JP4112807B2 - 車両用ガラスアンテナ装置およびそれを用いた受信装置 - Google Patents

車両用ガラスアンテナ装置およびそれを用いた受信装置 Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、車両の窓ガラスに設けられるガラスアンテナ装置と、それを用いた受信装置に関する。
【0002】
(背景技術)
車両用窓ガラス上にアンテナ導体を形成したガラスアンテナは、従来のロッドアンテナに比べて、意匠上出っ張りがないので外観上優れている、破損の心配がない、風切り音が発生しない、等の理由で広く使われている。
【0003】
このガラスアンテナは、防曇用ヒータの形成されたリアの窓ガラス上に設けられることが多い。このため、その限られた面積にアンテナ導体を形成する必要がある。特に複数の周波数帯域、例えばAM帯、FM帯、TV帯、携帯電話帯等について、アンテナを設ける必要がある場合、その設計および調整は、手間のかかる作業となっていた。
【0004】
例えばAM受信用のアンテナパターンとFM受信用のアンテナパターンを兼用しようとすると、そのパターンは、非常に複雑なパターンとなってしまう(例えば、実開平1−59309号)。このような複雑なパターンの調整は、試行錯誤によって行われており、時間のかかる作業となっていた。特に、AM帯域の受信感度を確保しようとすると、車両用の窓ガラスに設置されるアンテナでは、そのアンテナパターンの占める面積に比例するとされている。このため、その面積の確保が重要となっている。
【0005】
そこで、リアウインドウにおけるガラスアンテナでは、防曇用ヒータをアンテナとして用いることが考えられた。しかし、防曇用ヒータをそのままAM用アンテナとすると、ノイズの問題があり実用にはならない。
【0006】
そこで電源と防曇用ヒータとの間に、大電流に耐え得るチョークコイルを設けることによって、防曇用ヒータをAM用アンテナとして用いることが可能としている(例えば、特開昭56−42401号)。また、以上の構成に加えて、AMとFMの両方の受信に使える兼用アンテナも用いられている(例えば、特開昭57−188102号)。
【0007】
しかしながら、このチョークコイルを設けることはコスト高につながり、また設置スペースが必要なことから、できればチョークコイルを用いないアンテナ装置が求められていた。
【0008】
例えば実開昭59−3604号はそのような優れた車両用ガラスアンテナを開示する。図11に示されるように、リアガラス102において、デフォッガ103の上部にAM用アンテナ104が設けられ、デフォッガ103をFM用アンテナ105とし、それぞれのアンテナが独立にそれぞれのアンプ108,109を介して受信装置(図示せず)に接続されている車両用アンテナ101が開示されている。デフォッガと給電点105bは、導線120を介して直接的に接続されている。
【0009】
特開昭59−3604は、「上記デフォッガは適当な長さの導線に接続されており、これによりインピーダンスマッチングが行われてデフォッガはFM用アンテナ部として構成されて」という記載を含んでいる。また、実開昭59−3604号に開示された車両用アンテナでは、FM補助アンテナは用いられていない。
【0010】
なお、この実開昭59−3604号の車両用アンテナでは、デフォッガ103と電源106の間には、チョークコイルは用いられていない。ところでこの車両用アンテナでは、AM用アンテナの占める面積を多く採ることができないので、アンプを用いてAM用アンテナの受信感度を向上させている。
【0011】
また、米国特許No.4,791,426は、車両の後部窓ガラスに設けられたアンテナ装置を開示する。図12に示されるように、開示されるアンテナ装置201は、長波、中波および短波受信用のアンテナ素子204と、超短波信号受信用のアンテナ205としても機能する複数の曇止め用ヒータ素子203を含む。アンテナ204及び205で受信した信号はそれぞれの増幅手段208,209を介して受信装置(図示せず)に接続されている。図12において、符号210は周波数分離器である。
【0012】
さらに、ガラスアンテナに用いられる増幅回路に関しては、特開昭53−97353号が、ガラスアンテナに電界効果トランジスタを接続してプリアンプとして用い、スプリアスに対して十分に低下させたアンテナ装置を開示する。
【0013】
特開昭56−42401号、特開昭57−188102号、米国特許No.4,791,426に開示された上記車両用窓ガラスアンテナ装置は、バスバーと直流電源の間にチョークコイルを用いる。このチョークコイルを設けることにより、車両の窓ガラス近傍の狭い空間への配置が困難になったり、チョークコイル自身のコストのため、装置としてのコストアップを招く課題がある。
【0014】
さらに前記米国特許No.4,791,426では、デフォッガをFM用アンテナとして用いている。しかしながら、デフォッガに給電点205bから直接的に接続しているため、FM感度が十分に得られないので実用的でない。
【0015】
なお、上述した実開昭59−3604号では、デフォッガと電源の間にチョークコイルを設けず、デフォッガをFM用アンテナ105として用いている。AM帯域とは異なり、FM帯域では上記チョークコイルを設けずとも、デフォッガをFM用アンテナとすることは可能と考えられる。しかしながら、デフォッガと給電点105bは、導線120を介して直接的に接続されているため、FM感度が十分に得られないという現状がある。このため、上述の実開昭59−3604号に示されたようなアンテナ装置は、実用化されていないのが現状である。また図11に示したように、導線120は、ガラスの幅の半分以上の長さを有している。
