JP4098365B2 - トウモロコシの新規核酸分子と改変デンプンの製造へのその使用 - Google Patents

トウモロコシの新規核酸分子と改変デンプンの製造へのその使用 Download PDF

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Description

本発明は、トウモロコシからのデンプン顆粒結合蛋白質をコードする核酸分子と共に、改変デンプンを合成するトランスジェニック植物細胞および植物を製造する方法ならびに組換え型DNA分子に関する。本発明はまた、これらの方法から得られるトランスジェニック植物細胞および植物、ならびにトランスジェニック植物細胞および植物から得ることができるデンプンにも関する。
多糖類デンプンは、植物における最も重要な貯蔵物質の1つであり、食品領域に用いられるのみならず、工業製品の製造において再生原料として重要な役割を果たしている。この原料を可能な限り多くの領域で利用できるようにするためには、これらの物質を加工産業の様々な要件に適合させると共に、多様な物質を得ることが必要である。
デンプンは化学的に均一な基本成分、すなわちグルコースで構成されるが、これは均一な原料とはならない。それはむしろ、重合化の程度およびグルコース鎖の分岐の程度が互いに異なる様々なタイプの分子の複雑な混合物である。特に、α-1,4-グリコシド結合したグルコース分岐分子からなる基本的に非分岐型のポリマーであるアミロースデンプンと、いくぶん分岐の数が多いグルコース鎖の混合物であるアミロペクチンデンプンは区別される。分岐は、α-1,6-グリコシド結合が起こった結果である。
その分岐の程度、アミロース/アミロペクチン比、平均鎖長、そして燐酸基の出現によって主に決定されるデンプンの分子構造は、デンプンまたはそれぞれ、その水溶液の重要な機能的特性にとって重要である。重要な機能的特性とは例えば、デンプンの溶解性、劣化傾向、薄膜形成能、粘度、ペースト化特性、すなわち結合および接着特性と共に低温耐性である。デンプン顆粒のサイズも様々な用途に重要となる可能性がある。アミロース含量が高いデンプンの製造は特に重要である。さらに、植物細胞に含まれる改変デンプンは、特定の条件下で、植物細胞の挙動を都合良く変化させる可能性がある。例えば、さらに加工する前に、例えばデンプンの抽出によって、種子および塊茎のようなデンプン含有器官の保存中でのデンプン分解を減少させることが可能である。その上、トウモロコシからのポップコーンもしくはコーンフレークスの製造、またはジャガイモからのフライドポテト、ポテトチップス、もしくはジャガイモ粉末の製造のようなさらなる加工に、このデンプンを含む植物細胞および植物器官がより適するようになる改変デンプンの製造には関心が寄せられている。それらが「低温スイートニング」の減少を示すように、すなわち低温で長期保存の際に還元糖(特にグルコース)の放出が遅くなるように、デンプンを改善させることには特に関心が寄せられている。
植物から単離することができるデンプンは、通常時間を消費して高価な化学改変によって特定の産業目的に適合されることが多い。したがって、その特性が既に加工産業の要件を満たしているデンプンを合成する植物を製造する可能性を見出すことが望ましい。
そのような植物を製造する従来の方法は、古典的な育種法および変異株の作製である。このように、例えば、粘度が変化した(米国特許第5,331,108号)デンプンを合成するトウモロコシから変異体を作製し、そのデンプンがほぼ100%アミロペクチンからなるトウモロコシ変種(ロウ状トウモロコシ(waxy maize))が育種によって確立された(アカスカ&ネルソン(Akasuka and Nelson)、J.Biol.Chem.241(1966)、2280〜2285)。さらに、アミロース含量が高い(トウモロコシでは70%、またはエンドウでは50%まで)デンプンを合成するトウモロコシとエンドウの変異体が記述されている。これらの変異体はこれまで分子レベルでは特徴付けがなされておらず、したがって、他のデンプン貯蔵植物において対応する変異体を産生することができない。
または、組換えDNA技法を用いて、特性が変化したデンプンを合成する植物を製造してもよい。様々な場合において、例えばこれらの植物において合成されたデンプンを変化させることを目的として、ジャガイモ植物の組換え改変が記述されている(例えば、国際公開公報第92/11376号;国際公開公報第92/14827号)。しかし、組換えDNA技法を利用するためには、その遺伝子産物がデンプン合成、デンプン改変またはデンプン分解に影響を及ぼすDNA配列が必要である。
したがって、本発明の基礎となる問題は、植物において天然に合成されるデンプンとはその物理化学特性が異なり、したがって一般的および/または特殊な用途により適したデンプンを植物が合成されるように植物を変化させる、核酸分子および方法を提供することである。
この問題は請求の範囲に記述される態様の条項によって解決される。
したがって、本発明は、配列番号:6または配列番号:8に示されるアミノ酸配列を含む蛋白質をコードする核酸分子に関する。そのような蛋白質は植物細胞のプラスチドに存在し、遊離、すなわち可溶型と共にデンプン粒子に結合している。
本発明はさらに、配列番号:5または配列番号:7に示されるヌクレオチド配列、特に配列番号:5または配列番号:7に示されるコード領域を有する配列を含む核酸分子に関する。
植物細胞のプラスチド中で部分的に顆粒に結合したトウモロコシからの蛋白質をコードする核酸分子、および本発明の上記核酸分子またはその相補鎖とハイブリダイズする核酸分子も同様に本発明の主題である。この意味において、「ハイブリダイゼーション」という用語は従来のハイブリダイゼーション条件下でのハイブリダイゼーションを意味し、サムブルックら(Sambrook)、「分子クローニング、実験マニュアル(Molecular Cloning,A Laboratory Manual)」第2版(1989)、Cold Spring Harbor Laboratory Press、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク)が記述したストリンジェントな条件下が好ましい。
より好ましくは、ハイブリダイゼーションは、以下の条件下で起こる:
ハイブリダイゼーション緩衝液:2×SSC;10×デンハード溶液(フィコール400+PEG+BSA;比1:1:1);0.1%SDS;5mM EDTA;50mM Na2HPO4;250μg/mlサケ精子DNA;50μg/ml tRNA;または0.25M燐酸ナトリウム緩衝液pH7.2
1mM EDTA
7%SDS
ハイブリダイゼーション温度 T=65+68℃
洗浄緩衝液:0.2×SSC;0.1%SDS
洗浄温度:T=40〜68℃
本発明の分子とハイブリダイズする核酸分子は、例えば、トウモロコシ細胞または組織から産生されるゲノムまたはcDNAライブラリから単離してもよい。
そのような核酸分子の同定および単離は、本発明の分子を用いて、もしくはこれらの分子の一部を用いて行ってもよく、または場合によってはこれらの逆相補鎖、例えば標準的な方法(例えば、サムブルックら(Sambrook)、1989、「分子クローニング、実験マニュアル(Molecular Cloning,A Laboratory Manual)」、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、コールドスプリングハーバー、ニューヨーク)によるハイブリダイゼーションによって行ってもよい。
ハイブリダイゼーションのプローブとして、例えば、配列番号:5もしくは配列番号:7に示されるヌクレオチド配列またはその一部を、正確にまたは基本的に含む核酸分子を用いてもよい。ハイブリダイゼーションプローブとして用いるDNA断片はまた、従来のDNA合成法によって作製され、そしてその配列が本発明の核酸分子と基本的に同一である合成DNA断片であってもよい。本発明の核酸配列とハイブリダイズする遺伝子を同定および単離した後、配列を決定しなければならず、この配列によってコードされる蛋白質の特性を分析しなければならない。
そのようなハイブリダイズ核酸分子もまた、上記蛋白質をコードする上記核酸分子の断片、誘導体、および対立形質変種を含む。この意味において、断片は上記蛋白質をコードするために十分に長い核酸分子の一部として記述される。誘導体という用語は、これらの分子の配列が1つ以上の位置で上記核酸分子の配列とは異なり、これらの分子の配列と高度の相同性を示すことを意味する。相同性は、少なくとも40%の配列同一性、特に少なくとも60%の配列同一性、好ましくは80%以上、そしてさらにより好ましくは90%以上の配列同一性、特に好ましくは95%以上の配列同一性を意味する。上記核酸分子と比較した際に認められる変異部分は、付加、欠失、置換、挿入または組換えによって生じてもよい。
その上、相同性は、それぞれの核酸分子またはそれらがコードする蛋白質間に機能的および/または構造的同等性が存在することを意味する。上記核酸分子と相同で、これらの分子の誘導体を表す核酸分子は、一般に同じ生物的機能を発揮する改変体となるこれらの核酸分子の変種である。これらの変種は、それによってこれらの変異が天然に生じてもよいもしくは変異を意図的に導入してもよい、天然に生じる変種または変異であってもよい。その上、変種は合成的に作製された配列であってもよい。
対立遺伝子変種は天然に起こるものであってもよく、合成的に作製された変種または組換えDNA技法によって生じた変種であってもよい。
本発明の核酸分子の様々な変種によってコードされる蛋白質は、特定の共通する特徴を示す。酵素活性、分子量、免疫応答性、立体構造等は、ゲル電気泳動での移動度、クロマトグラフィー特徴、沈降計数、溶解度、分光測光特性、安定性、至適pH、至適温度等のような物理的特性と共に、これらの特性に属してもよい。
さらに、本発明は、上記分子の配列と比較してその配列が遺伝子コードのために縮重されている核酸分子、および一部は顆粒結合型で一部は遊離型、すなわち可溶型として植物細胞のプラスチド中に存在する蛋白質をコードする核酸分子に関する。
本発明の核酸分子は、例えば、天然資源から単離することができ、遺伝子操作法、例えばPCRによって製造することができ、または当業者に公知の合成法によって製造することができる。
本発明の核酸分子は、RNA分子と共に、cDNAまたはゲノムDNAのようなDNA分子であってもよい。
さらに本発明は、本発明の上記核酸分子を含むベクター、特にプラスミド、コスミド、ウイルス、バクテリオファージおよび遺伝子操作において一般的なその他のベクターに関する。
好ましい態様において、ベクターに含まれる核酸分子は、原核および真核細胞において翻訳可能なRNAを確実に転写および合成させる制御エレメントに連結している。
さらに別の態様において、本発明は、特に原核または真核細胞において、本発明の上記核酸分子または本発明のベクターによって形質転換されたおよび/または組換え操作された宿主細胞、ならびにそのような細胞に由来し、本発明の核酸分子または本発明のベクターを含む細胞に関する。これは好ましくは、細菌細胞または植物細胞である。
さて、本発明の核酸分子によってコードされる蛋白質はデンプン合成または改変に影響を及ぼし、植物細胞中の蛋白質量の変化により植物のデンプン代謝の変化が起こること、特に物理化学特性が改変されたデンプンが合成されることが判明した。
本発明の核酸分子を提供することによって、その構造およびその物理化学特性が野生型植物において合成されるデンプンと異なる改変デンプンを合成する植物を、組換え型DNA技法によって製造することが可能である。この目的のため、本発明の核酸分子を、植物細胞において転写および翻訳を確実にする制御エレメントに連結し、それらを植物細胞に導入する。
したがって、本発明はまた、植物細胞において転写を確実にする制御エレメントに本発明の核酸分子が連結している、本発明の核酸分子を含むトランスジェニック植物細胞に関する。制御エレメントは核酸分子に関して異種であることが好ましい。
本発明のそのような植物細胞は、とりわけ、おそらく天然に起こるコピーの他に、本発明の核酸分子の少なくとも1コピーがそのゲノムの中に組み入れられるという点において、天然に起こる植物とは異なる。さらにこれ/これらの一つもしくは複数のさらに別のコピーは、それらが天然に起こらないゲノムの位置で組み入れられる。このことは、例えばサザンブロット分析によって証明してもよい。さらに、そのようなトランスジェニック植物細胞は、以下の特徴の少なくとも1つによって、対応する天然型の植物細胞と識別できることが好ましい:植物細胞に導入された本発明の核酸分子が植物細胞に対して異種である場合、トランスジェニック細胞は、導入された本発明の分子からの転写物が存在するために、非形質転換細胞と識別することができる。そのような転写物は例えば、ノザンブロット分析によって検出することができる。好ましくはトランスジェニック細胞はさらに、本発明の核酸分子によってコードされる蛋白質を含む。蛋白質の存在は、例えば、ウェスタンブロット分析のような免疫学的方法によって検出することができる。
細胞に導入された本発明の核酸分子が細胞に関して同種である場合、トランスジェニック細胞は例えば本発明の核酸分子のさらなる発現によって、非形質転換細胞と識別することができる。特に、トランスジェニック細胞は、本発明の核酸分子の転写物をより多く含むことが好ましい。これは例えば、ノザンブロット分析によって検出することができる。「より多く」という用語は、好ましくは、少なくとも10%多く、より好ましくは少なくとも20%多く、そしてさらにより好ましくは少なくとも50%多いことを意味する。したがって、トランスジェニック細胞は、非形質転換細胞と比較して本発明の蛋白質をより多く含むことが好ましい。これは、例えば、ウェスタンブロット分析によって検出することができる。好ましくは、細胞は本発明の蛋白質を少なくとも10%多く含み、より好ましくは少なくとも20%、そしてさらにより好ましくは少なくとも50%多く含む。
当業者に公知の方法によって、トランスジェニック植物細胞は完全な植物体へと再生させることができる。本発明のトランスジェニック植物細胞を再生させることによって得ることができる植物もまた本発明の主題である。
本発明のさらなる主題は、上記トランスジェニック植物細胞を含む植物である。トランスジェニック植物は基本的にいかなる所望の種の植物であってもよく、すなわち、それらは双子葉植物であっても単子葉植物であってもよい。これらは好ましくは有用植物、特に穀類(ライ麦、大麦、オート麦、小麦、キビ、サゴ等)、コメ、トウモロコシ、エンドウ、シワ豆(wrinkled pea)、キャッサバ、ジャガイモ、トマト、菜種、大豆、大麻、亜麻、ヒマワリ、ササゲ、およびクズウコンのような、デンプン合成またはデンプン貯蔵植物である。
本発明はまた、本発明の上記植物からおよび/またはそのような植物のデンプン貯蔵部分からのデンプンの抽出段階を含む改変デンプンの製造法にも関する。好ましくは、そのような方法はさらに、本発明の植物を栽培する段階、およびデンプンの抽出前に栽培した植物および/またはこれらの植物のデンプン貯蔵部分を収穫する段階を含む。
