JP4134721B2 - 粉末プレス成形方法および粉末プレス成形装置ならびに希土類磁石の製造方法 - Google Patents

粉末プレス成形方法および粉末プレス成形装置ならびに希土類磁石の製造方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、粉末プレス成形方法、粉末プレス成形装置および磁石の製造方法に関し、特に、希土類合金粉末のプレス成形に好適に用いられる粉末プレス成形方法および粉末プレス成形装置ならびに希土類合金粉末を用いた磁石の製造方法に関する。
背景技術
粉末プレス成形は、セラミックや金属などから形成される種々の部品の製造に用いられている。例えば、セラミックや金属の焼結体は、粉末材料を粉末プレス成形することによって得られた所定の形状の成形体(コンパクト)を焼結することによって製造される。その後、焼結体の寸法や外形を整えるための仕上げ加工工程を経て、最終的な部品が得られる。
一般に、成形体の品質は、焼結体の品質(例えば物性や外形)に影響する。また、プレス成形性は、粉末材料の粒度分布や粒子形状などに依存する。従って、高品質の成形体を得るために、用途に応じて、種々の粉末プレス成形方法が検討されている。
例えば、希土類合金を用いた焼結磁石は、以下のように製造されている。
(1)原料金属を高温で溶解し、所定の組成の希土類合金塊を得る。
(2)この合金塊を粉砕して、微小な希土類合金粉末を得る。
(3)得られた合金粉末(必要に応じて表面に潤滑剤が付与される)を磁界中でプレス成形することによって所定の形状の成形体を得る。
(4)この成形体を高温(例えば約1000℃以上)で焼結し、焼結磁石を得る。
(5)得られた焼結磁石の磁気特性を高めるために、さらに時効処理と呼ばれる熱処理を行う。
(6)この焼結磁石の表面を研磨し、寸法と形状を整える。
上述した磁石の製造のために用いられる合金(または磁石)粉末材料のプレス成形においては、合金の粒子を所定の方向に磁界配向させる必要がある。特に、ストリップキャスト法で作製された合金粉末を用いることによって、優れた磁気特性の希土類焼結磁石が得られることが知られているが、この合金粉末を用いて高品位の成形体を形成することは特に難しい。これは、ストリップキャスト法等の急冷法で作製された合金粉末は、平均粒径(特にことわらない限り、ここでは、質量中位径(mass median diameter:MMD)を指す。)が小さく(例えば、約2μm〜5μm)、且つ粒度分布が狭く、流動性(プレス成形性)が悪いためである。
本願発明者が、良好な磁気特性を有する希土類焼結磁石を製造するために、種々の粉末プレス成形方法を検討した結果、従来の方法には以下の問題があることが分かった。図13(b)および(c)を参照しながらこの問題を説明する。なお、図13(a)に示した本発明による粉末プレス方法の特徴については後述する。
まず、一般的な一軸プレス成形法(典型的にはダイプレス法)に従って、ストリップキャスト法で作製された合金粉末材料をキャビティ内に充填し、これを上下のパンチ(典型的には金属(例えばSUS304)製)を用いてプレスする場合に、図13(b)に示したように合金粉末材料10の充填密度(あるいは充填量)に分布が存在(図中のHは高密度、Lは低密度を示す)すると、この充填密度の分布に起因して不均一な密度分布の成形体20となってしまう。また、たとえ、十分に均一な密度で合金粉体材料をキャビティ内に充填しても、プレス工程において磁界配向を行うと、磁界強度(磁束密度)の分布によって、合金粉末材料の充填密度にばらつきが形成される。一般的に、充填密度の高い部分にはより大きな圧力が印加されるので、プレスすることによって、密度のばらつきが増幅される。この密度のばらつきが大きい場合には、成形体に、欠けや割れ、変形を生じる結果となる。
さらに、不均一な密度分布を有する成形体20を焼結すると、変形がさらに増幅された焼結体30となる。これは、焼結によって成形体20が収縮する際の収縮率と成形体20の密度との間には相関関係があり、密度分布に起因して収縮率に差が生じるからである。この問題は、密度の低い成形体において顕著になる。また、薄型の成形体においては、収縮率の分布の影響が大きく、欠けや割れが発生しやすく、変形の程度も大きくなりやすい。
一方、ラバープレス法を用いると、磁性粉末材料の高品位な成形体を作製できることが知られている。この方法によると、ゴムを用いて形成されたモールド(成形型)に磁性粉末材料を充填し、これを液状媒体中に浸漬し、ラバーモールドを介して磁性粉末材料に静水圧が印加される。ラバープレス法を用いると、磁性粉末材料に等方的に圧力が印加されるので、モールド内に充填された磁性粉末材料の密度にばらつきがあっても、均一な密度分布を有する成形体を形成することができる。しかしながら、ラバープレス法は、一種の静水圧プレス法であり、非常に生産性が低いので、工業的に利用することは難しい。
そこで、ラバープレス法の低い生産性を改善するために、特公昭55−26601号公報は、金型中に予め成形したゴム容器を入れ、このゴム容器内に合金粉末を入れてから、磁界と同じ方向に加圧する平行ダイプレス法を提案している。しかしながら、特公昭55−26601号公報に開示されているプレス方法では、自然充填などの方法で充填された充填密度が低い粉末材料をプレスすると、成形体に欠け、割れや変形が発生するという問題がある。
特開平4−363010号公報は、上記の問題を解決するために、少なくとも側面がゴムからなり底面を有するモールドに磁性粉末材料を高密度充填(自然充填密度の1.2倍より大きい密度)に充填した状態で磁性粉末材料をダイプレスする方法を提案している。しかしながら、この方法は、磁性粉末材料10をゴムモールド内に高密度に充填する際に充填密度にばらつきが生じやすく、図13(c)に示したように、成形体密度が均一な成形体20を作製できる一方で、その成形体20の外形は充填密度の分布を反映した形となるので、所定の形状の成形体を得ることが難しいという問題がある。従って、この成形体20から得られる焼結体30を所定の形状に加工するためには、全ての表面を加工する必要が生じる。また、この方法は、高密度充填を必要とするため、磁性粉末材料、特に、ストリップキャスト法で作製された希土類合金粉末のように平均粒径が小さく、粒度分布が狭い粉末材料を用いると、粉溜りができやすく、充填密度のばらつきが大きくなりやすいので、上記の問題が特に顕著となる。
このように、従来は、充填密度が不均一な粉末材料を、成形体の欠け、割れや変形の発生を抑制し、高い生産性でプレス成形することができなかった。特に、上述した希土類合金粉末材料のように、低密度で充填された粉末材料を高い生産性でプレス成形することができなかった。
本発明は、上述の諸点に鑑みてなされたものであり、粉末材料の充填密度が不均一であっても、均一な密度分布の成形体を高い生産性で作製できる粉末プレス成形方法および粉末プレス成形装置を提供することおよびそれらを用いた磁石の製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明の粉末プレス成形方法は、粉末材料を用意する工程と、前記粉末材料をキャビティ内に充填する工程と、前記キャビティ内に充填された前記粉末材料を互いに対向する一対の加圧面の間で一軸プレスすることによって成形体を形成する工程であって、前記キャビティ内に充填された前記粉末材料に当接する面のうち、前記一対の加圧面の少なくとも一方の加圧面だけがプレス圧によって弾性変形する、一軸プレス工程と、前記成形体を前記キャビティから取り出す工程とを包含する。
ある好ましい実施形態において、前記少なくとも一方の加圧面は樹脂層の表面である。
ある好ましい実施形態において、前記樹脂層は25〜95の範囲のショアA硬度を有する。
ある好ましい実施形態において、前記一軸プレス工程において、前記一対の加圧面のいずれか一方の加圧面だけがプレス圧によって弾性変形する。
ある好ましい実施形態において、前記充填工程において、前記粉末材料が前記キャビティを用いて計量される。
