードするDNA分子、好ましくは、配列番号:8に示されるアミノ酸配列を持つタンパク質をコードするDNA分子に関する。特に、本発明は、配列番号:7に示されるヌクレオチド配列を有するDNA分子、好ましくは、配列番号:7に示されるコード領域を含むDNA分子に関する。
GBSS II をコードするDNA分子であり、かつその配列が、遺伝暗号の縮重により、上記記載のDNA分子のヌクレオチド配列と異なる配列もまた、本発明の目的である。
さらに、本発明は、GBSS II をコードするDNA分子であり、上記記載のDNA分子のいずれかとハイブリダイズするDNA分子に関する。そのようなDNA分子は、好ましくはデンプン貯蔵植物から、さらに好ましくは、双子葉植物から、特には、ジャガイモから由来する。
本発明のDNA分子によってコードされるGBSS II タンパク質は、好ましくは, 85±5 kDの分子量を持つ。GBSS II タンパク質は、主にデンプン粒に結合して存在するが、可溶型としても存在している。
さらに、本発明は、可溶性デンプン合成酵素のアイソタイプ B(SSS B)の生物学的活性を有するタンパク質またはその生物学的活性を有する断片をコードするDNA分子、好ましくは、配列番号:10に示されるアミノ酸配列を持つタンパク質をコードするDNA分子に関する。特に、本発明は、配列番号:9に示されるヌクレオチド配列を有するDNA分子、好ましくは、配列番号:9に示されるコード領域を含むDNA分子に関する。
SSS B をコードするDNA分子であり、かつその配列が、遺伝暗号の縮重により、上記記載のDNA分子のヌクレオチド配列と異なる配列もまた、本発明の目的である。
さらに、本発明はSSS Bをコードし、上記記載のDNA分子のいずれかとハイブリダイズするDNA分子に関する。例外は、イネ由来のDNA分子である。本発明のDNA分子によってコードされる SSS Bタンパク質は、好ましくは, 78± 5 kD の分子量を持つ。
SSS Bタンパク質の酵素特性は、実施例に記載されている。
さらに、本発明は、可溶性デンプン合成酵素のアイソタイプ A(SSS A)の生物学的活性を有するタンパク質をコードするDNA分子に関する。それらのタンパク質は、例えば、アミノ酸配列NH2-GTGGLRDTVENC-COOH(配列番号:13)を持つペプチドに対する抗体によって認識されることを特徴とする。
SSS Aタンパク質の酵素特性は、実施例に記載されている。
そのようなタンパク質をコードするDNA分子の一例は、配列番号:11 に示されているコード領域を持つDNA分子である。このDNA分子は、SSS Aタンパク質をコードするDNA分子を、他の生物から、特に植物から単離するのに用いられる。
したがって、本発明は、可溶性デンプン合成酵素のアイソタイプ A(SSS A)の生物学的活性を有するタンパク質またはその生物学的活性断片をコードするDNA分子、好ましくは、配列番号:12 に示されているアミノ酸配列を持つタンパク質をコードするDNA分子に関する。 特に、本発明は、配列番号:11 に示されているヌクレオチド配列を有するDNA分子、好ましくは、配列番号:11 に示されるコード領域を含むDNA分子に関する。
SSS AをコードするDNA分子であり、かつその配列が、遺伝暗号の縮重により、上記記載のDNA分子のヌクレオチド配列と異なる配列もまた、本発明の目的である。
さらに、本発明は、 SSS A をコードするDNA分子であり、上記記載のDNA分子のいずれかとハイブリダイズするDNA分子に関する。
SSS A タンパク質は、SDS ゲル電気泳動において、好ましくは, 約120か 140 kD、特には 約135 kDの見かけの分子量を持つ。
本発明において、「ハイブリダイゼーション 」という言葉は、例えば、(Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2nd Edition (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY)に記載されているような通常条件下でのハイブリダイゼーション、好ましくは、厳しい条件下でのハイブリダイゼーションを意味する。本発明のDNA分子に対してハイブリダイズするDNA分子は、基本的には、該DNA分子を所有するいかなる生物からでも得られる(例えば、原核生物または真核生物、特には細菌、菌類、藻類、植物または動物)。好ましくは、それらは、単子葉または双子葉植物から、さらに好ましくは、有用植物から、特には、デンプン貯蔵植物から由来する。
本発明のDNA分子にハイブリダイズするDNA分子は、様々な生物由来の、ゲノムライブラリーやcDNA ライブラリーなどから単離される。
植物または他の生物由来の該DNA分子の同定と単離は、本発明のDNA分子、またはその一部、または臨機応変にそれら分子の逆相補性鎖を用いて、例えば、標準的方法(Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2nd Edition (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY参照)に従ったハイブリダイゼーションによりなされる。
ハイブリダイゼーションのためのプローブとして、例えば、配列番号:7、9または11で示されているヌクレオチド配列またはその部分配列を正確に、または基本的に含んでいるDNA分子が使用される。また、通常のDNA合成方法によって合成される合成DNA断片であり、その配列が基本的に本発明のDNA分子と同一である合成DNA断片も、ハイブリダイゼーションのためのプローブとして使用される。
本発明のDNA分子にハイブリダイズする遺伝子を同定し、単離した後、配列が決定され、その配列によりコードされているタンパク質の性質が分析される必要がある。
本発明のDNA分子にハイブリダイズするDNA分子は、上記記載のタンパク質のうちの一つをコードするDNA断片、派生物および対立遺伝子変異体も含む。その場合、断片は、上記記載のタンパク質のうちの一つをコードするのに十分な長さを有しているDNA分子の一部と定義される。ここで、派生物という言葉は、そのDNA分子の配列が上記記載のDNA分子の配列と、一箇所またはそれ以上の箇所で異なっていて、それらが、上記のDNA分子の配列と高い相同性を示していることを意味する。ここで相同性とは、少なくとも40%、好ましくは少なくとも60%、さらには80%、さらに好ましくは90%以上の配列同一性を意味する。上記記載のDNA分子との差異は、遺伝子の欠損、置換、挿入または組み換えによって生じ得る。
さらに、相同性とは、機能的および/または構造的同等性が、それぞれのDNA分子またはそれらがコードするタンパク質の間に存在することを意味する。上記記載のDNA分子と相同であり、その派生物であるDNA分子は、一般的に、同じ生物機能を保持する改変を有する変異体である。これらの変異は、例えば、他の生物由来の配列というように自然に生じる変異であり、または自然に生じる突然変異であり、または特異的な突然変異の誘導により導入される。さらに、変異は、合成で生産される配列でもよい。対立遺伝子変異体は、自然に生じる変異体でもよく、合成で生産される変異体でもよい。または、組み換えDNA技術によって生産される変異体であってもよい。
本発明のDNA分子の様々な変異体によってコードされるタンパク質は、一定の共通な性質を示す。酵素活性、分子量、免疫学的反応性、構造等は、ゲル電気泳動での移動度、クロマトグラフィー上の挙動、沈降係数、溶解性、分光学的性質、安定性、至適pH、至適温度などの物理特性とともに、これらの特性に属する。
デンプン合成酵素の重要な特性は、(i) 植物細胞の色素体のストロマへの局在;(ii) 基質として、ADPグルコースを用いて直鎖状のa-1,4-結合ポリグルカンを合成する能力、である。この活性は、デニヤーとスミス(Denyer and Smith)(Planta 186 (1992), 606-617)によって記載されている方法、または実施例で記載されている方法で測定できる。
本発明のDNA分子は、基本的には、記載されたタンパク質を発現しているすべての生物、好ましくは植物、特にはデンプン合成・デンプン貯蔵植物から由来することができる。これら植物は、単子葉植物であっても、双子葉植物であってもよい。特に好ましくは、例えば、穀類(大麦、ライ麦、オート麦、小麦など)、トウモロコシ、イネ、エンドウ、キャッサバ、ジャガイモ等である。
さらに本発明は、本発明の上記記載DNA分子を含むベクター、特には、遺伝子工学でよく用いられるプラスミド、コスミド、ウイルス、バクテリオファージ、およびその他のベクターに関する。
好ましい具体例において、ベクターに含まれる該DNA分子は、原核生物および真核生物の細胞において、翻訳可能なRNAの転写と合成を確実にするDNA因子に結合される。
例えば、大腸菌のような原核細胞における、本発明のDNA分子の発現は、それが該酵素の酵素活性のさらに正確な特性記述を可能にする限りにおいて、興味が持たれる。特に、植物細胞のデンプン合成に関与する他の酵素の非存在下で、それぞれの酵素によって合成される産物を調査することが可能となる。これは、植物細胞におけるデンプン合成過程で、それぞれのタンパク質が果たす機能について結論を導くことを可能にする。
さらに、通常の分子生物学的技術(Sambrook et al., Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2nd Edition (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY)を用いて、本発明のDNA分子に、様々な突然変異を導入することができる。それによって、改変された生物学的機能を有するタンパク質の合成が誘導される。この手法により、一方では、DNA分子が、そのコードDNA配列の5’または3’末端に連続的な欠損を有する、欠損突然変異体(deletion mutants)を生産することが可能である。これらのDNA分子は、それに相当する短いタンパク質の合成を導く。ヌクレオチド配列の5’末端における、そのような欠損は、例えば、色素体への該酵素の局在に関わるアミノ酸配列の同定を可能にする(輸送 (transit)ペプチド)。これは各配列の欠損により、もはや色素体に局在せず、細胞質に局在したり、または、他のシグナル配列の付加のために、他の部位に局在するような酵素の特異的生産を可能にする。
もう一方では、アミノ酸配列の改変が、例えば、酵素活性や酵素制御に影響するような部位に、点突然変異が導入され得る。この方法により、改変されたKm値を持つ突然変異体や、通常細胞内で生じているアロステリック制御や共有結合の改変による制御機構に、もはやさらされない突然変異体が生産できる。
さらに、基質として、ADPグルコースの代わりにADPグルコース-6-リン酸を使用する突然変異体のような、改変された基質または産物特異性を示す突然変異体が生産される。
さらには、改変された活性-温度相関を持つ突然変異体が生産されうる。
原核細胞の遺伝子操作のために、本発明のDNA分子またはそれら分子の一部は、DNA配列の組み換えによって突然変異や配列の改変を可能にするプラスミドに組み込まれる。標準的手法によって(Sambrook et al., Molecular Cloning:A laboratory manual, 2nd Edition (1989) Cold Spring Harbor Laboratory Press,NY,USA参照)、塩基の交換が実施されたり、天然または人工合成配列が付加される。DNA断片を結合させるために、アダプターやリンカーが該断片に付加される。さらに、適当な制限部位を組み入れたり、余分なDNAや制限部位を除去する操作が使用される。挿入、欠損、または置換のための操作としては、インビトロ突然変異誘発、「プライマー修復」、制限、またはライゲーションが利用される。分析のためには、配列分析、制限分析、または、さらに生化学的・分子生物学的方法が利用される。
さらなる具体化において、本発明は、上記記載の本発明のDNA分子、または本発明のベクターを含む宿主細胞、特に原核細胞または真核細胞、に関する。それらは、好ましくは、細菌細胞または植物細胞である。
さらに、本発明のDNA分子によってコードされるタンパク質、および本発明の宿主細胞が、該タンパク質の合成を許容される条件下で培養され、次に該タンパク質が培養細胞および/または培養培地から単離される方法より成る、該タンパク質の生産方法が、本発明の主題である。