植物または植物のデンプン貯蔵部分からのデンプンの抽出法は当業者に周知である。トウモロコシ種子からのデンプンの抽出法は、例えば、エクホフら(Eckhoff)(Cereal Chem.73(1996)、54〜57)に記述されている。工業的スケールでのトウモロコシデンプンの抽出は通常、「ウェットミル」によって行う。さらに、様々なデンプン貯蔵植物からのデンプンの抽出法は、例えば「デンプン:化学と技術(Starch:Chemistry and Technology)」(ウィスラー、ベミラーおよびパスチャル編(Whistler、BeMiller and Paschall)(1994)第二版、Academic Press Inc.ロンドンLTD;ISBN 0-12-746270-8;例えば第XII章、417〜468頁:トウモロコシとモロコシのデンプン:産生(Corn and Sorghum Starches:Production);ワトソン(Watson,S.A.);第XIII章、469〜479頁:タピオカ、クズウコンおよびサゴのデンプン:産生(Tapioca,Arrowroot and Sago Starches:Production);コルビッシュレー&ミラー(Corbishley and Miller);第XIV章、479〜490頁:ジャガイモデンプン:産生と用途(Potato Starch:Production and Uses);ミッチ(Mitch);第XV章、491〜506頁:小麦デンプン:産生、改変および用途(Wheat starch:Production,Modification and Uses)、ナイト&オルソン(Knight and Olson);第XVI章、507〜528頁:コメデンプン:産生と用途(Rice Starch:Production and Uses);ローワー&クレム(Rohwer and Klem)を参照のこと)に記述されている。植物材料からのデンプンの抽出法において通常用いられる手段は、分離器、デキャンタ、ハイドロクローン(hydroclone)およびデンプンを乾燥させる様々な種類の機械、例えばスプレー乾燥器またはジェット乾燥器である。
本発明はまた、本発明のトランスジェニック植物細胞および植物から、または上記の方法によって得ることができるデンプンにも関する。本発明の核酸分子の発現またはさらなる発現により、本発明のトランスジェニック植物細胞および植物は、野生型すなわち非形質転換植物からのデンプンと比較して改変されているデンプンを合成する。特に、そのようなデンプンは好ましくは対応する非形質転換細胞または植物によって合成されたデンプンより燐酸含量が高い。燐酸含量が高いことは好ましくは、デンプンが対応する非形質転換細胞または植物からのデンプンより燐酸塩含有量が少なくとも10%多い、より好ましくは少なくとも30%多い、さらにより好ましくは少なくとも50%多い、および特に好ましくは少なくとも100%多いことを意味する。燐酸含量が高いデンプンは、例えば製紙産業、例えば紙表面の調製に特に重要である。通常、製紙産業は、表面のサイジングまたはコーティングのために化学改変デンプン、例えば、ヒドロキシエチル化または燐酸化されたデンプンを使用する。したがって、植物に燐酸含量の高いデンプンを産生させれば、それを製紙産業の要件に適合させるために、デンプンを化学的に改変する必要がなくなる。
本発明のさらなる主題は、その中で本発明の宿主細胞が蛋白質を発現することが可能な条件下で培養され、次に培養した細胞および/または培養培地から蛋白質を単離する、可溶型ならびに顆粒結合型で植物細胞中に存在する蛋白質の製造法である。
さらに、本発明は、上記方法によって得ることができる蛋白質と共に、本発明の核酸分子によってコードされる蛋白質に関する。これらは、核遺伝子によってコードされるトウモロコシ由来の蛋白質であることが好ましく、これらはプラスチド中に局在する。プラスチドの中で、これらの酵素は遊離型ならび顆粒結合型として存在する。
本発明のさらなる主題は、本発明の蛋白質を特異的に認識する抗体である。これらは、モノクローナル抗体であってもポリクローナル抗体であってもよい。そのような抗体の製造法は、当業者に公知である。
さらに、本発明は本発明の核酸分子と特異的にハイブリダイズし、長さが少なくとも15ヌクレオチドである核酸分子に関する。この意味において、特異的にハイブリダイズする、とは、従来のハイブリダイゼーション条件下で、好ましくはストリンジェントな条件下で、他の蛋白質をコードする配列との交叉ハイブリダイゼーションが有意に起こらないことを意味する。そのような核酸分子は好ましくは長さが少なくとも20、より好ましくは長さが少なくとも50、および最も好ましくは長さが少なくとも100ヌクレオチドである。そのような分子は、例えば、PCRプライマーとして、ハイブリダイゼーションプローブとして、またはアンチセンスRNAをコードするDNA分子として用いることができる。
さらに、細胞中での本発明の核酸分子によってコードされる蛋白質の量を減少させることによって、植物細胞において合成されたデンプンの特性に影響を及ぼすことが可能であることが判明した。この減少は、例えば、本発明の核酸分子のアンチセンス発現、適したリボザイムの発現または共抑制によって行ってもよい。
したがって、本発明のDNA分子の転写物と相補的であるアンチセンスRNAをコードするDNA分子もまた、これらのアンチセンス分子と共に本発明の主題である。それによって、相補的とは、コードされたRNAが100%相補的でなければならないことを意味するわけではない。植物細胞での発現時に本発明の蛋白質の発現を阻害するのに十分高ければ、低い程度の相補性で十分である。転写されたRNAは好ましくは、本発明の核酸分子の転写物と少なくとも90%および最も好ましくは少なくとも95%相補的である。植物細胞における転写の際にアンチセンス効果を生じるために、そのようなDNA分子は長さが少なくとも15bp、好ましくは長さが100bp以上、および最も好ましくは長さが500bp以上であるが、通常5000bpより短く、好ましくは2500bpより短い。
本発明はさらに、植物細胞での発現の際に、植物細胞において、共抑制効果のために、記述の蛋白質をコードする本発明の核酸分子の発現を減少させるRNAを合成するDNA分子に関する。本発明はまた、それによってコードされるRNA分子にも関する。共抑制の原理は、対応するDNA配列の作製と共に、例えば、国際公開公報第90/12084号において正確に記述されている。そのようなDNA分子は好ましくは、本発明の核酸分子の転写物と高度の相同性を有するRNAをコードする。しかし、コードRNAが必ずしも蛋白質に翻訳されることが可能である必要はない。
さらなる態様において、本発明は、これらのコードされたRNA分子と共に本発明のDNA分子の転写物を特異的に開裂するリボザイム活性を有するRNA分子をコードするDNA分子に関する。
リボザイムはRNA分子および特異的標的配列を開裂することができる触媒活性RNA分子である。組換えDNA技法を用いて、リボザイムの特異性を変化させることが可能である。様々なクラスのリボザイムが存在する。特定の遺伝子の転写物を特異的に開裂することを目的とした実際の応用では、2つの異なるグループのリボザイムの代表的なものを使用することが好ましい。第一のグループは、グループIイントロンリボザイムタイプに属するリボザイムで構成される。第二のグループは、特徴的な構造特徴として、いわゆる「ハンマーヘッド」モチーフを示すリボザイムで構成される。標的RNA分子の特異的認識は、このモチーフに隣接する配列を変化させることによって改変してもよい。標的分子における配列と塩基対を形成することによって、これらの配列は触媒反応およびそのため標的分子の開裂が起こる位置を決定する。有効な開裂が起こるための配列要件は低いため、実際的にそれぞれの所望のRNA分子に特異的なリボザイムを開発することが基本的に可能である。
本発明のDNA分子の転写物を特異的に開裂するリボザイムをコードするDNA分子を製造するために、例えばリボザイムの触媒ドメインをコードするDNA配列を、標的酵素の配列と相同であるDNA配列に両側で連結させる。触媒ドメインをコードする配列は例えば、SCMoウイルスのサテライトDNAの触媒ドメイン(デビーズら(Davies)、Virology 177(1990)、216〜224)であってもよく、またはTobRウイルスのサテライトDNA(スタイネッケら(Steinecke)、EMBO J.11(1992)、1525〜1530;ハセロフ&ゲルラック(Haseloff and Gerlach)、Nature 334(1988)、585〜591)の触媒ドメインであってもよい。触媒ドメインに隣接するDNA配列は好ましくは、本発明の上記DNA分子に由来する。
さらなる態様において、本発明は、上記DNA分子を含むベクター、特に記述のDNA分子が植物細胞において転写を確実にする制御エレメントに連結しているベクターに関する。
さらに、本発明は記述のDNA分子またはベクターを含む宿主細胞に関する。宿主細胞は、細菌細胞のような原核細胞であってもよく、または真核細胞であってもよい。真核宿主細胞は好ましくは植物細胞である。
さらに、本発明は、アンチセンスRNAをコードする上記DNA分子、リボザイムまたはそれによってDNA分子が植物細胞において転写を確実にするDNAエレメントに連結する、共抑制効果を生じるRNA、を含むトランスジェニック植物細胞に関する。これらのトランスジェニック植物細胞は、周知の技法を用いて完全な植物体へと再生させてもよい。このように、本発明は、記述のトランスジェニック植物細胞を含む植物と共に、記述のトランスジェニック植物細胞からの再生によって得ることのできる植物にも関する。トランスジェニック植物そのものは、如何なる所望の植物種の植物であってもよく、好ましくは有用植物、特に上記のようにデンプン貯蔵植物、および最も好ましくはトウモロコシ植物細胞である。
さらに、本発明は、リボザイム活性を有するRNA分子および例えば、転写によって得ることができる共抑制効果を生じるRNA分子と共に、記述のDNA分子によってコードされるアンチセンスRNA分子に関する。
本発明のさらなる主題は、非形質転換細胞と比較して改変されたデンプンを合成するトランスジェニック植物細胞の製造法である。この方法において、内因性の形で植物細胞中に存在する、本発明のDNA分子によってコードされる蛋白質の量は、植物細胞中で減少している。
好ましい態様において、この減少は、アンチセンス効果によって影響を受ける。この目的のため、本発明のDNA分子またはその一部を、植物細胞において転写を確実にするプロモーター、およびおそらく、転写物のポリアデニル化と共に転写の終結を確実にする終止シグナルと、アンチセンス方向で連結させる。植物細胞において、効率的なアンチセンス効果を確実に得るために、合成されたアンチセンスRNAは、長さが最少でも15ヌクレオチドで、好ましくは少なくとも100ヌクレオチド、および最も好ましくは少なくとも500ヌクレオチドである。さらに、アンチセンスRNAをコードするDNA配列は、形質転換すべき植物種に関して相同であるべきである。しかし、細胞中に内因性の形で存在するDNA配列と高度の相同性を示す、好ましくは、90%以上の相同性、および最も好ましくは95%以上の相同性を示すDNA配列を用いてもよい。
さらなる態様において、本発明のDNA分子によってコードされる蛋白質量の減少は、リボザイム効果によって影響を受ける。リボザイムの基本的作用は、そのようなRNA分子をコードするDNA分子の構築と共に、既に上記で記述した。トランスジェニック細胞においてリボザイム活性を有するRNAを発現するために、リボザイムをコードする上記DNA分子を、植物細胞において確実に転写するDNAエレメント、特にプロモーターおよび終止シグナルに連結している。植物細胞において合成されたリボザイムは、内因性の形で植物細胞に存在する本発明のDNA分子の転写物を開裂させる。
本発明の核酸分子によってコードされる蛋白質量を減少させるさらなる可能性は、共抑制である。従って、本発明の方法によって得ることができる植物細胞はさらなる主題である。これらの植物細胞の特徴は、本発明のDNA分子によってコードされる蛋白質量が減少しているという点、および野生型植物細胞との比較において、それらが改変デンプンを合成するという点である。
好ましくは、トランスジェニック細胞は、対応する非形質転換細胞と比較して、本発明の蛋白質をコードする転写物の量が少なくとも30%、より好ましくは少なくとも50%、さらにより好ましくは少なくとも70%および最も好ましくは少なくとも90%の減少を示す。転写物の量は例えば、ノザンブロット分析によって決定することができる。さらに、細胞は好ましくは本発明の蛋白質量が対応して減少する。これは、例えばウェスタンブロット分析のような免疫学的方法によって決定することができる。
本発明の特に好ましい態様において、本発明の蛋白質の合成が形質転換植物細胞において減少しているのみならず、デンプン合成および/または改変に関係する少なくとも1つのさらなる酵素の合成も減少している。この意味において、例えば、デンプン顆粒結合型デンプンシンターゼまたは分岐酵素が好ましい。
さらに、本発明は、本発明の記述の細胞を含む植物と共に、記述の植物細胞の再生によって得ることができる植物に関する。
本発明はまた、本発明の上記植物および/またはそのような植物のデンプン貯蔵部分からデンプンを抽出する段階を含む、改変デンプンの製造法に関する。好ましくはそのような方法はさらに、本発明の植物を栽培する段階;およびデンプンを抽出する前に、栽培した植物および/またはこれらの植物のデンプン貯蔵部分を採取する段階を含む。
本発明はまた、記述のトランスジェニック植物細胞および植物から得ることができる、または上記の方法によって得ることができるデンプンに関する。トランスジェニック植物細胞において、アンチセンスRNA、リボザイムまたは共抑制RNAをコードする記述のDNA分子の発現により、細胞中に内因性の形で存在する本発明のDNA分子によってコードされる蛋白質量は減少する。驚くべきことに、この減少により、植物細胞において合成されたデンプンの物理化学特性は劇的に変化する。非形質転換細胞または植物からのデンプンと比較すると、改変されたデンプンは、好ましくは変化したペースト化特性、すなわちデンプン水溶液の粘度が変化した、および/または燐酸含量が変化した、特に減少した特性を示す。
本発明の核酸分子の発現は、基本的に如何なる種の植物種において起こってもよい。単子葉植物および双子葉植物が好ましく、特に有用植物および好ましくは穀類(ライ麦、大麦、オート麦、小麦、キビ、サゴ等)、コメ、トウモロコシ、エンドウ、シワ豆(wrinkeled pea)、キャッサバ、ジャガイモ、トマト、菜種、大豆、大麻、亜麻、ヒマワリ、ササゲ、およびクズウコンのようなデンプン貯蔵植物である。
本発明の文脈において、「植物細胞において転写を確実にする制御DNAエレメント」という用語は、植物細胞において転写の開始または終了を可能にするDNA領域である。転写開始を確実にするDNA領域は特にプロモーターである。
植物において本発明の様々な上記DNA分子を発現させるためには、植物細胞において機能的である如何なるプロモーターも用いてもよい。プロモーターは用いる植物種に関して同種であっても異種であってもよい。例えば、全ての植物組織において構成的な発現を確実にするカリフラワーモザイクウイルスの35Sプロモーター(オーデルら(Odell)、Nature 313(1985)、810〜812)および国際公開公報第9401571号において記述されたプロモーター構築物を使用してもよい。しかし、また外因性因子(例えば、国際公開公報第9307279号に記載のように)によって決定された時点のみで、または植物の特定の組織において(例えば、ストックハウスら(Stockhaus)、EMBO J.8(1989)、2245〜2251を参照のこと)続く配列を発現させるプロモーターを使用してもよい。形質転換すべき植物のデンプン貯蔵植物において活性であるプロモーターを用いることが好ましい。トウモロコシの場合、これらの部分はトウモロコシの種子、ジャガイモの場合は塊茎である。ジャガイモを形質転換するため、塊茎特異的B33-プロモーター(ロシャ・ソサら(Rocha-Sosa)、EMBO J.8(1989)、23〜29)を特に用いてもよいが、これに限るわけではない。プロモーターは別にして、転写を開始するDNA領域は、またいわゆるエンハンサーエレメントのような転写を確実にさらに増加させるDNA配列を含んでもよい。