ある好ましい実施形態において、前記充填工程において、前記粉末材料は、前記キャビティ内に0.20〜0.35の範囲の相対密度で充填される。
ある好ましい実施形態において、前記一軸プレス工程において、前記粉末材料が前記キャビティの内容積の0.5〜0.65倍の体積まで一軸プレスされる。
ある好ましい実施形態において、前記成形体の前記一軸プレス工程におけるプレス軸方向の厚さをD(mm)、前記一対の加圧面のそれぞれの面積をS(mm)とするとき、D≦|S1/2|/3の関係を満足する。
本発明による磁石の製造方法は、希土類合金粉末を含む粉末材料を用意する工程と、前記粉末材料をキャビティ内に充填する工程と、前記キャビティ内に充填された前記粉末材料を互いに対向する一対の加圧面の間で一軸プレスすることによって成形体を形成する工程であって、前記キャビティ内に充填された前記粉末材料に当接する面のうち、前記一対の加圧面の少なくとも一方の加圧面だけがプレス圧によって弾性変形する、一軸プレス工程と、前記成形体を前記キャビティから取り出す工程とを包含する。
ある好ましい実施形態において、前記少なくとも一方の加圧面は樹脂層の表面である。
ある好ましい実施形態において、前記樹脂層は25〜90の範囲のショアA硬度を有する。
ある好ましい実施形態において、前記一軸プレス工程において、前記一対の加圧面のいずれか一方の加圧面だけがプレス圧によって弾性変形する。
ある好ましい実施形態において、前記充填工程において、前記粉末材料が前記キャビティを用いて計量される。
ある好ましい実施形態において、前記充填工程において、前記粉末材料は、前記キャビティ内に0.20〜0.35の範囲の相対密度で充填される。
ある好ましい実施形態において、前記一軸プレス工程において、前記粉末材料が前記キャビティの内容積の0.5〜0.65倍の体積まで一軸プレスされる。
ある好ましい実施形態において、前記成形体の前記一軸プレス工程におけるプレス軸方向の厚さをD(mm)、前記一対の加圧面のそれぞれの面積をS(mm)とするとき、D≦|S1/2|/3の関係を満足する。
ある好ましい実施形態において、前記一軸プレス工程の期間中に、プレス軸方向と直交する方向から磁界を印加することによって前記希土類合金粉末を配向させる工程をさらに包含する。
ある好ましい実施形態において、前記一軸プレス工程におけるプレス軸方向は上下方向であって、前記一対の加圧面は、上側加圧面および下側加圧面であって、前記キャビティの側面は、ダイの内面によって規定され、前記キャビティの底面は前記下側加圧面によって規定されている。
ある好ましい実施形態において、前記成形体を焼結することによって焼結体を形成する工程と、前記焼結体の表面を加工する工程とをさらに包含し、前記表面加工工程は、前記焼結体の表面のうち、前記一軸プレス工程において前記少なくとも1つの加圧面に当接していた面のみを選択的に研磨する工程である。
本発明による粉末プレス成形装置は、キャビティ内に充填された粉末材料を一軸プレスする粉末プレス成形装置であって、前記キャビティの側面を規定する内面が形成されたダイと、前記キャビティの底面を規定する下側加圧面を有する下パンチと、前記下側加圧面と対向する上側加圧面を有する上パンチとを備え、前記キャビティを規定する、前記内面、前記下側加圧面および前記上側加圧面のうち、前記下側加圧面および前記上側加圧面の少なくとも一方の加圧面だけが、前記キャビティ内に充填された前記粉末材料を前記下側加圧面と前記上側加圧面との間で一軸プレスするときに、プレス圧によって弾性変形する。
ある好ましい実施形態において、前記少なくとも一方の加圧面は樹脂層の表面である。
ある好ましい実施形態において、前記樹脂層は25〜90の範囲のショアA硬度を有する。
ある好ましい実施形態において、前記下側加圧面および前記上側加圧面のいずれか一方の加圧面だけが、プレス圧によって弾性変形する。
ある好ましい実施形態において、前記上側加圧面がプレス圧によって弾性変形する。
ある好ましい実施形態において、前記上側加圧面は樹脂層の表面であって、前記上パンチは、プレス圧による前記樹脂層のプレス軸方向に垂直な面内方向への伸長を防止する部材を有する。
ある好ましい実施形態において、前記上パンチは、前記樹脂層を受容する凹部を有し、プレス圧による前記樹脂層の前記プレス軸方向に垂直な面内方向への伸長は、前記凹部の側面によって防止される。
ある好ましい実施形態において、前記上パンチは、プレス軸方向に沿って硬度が異なる部分を有する樹脂層を有し、前記上側加圧面は前記樹脂層の表面である。
ある好ましい実施形態において、前記樹脂層は、第1の硬度を有する第1の樹脂層と、前記第1の硬度よりも低い第2の硬度を有する第2の樹脂層とを有し、前記上側加圧面は、前記第1の樹脂層の表面である。
発明を実施するための最良の形態
以下、図面を参照しながら、本発明による粉末プレス成形方法および粉末プレス装置の実施形態を説明する。
本発明による実施形態の粉末プレス成形方法は、図1のフローチャートに示したように、粉末材料を用意する工程S10と、粉末材料をキャビティ内に充填する工程S20と、加圧面の少なくとも一方だけがプレス圧によって弾性変形する状態で粉末材料を一軸プレスする工程S30と、成形体をキャビティから取り出す工程S40とを包含する。一軸プレス工程S30においては、キャビティ内に充填された粉末材料が当接する面のうち、互いに対向する一対の加圧面の少なくとも一方の加圧面だけがプレス圧によって弾性変形する。
すなわち、本発明の粉末プレス成形方法においては、加圧面の少なくとも一方(両方の加圧面または一方の加圧面)だけがプレス圧によって弾性変形し、少なくともキャビティの側面はプレス圧によって弾性変形せず、プレス工程中に亘って形状を実質的に維持する。キャビティ内の粉末材料の充填密度に不均一な分布がある場合、加圧面の少なくとも一方が弾性変形することによって、充填密度の不均一さを吸収し、粉末材料を均一に加圧する。例えば、図13(a)に示したように、粉末材料10の充填密度が低い部分(図13中のL)に対応する成形体20の部分の厚さ(加圧軸方向;加圧面に垂直)は、充填密度の高い部分(図13中のH)に対応する成形体20の部分の厚さよりも薄く形成される。すなわち、充填密度の不均一な分布は成形体20の厚さの不均一な分布として吸収され、成形体20の密度は均一となる。本発明の粉末プレス方法を用いると、希土類合金粉末を十分に磁界配向できる程度の比較的低い充填密度であっても、均一な密度分布の成形体を高い生産性で作製できる。
さらに、充填密度の不均一な分布を吸収する面は、弾性変形する加圧面に当接していた面だけであるので、せいぜい、互いに対向する2つの面だけである。加圧面の一方だけを弾性変形する構成を採用すると、図13(a)に示したように、成形体20の1つの面だけで充填密度の不均一な分布を吸収し、成形体20のその他の面(弾性変形する加圧面以外の面に当接していた面)は、プレス圧によって実質的に弾性変形しないキャビティの側面および他方の加圧面によって規定されているので、所定の形状(典型的には平坦な面)となる。
上述したように、本発明の粉末プレス成形方法によって得られた成形体20は、均一な密度分布を有するので、欠け、割れや変形がほとんど発生せず、さらに、成形体20を焼結しても、均一に収縮するので、焼結体30における欠け、割れや変形の発生が極めて少ない。従って、高い生産性で高品位の成形体を作製することができる。また、本発明の粉末プレス方法は、比較的充填密度の低い粉末材料にも好適に利用できるので、希土類焼結磁石の製造に用いられる成形体の作製に好適に用いられる。
さらに、成形体の外周形状は、焼結によって収縮するが、キャビティの側面によって規定された所定の形状を有している。従って、後工程の仕上げ工程によって加工(例えば、研磨加工)する必要があるのは、弾性変形した加圧面と当接していた面だけである。従って、一対の加圧面の両方が弾性変形する構成を採用した場合でも、成形体の互いに対向する表面だけを加工すればよいので、成形体の側面を加工する必要がない。従来のプレス成形方法を用いて、6面体の成形体を形成した場合、6面全てを加工する必要があったが、本願発明の粉末プレス成形方法を用いると、せいぜい2面を加工すればよいので、スループットを向上させることができる。さらに、加工マージン(研磨しろ)が少なくてすむので、材料の歩留まりも向上する。特に、図13(a)に示したように、一対の加圧面のうちの一方の加圧面だけが弾性変形する構成を採用すると、仕上げ加工を1つの面に対して行うだけでよいので、さらに高い生産性を得ることができる。