本発明の核酸分子を用いることによって、組み換えDNA技術の手法により、今までは不可能であった植物のデンプン代謝に対する干渉が可能となった。例えば、野生型植物で合成されるデンプンと比較して、その物理化学的特性、特にはアミロース/アミロペクチン比、分岐の程度、平均鎖長、リン酸含量、Pastification 作用、デンプン粒のサイズおよび/または形状において、改変されたデンプンが合成されるように、デンプン代謝を改変することが可能であることが示された。可溶性デンプン合成酵素は、例えば、デンプン合成速度の制御において、中心的な役割を担っている。これらの酵素の活性を増加させたり、細胞特異的な代謝制御にもはやさらされない突然変異体を利用可能にしたり、および/またはそれら酵素活性に関して、異なる温度依存性をもたらすことにより、 遺伝学的に改変された植物体における生産量を増加させることが可能となる。ジャガイモ植物のデンプン合成に干渉することの経済的意義は、明白である。例えばヨーロッパにおいて、ジャガイモは、トウモロコシ、小麦と並んで、デンプン生産のための最も重要な植物の一つである。年間に、ヨーロッパにおいて生産されるデンプンの約20%は、ジャガイモから得られる。さらに、ジャガイモデンプンは、トウモロコシや小麦のデンプンに比較して、例えば、低タンパク質・低脂肪および比較的大きなデンプン粒とリン酸含量といった、いくつかの有利な特性を示す。したがって、もし可能であれば、ジャガイモデンプンが好んで使用される。
したがって、一つまたはそれ以上のデンプン合成酵素の活性を増加させる目的で、本発明のDNA分子を植物細胞に発現させることが可能である。さらに、本発明のDNA分子は、熟練者には公知の方法によって、もはや細胞特異的な制御機構を受けないような、または改変された温度依存性や基質・生産物特異性を示すようなデンプン合成酵素を生産する目的で、改変されうる。
合成されたタンパク質は、原理的には、植物細胞内のいかなる区画にも局在されうる。特定区画への局在のために、色素体への局在を指令する配列を欠損させ、その代わりに特定区画への局在を指令するDNA断片が、コード領域に対して選択的に結合されなければならない。そのような指令配列は、公知である(Braun et al., 1992, EMBO J. 11: 3219-3227; Wolter et al., 1988, Proc.Natl. Acad. Sci. USA 85: 846-850; Sonnewald et al., 1991, Plant J. 1: 95-106)。
このように、本発明はまた、本発明のDNA分子を有するトランスジェニック植物細胞に関する。この場合、本発明のDNA分子は、植物細胞の中でその転写を確実にする制御DNA因子、特に該DNA分子に関してヘテロであるプロモーターに結合されている。
熟練者には公知の方法によって、該トランスジェニック植物細胞は、完全な植物体に再生できる。したがって、本発明のトランスジェニック植物細胞を再生することによって得られる植物体もまた、本発明の主題である。さらに、上記記載のトランスジェニック植物細胞を含む植物体もまた、本発明の主題である。トランスジェニック植物は、原理的には、どんな植物種、例えば、単子葉植物または双子葉植物、でもよい。好ましくは、これらは、穀類(ライ麦、大麦、オート麦、小麦等)、イネ、トウモロコシ、エンドウ、キャッサバ、またはジャガイモなどの有用植物である。
本発明はまた、本発明の植物の繁殖媒体、例えば、果実、種、塊茎、切穂等、に関する。
本発明のDNA分子の発現、場合によっては、さらに付加的な発現によって、本発明のトランスジェニック植物細胞および植物体は、野生型植物、例えば、形質転換されていない植物が合成するデンプンと比較した場合、特にデンプン溶液の粘性および/またはリン酸含量に関して、改変されているデンプンを合成する。したがって、本発明のトランスジェニック植物細胞および植物体に由来するデンプンは、本発明の主題である。
さらに、本発明の主題は、本発明のタンパク質の活性が、形質転換されていない植物と比較して、減少させられているトランスジェニック植物細胞である。本発明のタンパク質の活性が減少している植物細胞は、野生型植物細胞が合成するデンプンと比較した場合、改変された物理および・または化学特性を有するデンプンを合成することが示された。
本発明のタンパク質の活性が減少している植物細胞の生産は、例えば、本発明のDNA分子を利用することにより達成される。可能性としては、相当するアンチセンスRNAの発現、共抑制効果を達成するためのセンスRNAの発現、または本発明のタンパク質をコードする転写物を特異的に切断するように設計されたリボザイムの発現、がある。
好ましくは、植物細胞中の本発明のタンパク質の活性を抑制するために、アンチセンスRNAが発現させられる。
この目的のために、本発明のタンパク質をコードする完全長のDNA配列(DNA分子とともにフランキング配列を含んでもよい)、または、細胞内でアンチセンス効果を発揮するのに十分な長さを有する、コード領域のみを含むDNA分子が使用できる。基本的には、最低15 bp、好ましくは100-500 bp、さらに効果的アンチセンス抑制を実現するために、特に500 bp以上の長さを有する配列が使用される。一般的に、5000 bp以下のDNA分子、好ましくは、2500 bp以下の長さを有するDNA分子が使用される。好ましくは、形質転換される植物種と相同であるDNA分子が使用される。
本発明のDNA分子の配列と高い相同性を有するが、完全には同一でないDNA配列もまた、使用されうる。相同性は、最低でも約65%以上であるべきである。好ましくは、95-100%の相同性を有する配列が使用される。
本発明のトランスジェニック植物細胞は、熟練者には公知の方法によって、完全な植物体に再生されうる。したがって、本発明のトランスジェニック植物細胞を含む植物もまた、本発明の主題である。これらの植物は、一般的には、どんな植物種、例えば、単子葉植物または双子葉植物、でもよい。好ましくは、これら植物は、有用植物、特には、穀類(大麦、ライ麦、オート麦、小麦など)、イネ、トウモロコシ、エンドウ、キャッサバ、ジャガイモ等のデンプン貯蔵植物である。本発明はまた、本発明の植物の繁殖媒体、例えば、果実、種、塊茎、切穂等に関する。
本発明のタンパク質のうち、一つの活性を減少させることにより、本発明のトランスジェニック植物細胞および植物体は、形質転換されていない植物細胞または植物体由来のデンプンと比較して、その物理および・または化学的特性に関して改変されているデンプンを合成する。このデンプンは、例えば、その水溶液の粘性、および/またはリン酸含量が改変されている。
したがって、上記記載のトランスジェニック植物細胞および植物体から由来するデンプンもまた、本発明の主題である。
本発明のデンプンは、熟練者に公知の技術でさらに改変されうる。該デンプンは、未改変、または改変された形で、食料品または、その他の分野への応用に適している。
基本的に、該デンプンの可能な利用分野は、2つの主な分野に分類される。1つは、酵素的・化学的処理で得られる、主にグルコースおよびグルカン成分を含む、デンプンの加水分解産物を利用する分野である。それらは、発酵のような、さらなる化学改変、処理工程の出発材料として用いられる。この場合、その加水分解工程が、単純で、安価に実施されることが重要である。現在、この工程は、実質的にアミログルコシダーゼを用いた酵素処理で実施されている。その場合、デンプン構造の変換、例えば、粒子表面の増加、少分岐化による消化され易さの向上、酵素の接近を妨害するような立体構造の改善によって、使用する酵素量を減少させることにより、コストが削減される。
デンプンの他の利用分野は、いわゆる天然デンプンとして、そのポリマー構造を利用する分野であり、それはさらに2つの分野に分類される。
1.食料品分野での利用
デンプンは、様々な食料品の古典的な添加物であり、デンプンは、本質的に水溶性添加物の結合および/または粘性増加、ゲル形成増加等の目的で使用される。重要な特性としては、流動性と収着性、膨潤とパスティフィケーション(Pastification)温度、粘性と濃化作用、デンプン溶解性、透明性とのり構造、熱・ずれ・酸抵抗性、レトログラデーション(retrogradation)の傾向、フィルム形成能、凍結/融解に対する抵抗性、消化性、無機または有機イオンとの複合物質形成能が挙げられる。
2.食料品以外の分野での利用
デンプン使用の他の主な利用分野は、様々な生産工程におけるアジュバント(補剤)として、または工業生産物の添加剤としての分野である。アジュバントとしてのデンプン利用の主な応用分野は、とりわけ製紙および板紙工業である。この分野で、デンプンは主に、保持剤(背面固体の保持)、物質を凝固させるためのサイズ充填剤や細かい粒子、および脱水のために利用される。それに加えて、堅さ、丈夫さ、無傷性、グリップ性、光沢、なめらかさ、引裂き強さ、外観などのデンプンの有する特性が利用される。
2.1 紙および板紙工業
製紙生産工程においては、4種類の利用法が区別される。すなわち、サーフィス(surface)、コーティング(coating)、マス(mass)、およびスプレイイング(spraying)である。
サーフィス処理に関してデンプンに要求される特性は、本質上、高度な輝き、適当な粘性、高い粘度安定性、良好なフィルム形成、ほこり低形成である。コーティングの場合、固体含量、適当な粘性、高結合性、および高色素親和性が、重要な役割を担う。マスへの添加剤として、速く、均一で、ロスのない拡散、高機械強度、および紙パルプへの完全な保持が重要である。スプレイイングにおけるデンプンの使用は、固体含量、高粘性、および高結合性が重要である。
2.2 接着剤工業
接着剤工業における主な応用分野は、4つの分野に分けられる。それらは、純粋なデンプンにかわ、特定の化学薬品で調製されたデンプンにかわ、合成樹脂および分散高分子への添加剤、合成接着剤の添加剤分野である。すべてのデンプンに基づく接着剤のうちの90%は、波形ボード、紙包み、紙バッグ、紙とアルミニウムのための混合材料、箱、および封筒・切手などの湿りのりとして、使用されている。
2.3 織物工業・織物保護工業
補助剤、添加剤としての他の利用は、織物および織物保護製品においてである。織物工業においては、4つの応用分野がある。紡績中に働く張力に対しての糸の保護のために、および紡績中のすり切れに対する抵抗力上昇のために有効であり、糸のいが除去を円滑に、そして強力に促進するための添加剤として、脱色、染色等の、品質低下を招く前処理の後の、織物改良の薬剤として、色素のり生産時の、色素の拡散を抑制するための濃化剤として、縫い糸整経剤の添加物として利用される。
2.4 建築工業
デンプン利用分野の4番目は、建築材料への添加剤である。一つの例は、石膏プラスターボードの生産である。そこでは、薄いプラスターに混合されたデンプンは、水で糊状になり、石膏ボードの表面を拡散し、そしてボードに板紙を接着させる。他の応用分野は、デンプンをプラスターやミネラルファイバーに混合することである。すでに混合されているコンクリートにおいて、デンプンは整形工程の減速のために使用されうる。
2.5 土壌安定剤
さらに、デンプンは、水に対する土粒子の一時的な保護のため人為的な陸地移動の際の土壌安定化に寄与する。最新の知識によると、デンプンとポリマーエマルジョンから構成される製品は、今までに使用されている製品と同程度に、浸食および外皮形成を減少させる効果を持つと考えられている。しかし、それらは、著しくコストを削減する。
2.6 植物保護剤および肥料におけるデンプン利用
デンプンの他の利用分野は、デンプンを植物保護剤に添加し、これら調製物の特性を改変することである。例えば、デンプンは、植物保護剤や肥料の吸水性向上のために、活性成分の徐放のために、水性、揮発性および/または臭い成分を、微晶質で、安定な変形可能物質に変換するために、適合性のない成分を混合するために、そして遅い分解速度による有効期間の延長のために利用される。
2.7 薬品、医薬および化粧品工業
デンプンはまた、薬品、医薬および化粧品工業の分野において利用される。製薬工業において、デンプンは錠剤のバインダーとして、またはカプセル中のバインダーの希釈のために使用される。さらにデンプンは、飲んだ時に溶液を吸収して、短い時間内でよく膨潤し、活性成分が素早く放出されるので、錠剤の分解促進剤として適している。さらに、質の面で、デンプンは、医用フローワンス(flowance)およびダスティングパウダー(dusting powders)に応用される。化粧品の分野においては、デンプンは、例えば、香水やサリチル酸のような粉末状添加物のキャリアーとして利用される。さらにデンプンの応用としては、ねり歯磨きがある。