【0016】
また、上述した増幅器を備えた車両用窓ガラスアンテナ装置は、例えばFM受信信号の信号レベルが大きい(強電界)場合には、FM受信信号に対する増幅器のゲインが高過ぎて、増幅器のFM出力信号に歪みを発生する畏れがある。さらに、上述した増幅器を備えた車両用窓ガラスアンテナ装置は、近接する周波数のFM受信信号を増幅する時に、近接する周波数の相互変調が発生する場合があり、近接する周波数の偏差の相互変調信号がAM周波数帯域となってしまい、FM受信に好ましくない影響を及ぼす畏れがある。
【0017】
さらに上述した、米国特許No.4,791,426に開示された車両用窓ガラスアンテナ装置では、その構成上、低容量である太い同軸ケーブルを用いる必要がある。この太い同軸ケーブルはその取り回しの自由度が小さく、敷設するのには困難が伴い、組立作業の障害となっていた。
【0018】
一方、ガラスアンテナの設計については、これまで、車種毎に要求される受信性能や受信帯域の組み合わせが異なり、またボディ形状も異なっているため、車種毎に行う必要があった。このため多くの手間がかかっていた。
【0019】
また例えば、AM/FM兼用のアンテナパターンを用いようとすると、その調整等に時間がかかる嫌いがあった。
【0020】
さらに同じ車種でも、その仕向地(目的地)の周波数帯域が異なると、アンテナパターンを変更する必要があったり、リアウインドウのワイパーの有無によって、その影響を考慮し調整する必要があり、さらに多くの手間がかかることとなっていた。
【0021】
また、自動車の開発期間がどんどん短縮化されてきている。このため、ガラスアンテナの開発においては、実車ボディを用いた設計調整の期間短縮が求められている。
【0022】
そこで、車種が変わってもアンテナパターンの基本設計に変更の必要がなく、調整の簡単な車両用ガラスアンテナ装置が求められている。
【0023】
(発明の開示)
本発明はこのような課題を解決するためなされたもので、第1の目的はチョークコイルを用いることなく、AM/FM電波を高感度に受信することができる車両用ガラスアンテナ装置を提供することにある。
【0024】
第2の目的は、仕向地が変わっても、設計周波数のみを変更すればよい車両用ガラスアンテナ装置を提供することにある。また、車種が変わっても窓ガラスのサイズやアンテナパターンを設けるエリアが同様な場合には、アンテナパターンの基本設計に変更の必要がないような車両用ガラスアンテナ装置を提供することにある。
【0025】
第3の目的は、強電界の入力に対して歪みを発生せず、さらに近接する周波数のFM受信に際して相互変調を発生しない車両用ガラスアンテナ装置を提供することにある。
【0026】
第4の目的は、取り回しの容易な細い同軸ケーブルの使用可能な車両用受信装置を提供することにある。
【0027】
本発明の第1の概念によれば、車両の窓ガラス上に設けられた無チョークコイル式防曇用ヒータと、前記防曇用ヒータの上部に設けられるとともに、それぞれ800mm〜1300mmの範囲の長さを有する複数の水平アンテナパターンで構成されてAM帯域の信号を受信するAMアンテナと、前記防曇用ヒータと前記AM用アンテナとの間に設けられるとともに、300mm〜500mmの範囲の長さを有する1本の水平アンテナパターンで構成されてFM帯域の信号を受信するFMアンテナと、前記AMアンテナからの信号を増幅するためのAM用増幅手段と、前記FMアンテナからの信号を増幅するためのFM用増幅手段と、を備え、AM用増幅手段の入力インピーダンスは少なくとも1MΩであり、FM用増幅手段の入力インピーダンスが、50Ω以下であり、FM用増幅手段の利得が3dB以下であり、AMアンテナは、AM電波を受信し、その受信信号をAM給電パターンを介してAM用増幅手段に供給し、FMアンテナは、FM電波を受信し、その受信信号をFM給電パターンを介してFM用増幅手段に供給することを特徴とする車両用窓ガラスアンテナ装置が提供される。
【0028】
本発明の車両用窓ガラスアンテナ装置において、上記防曇用ヒータは、FM用アンテナと容量結合され、FM補助アンテナとして機能する。
【0029】
本発明の車両用窓ガラスアンテナ装置は、防曇用ヒータの下に別個の補助FM用アンテナを設け、防曇用ヒータとAMアンテナとの間に設けたFMアンテナをメインアンテナとするダイバシティアンテナを構成している。
【0030】
上記AM用アンテナには、複数の水平アンテナパターンを互いに接続する短絡線が設けられる。
【0031】
さらに、防曇用ヒータは、複数のヒータ線と、これらのヒータ線を互いに接続する短絡線とで構成すればよい。
【0032】
AM用増幅手段は、入力コンデンサ、入力抵抗器、FET、負荷抵抗器、チョークトランス、ソース抵抗器、出力コンデンサを備えるFET(電界効果トランジスタ)をソース接地した回路で構成され、その入力インピーダンスは少なくとも1MΩとするのが好ましい。このAM用増幅手段は、その出力段にチョークコイルを備えており、その出力インピーダンスは100Ω以下である。
【0033】
好適実施例において、FM用増幅手段は、抵抗器、インダクタンス、トランジスタ、コンデンサ、チョークトランスを備えるトランジスタをベース接地した回路、または抵抗器、インダクタンス、FET、コンデンサ、チョークトランスを備えるFETをゲート接地した回路で構成される。更に、FM増幅手段の利得は、3dB以下であるのが好ましい。FM増幅手段の出力段には、タンク回路で構成したフィルタ手段を備え、複数のFM出力信号の相互変調により発生するAM周波数帯の相互変調信号を抑制するようにした。
【0034】