上述の粉末プレス成形方法は、例えば、図2に示した粉末プレス成形装置100を用いて実行される。図2(a)、(b)および(c)は、プレス成形装置100の断面構造を模式的に示している。図2(a)は、粉末材料10がキャビティ112に充填された直後の状態を示し、図2(b)は、プレス圧を印加している状態を示し、図2(c)は、成形体20を取り出すときの状態を示している。
粉末プレス成形装置100は、キャビティ112の側面を規定する内面110aが形成されたダイ110と、キャビティ112の底面を規定する下側加圧面130aを有する下パンチ130と、下側加圧面130aと対向する上側加圧面140aを有する上パンチ140とを備えている。また、粉末プレス成形装置100は、必要に応じて、例えば希土類合金粉末の粒子をプレス中に磁界配向させるための磁界発生コイル206を備える。
粉末プレス成形装置100において、内面110a、下側加圧面130aおよび上側加圧面140aのうち、上側加圧面140aだけが、粉末材料10を一軸プレスするときに、プレス圧によって弾性変形する。下パンチ130および上パンチ140は、ダイ110の開口部112(キャビティと同じ参照符号で示す。)の内面110aと所定のクリアランスを保って、開口部112内に自在に出し入れされる。
ここでは、上側加圧面140aだけが弾性変形する例を示すが、勿論、下側加圧面130aだけが弾性変形してもよいし、下側加圧面130aおよび上側加圧面140aの両方が弾性変形してもよい。但し、後工程の仕上げ加工を簡略化できるので、下側加圧面130aおよび上側加圧面140aのうちの一方だけが弾性変形することが好ましい。これは、所定の形状の成形体を得るために、後工程の表面加工工程において、一方の表面を加工基準面とし、他方の表面を加工(例えば研磨)するだけでよいからである。
粉末プレス成形装置100は、キャビティ112を規定する面および上側加圧面140a(すなわち、プレス工程において粉末材料に当接する面)のうち、上側加圧面140aだけが一軸プレス工程におけるプレス圧によって弾性変形する面であること以外は、公知のダイプレス装置であり得る。例えば、ダイ110、下パンチ130、および上パンチ140の台座144は、例えば金属(SUS304など)で形成されている。また、ダイ110、下側パンチ130および上側パンチ140は、例えば油圧で駆動される。
プレス圧によって弾性変形する加圧面140aは、金属製の台座144の表面に、適度な機械特性(ショア硬度が良い指標となる)を有する圧力媒体層142を設けることによって形成される。圧力媒体層142は固体である必要は必ずしも無く、適当な袋内に液体を密封した物を用いることができる。固体からなる層を用いることが簡便で、圧力媒体層142として、樹脂層を好適に用いることができる。樹脂層の材料としては、25〜90の範囲のショアA硬度を有する樹脂を好適に用いることができる。特に、ショアA硬度が60〜85の樹脂層を用いることが好ましい。具体的には、樹脂層の材料としてウレタン樹脂(ウレタンゴムを含む。)を好適に用いることができる。
図2(a)〜(c)を参照しながら、本発明による粉末プレス成形装置100の動作および粉末プレス成形方法を説明する。
まず、図2(a)に示したように、キャビティ112に粉末材料10を充填する。粉末の充填には公知の種々の方法を用いることができる。但し、本発明の粉末プレス成形装置および粉末プレス方法は、低密度で充填された粉末材料10のプレス成形、特に、薄型の成形体の形成に好適に用いられるので、以下では、それに適した充填方法を説明する。用いられる粉末材料は特に限定されないが、本発明の粉末プレス成形方法は、特に流動性(充填性および/またはプレス成形性)の悪い粉末材料を用いても、高品位な成形体を作製することができる。
粉末材料としては、例えば、上述したストリップキャスト法で作製された希土類合金粉末(例えばR−Fe−B系合金粉末)を含む材料を用いることができる。典型的には、所定の平均粒径(例えば2μm〜6μm)の希土類合金粉末の表面に、流動性(充填性およびプレス成形性)を改善するために、所定量の潤滑剤(例えば0.12wt%以下の脂肪酸エステル)が付与された粉末材料を用いる。なお、希土類合金粉末を潤滑剤や結合剤を用いて造粒した材料を用いることもできるが、希土類合金粉末の粒子を磁界配向させるために、造粒された粒子を一次粒子に分解するためにより高い磁界を必要とするので好ましくない。また、希土類合金粉末に付与される潤滑剤や結合剤に含まれる炭素が焼結体中に残存すると磁気特性を低下させる原因となるので、一般に、これらの添加剤の量は少ないことが好ましい。このように、潤滑剤等の添加量が制限されることも、希土類合金粉末のプレス成形が困難な原因の一つとなっている。
粉末材料の充填工程は、ふるいを用いた充填方法や、特公昭59−40560号公報、特開平10−58198号公報、実開昭63−110521号公報や特開2000−248301号公報に開示されているような給粉箱を用いた充填方法を用いて実行することができる。このような充填方法を用いることによって、磁界配向が可能な程度の低密度充填を実現することができる。
特に、ストリップキャスト法を用いて作製された希土類合金粉末などの流動性(充填性)が悪い粉末材料を充填する場合には、本願出願人による特開2000−248301号公報に開示されている方法を用いることが好ましい。この方法によると、底部に開口部を有する給粉箱をキャビティ上を移動させ、且つ、棒状部材を給粉箱の底部において水平方向に往復移動させながら給粉箱内の合金粉末材料をキャビティ内に供給する。その結果、給粉箱内の合金粉末を底部近傍に存在する合金粉末から順次均等な圧力でキャビティ内に充填でき、ダマやブリッジの発生もなく比較的均一な密度で充填することができる。
薄型の成形体を形成する場合には、充填工程において、キャビティの内容積に対応する量の粉末材料を、キャビティを用いて計量することが好ましい。例えば、上述の方法のように、キャビティ上を棒状部材を往復運動させることによって、キャビティに供給された余剰の粉末材料をすりきりながら充填することによって、比較的均一に、所定量の粉末材料を充填することができる。なお、この様な方法で粉末材料を充填すると、棒状部材の移動方向に沿って、充填された粉末材料の表面(キャビティの上面)付近に充填量(または充填密度)に不均一な分布が形成されやすく、プレス圧で加圧面が弾性変形しない従来のダイプレス装置を用いて一軸プレスを行うと、成形体の密度に不均一分布が形成され、欠けや割れ、または変形が生じるという問題があるが、本発明による粉末プレス方法を用いると、均一な密度分布の成形体を得ることができる。特に、薄型の成形体を形成する場合には、粉末材料の表面付近に形成される充填量の不均一分布の影響が大きくなるので、本発明による効果が大きい。
上述した種々の充填方法を用いて充填すると、粉末材料がキャビティ内に0.20〜0.35の範囲の相対密度で充填される。なお、本明細書において、相対密度とは、粉末材料の充填密度/真密度を指す。キャビティを用いて粉末材料を計量した場合の充填密度は、キャビティ内に充填された粉末材料の質量/キャビティ内容積で与えられる。上述した相対密度で充填された粉末材料は、ストリップキャスト法を用いて作製された希土類合金粉末であっても、十分に磁界配向させることができる。