2.8 石炭および練炭への添加剤としてのデンプン
石炭および練炭への添加物としてのデンプン利用が考えられる。デンプンを添加することにより、石炭は定量的に塊になり、および/または高品質に練炭化され、したがって、練炭の早期分解を防ぐ。バーベキュウ石炭は、4から6%のデンプンを含む。熱用石炭は、0.1 から0.5%のデンプンを含む。さらに、デンプンは、石炭や練炭への添加により、毒性物質の放出を著しく減少させるので、結合剤として適している。
2.9 鉱石および石炭スラリーの処理
さらにデンプンは、鉱石や石炭スラリーの処理において、凝結剤として使用されうる。
2.10 鋳造における添加剤としてのデンプン
デンプン応用の他の分野は、鋳造における工程材料への添加剤としての利用である。様々な鋳造工程において、結合剤と混合された砂から作製される心型が必要である。現在、最も普通に使用されている結合剤は、改変デンプン(ほとんど膨潤デンプン)と混合されたベントナイトである。
デンプンを添加する目的は、流動抵抗を増加させ、結合力を上昇させることにある。さらに膨潤デンプンは、冷水中での分散能、再水和性、砂との良好な混合性および水との高結合性といった、生産工程のための前提条件を満たす。
2.11 ゴム工業におけるデンプン利用
ゴム工業において、デンプンは、工業的および光学的な品質の向上に利用される。使用の目的は、表面光沢、グリップ性、および外観の向上である。この目的のために、デンプンは、冷和硫の前に、ゴム物質のねばねばした表面上に分散させられる。デンプンはまた、ゴムの印刷性改良のためにも使用される。
2.12 レザー代替品の生産
改変デンプンの他の利用分野は、レザー代替物の生産である。
2.13 合成ポリマーにおけるデンプン
プラスチック市場において、下記のデンプン利用分野が出現している。それらは、デンプン由来産物の加工工程への利用(この場合、デンプンは単なる充填剤で、合成ポリマーとデンプンとの間に直接結合はない)または、デンプン由来産物のポリマー生産物への統合(この場合、デンプンとポリマーは、安定な結合を形成する)である。
純粋な充填剤としてのデンプンの利用はタルクなどの他の物質には匹敵し得ない。こうした事情は、特定のデンプン特性が効果的となり、したがって最終産物の特性プロフィールが明らかに変化する場合は異なる。一つの例は、ポリエチレンなどの熱塑性物質の処置におけるデンプン生産物の利用である。したがってデンプン及び合成ポリマーを、顆粒状のポリエチレンを用いる通常の技術によって様々な生産物が作成される「マスターバッチ(master batch)」を形成するために同時発現によって1:1の割合で結合させる。
ポリエチレンフィルムにデンプンを組み込むことにより、凹型における物質の浸透性の増加、水蒸気の浸透性の増加、静電気防止作用の増加、抗妨害作用の増加ならびに水性染料の有効な印刷がもたらされる。不十分な透明度に関する現在の不利な点は、引っ張り強さが減少することならびに伸張性が減少することである。
他の可能性としてはポリウレタンフォームにおけるデンプンの利用がある。デンプン誘導体を適応させならびに操作技術を最適なものにすることによって、合成ポリマーとデンプンの水酸基との間の反応を特異的に調節することが可能となる。その結果、デンプンを使用することによる以下の特性プロフィールを有するポリウレタンフィルムが得られる。すなわち熱膨張の共同作因の減少、収縮作用の減少、圧力/張力作用の増加、水受容体の変化を伴わない水蒸気浸透度の増加、引火性及び熱分解密度の減少、可燃性部分の欠落がないこと、非ハロゲン化合物、ならびに時効の減少である。現在までのところまだ存在している不利な点は圧力及び衝撃強度が減少することである。
フィルムの生産物開発は単なるオプションではない。ポット(pot)、プレート及びボウルなどの固状プラスチック産物もまた、デンプンの含有量が50%以上であるため作成することができる。さらに、デンプン/ポリマー混合物により、遙かに簡単に生物分解されるという利点が提供される。
さらに、それらの非常に高い水結合性によって、デンプングラフトポリマーは、最大限の重要性を獲得している。それらは、デンプンのバックボーンと、ラジカルチェイン機序(radical chain mechanism)の原理に従って、それにグラフトされた合成モノマーのサイド格子を持つ製品である。現在利用できるデンプングラフトポリマーは、高粘性下において、デンプン g あたり水1000 g までの優れた結合性と保持能力によって特徴づけられる。これら超吸収剤の応用分野は、ここ数年にわたり拡大した。それらは、主に衛生分野(例えばおむつやシートのような製品)および農業分野(例えば、種ペレット)で使用されている。
組み換えDNA技術によって改変される新しいデンプンの利用のための決定因子は、一方では、構造、含水量、タンパク質含量、脂質含量、繊維含量、灰/リン酸塩含量、アミロース/アミロペクチン比、相対分子量の分布、分岐の程度、顆粒のサイズと形、および結晶化であり、もう一方は、次に示す特徴をもたらす性質である。すなわち流動性と収着性、パスティフィケーション(Pastification)温度、粘性、濃化作用、溶解性、のり構造、透明性、熱・ずれ・酸抵抗性、レトログラデーション(retrogradation)の傾向、ゲル形成能、凍結/融解に対する耐性、複合体形成能、ヨウ素結合、フィルム形成能、接着力、酵素安定性、消化性、および反応性である。
トランスジェニック植物を遺伝学的に操作することによる改変デンプンの生産は、その植物から得られるデンプンの性質を、後の化学的または物理的方法による改変を不必要にするように改変するかもしれない。もう一方では、組み換えDNA技術によって改変されたデンプンは、上記記載の応用分野に適合する品質にするために、さらに化学改変されてもよい。これらの化学改変は、原理的には、この分野の熟練者に公知である。これらは、とりわけ、下記の方法による改変である。
−熱処理
−酸処理
−酸化と
−エステル化
これらは、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、キサントゲン酸塩、酢酸塩、およびクエン酸塩の形成に導く。他の有機酸もまた、エステル化のために使用される。
−デンプンエーテルの形成
デンプンアルキルエーテル、O-アリルエーテル、水酸化アルキルエーテル、O-カルボキシメチルエーテル、N-含有デンプンエーテル、P-含有デンプンエーテル、および S-含有デンプンエーテル。
−分岐デンプンの形成
−デンプングラフトポリマーの形成。
植物細胞において、本発明のDNA分子をセンスまたはアンチセンス方向に発現させるために、これらは、植物細胞内で転写を確実にする制御DNA因子に結合される。そのような制御DNA因子は、特にプロモーターである。
プロモーターは、発現が、構造的に生じたり、植物発生のある時期にある組織で生じたり、または、外部環境によって決定される時期に生じたりするように、選定される。植物に関して、プロモーターは、相同でもヘテロでもよい。構造的発現のために適切なプロモーターは、例えば、カリフラワーモザイクウイルスの35SRNAプロモーターである。ジャガイモにおける塊茎特異的発現のためには、パタチン(patatin)遺伝子プロモーターB33(Rocha-Sosa et al., EMBO J. 8 (1989), 23-29)が使われる。光合成活性組織のみでの発現を確実にするプロモーターとしては、例えばST-LS1プロモーター(Stockhaus et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84(1987),7943-7947;Stockhaus et al.,EMBO J.8(1989)2445-2451)が使われる。胚乳特異的発現のためには、小麦由来のHMGプロモーター、もしくはトウモロコシ由来のzein遺伝子のプロモーターが適している。
さらに、該転写を確実に終止させ、該転写物を安定化させると思われるポリA末端を該転写物へ付加するのに有用な終止配列が存在する。そうした要素は文献(Gielen et al.,EMBO J. 8(1989)、23-29)に記載されており、要求に応じて改変しうる。
本発明にしたがい、修飾を施したSSSまたはGBSS IIの一つのアイソタイプの活性のみを有する植物を作成すること、および同時に修飾されるいくつかのデンプン合成酵素形態の活性を有する植物を作成することも基本的に可能である。したがってあらゆる種類の組み合わせおよび変更が考えられる。
植物におけるデンプン合成酵素の一つまたはそれ以上のアイソタイプの活性を修飾することによって、その構築物において修飾されたデンプンが合成されるようになる。
ジャガイモの塊茎またはトウモロコシもしくは小麦の内胚乳などの形質転換植物のデンプン貯蔵組織の細胞においてデンプン合成酵素の一つまたはそれ以上のアイソタイプの活性を増加させることによって、収量の増加がもたらされうる。ジャガイモ由来のGBSS IをコードするDNA配列が既知である(Visser et al.,Plant Sci. 64(1989)、185-192)ため、現在までのところジャガイモにおいて同定されているすべてのデンプン合成酵素をコードするDNA配列が利用できる。このことにより、デンプン生合成における各アイソタイプの機能を同定することならびに少なくとも一つの該酵素の活性を修飾した遺伝的に修飾された植物を作成することが可能となる。これにより、そうした方法で操作した植物において修飾された構造を有し、したがって修飾された物理化学的特性を有するデンプンを合成することが可能となる。
本発明のDNA分子を、上述のデンプン合成酵素の活性が増大しているかまたは減少しており、同時にデンプン生合成に関する他の酵素の活性が修飾されている植物を作成するために使用することができる。したがって、あらゆる種類の組み合わせ及び変更が考えられる。たとえば、上述の方法によって内因性GBSS Iタンパク質の合成がアンチセンス効果のためすでに阻害されている植物細胞(Visser et al.,Mol. Gen. Gent. 225(1991)、 289-296に記載)、または分枝酵素の合成が阻害されている植物細胞(WO92/14827に記載)へSSSタンパク質またはGBSS IIをコードするDNA分子を導入することができる。
形質転換植物においていくつかのデンプン合成酵素の合成を阻害することができれば、適当なプロモーターによってアンチセンス配向に調節された相補的デンプン合成酵素をコードするいくつかの領域を同時に含むDNA分子を形質転換に使用することができる。この結果、各配列をそれ自身のプロモーターによってまたは通常のプロモーターと融合して転写される他の配列によって調節することができる。こうした場合、個々のタンパク質の合成がほぼ同程度に抑制されているため、後者が一般的に好ましい。
さらに、デンプン合成または修飾に関する他のタンパク質をコードする他のDNA配列が存在し、アンチセンス配向で適当なプロモーターへ結合しているデンプン合成酵素をコードするDNA配列をのぞけば、DNA分子を構築することが可能である。これにより該配列を再び連続して接続することができ、通常のプロモーターによって転写することができる。そうした構築物において様々な長さのコード領域が用いられるため、アンチセンス構築物の作成に関する上述の要素も事実である。該DNA分子中のプロモーターから転写されるアンチセンス断片の数に上限はない。しかし、結果として生じる転写物は10kbよりも短く、好ましくは5kbよりも短い。
該DNA分子において他のコード領域と共に、好ましいプロモーターの後にアンチセンス配向に位置するコード領域は、以下のタンパク質をコードするDNA配列由来である。すなわち顆粒結合性デンプン合成酵素(GBSS I及びGBSS II)、他の可溶性デンプン合成酵素(SSS I 及びSSS II)、分枝酵素(Kosmann et al.,Mol. Gen. Genet. 230 (1991) 39-44)、脱分枝酵素(R酵素)、不均等化酵素(disproportionizing enzyme)(Takaha et al.,J. Biol. Chem. 268(1993)、1391-1396)及びデンプンホスホリラーゼである。これは単に例として列挙したものである。そうした組み合わせの枠内で他のDNA分子を使用することも考えられる。
