JP4147378B2 - 鉄道車両用センサ付軸受装置を備えた構造体、及び構造体内の鉄道車両用センサ付軸受装置の異常検知方法 - Google Patents

鉄道車両用センサ付軸受装置を備えた構造体、及び構造体内の鉄道車両用センサ付軸受装置の異常検知方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、センサ付軸受装置を備えた構造体に関し、温度センサが検出する温度から実際の軸受温度を推定して、軸受の焼き付きや剥離などの異常を検知するものである。特に、外気温や風雨などの気象条件や運転条件によって、軸受や温度センサ部の温度が影響を受ける鉄道車両や自動車などの車軸軸受や機械設備等の軸受の異常判定に有効である。
【0002】
【従来の技術】
例えば鉄道車両の車輪を設けた車軸を、この鉄道車両に固定した軸受箱(ハウジング)に対し回転自在に支持するために、転がり軸受が用いられている。転がり軸受部分で異常が発生してこの転がり軸受が焼き付くのを防止するために、転がり軸受に温度センサが組み込まれ、温度センサによる検出温度から異常発生を検知することが行われている。
【0003】
図6に、従来の鉄道車両用の温度センサ付回転支持装置の一例を示す。図示しない車輪を支持固定した状態で、使用時に回転する回転部材である車軸1は、使用時にも回転しない静止部材である軸受箱2の内径側に、転がり軸受である複列円すいころ軸受3により、回転自在に支持されている。この複列円すいころ軸受3は、互いに同心に配置された静止側軌道輪である外輪4及び回転側軌道輪である一対の内輪5,5と、複列に配置された転動体である円すいころ6,6とを備えている。外輪4は、全体が円筒状に形成され、内周面に、静止側軌道である複列の外輪軌道7,7を有している。外輪軌道7,7は、それぞれが円すい内面状で、外輪4の軸方向端部に向かうほど内径が大きくなる方向に傾斜している。
【0004】
一対の内輪5,5は、それぞれ略短円筒状に形成され、それぞれの外周面に、回転側軌道である円すい外面状の内輪軌道8を有している。これら内輪5,5は、小径側の端面同士を間座9を介して互いに突き合わせた状態で、外輪4の内径側に外輪4と同心に配置されている。円すいころ6は、上記各外輪軌道7,7と内輪軌道8,8との間に、それぞれ複数個ずつ配置され、保持器10,10により転動自在に保持されている。
【0005】
外輪4は、軸受箱2に内嵌保持されている。各内輪5,5は、間座9と共に、車軸1の外端(図6の左端)寄り部分に外嵌されている。車軸1の外端部で軸方向外側の内輪5よりも突出した部分には、油切りと称される環状部材11が外嵌されている。また、内側の内輪5の内端面は、別の環状部材11aを介して、車軸1の中間部に形成された段差面12に突き当てられている。したがって、一対の内輪5,5が、図6の状態よりも車軸1の中央寄り(図6の右寄り)に変位することはない。そして、車軸1の外端部に外嵌した有底円筒状の押さえブラケット13により、環状部材11を外側の内輪5の外端面に向けて押し付けている。押さえブラケット13は、車軸1の外端面に複数本のボルト14,14により固定され、各ボルト14の締め付け力に基づき、外側の内輪5を軸方向内方に押圧している。
【0006】
外輪4の両端部には、軟鋼板等の金属板を断面クランク形で全体を略円筒状に形成したシールケース15,15の基端部を内嵌固定している。これらシールケース15,15の内周面と各環状部材11,11aの外周面との間に、それぞれシールリング16,16を設けることにより、複数個の円すいころ6,6を設置した空間17の両端開口部を塞いでいる。この構成により、空間17の内外を遮断して、空間17内に封入した潤滑用のグリースが外部に漏洩するのを防止すると共に、外部から空間17内に雨水や塵埃等の異物が進入するのを防いでいる。
【0007】
軸受箱2の外端開口は、軸受箱2の一端部に固定したカバー18により塞いでいる。カバー18は、合成樹脂若しくは金属材料により全体を有底円筒状に形成され、円筒部19と、円筒部19の一端(図6の左端)の開口を塞ぐ底板部20と、円筒部19の他端(図6の右端)寄り部分の外周面に設けられた外向フランジ状の取付部21とを備えている。カバー18は、円筒部19の他端部を軸受箱2の一端部に内嵌されると共に、取付部21を軸受箱2の一端面に突き当てられた状態で、取付部21を軸受箱2の一端面にボルトで固定されることにより、軸受箱2の外端開口を塞いでいる。
【0008】
カバー18には、温度センサ24が設けられている。温度センサ24は、カバー18の内面と外面とを貫通する取付孔22aに挿着されている。
複列円すいころ軸受3が剥離を起こしたり、空間17内に封入したグリースの劣化やもれ等、何らかの原因で複列円すいころ軸受3の温度が上昇すると、温度センサ24がこの温度上昇を検出する。温度センサ24による検出温度が所定値(アラーム閾値)を超えたことが検知されると、図示しない制御手段が、運転席に設置した警告灯を点灯させる等の警報を発する。このような警報が出された場合、運転手は緊急停止等の措置をとる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
軸受3の温度として、温度センサ24によって検出される値は、実際の軸受温度からずれていることがある。特に、鉄道車両や自動車などの場合、走行中と停止中とで温度センサ付近に当たる風の強さが変わったり、温度センサ付近が外気にさらされ冷却されたりするため、温度センサ24によって検出される値が実際の軸受温度と異なることがある。軸受に焼き付きや剥離などによる異常な温度上昇が発生しても、低い外気温や風雪などの気象条件の影響により、温度センサの検出温度がアラーム閾値に達せず、軸受の異常を検知できないことがある。
【0010】