次に、図2(b)に示したように、例えば、上パンチ140を下げることによって、キャビティ112内に充填された粉末材料10を下側加圧面130aと上側加圧面140aとの間で一軸プレスする。典型的には、0.20〜0.35の範囲の相対密度で充填された粉末材料は、この一軸プレス工程において一軸プレスされ、相対密度(成形体密度/真密度)が0.5〜0.7の成形体が得られる。プレス圧は、50kgf/cm〜5000kgf/cm(4.9MPa〜490MPa)の範囲であり得る。例えば、ストリップキャスト法を用いて作製された希土類合金粉末(例えばR−Fe−B系合金粉末)を用いる場合には、500kgf/cm〜1000kgf/cm(49MPa〜98MPa)の範囲が好ましく、真密度の52%〜62%程度の密度の成形体が得られる。
なお、一軸プレス工程に先立って、潤滑剤(例えば、希土類合金粉末の表面に付与したもの)を、キャビティ112に充填された粉末材料10上および上側パンチ140の表面にスプレーしてもよい。ウレタン樹脂は、適度なショア硬度を有し、且つ、耐磨耗性にも優れ、且つ、この潤滑剤に対する耐性が優れている点においても、樹脂層142の材料として優れている。
この一軸プレス工程において、例えば樹脂層142の表面から形成された上側加圧面140aは、粉末材料10の充填密度の不均一な分布に起因して発生する不均一な圧力分布に応じて弾性変形する。一方、粉末材料10が当接する面のうち、例えばSUSで形成された下側加圧面130aおよびダイ110の開口部112の内面110aは、プレス圧によって実質的に弾性変形しない。従って、プレス成形される粉末材料10の底面と側面とは所定の形状を維持し、上側加圧面140aに当接する面だけが、密度の不均一分布を吸収するように変形する。その結果、得られる成形体20は均一な密度分布を有することになり、欠け、割れおよび変形の発生が抑制される。
特に、成形体のプレス軸方向の厚さをD(mm)、加圧面のそれぞれの面積をS(mm)とするとき、D≦|S1/2|/3の関係を満足する程度の薄型の成形体を形成しても、欠けや割れの発生を十分に抑制することができる。樹脂層142の厚さは、成形体の厚さD(mm)の2倍以下であることが好ましい。樹脂層142の厚さが成形体の厚さD(mm)の2倍を超えると圧力の伝達効率が低下するので好ましくない。また、樹脂層142の厚さは、充填密度の不均一分布を吸収できる範囲であれば特に制限はないが、成形体の厚さD(mm)の3分の1以上であることが好ましい。樹脂層142が薄すぎると圧力媒体としての効果が十分に発揮されないことがある。
なお、希土類合金粉末の粒子を磁界配向させる場合には、一軸プレス工程において、外部から磁界を印加する。例えば、一軸プレスの加圧方向に対して直角方向に、約0.8MA/m〜1.3MA/mの磁界を印加する。このようにして高い配向磁界を印加すると、充填された粉末よりも飽和磁化が低いダイを用いる場合には、配向時に粉末がキャビティの配向方向両端(側面)に引き寄せられる。このように、配向磁界の印加によって粉末の充填密度の更なるばらつきが発生し得るが、この場合にも本発明によれば均一な密度の成形体を得ることができる。
次に、得られた成形体20をキャビティから取り出す。この工程は種々の公知の方法で実行され得る。但し、ストリップキャスト法で作製された希土類合金粉末材料のように流動性の悪い材料を用いて形成された比較的密度の低い成形体(成形体密度が真密度の50%〜70%)は脆いので、図2(c)に示したように、上下の加圧面130aと140aとの間である程度の圧力(例えば、プレス圧の1%〜20%)を維持しながらダイ110を降下させ、開口部112の内面110aと当接していた成形体20の面を露出させるホールドダウン方式で成形体をキャビティ112から取り出すことが好ましい。この場合には、上側加圧面140aだけが弾性変形する構成を採用することが好ましい。なぜならば、弾性変形する加圧面を樹脂層の表面を用いて形成した場合、樹脂層の表面は、金属の表面よりも成形体に対する密着性が低いので、成形体が樹脂層に密着して、ダイの上方に持ち上げられることが無く、落下によって欠けや割れが発生することを防止できるからである。また、下側加圧面130aが弾性変形すると、成形体20の底面に凹凸が形成されるので、成形体20の底面の一部がダイ110の上面よりも低い位置に存在することになり、成形体20をキャビティ112から取り出す際に欠けや割れが発生し易い。
また、上側加圧面140aを樹脂層142の表面で構成した場合、樹脂層142はキャビティ112内から抜かれると、樹脂層142はプレス圧によってプレス軸方向に垂直な面内方向にも伸長され、樹脂層142のこの変形に引きずられて、成形体20の外周部分に欠けや割れが生じることがある。この欠けや割れの発生を抑制するために、樹脂層142がプレス軸方向に垂直な面内方向に伸長されることを防止する部材を設けることが好ましい。例えば、樹脂層142は、台座144に形成された凹部内に嵌合され、樹脂層142の表面(加圧面140aに対応)のプレス軸方向に直角な方向への変形は凹部の壁によって抑制され、凹部内でプレス軸方向にのみ変形可能な状態とされることが好ましい。
以下、ストリップキャスト法で作製されたR−Fe−B系合金粉末を用いた焼結磁石の製造方法の実施形態について説明する。
ストリップキャスト法を用いて、Nd:30wt%、B:1.0wt%、Dy:1.2wt%、Al:0.2wt%、Co:0.9wt%、残部Feおよび不可避不純物からなる組成の合金フレークを作製する(例えば、米国特許第5,383,978号参照)。具体的には、公知の方法によって製造された、Nd:30wt%、B:1.0wt%、Dy:1.2wt%、Al:0.2wt%、Co:0.9wt%、残部Fe及び不可避不純物からなる組成の合金を高周波溶解により溶湯とする。なお、希土類合金としては、上記の他、例えば、米国特許第4,770,723号および米国特許第4,792,368号に記載されている組成のものを好適に用いることができる。
この希土類合金の溶湯を1350℃に保持した後、ロール周速度を約1m/秒、冷却速度500℃/分、過冷度200℃の条件で単ロール上で急冷し、厚さ0.3mmの合金フレークを得る。この合金フレークに水素を吸蔵させ、脆化させることによって合金粗粉末を得る。この合金粗粉末をジェットミル装置を用いて窒素ガス雰囲気中で微粉砕することによって、平均粒径が3.5μmの合金粉末が得られる。この合金粉末の真密度は、7.5g/cmである。この微粉砕工程は、特願平11−62848号に記載されている装置および方法を用いて好適に実行される。このように、ストリップキャスト法などの急冷法(冷却速度10〜10℃/sec)により作製された合金の微粉砕粉末は、粒度分布が狭く、成形性が乏しいが、良好な磁気特性を示す磁石の原料として好適に用いられる。
次に、このようにして得られた合金粉末の流動性(充填性およびプレス成形性)を改善するために、合金粉末の表面を潤滑剤で被覆する。例えば、ロッキングミキサー内において、得られた合金粉末に対して、潤滑剤として脂肪酸エステルを用い、これを溶剤として石油系溶剤で希釈したものを0.5〜5.0wt%(潤滑剤ベース)添加混合し、合金粉末の表面を潤滑剤で被覆する。なお、脂肪酸エステルとしてはカプロン酸メチルを、石油系溶剤としてはイソパラフィンを用いる。なお、カプロン酸メチルとイソパラフィンとの重量比は、1:9とする。
潤滑剤の種類は特に限定されるものではなく、例えば、脂肪酸エステルを溶剤で希釈したものが用いられる。脂肪酸エステルとしては、カプロン酸メチルの他に、カプリル酸メチル、ラウリン酸メチル、ラウリル酸メチルなどが挙げられる。また、溶剤としては、イソパラフィンに代表される石油系溶剤やナフテン系溶剤などを用いることができ、脂肪酸エステル:溶剤を1:20〜1:1の重量比で混合したものが用いられる。また、液体潤滑剤に代え、或いは、液体潤滑剤と共にステアリン酸亜鉛のような固体潤滑剤も使用することができる。液体潤滑剤を用いる場合には、溶剤を用いなくてもよい。
潤滑剤の添加量は適宜設定されるが、プレス成形性および磁気特性の観点から、プレス成形に供せられる粉末材料中に含まれる潤滑剤は、合金粉末の重量に対して0.12wt%以下であること好ましい。
