JP4565231B2 - 外来遺伝子産物を植物の種子中に高度に蓄積させる方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外来遺伝子産物を植物の種子中に高度に蓄積させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
種子貯蔵タンパク質は、古くから溶解性に基づいて、グルテリン、グロブリン、プロラミン、アルブミンの4つに大別される。イネにおいては小麦やトウモロコシなどの他の穀類とは異なりグルテリンが主要な種子貯蔵タンパク質として約7〜8割を占める。グルテリン遺伝子群はハプロイドゲノムあたり約10個の遺伝子より構成されており、これらの遺伝子群はコード領域においてアミノ酸配列レベルで60〜65%の相同姓を示す2つのサブファミリー、GluAとGluBに分類される。またそれぞれのサブファミリーにはアミノ酸レベルで80%以上の相同性を示す5個程度の遺伝子が含まれている。グルテリン遺伝子は胚乳特異的に発現し、蓄積する。発現の組織特異性はかなり厳密に制御されており、葉や、根など他の組織には発現しない。グルテリン遺伝子群の発現はGluA-3以外はだいたいにおいて協調的でありmRNA量は開花後5日目より出現、15日目頃にピークに達し、その後減少するというパターンを示す。グルテリン遺伝子群のなかではGluB-1遺伝子が最もプロモーター活性が強い。
【0003】
イネでは、主要な種子貯蔵タンパク質であるグルテリン蓄積量が減少した突然変異体が単離されている。飯田らは、グルテリンの酸性サブユニットα1, α2, α3を欠く劣性の変異体を、それぞれコシヒカリに対するγ線照射個体から選抜した。これらは、それぞれ単一の劣性遺伝子(glu1, glu2, glu3)により支配されている。この3種の変異体の交配により、α1, α2, α3全てを欠く変異体(α123)も作出されている(Iida,S. et al. (1997) Theor.Appl.Genet.94,177-183)。
【0004】
LGC-1は、EMS処理したニホンマサリから選抜された突然変異体であり、グルテリンが著しく減少するという表現形を示す(Iida,S. et al. (1993) Theor.Appl.Genet.87,374-378) 。このLGC-1はプロラミンやグロブリン量が増加しているという特徴も併せ持つ。LGC-1は単因子優性の遺伝子に支配されている。LGC-1とα1、α2、α3の欠損突然変異体について、その欠損遺伝子がそれぞれマッピングされた結果、LGC-1のタンパク質突然変異遺伝子(lgc-1)とα1が欠失した突然変異体の突然変異遺伝子(glu1)は同じ遺伝子座に座乗することが明らかとなった。グルテリン(GluB)遺伝子をプローブとしたサザンハイブリダイゼーションの結果からは、LGC-1はGluB遺伝子もしくはその近傍に変異が生じていることが示唆されている。ノーザン解析により、LGC-1とその原品種であるニホンマサリの出穂約16日の胚乳でのGluB遺伝子の発現量を比較したところ、LGC-1で著しく減少していることが明らかとなった。
【0005】
一方、ダイズにおいては種子貯蔵蛋白質としてグリシニンが知られている。グリシニンは、シグナルペプチドと酸性、塩基性ポリペプチドが結合した約60kDaの大きさの前駆体ポリペプチドとして形成され、シグナルペプチドが切断される。さらに、その後Asn-Glyのサイトで切断されて生じた特定の酸性ポリペプチド(A)と塩基性ポリペプチド(B)と呼ばれる2種類のポリペプチドがジスルフィド結合で重合したサブユニットを形成する。タンパク質顆粒(プロテインボディPB)内にはこのサブユニットが6個集合して6量体を形成して蓄積されている。この6量体は沈降係数が11Sであることから11S型種子貯蔵タンパク質とも呼ばれる。グリシニンはcDNAの1次構造解析及びにアミノ酸配列の相同姓によりサブユニットはグループI、グループIIに分けられる。現在のところ、サブユニットとしてグループIのA1aB1b, A1bB2, A2B1a、グループIIのA3B4, A5A4B3が知られている。ダイズグリシニンはこれらサブユニットが、ほぼランダムに6個組合わさって形成されていることが知られている。