さらに、「制御DNAエレメント」という用語もまた、転写を正しく終了させ、転写物を安定化させると思われるポリAテールを転写物に付加するために有用である終止シグナルを含んでもよい。そのようなエレメントは文献に記述されており、必要に応じて交換することができる。そのような終止配列の例は、リブロース-1,5-二燐酸カルボキシラーゼの小さいサブユニットの遺伝子(ssRUBISCO)と共に、アグロバクテリアからのノパリンシンターゼ遺伝子(NOS遺伝子)もしくはオクトピンシンターゼ遺伝子(ギーレンら(Gielen)、EMBO J.8(1989)、23〜29)のポリアデニル化シグナルを含む3’非翻訳可能領域、または大豆の貯蔵蛋白質の遺伝子の3’非翻訳可能領域である。
本発明のDNA分子の植物細胞への導入は好ましくはプラスミドを用いて実施する。植物ゲノムへのDNAの安定な組み込みを確実にするプラスミドが好ましい。
外来遺伝子を高等植物に導入する準備を行うために、大腸菌の複製シグナルおよび形質転換細菌細胞の選択のためのマーカー遺伝子を含む、多くのクローニングベクターを自由に使用できる。そのようなベクターの例はpBR322、pUCシリーズ、M13mpシリーズ、pACYC184等である。所望の配列を、適した制限部位でベクターに組み入れてもよい。得られたプラスミドは大腸菌細胞の形質転換に用いる。形質転換した大腸菌細胞を適した培地で培養して、その後回収して溶解する。プラスミドは定法によって回収する。得られたプラスミドDNAの特徴付けのための分析法として、制限分析および配列分析を一般に利用する。各操作後、プラスミドDNAを開裂して、得られたDNA断片を他のDNA配列に連結してもよい。
DNAを植物宿主細胞に導入するため、幅広い技術を自由に利用できる。これらの技術は、アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)またはアグロバクテリウム・リゾゲンス(Agrobacterium rhizogenes)を形質転換媒体として用いたT-DNAによる植物細胞の形質転換、プロトプラスト融合、DNAのインジェクションおよび電気穿孔、バイオリスティック(biolistic)法によるDNAの導入と共に、さらなる可能性を含む。
DNAの植物細胞へのインジェクションおよび電気穿孔の場合、用いるプラスミドに関して特殊な要件はない。pUC誘導体のような単純なプラスミドを用いてもよい。しかし、そのように形質転換した細胞から完全な植物体を再生させる場合、選択可能なマーカー遺伝子が存在すべきである。
植物細胞への所望の遺伝子の導入法により、さらなるDNA配列を必要としてもよい。Ti-プラスミドまたはRi-プラスミドを、例えば植物細胞の形質転換に用いる場合、Ti-プラスミドおよびRi-プラスミドT-DNAの少なくとも右境界、しかしより頻繁には左右境界を隣接領域として導入すべき外来遺伝子に結合しなければならない。
アグロバクテリアを形質転換に用いる場合、導入すべきDNAは特殊なプラスミド、すなわち中間ベクターまたはバイナリベクターのいずれかにクローニングしなければならない。T-DNA内部の配列と相同な配列のため、中間ベクターは相同組換えのためにアグロバクテリウムのTi-またはRi-プラスミドに組み入れてもよい。この中にはまた、T-DNAの移入に必要なvir-領域が含まれる。中間ベクターは、アグロバクテリウムでは複製できない。ヘルパープラスミドによって、中間ベクターはアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)にトランスファーしてもよい(結合)。バイナリーベクターはアグロバクテリアと共に大腸菌においても複製する可能性がある。それらは選択可能なマーカー遺伝子と共に、T-DNA左右境界領域によって枠組みされるリンカーまたはポリリンカーを含む。それらはアグロバクテリアの中に直接形質転換してもよい(ホルスターズら(Holsters)、Mol.Gen.Genet.163(1978)、181〜187)。アグロバクテリアの形質転換に用いるプラスミドはさらに、形質転換した細菌の選択を可能にするNPT II遺伝子のような選択可能なマーカー遺伝子を含む。宿主細胞として作用するアグロバクテリアは、vir-領域を有するプラスミドを含むべきである。vir-領域は植物細胞へのT-DNAの移入に必要である。さらなるT-DNAが存在してもよい。そのようにして形質転換したアグロバクテリウムを植物細胞の形質転換に用いる。
植物細胞の形質転換にT-DNAを用いることは、十分に研究されており、欧州特許第120 516号;ホーケマら(Hoekema)、「バイナリー植物ベクターシステム(The Binary Plant Vector System)」、Offsetdrukkeijカンタース(Kanters B.V.)、Alblasserdam(1985)第V章;フラレーら(Fraley)、Crit.Rev.Plant.Sci.、4、1〜46およびアンら(An)、EMBO J.4(1985)、277〜287に十分に記述されている。いくつかのバイナリベクターは、pBIN19(Clontech Laboratories,Inc.、USA)のように、既に市販されている可能性がある。
植物細胞にDNAを導入するためには、植物外植片をアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)またはアグロバクテリウム・リゾゲンス(Agrobacterium rhizogenes)と共に適当に培養してもよい。感染した植物材料(例えば、葉片、幹の一部、根のみならず、プロトプラストまたは懸濁培養植物細胞)から、形質転換細胞の選択のために抗生物質またはバイオザイド(biozide)を含む適した培地中で、植物体全体を再生させてもよい。そのようにして得られた植物は次に、導入されたDNAが存在するか否かを調べてもよい。バイオリスティック法を用いてまたはプロトプラストを形質転換することによって、外来DNAを導入するその他の可能性は、当業者に公知である(例えば、ウィルミッツァー(Willmitzer L)、1993 Transgenic Plants、「バイオテクノロジー、複数巻の包括的論文」)、レーム(H.J.Rehm)、リード(G.Reed)、ピューラー
Figure 0004098365
スタドラー(P.Stadler)編、第2巻、627〜659、VCHヴァインハイム-ニューヨーク-バーゼル-ケンブリッジ)。
アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)を用いたTi-プラスミド・ベクター系による双子葉植物の形質転換は、よく確立された方法であるが、より最近の研究から、アグロバクテリウムに基づくベクターによる形質転換もまた、単子葉植物の場合にも用いることができることが示されている(チャンら(Chan)、Plant Mol.Biol.22(1993)、491〜506;ヒエイら(Hiei)、Plant J.6(1994)、271〜282)。
単子葉植物の形質転換のためのもう一つの系は、バイオリスティック(biolistic)アプローチによる形質転換、プロトプラスト形質転換、部分的透過細胞の電気穿孔、グラスファイバーを用いたDNAの導入である。
トウモロコシの形質転換を特に扱った関連する文献には様々な引用文献がある(例えば、国際公開公報第95/06128号、欧州特許第0 513 849号;欧州特許第0 465 875号を参照のこと)。欧州特許第292 435号では、それによって無粘液の脆い顆粒状のトウモロコシカルスを開始材料として繁殖可能な植物を得てもよい方法を記述している。この意味において、繁殖可能な植物を再生するためには、そこから植物に再生することができる分裂するプロトプラストの培養を得ることができるカルス懸濁培養から開始することが必要であることは、シリトら(Shillito)によってさらに認められた(Bio/Technology 7(1989)、581)。7〜8ヶ月のインビトロでの培養期間の後シリトら(Shillito)は、生存する子孫を有する植物を得たが、これらは異常な形態および繁殖能を示した。
プリオリ&センダール
Figure 0004098365
589)は、カテト(Cateto)トウモロコシ近交系カタログ番号100-1のトウモロコシプロトプラストから繁殖可能な植物を再生し、得る方法を記述した。著者らは、プロトプラストの繁殖可能な植物への再生は、遺伝子型、ドナー細胞の生理的状態および培養条件のような様々な多くの要因に依存すると仮定している。導入されたDNAが植物細胞のゲノムに組み入れられると、それは通常その場で安定であり続け、最初に形質転換された細胞の子孫の内部に留まる。これは通常、バイオザイドに対する耐性、またはカナマイシン、G418、ブレオマイシン、ヒグロマイシン、もしくはフォスフィノトリシン等の抗生物質に対する耐性を形質転換植物細胞に付与する選択可能なマーカーを含む。従って、個々に選択されたマーカーにより、導入されたDNAを欠損する細胞に対して形質転換された細胞の選択が可能となるはずである。
形質転換細胞は植物内で通常通りに増殖する(マコーミックら(McCormick、Plant Cell Reports 5(1986)、81〜84参照)。得られた植物は通常の方法で栽培することができ、同じ形質転換遺伝子遺伝、または別の遺伝子遺伝を有する植物と交配することができる。得られたハイブリッド個体は対応する表現型特性を有する。表現型の特徴が安定に維持されているか否か、およびそれがトランスファーされているか否かを確認するためには、2世代以上を増殖させるべきである。さらに、対応する表現型またはその他の特性が残っていることを確認するために、種子を採取すべきである。
その特性のため、本発明の植物細胞もしくは植物から得られる、または本発明の方法により得ることができるデンプンは、本明細書に既に記載の特殊な目的に適しているのみならず、様々な工業的応用にも適している。
基本的に、デンプンは2つの主な分野に分類することができる。1つの分野は、デンプンの加水分解産物およびいわゆる本来のデンプンを含む。加水分解産物は本質的に、酵素的または化学的方法によって得られたグルコースおよびグルカン成分を含む。それらは、発酵および化学修飾のようなさらなる方法に用いることができる。この意味において、加水分解過程を単純かつ安価に行うことができることは重要であるかも知れない。現在、これは、アミログルコシダーゼを用いて実質的に酵素的に行われている。デンプン構造の変化、例えば穀粒表面の増加、分岐の減少によるデンプン消化能の改善もしくは用いる酵素を近づきにくくする立体構造のために、加水分解に用いる酵素量を減少することによって費用が減少する可能性があると考えられる。
そのポリマー構造のために用いられるいわゆる本来のデンプンの用途は、2つのさらなる領域に分類することができる。
(a) 食料品分野での使用
デンプンは、様々な食料品の典型的な添加物であり、デンプンは、本質的に水溶性添加物の結合および/または粘性増加、ゲル形成増加等の目的で使用される。重要な特性としては、流動性と収着性、膨潤とパスティフィケーション(Pastification)温度、粘性と濃化作用、デンプン溶解性、透明性とのり構造、熱・ずれ・酸抵抗性、レトログラデーション(retrogradation)の傾向、フィルム形成能、凍結/融解に対する抵抗性、消化性、例えば無機または有機イオンとの、複合物質形成能が挙げられる。
(b) 食料品以外の分野での使用
デンプン使用の他の主な使用分野は、様々な生産工程におけるアジュバント(補剤)として、または工業生産物の添加剤としての分野である。アジュバントとしてのデンプン利用の主な応用分野は、とりわけ製紙および板紙工業である。この分野で、デンプンは主に、保持剤(背面固体の保持)、物質を凝固させるためのサイズ充填剤や細かい粒子、および脱水のために利用される。それに加えて、堅さ、丈夫さ、無傷性、グリップ性、光沢、なめらかさ、引裂き強さ、外観などのデンプンの有する特性が利用される。
製紙生産工程においては、4種類の利用法が区別される。すなわち、サーフィス(surface)、コーティング(coating)、マス(mass)、およびスプレイイング(spraying)である。
サーフィス処理に関してデンプンに要求される特性は、本質上、高度な輝き、適当な粘性、高い粘度安定性、良好なフィルム形成、ほこり低形成である。コーティングの場合、固体含量、適当な粘性、高結合性、および高色素親和性が、重要な役割を担う。マスへの添加剤として、速く、均一で、ロスのない拡散、高機械強度、および紙パルプへの完全な保持が重要である。スプレイイングにおけるデンプンの使用は、固体含量、高粘性、および高結合性が重要である。
接着剤工業における主な応用分野は、4つの分野に分けられる。それらは、純粋なデンプンにかわ、特定の化学薬品で調製されたデンプンにかわ、合成樹脂および分散高分子への添加剤、合成接着剤の添加剤分野である。すべてのデンプンに基づく接着剤のうちの90%は、波形ボード、紙包み、紙バッグ、紙とアルミニウムのための混合材料、箱、および封筒・切手などの湿りのりとして、使用されている。
補助剤、添加剤としての他の利用は、織物および織物保護製品においてである。織物工業においては、4つの応用分野がある。紡績中に働く張力に対しての糸の保護のために、および紡績中のすり切れに対する抵抗力上昇のために有効であり、糸のいが除去を円滑に、そして強力に促進するための添加剤として、脱色、染色等の、品質低下を招く前処理の後の、織物改良の薬剤として、色素のり生産時の、色素の拡散を抑制するための濃化剤として、縫い糸整経剤の添加物として利用される。
さらに、デンプンは、建築材料への添加剤として用いられる。一つの例は、石膏プラスターボードの生産である。そこでは、薄いプラスターに混合されたデンプンは、水で糊状になり、石膏ボードの表面を拡散し、そしてボードに板紙を接着させる。他の応用分野は、デンプンをプラスターやミネラルファイバーに混合することである。すでに混合されているコンクリートにおいて、デンプンは整形工程の減速のために使用されうる。
さらに、デンプンは、水に対する土粒子の一時的な保護のため人為的な陸地移動の際の土壌安定化に寄与する。最新の知識によると、デンプンとポリマーエマルジョンから構成される製品は、今までに使用されている製品と同程度に、浸食および外皮形成を減少させる効果を持つと考えられている。しかし、それらは、著しくコストを削減する。
デンプンの他の使用分野は、デンプンを植物保護剤に添加し、これら調製物の特性を改変することである。例えば、デンプンは、植物保護剤や肥料の吸水性向上のために、活性成分の徐放のために、水性、揮発性および/または臭い成分を、微晶質で、安定な変形可能物質に変換するために、適合性のない成分を混合するために、そして遅い分解速度による有効期間の延長のために利用される。