次に、図3(a)および(b)に示す、本発明による実施形態の粉末プレス成形装置200を用いて、一軸プレス成形する。図3(a)は、粉末プレス成形装置200の模式的な斜視図であり、図3(b)は、粉末プレス成形装置200の模式的な断面図である。
粉末プレス成形装置200は、粉末材料給粉機構300を備えている。ベースプレート201に隣接配置されるダイセット202には、ダイ202aがはめ込まれ、ダイ202aには上下方向に貫通する開口部(ダイホール)202bが設けられている。このダイホール202bには下方から下パンチ203が嵌入自在に配置され、このダイホール202bの内面204aと下パンチ203の加圧面203aによって任意の内容積のキャビティ204が規定される。ここでは、長方形の薄型キャビティ204を形成する。キャビティ204の大きさは、長手方向の長さが80mm、短手方向の長さが52.2mm、深さを16mmとする。
粉末材料給粉機構300を用いて、キャビティ204内に合金粉末を供給した後、上パンチ205をキャビティ204内に没入させ、上パンチ205の加圧面205aと下パンチ203の加圧面203aとで合金粉末材料を一軸プレスし、合金粉末材料の成形体を形成する。ダイ202aの両側には磁界発生コイル206が配置されており、この磁界発生コイル206によって、図中に矢印Bで示したように、一軸プレス方向に直角で、且つ、キャビティ204の長手方向に平行な磁界を印加する。
ダイ202a、下パンチ203および上パンチ205の台座214は、ステンレス鋼(例えばSUS304)で形成されており、上パンチ205が有する樹脂層212は、ショアA硬度が75から80のウレタン樹脂で形成されている。図2(a)〜(c)を参照しながら説明したように、この樹脂層212が、プレス圧によって、充填密度の分布に応じて弾性変形することによって、均一な密度の成形体が得られる。
なお、特開2000−248301号公報に開示されている粉末材料供給機構300を用いた充填方法を例示するが、これに限られず、上述した種々の方法を用いて粉体材料を充填することができる。
粉末材料供給機構300は、ベースプレート201上に給粉箱310を有しており、この給粉箱310はエアシリンダ311のシリンダロッド311aによってダイ202a上と待機位置とを往復移動するように構成されている。この給粉箱310の待機位置近傍には、給粉箱310に希土類合金粉末を補給するための補給装置330が設けられている。
補給装置330の秤332の上に、フィーダーカップ331が置かれており、振動トラフ333によって少しずつフィーダーカップ331内に合金粉末材料が落下するようになっている。この計量動作は、給粉箱310がダイ202a上に移動している間に行われ、待機位置に戻った時に、ロボット334によって補給される。フィーダーカップ331に入れられる合金粉末材料の量は、1回のプレス動作によって給粉箱310内の合金粉末材料が減る量に設定されており、給粉箱310内の合金粉末材料の量が常に一定量となるようにしてある。このように、給粉箱310内の合金粉末材料の量が一定となる結果、キャビティ204内に重力落下する時の圧力が一定となり、キャビティ204に充填される合金粉末材料の量が一定となる。
給粉箱310内に設けられているシェーカー320は、給紛箱310の移動方向に対面する一対の側壁310aを貫通して平行に延びる2本の支持棒312に連結棒322aを介して固定されている。この2本の支持棒312の両側端はそれぞれ連結材313にねじで固定されている。図の右側の側壁310aの外側に取付けられた固定金具314に第2のエアシリンダ315が固定され、このエアシリンダ315のシリンダシャフト315aが右側の連結材313に固定されている。このようにして、エアシリンダ315の両端にエア供給管315bから供給されるエアによってシリンダシャフト315aが往復運動することにより、シェーカー320が往復運動するように構成されている。
シェーカー320が有する棒状部材321は、例えば、直径0.3mm〜7mmの円形断面を有する丸棒材であり、水平方向(キャビティ204の長手方向に直交する方向)に平行に上下に2本ずつ配置されている。上下の棒状部材321は支持部材322を介して枠体形状に一体形成され、エアシリンダ315のシリンダシャフト315aの往復運動によって給粉箱310内を水平方向に往復移動できるようになっている。棒状部材321の移動方向のピッチは、キャビティ204の長手方向の長さと略等しくされている。なお、下方の棒状部材321の下端部はキャビティ204の周縁部のダイ表面から0.2mm〜5mm上方の位置に配置されている。また、棒状部材321は支持部材322と共にステンレス鋼(SUS304)で形成されている。
給粉箱310の右側の側壁310a中央部の上方には、給粉箱310内に不活性ガスを供給するためにNガス供給パイプ323が設けられており、給粉箱310内を不活性ガス雰囲気に保つように大気圧より高い圧力で供給されるようになっている。従って、シェーカー320が往復運動する時に合金粉末材料との間で摩擦が発生しても、発火することはない。給粉箱310の底面とベースプレート201の間に合金粉末材料が挟まったまま給粉箱310が移動しても摩擦によって発火することもない。更に、給粉箱310の移動にともなって給粉箱310内の粉末粒子同士に摩擦が発生しても、発火することはない。
給粉箱310の粉末収容部310Aを気密に覆うように蓋310dが設けられている。この蓋310dは、合金粉末材料の補給時には粉末収容部310Aの上面を開口するために、図の右側に向かって移動する。そのため、蓋310dを開蓋駆動するための第3のエアシリンダ317が図中手前側の側壁310bに設けられている。エアシリンダ317と蓋310dとは金具318で連結され、ねじ止めされている。この蓋310dは通常不活性ガス雰囲気を保つために給粉箱310の粉末収容部310A上に配置され、粉末補給時にのみ、向かって右側に移動する。なお、蓋310dの第3のエアシリンダ317と対面する側には、第3のエアシリンダ317によって蓋310dが開蓋状態へと駆動された時にスムーズに移動できるようにガイド手段(不図示)が設けられている。このようにして、エアシリンダ317の両端にエア供給管317bから供給されるエアによってシリンダシャフト(不図示)が駆動して、蓋310dの開閉駆動が行われる。
また、給粉箱310の底面には、フッ素樹脂製の厚み5mmの板材319をねじ留め固定して、給粉箱310をこのフッ素樹脂製の板材319を介してベースプレート201上を摺動させるようにして、給粉箱310とベースプレート1(ダイセット202)との間において合金粉末材料の噛み込みが起きないようにされている。
次に、上記粉末材料供給機構300を用いた粉末供給動作について説明する。
まず、給粉箱310の粉末収容部310AにはNガス供給パイプ323から不活性ガスが導入されている。この状態で、給粉箱310の蓋310dを開蓋して、粉末収容部310Aにロボット334によりフィーダーカップ331に計量された所定量の合金粉末材料を供給する。合金粉末材料の供給後、蓋310dを閉じて粉末収容部310Aの内部を不活性ガス雰囲気に保つ。なお、この粉末収容部310Aへの不活性ガスの導入は、給粉箱310がキャビティ204上を移動する時だけでなく、常時行うこととして、合金粉末材料の発火の恐れを低いものにした。また、不活性ガスとしてはArやHeも使用できる。
この状態で、エアシリンダ311を作動して、給粉箱310をダイ202のキャビティ204上に移動させる。この時、棒状部材321を給粉箱310の移動方向側の前方側に位置させた状態で給粉箱310を移動させることにより、移動方向前方側の合金粉末材料が移動に連れて移動方向後方側にずれることが防止され、偏りを抑制された状態で合金粉末材料をキャビティ204上に運ぶことができる。