本発明の第2の概念によれば、車両用受信装置であって、上記の車両用窓ガラスアンテナ装置と、直径3mm以下の信号ケーブルを介して前記AM用増幅手段及びFM増幅手段の出力端子に接続されている受信装置と、を備えていることを特徴とする車両用受信装置が提供される。
【0035】
本発明の受信装置においては、上記信号ケーブルのインピーダンスを75Ω以下にするのが望ましい。
【0036】
本発明の基本的設計方針は、以下のようである。
【0037】
まず、アンテナパターンの基本的設計および調整が容易なように、AMおよびFM用アンテナは、それぞれ専用の単純なパターンとする。
【0038】
つぎに、防曇用ヒータにはチョークコイルを設けないことにしたので、防曇用ヒータはAM用アンテナとして用いることができない。そこで、防曇用ヒータの上部余白に、できるだけ専有面積の大きなAM用アンテナパターンを、上記防曇用ヒータと容量結合しないように設ける。
【0039】
AM用アンテナの受信感度を向上させるためには、アンテナのインピーダンスを下げることが有効である。このインピーダンスを下げるためには、AM用アンテナの導体パターンの面積をできるだけ大きく、さらにその長さをできるだけ長く形成して、アンテナ容量を大きくすることが好ましい。そこで、防曇用ヒータの上部余白に、できるだけ専有面積の大きなAM用アンテナパターンを、上記防曇用ヒータと容量結合しないように設けることとする。
【0040】
この場合、防曇用ヒータの上部余白には、あまり大きなスペースはないので、直線状の水平導体パターンを複数本設け、これらを共通に接続して、フォーク状とするとよい。また基本となる上記AM用アンテナを、ループ状パターンのアンテナとしてもよい。さらに上記フォーク状パターン、あるいはループ状パターンの中間部分に、短絡線を設けたアンテナパターンとすることが好ましい。
【0041】
またさらに、限られたスペースに設けられたAM用アンテナの受信感度を良くするためには、アンテナの受信損失を少なくすることが必要である。そこで、AM用アンテナとFM用アンテナとを、それぞれ独立で給電する必要がある。
【0042】
このとき、AM用アンテナパターンは、できるだけ大きな面積となるようにすることが好ましい。AM用アンテナパターンの上下方向の幅は、以下の項目から自ずと決まってしまう。すなわち、ガラスのサイズ、防曇ヒータを設けるエリア、AM用アンテナ、FM用アンテナと防曇ヒータとの必要な間隔、などである。したがって、AM用アンテナパターンにおいて、できるだけ大きな面積となるようにするには、AM用アンテナパターンの水平方向の長さを長くすることである。
【0043】
しかしながら、AM用アンテナがFM用アンテナの受信感度に悪影響を及ぼさないように、考慮することも重要である。AM用アンテナがFM用アンテナの受信感度に悪影響を及ぼさないような長さを実験的に求めたところ、800〜1300mmが好ましく、さらに900〜1200mmが好ましいことがわかった。
【0044】
つぎに、FM用アンテナについて述べる。
【0045】
本発明によるガラスアンテナ装置では、上記防曇用ヒータとAM用アンテナとの間に、1本の水平パターンのFM用アンテナパターンが設けられる。FM用アンテナを1本の水平パターンとしたのは、できるだけ簡単な形状にして調整を簡単にするためと、上記AM用アンテナの占める面積を大きすることができるように、できるだけ面積の小さな形状とするためである。
【0046】
本発明の好適実施例においては、上記FM用アンテナの長さは以下の数式(1)となるように設計することが好ましい。
FM=λ/4×短縮率・・・・・・(1)
【0047】
ここで、λは設計波長である。FM周波数帯域は、日本では76〜90MHz、北米地域では88〜108MHzであり、これらの帯域の中から、設計波長が選択される。ここで短縮率とは、一般的に以下の数式(2)のように定義される。
短縮率=(誘電効果を考慮した電気的な波長/自由空間上の波長)×100(%)・・・・・(2)
【0048】
一般にガラスアンテナでは、アンテナパターンが誘電体であるガラス板の上に設けられている。このため、その誘電効果により、アンテナパターンの長さが、波長λから算出される長さより短かくても、有効に機能する。
【0049】
また上記FM用アンテナパターンは、上記防曇用ヒータと容量的に接続されていることが好ましい。なお本発明によるガラスアンテナ装置では、防曇用ヒータと電源の間にはチョークコイルを設けていない。しかし、上記FM用アンテナパターンと上記防曇用ヒータとが容量結合による接続であれば、上述した実開昭59−3604号に示されたような不具合は発生せず、防曇用ヒータをも補助的にFM用アンテナとして利用することができる。このため、FMの受信感度がさらに向上する。さらにFMアンテナパターンが、防曇用ヒータと容量的に接続されているので、上述した短縮率は、その結合容量も考慮して定める必要がある。
【0050】
本発明に用いるFM用アンテナは、単純な1本の水平パターンからなる。したがって、仕向地が変わり周波数帯域が変更になっても、設計周波数を変更してFM用アンテナの長さのみを変えるだけでよい。つまり、パターン形状の変更や調整を必要としない。
【0051】
さらに必要に応じて、防曇用ヒータの下部に、FM用サブアンテナを設けてもよい。ここで、FM用アンテナをメインアンテナとし、このFM用サブアンテナとをダイバシティアンテナとして構成してもよい。このFM用サブアンテナも、1本の水平パターンとすることが好ましい。その理由も、上述したFM用(メイン)アンテナパターンのそれと同様である。またこのFM用サブアンテナパターンも、防曇用ヒータと容量的に接続されていてもよい。このFM用サブアンテナも、アンテナパターンの長さも、上述したメインFMアンテナパターンのそれと同様の手法で決定されるとよい。