しかしながら、軸受の異常を確実に検知できるようにアラーム閾値を下げると、夏期など外気温が高い場合に、軸受が正常な温度範囲にあっても、軸受の異常と誤って判定してしまうおそれがある。このように、季節の違いや気候の急変によっては、アラーム閾値が不適当になるという問題があった。
【0011】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、センサ検出温度に基づいて、異常発生を確実に検知できる、センサ付軸受装置を備えた構造体、及び構造体内のセンサ付軸受装置の異常検知方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ほぼ同一仕様の複数のセンサ付軸受装置が備えられて、かつそれらセンサ付軸受装置がほぼ同一の使用条件下に置かれる場合、異常が生じたセンサ付軸受装置における温度特性と、正常に作動している他のセンサ付軸受装置における温度特性との間に違いが生じてくる点に、着目した。本発明の目的は、下記構成により達成される。
(1) 転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置を複数備えた構造体であって、前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、前記構造体が、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から平均値を計算し、その平均値との差が前記アラーム閾値を超える温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定する制御手段を備えることを特徴とする構造体。
(2) 転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置を複数備えた構造体であって、前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、前記構造体が、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から最大値を求め、その最大値を除いた他の温度情報の平均値を計算し、前記最大値と前記平均値との差が前記アラーム閾値を超える場合に、前記最大値の温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定する制御手段を備えることを特徴とする構造体。
(3) 転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置を複数備えた構造体であって、前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、前記構造体が、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から平均値と標準偏差(σ)を計算し、その標準偏差に基づく所定範囲(平均値±nσの範囲。なお、nは3以上の数。)の上限及び下限それぞれの前記アラーム閾値を超える温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定する制御手段を備えることを特徴とする構造体。
(4) 転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置を複数備えた構造体であって、前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、前記構造体が、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から最大値を求め、その最大値を除いた他の温度情報の平均値と標準偏差(σ)を計算し、その標準偏差に基づく前記アラーム閾値(平均値+nσ。なお、nは3以上の数。)を前記最大値が超える場合に、前記最大値の温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定する制御手段を備えることを特徴とする構造体。
(5) 構造体内に複数備えられた、転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置の異常を検知する方法であって、前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から平均値を計算し、その平均値との差が前記アラーム閾値を超える温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定することを特徴とする構造体内のセンサ付軸受装置の異常検知方法。
(6) 構造体内に複数備えられた、転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置の異常を検知する方法であって、前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化 に従って決定し、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から最大値を求め、その最大値を除いた他の温度情報の平均値を計算し、前記最大値と前記平均値との差が前記アラーム閾値を超える場合に、前記最大値の温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定することを特徴とする構造体内のセンサ付軸受装置の異常検知方法。
(7) 構造体内に複数備えられた、転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置の異常を検知する方法であって、前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から平均値と標準偏差(σ)を計算し、その標準偏差に基づく所定範囲(平均値±nσの範囲。なお、nは3以上の数。)の上限及び下限それぞれの前記アラーム閾値を超える温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定することを特徴とする構造体内のセンサ付軸受装置の異常検知方法。