このようにして、給粉箱310をキャビティ204上に位置させた後、給粉箱310内の棒状部材321を、例えば5往復〜15往復、水平方向に往復動させながら、給粉箱310内の合金粉末材料を下方のキャビティ204内に不活性ガス雰囲気中で充填する。棒状部材321の平行移動後の最終停止位置は、全ての棒状部材321がキャビティ204の開口面204aから外れた位置に設定される。このようにして、発火の恐れなどがなく、比較的均一な充填密度でキャビティ204内に合金粉末材料を供給することができる。但し、棒状部材321は、キャビティ204から溢れた合金粉末材料をすりきるので、キャビティ204内に充填された合金粉末材料の表面に棒状部材321の移動方向(給粉箱310の移動方向と同じ)に沿った跡(充填量または充填密度の不均一分布)が形成される。この不均一分布を抑制するために、棒状部材321の移動方向は、キャビティ204の短手方向とすることが好ましい。
次に、合金粉末材料をキャビティ204内に充填供給した後、棒状部材321を給粉箱310の後退方向前方側に位置させ、移動(後退)方向前方側の合金粉末材料が移動(後退)方向後方側にずれることを防止するようにした後、給粉箱310を後退させ、上パンチ205を降下させてキャビティ204内の合金粉末材料をプレス成形する。この間に給粉箱310に対して合金粉末材料が補給される。プレス工程については、後述する。
このようにして、上記操作を繰り返すことによって、合金粉末材料の一軸プレス成形を連続して行うことができる。上述の例では、1つのキャビティ204を有する場合を説明したが、複数のキャビティ204を有する場合にも同様に適用できる。その場合には、給粉箱310の移動方向における複数のキャビティ204のピッチに略対応するように複数の棒状部材321を設けることが好ましい。
上述のようにして、キャビティ204の内容積に対応する合金粉末材料がキャビティ204を用いて計量されるとともに、キャビティ204内に充填される。このときの充填密度は、2.2g/cm〜 2.3g/cmであり、充填率は、真密度に対する相対密度で、0.29〜0.31である。
次に、一軸プレス工程を説明する。
ここでは、上パンチ205を降下させることによって、上側加圧面205aと下側加圧面203aとの間で粉末材料を一軸プレスする。この一軸プレス工程において、粉末材料に当接する面のうち、上側加圧面205aだけが弾性変形し、ダイホール202bの内面204aおよび下側加圧面203aは実質的に弾性変形しない。
ここで、図4を参照しながら、上パンチ205の構造を説明する。図4は、上パンチ205の分解斜視図である。
上パンチ205は、樹脂層212と台座214とを有している。樹脂層212の表面が上側加圧面205aを形成している。台座214は、ステンレス鋼(例えばSUS304)で形成されており、樹脂層212は、ショアA硬度(ISO868による)が75から80のウレタン樹脂から形成されている。ウレタン樹脂としては、例えば日本チバガイギー社製の熱硬化性ウレオールウレタン樹脂を用いることができる。
樹脂層212は、平板部212aとアンカー部212bとを有し、アンカー部212bは、台座214の穴214cに嵌合され、必要に応じて接着剤を用いて、台座214に固定されている。強度の観点からアンカー部212bを設けることが好ましいが、省略することもできる。また、図示した台座214は、本体214aと、樹脂層212が固定される面を有する端部214bとを有しているが、一体に形成されたものを用いることもできる。
樹脂層212の厚さ(すなわち平板部212aの厚さ)は、例えば、約5mmであり、アンカー部212bは、例えば、直径が約5mmで、高さが約10mmの円柱形状を有している。平板部212aとアンカー部212bとは一体に形成されている。このような樹脂層212は、上記の熱硬化性のウレタン樹脂を用いて、例えば注型法で形成することができる。
この樹脂層212は、75から80のショアA硬度を有するので、合金粉末材料を660kgf/cm(64.7MPa)の圧力でプレスすると、合金粉末材料の充填密度の不均一な分布に応じて弾性変形し、合金粉末材料に均一な圧力を印加する。所定の時間加圧することによって、密度が4.1g/cmの成形体が得られる。すなわち、一軸プレス工程によって、キャビティ204の内容積の約50%まで圧縮される。この一軸プレス工程の制御は常法に従って実行することができる。
一軸プレス工程終了後、プレス圧を33kgf/cm(3.24MPa)に保った状態でダイ202を下降させることによって成形体の側面を露出させ、その後、上パンチ205を上昇し、成形体を取り出す。このとき、樹脂層212(上側加圧面205a)の成形体に対する密着力は、ステンレス面(下側加圧面203a)よりも弱いので、成形体が上パンチ205とともに上昇することがないので、成形体が落下して破損することがない。
なお、成形体を上パンチと下パンチとで挟んだ状態でダイホールから抜き出すホールドダウン方式を採用した場合、上パンチ205がキャビティ204から露出されると、キャビティ204の内面204aによる制限から開放され、プレスされた成形体のスプリングバック力のため、樹脂層212がプレス軸方向に垂直な面内方向に伸長する。この伸長によって、樹脂層212に当接している成形体の面が引っ張られ、成形体の周辺部に欠けが発生することがある。
図4に示した上パンチ205に代えて、図5に示した上パンチ405を用いることによって、樹脂層の変形に起因する欠けの発生を抑制することができる。
上パンチ405は、樹脂層412と台座414とを有している。樹脂層412の表面が上側加圧面205aを形成している。台座414は、ステンレス鋼(例えばSUS304)で形成されており、樹脂層412は、ショアA硬度が75から80のウレタン樹脂から形成されている。
樹脂層412は、平板部412aとアンカー部412bとを有しており、平板部412aの側面412cは、加圧面405aに対して例えば約60°のテーパ角を有している。
台座414は、樹脂層412を受容する凹部414dを有しており、樹脂層412のアンカー部412bは、台座414の穴414cに嵌合され、必要に応じて接着剤を用いて、台座414に固定されている。図示した台座414は、本体414aと、樹脂層412が固定される面を有する端部414bとを有しているが、一体に形成されたものを用いることもできる。
このように、樹脂層412を台座414の凹部414d内に配置することによって、ホールドダウン工程において、プレスされた成形体のスプリングバック力によって樹脂層412がプレス軸方向に垂直な面内方向に伸長するのを凹部414dの側面で抑制することができる。
また、図6(a)および(b)に模式的に示す上パンチ505を用いることもできる。上パンチ505は、台座514と、樹脂層512と、樹脂層512の周辺部(但し、加圧面505aは含まない。)に樹脂層512を実質的に包囲するように形成された変形抑制部515とを有している。変形抑制部515は、樹脂層512を形成する材料よりも弾性率の高い材料(例えば樹脂や金属)を用いて形成されており、プレスされた成形体のスプリングバック力によって樹脂層512がプレス軸方向に垂直な面内方向に伸長するのを抑制する。
さらに、図7に模式的に示す上パンチ605を用いることもできる。上パンチ605は、ステンレス鋼(例えばSUS304)などから形成される台座614と、多層構造を有する樹脂層612とを備えている。
樹脂層612は、台座614上に積層され、互いに硬度が異なる第1の樹脂層612aおよび第2の樹脂層612bを有している。第1の樹脂層612aの硬度は、第2の樹脂層612bの硬度よりも高い。以下、第1の樹脂層612aを硬い樹脂層612aと呼び、第2の樹脂層612bを軟らかい樹脂層612bと呼ぶ。硬い樹脂層612aは、例えば、ショアA硬度が70〜90のウレタン樹脂から形成されており、軟らかい樹脂層612bは、ショアA硬度が25〜60のウレタン樹脂から形成されている。図からわかるように、樹脂層612において、硬い樹脂層612aの表面が上側加圧面605aを形成している。
上述のように、上パンチがキャビティから抜き出されるとき、樹脂層はプレス軸方向に垂直な面内方向に伸長する。この伸長を防止するために、上記図5および図6に示した上パンチ405および505では、樹脂層の周縁に対応する部分において高硬度の変形抑制部材が設けられている。しかし、これらの構成を採用すると、加圧面の外周領域と中央領域とでは、プレス軸方向における弾性率が異なることになる。このため、キャビティに充填された合金粉末に均一な圧力を加えるという点では望ましくないこともある。