また、ダイズグリシニンのA1aB1bサブユニットに由来するペプチドが、胆汁酸結合能を持つことが報告され(牧野志雄 食品工業, 39 (24), 77-87 (1996))、ダイズタンパク質の血清コレステロール値低下機能がA1aB1bサブユニットへ依存していることが示唆されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記したダイズグリシニンのコレステロール低下作用などの優れた生理機能に着目し、その遺伝子(A1aB1b)をイネ種子の胚乳で発現させ、種子中の貯蔵蛋白質成分を改変したコメの作出に既に成功している(特許第3030339号)。しかしながら、実際に、このコメを摂取して、所望の生理機能効果を十分に得るためには、外来遺伝子産物をより高度に植物のイネ種子中に蓄積させる技術の開発が必要である。本発明は、このような必要性に鑑みてなされたものであり、その目的は、外来遺伝子産物を植物の種子中に高度に蓄積させる方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく、まず、植物種子中で外来遺伝子を高発現させるためのプロモーターの改良を試みた。イネ種子貯蔵タンパク質グルテリンGluB-1遺伝子プロモーター領域の検討を行ったところ、従来のグリシニン遺伝子の発現に用いたベクターには、グルテリン遺伝子の5'非翻訳領域を完全には含んでいないことが判明した。本発明者らは、これまでその重要性が認識されていなかったグルテリン遺伝子の5'非翻訳領域に着目し、発現ベクターへの5'非翻訳領域の挿入によるmRNAの蓄積レベルの向上の可能性を検討した。その結果、GluB-1遺伝子プロモータとグリシニン(A1aB1b)の間に、タバコの光合成系遺伝子のエンハンサー配列を挿入した場合(pSaDb)には、従来のグリシニン遺伝子導入体と比較して発現レベルの向上は見られなかったが、グルテリンの完全な5'非翻訳領域を挿入した場合(ATG)には、mRNA蓄積レベル、タンパク質蓄積レベル共に著しく向上することを見出した。
【0008】
これまで外来遺伝子を植物体において発現させる場合に、植物の持つ遺伝子の発現(転写、翻訳)の最大可能容量は全く考慮されていなかった。従って、一般的に実験に用いられている植物品種への外来遺伝子の導入しか試みられることはなかった。本発明者等は、植物の「最大可能容量」にも着目し、特定の蛋白質が欠損している突然変異体を利用することにより、外来遺伝子産物をより高度に集積できるのではないかと考えた。そこで、突然変異体を利用した外来遺伝子の発現、蓄積を試みた。
【0009】
イネにおいては、LGC-1やα123など主要な貯蔵タンパク質を欠く突然変異体がいくつか知られている。本発明者等は、これら種子貯蔵タンパク質欠損突然変異体では、本来蓄積されるべき貯蔵タンパク質の生合成に利用されないため、タンパク質が翻訳される際に利用できる遊離アミノ酸量などが正常体に比べて多いのではないかと考えた。さらに、LGC-1においてはグルテリン遺伝子が発現レベルで抑制されているため、外来遺伝子の発現においてグルテリンプロモーターを用いた場合には、本来グルテリンの発現に用いられるべき転写因子を利用して、外来遺伝子を高発現させることができるのではないかと考えた。そこで、LGC-1またはα123とグリシニン導入体11-5とを交配させることにより、該変異体にグリシニン遺伝子を導入し、その種子におけるグリシニンの蓄積レベルを検討した。その結果、本発明者等は、LGC×11-5およびα123×11-5のいずれの系統も、11-5と比較してグリシニンタンパク質蓄積量が著しく増加することを見出した。
【0010】
即ち、本発明者等は、種子貯蔵蛋白質の遺伝子の5'非翻訳領域を利用することにより植物種子中で外来遺伝子を高度に発現させるベクターを開発することに成功すると共に、外来遺伝子の導入の対象として種子貯蔵タンパク質欠損突然変異体を利用することにより植物種子内で外来遺伝子産物を高度に蓄積させることに成功し、これにより本発明を完成するに至った。
【0011】
本発明は、より詳しくは、
(1) 植物の種子中で外来遺伝子産物を蓄積させる方法であって、内因性の種子貯蔵蛋白質を欠損する植物体に外来遺伝子を導入し、植物体内で発現させることを含む方法、
(2) 外来遺伝子の導入が、植物の種子中で発現を保証するプロモーターの下流に機能的に結合された外来遺伝子を含むベクターを用いて行なわれる、(1)に記載の方法、
(3) 外来遺伝子の導入が、該外来遺伝子を保有する植物体との交配により行なわれる、(1)に記載の方法、