そうした構築物により、これらの分子を用いて形質転換された植物細胞においていくつかの酵素の合成を同時に阻害することが可能である。
高等植物への外来遺伝子の組み込みを調製するために、大腸菌の複製シグナル及び形質転換した細菌細胞を選択するためのマーカー遺伝子を含む非常に多くのクローニングベクターが処理される。そうしたベクターの例としてpBR322、pUC系列、M13mp系列、pACYC184などがあげられる。望ましい配列は適当な制限酵素部位でベクターに組み込まれる。得られたプラスミドは大腸菌細胞の形質転換に用いられる。形質転換した大腸菌細胞は適当な培地中で培養した後採集し溶解する。プラスミドを回収する。得られたプラスミドDNAの特性を解析する方法として一般的に制限解析、ゲル電気泳動及び他の生化学的分子生物学的方法が用いられる。各操作の後、プラスミドDNAは開裂し、その結果得られるDNA断片は他のDNA配列に結合する。各プラスミドDNAを同じプラスミドまたは他のプラスミド中にクローニングする。
DNAを植物宿主細胞に導入するために広範囲の技術が使用できる。こうした技術には、形質転換培地としてアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)またはアグロバクテリウム・リゾゲンス(Agrobacterium rhizogenes)を使用することによるT-DNAを用いた植物細胞の形質転換、プロトプラストの融合、DNAの注入および電気穿孔法、バイオリスティック法によるDNAの組み込み、ならびにさらなる可能性が含まれる。
植物細胞へのDNAの注入及び電気穿孔法の場合、使用するプラスミドに何ら特別な要求はない。pUC派生物などの単純なプラスミドが使用される。しかし、完全な植物体がそうした方法で形質転換した細胞から再生する場合、選択マーカー遺伝子の存在が必要となる。
植物細胞へ望ましい遺伝子を組み込む方法に応じて、さらに他のDNA配列が必要となる。しかし、たとえば植物細胞の形質転換に、TiプラスミドまたはRiプラスミドを使用する場合、Tiプラスミド及びRiプラスミドT-DNAの少なくとも右側のボーダー、より一般的には右側及び左側のボーダーが、フランキング領域として組み込まれる外来遺伝子に結合していなければならない。
アグロバクテリアを形質転換に使用する場合、組み込まれるDNAを、特定のプラスミド、すなわち中間ベクターにクローニングするかまたはバイナリーベクターにクローニングしなければならない。T-DNA中の配列に相同な配列のため、中間ベクターを、アグロバクテリウムのTiプラスミドまたはRiプラスミドに相同的組換えによって組み込むことができる。これもまた、T-DNAの転移に必要なvir領域を含む。中間ベクターを、アグロバクテリア中で複製することはできない。ヘルパープラスミドによって中間ベクターをアグロバクテリウムツメファシエンス(接合)に転写することができる。バイナリーベクターは大腸菌ならびにアグロバクテリア中で複製することができる。それらには選択マーカー遺伝子、ならびに右側及び左側のT-DNAボーダー領域によって画定されるリンカーまたはポリリンカーが含まれる。それらはアグロバクテリアへ直接に形質転換される(Holsters et al.,Mol. Gen. Genet. 163(1978)、181-187)。宿主細胞として機能するアグロバクテリウムにはvir領域へ到達させるプラスミドが含まれる。vir領域は植物細胞へT-DNAを転移させるのに必要である。さらに他のT-DNAが存在しうる。そうした方法で形質転換したアグロバクテリウムは植物細胞の形質転換に使用される。
植物細胞の形質転換におけるT-DNAの使用は非常によく調べられており、「EP 120 516;Hoekema、The Binary Plant Vector System Offsetdrukkerij Kanters B.V.、Alblasserdam(1985)、第5章」、「フレイリー(Fraley)ら、Crit. Rev. Plant. Sci.、4、1〜46」及び「アン(An)ら、EMBO J. 4(1985)、277〜287」に十分に記載されている。
植物細胞へDNAを転写するために、植物組織片をアグロバクテリウム・ツメファシエンスまたはアグロバクテリウム・リゾゲンスと共に適切に共培養する。次に、感染させた植物材料(たとえば何枚かの葉、茎切片、根ならびにプロトプラストまたは浮遊培養した植物細胞)から、形質転換した細胞を選択するために抗生物質またはバイオザイド(biozide)を含む適当な培地中で完全な植物体を再生することができる。次に、そうした方法で得られた植物体を、組み込みDNA が存在しているかどうかについて検査する。バイオリスティック法を用いてまたはプロトプラストを形質転換させることによって外来DNAを組み込むための他の可能性が当業者には知られている(たとえばWillmitzer L.、1993「トランスジェニック植物(Transgenic plants)」Biotechnology、「複数巻からなる包括的論文(A Multi-Volume Comprehensive Treatise)」(H.J. Rehm、G.Reed、A.Puhler、P.Stadler編)、第2巻、627〜659、VCH Weinheim-New York-Basel-Cambridge)。
導入DNAが植物細胞のゲノムに一度組み込まれると、通常はそこに安定であり続け、本来形質転換した細胞の後代にも保持される。通常は、バイオザイドに対する耐性またはカナマイシン、G 418、ブレオマイシン、ハイグロマイシンもしくはホスフィノトリシンなどの抗生物質に対する耐性を形質転換した植物細胞に付与する選択マーカーが含まれる。したがって個々の選択マーカーにより、組み込まれたDNAを欠く細胞から形質転換細胞を選択することができる。
形質転換細胞は、植物体内で通常の方法で成長する(McCormick et al.,1986,Plant Cell Reports 5:81〜84も参照)。
その結果得られる植物体を通常の方法で栽培し、形質転換した同じ遺伝的性質を有する植物または別の遺伝的性質を有する植物を用いて交雑する。その結果得られる雑種個体は対応する表現型特性を有する。
表現型の特徴が安定的に保持されているかどうか、及び移行しているかどうかを確実にするため二世代またはそれ以上の世代にわたって栽培すべきである。さらに、対応する表現型または他の特性が保持されているかどうかを確かめるために、種子を採集する。
本発明で用いられるプラスミドpBinARHygは、微生物の受託の国際的な承認に関するブダペスト条約の規定にしたがい、受託番号DSM 9505の下1994年1月20日に特許手続きのために、ドイツ連邦共和国、ブランシュウィック(Brunswick)にある、国際的に知られる受託機関であるDeutsche Sammlung von Mikroorganismen(DSM)(微生物のドイツコレクション)へ寄託された。
使用される略語
bp 塩基対(base pair)
GBSS 顆粒結合性デンプン合成酵素(granule-bound starch synthase)
IPTG イソプロピルβ-D-チオガラクトピラノシド
(isopropyl b-D-thiogalacto-pyranoside)
SSS 可溶性デンプン合成酵素(soluble starch synthase)
PMSF フェニルメチルスルフォニルフルオリド
(phenylmethylsulfonylfluoride)
VK 全長クローン(full-length clone)
実施例で使用される試薬
20 x SSC 塩化ナトリウム 175.3 g
クエン酸ナトリウム 88.2 g
純水で1000 mlに調整する
10 N 水酸化ナトリウムでpH 7.0に調整する
バッファーA 50 mM Tris-HCl pH 8.0
2.5 mM DTT
2 mM EDTA
0.4 mM PMSF
10% グリセロール
0.1% 亜ジチオン酸ナトリウム
バッファーB 50 mM Tris-HCl pH 7.6
2.5 mM DTT
2 mM EDTA
バッファーC 0.5 M クエン酸ナトリウム pH 7.6
50 mM Tris-HCl pH 7.6
2.5 mM DTT
2 mM EDTA
10 x TBS 0.2 M Tris-HCl pH 7.5
5.0 M 塩化ナトリウム
10 x TBST 10 x TBS
0.1% (vol./vol.) Tween 20
溶出バッファー 25 mM Tris pH 8.3
250 mM グリシン
透析バッファー 50 mM Tris-HCl pH 7.0
50 mM 塩化ナトリウム
2 mM EDTA
14.7 mM b-メルカプトエタノール
0.5 mM PMSF
タンパク質バッファー
50 mM リン酸ナトリウムバッファー pH 7.2 10 mM EDTA
0.5 mM PMSF
14.7 mM b-メルカプトエタノール
本発明を説明するために実施例を示す。
実施例では以下の方法を用いた。
1.クローニング法
大腸菌によるクローニングで、ベクターpBluescript II SK(Stratagene)を使用した。
植物の形質転換のために、遺伝子構築物はバイナリーベクターpBinAR Hyg(DSM 9505)中にクローン化された。
2.細菌株
BluescriptベクターおよびpBinAR Hyg構築物のために、大腸菌のDH5a株 (Bethesda Research Laboratories, Gaithersburg, USA)を用いた。インビボ切除のために、大腸菌のXL1-Blue株を用いた。
ジャガイモ植物体でのプラスミドの形質転換は、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)のC58C1 pGV2260株(Deblaere et al., Nucl.Acids Res.13 (1985), 4777-4788)を用いて行われた。
3.アグロバクテリウム・ツメファシエンスの形質転換
DNAの移入はホッフゲンとウィルミッツアー(Hofgen & Willmitzer)(Nucl. Acids Res.16(1988), 9877)の方法に従って直接形質転換法で行われた。形質転換されたアグロ細菌(Agrobacteria)のプラスミドDNAは、バーンボイムとドリー(Birnboim & Doly)(Nucl. Acids Res. 7 (1979), 1513-1523) の方法に従って単離し、適切な制限酵素分解の後にゲル電気泳動で分析した。
4.ジャガイモの 形質転換
無菌培養したジャガイモ(ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )L.cv.Desiree) から10枚の小葉をメスで切り、選択培地で一晩培養されたアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)50mlを含む2 % スクロース入りMS培地(Murashige & Skoog, Physiol. Plant. 15 (1962), 473)10ml中に入れた。その混合物を3−5分間穏やかに振とうした後、さらに2日間暗中にて培養した。カルス誘導のため、小葉は1.6 % グルコース、5 mg/lナフチル酢酸、0.2 mg/l ベンジルアミノプリン、250 mg/l クラフォラン(claforan)、50 mg/l カナマイシン、および0.8% バクトアガー(Bacto Agar)を含むMS培地に入れた。25℃、3000ルックスで1週間の培養後、小葉はシュート誘導のために1.6 % グルコース、1.4 mg/l ゼアチンリボース(zeatin ribose), 20 mg/lナフチル酢酸、20 mg/l ジベレリン酸、250 mg/l クラフォラン(claforan)、50 mg/l カナマイシン、および0.8% バクトアガー(Bacto Agar)を含むMS培地に入れた。
5.DNA断片の放射能標識
DNA断片は、ベーリンガー(Boehringer)(Germany)のDNAランダムプライマーラベリングキット(DNA Random Primer Labelling Kit)を用いて、マニュアル通りに放射能標識した。
6.デンプン合成酵素活性の測定