これに対して、図7に示したような多層構造の樹脂層612を有する上パンチ605を用いた場合、加圧面605aの全体に亘って樹脂層612の弾性率を一定にできるので、作製される成形体の密度をより均一にすることができる。
また、上パンチ605では、成形体と接触する上側加圧面605aを硬い樹脂層612aの表面によって形成し、この硬い樹脂層612aと台座614との間に軟らかい樹脂層612bが設けられている。このような構成を採用することによって、上パンチ605をキャビティから抜き出す際に、プレス軸方向に垂直な面内方向に樹脂層612が伸長したとしても、この伸長によって樹脂層612の表面(すなわち硬い樹脂層612aの表面)が破損したり、成形体に欠けが発生したりすることが抑制され得る。
図8(a)および(b)は、上パンチ605を用いて粉末材料10をプレス成形する場合を示している。図8(a)に示すように、キャビティ内の粉末材料10に対して圧力を印加するとき、軟らかい樹脂層612bは、粉末の充填密度のばらつきに追従して弾性変形する。ただし、硬い樹脂層612aが設けられていることで、軟らかい樹脂層612bの過度の変形は防止される。従って、成形体と接する加圧面(硬い樹脂層612aの表面)において極度に大きな凹凸が形成されることはない。
なお、このような成形時における加圧面の形状の調節は、例えば、軟らかい樹脂層612bの厚さに対する硬い樹脂層612aの厚さの比を調節することによって実現される。例えば、粉末の充填密度のばらつきがそれ程大きくない場合には、硬い樹脂層612aの厚さを比較的薄くすることができる。
このようにしてプレス成形が行なわれた後、ダイ110の降下によって上パンチ605がキャビティから抜き出されるとき、成形体のスプリングバック力、または、樹脂層自体の膨張によって、樹脂層612aおよび612bはプレス軸方向に垂直な面内方向に伸長しようとする(図8(b))。
ただし、成形体と接する加圧面は過度の変形を有していないので、上述のような伸長しようとする力が働いた場合にも、成形体や樹脂層の破損は避けることができる。また、成形体をパンチから取り外しやすいという利点も得られる。
また、軟らかい樹脂層612bが設けられていることで、硬い樹脂層612aが伸長しようとする力は緩和され得る。圧縮成形時において、軟らかい樹脂層612aの変形量は大きいが、硬い樹脂層612aの変形量は小さく、硬い樹脂層自体の膨張は低減され得るからである。これにより、硬い樹脂層612aの表面(すなわち加圧面)における応力が低減されるので、この面がひび割れなどを起こすことを抑制することができる。従って、成形体に欠けが発生することを防止できる。
なお、上記には2層の樹脂層612aおよび612bを用いる場合を説明したが、多層構造の樹脂層612は、互いに硬度が異なる3層以上の樹脂層を用いて構成されていてもよい。さらに、図9に示すように、プレス軸方向に沿って硬度が徐々に変化するような樹脂層712を備える上パンチ705を用いてもよい。この場合、樹脂層712の表面705aから樹脂層712と台座714との接続面705bに向かって、次第に硬度が低下するような樹脂層が好適に用いられる。
また、以上のように樹脂層を有する上パンチを用いてプレス成形を行なう際、樹脂層の表面と粉末材料との間に、変形が容易な薄い布状の部材(すなわち、樹脂層の弾性変形に沿って形状を変化させるような部材を挟んでから成形を行なうようにしてもよい。このようにしてプレス成形を行なうことによって、成形体と樹脂層の表面とが直接接触することが防止され、これらの密着性を低減させることが可能である。上述の布状部材としては、例えば、湿式成形法で一般的に利用されている濾布(フェルトなど)を用いることができる。
上述の一軸プレス工程においては、磁界発生コイル206によって、一軸プレスの加圧方向(プレス軸方向)に対して直角方向に、約1.3MA/mの磁界を印加する。
このようにして得られた成形体には、欠け、割れおよび変形の発生が少なく、また、合金粉末の粒子の磁界配向性も良好である。
このようにして得られる成形体を、例えば約1000℃〜約1180℃の温度で、約1〜2時間焼結する。得られた焼結体を、例えば約450℃〜約800℃の温度で、約1〜8時間時効処理することによって、R−Fe−B系焼結磁石が得られる。なお、焼結磁石に含まれる炭素の量を減らし、磁気特性を向上するために、上記焼結工程の前に、合金粉末の表面を覆う潤滑剤を加熱によって除去することが好ましい。加熱除去工程は、約200℃から600℃の温度で、約2Paの圧力下で、約3〜約6時間実行される。
本発明による磁石の製造方法においては、均一な密度分布を有する成形体が形成されているので、焼結によって、欠け、割れおよび変形が少なく、良好な磁気特性を有する焼結磁石を高い生産性で製造することができる。
本発明による粉末プレス方法の効果を、図10(a)および(b)を参照しながら説明する。図10(a)は、上述した実施形態の磁石の製造方法に従って作製された焼結体の寸法ばらつきを評価した結果を従来の製造方法に従って製造された焼結体についての評価結果とともに示す図である。図10(b)は、寸法ばらつきの評価方法を説明するための模式図である。
実施例の焼結体の製造には、粉末プレス成形装置200の上パンチとして図4に示した上パンチ205を用いた。また、従来例の焼結体の製造には、粉末プレス成形装置200の上パンチ205の代わりに樹脂層212を有しない、ステンレス鋼(SUS304)製の加圧面を有する上パンチを用いた。
図10(a)の横軸は、樹脂層212のショアA硬度を示しており、右端に樹脂層無し(従来例)の結果を示している。図10(a)の縦軸は、寸法のばらつきRav(mm)を示している。
樹脂層212の材料として、ショアA硬度25のシリコンゴム、ショアA硬度60、70および90のウレタンゴム、ショアA硬度が100を超える樹脂(例えば、商標名ジュラコン)を用いた。
寸法のばらつきRは、以下のようにして求めた。
まず、図10(b)に示したように、各焼結体30に対して15個の測定点を設定し、磁界方向(3点測定)、フィーダ移動方向(5点測定)、厚さ方向(15点測定)のそれぞれにおいて、厚さの測定値の最大値と最小値との差(ばらつきRとする。)を求める。この寸法ばらつきRを5つの焼結体30についてそれぞれの方向について求め、その平均値を寸法ばらつきRavとした。
図10(a)から明らかなように、ショアA硬度が90以下の樹脂層を用いると、樹脂層無しおよびショアA硬度が100を超える樹脂層を用いた場合よりも、磁界方向およびフィーダ方向における寸法ばらつきRavが小さくなっている。厚さ方向における寸法ばらつきRavは、逆に、ショアA硬度が90以下の樹脂層を用いた場合の方が大きくなっている。これらのことは、ショアA硬度が90以下の樹脂層は、一軸プレス工程において充填密度の不均一分布に応じて弾性変形したことを示している。また、ショアA硬度が100を超える樹脂層(商標名ジュラコン)を用いた場合の厚さ方向の寸法ばらつきRavが樹脂層無しの場合と同程度であるので、ショアA硬度が100を超える樹脂層は、プレス工程においてほとんど弾性変形せず、充填密度の不均一分布を十分に吸収していないことが分かる。
さらに、ショアA硬度が70以下の樹脂層を用いると、磁界方向およびフィーダ方向における寸法ばらつきRavはほぼ一定の小さな値となり、厚さ方向における寸法ばらつきRavは、ショアA硬度が小さいものほど大きくなっている。すなわち、ショアA硬度70の樹脂層を用いると、磁界方向およびフィーダ方向における寸法ばらつきRav寸法が十分に小さい値で、且つ、厚さ方向における寸法ばらつきRavを比較的小さな値にできる。従って、樹脂層の好ましいショアA硬度の範囲は、ショアA硬度70を中心に、60〜85の範囲であると考えられる。