【0052】
さらにFMの受信感度を向上させるために、防曇用ヒータを構成する各ヒータパターンの、例えば中央付近を互いに接続する短絡線が設けられていることが好ましい。この短絡線は、メインFMアンテナと防曇用ヒータの、さらにはFM用サブアンテナの高周波における分布容量の結合を制御して、FM用アンテナ全体としての受信感度を向上させる働きがある。さらにこの短絡線は、1本に限られることなく、複数本設けられていてもよい。
【0053】
つぎに、増幅手段について説明する。まずAM用増幅手段について説明する。
【0054】
本発明によるガラスアンテナ装置では、占める面積の大きな防曇用ヒータをAM用アンテナとして用いておらず、防曇用ヒータの上部余白にAM用アンテナが設けられている。このため、AM用アンテナの占める面積が十分でなく、受信電圧を十分に大きくすることができない。そこでAM増幅手段を設けてその不足分を補っている。
【0055】
本発明のガラスアンテナ装置において、AM用の増幅手段は、トランジスタまたはFET等の半導体素子、抵抗、コイルやコンデンサで構成され、AM周波数帯域の増幅と、入出力のインピーダンスの整合が行なわれている。AM用の増幅手段は、入力インピーダンスを高く設定されることが好ましい。さらにAM用の増幅手段の出力段は、低インピーダンスであることが好ましい。このため、その出力段には高周波トランスを設けて、その出力インピーダンスを100Ω以下とするとよい。
【0056】
続いて、本発明のガラスアンテナに用いるFM用増幅手段について説明する。
【0057】
FM用の増幅手段は、トランジスタまたはFET等の半導体素子、抵抗、コイルやコンデンサで構成されており、FM周波数帯域の増幅と、入出力のインピーダンスの整合が行なわれる。FM用の増幅手段は、S/N比を向上させるために、低ノイズであることが好ましい。また強電界の入力に対応するために、低ノイズのFETを用いゲート接地回路で構成され、アンプの利得が3dB以下(増幅率では1以下)に設定されることが好ましい。なお、FM増幅手段の入力インピーダンスは、50Ω以下に設定されることが好ましい。
【0058】
さらに、FM増幅手段の出力段には、タンク回路で構成したフィルタ手段を設けることによって、複数のFM出力信号の相互変調により発生するAM周波数帯の相互変調信号を抑制することが好ましい。なおFETに代えて、低ノイズのトランジスタを用い、ベース接地回路で構成されてもよい。
【0059】
このように、本発明によるガラスアンテナ装置では、AMおよびFM用アンテナをそれぞれ専用のパターンとし、さらにそれぞれに専用の増幅手段を設けたので、AMおよびFMとも良好な受信感度を得ることができる。
【0060】
さらに、本発明によるガラスアンテナ装置を用いた車両用受信装置では、前記AM増幅手段およびFM増幅手段からの出力信号のインピーダンスを十分に小さくすることができるので、直径3mm以下の信号ケーブルを用いて、受信装置と結合することができる。このような直径3mm以下の信号ケーブル(典型的に同軸ケーブル)は、しなやかであり、取り回しが容易であるので、車両に同軸ケーブルを敷設するのが容易となる。具体的な信号ケーブルとしては、呼称1.5C2N(直径約2.3mm)や、1.5C2V、1.5C2E(直径約2.9mm)を挙げることができる(適用規格:JIS C 3501)。
【0061】
(発明を実施するための最良の形態)
以下に本発明のいくつかの好適実施例を添付図面に基づいて説明する。
【0062】
図1において、車両用窓ガラスアンテナ装置1は、車両の窓ガラス2(例えば、リアウインドウ)上に、以下の要素から構成されるとよい。すなわち、専用のAMアンテナ4と、専用のFMアンテナ5、およびプリント導体パターンで形成した防曇用ヒータ3である。
【0063】
本発明の窓ガラスアンテナ装置1は、さらに、AMアンテナ4及びFMアンテナ5で受信したAM受信信号(V),FM受信信号(V)を増幅する増幅手段7と、増幅手段7から供給されるAM出力信号(VA0),FM出力信号(VF0)を再生する受信機10とを含む。
【0064】
また車両には、防曇用ヒータ3を加熱するためのヒータ用電源が備えられている。
【0065】
まず、防曇用ヒータ3は、車両の窓ガラスの両サイドに上下方向に配置され、互いに向かい合うバスバー3a,3b、このバスバー3a,3bのそれぞれにヒータ用電源6を供給するために設けらた給電パターン3c,3d、バスバー3a,3b間に水平方向に配置した複数のヒータパターン3eを備えている。
【0066】
防曇用ヒータ3には、給電パターン3c,3dを介して、バッテリで構成されるヒータ用電源6から直流電源(V)が供給されると、バスバー3a,3b間の電圧(V)と複数のヒータパターン3eのそれぞれの抵抗値で決定されるヒータ電流が流れ、ヒータパターン3eが加熱される。このように防曇用ヒータ3は、窓ガラス2の結露を蒸発させて、曇止めを行うように構成されている。
【0067】
本実施例における防曇用ヒータ3は、給電パターン3c,3dを介してヒータ用電源6に直接接続する構成としている。このため、AM電波に対しては、低インピーダンスとなり、AMアンテナとして機能しないようになっている。
【0068】
つぎにアンテナ装置に採用したAMアンテナ4について説明する。
【0069】
本実施例のAMアンテナ4は、防曇用ヒータ3のヒータパターン3eの最上端部と窓ガラス2の上端部との間に、例えばフォーク状をなす複数の水平のAMパターン4aで構成されている。AMアンテナ4は、AM電波を前記AMパターン4aで受信し、AM受信信号(V)をAM給電パターン4bを介して、増幅手段7を構成しているAM増幅手段8に供給している。