(8) 構造体内に複数備えられた、転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置の異常を検知する方法であって、前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、複数のセンサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から最大値を求め、その最大値を除いた他の温度情報の平均値と標準偏差(σ)を計算し、その標準偏差に基づく前記アラーム閾値(平均値+nσ。なお、nは3以上の数。)を前記最大値が超える場合に、前記最大値の温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定することを特徴とする構造体内のセンサ付軸受装置の異常検知方法。
【0013】
上記の構造体としては、鉄道車両や自動車、鉄鋼設備、印刷設備等が挙げられる。
例えば鉄道車両においては、1台の車両に2つの台車がある。各台車には2つの車軸があり、各車軸の左右に車輪が取り付けられており、1つの台車には4個の軸受装置が使用されている。これら4個の軸受装置は、運転条件及び負荷荷重がほぼ同じである。
【0014】
本発明においては、温度センサから求められる複数の温度情報から、異常値の有無を調べ、異常値が有る時はその異常値を出力したセンサ付軸受装置を異常と判定する。こうして、予め設定した条件のみから異常判定を行うのではなく、ほぼ同一環境に置かれている複数のセンサ付軸受装置からの温度情報を用いることで、軸受異常を確実に検知することが可能となる。すなわち、予め設定したアラーム閾値と各軸受の検出温度とを比較する等の場合は、気象条件の違い(夏と冬との温度差等)や運転条件の違い(走行時と停止時との風量差等)によりそのアラーム閾値が適切でなくなる場合がある。一方、本発明によれば、ほぼ同一環境に置かれている複数のセンサ付軸受装置からの温度情報を用いるので、気象条件や運転条件による影響を受けない。また、雰囲気温度を測定するための別途の温度センサ等が不要である。
さらに、車両等の走行・停止や走行速度を検出するセンサや、振動センサを併用することで、異常検知をより正確に行える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。なお、既に説明した部材等については、図中に同一符号又は相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
図1に、本発明の一実施形態に係るセンサ付軸受装置(鉄道車両用温度センサ付回転支持装置)を示す。本実施形態では、温度センサ30が、軸受3の軸方向中心から所定距離L軸方向に離れた位置で、カバー18の円筒部19に設けられている。温度センサ30は、センサケース31内に収容されて、センサユニットが構成されている。センサケース31は、円筒部19に設けられた取付孔22aに挿着され、温度センサ30は、センサケース31内部に収められている。
【0016】
温度センサ30による検出温度は、コンピュータ等によって構成される制御手段35に、有線又は無線で伝送される。制御手段35は、温度センサ30の検出信号を処理し、異常の有無等の判定を行う。
制御手段35は、温度センサ30から離れた位置にあってもよいし、センサケース31内に配置されてもよい。制御手段35の機能の一部を担う部品が、センサケース31内に配置されてもよい。
【0017】
車両が走行し始めると、車軸1の回転と共に内輪5,5等が回転して、軸受3内に摩擦が発生し、その摩擦熱に応じて軸受温度が上昇する。この熱は、外周側にはハウジング2を通じて、内周側には車軸1を通じて、放熱される。
軸受3に生じた熱は、温度センサ30に到達するまでの間に徐々に放熱され、センサケース31においても放熱される。また、車両速度の増加に伴って、この軸受装置の付近に当たる風量も増加するため、さらに放熱される。
【0018】
車両が停止すると、軸受3の温度は下降し始めるが、軸受装置に当たる風速がほぼゼロになることにより、放熱量が減少する。その結果、軸受3及びハウジング2に蓄えられていた熱量が温度センサ30に少しずつ伝達され、温度センサ30による検出温度がしばらくの間徐々に上昇し、その後低下する。
【0019】
図2(A)に、車両の走行時及び停止時の1つの台車における4つの温度センサの検出温度の変化を示す。各軸受装置の温度センサの検出温度T1〜T4は、車両の走行・停止などの運転条件により図2(A)のように変化する。同じ台車の4つの軸受装置は、気象条件や運転条件及び負荷条件がほぼ同じであるため、正常に軸受装置が作動している間は、それら軸受装置の軸受はほぼ同様な温度変化を示す。なお、走行を停止した直後は、前述のように、軸受及びハウジングに蓄えられていた熱量が温度センサに伝達されるため、センサ検出温度が若干上昇する。
【0020】
軸受装置に異常が発生した場合は、図2(B)のような温度変化を示す。すなわち、異常が発生したある軸受装置の検出温度(ここではT4)が、他の軸受装置の検出温度(T1〜T3)に比べて大幅に高くなる。
【0021】
制御手段では、リアルタイムで得られる複数のセンサ検出温度T1〜T4に基づいて、異常値といえる検出温度T4を出力した軸受装置を、異常と判定する。例えば、平均値Tav(=(T1+T2+T3+T4)/4)と各検出温度との温度差、T1−Tav、T2―Tav、T3−Tav、T4−Tavを計算し、温度差(絶対値)が一定の閾値(例えば25℃)を超えるものについて、軸受が異常であると判定する。