デンプン合成酵素活性はデニヤーとスミス(Denyer & Smith)(Planta 186 (1992), 609-617)の方法に従って、ADP [14Cグルコース]からメタノール / KCl不溶性産物への14Cグルコースの取り込みで測定した。
7.ネイティブゲルでの可溶性デンプン合成酵素の検出
未変性ゲル電気泳動による可溶性デンプン合成酵素の活性検出のために、ジャガイモ塊茎の組織サンプルを50 mM Tris-HCl pH 7.6、2 mM DTT、2.5 mM EDTA、10% グリセロールおよび0.4 mM PMSF溶液で抽出した。電気泳動は、ミニプロテーン II チャンバー(MiniProtean II chamber)(BioRAD) を用いて行った。厚さ1.5 mm のゲルのモノマー濃度は7.5% (wt./vol.)であった。25 mM トリス-グリシン pH 8.4 をゲルおよび泳動バッファーとして用いた。等量のタンパク質抽出物を加え、ゲルあたり10 mA で2時間分離した。活性ゲルは引き続き、50 mM トリシンNaOH pH 8.5、25 mM 酢酸カリウム、2 mM EDTA、2 mM DTT、1 mM ADPグルコース、0.1 % (wt./vol.) アミロペクチンおよび0.5 M クエン酸ナトリウム溶液中でインキュベートした。形成されたグルカンをルゴール(Lugol's)溶液で染色した。
8.デンプンの分析
トランスジェニックジャガイモ植物体によって生産されたデンプンは、以下の方法を用いて分析した。
a) リン酸含量の決定
ジャガイモのデンプンにおいて、いくつかのグルコース単位はC3位とC6位の炭素原子がリン酸化される可能性がある。グルコースのC6位におけるリン酸化の程度を決定する目的で、100mgのデンプンが1mlの0.7 M HCl 中で95℃,4時間加水分解した(Nielsen et al., Plant Physiol. 105 (1994), 111-117)。0.7 M KOH で中和後、加水分解物50mlがグルコース-6-リン酸含量の測定のために光度測定ー酵素テスト(photometric-enzymatic test) に供された。テスト混合物(100 mM イミダゾール/HCl;10 mM MgCl2;0.4 mM NAD;2ユニットのロイコノストック・メセンテロイド(Leuconostoc mesenteroides)由来グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーセ;30℃)の吸光の変化を、334 nm で測定した。
b) 側鎖長分布の分析
デンプン分子の側鎖の分析のために、0.1 % デンプン液の1ml が100 mMクエン酸ナトリウムバッファー(pH 4.0)中にて約1ユニットのイソアミラーゼを用いて37℃で一晩消化した(Y. C. Lee, Analytical Biochemistry 189 (1990), 151-162)。個々のグルカン鎖はHPLCを用いた複雑な勾配で分離した(カラム PA1; 150 mM NaOH中の酢酸ナトリウム勾配での溶出)。
c) 顆粒サイズの決定
顆粒サイズを「Retsch GmbH, Germany のルモセット(Lumosed)型フォトセディメントメーター(photosedimentometer)」で決定した。この目的のために、でんぷん0.2 g を約150mlの水に懸濁し、直ちに測定した。フォトセディメントメーター製造元より供給されたプログラムは、デンプンの平均密度1.5 g/lに基づいてデンプン顆粒の平均直径を計算した。
d) パスティフィケーション(Pastification)の特性
デンプンのパスティフィケーション曲線は、「ブラベンダー(Brabender)oHG、ドイツのビスコグラフ(Viskograph)E」または「ニューポート・サイエンティフィック(Newport Scientific)Pty Ltd、インベストメントサポートグループ(Investment Support Group)、ワリーウッド(Warriewood)NSW 2102、オーストラリアのラピッド・ビスコ分析器(Rapid Visco Analyser)」を用いて記録した。ビスコグラフ(Viskograph)Eを使用した時は、水450 ml 中のデンプン30 gの懸濁液は以下の熱処理に供された。3℃/分で50℃から96℃まで上昇させ、30分間96℃を維持、3℃/分で30℃まで下降させ、さらに30 分間30℃を維持した。
この温度プロファイルは特徴的なパスティフィケーション(pastification)特性をもたらした。
ラピッドビスコ分析機器(Rapid Visco Analyser)を使用した時は、水25 ml 中のデンプン2 g の懸濁液は以下の熱処理に供された。50℃で50秒間懸濁、12℃/分で50℃から95℃まで上昇させ、2.5 分間95℃を維持、16.4℃/分で50℃まで下降させ、さらに2 分間50℃を維持した。
この温度プロファイルは、最大で最終の粘性、およびパスティフィケーション(pastification)温度をもたらした。
[実施例1]
ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )由来のデンプン合成酵素のアイソタイプ SSS B および GBSS II をコードする2つのcDNAの同定、単離および特性
SSSタンパク質は、既に様々な植物種、中でもジャガイモにおいて検出されており、また、イネ由来のSSS タンパク質のcDNA配列が報告されている(Baba et al.前述)。しかし、ジャガイモまたは他の植物由来のこれらタンパク質の精製およびDNA配列の同定は、未だ成功していない。これらのDNA配列を単離する上での問題点は、可溶性デンプン合成酵素の高純度精製が、幾度となく試みられたにも関わらず、技術上の理由で未だかつて成功していないことにある。可溶性合成酵素は、すべての精製段階において、分岐酵素(branching enzyme) や他の不純物とともに精製される。したがって、これらのタンパク質は部分アミノ酸配列の決定もなされていない。したがって、アミノ酸配列に基づくオリゴヌクレオチドを変性したハイブリダイゼーションによるcDNA配列の同定は非常に困難である。また同じ理由により、これらの酵素を特異的に認識する抗体を作製するのも困難であり、発現ライブラリーを抗体を利用してスクリーニングするのも不可能である。
他の植物種由来の可溶性デンプン合成酵素をコードするヘテロプローブに対するハイブリダイゼーションにより、ジャガイモのSSS タンパク質をコードするDNA配列を単離するための前提条件は、それらが充分に高い相同性を持つことと、他のコードするDNA配列に対して高い相同性が存在しないことである。イネ由来の異種DNA配列のみ利用できる状況ではあるが(Baba et al.,前出)、幸いにそれがイネ由来の顆粒結合性デンプン合成酵素に対して高い相同性を有すると同様に、ジャガイモのGBSS I、それゆえにたぶんGBSS IIに対しても高い相同性を有することが知られていた。GBSS IおよびIIのcDNA に対するこの高い相同性のおかげで、cDNAライブラリーのスクリーニングにおいて、GBSS IおよびII のcDNA に対してクロスハイブリダイゼーションが生じる。したがって、SSS タンパク質をコードするcDNAの同定は、ディファレンシャルスクリーニングによってのみ達成される。これには、ジャガイモのGBSS IおよびIIのcDNA配列の利用が必要である。しかしながら、今のところジャガイモのGBSS IをコードするcDNA配列を利用できる状況にはない。
以下に、ジャガイモの可溶性デンプン合成酵素をコードするcDNAの単離を記述する。この目的のために、イネ由来の可溶性デンプン合成酵素をコードするcDNAからのDNA断片(Baba et al., 1993, Plant Physiol. 103: 565-573)をポリメラーゼ連鎖反応により増幅した。次のオリゴヌクレオチドをプライマーとして使用した。
オリゴヌクレオチド 1: 5'-ACAGGATCCTGTGCTATGCGGCGTGTGAAG-3'
(配列番号:14)
オリゴヌクレオチド 2: 5'-TTGGGATCCGCAATGCCCACAGCATTTTTTTC-3'
(配列番号:15)
PCRにより得られた断片は1067 bpの長さであった。このDNA断片は、後に、可溶性デンプン合成酵素をコードするジャガイモ由来のcDNA配列同定のためのヘテロプローブとして使用した。
cDNAライブラリー作製のために、poly(A) mRNAをジャガイモ変種「ベロリナ(Berolina)」の塊茎から単離した。このpoly(A) mRNA から出発して、cDNAがギュブラーとホッフマン(Gubler & Hoffmann)(1983, Gene 25, 263-269) の方法に従って、Xho I oligo d(t)18プライマーを使用して調製された。このcDNAは、はじめEcoR I リンカー を持って調製され、次にXho I で消化され、EcoR I と Xho I で消化されたラムダ ZAP II ベクター(Stratagene)に特定の方向性を持って連結した。
このように構築されたcDNAライブラリー 500,000プラークについて、上記のイネ由来ヘテロプローブと相同性を有するDNA配列をスクリーニングした。使用されたイネ由来のプローブは、ジャガイモ由来の様々な配列と強くクロスハイブリダイズしたので、可溶性デンプン合成酵素をコードするcDNA分子の直接的な同定は不可能であった。相同性比較より、イネ由来のSSSタンパク質をコードするcDNAは、ジャガイモから既に単離されているGBSS I cDNAと高い相同性を有することが知られていた。GBSS IとGBSS IIは、他の生物において、高い相同性を示すので、イネ由来の該プローブがジャガイモ由来のGBSS II配列にも高い相同性を示すことが予想された。ジャガイモ由来の可溶性デンプン合成酵素をコードするcDNAの同定を可能にするために、ジャガイモ由来のGBSS IとGBSS IIをコードする配列を利用可能にすることが必要であった。ジャガイモ由来のGBSS IをコードするDNA配列は、既に記述されていたが、ジャガイモ由来のGBSS IIをコードする配列は明らかでなかった。それゆえにジャガイモからGBSS IIをコードするcDNAを単離した。
この目的のために、ジャガイモのデンプンから顆粒結合性タンパク質が単離された。この単離は、「モデル422電気溶出装置(Model 422 Electro-Elute)」 (BIORAD Laboratories Inc., USA)に類似した、より大きい容積(約200 ml)を有するように組み立てられた溶出装置を用いて、電気溶出によって行った。25 gの乾燥デンプンは溶出バッファー(最終容積80 ml)に溶解した。その懸濁液は水浴漕中で70-80℃に温めた。尿素72.07 g を添加し(最終濃度8 M)、容積は溶出バッファーで180 mlに調整した。デンプンはにかわ状の粘りになるまで、常時拡販しながら溶解した。タンパク質は、溶出装置を用いて、一晩デンプン溶液より電気溶出した(100 V;50-60 mA)。溶出したタンパク質は、装置より丁寧に回収した。浮遊している物質は短い遠心操作で除去した。上清は、透析バッファーに対して、4℃で1時間ずつ2−3回透析した。その後、タンパク質溶液の容積を測定した。タンパク質は、0℃で溶液を常時撹拌しながら、硫酸アンモニウム(最終濃度90%)を添加することによって沈殿した。沈殿したタンパク質は、遠心操作で回収され、タンパク質バッファーに溶解した。
分離されたタンパク質は、顆粒結合性タンパク質を特異的に検出するウサギのポリクローナル抗体を作製するために使用した。その抗体の利用により、cDNA発現ライブラリーが、顆粒結合性タンパク質をコードする配列検出の目的で、標準的方法によりスクリーニングを行った。発現ライブラリーは、前述のように調製した。
陽性ファージクローンは、標準的技術を用いて、さらに精製した。インビボ切除法(in vivo excision )によって、それぞれのcDNAインサートを有する2重鎖pBluescriptプラスミドを含む大腸菌クローンが、陽性ファージクローンから得られた。インサートのサイズと制限酵素パターンの確認の後、適切なクローンをさらに分析した。ひとつのクローンcGBSS IIがGBSS IIタンパク質をコードするクローンとして同定された。このクローンから、プラスミドpGBSSII(図5)が単離され、そのcDNAインサートはジデオキシ(didesoxy)法(Sanger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84 (1977), 5463-5467)による標準的技術によって決定した。そのインサートは、1925 bpの長さであり、部分cDNA配列である。そのヌクレオチド配列は配列番号:5に示されている。配列比較により、このDNA配列もまた、様々な部位において、可溶性デンプン合成酵素をコードするイネ由来のcDNAと高い相同性を有することが明らかとなった。したがって、これらの配列は、cDNAライブラリーがスクリーニングにかけられる時には、イネ由来のプローブとハイブリダイズすることになる。