デンプンはまた、薬物、医薬品および化粧品工業の分野において使用される。製薬工業において、デンプンは錠剤のバインダーとして、またはカプセル中のバインダーの希釈のために使用される。さらにデンプンは、飲んだ時に溶液を吸収して、短い時間内でよく膨潤し、活性成分が素早く放出されるので、錠剤の分解促進剤として適している。さらに、質の面で、デンプンは、医用フローワンス(flowance)およびダスティングパウダー(dusting powders)に応用される。化粧品の分野においては、デンプンは、例えば、香水やサリチル酸のような粉末状添加物のキャリアーとして利用される。さらにデンプンの応用としては、ねり歯磨きがある。
石炭および練炭への添加物としてのデンプン利用が考えられる。デンプンを添加することにより、石炭は定量的に塊になり、および/または高品質に練炭化され、したがって、練炭の早期分解を防ぐ。バーベキュウ石炭は、4から6%のデンプンを含む。熱用石炭は、0.1から0.5%のデンプンを含む。さらに、デンプンは、石炭や練炭への添加により、毒性物質の放出を著しく減少させるので、結合剤として適している。
さらにデンプンは、鉱石や石炭スラリーの処理において、凝結剤として使用されうる。
デンプン応用の他の分野は、鋳造における工程材料への添加剤としての利用である。様々な鋳造工程において、結合剤と混合された砂から作製される心型が必要である。現在、最も普通に使用されている結合剤は、改変デンプン(ほとんど膨潤デンプン)と混合されたベントナイトである。
デンプンを添加する目的は、流動抵抗を増加させ、結合力を上昇させることにある。さらに膨潤デンプンは、冷水中での分散能、再水和性、砂との良好な混合性および水との高結合性といった、生産工程のための前提条件を満たす。
ゴム工業において、デンプンは、工業的および光学的な品質の向上に使用される。使用の目的は、表面光沢、グリップ性、および外観の向上である。この目的のために、デンプンは、冷和硫の前に、ゴム物質のねばねばした表面上に分散させられる。デンプンはまた、ゴムの印刷性改良のためにも使用される。
改変デンプンの他の利用分野は、レザー代替物の生産である。
プラスチック市場において、下記のデンプン利用分野が出現している。それらは、デンプン由来産物の加工工程への利用(この場合、デンプンは単なる充填剤で、合成ポリマーとデンプンとの間に直接結合はない)または、デンプン由来産物のポリマー生産物への統合(この場合、デンプンとポリマーは、安定な結合を形成する)である。
純粋な充填剤としてのデンプンの利用はタルクなどの他の物質には匹敵し得ない。こうした事情は、特定のデンプン特性が効果的となり、したがって最終産物の特性プロフィールが明らかに変化する場合は異なる。一つの例は、ポリエチレンなどの熱塑性物質の処置におけるデンプン生産物の利用である。したがってデンプン及び合成ポリマーを、顆粒状のポリエチレンを用いる通常の技術によって様々な生産物が作成される「マスターバッチ(master batch)」を形成するために同時発現によって1:1の割合で結合させる。ポリエチレンフィルムにデンプンを組み込むことにより、凹型における物質の浸透性の増加、水蒸気の浸透性の増加、静電気防止作用の増加、抗妨害作用の増加ならびに水性染料の有効な印刷がもたらされる。
他の可能性としてはポリウレタンフォームにおけるデンプンの利用がある。デンプン誘導体を適応させならびに操作技術を最適なものにすることによって、合成ポリマーとデンプンの水酸基との間の反応を特異的に調節することが可能となる。その結果、デンプンを使用することによる以下の特性プロフィールを有するポリウレタンフィルムが得られる。すなわち熱膨張の共同作因の減少、収縮作用の減少、圧力/張力作用の増加、水受容体の変化を伴わない水蒸気浸透度の増加、引火性及び熱分解密度の減少、可燃性部分の欠落がないこと、非ハロゲン化合物、ならびに時効の減少である。現在までのところまだ存在している不利な点は圧力及び衝撃強度が減少することである。
フィルムの生産物開発は単なるオプションではない。ポット(pot)、プレート及びボウルなどの固状プラスチック産物もまた、デンプンの含有量が50%以上であるため作成することができる。さらに、デンプン/ポリマー混合物により、遙かに簡単に生物分解されるという利点が提供される。
さらに、それらの非常に高い水結合性によって、デンプングラフトポリマーは、最大限の重要性を獲得している。それらは、デンプンのバックボーンと、ラジカルチェイン機序(radical chain mechanism)の原理に従って、それにグラフトされた合成モノマーのサイド格子を持つ製品である。現在利用できるデンプングラフトポリマーは、高粘性下において、デンプンgあたり水1000gまでの優れた結合性と保持能力によって特徴づけられる。これらの超吸収剤は、主に衛生分野(例えばおむつやシートのような製品)および農業分野(例えば、種ペレット)で使用されている。
組換えDNA技術によって改変される新しいデンプンの利用のための決定因子は、一方では、構造、含水量、タンパク質含量、脂質含量、繊維含量、灰/リン酸塩含量、アミロース/アミロペクチン比、相対分子量の分布、分枝の程度、顆粒のサイズと形、および結晶化であり、もう一方は、次に示す特徴をもたらす性質である。すなわち流動性と収着性、パスティフィケーション(Pastification)温度、粘性、濃化作用、溶解性、のり構造、透明性、熱・ずれ・酸抵抗性、レトログラデーション(retrogradation)の傾向、ゲル形成能、凍結/融解に対する耐性、複合体形成能、ヨウ素結合、フィルム形成能、接着力、酵素安定性、消化性、および反応性である。最も注目すべき特徴は粘性である。
その上、本発明の植物細胞から得られる修飾デンプンは、さらに化学修飾を施してもよく、それにより上述の特定の適用分野に対する特質がさらに改善される。これらの化学修飾は、原理的に当業者には公知である。これらは、とりわけ、下記の方法による修飾である。
−酸処理
−酸化、および
−エステル化(リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、キサントゲン酸塩、酢酸塩、およびクエン酸塩の形成。他の有機酸もまた、エステル化のために使用される。)
−デンプンエーテルの形成(デンプンアルキルエーテル、O-アリルエーテル、水酸化アルキルエーテル、O-カルボキシメチルエーテル、N-含有デンプンエーテル、S-含有デンプンエーテル)
−分枝デンプンの形成
−デンプングラフトポリマーの形成。
本発明はまた、この繁殖材料が本発明の植物細胞を含む、種子、果実、挿し木、塊茎または根茎のような本発明の植物の繁殖材料にも関する。
寄託
本発明の枠組みにおいて作製されたおよび/または用いられたプラスミドは、特許手続き上の微生物寄託の国際的承認に関するブダペスト条約(Budapest treaty for international ackowledgement of microorganism deposits for patenting)の要件の下で国際的に承認された寄託所であるドイツ連邦共和国のブラウシュワイヒの「ドイツ微生物コレクション(Deutshe Sammlung von Mikroorganismen)(DSM)」に寄託されている(寄託番号;寄託日):
プラスミドpBinAR Hyg (DSM 9505) (94年10月20日)
プラスミドP33-anti-BE (DSM 6146) (90年08月20日)
プラスミドpRL2 (DSM 10225) (95年09月04日)
図面の説明
図1はプラスミドp35S-anti-RLを示す。
プラスミドの構造:
A=断片A:CaMV 35Sプロモーター、nt 6909〜7437(フランクら(Franck)、Cell 21(1980)、285〜294)。
B=断片B:長さ約1949bpのpRL1からのAsp718断片。
プロモーターに対する方向:アンチセンス
矢印はオープンリーディングフレームの方向を示す
C=断片C:Ti-プラスミドのT-DNA、pTiACH5 T-DNAのnt 11748〜11939(ギーレンら(Gielen)、EMBO J.3(1984)、835〜846)
図2はプラスミドpB33-anti-RLを示す。
プラスミド構造:
A=断片A:ジャガイモ(Solanum tuberosum)由来のパタチン遺伝子B33のB33プロモーター(ロシャ・ソサら(Rocha-Sosa)、EMBO J.8(1989)、23〜29)。
B=断片B:長さ約1949bpのpRL1からのAsp718断片。
プロモーターに対する方向:アンチセンス
矢印はオープンリーディングフレームの方向を示す
C=断片C:Ti-プラスミドのT-DNA、pTiACH5 T-DNAのnt 11748〜11939(ギーレンら(Gielen)、EMBO J.3(1984)、835〜846)
図3は、変種デジレ
Figure 0004098365
の非形質転換ジャガイモ植物から単離したビスコグラフE型ブラベンダービスコグラフで記録したデンプン水溶液のブラベンダー曲線を示す(実施例8も参照)。
Figure 0004098365
青い線は粘度を示す;赤い線は温度を示す。
図4は、プラスミドp35S-anti-RLによって形質転換したジャガイモ植物から単離したデンプン水溶液のビスコグラフE型ブラベンダービスコグラフで記録したブラベンダー曲線を示す(実施例8も参照)。略語の意味は図3を参照のこと。
図5は、プラスミドpB33-anti-RLによって形質転換したジャガイモからのデンプン水溶液のビスコグラフE型ブラベンダービスコグラフで記録したブラベンダー曲線を示す(実施例8も参照)。略語の意味は図3を参照のこと。
図6は、ラピッド・ビスコ・アナライザー(Rapid Visco Analyser)によって記録したジャガイモ植物から単離したデンプン水溶液の曲線を示す(実施例12も参照のこと)。赤い線は温度を示す;青い線1、2、3および4は以下のデンプン溶液の粘度を示す:
線1:野生型植物から単離したデンプン、
線2:分岐酵素のみが阻害されている植物から単離したデンプン(特許出願国際公開公報第92/14827号の実施例1を参照のこと)、
線3:本発明の蛋白質の濃度のみが減少している植物から単離したデンプン(実施例6を参照のこと)、
線4:p35SH-anti-BEプラスミドと共にプラスミドp35S-anti-RLで形質転換した植物から単離したデンプン(実施例12を参照のこと)。
図7は、ラピッド・ビスコ・アナライザーによって記録したジャガイモ植物から単離したデンプン水溶液の曲線を示す(実施例13も参照のこと)。赤い線は温度を示す;青い線1、2、3および4は以下のデンプン溶液の粘度を示す:
線1:野生型植物から単離したデンプン、
線2:プラスミドpB33-anti-GBSSIで単に形質転換した植物(いわゆるロウ状ジャガイモ)から単離したデンプン、
線3:プラスミドp35S-anti-RLで単に形質転換した植物から単離したデンプン(実施例6を参照のこと)、
線4:プラスミドpB33-anti-GBSSIと共にプラスミドpB33-anti-RLで形質転換した植物から単離したデンプン(実施例13を参照のこと)。
図8は、R1酵素をコードするジャガイモからの全長のcDNAを含むpRL2プラスミドを示す。
実施例は本発明を図示する。
使用した培地および溶液
Figure 0004098365
プロトプラスト単離培地(100ml)
セルラーゼ・オノズカR S(明治製菓、日本) 800mg
ペクトリアーゼY 23 40mg
KNO3 200mg
KH2PO4 136mg
K2HPO4 47mg
CaCl2 2H2O 147mg
MgSO47H2O 250mg
ウシ血清アルブミン(BSA) 20mg
グルコース 4000mg
果糖 4000mg
蔗糖 1000mg
pH 5.8
浸透圧 660mosm
プロトプラスト洗浄液1:プロトプラスト単離液に似ているが、セルラーゼ、ペクトリアーゼおよびBSAを含まない。
形質転換緩衝液:
Figure 0004098365
PEG 6000を、b)に記述の緩衝液に溶液の使用直前に加える(40%w/v PEG)。溶液を0,45μmの滅菌フィルターで濾過する。
W5溶液
CaCl2 125mM
NaCl 150mM
KCl 5mM
グルコース 50mM
プロトプラスト培養培地(mg/Lで示す)
KNO3 3000
(NH42SO4 500
MgSO4 7H2O 350
KH2PO4 400
CaCl2 2H2O 300
ムラシゲ-スクーグ(Murashige-Skoog)培地(Physiol.Plant、15(1962)、473)のように、Fe-EDTAおよび微量元素
Figure 0004098365
実施例では、以下の標準的な方法を用いた:
1.クローニング法
大腸菌によるクローニングで、ベクターpBluescript SKを使用した。
植物の形質転換のために、遺伝子構築物をバイナリーベクターであるpBinAR(HofgenおよびWillmitzer,Plant Sci.66(1990),221-230)およびB33-Hygにクローニングした。
2.細菌株
BluescriptベクターならびにpBinARおよびB33-Hyg構築物に関しては、大腸菌株DH5αを利用した(ベセスダリサーチ・ラボラトリーズ(Bethesda Research Laboratories)、ガイサーズバーグ、USA)。
ジャガイモ植物におけるプラスミドの形質転換はアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)株C58C1 pGV2260によって実施した(デブレールら(Deblaere)、Nucl.Acids.Res.13(1985)、4777:4788)。
3.アグロバクテリウム・ツメファシエンスの形質転換
DNAトランスファーは、ヘフゲン&ウィルミッツァー
Figure 0004098365
の方法に従って直接形質転換によって実施した。形質転換したアグロバクテリアのプラスミドDNAは、ビルンボイム&ドリーの方法(Birnboim and Doly、Nucleic Acids Res.7(1979)、1513〜1523)によって単離し、適した制限酵素開裂後に電気泳動分析した。
4.ジャガイモの形質転換
メスで傷をつけた無菌的ジャガイモ培養物
Figure 0004098365
の小葉10枚を2%蔗糖を含むMS培地10mlで処置した(ムラシゲ&スクーグ(Murashige and Skoog)、Physiol.Plant.15(1962)、473〜479)。培地は選択下で一晩増殖させたアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens)50μlを含んだ。これを3〜5分、軽く振盪した後、暗所で2日間さらにインキュベートした。次に、カルス誘導のために、1.6%グルコース、5mg/lナフチル酢酸、0.2mg/lベンジルアミノプリン、250mg/lクラフォラン、50mg/lカナマイシンまたは1mg/lヒグロマイシンB、および0.80%バクトアガーを含むMS培地に葉を加えた。25℃および3000ルクスで1週間インキュベートした後、苗条誘導のために、1.6%グルコース、1.4mg/lゼアチンリボース、20mg/lナフチル酢酸、20mg/lジベレリン酸、250mg/lクラフォラン、50mg/lカナマイシンまたは3mg/lヒグロマイシンB、および0.80%バクトアガーを含むMS培地に葉を加えた。
5.トウモロコシの形質転換
(a)細胞株DSM 6009のプロトプラストの産生
プロトプラストの単離
プロトプラスト懸濁培養において最後に培地交換して2〜4日、好ましくは3日後、液体培地を除去し、残った細胞をプロトプラスト洗浄溶液1 50mlで洗浄し、もう一度吸引乾燥させる。回収した細胞塊2gにプロトプラスト単離液10mlを加える。再懸濁した細胞および細胞凝集塊を暗所で27±2℃で、ゆるく揺り動かしながら(30〜40rpm)4〜6時間インキュベートする。