また、軸受が異常となった場合はセンサ検出温度が上昇するため、T1〜T4のうち最大温度を求め、これを除いた他の温度の平均値と最大温度との温度差を計算し、その温度差が一定の閾値を超えるものを異常と判定すれば、異常温度を除いて平均値が計算できるため、より正確に判定することができる。もう少し具体的に説明すると、T1〜T4のうち最大値がT3であるとすると、平均値Tav=(T1+T2+T4)/3を計算し、さらに最大値との差T3−Tavを計算し、この値が一定の閾値を超えるものを異常と判定するものである。
このような方法で軸受の異常を判定すれば、冬や夏など外気温が異なる場合、風雨や雪の場合、運転条件が異なる場合でも、正常な軸受の温度差は一定のばらつきの中に収まる。したがって、軸受の温度上昇の異常を確実に検知できる。
【0022】
判定回路の一例を図3に示す。4個の温度センサ30のアナログ出力信号は、それぞれマルチプレクサ(信号切替え器)により切替えられ、順次A/D変換器に入力されてA/D変換され、検出温度T1〜T4としてマイクロコンピュータに読み込まれる。マイクロコンピュータは、検出温度T1〜T4の平均値や、平均値と各検出温度との温度差を計算し、予め設定された閾値に基づいて、異常といえる温度情報を発生したセンサ付軸受装置があるか否かを判定し、ある場合は、表示器あるいは警報器で運転者などに知らせる。
なお、検出温度T1〜T4をマイクロコンピュータに読み込む時間間隔はなるべく短くして同時刻に読み込むことが望ましい。温度検出箇所が多い場合には、マルチプレクサを用いた方が有利だが、マルチプレクサを用いず、各センサ毎にA/D変換器を設けてもよい。
【0023】
ここでは、1つの台車に備えられた4つのセンサ付軸受装置の温度の平均値を使用したが、1車両(2台車、8軸受)、あるいは全車両の軸受の平均値を用いてもよい。また、列車進行方向の左右で冷却条件の異なる場合などは、右側の軸受のグループと左側の軸受のグループのように分けて(進行方向一方側と他方側のグループに分けて)平均値を計算してもよい。また、同様な環境で使用している軸受が異なるメーカーのものであったり、異なる構造のものであったりする場合は、同一メーカーのグループや、同一構造のグループで、平均値を計算することもできる。
【0024】
また、上記以外にも、リアルタイムで得られる複数のセンサ検出温度に基づいて異常検知を行う方法として、次のようなものがある。
例えば、複数のセンサ検出温度T1〜T4から最大値T4と最小値T1との差ΔTを計算し、その差が所定の閾値(例えば40℃)を超える時、最大値T4を示す軸受装置の軸受を異常と判定することができる。
また、複数のセンサ検出温度T1〜T4から平均値Tav及び標準偏差σを計算し、平均値±nσの範囲(nは3以上が望ましい)を外れるものについて、軸受装置の軸受を異常と判定することができる。この場合においても、平均値を計算して異常を判定する場合と同様に、T1〜T4のうち最大温度を求め、これを除いた温度の平均値Tav及び標準偏差σを計算し、最大温度が平均値+nσを超えた場合に軸受を異常と判定してもよい。これにより異常温度を示すセンサ検出温度を除いて平均値及び標準偏差σが計算できるため、より正確に判定することができる。
【0025】
なお、平均値Tavに対する上限(+側)を設定すれば軸受の異常を判定できるが、温度差(±の両側)が一定の値になった場合を異常と判定する方法を用いる場合、軸受の異常だけでなく温度センサが異常になった時も異常と判定するので、フェイルセーフ機能が得られる。
温度センサの異常を判定する場合は、大きな値側だけでなく、小さな値側も異常判定基準にするのが良い。
【0026】
図4に、本発明の第2実施形態に係るセンサ付軸受装置(鉄道車両用温度センサ付回転支持装置)を示す。本実施形態では、油切りと称される環状部材11の外周面に、外向フランジ状の鍔部40が全周にわたって設けられている。鍔部40の外周縁部に、凹部と凸部とを円周方向に関して交互に且つ等間隔で形成して、この外周縁部の磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等間隔で変化させて、鍔部40にエンコーダとしての機能を持たせている。
【0027】
取付孔22a内に挿着されたセンサユニットのセンサケース31内には、温度センサ30と、回転速度センサ32とが収容されている。回転速度センサ32としては、磁気抵抗素子、ホール素子、永久磁石と磁気コイルとの組み合わせ等、磁束の密度或いは方向の変化に対応して出力を変化させるものを使用できる。回転速度センサ32は、センサケース31の先端部に収容保持され、鍔部40に近接対向されている。
軸受の発熱は、軸箱2及びカバー18の円筒部19を伝わり、センサユニットの温度を上昇させ、これにより温度センサにて軸受の発熱を検出できる。
温度センサ30及び回転速度センサ32は、モールド樹脂によってセンサケース31内にモールド固定されてもよいし、ねじ等の機械的固定具により固定されてもよい。なお、温度センサ30は、第1実施形態で示したような、カバー18の温度を測定する温度センサでもよいし、ハウジング2の温度を測定する温度センサでもよい。
【0028】
温度センサ30及び回転速度センサ32の出力信号は、1本のケーブル41を介して図示しない制御手段へ伝送されるが、これに限定はされず、無線で制御手段へ伝送されてもよい。
ケーブル41内に収められた、温度センサ30の出力信号を取り出すための信号線と、回転速度センサ32の出力信号を取り出すための信号線とは、個別にシールドするのが好ましい。回転速度センサ32から出力されるパルス状の信号を送る信号線と、温度センサ30から出力されるアナログ信号を送る信号線とを一緒に束ねると、アナログ信号にノイズがのり易いが、上記のように個別にシールドすることで、アナログ信号にノイズがのるのを防ぐことができる。