このプラスミドのインサートは、後に、GBSS IIタンパク質をコードする配列を同定するためのジャガイモcDNAライブラリーのスクリーニング時に、プローブとして使用した。
顆粒結合性タンパク質に対するポリクローナル抗体を用いた発現ライブラリーのスクリーニング時に、クローンcGBSSII以外に、ジャガイモ由来の GBSS IをコードするcDNAインサートを有するクローンを単離した。それらのクローンのひとつcGBSSIから、プラスミドpGBSSIが単離され、そのcDNAインサートの塩基配列を決定した。得られた配列は、ジャガイモ由来のGBSS Iをコードする既知のDNA配列(Visser et al., Plant Sci. 64 (1989), 185-192; van der Leij et al., Mol. Gen. Genet. 228 (1990), 240-248) と、本質的に一致した。プラスミドpGBSSI中のこのcDNAインサートは、後に、GBSSIタンパク質をコードする配列を同定するためのジャガイモ塊茎由来のcDNAライブラリーのスクリーニング時に、プローブとして使用した。
上述のジャガイモ由来cDNAライブラリーは、はじめに、ジャガイモ由来GBSS IまたはGBSS IIをコードする配列を検出するためにスクリーニングを行った。この目的のために、ファージプラークをニトロセルロースフィルターに転写し、DNAをNaOH処理で変性させ、フィルターの中和後、DNAを熱処理によりフィルターに固定させた。フィルターを、42℃で2時間、0.25 M NaHPO4、pH7.2、0.25 M NaCl、7% SDS、1 mM EDTA、25% ホルムアミド、10% PEG中でプレハイブリダイズした。その後、フィルターは、0.25 M NaHPO4、pH7.2、0.25 M NaCl、7% SDS、1 mM EDTA、25% ホルムアミド、10% PEG中でそれぞれの放射能標識プローブを添加した後、42℃で一晩ハイブリダイズした。プローブとして、一方ではプラスミドpGBSS II由来のcDNAインサートを用い、他方では、プラスミドpGBSSI由来のcDNAインサートを用いた。
フィルターは、引き続き65℃で30 分間を2回、0.1x SSC、0.5% SDS 中で洗浄し、X線フィルムに感光させた。
平行して、同じcDNAライブラリーのフィルターが、GBSS IおよびGBSS IIの場合と同条件にて、イネ由来の放射能標識cDNAプローブとハイブリダイズさせた。フィルターの洗浄は、この場合においては、40℃で30分間を2回、2 x SSC、0.5% SDS中で行った。ジャガイモ由来のGBSS IまたはGBSS IIプローブとハイブリダイズせず、イネ由来のcDNAとハイブリダイズしたファージクローンは、標準的技術を用いて、さらに精製した。インビボ切除(in vivo excision)法によって、それぞれのcDNAインサートを有する2重鎖pBluescriptプラスミドを含む大腸菌クローンが、陽性ファージクローンから得られた。インサートのサイズと制限酵素パターンの確認の後、適切なクローンが配列分析に供された。
[実施例2]
プラスミドpSSSBのcDNAインサートの配列分析
プラスミドpSSSB(図2)が、実施例1で得られた大腸菌クローンより単離され、そのcDNAインサートが、ジデオキシヌクレオチド(didesoxynucleotide)法(Sanger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 74 (1977), 5463-5467)による標準的技術によって決定された。インサートは、1758bpの長さを持ち、部分cDNAであった。ヌクレオチド配列は、配列番号:3に示す。相当するアミノ酸配列は、配列番号:4に示す。
[実施例3]
ソラヌム・チュベロッサム(ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum ))由来の顆粒結合性デンプン合成酵素の GBSS II アイソタイプをコードする完全長cDNAの単離
ソラヌム・チュベロッサム(ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )L.cv. Desiree)(Kosmann et al., Planta 186 (1992), 7-12)由来の葉特異的cDNA発現ライブラリーは、プラスミドpGBSSII(1.9 kb) のcDNAインサートの5'断片へのハイブリダイゼーションを利用して、標準的技術によって、完全長クローン検出のためにスクリーニングを行った。結果として、約2.8 kb の長さを持つcDNAインサートを含むプラスミド pGBSS II-VKを単離した。
[実施例4]
プラスミドpGBSS II-VKのcDNAインサートの配列分析
プラスミドpGBSS II-VKが、実施例3で得られた大腸菌クローンより単離され、そのcDNAインサートの塩基配列は、ジデオキシヌクレオチド(dideoxynucleotide)法(Sanger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 74 (1977), 5463-5467)による標準的技術によって決定した。インサートは、約2.8 kbの長さである。塩基配列は、配列番号:7に示し、フランキング領域は別にして、ジャガイモ由来のGBSS IIタンパク質の全コード領域を含んでいる。タンパク質のアミノ酸配列から計算した分子量は、約85.1 kDである。
[実施例5]
ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )由来の可溶性デンプン合成酵素のSSS Bアイソタイプをコードする完全長cDNAの単離
ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )L.cv. Desiree (Kosmann et al., Planta 186 (1992), 7-12)由来の葉特異的cDNA発現ライブラリーは、プラスミドpSSS B(1.6 kb)のcDNAインサートの5'断片へのハイブリダイゼーションを利用して、標準的技術によって、完全長クローン検出のためにスクリーニングを行った。結果として、約2.3 kbの長さを持つcDNAインサートを含むプラスミドpSSS B-VKを単離した。
[実施例6]
プラスミド pSSS B-VKのcDNAインサートの配列分析
プラスミド pSSS B-VKが、実施例5で得られた大腸菌クローンより単離され、そのcDNAインサートの塩基配列を、ジデオキシヌクレオチド(didesoxynucleotide)法(Sanger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 74 (1977), 5463-5467)による標準的技術によって決定した。インサートは、約2.3 kbの長さである。ヌクレオチド配列は、配列番号:9に示し、フランキング領域は別にして、ジャガイモ由来の可溶性デンプン合成酵素のBアイソタイプの全コード領域を含んでいる。タンパク質のアミノ酸配列から計算した分子量は、約78.6 kDである。
[実施例7]
ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum)由来のデンプン合成酵素のSSS AアイソタイプをコードするcDNAの同定、単離および特性記述
植物由来の可溶性および顆粒結合性デンプン合成酵素の既知配列の比較(図7)により、様々なタンパク質間で高度に保存されている3つの領域(図7の領域(I)、(II) および(III))が存在することが明らかとなった。
ジャガイモ由来の可溶性デンプン合成酵素を単離する目的で、これら3つの領域が、ポリクローナルペプチド抗体作製のために選定された。この目的のために、次のアミノ酸配列を有する3つの合成ポリペプチドが準備した。
ペプチド1:NH2-PWSKTGGLGDVC-COOH (配列番号:16)
ペプチド2:NH2-PSRFEPCGLNQLY-COOH (配列番号:17)
ペプチド3:NH2-GTGGLRDTVENC-COOH (配列番号:13)
これらのペプチドをKLH(keyhole limpet homocyanin)キャリアーに結合した後、ウサギによるポリクローナル抗体作製に使用した(Eurogentec, Seraing, Belgium)。
得られた抗体は、次のように命名した。
抗-SS1 ペプチド1に対するポリクローナル抗体
抗-SS2 ペプチド2に対するポリクローナル抗体
抗-SS3 ペプチド3に対するポリクローナル抗体
抗体の特異性は、ジャガイモ由来の部分精製可溶性デンプン合成酵素を用いて調べた。
可溶性デンプン合成酵素の精製は、次のように行った。
2.5 kgのジャガイモを2 lのバッファーA中で処理した。1000 g、5分間の遠心操作によってデンプンを除去した後、タンパク質抽出物は、DEAE-FastFlowカラム材(Pharmacia LKB)(バッファーBで平衡化されている)に結合させた。カラム容量の5倍量のバッファーBでカラムを洗浄した後、結合したタンパク質を、300mMNaClを含む バッファーB で溶出した。溶出タンパク質は分画され、高デンプン合成酵素活性を有する分画を回収した。集めた分画は、バッファーBで平衡化させたゲルろ過カラム(G25)クロマトグラフィーによって脱塩させた。得られた溶出物に対して、等量のクエン酸ナトリウム, 50 mM Tris-HCl pH 7.6、2.5 mM DTT、2 mM EDTAを添加した。そのタンパク質溶液を、バッファーCで平衡化させたアミロース樹脂カラム(ARカラム)に通した。カラムは、カラム容量の20倍量のバッファーCで洗浄した。結合したタンパク質は、次にバッファーBで溶出させた。 高デンプン合成酵素活性を有する分画を回収し、G25カラムのゲルろ過によって脱塩させた。高デンプン合成酵素活性を有する分画は、次に、バッファーBで平衡化させたMonoQカラムに通した。カラムは、カラム容量の5倍量のバッファーBで洗浄した。結合したタンパク質は、0〜300 mMのNaCl直線勾配を用いて溶出され、分画された。
各分画のデンプン合成酵素活性および分子量の分析は、様々な方法で行った。
a) ネイティブポリアクリルアミドゲルによる各分画の分析
b) 変性SDS ポリアクリルアミドゲルと銀染色による各分画の分析
c) 放射性標識ADPグルコース(Amersham, UK)の新合成デンプンへの取り込みによる合成酵素活性の測定
d) ウェスタンブロットによる各分画の分析
ウェスタンブロット分析のために、50 mg, 5 mg, 0.5 mg のタンパク質粗抽出物が、DEAE-FastFlowカラムから溶出された15 mgのタンパク質分画、ARカラムから溶出された10 mg のタンパク質分画、およびMonoQカラムから溶出された3 mgのタンパク質分画とともに、SDS ポリアクリルアミドゲルで電気泳動的に分離した。分離したタンパク質は、セミドライエレクトロブロット法を用いて、ニトロセルロース膜に転写した。
抗-SS1, 抗-SS2または抗-SS3抗体によって認識されたタンパク質は、「抗ウサギRPN23抗体用ブロッティング検出キット(Blotting detection kit for rabbit antibodies RPN 23)」(Amersham, UK)を用いて、製造元の指示書に従って同定した。
上記ポリクローナル抗体の抗SS1、抗SS2、抗SS3を用いて、3つの平行したウェスタンブロット分析を行った。その結果、抗-SS1抗体は、GBSS I および GBSS IIを特異的に認識することが示された。抗-SS2抗体は、何も認識しなかった。抗-SS3抗体のみ、ウェスタンブロッティングでGBSS I および GBSS II以外に、新しいタンパク質、特に分子量120-140 kDのタンパク質を認識した。