プロトプラストの精製
少なくともプロトプラスト100万個/mlの放出が起これば直ちに(顕微鏡で観察)、懸濁液をメッシュサイズ200または45μmのステンレススチールまたはナイロンのふるいにかける。100μmおよび60μmのふるいの組み合わせにより、細胞凝集塊についても同様に分離が可能となる。プロトプラストを含む濾液を顕微鏡で調べる。これには通常、98〜99%のプロトプラストが含まれる。残りは未消化の単細胞である。そのような程度の純度を有するプロトプラスト調製物を、さらなる勾配遠心を行わずに形質転換実験に用いる。プロトプラストは遠心によって沈殿させる(スイング-アウトローターで100UpM(100×g、3分))。上清を捨て、プロトプラストを洗浄液1に再懸濁する。遠心を繰り返し、次にプロトプラストを形質転換緩衝液に再懸濁する。
(b)プロトプラストの形質転換
形質転換緩衝液に再懸濁したプロトプラストの10mlを、ポリアロマーチューブ50mlに0.5〜1×106個プロトプラスト/mlの力価で入れる。形質転換に用いるDNAは、トリス-EDTA(TE)緩衝液に溶解する。プラスミドDNA 20μgをプロトプラスト懸濁液1mlに加える。フォスフィノトリシンに対する耐性を提供するプラスミドをベクターとして用いる(例えば、欧州特許第0 513 849号参照)。DNAを加えた後、溶液にDNAを均一に分配するために、プロトプラスト懸濁液を注意深く振盪する。その直後にPEG溶液5mlを滴下して加える。
チューブを注意深く振盪することによって、PEG溶液を均一に分配させる。その後さらにPEG溶液5mlを加えて、均一な混合を繰り返す。プロトプラストは、±2℃で、20分間PEG溶液中に留まる。その後3分遠心(100g;1000Upm)することによってプロトプラストを沈殿させる。上清を捨てる。プロトプラストを、注意深く振盪しながらW5溶液20mlで洗浄し、再度遠心にかける。次に、それらをプロトプラスト培養培地20mlに再懸濁して、再度遠心し、培養培地に再度懸濁する。6〜8×105個のプロトプラストになるよう力価を調整し、プロトプラスト3mlをペトリ皿で(Φ60mm、高さ15mm)培養する。ペトリ皿をパラフィルムで覆い、暗所で25±2℃で保存する。
(c)プロトプラストの培養
プロトプラストの単離および形質転換後の最初の2〜3週間、新鮮な培地を加えずにプロトプラストを培養する。プロトプラストから再生された細胞が20〜50個以上の細胞凝集塊に生育すれば直ちに、浸透圧剤(90g/L)として蔗糖を含む新鮮なプロトプラスト培養培地1mlを加える。
(d)形質転換トウモロコシ細胞の選択および植物体再生
新鮮な培地を加えた3〜10日後、プロトプラストから生育した細胞凝集塊を、100mg/L L-フォスフィノスリシンを含む寒天培地上に播種してもよい。プロトプラスト培養培地のビタミン、90g/L蔗糖、および1.0mg/L 2,4Dを含むN6-培地は、MS培地のマクロおよびミクロ栄養塩を有する培地のような類似培地と同じように適している(ムラシゲ&スクーグ(Murashige and Skoog)(1962)、上記参照)。
安定的に形質転換されたプロトプラストから発育したカルスは、選択培地上でさらに増殖させてもよい。3〜5週間後、好ましくは4週間後、100mg/L L-フォスフィノスリシンを含むがもはやオーキシン(auxine)を含まない新鮮な選択培地にトランスジェニックカルスを移してもよい。3〜5週間以内に、L-フォスフィノスリシン-アセチル-トランスフェラーゼ遺伝子をそのゲノムの中に組み込んだトランスジェニックトウモロコシカルスの約50%が、L-フォスフィノスリシンの存在下、この培地上で植物体に分化し始める。
(e)トランスジェニック再生植物の生育
胚形成形質転換トウモロコシ組織を、5×10-4MのL-フォスフィノスリシンの存在下でホルモン・フリーN6-培地(チュら(Chu C.C.)、Sci.Sin.16(1975)、659)で培養する。この培地上で、フォスフィノスリシン-アセチル-トランスフェラーゼ遺伝子(PAT遺伝子)を十分に強く発現しているトウモロコシ胚は植物体へと生育する。非形質転換胚または非常に弱いPAT活性のみを有する胚は死滅する。インビトロ植物体の葉が4〜6mmの長さに達したら、それらを土壌に移してもよい。植物体の根から寒天の残査を洗い流した後、植物体を粘土、砂、バーミキュライト、および植え替え用土の3:1:1:1の比の混合物に植え、移植後最初の3日間は大気中の相対湿度90〜100%で土壌栽培に順応させる。生育は、植物体の高さでの約25000ルクスの14時間照明で、昼間/夜間温度が23±1/l7±1℃の気候のチャンバーで行う。順応させた植物体は、大気湿度65±5%で栽培する。
6.DNA断片の放射性標識
DNA断片の放射性標識は、ベーリンガー(Boehringer)(ドイツ)のDNA-ランダムプライマー標識キットによって、製造元の指示に従って実施した。
7.ノザンブロット分析
標準的なプロトコルに従って、葉の組織からRNAを単離した。RNA 50μgをアガロースゲル(1.5%アガロース、1×MEN緩衝液、16.6%ホルムアルデヒド)上で分離した。ゲル分離を行った後、ゲルを水で簡単に洗浄した。キャピラリーブロットを用いて、RNAを20×SSCと共にハイボンドNタイプのナイロンメンブレン(アマシャム社、イギリス)にトランスファーした。次にメンブレンを真空下で80℃で2時間乾燥させた。
メンブレンをNSEB緩衝液中で68℃で2時間プレハイブリダイズして、その後放射性標識プローブの存在下、68℃にてNSEB緩衝液中で一晩ハイブリダイズした。
8.植物の維持
ジャガイモ植物は以下の条件の温室内で維持した:
明期 22℃で25000ルクスを16時間
暗期 15℃で8時間
大気中の湿度 60%
9.ジャガイモ植物から得られたデンプンにおけるアミロース/アミロペクチン比の測定
定法に従ってデンプンをジャガイモ植物から単離し、ホーベンカンプ・ヘルメリンクら(Hovenkamp-Hermelink、Potato Research 31(1988)、241〜246)が記述した方法に従って、アミロース/アミロペクチン比を決定した。
10.グルコース、果糖、および蔗糖の定量
グルコース、果糖、および/または蔗糖含量を定量するために、ジャガイモ塊茎の小片(直径約10mm)を液体窒素中で凍結し、その後10mM HEPES、pH7.5;80%(容量/容量)エタノール0.5ml中で80℃で30分抽出した。可溶性成分を含む上清を回収して、容積を求める。上清を用いて可溶性糖類の量を決定する。可溶性のグルコース、果糖、および蔗糖の定量は以下の組成の反応混合液中で実施する:
100.0mMイミダゾール/塩酸、pH 6.9
1.5mM MgCl2
0.5mM NADP+
1.3mM ATP
10〜50μl試料
1.0U酵母からのグルコース-6-燐酸デヒドロゲナーゼ
反応混合液を室温で5分インキュベートする。次に、
酵母のヘキソキナーゼ1.0単位(グルコースの定量用)
酵母のフォスフォグルコイソメラーゼ1.0単位(果糖の定量用)
酵母のインバターゼ1.0単位(蔗糖の定量用)
を連続的に加えて340nmでの吸光度を測定することによる標準的な測光法によって糖類の定量を行う。
実施例1
ジャガイモデンプンからのデンプン顆粒結合蛋白質の単離
ジャガイモデンプンからのデンプン顆粒結合蛋白質の単離は、「モデル442電気溶出器」(バイオラドラボラトリーズ、インク、米国)と類似に構築されているが、容量がかなり大きい(約200ml)溶出機器における電気溶出によって実施する。乾燥デンプン25gを溶出緩衝液に溶解した(最終容量80ml)。デンプンは、ジャガイモからのデンプン顆粒結合デンプンシンターゼI(GBSS I)をコードするDNA配列のアンチセンス発現によりほぼアミロースを含まないデンプンを生じるジャガイモに由来した。懸濁液を水浴中で70〜80℃に加熱した。その後尿素72.07g(最終濃度8M)を加えて、溶出緩衝液で容量を180mlにした。絶えず攪拌してデンプンを溶解し、ペースト状の硬さを得た。蛋白質を、溶出機器によって一晩溶液から電気溶出した(100V;50〜60mA)。溶出した蛋白質を機器から注意深く取り出した。懸濁粒子を短時間遠心して除去した。上清を4℃で透析緩衝液に対して1時間の透析を2〜3回行った。その後、蛋白質溶液の容量を測定した。硫酸アンモニウム(最終濃度90%)を加えて蛋白質を沈殿させ、0℃で絶えず攪拌して沈殿させた。沈殿した蛋白質を遠心してペレットにし、蛋白質緩衝液に再懸濁した。
実施例2
デンプン顆粒結合蛋白質をコードするcDNA配列の同定および単離
実施例1に従って単離した蛋白質を、デンプン顆粒結合蛋白質を特異的に認識するウサギからのポリクローナル抗体の製造に用いた。
そのような抗体を用いて、次に定法を用いて、デンプン顆粒結合蛋白質をコードする配列についてcDNA発現ライブラリをスクリーニングした。
発現ライブラリは、以下のように作製した:
ポリ(A+)-mRNAを「ベロリナ(Berolina)」種のジャガイモ塊茎から単離した。ガブラー&ホフマン法(Gubler and Hoffmann、Gene 25(1983)、263〜269)に従って、ポリ(A+)-mRNAから開始して、Xho I-オリゴd(t)18プライマーを用いてcDNAを産生させた。EcoR I-リンカーを加えてこのcDNAをXho Iで切断し、EcoR IおよびXho Iで切断したラムダZAP IIベクター(ストラタジーン社)において、正方向にライゲーションした。そのようにして構築したcDNAライブラリの約500,000プラークを、デンプン顆粒結合蛋白質に対して作製したポリクローナル抗体によって認識される配列に関してスクリーニングした。
ファージプラークを分析するため、これらを10mMのIPTG溶液中で30〜60分予めインキュベートしたニトロセルロース濾紙にトランスファーして、その後濾紙上で乾燥した。トランスファーは37℃で3時間行った。その後濾紙をブロック試薬中で室温で30分インキュベートして、TBST緩衝液中で5〜10分洗浄した。濾紙を、適当に希釈したデンプン顆粒結合蛋白質に対して作製したポリクローナル抗体と共に、室温で1時間、または4℃で16時間振盪した。ポリクローナル抗体によって認識される蛋白質を発現するプラークの同定は、「ウサギ抗体RPN 23のブロッティング検出キット」(アマシャム社、イギリス)を用いて、製造元の指示に従って実施した。
ポリクローナル抗体によって認識される蛋白質を発現するcDNAライブラリのファージクローンは、定法を用いてさらに精製した。
インビボ切除法を用いて、対応するcDNAインサートを有する二本鎖pBluescriptプラスミドを含む陽性ファージクローンから大腸菌クローンを得た。インサートの大きさおよび制限パターンをチェックした後、適したクローン、pRL1をさらに分析した。
実施例3
プラスミドpRL1のcDNAインサートの配列解析
実施例2に従って得た大腸菌クローンから、プラスミドpRL1を単離し、そのcDNAインサートの配列の一部をジデスオキシヌクレオチド法(サンガーら(Sanger)、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74(1977)、5463〜5467)を用いて標準的な技法によって決定した。インサートの長さは約2450bpである。ヌクレオチド配列の一部をそれから導出されるアミノ酸配列と共に、配列番号:3および配列番号:4に示す。
配列分析および既知のDNA配列との配列比較により、配列番号:3に示される配列は新規で、これまでに知られているDNA配列と有意な相同性を示さないことが示された。その上、配列分析によって、cDNAインサートが5’末端でのコード領域の一部が欠失している部分的cDNAに過ぎないことが示された。
実施例4
ジャガイモのデンプン顆粒結合蛋白質をコードする完全なcDNAの同定および単離
プラスミドpRL1の部分的cDNAインサートに対応する完全なcDNAを単離するために、さらなるcDNAライブラリを作製した。これは、以下のように構築されたジャガイモからの孔辺細胞特異的cDNAライブラリであった:
まず、
Figure 0004098365
変種ジャガイモ植物の葉からの表皮断片は、温室で維持した6週齢のジャガイモ植物の葉およそ60枚を回収することによって、本質的にヘドリッチら(Hedrich)の方法に従って作製した(Plant Physiol.89(1989)、148)。中心葉脈を葉から除去した。次に葉を大きい「ワーリングブレンダー」(容量1L)で最高レベルで冷蒸留水中で各15秒間回転を4回行って破砕した。懸濁液をメッシュサイズ220μmのナイロンメッシュ(Nybolt、チューッヒ、スイス)で濾過して、冷蒸留水で数回洗浄した。懸濁液を220μmナイロンメッシュを通過させて、冷蒸留水で十分に洗浄した。残査(表皮断片)をより小さい「ワーリングブレンダー」(容量250ml)で、氷冷蒸留水中でより低いレベルでの各15秒間4回の破砕を行った。懸濁液を220μmナイロンメッシュを通過させて冷蒸留水で十分に洗浄した。表皮断片(残査)を顕微鏡で調べて葉肉細胞の混入を調べた。混入が認められたら、破砕段階を小さい「ワーリングブレンダー」で繰り返した。
表皮断片の孔辺細胞の破壊は、冷却モーターによって液体窒素中で約2時間粉砕化することによって行った。孔辺細胞の破壊を調べるため、試料をプローブで定期的に採取して顕微鏡下で調べた。2時間後、または十分量の孔辺細胞が破壊されれば、得られた粉末を反応管(容量50ml)に加え、1容量のGTC緩衝液中に再懸濁した(チャーギンら(Chirgwin)、Biochem.18(1979)、5294〜5299)。懸濁液を遠心して、上清をミラクロス(Calbiochem、ラホヤ、カリフォルニア州)を通して濾過した。グリシンら(Glisin、Biochemistry 13(1974)、2633〜2637)およびモルネックスら(Mornex、J.Clin.Inves.77(1986)、1952〜1961)が記述したように、濾液を16時間超遠心した。遠心後、RNA沈殿物をGTC緩衝液250μlに溶解した。RNAは、1M酢酸0.05容量およびエタノール0.7容量を加えて沈殿させた。RNAを遠心して沈降させ、沈降物を3M酢酸ナトリウム(pH4.8)および70%エタノールで洗浄した。RNAを一時的に乾燥させ、DEPC処置水に溶解した。
ポリA+-RNAを定法に従って単離RNAから単離した。ポリ(A+)-mRNAから開始して、cDNAをXho I-オリゴd(t)18プライマーによって、ガブラー&ホフマン法(Gubler and Hoffmann、Gene 25(1983)、263〜269)に従って産生させた。このcDNAはEcoR I-リンカーを加えた後にXho Iで切断し、EcoR IおよびXho Iで切断したラムダZAP IIベクター内に正方向にライゲーションした(ストラタジーンGmbH、ハイデルベルク、ドイツ)。ファージヘッドへのパッケージングは、ギガパックIIゴールドキット(ストラタジーンGmbH、ハイデルベルク、ドイツ)を用いて、製造元の指示に従って実施した。
そのようなcDNAライブラリから、pRL1プラスミドのcDNAインサートとハイブリダイズするファージクローンを、定法に従って単離精製した。インビボ除去法を用いて、対応するcDNAインサートを有する二本鎖pBluescriptプラスミドを含む陽性ファージクローンから大腸菌クローンを得た。インサートのサイズおよび制限パターンをチェックした後、適したクローンに制限マッピングおよび配列解析を行った。適したクローンから、ジャガイモ由来のデンプン顆粒結合蛋白質をコードする完全なcDNAを含むプラスミドpRL2(DSM 10225)が単離された。