【0070】
なお、AMアンテナ4を複数の水平のAMパターン4aで構成する理由は、AM電波の受信感度がAMパターン4aの全体の面積に依存するので、できるだけ大きな面積とするためであり、また単純なアンテナパターンとするためである。
【0071】
具体的なAMアンテナとしては、5本の水平のAMパターンよりなり、その長さLAMが1000mmで、前記水平のAMパターンの間隔が20mmのパターンを例示することができる。
【0072】
このLAM=1000mmは、上述したように、AMアンテナがFMアンテナの受信感度に悪影響を及ぼさないように考慮した値である。
【0073】
なお本発明の設計方針としては、AMおよびFM用アンテナ4,5は、それぞれ専用の単純なパターンとしている。これによって、できるだけ相互干渉がないようにしている。しかしながら、限られた面積のリアの窓ガラス面上に、AMアンテナ、FMアンテナおよびデフォッガを設けることになるので、相互干渉が避け得ない面もある。
【0074】
そこで、上述の考慮の効果を検証するために、上記長さLAMを実施例1とし、できるだけ専有面積の大きなAM専用アンテナパターンとした場合を実施例2としたときの、FMアンテナにおける受信感度を測定した例を、以下の表1に示す。
【表1】
Figure 0004112807
【0075】
表1から分かるよおうに、実施例1では実施例2に比較して、FMアンテナへの影響が少ないことがわかる。なお実施例2においても、FMアンテナに若干の影響はあるものの、実用上問題のあるレベルではない。
【0076】
また、AMアンテナ4は、防曇用ヒータ3と容量結合しないように、ヒータパターン3eの最上端部までの距離を所定以上(例えば、30mm以上)に設定するとよい。さらに、給電パターン3c,3dにはヒータ用電源6を直接接続して防曇用ヒータ3のヒータパターン3eのインピーダンスを充分低い値に設定することにより、防曇用ヒータ3からの電気的結合を小さくして、AM電波に対する受信感度を要求される値に設定することができる。
【0077】
続いてFMアンテナ5について説明する。
【0078】
FMアンテナ5は、防曇用ヒータ3のヒータパターン3eの最上端部とAMアンテナ4の間に、1本の水平導体パターンにて構成されている。さらにFMアンテナ5は、受信したFM受信信号をFM給電パターン5aを介して、増幅手段7を構成しているFM増幅手段9に供給している。
【0079】
また本発明におけるFMアンテナ5は、防曇用ヒータ3とは、直接接続されることはない。なお容量的には、結合されていることが好ましい。例えば、ヒータパターン3eの最上端部までの距離を、所定の値(5〜10mm)に設定して、FMアンテナ5を、防曇用ヒータ3と容量結合することが好ましい(図2参照のこと)。
【0080】
具体的なFMアンテナとしては、その長さLFMが300〜500mmの例を挙げることができる。ここで、LFMは給電の方式によっても異なってくる。すなわち、(a)窓ガラス面上のFM給電パターン5aを給電点とする場合と、(b)前記FM給電パターン5aから接続用導線を介して、FM増幅手段9に接続し、この接続点を給電点とする場合である。なおこの場合、接続用導線はFMアンテナ導体として機能し、FM給電パターンは単なる接続パターンとなる。
【0081】
上記(a)の場合、FMアンテナの長さLFMは、目的とする設計波長に基づき、上述した式(1)により、設計された長さにするとよい。
【0082】
また、上記(b)の場合は、FMアンテナパターンの長さは、設計長さLFMから前記接続用導線の長さを減じた長さにする必要がある。つまり接続用導線が長くなると、ガラス面上に形成されるFMアンテナパターンの長さを短くする必要がある。
【0083】
さらに、FMアンテナ5とAMアンテナ4との距離も所定値以上(例えば、25mm以上)に設定し、FMアンテナ5とAMアンテナ4との相互干渉が、できるだけ発生しないように配置するとよい。
【0084】
このように、防曇用ヒータ3、AMアンテナ4およびFMアンテナ5を適切に配置することにより、AMアンテナ4およびFMアンテナ5との相互干渉、AMアンテナ4と防曇用ヒータ3との相互干渉、ならびにFMアンテナ5と防曇用ヒータ3との相互干渉を極力小さくすることができる。
【0085】
さらに、本発明のガラスアンテナ装置においては、必要に応じて、FMサブアンテナを備えていてもよい(図3参照のこと)。例えば、FMサブアンテナ5sは、防曇用ヒータ3の下部の余白に設けることができる。このとき、前記FMアンテナ5をメインアンテナとし、このFMサブアンテナ5sをダイバシティアンテナとして構成することができる。
【0086】
このFMサブアンテナも、1本の水平パターンとすることが好ましい。その理由も、上述したFM(メイン)アンテナパターンのそれと同様である。またこのFMサブアンテナパターンも、前記防曇用ヒータと容量的に接続されていることが好ましい。このFMサブアンテナも、アンテナパターンの長さも、上述したメインFMアンテナパターンのそれと同様の手法で決定されるとよい。具体的なFMサブアンテナとしては、その長さLFMSが300〜500mmの例を挙げることができる。
【0087】
以上述べたように、FMアンテナおよびAMアンテナをそれぞれ独立した専用アンテナとし、基本的に直線を基調とするアンテナパターンとしている。したがって、アンテナの設計および調整が簡単にできる。
【0088】
以下に増幅手段7について述べる。
【0089】