ケーブル41内で、個々のセンサ30,32の出力信号を取り出すための信号線とグランド線とをツイストしておくことや、そのツイストペアをシールドすることは、さらに好ましい。
【0029】
また、センサケース31内に、振動センサ(加速度センサ)33を収容しておくことはさらに好ましい。振動センサ33により、軸受3に剥離等の異常が発生した際に、その剥離の状態を速やかに検出することができる。
転がり軸受の異常監視と回転速度の監視との双方を目的とする場合は、本例のように、温度センサ30、回転速度センサ32、振動センサ33の、3種類のセンサを組み合わせることが好ましい。しかしこれに限定はされず、温度センサ30と回転速度センサ32、或いは温度センサ30と振動センサ33など、2種類のセンサを組み合わせてもよい。
さらに、センサケース31内に、基準電圧発生回路を備えてもよい。基準電圧発生回路は、温度センサ30や振動センサ33に供給する基準電圧を発生するためのもので、例えば、定電圧レギュレータ、DC−DCコンバータ、基準電圧IC、定電圧ダイオード等が使用可能である。
【0030】
上記のように回転速度センサ32等によって、列車の走行及び停止を検知できる場合、走行時のみ異常の判定を行うようにすれば、停止時の影響を受けず、軸受の異常判定の精度を向上することができる。
【0031】
さらに、温度センサ30及び回転速度センサ32と、コンパレータ(比較手段)及びアラーム閾値設定回路(アラーム閾値設定手段)とを組み合わせることにより、運転速度が低速から高速まで頻繁に変化する転がり軸受の異常検知を高い信頼性で行える。
図5に示す判定回路は、回転速度センサ32より得られる車軸1の回転速度と、温度センサ30より得られる軸受3の温度とから、軸受3の異常の有無を判定するものである。回転速度センサ32の検出信号は、回転速度検出回路にて処理されて速度信号とされる。その速度信号に基づき、閾値設定回路44はアラーム閾値(センサ検出温度T1〜T4と平均値Tavとの差、最大値と最小値との差等)を決定する。この閾値と、温度センサ30から送られてくる温度信号とをコンパレータ45により比較し、この比較結果を表す信号を軸受異常判定回路46により判定して、軸受3の異常の有無を判定する。そして、異常がある場合には、ブザー、警告灯等の警報器47に信号を送って警報器47を作動させ、運転者や作業者に異常発生を知らせる。このような構成の判定回路により、車軸の回転速度の変化に従って、異常検出用の温度のアラーム閾値をリアルタイムで変更できるので、高速回転時だけでなく、低速回転時に発生する軸受の異常も検出できる。
また、速度信号の代わりに、回転駆動用モータに供給する電流値を用いても同様の効果を得ることができる。
【0032】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、センサ検出信号を、ローパスフィルタやオペアンプを介して、センサユニットの外部に伝送するようにしてもよい。
また、軸受装置における転がり軸受は複列円すいころ軸受に限らず、玉軸受、円筒ころ軸受、球面ころ軸受など、単列・複列を問わず適用できることは言うまでもない。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のセンサ検出温度から、軸受の異常発生を早期かつ確実に検知できる、センサ付軸受装置を備えた構造体及び構造体内のセンサ付軸受装置の異常検知方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の縦断面図である。
【図2】運転条件とセンサ検出温度との関係を表すグラフである。
【図3】判定回路の構成例を示す回路図である。
【図4】第2実施形態の縦断面図である。
【図5】判定回路の構成例を示す回路図である。
【図6】従来のセンサ付軸受装置の断面図である。
【符号の説明】
1 車軸
2 軸受箱(ハウジング)
3 複列円すいころ軸受(転がり軸受)
4 外輪
5 内輪
6 円すいころ(転動体)
11,11a 環状部材
22a 取付孔
30 温度センサ
31 センサケース
35 制御手段

Claims (8)

  1. 転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置を複数備えた構造体であって、
    前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、
    前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、
    前記構造体が、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から平均値を計算し、その平均値との差が前記アラーム閾値を超える温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定する制御手段を備えることを特徴とする構造体。
  2. 転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置を複数備えた構造体であって、
    前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、
    前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、
    前記構造体が、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から最大値を求め、その最大値を除いた他の温度情報の平均値を計算し、前記最大値と前記平均値との差が前記アラーム閾値を超える場合に、前記最大値の温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定する制御手段を備えることを特徴とする構造体。