実施例5
pRL2プラスミドのcDNAインサートの配列解析
pRL2プラスミドのcDNAインサートのヌクレオチド配列を実施例3に記述したように決定した。インサートの長さは4856bpであった。それから導出するアミノ酸配列と共に、ヌクレオチド配列を配列番号:1および/または配列番号:2に示す。以下に、対応する遺伝子をRL-遺伝子と称する。コード領域によってコードされる蛋白質をR1酵素と称する。
実施例6
プラスミドp35S-anti-RLの構築およびジャガイモ植物のゲノムへのプラスミドの導入
制限エンドヌクレアーゼAsp718によって、長さ約1800bpのDNA断片をpRL1プラスミドから単離した。これは、配列番号:3に示すDNA配列に対応し、オープンリーディングフレームの一部を含む。Asp718で切断したバイナリベクターpBinAR(ヘフゲン&ウィルミッツァー
Figure 0004098365
Plant Sci.66(1990)、221〜230)に断片をライゲーションした。これは、バイナリベクターpBin19の誘導体である(ビーバン(Bevan)、Nucl.Acids.Res.12(1984)、8711〜8721)。pBin ARは以下のように構築した:
カリフラワーモザイクウイルスの35Sプロモーター(フランクら(Franck)、Cell 21(1980)、285〜294)のヌクレオチド6909〜7437を含む長さが529bpの断片を、EcoR I/Kpn I断片としてプラスミドpDH51(ピエトルザクら(Pietrzak)、Nucl.Acids.Res.14、5857〜5868)から単離し、pBin19ポリリンカーのEcoR IおよびKpn I部位の間にライゲーションした。これによってプラスミドpBin19-Aが得られた。
制限エンドヌクレアーゼPvu IIおよびHind IIIによって、Ti-プラスミドpTiACH5(ギーレンら(Gielen)、EMBO J.3、835〜846)のT-DNAの遺伝子3のポリアデニル化シグナルを含むプラスミドpAGV40(ヘレナ・エストレラら(Herrera-Estrella)、Nature 303、209〜213)から長さが192bpの断片(ヌクレオチド11749〜11939)を単離した。Sph I-リンカーをPvu I部位に加えることによって、pBin19-AのSph IとHind III部位との間に断片をライゲーションした。これによりプラスミドpBinARが得られた。
制限分析および配列分析によって、pRL1からのcDNAインサートのコード領域の一部がアンチセンス方向で35Sプロモーターと連結するように、DNA断片がベクターに挿入されている組換えベクターを特定した。得られたプラスミドp35S-anti-RLを図1に示す。
cDNA断片を挿入するために、断片A、B、およびCを含む発現カセットを作製する:
断片A(529bp)は、カリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の35Sプロモーターを含む。断片はCaMVのヌクレオチド6909〜7437を含む(フランクら(Franck)、Cell 21(1980)、285〜294)。
隣接領域は別にして、断片Bは、プラスミドpRL1からのcDNAインサートをコードする蛋白質の一部を含む。これは上記のようにpRL1のAsp718断片として単離され、35Sプロモーターにアンチセンス方向で融合される。
断片C(192bp)は、Ti-プラスミドpTiACH5(ギーレンら(Gielen)、EMBO J.3(1984)、835〜846)のT-DNAの遺伝子3のポリアデニル化シグナルを含む。
プラスミドp35S-anti-RLのサイズは約12.8kbである。
上記のようにアグロバクテリア媒介形質転換によって、プラスミドをジャガイモ植物の中にトランスファーした。形質転換細胞から、植物体全体を再生させた。形質転換植物を温室条件下で栽培した。cDNAと相補的な転写物の消失に関するノザンブロット分析において総RNAを分析することによって、植物の遺伝子改変の成否を評価した。この目的のため、定法に従って形質転換植物の葉から総RNAを単離し、その後アガロースゲル上で電気泳動によって分離した。次にこれをナイロンメンブレンにトランスファーして、配列番号:1に示す配列またはその一部を有する放射性標識プローブとハイブリダイズさせた。形質転換植物の約5〜10%において、配列番号:1の特異的転写物を示すバンドがノザンブロット分析では欠失していた。この植物をデンプン品質の分析に用いた。
実施例7
プラスミドpB33-anti-RLの構築およびジャガイモ植物のゲノムへのプラスミドの導入
制限エンドヌクレアーゼAsp718を用いて、cDNAインサートのオープンリーディングフレームの一部を含む長さ約1800bpのDNA断片を、プラスミドpRL1から単離し、Asp718で切断したベクターB33-Hygにライゲーションした。このベクターを以下のように構築した:
制限エンドヌクレアーゼEcoR IおよびAsp718によって、35SプロモーターをpBinAR Hygベクター(DSM 9505)から除去した。pB33プロモーターを含む約1526bpの長さの断片をEcoR IおよびAsp718によってプラスミドp33-anti-BE(DSM 6146)から単離し、EcoR IおよびAsp718で切断したpBinAR Hygベクター(DSM 9505)にインサートした。
cDNA断片をB33-HygプラスミドのAsp718部位に挿入することによって、以下のように断片A、B、およびCを含む発現カセットを作製する(図4):
断片Aは、ジャガイモからのB33プロモーターを含む(欧州特許第3775 092号;ロシャ・ソサ(Rocha-Sosa)ら、EMBO J.8(1989)、23〜29)。
隣接領域は別にして、断片Bは、pRL1プラスミドからのcDNAインサートの領域をコードする蛋白質の一部を含む。これは上記のようにpRL1のAsp718断片として単離され、アンチセンス方向で35Sプロモーターに融合した。
断片C(192bp)は、Ti-プラスミドpTiACH5(ギーレンら(Gielen)、EMBO J.3(1984)、835〜846)のT-DNAの遺伝子3のポリアデニル化シグナルを含む。
プラスミドpB33-anti-RLの大きさは約12.8kbである。
上記のようにアグロバクテリア媒介形質転換によって、プラスミドをジャガイモ植物にトランスファーした。形質転換細胞から、植物体全体を再生させた。形質転換植物を温室条件下で栽培した。cDNAと相補的な転写物の消失に関するノザンブロット分析において総RNAを分析することによって、植物の遺伝子改変の成否を評価した。この目的のため、定法に従って形質転換植物の葉から総RNAを単離し、その後アガロースゲル上で電気泳動こよって分離した。次にこれをナイロンメンブレンにトランスファーして、配列番号:1に示す配列またはその一部を示す放射性標識プローブとハイブリダイズさせた。形質転換植物の約5〜10%において、本発明のcDNAとハイブリダイズする転写物を示すバンドがノザンブロット分析では欠失していた。これらの植物の塊茎からデンプンを単離して、実施例8に示すように分析した。
実施例8
形質転換したジャガイモ植物の分析
実施例6および実施例7に従って形質転換したジャガイモ植物を、合成されたデンプンの特性に関して調べた。プラスミドp35S-anti-RLまたはプラスミドpB33-anti-RLで形質転換された、およびノザンブロット分析において、本発明のDNA配列とハイブリダイズする転写物を示すバンドを示さなかったジャガイモ植物の様々な株について分析を行った。
a) デンプン水溶液の粘度測定
形質転換ジャガイモ植物において合成されたデンプンの水溶液の粘度を測定するために、定法を用いてプラスミドp35S-anti-RLまたはpB33-anti-RLで形質転換した植物の塊茎からデンプンを単離した。デンプン30gを水450mlにそれぞれ溶解し、Eビスコグラフ(ブラベンダーOHGデュースブルク(ドイツ))での分析に用いた。製造元の指示に従って機器を使用した。デンプン水溶液の粘度を測定するために、デンプン懸濁液をまず、3℃/分の速度で50℃から96℃に加熱した。温度をその後96℃で30分維持した。次に溶液を96℃から50℃まで3℃/分の速度で冷却した。その全過程において粘度を測定した。そのような測定の代表的な結果を図3、4および5に示すグラフの形で示し、ここで粘度を経時的に示す。図3はジャガイモ変種デジレ
Figure 0004098365
の野生型植物から単離したデンプンの典型的なブラベンダーグラフを示す。図4および5は、プラスミドp35S-anti-RLまたはpB33-anti-RLで形質転換したジャガイモ植物から単離したデンプンの典型的なブラベンダーグラフを示す。これらのグラフから、特徴的な値を導出してもよい。
野生型植物の特徴値は以下の通りである:
Figure 0004098365
値は2回の異なる測定値から得られた平均値を表す。
表1および以下の表2および3では、略語は以下を意味する:
A:ペースト化の開始
B:最大粘度
C:96℃期間の開始
D:冷却期間の開始
E:冷却期間の終了
F:最終50℃期間の終了
プラスミドp35S-anti-RLで形質転換した植物(株P2)に関しては、特徴的な値は以下の通りである:
Figure 0004098365
プラスミドpB33-anti-RLで形質転換した植物(株P3)に関しては、特徴的な値は以下の通りである:
Figure 0004098365
図3、4および5により、形質転換植物から得られたデンプンは、特に加熱時に粘度が非常にわずかしか増加しないという点において、野生型植物からのデンプンとは異なることが明らかに示されている。このように、形質転換植物からの改変デンプンの加熱時の最大粘度は野生型デンプンの場合より50%以上低い。
一方、冷却時に、形質転換植物から単離したデンプンの粘度は野生型植物の場合より大きく増加する。
b) デンプンの燐酸含量の測定
デンプンの燐酸含量は、グルコース残基のC-6-位に結合した燐酸量を測定することによって測定した。この目的のため、まずデンプンを酸加水分解によって分解し、次にグルコース-6-燐酸含量を以下に記述するように酵素的試験によって測定した。
デンプン100mgを0.7N HCl 500μl中で100℃で4時間インキュベートした。酸加水分解の後、反応の10μlをイミダゾール緩衝液(100mMイミダゾール、5mM MgCl2、pH6.9、0.4mM NAD+)600μlに加えた。酵素グルコース-6-燐酸デヒドロゲナーゼの変換によって、反応混合液中のグルコース-6-燐酸の量を測定した。この目的のため、グルコース-6-燐酸デヒドロゲナーゼ(リューコノストック・メゼンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)、ベーリンガーマンハイム社)1Uを反応混合液に加え、生成したNADHの量を340nmでの吸光度を測定することによって測定した。
プラスミドp35S-anti-RLによって形質転換されているトランスジェニックジャガイモ植物の2つの株(P1(35S-anti-RL);P2(35S-anti-RL))と共に、非形質転換ジャガイモ植物変種デジレ
Figure 0004098365
についてのデンプン1mg中のグルコース-6-燐酸含量を、以下の表に示す。
Figure 0004098365
以下の表は、非形質転換植物
Figure 0004098365
由来のデンプンと比較して、プラスミドpB33-anti-RLで形質転換したジャガイモ植物におけるデンプン1mgあたりのグルコース-6-燐酸含量を示す。
Figure 0004098365
植物7、37、45および31は、プラスミドpB33-anti-RLで形質転換した独立した形質転換株を表す。植物37は株P3を表し、この株についてはブラベンダーグラフを図5にプロットしている。
値は、トランスジェニックジャガイモ植物由来の改変デンプンの燐酸含量が、野生型植物由来のデンプンと比較して少なくとも50%低いことを示している。
c) 4℃で保存後の塊茎のグルコース、果糖および蔗糖含量の測定
野生型植物の塊茎と共に、アンチセンス構築物p35S-anti-RLで形質転換した様々なトランスジェニック株からの植物の塊茎を4℃で保存、またはそれぞれ、20℃の暗所で2ヶ月間保存した。その後、グルコース、果糖および蔗糖の量を測定した。2つのトランスジェニック株について、得られた代表的な値は以下の通りであった:
Figure 0004098365
表中の値は新鮮重量1gあたりのμmolヘキソースまたは蔗糖で示す。
表6の値から、塊茎における還元糖の蓄積は、4℃で保存したトランスジェニック植物では野生型植物よりかなり低いことが明らかとなる。
概して、トランスジェニックジャガイモ植物から単離した改変デンプンは、トウモロコシ野生型植物からのデンプンと類似している。しかし、比較すると、その味は中間であるという利点があり、したがって、食品領域での様々な用途により適している。
実施例9
大腸菌におけるpRL2プラスミドのcDNAインサートの発現
(a) 細菌細胞の形質転換
プラスミドpRL2のcDNAインサートを発現させるために、大腸菌株DH5αの細胞をまずpACACプラスミドで形質転換する。このプラスミドは、lac Zプロモーターの調節下で、大腸菌のADP-グルコース-ピロフォスフォリラーゼ(AGPアーゼ)をコードするDNA断片を含む。この断片は、ベクターpEcA-15からサイズ約1.7kbのDraI/HaeII断片として単離され
Figure 0004098365
その付着末端を塞いだ後、HindIIIで直鎖状にしたpACAC184ベクターにクローニングされたものである。AGPアーゼの発現により、形質転換した大腸菌細胞ではグリコーゲン合成が増加する。そのようにして形質転換した細胞を以降、大腸菌-K1-細胞と呼ぶ。
プラスミドpRL2のcDNAによってコードされる蛋白質の酵素活性を決定するために、大腸菌-K1-細胞をpRL2プラスミドで形質転換した。pRL2プラスミドと共にpACACプラスミドを含む形質転換した大腸菌細胞を以降、大腸菌-K2-細胞と呼ぶ。プラスミドDNAの大腸菌細胞へのトランスファーは、ハナハンの方法(Hanahan、J.Mol.Biol.166(1983)、557〜580)に従って実施した。形質転換した大腸菌細胞は、以下の組成を有する寒天培養皿に播種した:
1.5% バクトアガー
50mM 燐酸ナトリウム緩衝液、pH 7.2
1% グルコース
10μg/ml 大腸菌-K1-細胞の場合はクロラムフェニコール
または
10μg/ml 大腸菌-K2-細胞の場合はクロラムフェニコールおよび
10μg/ml アンピシリン
を含むYT培地。
プラスミドpRL2+pACACで形質転換したDH5α株の大腸菌細胞(大腸菌-K2-細胞)および、対照としてpACACプラスミドのみで形質転換した細胞(大腸菌-K1-細胞)を寒天プレート上で培養した。以下に記述するように、様々な培養物で形成されたグリコーゲンの燐酸化の程度(グルコース分子のC-6位)を調べた。
(b)細菌グリコーゲンの単離