抗-SS3抗体は、ジャガイモ由来の可溶性デンプン合成酵素をコードする配列を検出するため、ジャガイモ塊茎由来cDNAライブラリーのスクリーニングに使用した。この目的のために、実施例1で記載されたcDNAライブラリーを使用した。ファージプラークの分析のために、それらは事前に10 mM IPTG 溶液で30-60分間インキュベートしたニトロセルロースフィルターに転写し、フィルター上で乾燥させた。転写は37℃で3時間行った。フィルターは、室温で30分間ブロック試薬でインキュベートし、TBSTバッファーで5−10分間を2回、洗浄した。フィルターは、適度に希釈された抗-SS3ポリクローナル抗体とともに、室温で1時間、または4℃で16時間振とうした。抗-SS3抗体によって認識されたタンパク質を発現しているプラークは、「抗ウサギ抗体RPN23用ブロッティング検出キット(Blotting detection kit for rabbit antibodies RPN 23)」 (Amersham, UK)を用いて、製造元の指示書に従って同定した。
抗-SS3抗体によって認識されたタンパク質を発現しているcDNAライブラリーのファージクローンは、標準的技術を用いて、さらに精製した。インビボ切除(Stratagene)の利用によって、ポリリンカーのEcoRIとXhoI制限部位の間の相当するcDNAインサートを有する2重鎖pBluescript II SKプラスミドを含む大腸菌クローンが、陽性ファージクローンから得られた。インサートのサイズと制限酵素パターンの確認後、適切なクローンが配列分析に供された。
[実施例8]
プラスミドpSSSAのcDNAインサートの配列分析
プラスミドpSSSA(図1)が、実施例7で得られた大腸菌クローンより単離され、そのcDNAインサートの塩基配列を、ジデオキシヌクレオチド(dideoxynucleotide)法(Sanger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84 (1977), 5463-5467)による標準的技術によって決定した。インサートは、2303 bpの長さであった。塩基配列は、配列番号:1に示す。相当するアミノ酸配列は、配列番号:2 に示す。
配列分析および既知DNA配列との配列比較によって、配列番号:1に示される配列が新規であり、様々な生物種由来のデンプン合成酵素と相同性を有するタンパク質をコードする部分コード領域を含むことが明らかとなった。このcDNAインサートによって、またはそれとハイブリダイズする配列によってコードされるタンパク質は、本明細書でSSSAと命名する。
このDNA配列は、同様にジャガイモ由来の可溶性デンプン合成酵素をコードする配列番号:3で示されるDNA配列とは異なっており、実施例1で記載された方法を用いて、ジャガイモ塊茎由来cDNAライブラリーからは単離できなかった。
[実施例9]
ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )由来の可溶性デンプン合成酵素の SSS A アイソタイプをコードする完全長cDNAの単離
ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )L.cv. Desiree (Kosmann et al., Planta 186 (1992), 7-12)由来の葉特異的cDNA発現ライブラリーが、プラスミドpSSSA (2.3 kb)のcDNAインサートの5'断片へのハイブリダイゼーションを利用して、標準的技術により、完全長クローン検出のためにスクリーニングを行った。結果として、5'領域に約1.86 kb 長いcDNAインサートを含むクローンが単離された。そのcDNAインサートは、約4.16 kb の完全長を有していた。
[実施例10]
プラスミド pSSS A-VKのcDNAインサートの配列分析
プラスミド pSSS A-VKが、実施例9で得られた大腸菌クローンより単離され、そのcDNAインサートの塩基配列を、ジデオキシヌクレオチド(dideoxynucleotide)法(Sanger et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 74 (1977), 5463-5467)による標準的技術によって決定した。インサートは、約4.16 kbの長さである。塩基配列は、配列番号:11に示す。相当するアミノ酸配列は、配列番号:12に示す。このSSS Aタンパク質のアミノ酸配列から計算された分子量は、約135 kDである。
[実施例11]
プラスミドp35S-anti-SSSAの構築および該プラスミドのジャガイモ植物体ゲノムへの導入
制限酵素Xba Iと Asp 718を用いて、プラスミドpSSSAよりジャガイモ由来の可溶性デンプン合成酵素のAアイソタイプのコード領域を含む、約2.1 kbのDNA断片が単離され、Xba I とAsp 718で消化されたベクターpBinAR Hyg(DSM 9505)に連結した。
該DNA断片の挿入により、次に示す断片A, B およびCからなる発現カセットを形成した(図3)。
断片A(529 bp)は、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sプロモーターを含む。該断片は、CaMVの6909から7437のヌクレオチドで構成される(Franck et al., Cell 21 (1980), 285-294)。
断片Bは、フランキング領域は別にして、ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )由来の可溶性デンプン合成酵素のAアイソタイプのタンパク質コード領域を含む。この領域は、上述のpSSSAからXba I/Asp 718断片として単離され、pBinAR Hyg中の35Sプロモーターにアンチセンス方向で結合された。
断片C(192 bp)は、TiプラスミドpTiACH5のT-DNAのgene3にあるポリアデニル化シグナルを含む(Gielen et al., EMBO J. 3 (1984), 835-846)。
プラスミドp35S-anti-SSSAのサイズは、約13kbである。
該プラスミドは、上述のように、アグロ細菌による形質転換を利用して、ジャガイモ植物体に移入された。植物体は、形質転換細胞より再生した。
この形質転換の結果として、トランスジェニックジャガイモ植物体は、可溶性デンプン合成酵素のAアイソタイプの活性減少を示した(図8参照)。
これらの植物によって生産されたデンプンは、リン酸含量、水溶液の粘性、パスティフィケーション(pastification)特性および平均顆粒サイズに関して、野生型植物によって合成されるデンプンと異なっている。結果は表Iに示す。
トランスジェニック植物で生産されるデンプンのリン酸含量は、野生型植物によって合成されるデンプンのリン酸含量より、少なくとも30%、好ましくは50%、著しくは70%高い。
SSS A アンチセンス植物体由来のデンプンの最終粘度は、野生型植物によって合成されるデンプンの最終粘度より、少なくとも10%、好ましくは20%、著しくは30%低い値を示す。
該改変デンプンのパスティフィケーション(pastification)温度、最大粘度および平均顆粒サイズは、野生型植物によって合成されるデンプンの各値より、明らかに低い。
表I
野生型およびSSS Aアンチセンスジャガイモ植物体由来デンプンの特性
野生型 株25 株39
リン酸含量 8.50±0.4 14.61±0.3 14.54±0.2
[nmol mg-1 デンプン-1]
パスティフィケーション 69.5 67.4 66.2
温度[℃]
4044 3720 3756
50℃における 3312 2904 2400
最終粘度[cP]
平均顆粒サイズ[μm] 29 24 27
[実施例12]
プラスミドp35S-anti-SSSBの構築および該プラスミドのジャガイモ植物体ゲノムへの導入
制限酵素Xho Iと Spe Iを用いて、プラスミドpSSSBより、ジャガイモ由来の可溶性デンプン合成酵素のBアイソタイプのコード領域を含む、約1.8 kbのDNA断片が単離され、Sma Iで消化されたベクターpBinAR Hyg(DSM 9505)に連結した。
該DNA断片の挿入により、以下の断片A, B およびCからなる発現カセットを形成した(図4)。
断片A(529 bp)は、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sプロモーターを含む。該断片は、CaMVの6909から7437のヌクレオチドで構成される(Franck et al., Cell 21 (1980), 285-294)。
断片Bは、フランキング領域は別にして、ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )由来の可溶性デンプン合成酵素のBアイソタイプのタンパク質コード領域を含む。この領域は、上述のpSSSBからXho I/Spe I断片として単離され、pBinAR Hyg中の35Sプロモーターにアンチセンス方向で結合させた。
断片C(192 bp)は、TiプラスミドpTiACH5のT-DNAの遺伝子3にあるポリアデニル化シグナルを含む(Gielen et al., EMBO J. 3 (1984), 835-846)。
プラスミドp35S-anti-SSSBのサイズは、約13kbである。
該プラスミドは、上述のように、アグロ細菌による形質転換を利用して、ジャガイモ植物体に移入された。植物体は、形質転換細胞より再生した。
この形質転換の結果として、トランスジェニックジャガイモ植物体は、可溶性デンプン合成酵素のBアイソタイプの活性減少を示した(図8参照)。
[実施例13]
プラスミドp35S-anti-GBSS Iの構築および該プラスミドのジャガイモ植物体ゲノムへの導入
制限酵素 Asp 718とSma Iを用いて、プラスミドpGBSS IIより、ジャガイモ由来の可溶性デンプン合成酵素のGBSS IIアイソタイプのコード領域を含む、約1.9 kbのDNA断片が単離された。該断片の末端はT4ポリメラーゼを用いて平滑化した後、Sma Iで消化されたベクターpBinAR Hyg(DSM 9505)に連結した。
該DNA断片の挿入は、次に示す断片A, B およびCからなる発現カセットを形成した(図6)。
断片A(529 bp)は、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sプロモーターを含む。該断片は、CaMVの6909から7437のヌクレオチドで構成される(Franck et al., Cell 21 (1980), 285-294)。
断片Bは、フランキング領域は別にして、ソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )由来のデンプン合成酵素のGBSS IIアイソタイプのタンパク質コード領域の部分を含む。この領域は、上述のpGBSS IIからAsp 718/Sma I断片として単離され、末端が平滑化した後、pBinAR Hyg中の35Sプロモーターにアンチセンス方向で結合させた。
断片C(192 bp)は、TiプラスミドpTiACH5のT-DNAの遺伝子3にあるポリアデニル化シグナルを含む(Gielen et al., EMBO J. 3 (1984), 835-846)。
プラスミドp35S-anti-GBSS IIのサイズは、約13kbである。
該プラスミドは、上述のように、アグロ細菌による形質転換を利用して、ジャガイモ植物体に移入された。植物体は、形質転換細胞より再生した。
この形質転換の結果として、トランスジェニックジャガイモ植物体は、デンプン合成酵素のGBSS IIアイソタイプの活性減少を示した(図8参照)。
これらの植物によって生産されたデンプンは、リン酸含量、粘性、パスティフィケーション(pastification)特性および平均顆粒サイズに関して、野生型植物によって合成されるデンプンと異なっている。結果は表IIに示されている。
表II
野生型およびGBSS IIアンチセンスジャガイモ植物体由来デンプンの特性
野生型 株14 株35 株44
リン酸含量 6.99±0.19 4.52±0.2 14.54±0.2 3.76±0.12
[nmolmg-1 デンプン-1]
パスティフィケーション 64.1 62.55 63.25 63.55