  3. 転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置を複数備えた構造体であって、
    前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、
    前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、
    前記構造体が、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から平均値と標準偏差(σ)を計算し、その標準偏差に基づく所定範囲(平均値±nσの範囲。なお、nは3以上の数。)の上限及び下限それぞれの前記アラーム閾値を超える温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定する制御手段を備えることを特徴とする構造体。
  4. 転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置を複数備えた構造体であって、
    前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、
    前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、
    前記構造体が、複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から最大値を求め、その最大値を除いた他の温度情報の平均値と標準偏差(σ)を計算し、その標準偏差に基づく前記アラーム閾値(平均値+nσ。なお、nは3以上の数。)を前記最大値が超える場合に、前記最大値の温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定する制御手段を備えることを特徴とする構造体。
  5. 構造体内に複数備えられた、転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置の異常を検知する方法であって、
    前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、
    前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、
    複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から平均値を計算し、その平均値との差が前記アラーム閾値を超える温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定することを特徴とする構造体内のセンサ付軸受装置の異常検知方法。
  6. 構造体内に複数備えられた、転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置の異常を検知する方法であって、
    前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、
    前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、
    複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から最大値を求め、その最大値を除いた他の温度情報の平均値を計算し、前記最大値と前記平均値との差が前記アラーム閾値を超える場合に、前記最大値の温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定することを特徴とする構造体内のセンサ付軸受装置の異常検知方法。
  7. 構造体内に複数備えられた、転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置の異常を検知する方法であって、
    前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、
    前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、
    複数の前記センサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から平均値と標準偏差(σ)を計算し、その標準偏差に基づく所定範囲(平均値±nσの範囲。なお、nは3以上の数。)の上限及び下限それぞれの前記アラーム閾値を超える温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定することを特徴とする構造体内のセンサ付軸受装置の異常検知方法。
  8. 構造体内に複数備えられた、転がり軸受と温度センサとを有する鉄道車両用センサ付軸受装置の異常を検知する方法であって、
    前記鉄道車両用センサ付軸受装置が、回転速度センサとアラーム閾値設定回路とをさらに有し、
    前記アラーム閾値設定回路が、前記回転速度センサの検出信号に基づき、異常検出用の温度のアラーム閾値を回転速度の変化に従って決定し、
    複数のセンサ付軸受装置からリアルタイムで得られる複数の温度情報から最大値を求め、その最大値を除いた他の温度情報の平均値と標準偏差(σ)を計算し、その標準偏差に基づく前記アラーム閾値(平均値+nσ。なお、nは3以上の数。)を前記最大値が超える場合に、前記最大値の温度情報を発生したセンサ付軸受装置を異常と判定することを特徴とする構造体内のセンサ付軸受装置の異常検知方法。
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