(4) 発現ベクターにおける、植物の種子中で発現を保証するプロモーターと外来遺伝子との間に、種子貯蔵蛋白質をコードする遺伝子の5'非翻訳領域が挿入されている、(2)に記載の方法、
(5) 5'非翻訳領域が完全なものである、(4)に記載の方法、
(6) 5'非翻訳領域がグルテリン、グロブリン、プロラミン、およびアルブミンからなる群より選択されるタンパク質をコードする遺伝子の5'非翻訳領域である、(4または5)に記載の方法、
(7) 5'非翻訳領域が配列番号:1に記載の塩基配列からなる、(6)に記載の方法、
(8) 植物体において欠損する種子貯蔵蛋白質がグルテリン、グロブリン、プロラミン、およびアルブミンからなる群より選択される、(1)から(7)のいずれかに記載の方法、
(9) 外来遺伝子が導入された、内因性の種子貯蔵蛋白質を欠損する形質転換植物細胞、
(10) 植物の種子中で発現を保証するプロモーターの下流に機能的に結合された外来遺伝子を含むベクターが導入された、内因性の種子貯蔵蛋白質を欠損する形質転換植物細胞、
(11) 発現ベクターにおける、植物の種子中で発現を保証するプロモーターと外来遺伝子との間に、種子貯蔵蛋白質をコードする遺伝子の5'非翻訳領域が挿入されている、(10)に記載の形質転換植物細胞、
(12) 5'非翻訳領域が完全なものである、(11)に記載の形質転換植物細胞、
(13) 5'非翻訳領域がグルテリン、グロブリン、プロラミン、およびアルブミンからなる群より選択されるタンパク質をコードする遺伝子の5'非翻訳領域である、(11)または(12)に記載の形質転換植物細胞、
(14) 5'非翻訳領域が配列番号:1に記載の塩基配列からなる、(13)に記載の形質転換植物細胞、
(15) 欠損する種子貯蔵蛋白質がグルテリン、グロブリン、プロラミン、およびアルブミンからなる群より選択される、(9)から(14)のいずれかに記載の形質転換植物細胞、
(16) (9)から(15)のいずれかに記載の形質転換植物細胞を含む形質転換植物体、
(17) 植物の種子中で発現を保証するプロモーターおよび該プロモーターに結合された種子貯蔵蛋白質をコードする遺伝子の完全な5'非翻訳領域を含むベクター、
(18) 5'非翻訳領域がグルテリン、グロブリン、プロラミン、およびアルブミンからなる群より選択されるタンパク質をコードする遺伝子の5'非翻訳領域である、(17)に記載のベクター、
(19) グルテリン遺伝子の5'非翻訳領域が配列番号:1に記載の塩基配列からなる、(18)に記載のベクター、
(20) 植物の種子中で発現を保証するプロモーターがグルテリン、グロブリン、プロラミン、およびアルブミンからなる群より選択されるタンパク質をコードする遺伝子のプロモーターである、(17)から(19)のいずれかに記載のベクター、
(21) 5'非翻訳領域の下流に外来遺伝子が機能的に結合されている、(17)から(20)のいずれかに記載のベクター、
(22) (21)に記載のベクターが導入された形質転換植物細胞、
(23) (22)に記載の形質転換植物細胞を含む形質転換植物体、
(24) (16)または(23)に記載の形質転換植物体の子孫またはクローンである、形質転換植物体、
(25) (16)、(23)、(24)のいずれかに記載の形質転換植物体の繁殖材料、を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明は、植物の種子中で外来遺伝子産物を高度に蓄積させる方法を提供する。本発明の方法は、外来遺伝子を発現させる対象として、内因性の種子貯蔵蛋白質を欠損する植物体を用いることを特徴とする。ここで「欠損する」とは、完全な欠損のみならず、部分的な欠損も含まれる。このような植物体では、タンパク質が翻訳される際に利用できる遊離アミノ酸量などが正常体に比べて多いと考えられ、種子において効率的に外来遺伝子の翻訳産物を蓄積させることができる。
植物体において欠損している種子貯蔵蛋白質としては特に制限はなく、例えば、グルテリン、グロブリン、プロラミン、およびアルブミンが挙げられる。
【0013】
これら蛋白質が欠損した植物体は、γ線照射やEMS、MNUなどの突然変異誘発剤処理を行なった植物の種子から選抜することにより得ることができる。種子貯蔵蛋白質を欠損する変異体の選抜は、種子2分割法により実施することができる。