増幅手段7は、AM増幅手段8およびFM増幅手段9を備え、AMアンテナ4のAM給電パターン4bから供給されるAM受信信号(V)、およびFMアンテナ5のFM給電パターン5aから供給されるFM受信信号(V)を増幅し、AM出力信号(VA0)およびFM出力信号(VF0)を、それぞれ受信装置10に供給している。
【0090】
AM増幅手段8は、高入力インピーダンス/低出力インピーダンス特性を有する増幅器で構成され、AM受信信号(V)を十分に増幅し、AM出力信号(VA0)を受信装置10に供給する。
【0091】
図4は、本発明に係るAM増幅手段の一実施形態の回路図である。
【0092】
図4において、AM増幅手段8は、入力コンデンサ(C1)、入力抵抗器(R1)、FET(電界効果トランジスタ)(Q1)、負荷抵抗器(R2)、チョークトランス(L1)、ソース抵抗器(R3)、出力コンデンサ(C2)を備え、ソース接地の増幅回路で構成されている。
【0093】
AM増幅手段8の入力インピーダンスは、FET(Q1)の入力インピーダンスが非常に高いため、ゲート(G)から接地(GND)された抵抗器(R1)の抵抗値(例えば、1MΩ)で決定される。
【0094】
図5は、ゲート抵抗であるR1の抵抗値を500k〜2MΩに変化させた場合のノイズの変化を示す。
【0095】
図5より明らかなように、抵抗値の大きい方がノイズは小さいことがわかる。例えば、抵抗値が1MΩ以上であれば、実用に際してより好ましい。したがって、AM用の増幅手段においては、入力インピーダンスが高く設定されると、抵抗器R1を介して混入するノイズの増幅手段への侵入を抑制できる。
【0096】
さらにAM用の増幅手段の出力段は、低インピーダンスであることが好ましい。AM増幅手段8の出力インピーダンスは、ドレイン(D)に接続された負荷抵抗器(R2)と並列接続したチョークトランス(L1)との合成インピーダンスで決定される。
【0097】
ここで、チョークトランス(L1)には、巻数比2:1の点にタップが設けてあり、増幅器の出力はこのタップから取り出されるため、合成インピーダンスの1/4となる。そこで、AM用の増幅手段の出力段では、高周波トランスを設けて、その出力インピーダンスを100Ω以下とするとよい。
【0098】
なお、AM増幅手段8の接地(GND)端子は、車両のボディアースに接続しておくことが好ましい。
【0099】
次に、AM増幅手段8の動作について説明する。
【0100】
ゲート(G)に入力されたAM受信信号(V)は、FET(Q1)の電圧増幅度(gm)と負荷インピーダンス(負荷抵抗器(R2)と並列接続したチョークトランス(L1)の合成インピーダンス)が乗算され、FET(Q1)のドレインの出力は、gm×V×負荷インピーダンスとなる。従って、AM出力信号(VA0)は(gm×V×負荷インピーダンス)の1/2の値となる。
【0101】
このように、本発明に係るAM増幅手段8は、高入力インピーダンス化するとにより、抵抗器(R1)を介して混入するノイズの増幅手段への侵入を抑制することができる。
【0102】
また、チョークトランスで負荷インピーダンスを構成したので、アンプゲインを高くしても出力インピーダンスを低い値に設定することができ、AM出力信号(VA0)を高いレベルで出力するとともに、受信機10へ接続する同軸ケーブルと出力インピーダンスとのインピーダンス整合を取ることができる。
【0103】
なお、AM増幅手段(8)は、FETに代えて、トランジスタ(必要ならばダーリントン接続)を用い、エミッタ接地の増幅器としてもよい。
【0104】
図6は、本発明に係るFM増幅手段の一実施形態の回路図である。
【0105】
図6において、FM増幅手段9は、抵抗器(R11)、抵抗器(R13)、インダクタ(L12)、FET(Q2)、抵抗器(R12)、コンデンサ(C11)、チョークトランス(L11)を備え、ゲート接地の増幅器で構成されている。
【0106】
FM増幅手段9の入力インピーダンスは、FET(Q2)の入力インピーダンスが非常に低いため、抵抗器(R11)で決定される。また、抵抗器(R13)とインダクタ(L12)の直列回路は、FET(Q2)のバイアス回路を構成している。
【0107】
一方、FM増幅手段9の出力インピーダンスは、ドレイン(D)に接続された負荷抵抗器(R12)、コンデンサ(C11)およびチョークトランス(L11)の並列回路のインピーダンス(ZF0)で決定される。ここで、FM出力信号(VF0)は、チョークトランス(L11)のセンタタップから取り出されているので、インピーダンス(ZF0)の1/4となる。なお、FM増幅手段9の接地(GND)端子は、車両のボディアースに接続しておくことが好ましい。
【0108】
FM増幅手段9の出力インピーダンス(ZF0/4)を、受信機10へ接続する同軸ケーブルのインピーダンスとほぼ同じに設定することにより、インピーダンス整合を取ることができる。
【0109】
また、FM増幅手段9のゲインは0〜3dB程度に設定し、過大レベルのFM受信信号(V)に波形歪みが発生しないようにすることが好ましい。このFM出力信号(VF0)は、出力されて受信機10に提供される。
【0110】
図6において、コンデンサ(C11)とチョークトランス(L11)が並列接続されたタンク回路は、FM周波数帯域のバンドパスフィルタを形成している。
【0111】
もし、近接する周波数f1,f2(f1<f2)のFM受信信号(VF1,VF2)がFET(Q2)の相互変調作用により、周波数f1,f2の和(f1+f2)の相互変調信号、および差(f2−f1)の相互変調信号を発生する場合、特に差(f2−f1)の相互変調信号がAM帯域になるようなときに、上記タンク回路によって、この差(f2−f1)の相互変調信号を除去し、相互変調信号の出力と相互変調歪みを防止することができる。