温度[℃]
最大粘度[cP] 4057 2831 2453 2587
50℃における 2849 2816 2597 2587
最終粘度[cP]
平均顆粒サイズ[μm] 37 32 31 32
トランスジェニック植物で生産されるデンプンのリン酸含量は、野生型植物によって合成されるデンプンのリン酸含量より、少なくとも35%、好ましくは40%、著しくは45%低い。
GBSS II アンチセンス植物体由来のデンプンの最大粘度は、野生型植物によって合成されるデンプンの最終粘度より、少なくとも30%、好ましくは35%、著しくは40%低い。
該改変デンプンのパスティフィケーション(pastification)温度および最終粘度は、野生型植物によって合成されるデンプンの各値より低い。トランスジェニック植物で生産されるデンプンの平均顆粒サイズは、野生型植物によって合成されるデンプンの平均顆粒サイズより明らかに小さい。
[実施例14]
大腸菌における可溶性デンプン合成酵素SSS A およびSSS Bの過剰発現
大腸菌における可溶性デンプン合成酵素の過剰発現のために、glgおよびmalオペロンの両方を欠損している突然変異体であるG6MD2株が培養した。したがって、G6MD2株はグリコーゲン合成酵素(glgA)、分岐酵素(glgB)、AGPase(glgC)、アミロマルターゼ(malQ)、マルトデキストリンホスホリラーゼ(malP)およびマルトース代謝に関わる他のタンパク質のいずれも発現していない。 それ故、G6MD2変異株は、ADPグルコース経路によるグリコーゲン合成とマルトースから出発するa-1,4-グルカン合成ができない。
この突然変異体の細胞は、pSSSA-VKおよびpSSSB-VKのcDNAクローンで形質転換させた。デンプン合成酵素を発現している大腸菌細胞は、50 mM Tris-HCl pH 7.6、10% グリセロール、2 mM EDTA、2 mM DTTおよび0.4 mM PMSF溶液中でIPTGによって2時間誘導された後、超音波処理によって破壊された。対照として、pBluescriptで形質転換された細胞を用いた。完全細胞と細胞壁が、13,000 g,10分間の遠心操作で除去した後、上清のタンパク質濃度を測定した。100mgのタンパク質抽出物が、反応バッファー(最終濃度:50 mMトリシンNaOH pH 8.5、25 mM 酢酸カリウム、2 mM EDTA、2 mM DTTおよび1 mM ADPグルコース)に添加した。クエン酸によって刺激される反応(プライマー非依存的)の試験の場合は、反応バッファーは、さらに0.5 M クエン酸ナトリウムを含んでいた。一方、プライマー依存的反応は、0.02 % (wt./vol.)マルトオリゴ糖(Glucidex 19; 1〜30グルコース単位)の存在下で行った。反応は室温で一晩行った。合成されたグルカンはルゴール(Lugol's)溶液により検出され、さらなる特性記述のために分光学的に調べた。
SSSAアイソタイプとSSSBアイソタイプの両方が、プライマー依存的反応(クエン酸非存在下)にて、グルカンを合成した。SSSA によって合成されたグルカンの吸収最大は、約150グルコース単位のグルカンに相当する614 nmであった。SSSA によって合成されたグルカンは、575 nmの吸収を有し、約50グルコース単位の重合度を持つ短鎖グルカンの合成を示していた。
プライマー非依存的(クエン酸刺激)反応においては、SSSBアイソタイプのみ、ルゴール(Lugol's)溶液での染色の後に612 nm の吸収を有するグルカンを生産した。SSSAアイソタイプ はプライマー非依存的反応においては、活性を示さず、したがってグルカンを合成しなかった。
pBluescriptで形質転換された細胞からのタンパク質抽出物は、いかなる反応においても産物を産生しなかった。
図1はプラスミドpSSSAを示す。 細線は pBluescript II SK(−)の配列に相当する。太線はソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )のSSS A アイソタイプをコードするcDNAを示す。挿入遺伝子の制限酵素部位を示す。挿入cDNAは、プラスミドのポリリンカーのEcoRI とXho I 制限酵素部位の間に連結されている。挿入cDNAのDNA配列は配列番号:1 に示す。 図2はプラスミドpSSSBを示す。 細線は pBluescript II SK(−)の配列に相当する。太線はソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )のSSS BアイソタイプをコードするcDNAを示す。挿入遺伝子の制限酵素部位を示す。該挿入cDNAは、プラスミドのポリリンカーのEcoRI とXho I 制限酵素部位の間に連結されている。該挿入cDNAのDNA配列は配列番号:2 に示す。 図3はプラスミド p35S-anti-SSSAを示す。 プラスミドの構造 A=断片A:CaMV 35S プロモーター、nt 6909-7437 ( Franck et al., Cell 21 (1980), 285-294 ) B=断片B:可溶性デンプン合成酵素をコードするソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )からのcDNA;SSSAアイソタイプ;pSSSAからのXba I/Asp718 断片、プロモーター方向に約2.1kb:アンチセンス C=断片C:TiプラスミドpTiACH5のT-DNA のnt 11748-11939(Gielen et al., EMBO J. 3 (1984), 835-846) 図4はプラスミド p35S-anti-SSSBを示す。 プラスミドの構造 A=断片A:CaMV 35S プロモーター、nt 6909-7437 ( Franck et al., Cell 21 (1980), 285-294 ) B=断片B:可溶性デンプン合成酵素をコードするソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )からのcDNA;SSSBアイソタイプ;pSSSBからのXho I /Spe I 断片、プロモーター方向に約1.8kb:アンチセンス C=断片C:TiプラスミドpTiACH5のT-DNA のnt 11748-11939(Gielen et al., EMBO J. 3 (1984), 835-846) 図5はプラスミド pGBSSIIを示す。 細線は pBluescript II SK(−)の配列に相当する。太線はソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )の GBSS IIアイソタイプをコードするcDNAを示す。挿入遺伝子の制限酵素部位を示す。該挿入cDNAは、プラスミドのポリリンカーのEcoRIとXho I制限酵素部位の間に連結されている。該挿入cDNAのDNA配列は配列番号:3に示す。 図6はプラスミド p35S-anti-GBSSIIを示す。 プラスミドの構造 A=断片A:CaMV 35S プロモーター、nt 6909-7437 ( Franck et al., Cell 21 (1980), 285-294 ) B=断片B:顆粒結合性デンプン合成酵素をコードするソラヌム・チュベロッサム(Solanum tuberosum )からのcDNA;GBSS IIアイソタイプ;pGBSS IIからのSma I /Asp718 断片、プロモーター方向に挿入される約1.9kb:アンチセンス C=断片C:TiプラスミドpTiACH5のT-DNA のnt 11748-11939(Gielen et al., EMBO J. 3 (1984), 835-846) 図7は原核生物グリコーゲン合成酵素、種々の生物からの顆粒結合性デンプン合成酵素、および可溶性デンプン合成酵素のアミノ酸配列の部分比較を示す。 a:大腸菌 からのグリコーゲン合成酵素 b:大麦からのGSBB I c:小麦からのGSBB I d:トウモロコシからのGSBB I e:イネからのGSBB I f:キャッサバからのGSBB I g:ジャガイモからのGSBB I h:エンドウからのGSBB II i:ジャガイモからのGSBB II k:イネからのSSS l:ジャガイモからのSSS A m:ジャガイモからのSSS B 下線 (I), (II)および (III) は、種々のデンプン合成酵素およびグリコーゲン合成酵素で高度に保存されている3箇所のペプチド配列を示す。 図8は野生型およびデンプン合成酵素アンチセンスジャガイモ植物体からの塊茎抽出物の可溶性デンプン合成酵素アイソタイプの活性ゲルを示す。 A) GBSS II アンチセンス植物体系統14と35、K=野生型植物体 B) SSS A アンチセンス植物体系統レーン25と39、K=野生型植物体 C) SSS B アンチセンス植物体系統レーン1と4、K=野生型植物体 タンパク質抽出物のそれぞれ50 mg が7.5 %ネイティブゲルで分離された。合成酵素アイソタイプの活性は、0.1%アミロペクチンをプライマーとして含むクエン酸活性化混合液中で検出された。合成したグルカンはルゴール(Lugol's)溶液で染色した。

Claims (21)

  1. 下記の群より選択され、アイソタイプB(SSSB)の可溶性デンプン合成酵素活性を有するタンパク質をコードする、または該タンパク質の前記活性を有する断片をコードするDNA分子。
    (a) 配列番号:10で示されるアミノ酸配列を有するタンパク質をコードするDNA分子;
    (b) 配列番号:9で示されるヌクレオチド配列を含むDNA分子;
    (c) 厳しい条件下において、配列番号:9で示されるヌクレオチド配列を含むDNA分子とハイブリダイズするDNA分子; および
    (d) 配列番号:9で示されるヌクレオチド配列に対し少なくとも90%の配列同一性を示すDNA分子。
  2. 請求項1に記載のDNA分子を含むベクター。
  3. DNA分子が、ベクターの他のDNAエレメントに対してセンス方向に結合され、原核生物または真核生物の細胞中で翻訳可能なRNAの転写と合成を確実に行う、請求項2に記載のベクター。
  4. 請求項2または3に記載のベクターを含む宿主細胞。
  5. 請求項1のDNA分子によってコードされる、アイソタイプB(SSSB)の可溶性デンプン合成酵素活性を有するタンパク質または該タンパク質の活性を有する断片。
  6. 請求項4に記載の宿主細胞が、タンパク質の合成を許容する条件下で培養され、該タンパク質が培養細胞および/または培養培地より単離される、請求項5に記載のタンパク質、または該タンパク質の活性を有する断片を生産する方法。
  7. 請求項1に記載のDNA分子をヘテロプロモーターとともに含む植物細胞。
  8. 請求項7に記載の植物細胞を含む植物体。
  9. 有用植物である請求項8に記載の植物体。
  10. デンプン貯蔵性植物である請求項9に記載の植物体。
  11. ジャガイモ植物である請求項10に記載の植物体。
  12. 請求項7に記載の植物細胞を含む、請求項8から11のいずれか一項に記載の植物体の繁殖媒体。
  13. 請求項8から11のいずれか一項に記載の植物体からデンプンが単離される段階を含む、デンプンを生産する方法。
  14. 請求項5に記載のタンパク質または該タンパク質の活性を有する断片の活性が減少することを特徴とするトランスジェニック植物細胞であって、該タンパク質または該タンパク質の活性を有する断片の活性の減少が、請求項1に記載のDNA分子の転写産物に対するアンチセンスRNAの発現によるか、または共抑制効果を達成するための、請求項1に記載のDNA分子の転写産物に対するセンスRNAの発現によるものである、トランスジェニック植物細胞。
  15. 請求項14に記載の植物細胞を含む植物体。
  16. 有用植物である請求項15に記載の植物体。
  17. デンプン貯蔵性植物である請求項16に記載の植物体。
  18. ジャガイモ植物である請求項17に記載の植物体。
  19. 請求項14に記載の細胞を含む、請求項15から18のいずれか一項に記載の植物体の繁殖媒体。
  20. 請求項15から18のいずれか一項に記載の植物体から得られたデンプン。
  21. 請求項15から18のいずれか一項に記載の植物体からデンプンが単離される段階を含む、デンプンを生産する方法。
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