即ち、種子を2つに割り、胚乳部からタンパク質を抽出し、目的の形質を持つ種子を選び出す。目的の形質を持つ胚乳部に対応する胚部から後代が得られる。
【0014】
また、共抑制やアンチセンス法により、種子貯蔵タンパク質の蓄積レベルの低い植物体を作成することもできると考えられる。共抑制においては、減少させたい種子貯蔵タンパク質の遺伝子の一部を改変し、これを植物体に導入する。これにより改変された遺伝子と一定以上のホモロジーを持つ遺伝子の発現を抑制することができる(例えば、上記したLGC-1変異体は、γ線照射個体に由来するものであるが、グルテリンα1サブユニット遺伝子の変異により共抑制が生じたものと考えられる)。また、アンチセンス法においては、減少させたい遺伝子の転写産物に相補的なアンチセンスRNAをコードするDNAを植物体に導入すればよい。
【0015】
本発明においては、例えば、イネのLGC-1やα123など主要な貯蔵タンパク質を欠く公知の突然変異体を用いることも可能である。
【0016】
外来遺伝子としては、植物の種子中で発現させることを望む任意の遺伝子を用いることができる。例えば、外来遺伝子としてダイズグリシニン遺伝子を用いれば、栄養性や加工特性に優れ、ヒトの血清中コレステロール値を低下させる健康維持増進性を備えた付加価値の高い農作物を生産することが可能である(特許第3030339号)。また、受動免疫療法に用いることのできるワクチン遺伝子、生理機能性ペプチドを可変領域に組み込んだ改変グルテリンの遺伝子、その他、有用酵素遺伝子をイネに導入すれば、高付加価値を有するコメを作出することができる。
【0017】
外来遺伝子を植物種子中に発現させる場合には、植物の種子中で発現を保証するプロモーターの下流に機能的に結合された外来遺伝子を含むベクターを好適に用いることができる。ここで「機能的に結合された」とは、プロモーターの活性化に応答して外来遺伝子が発現するように該プロモーターと該外来遺伝子とが結合していることを意味する。
【0018】
外来遺伝子の発現のために用いるプロモーターとしては、例えば、イネの種子において発現させる場合には、グルテリン遺伝子のプロモーター(Takaiwa,F.et al.,Plant Mol.Biol.,17,875-885,1991)を用いることができる。また、インゲンマメ、ソラマメ、エンドウなどの豆科作物やピーナツ、ゴマ、ナタネ、綿実、ヒマワリ、サフラワーなどの油糧用種子作物の種子において発現させる場合には、グリシニン遺伝子のプロモーターあるいは各作物の主要な貯蔵タンパク質遺伝子のプロモーター、例えば、インゲンマメであればファゼオリン遺伝子のプロモーター(Murai,N.et al.,Science,222,476-482,1983)、ナタネであればクルシフェリン遺伝子のプロモーター(Rodin,J.et al.,Plant Mol.Biol.,20,559-563,1992)を用いることができる。これらプロモーターの具体例は、あくまで例示であり、例えば、35Sプロモーターなどの恒常的な発現のためのプロモーターを用いることも考えられる。
【0019】
植物の種子中で効率的に外来遺伝子産物を蓄積させるために、ベクターにおけるプロモーターと外来遺伝子との間に、種子貯蔵蛋白質をコードする遺伝子の5'非翻訳領域を挿入すると好ましい。このような5'非翻訳領域としては、例えば、グルテリン(X54313,O.sativa GluA-3 gene for gluterin,gi|20207|emb|X54313.1|OSGLUA3[20207]、X54314,O.sativa GluB-1 gene for gluterin,gi|20209|emb|X54314.1|OSGLUB1[20209])、グロブリン(X62091,LOW MOLECULAR WEIGHT GLOBULIN, gi|5777591|emb|X62091.1|OSLMWG[5777591])、プロラミン(D11385,Oryza sativa mRNA for prolamin,complete cds, gi|218186|dbj|D11385.1|RICPLM[218186])、またはアルブミン(D11431,Rice RA17 gene for allergenic protein,complete cds, gi|218194|dbj|D11431.1|RICRA17[218194]、D11432,Rice RA14 gene for allergenic protein,complete cds, gi|218192|dbj|D11432.1|RICRA14[218192])をコードする遺伝子の5'非翻訳領域を例示することができる。5'非翻訳領域は、完全なものであると特に好ましい。本発明においては、2種の種子貯蔵蛋白質をコードする遺伝子の5'非翻訳領域のキメラを用いることも可能である。配列番号:1に、GluB-1遺伝子の完全な5'非翻訳領域を示す。