細菌グリコーゲンを単離するため、形質転換後増殖した細菌コロニーを、各プレートあたりYT培地5mlを加えて寒天プレート(φ135mm)6枚のそれぞれから浮遊させた。細菌懸濁液を4500×gで5分遠心した。細菌沈降物をYT培地10mlに再懸濁した。細菌の破壊は、破壊培地(0.2N NaOH;1%SDS)2容量を加え、室温で5分間インキュベートすることによって実施した。無水エタノール3容量を加え、4℃で30分インキュベートし、その後8000×gで15分間遠心して、グリコーゲンを沈降させた。次に沈降物を70%EtOH 100mlで洗浄し、再度遠心段階によって沈降させた(8000×gで10分)。洗浄技法を4回繰り返した。
(c)総グリコーゲン含量の測定
単離および沈降させたグリコーゲンをまず、酸加水分解(沈降物を0.7N HCl2mlに溶解し、100℃で4時間インキュベートする)によってグルコース単分子に分解した。溶液のグルコース含量は、光度計と組み合わせたデンプン試験の酵素反応(コントロン社)によって、製造元(ベーリンガー・マンハイム社)の指示に従って波長340nmで測定した。
反応緩衝液には以下が含まれる:
100mM MOPS、pH7.5
10mM MgCl2
2mM EDTA
O.25mM NADP
1mM ATP
1U/ml グルコース-6-燐酸デヒドロゲナーゼ
2U/ml ヘキソキナーゼ
測定はグルコース溶液10μlについて25℃で実施した。
(d)グルコース-6-燐酸含量の測定
C-6位で燐酸化されたグルコース分子の含量を測定するため、様々な細菌培養物の等量のグルコースを用いた。酸加水分解(上記)によってそのグルコース分子に分解したグリコーゲンに、0.7N KOHを同量加えて溶液を中和した。
反応緩衝液は以下を含む:
100mM MOPS、pH7.5
10mM MgCl2
2mM EDTA
0.25mM NADP
2U/ml グルコース-6-燐酸デヒドロゲナーゼ
測定はグルコース溶液100〜150μlについて25℃で実施した。
(e)細菌グリコーゲンを燐酸化する酵素活性の同定
細菌細胞において合成されたグリコーゲンの燐酸含量の定量結果から、pACAC+pRL2プラスミドで形質転換した大腸菌細胞のグリコーゲンは、対照反応(pACYCで形質転換した大腸菌細胞)と比較してグルコースのC-6位での燐酸化が290±25%増加したことが示される(以下の表を参照のこと)。
Figure 0004098365
本明細書で示された燐酸化の程度は、6回の独立した形質転換およびグリコーゲン単離から開始した少なくとも6回の測定の平均値である。
実施例10
プラスミドp35SH-anti-BEと共にプラスミドp35S-anti-RLのジャガイモ植物のゲノムへの組み込み
プラスミドp35S-anti-RLは実施例6のように構築した。プラスミドp35SH-anti-BEは、国際公開公報第95/07355号、実施例3に記述のように構築した。両プラスミドを上記のように、アグロバクテリウム媒介形質転換によってジャガイモ植物に連続的にトランスファーした。この目的のため、プラスミドp35SH-anti-BEをまずジャガイモ植物に形質転換した。植物体全体を再生させて、分岐酵素遺伝子の発現の減少に関して選別した。次に、すでに分岐酵素の発現の減少を示すトランスジェニック植物に、プラスミドp35S-anti-RLを形質転換した。形質転換細胞から、トランスジェニック植物を再度再生し、形質転換植物を温室条件下で栽培した。分岐酵素cDNAまたはRL cDNAと相補的な転写物の消失を調べるRNAブロット分析において総RNAを分析することによって、RL遺伝子の発現の大きな減少と共に、分岐酵素遺伝子の発現の大きな減少に関する植物の遺伝子改変の成否を評価した。この目的のため、形質転換植物の葉から記述の方法に従って総RNAを単離し、次にゲル電気泳動によって分離してこれをメンブレンに移し、配列番号:1に示す配列またはその一部を示す放射性標識プローブとハイブリダイズさせ、次に分岐酵素cDNAの配列(参考、国際公開広報第92/14827号、実施例1)またはその一部を示す放射性標識プローブとハイブリダイズさせた。形質転換植物の約5〜10%において、分岐酵素cDNA(参考、国際公開公報第92/14827号)の特異的転写物を示すバンドと共に、配列番号:1に示す配列の特異的転写物を示すバンドが、RNAブロット分析において欠失していた。R4植物と呼ばれるこれらの植物を、塊茎に含まれるデンプンの品質を分析するために用いた。
実施例11
プラスミドpB33-anti-GBSSIと共にプラスミドpB33-anti-RLのジャガイモ植物のゲノムへの組み込み
プラスミドpB33-anti-RLは実施例7に記述のように構築した。プラスミドpB33-anti-GBSSIは以下のように構築した:
ヌクレオチド-1512〜+14を含むジャガイモ(Solanum tuberosum)からのパタチンクラスI遺伝子B33のプロモーター領域のDraI/DraI断片(ロシャ・ソサら(Rocha-Sosa)、EMBO J.8(1989)、23〜29)をpUC19プラスミドのSmaI部位にライゲーションした。得られたプラスミドから、EcoRI/HindIII断片としてpBin19プラスミド(ビーバン(Bevan)、Nucleic Acids Research 12(1984)、8711〜8721)のポリリンカー領域にプロモーター断片をライゲーションした。次に、ジャガイモのGBSSI遺伝子の3’EcoRI断片1181〜2511(ヘゲルスベルク(Hegersberg)、学位論文(1988)、ケルン大学)を、得られたプラスミドのEcoRI部位にライゲーションした。
両プラスミドを実施例10に記述のように、アグロバクテリウム媒介形質転換によってジャガイモ植物に連続的にトランスファーした。形質転換細胞から植物を再生し、形質転換植物を温室条件下で栽培した。2つのcDNAに相補的な転写物の消失を調べるRNAブロット分析において総RNAを分析することによって、植物の遺伝子改変の成否を評価した。この目的のため、定法に従って形質転換植物の塊茎から総RNAを単離し、次にゲル電気泳動によってアガロースゲル上で分離し、メンブレンにトランスファーして配列番号:1に示す配列またはその一部を示す放射性標識プローブとハイブリダイズさせた。その後、同じメンブレンをGBSSI遺伝子の配列またはこの配列の一部を有する放射性標識プローブとハイブリダイズさせた(ヘゲルスベルク(Hegersberg)、学位論文、ケルン大学)。形質転換植物の約5〜10%において、本発明のcDNAまたはGBSSI cDNAとハイブリダイズする転写物を示すバンドがRNAブロット分析において欠失していた。R3植物と呼ぶこれらの植物の塊茎から、デンプンを単離して分析した。
実施例12
R4植物のデンプン分析
実施例10に従って形質転換したジャガイモ植物を、合成されたデンプンの特性に関して調べた。プラスミドp35S-anti-RLおよびp35SH-anti-BEで形質転換し、本発明のDNA配列または分岐酵素のcDNAの配列とハイブリダイズする転写物を示すバンドをRNAドットブロット分析においてもはや示さない、または極めて少量しか示さないジャガイモ植物の様々な株について分析を行った。
a) デンプンの水溶液の粘度の測定
形質転換したジャガイモ植物において合成されたデンプンの水溶液の粘度を測定するために、プラスミドp35S-anti-RLおよびプラスミドp35SH-anti-BEで形質転換した植物の塊茎からデンプンを単離した。デンプン2gをそれぞれH2O 25mlに溶解し、ラピッドビスコアナライザー(Rapid Visco Analyser、ニューポートサイエンティフィックPty Ltd、インベストメントサポートグループ、ワリーウッド、NSW 2102、オーストラリア)による分析に用いた。機器は製造元の指示に従って使用した。デンプン水溶液の粘度を測定するために、デンプン懸濁液をまず50℃から95℃まで12℃/分の速度で加熱した。次に温度を95℃で2.5分維持した。その後、溶液を95℃から50℃まで12℃/分の速度で冷却した。全ての過程において粘度を測定した。そのような測定の代表的な結果を、粘度を経時的に示したグラフの形で示す。図6はジャガイモの野生型植物である変種デジレ
Figure 0004098365
から単離したデンプンに関する典型的なRVAグラフを示す。線2および3は、それぞれ、プラスミドp35SH-anti-BEおよびプラスミドp35S-anti-RLで形質転換した植物の塊茎から単離したデンプンに関する典型的なRVAグラフを示す。線4は、プラスミドp35S-anti-RLと共にプラスミドp35SH-anti-BEで形質転換した植物の塊茎から単離したデンプンに関する典型的なRVAグラフを示す。線4は、温度依存的な粘度の増加がないという点が特徴である。
b) アミロース/アミロペクチン比の測定
形質転換したジャガイモ植物の塊茎から単離したデンプンをアミロース対アミロペクチン比に関して調べた。植物株R4-1(図6の線4で示す)は、70%以上のアミロース含量を示した。植物株R4-3では、アミロース値27%を測定したが、変種デジレ
Figure 0004098365
の野生型デンプンのアミロース含量は19〜22%であった。
実施例13
R3植物のデンプン分析
実施例11に従って形質転換したジャガイモ植物を、合成されたデンプンの特性に関して調べた。プラスミドpB33-anti-RLおよびpB33-anti-GBSSIで形質転換し、本発明のDNA配列またはGBSSI cDNAの配列とハイブリダイズする転写物を示すバンドをRNAドットブロット分析においてもはや示さない、または極めて少量しか示さないジャガイモ植物の様々な株について分析を行った。
a) デンプン水溶液の粘度の測定
形質転換ジャガイモ植物において合成されたデンプンの水溶液の粘度を測定するために、プラスミドpB33-anti-GBSSIと共にプラスミドpB33-anti-RLで形質転換した植物の塊茎からデンプンを単離した。実施例12、パートaに記述の方法に従って、ラピッドビスコアナライザーによって粘度を測定した。結果を図7に示す。図7の線1において、デジレ
Figure 0004098365
ジャガイモ変種の野生型植物から単離したデンプンに関する典型的なRVAグラフを示す。線2および線3はそれぞれ、プラスミドpB33-anti-GBSSIおよびプラスミドp35S-anti-RLで形質転換したジャガイモ植物から単離したデンプンに関する典型的なRVAグラフを示す。線4は、プラスミドpB33-anti-RLと共にプラスミドpB33-anti-GBSSIで形質転換したジャガイモ植物から単離したデンプンに関する典型的なRVAグラフを示す。このグラフは、最大粘度および50℃での粘度の増加が失われている点が特徴である。さらに、このデンプンはRVA処置後に得られる糊が、室温で数日インキュベートしてもほとんど劣化現象を示さない点が特徴である。
b) アミロース/アミロペクチン比の測定
形質転換したジャガイモ植物の塊茎から単離したデンプンを、アミロース対アミロペクチン比に関して調べた。植物株R3-5(図7の線4で示す)はアミロース含量が4%未満であった。植物株R3-6のアミロース含量は3%未満であった。デジレ
Figure 0004098365
変種の野生型デンプンのアミロース含量は19〜22%である。
c) デンプンの燐酸含量の測定
グルコース残基のC-6位で結合した燐酸量を測定することによって、デンプンの燐酸含量を測定した。この目的のため、デンプンをまず酸加水分解によって分解し、次にグルコース-6-燐酸含量を、以下に示す酵素試験によって測定した。
デンプン100mgを0.7N HCl 500μl中で100℃で4時間インキュベートした。酸加水分解の後、反応混合液の10μlをイミダゾール緩衝液(100mMイミダゾール、5mM MgCl2、pH6.9、0.4mM NAD+)600μlに加えた。酵素グルコース-6-燐酸デヒドロゲナーゼの変換によって、調製物中のグルコース-6-燐酸の量を測定する。この目的のため、グルコース-6-燐酸デヒドロゲナーゼ(リューコノストック・メゼンテロイデス(Leuconostoc mesenteroides)、ベーリンガーマンハイム社)1Uを反応混合液に加え、生成したNADHの量を340nmでの吸光度を測定することによって測定した。
デンプン1mgあたりのグルコース-6-燐酸含量を、プラスミドpB33-anti-GBSSIと共にプラスミドpB33-anti-RLで形質転換したトランスジェニックジャガイモ植物のR3-5およびR3-6株と共に、デジレ
Figure 0004098365
変種の非形質転換ジャガイモ植物について以下の表に示す。比較として、プラスミドpB33-anti-GBSSIで形質転換したいわゆるロウ状ジャガイモ(US2-10)から得られたデンプンの値もまた示す。
Figure 0004098365
実施例14
トウモロコシ(Zea mays)からのR1酵素をコードするcDNA配列の単離
XL1-Blue株の細菌をそのファージヘッドがトウモロコシ内胚葉組織のcDNAライブラリ(ストラタジーン社、ハイデルベルク)を含むラムダファージに感染させた。感染した大腸菌細胞をペトリ皿の培地中に約75cm2あたり約25000プラークの密度で播種した。約9時間インキュベートした後、ニトロセルロースフィルターを溶解した細菌の上に載せ、1分後除去した。フィルターをまず0.5M NaOH、1.5M NaCl中で2分インキュベートし、その後0.5Mトリス塩酸pH7.0中で2分および次に2×SSC中で2分洗浄した。乾燥およびUVクロスリンクによって固定した後、放射性標識DNAプローブ(ランダムプライミング)を加える前に、フィルターを緩衝液A中で3時間インキュベートした。サイズ約2.7のpRL2プラスミドDNAインサートの断片(実施例4および5参照)をプローブとして用いた。この断片を制限酵素XhoIおよびHindIIIで切断すると、pRL2のcDNAインサートの3’末端を示した(図8参照)。
48℃で12時間ハイブリダイゼーションを行った後、フィルターを室温で2×SSC/1%SDS中で1×10分洗浄し、次に1×SSC/0.5%SDS中で35℃で2×20分洗浄し、その後オートラジオグラフィーを行った。
cDNAインサートを含むファージクローンを3回のスクリーニングサイクルにおいて選別した。それによって、約1,500,000個のファージプラークがスクリーニングされ、約6個のプラークを同定した。
3つの陽性ファージクローンを定法によるpBluescriptプラスミドのインビボ切除に用いた。対応するインサートのDNA配列はサンガーら(Sanger、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 74(1977)、5463〜5467)の方法に従って決定した。このようにトウモロコシからのR1酵素をコードするインサートを含む多くのクローンを同定することができた。適したクローンのcDNAインサートであるR1Mは完全に決定された。核酸配列を配列番号:5に示す。そこから導出したアミノ酸配列を配列番号:6に示す。
R1Mクローンの適したcDNAインサートを、定法によって(サムブルックら(Sambrook)、「分子クローニング:実験マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)」、第二版、Cold Spring Harbor Laboratory Press、(1989)、ニューヨーク、アメリカ)、NotIおよびXhoIによってpBluescript誘導体から単離した。付着末端を塞ぎ、断片をpUBIbarベクターのHpaI部位に挿入した。このプラスミドは上記の方法に従って植物細胞、特にトウモロコシの形質転換に用いてもよい。配列番号:5に示す配列は部分的cDNA配列を表しているに過ぎないので、cDNAの5’末端を表す配列を単離するためにさらなる技法を適用した。この目的のため、定法に従ってポリA+RNAをトウモロコシの葉組織から単離した。単離したRNAを、チタン(登録商標)ワンチューブRT-PCRシステム(ベーリンガー・マンハイム社、ドイツ)を用いて、製造元の指示に従ってポリメラーゼ連鎖反応に用いた。この反応において、RNAが第一段階においてcDNAに転写され、次にこれをPCRの鋳型として用いる。以下のオリゴヌクレオチドのプライマーを用いた:
Figure 0004098365
プライマー1と6の組合せにより560bpの断片が得られた。プライマー1と2の組合せは2289bpのPCR断片を生じた。両断片の配列を解析した。得られた配列はcDNAの5’末端のほとんどを表している。部分的cDNAクローンの完全な配列および上記のPCRによって得られた配列を配列番号:7に示す。推定アミノ酸配列を配列番号:8に示す。
ジャガイモの全量のcDNAとの比較により、得られた配列はおそらくまだ完全でなく、5’末端で約420bpがなお欠失していることが判明した。この欠失配列は、当業者に周知の方法によって完全にすることができる。例えば、5’RACE法(cDNA末端の迅速増幅)を用いてcDNAの5’末端を単離することが可能である。この方法において、cDNAの未知の5’末端をPCRによって増幅することができる。この方法は通常、既知のcDNAと比較して5’末端で伸長されるcDNAを作製するために用いられる。5’RACE法を適用するために、例えば、マラソン-cDNA増幅キット(クロンテック社)を用いることができる。
完全なcDNAを単離するその他の可能性としてはさらに、例えばトウモロコシのラムダZAP cDNAライブラリを用いたPCR、発現ライブラリの免疫スクリーニング、または標準的なハイブリダイゼーション法の使用がある。
配列表
(1)一般情報:
(i)出願人:
(A)名称:PlantTec Biotechnologie GmbH
(B)街路名:Hermannswerder 14
(C)市名:Potsdam
(E)国名:DE
(F)郵便番号:14473
(ii)発明の名称:Novel nucleic acid molecules from maize and their use for the production of modified starch
(iii)配列数:11
(iv)コンピュータ読み取りフォーム:
(A)メディア形式:Floppy disk
(B)コンピュータ:IBM PC compatible
(C)運転システム:PC-DOS/MS-DOS
(D)ソフトウェア:PatentIn Release #1.0,Version #1.30(EPA)
(2)配列番号:1の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:4856塩基対
(B)配列の型:ヌクレオチド
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:cDNA to mRNA
(vi)起源:
(A)生物名:Solanum tuberosum
(B)株名:C.V.Berolina
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:CDS
(B)存在位置:105..4497
(xi)配列の記載:配列番号:1:
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
(2)配列番号:2の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:1464アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:蛋白質
(xi)配列の記載:配列番号:2:
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
Figure 0004098365
(2)配列番号:3の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:1918塩基対
(B)配列の型:ヌクレオチド
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:cDNA to mRNA
(vi)起源:
(A)生物名:Solanum tuberosum
(B)株名:C.V.Desiree
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:CDS
(B)存在位置:1..1555
(xi)配列の記載:配列番号:3:
Figure 0004098365
Figure 0004098365
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(2)配列番号:4の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:518アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:蛋白質
(xi)配列の記載:配列番号:4:
Figure 0004098365
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Figure 0004098365
(2)配列番号:5の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:2307塩基対
(B)配列の型:ヌクレオチド
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:cDNA to mRNA
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:Zea mays
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:CDS
(B)存在位置:33..1943
(xi)配列の記載:配列番号:5:
Figure 0004098365
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Figure 0004098365
(2)配列番号:6の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:637アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:蛋白質
(xi)配列の記載:配列番号:6:
Figure 0004098365
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Figure 0004098365
Figure 0004098365
(2)配列番号:7の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:4329塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:cDNA to mRNA
(iii)ハイポセティカル:NO
(iv)アンチセンス:NO
(vi)起源:
(A)生物名:Zea mays
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:CDS
(B)存在位置:2..4009
(xi)配列の記載:配列番号:7:
Figure 0004098365
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Figure 0004098365
(2)配列番号:8の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:1336アミノ酸
(B)配列の型:アミノ酸
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:蛋白質
(xi)配列の記載:配列番号:8:
Figure 0004098365
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(2)配列番号:9の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:30塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸
(A)他の核酸の説明:/desc=”oligonucleotide”
(iii)ハイポセティカル:YES
(iv)アンチセンス:NO
(xi)配列の記載:配列番号:9:
Figure 0004098365
(2)配列番号:10の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:28塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸
(A)他の核酸の説明:/desc=”oligonucleotide”
(iii)ハイポセティカル:YES
(iv)アンチセンス:NO
(xi)配列の記載:配列番号:10:
Figure 0004098365
(2)配列番号:11の情報:
(i)配列の特性:
(A)配列の長さ:26塩基対
(B)配列の型:核酸
(C)鎖の数:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖状
(ii)配列の種類:他の核酸
(A)他の核酸の説明:/desc=”oligonucleotide”
(iii)ハイポセティカル:YES
(iv)アンチセンス:NO
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:modified_base
(B)存在位置:15
(D)他の情報:/mod_base=i
(ix)配列の特徴:
(A)特徴を表す記号:modified_base
(B)存在位置:18
(D)他の情報:/mod_base=i
(xi)配列の記載:配列番号:11:
Figure 0004098365

Claims (35)

  1. ウモロコシ由来の蛋白質をコードする核酸分子であって、植物細胞中における該蛋白質の発現の減少が、植物細胞において合成されるデンプンのリン酸含量の減少を引き起こすことによって特徴付けられる、
    (a) 配列番号:6または配列番号:8に示すアミノ酸配列を含む蛋白質をコードする核酸分子;
    (b) 配列番号:5または配列番号:7に示すヌクレオチド配列のコード領域を含む核酸分子:
    (c) (a)または(b)に示す核酸分子の相補鎖と、ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする核酸分子;および
    (d) 遺伝子コードの縮重のために、その配列が(a)〜(c)のいずれか1つの核酸分子の配列とは異なる核酸分子
    からなる群より選択される核酸分子、ならびに該核酸分子のそれぞれの相補鎖。
  2. 請求項1記載の核酸分子を含むベクター。
  3. 核酸分子が真核および原核細胞において転写を確実にする制御エレメントに連結している、請求項2記載のベクター。
  4. 請求項1記載の核酸分子または請求項2もしくは3記載のベクターによって遺伝的に改変された宿主細胞。
  5. トランスジェニック植物細胞である、請求項4記載の宿主細胞。
  6. 請求項5記載の植物細胞を含む植物。
  7. 請求項6記載の植物および/または該植物のデンプン貯蔵部分からデンプンを抽出する段階を含む、改変デンプンの製造方法。
  8. 請求項4記載の宿主細胞を、蛋白質を発現可能な条件下で培養し、蛋白質が細胞および/または培養培地から単離される、トウモロコシ由来の蛋白質の製造法。
  9. 請求項1記載の核酸分子によってコードされる、または請求項記載の方法によって得ることができる蛋白質。
  10. 請求項記載の蛋白質を特異的に認識する抗体。
  11. 請求項1記載の核酸分子と特異的にハイブリダイズする長さが少なくとも15ヌクレオチドである核酸分子。
  12. 請求項1記載のDNA分子の転写物と相補的であるアンチセンスRNAをコードするDNA分子。
  13. 共抑制効果のために、植物細胞における発現時に、請求項1記載の核酸分子の発現が減少する、RNAをコードするDNA分子。
  14. 請求項12または13記載のDNA分子を含むベクター。
  15. DNA分子が植物細胞において転写を確実にする制御DNAエレメントに結合している、請求項14記載のベクター。
  16. 請求項12もしくは13記載のDNA分子、または請求項14もしくは15記載のベクターを含む宿主細胞。
  17. 植物細胞において転写を確実にする制御DNAエレメントと共に、請求項12または13記載のDNA分子を含む、トランスジェニック植物細胞。
  18. デンプン生合成および/または改変に関与する少なくとも1つのさらなる酵素の活性が、非形質転換植物と比較して低下している、請求項17記載のトランスジェニック植物細胞であって、前記酵素がデンプン顆粒結合デンプンシンターゼまたは分岐酵素である、トランスジェニック植物細胞
  19. 分岐酵素の活性が低下している、請求項18記載のトランスジェニック植物細胞。
  20. イソ型Iのデンプン顆粒結合デンプンシンターゼ(GBSS I)の活性が低下している、請求項19記載のトランスジェニック植物細胞。
  21. 請求項1720のいずれか一項記載の植物細胞を含む、トランスジェニック植物。
  22. 請求項12または13記載のDNA分子の転写によって得ることができるRNA分子。
  23. 内因性の形で細胞において合成される請求項記載の蛋白質の量が細胞において減少していることを特徴とする、改変デンプンを合成するトランスジェニック植物細胞の製造法。
  24. 細胞における請求項記載の蛋白質量の減少がアンチセンス効果によって生じることを特徴とする、請求項23記載の方法。
  25. 細胞における請求項記載の蛋白質量の減少が共抑制効果によって生じることを特徴とする、請求項23記載の方法。
  26. デンプン生合成および/または改変に関与する少なくとも1つのさらなる酵素の酵素活性が、非形質転換植物と比較して低下している、請求項2325のいずれか一項記載の方法であって、前記酵素がデンプン顆粒結合デンプンシンターゼまたは分岐酵素である、方法
  27. 酵素が分岐酵素である、請求項26記載の方法。
  28. 酵素がイソ型Iのデンプン顆粒結合デンプンシンターゼ(GBSS I)である、請求項26記載の方法。
  29. 請求項2328のいずれか一項記載の方法によって得ることができる植物細胞。
  30. 請求項29記載の植物細胞を含むトランスジェニック植物。
  31. 請求項21もしくは30記載の植物から、および/または該植物のデンプン貯蔵部分からデンプンを抽出する段階を含む、改変デンプンの製造法。
  32. 請求項5記載の植物細胞を含む請求項6記載の植物の繁殖材料。
  33. 請求項17から20のいずれか一項記載または請求項29記載の植物細胞を含む、請求項21または30記載の植物の繁殖材料。
  34. トウモロコシ植物である請求項21または30記載のトランスジェニック植物。
  35. 請求項34記載のトウモロコシ植物の種子。
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