図11(a)にショアA硬度70の樹脂層を用いて作製した焼結体を加圧軸方向から見た外形(外周形状)を示し、図11(b)に樹脂層無しの上パンチを用いて作製した焼結体の外周形状を示す。
それぞれの図の太線は、それぞれの焼結体の外周形状を実線で示した所定の外形からのずれを5倍に拡大して示している。焼結体の外周形状は、図12に示したように、測定素子60を焼結体30の側面に接触させながら、例えば図中の矢印の方向に移動させ、測定素子の軌跡から求めた。
図11(a)と(b)との比較から明らかなように、本発明による製造方法によって得られた焼結体のひずみは、従来の製造方法によって得られた焼結体に比べて、非常にひずみが少ないことが分かる。これは、適度に弾性変形する樹脂層を用いて一軸プレス成形したことによって、均一な密度の成形体が得られたことを示している。
このように、本発明の製造方法によって得られた焼結体は、プレス工程において弾性変形する加圧面に接していた面だけが凹凸を有し、他の面は所定の形状の平坦な面を有しているので、弾性変形する加圧面に接していた面だけを研磨加工することによって、所定の大きさと形状を有する焼結体を得ることができる。それに対し、図11(b)に示したように、従来の製造方法によって得られた焼結体は、全ての面が大きく歪んでいるので、所定の大きさと形状を有する焼結体を得るためには、全ての面を加工する必要が生じる。従って、本実施形態の製造方法を用いると、1面だけを加工すればよいので、スループットを向上させることができる。さらに、加工マージン(研磨しろ)が少なくて済むので、材料の歩留まりも向上する。
産業上の利用可能性
本発明によれば、粉末材料の充填密度が不均一であっても、均一な密度分布の成形体を高い生産性で作製できる粉末プレス成形方法およびその粉末プレス成形方法の実施に好適に用いられる粉末プレス成形装置が提供される。特に、本発明の粉末プレス成形方法によると、流動性の低い粉末材料を用いて、薄型の成形体を高い生産性で作製することができるという利点が得られる。
本発明の粉末プレス成形装置は、従来の一軸プレス(ダイプレス)の加圧面を、例えば適度な硬度を有する樹脂層を用いて形成するだけで得られるので、本発明を容易に実施することができる。
また、本発明による粉末プレス成形方法は、ストリップキャスト法で作製された希土類合金粉末を用いて、均一な密度の成形体を形成することができるので、希土類焼結磁石を高い生産性で製造できる磁石の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明による粉末プレス成形方法のフローチャートである。
図2は、本発明によるプレス成形装置100の断面構造を模式的に示す図であり、(a)は、粉末材料10がキャビティに充填された直後の状態を示し、(b)は、プレス圧を印加している状態を示し、(c)は、成形体20を取り出すときの状態を示している。
図3(a)は本発明による実施形態の粉末プレス成形装置200の模式的な斜視図であり、図3(b)は粉末プレス成形装置200の模式的な断面図である。
図4は、粉末プレス成形装置200が備える上パンチ205の模式的な分解斜視図である。
図5は、本発明による粉末プレス成形装置に用いられる他の上パンチ405の模式的な分解斜視図である。
図6は、本発明による粉末プレス成形装置に用いられる他の上パンチ505の模式図であり、(a)は断面図、(b)は上面図である。
図7は、本発明による粉末プレス成形装置に用いられる他の上パンチ605の模式的な断面図である。
図8(a)および(b)は、図7に示す上パンチ605を用いてプレス成形を行なう場合におけるプレス成形装置の断面構造を模式的に示す図である。
図9は、本発明による粉末プレス成形装置に用いられる他の上パンチ705の模式的な断面図である。
図10(a)は、上述した実施形態の磁石の製造方法に従って作製された焼結体の寸法ばらつきを評価した結果を従来の製造方法に従って製造された焼結体についての評価結果とともに示す図であり、図10(b)は、寸法ばらつきの評価方法を説明するための模式図である。
図11(a)は、ショア硬度70の樹脂層を用いて作製した焼結体の外周形状を示す図であり、図11(b)は、樹脂層無しの上パンチを用いて作製した焼結体の外周形状を示す図である。
図12は、図11に示した外周形状を求める方法を模式的に示す図である。
図13は、種々の粉末プレス成形方法の特徴を説明するための図であり、(a)は、本発明による方法、(b)はゴムモールド方法、(c)は通常の金型を用いる方法をそれぞれ示す。

Claims (8)

  1. キャビティ内に充填された粉末材料を一軸プレスする粉末プレス成形装置であって、
    前記キャビティの側面を規定する内面が形成されたダイと、
    前記キャビティの底面を規定する下側加圧面を有する下パンチと、
    前記下側加圧面と対向する上側加圧面を有する上パンチとを備え、
    前記キャビティを規定する、前記内面、前記下側加圧面および前記上側加圧面のうち、前記上側加圧面は樹脂層の表面であって、前記上側加圧面だけが、前記キャビティ内に充填された前記粉末材料を前記下側加圧面と前記上側加圧面との間で一軸プレスするときに、プレス圧によって弾性変形し、
    前記上パンチは、プレス圧による前記樹脂層のプレス軸方向に垂直な面内方向への伸長を防止する部材を有する、粉末プレス成形装置。
  2. 前記樹脂層は25〜90の範囲のショアA硬度を有する、請求項に記載の粉末プレス成形装置。
  3. 前記上パンチは、前記樹脂層を受容する凹部を有し、プレス圧による前記樹脂層の前記プレス軸方向に垂直な面内方向への伸長は、前記凹部の側面によって防止される、請求項1または2に記載の粉末プレス成形装置。
  4. キャビティ内に充填された粉末材料を一軸プレスする粉末プレス成形装置であって、
    前記キャビティの側面を規定する内面が形成されたダイと、
    前記キャビティの底面を規定する下側加圧面を有する下パンチと、
    前記下側加圧面と対向する上側加圧面を有する上パンチとを備え、
    前記キャビティを規定する、前記内面、前記下側加圧面および前記上側加圧面のうち、前記上側加圧面は樹脂層の表面であって、前記上側加圧面だけが、前記キャビティ内に充填された前記粉末材料を前記下側加圧面と前記上側加圧面との間で一軸プレスするときに、プレス圧によって弾性変形し、
    前記樹脂層は、プレス軸方向に沿って硬度が異なる部分を有する、粉末プレス成形装置。
  5. 前記樹脂層は25〜90の範囲のショアA硬度を有する、請求項に記載の粉末プレス成形装置。
  6. 前記樹脂層は、第1の硬度を有する第1の樹脂層と、前記第1の硬度よりも低い第2の硬度を有する第2の樹脂層とを有し、前記上側加圧面は、前記第1の樹脂層の表面である、請求項4または5に記載の粉末プレス装置。
  7. 粉末材料を用意する工程と、
    前記粉末材料をキャビティ内に充填する工程と、
    前記キャビティ内に充填された前記粉末材料を互いに対向する上側加圧面と下側加圧面との間で一軸プレスすることによって成形体を形成する工程であって、前記上側加圧面は、プレス軸方向に垂直な面内方向への伸張が防止された樹脂層の表面であり、前記表面はプレス圧によって弾性変形する、一軸プレス工程と、
    前記成形体を前記キャビティから取り出す工程と、
    を包含する、粉末プレス成形方法。
  8. 希土類合金粉末を含む粉末材料を用意する工程と、
    前記粉末材料をキャビティ内に充填する工程と、
    前記キャビティ内に充填された前記粉末材料を互いに対向する上側加圧面と下側加圧面との間で一軸プレスすることによって成形体を形成する工程であって、前記上側加圧面は、プレス軸方向に垂直な面内方向への伸張が防止された樹脂層の表面であり、前記表面はプレス圧によって弾性変形する、一軸プレス工程と、
    前記成形体を前記キャビティから取り出す工程と、
    を包含する、磁石の製造方法。
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