【0020】
植物の種子中で発現を保証するプロモーターの下流に5'非翻訳領域が挿入されたベクターおよびさらに外来遺伝子が挿入されたベクターの構築は、当業者に公知の遺伝子操作技術を利用して行なうことができる。
【0021】
ベクターを導入する植物細胞の由来する植物種としては、種子植物であれば、本発明の本質からして、特に制限はない。例えば、イネ、オオムギ、コムギ、ライムギ、トウモロコシなどの穀類、インゲンマメ、ソラマメ、エンドウなどの豆科作物、ピーナツ、ゴマ、ナタネ、綿実、ヒマワリ、サフラワーなどの油糧用種子作物などを例示することができる。
【0022】
本発明においてベクターが導入される植物細胞の形態としては、植物体に再生可能なあらゆる種類の形態の植物細胞が含まれる。例えば、培養細胞、プロトプラスト、苗条原基、多芽体、毛状根、カルスが挙げられるが、これらに制限されない。本発明における植物細胞には、植物体中の細胞も含まれる。
【0023】
ベクターを植物細胞へ導入する方法としては、当業者に公知の方法を用いることができる。例えば、アグロバクテリウム・ツメファシエンスやアグロバクテリウム・リゾゲネスを利用した間接導入法(Hiei,Y.et al.,Plant J.,6,271-282,1994、Takaiwa,F.et al.,Plant Sci.111,39-49,1995)や、エレクトロポレーション法(Tada,Y. et al. Theor.Appl.Genet,80,475,1990)、ポリエチレングリコール法(Datta,S.K.et al.,Plant Mol Biol.,20,619-629,1992)、パーティクルガン法(Christou,P.et al.,Plant J.2,275-281,1992、Fromm,M.E.,Bio/Technology,8,833-839,1990)などに代表される直接導入法を用いることが可能である。
【0024】
形質転換された植物細胞は、再生させることにより植物体を作出することができる。再生の方法は植物細胞の種類により異なるが、代表的な方法としては、例えば、イネであればFujimuraらの方法(Fujimura,t.et al.,Plant Tissue Culture Lett.,2,74,1995)、トウモロコシであればArmstrongらの方法(Armstrong,C.L.and Phillips,R.L.,Crop Sci.,28,363-369,1988)、ナタネであればRadkeらの方法(Radke S.E.,Theor.Appl.Genet.75,685-694,1988)が挙げられる。
【0025】
内因性の種子貯蔵蛋白質が欠損した植物体への外来遺伝子の導入は、このようにベクターを植物体に導入する方法以外に、交配を利用して行なうことができる。例えば、まず、上記のベクターの導入によりゲノム内に外来遺伝子を保持する植物体を作出し、次いで、該植物体と内因性の種子貯蔵蛋白質が欠損する植物体を交配させることにより、内因性の種子貯蔵蛋白質が欠損する植物体に外来遺伝子を導入することができる。
【0026】
一旦、ゲノム内に外来遺伝子が導入された形質転換植物体が得られれば、該植物体から有性生殖により子孫を得ることが可能である。また、該植物体やその子孫あるいはクローンから繁殖材料(例えば、種子、株、カルス、プロトプラスト等)を得て、それらを基に該植物体を量産することも可能である。本発明の形質転換植物体は、導入した外来遺伝子の発現により、種子中に高度に外来遺伝子産物を蓄積させることができる。これにより、種子中に蓄積させる外来遺伝子産物の特性に応じて、例えば、種子の栄養性、加工特性、健康増進特性などを効果的に改変することができる。また、抗体や酵素などを種子中に蓄積させることにより、効率的に医薬品や工業製品を製造を行なうことも可能である。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実験例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実験例に制限されるものではない。