【0112】
このように、本発明に係るFM増幅手段は、FMアンテナが受信したFM受信信号が過大レベルの場合でも、FM増幅器のFM出力信号に波形歪みを発生させることなく、適切なレベルでインピーダンス変換と増幅を実現することができる。
【0113】
また、本発明に係るFM増幅手段は、複数のFM出力信号の相互変調により発生するAM周波数帯の相互変調信号を抑制するので、AM周波数帯の相互変調信号の出力と相互変調歪みを防止することができる。
【0114】
なお、FM増幅手段9は、FETに代えてトランジスタを用い、ベース接地の増幅器としてもよい。
【0115】
本発明のガラスアンテナ装置は、図7に示されるごとく、AM増幅手段8およびFM増幅手段9からの出力を合成する合成手段71をさらに備えていてもよい。
【0116】
図8は、合成手段71の一実施形態の回路図である。合成手段71は、コンデンサ、およびインダクタンス素子等の受動素子で構成されている。前記AM増幅手段8および前記FM増幅手段9からの出力が、それぞれ互いの増幅手段に回り込まないように、それぞれの出力にフィルタをかけてカットし、それぞれの出力を合成し、同軸ケーブルを介して受信機10に出力している。
【0117】
図8において、合成手段71は、コンデンサ(C31,C32)、チョークコイル(L31,L32)で構成されている。AM信号入力端子は、チョークコイル(L32)の一端に接続され、該チョークコイル(L32)の他端は出力端子に接続されている。一方FM信号入力端子は、前記コンデンサ(C31)の一端に接続され、該コンデンサ(C31)の他端は、チョークコイル(L31)とコンデンサ(C32)に接続される。チョークコイル(L31)の他端は接地されている。コンデンサ(C32)の他端は出力端子に接続されている。
【0118】
次に、図9を参照して、本発明のガラスアンテナ装置の具体的アンテナパターンについて説明する。
【0119】
まず、AMアンテナ4は、フォーク状をなす複数の水平のAMパターン4aで構成されている。またAMアンテナ4は、前記フォーク状パターンの中間部分に、短絡線42を設けている。さらに、前記水平のAMパターン4aの上部には、バイパスパターン41が設けられている。これは図9が、室内からアンテナパターンを平面視した図であるので、わかりにくいが、リアガラスを実際に車体に取り付けると、前記水平のAMパターン4aの上部と、車体との隙間が大きく、意匠上水平のアンテナパターンを追加したものである。
【0120】
なお、以上の実施例では、基本となるAMアンテナを、フォーク形状のアンテナパターンよりなる例で説明したが、これに限られることなく、例えばループ状パターンよりなるアンテナを基本パターンとしてもよい。さらにこの場合、ループ状パターンの中間部分に短絡線を設けたアンテナパターンとしてもよい。
【0121】
次に、給電方法に応じて選択的に使用可能なFMアンテナの具体例を説明する。具体的に、図10Aは、FM給電パターン5aを給電点とする場合であり、図10Bは、接続用導線を介して接続する場合である。なお、図10A及び図10BともFMアンテナの設計長さは同じであるが、図10Bの場合は、接続用導線の長さだけ、FMアンテナパターン5の長さが短くなっている。図10Aの場合でも、FMアンテナ5は、窓ガラスの中心線を越えることはない。
【0122】
本発明による車両用窓ガラスアンテナ装置において、AMおよびFM用アンテナは、それぞれ専用の単純なパターンで構成されている。このため、アンテナパターンの基本的設計が容易である。
【0123】
典型的に、車体の形式(セダン型、ワゴン型、ハッチバック型・・・)によって、リアの窓ガラスにおける防曇が必要なエリアと、アンテナを設けてもよいエリアが決定される。なおエリアの決定には、リアの窓ガラスのサイズや取り付け角度、あるいはトランクの有無など、車体の形式が関係することになる。そこで、ある車種に対して、窓ガラスのサイズとアンテナを設けてもよいエリアが決定される。そして、この窓ガラスに適用される本発明による車両用窓ガラスアンテナ装置が設計される。
【0124】
このアンテナ装置は、基本的に上述した窓ガラスのサイズとアンテナを設けてもよいエリアが似ている車両については、そのまま適用することが可能である。したがって、設計調整にかかる時間を短縮することができる。
【0125】
以上説明したように本発明に係る車両用窓ガラスアンテナ装置は、FMアンテナおよびAMアンテナを、それぞれ独立した専用アンテナとし、基本的に直線を基調とするアンテナパターンとしている。したがって、アンテナの設計および調整が簡単にできる。
【0126】
さらにFMおよびAMアンテナに、それぞれ専用の増幅手段を有しているので、FM電波およびAM電波を高感度で受信することができる。したがって、FM電波受信およびAM電波受信の双方に優れたアンテナを実現することができる。
【0127】
なお、防曇用ヒータに接続するチョークコイルを必要としないので、部品配置の空間を広げるとともに、部品コストの低減を図ることができる。
【0128】
さらに、本発明に係るFM増幅手段は、FMアンテナが受信したFM受信信号が過大レベルの場合でも、FM出力信号に波形歪みを発生させることなく、適切なレベルでインピーダンス変換と増幅を実現することができるので、高品質のFM信号を再生することができる。
【0129】
また、本発明に係るFM増幅手段は、複数のFM出力信号の相互変調により発生するAM周波数帯の相互変調信号を抑制し、AM周波数帯の信号出力および相互変調歪みを防止することができるので、高品質のFM信号を再生することができる。