【0028】
[実験例1] 改良したプロモーターを用いたダイズグリシニン発現ベクターの構築およびダイズグリシニンを発現するイネ植物体の作出
(1)キメラ遺伝子のコンストラクトと遺伝子導入
GluB-1遺伝子プロモーターに、グリシニン(A1aB1b)をコードするcDNAを連結し、その中間に、Nではグルテリン(+1〜18) / グリシニン(-27〜ATG)の非翻訳領域のキメラ配列(45 bp)を、ATGでは、GluB-1の完全な5'非翻訳領域(44 bp)を挿入した(図1)。コントロールとしてタバコの光合成系遺伝子の翻訳エンハンサー配列pSaDbの5'非翻訳領域を挿入した発現ベクターを構築した。これらキメラ遺伝子を持つプラスミドをアグロバクテリウム法(Goto,F. et al. (1999) Nat.Biotechnol.17,282-286)を用いてイネ(Oryza sativa cv Kitaake)に導入した。 11-5は、GluB-1遺伝子プロモーター(-1302〜+18)にグリシニン(A1aB1b)をコードするcDNAを連結したキメラ遺伝子をエレクトロポレーション法によりイネ(Oryza sativa cv Matsuyama-mii)に導入したものから選抜した。
【0029】
(2)GluB-1遺伝子の5'非翻訳領域が、種子における外来遺伝子の発現に与える影響
アグロバクテリウム法で遺伝子を導入し、得られた植物体の種子(T1)の、タンパク質レベルでの解析を行った。N, pSaDb, ATGのを比較したところ、ATG > N > pSaDbの順に高レベルでグリシニンを蓄積する植物体の出現頻度が高いことが明らかとなった(図2)。
【0030】
次に、高レベルでグリシニンを蓄積していたN, ATGの各遺伝子導入系統より、それぞれ最も発現レベルの高い系統を選抜し、それぞれ自家交配によりホモ個体をスクリーニングした。そして、ホモ個体のmRNAレベル、タンパク質レベルの解析を以下のように行った。RNA解析においては、まず、RNAをSDS-フェノール法により抽出した。開花後約15日の未熟種子12粒を液体窒素で凍らせ乳鉢を用いて微細粉末とし、バッファー(0.1M Tris-HCl (pH 9.0), 1% SDS, 0.1M NaCl, 5mM EDTA)と、フェノール−クロロホルム−イソアミルアルコール(25 : 24 : 1)を混合して、全核酸を抽出した。遠心して上清を回収し、もう一度、フェノール−クロロホルム−イソアミルアルコール(25 : 24 : 1)抽出を行った。その後エタノール沈殿により全核酸を回収し、蒸留水に再溶解した後に2M LiCl中でRNAを沈殿させ、遠心によりRNAをサンプルとして回収した。RNAは1.2%のアガロースゲルで電気泳動し、その後ナイロンメンブレンにブロッティングした。作成したメンブレンは50% (v/v)ホルムアミド, 6×SSC, 0.5% (w/v) SDS, 5×デンハルト溶液中で、42℃にて、32Pラベルされたグリシニン(A1aB1b)cDNAとハイブリダイズさせた。その後、メンブレンを、2×SSC, 0.1% SDS溶液中、室温で3回、0.1×SSC, 0.1% SDS溶液中にて55℃で20分間一回洗浄した。一方、タンパク質解析においては、完熟種子10mgあたり、250μlの10%(v/v) グリセロール, 0.25 %(w/v) SDS, 5% 2-メルカプトエタノールを含む62.5 mMのTris-HCl (pH6.8)抽出バッファーを用いて、全タンパク質を抽出し、100 ℃にて5分処理した後に、SDS-PAGEに供した。SDS-PAGEは15% (w/v)ポリアクリルアミド (アクリルアミド: N, N'-メチレンビスアクリルアミド = 30 : 0.8) ゲルを用いて行った。
【0031】
その結果、NおよびATGのA1aB1bの発現レベルは、11-5と比較して、それぞれ1.43倍と6.56倍であった(図3)。SDS-PAGEでグリシニン酸性サブユニットを分離し、タンパク質蓄積レベルでの比較を行ったところ、NおよびATGのA1aB1b の蓄積レベルは、11-5と比較して、それぞれ1.40倍と1.62倍であった(図3)。このことにより、5'非翻訳領域、特にGluB-1の完全な5'非翻訳領域をGluB-1遺伝子プロモーターとグリシニン(A1aB1b)をコードするcDNAの中間に挿入することが導入遺伝子の発現レベルの改善に有効であることが明らかになった。
【0032】
[実験例2] 突然変異体を利用した外来遺伝子高度集積技術の開発
11-5(Momma,K.et al. (1999) Biosci.Biotechnol.Biochem.63,314-318)と、LGC-1(Iida,S. et al. (1993) Theor.Appl.Genet.87,374-378)または、α123(Iida,S.et al. (1997) Theor.Appl.Genet.94,177-183)を交配し、F1種子を採集した。採集した種子を2分割し(種子2分割法)、胚乳部をタンパク質抽出及びにSDS-PAGEによる解析に用いた。SDS-PAGEの結果から、グリシニンのバンドが濃く、グルテリン酸性サブユニットのバンドが薄くなった種子を選抜した。このような選抜を繰り返し、全ての表現形についてホモになった個体を選抜することができた。
【0033】
LGC×11-5、α123×11-5の胚乳タンパク質をSDS-PAGEにより解析した(図4)。その結果、LGC×11-5では37-39kDaグルテリン酸性サブユニットが全体的に薄くなるというLGC-1の表現形を示していた(グルテリン全量が約3分の1に低下した)。逆に、グリシニン導入体11-5と比較して導入遺伝子産物グリシニンの酸性サブユニットのバンドが著しく濃く(1.4倍)なっていた。一方、α123×11-5では、グルテリンの酸性サブユニットα1、α2、α3のバンドを欠き、α123と同じ表現形を示した。α123×11-5においても、グリシニン導入体11-5と比較して導入遺伝子産物グリシニンの酸性サブユニットのバンドが著しく濃く(1.7倍)なっていた。
【0034】
そこで、導入遺伝子産物グリシニンA1aB1bの蓄積量を定量した。具体的には、種子から抽出した全タンパク質をニトロセルロースメンブレンにスポットし、抗グリシニン(A1aB1b)抗体を用いて免疫抗体反応を行なった。その結果、LGC-1と掛け合わせた場合には導入遺伝子産物グリシニンの酸性サブユニットのバンドが著しく濃くなっていた。またα123と掛け合わせた場合にも同様の効果が見られた。この事から、外来遺伝子産物を種子胚乳中に蓄積させる系において、種子貯蔵タンパク質を欠損するという形質を付加することにより、外来遺伝子産物を高度に集積させることができることが判明した。
【0035】
【発明の効果】
本発明により、外来遺伝子産物を植物種子中において高度に蓄積させる方法が提供された。本発明の方法は、有用性の高い農作物や食品の開発のための重要な基盤技術となると考えられる。
【0036】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 5'UTRの効果を検討するための構築物を示す図である。
【図2】 図1の5' 非翻訳領域を挿入した構築を遺伝子導入した植物でのグリシニン蓄積レベルを測定し、比較したものである。
【図3】 形質転換体イネ種子におけるダイズグリシニンの蓄積と発現を示したものである。Aは、SDS-PAGE(上)およびにノーザン解析(下)の結果を示す写真であり、BはAの結果を定量化し、比較した図である。Nは、グルテリン/グリシニンの非翻訳領域のキメラ配列を挿入したもの、ATGは、グルテリンの完全な5'非翻訳領域を挿入したもの、11-5は、従来のグリシニン遺伝子導入体、Non-traは非形質転換体を示す。
【図4】 グルテリン欠損形質の外来遺伝子産物蓄積への効果を、胚乳タンパク質のSDS-PAGEにより示した写真である。11-5は、マツヤマミイに対し、グリシニン(A1aB1b)遺伝子を導入した形質転換体、LGCはLGC-1を示す。Non-traは、非形質転換体を示す。
Claims (2)
- 植物の種子中で外来グリシニン遺伝子産物を蓄積させる方法であって、内因性の種子貯蔵蛋白質グルテリンを欠損するイネ植物体に、植物の種子中で発現を保証するプロモーターの下流に機能的に結合された外来グリシニン遺伝子を導入し、イネ植物体内で発現させることを含む方法。
- 外来遺伝子の導入が、該外来遺伝子を保有する植物体との交配により行なわれる、請求項1に記載の方法。
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