【0130】
本発明によるガラスアンテナ装置を用いた車両用受信装置では、前記AM増幅手段およびFM増幅手段からの出力信号のインピーダンスを十分に小さくしている。したがって、直径3mm以下の取り回しの容易な信号ケーブルを用いて、受信装置と結合することができる。
【0131】
このことにより、車両に信号ケーブル(同軸ケーブル)を敷設するのが容易となり、組立作業が手間を減らすことができる。
【0132】
(産業上の利用可能性)
以上のように、本発明に係る窓ガラスアンテナ装置は、AM及びFM電波を高感度で受信することができる車両の窓ガラスアンテナとして用いるのに有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例による車両用窓ガラスアンテナ装置の基本構成図である。
【図2】 本発明の第2実施例による車両用窓ガラスアンテナ装置の基本構成図である。
【図3】 本発明の第3実施例による車両用窓ガラスアンテナ装置の基本構成図である。
【図4】 本発明に採用したAM増幅手段の一実施形態の回路図である。
【図5】 AM増幅手段におけるゲート抵抗の抵抗値を変化させた場合のノイズの変化を示すグラフ図である。
【図6】 本発明に採用したFM増幅手段の一実施形態の回路図である。
【図7】 本発明に採用した合成手段の基本構成を示すブロック図である。
【図8】 上記合成手段の一実施形態を示す回路図である。
【図9】 本発明の車両用窓ガラスアンテナ装置に採用したアンテナパターンの具体例を示す図である。
【図10A及び図10B】 接続用導線の有無に応じて選択的に使用可能な2つのFMアンテナの説明図である。
【図11】 従来例(実開昭59−3604号)に示されたガラスアンテナ装置の説明図である。
【図12】 従来例(米国特許No.4791426号)に示されたガラスアンテナ装置の説明図である。

Claims (11)

  1. 車両用窓ガラスアンテナ装置であって、
    車両の窓ガラス上に設けられた無チョークコイル式防曇用ヒータと、
    前記防曇用ヒータの上部に設けられるとともに、それぞれ800mm〜1300mmの範囲の長さを有する複数の水平アンテナパターンで構成されてAM帯域の信号を受信するAMアンテナと、
    前記防曇用ヒータと前記AM用アンテナとの間に設けられるとともに、300mm〜500mmの範囲の長さを有する1本の水平アンテナパターンで構成されてFM帯域の信号を受信するFMアンテナと、
    前記AMアンテナからの信号を増幅するためのAM用増幅手段と、
    前記FMアンテナからの信号を増幅するためのFM用増幅手段と、
    を備え、
    前記AM用増幅手段の入力インピーダンスは少なくとも1MΩであり、
    前記FM用増幅手段の入力インピーダンスが、50Ω以下であり、
    前記FM用増幅手段の利得が3dB以下であり、
    前記AMアンテナは、AM電波を受信し、その受信信号をAM給電パターンを介して前記AM用増幅手段に供給し、
    前記FMアンテナは、FM電波を受信し、その受信信号をFM給電パターンを介して前記FM用増幅手段に供給することを特徴とする車両用窓ガラスアンテナ装置。
  2. 前記防曇用ヒータは、前記FM用アンテナと容量結合され、FM補助アンテナとして機能することを特徴とする請求項1に記載の車両用ガラスアンテナ装置。
  3. 前記防曇用ヒータの下部にFM用サブアンテナが更に設けられており、該FM用サブアンテナは、前記FM用アンテナをメインアンテナとするダイバシティアンテナを構成することを特徴とする請求項1に記載の車両用窓ガラスアンテナ装置。
  4. 前記AM用アンテナは、前記複数の水平パターンを互いに接続する短絡線を有していることを特徴とする請求項1に記載の車両用窓ガラスアンテナ装置。
  5. 前記防曇用ヒータは、各ヒータ線を互いに接続する短絡線を有していることを特徴とする請求項1に記載の車両用窓ガラスアンテナ装置。
  6. 前記AM用増幅手段は、入力コンデンサ、入力抵抗器、FET、負荷抵抗器、チョークトランス、ソース抵抗器、出力コンデンサを備える前記FETをソース接地した回路で構成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用窓ガラスアンテナ装置。
  7. 前記AM用増幅手段は、その出力段にはチョークコイルを備えており、その出力インピーダンスは100Ω以下であることを特徴とする請求項1に記載の車両用窓ガラスアンテナ装置。
  8. 前記FM用増幅手段は、抵抗器、インダクタンス、トランジスタ、コンデンサ、チョークトランスを備える前記トランジスタをベース接地した回路、または抵抗器、インダクタンス、FET、コンデンサ、チョークトランスを備える前記FETをゲート接地した回路で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用窓ガラスアンテナ装置。
  9. 前記FM用増幅手段の出力段は、タンク回路で構成したフィルタ手段を備え、複数のFM出力信号の相互変調により発生するAM周波数帯の相互変調信号を抑制することを特徴とする請求項1に記載の車両用窓ガラスアンテナ装置。
  10. 車両用受信装置であって、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の車両用窓ガラスアンテナ装置と、
    直径3mm以下の信号ケーブルを介して前記AM用増幅手段及びFM増幅手段の出力端子に接続されている受信装置と、
    を備えていることを特徴とする車両用受信装置。
  11. 前記信号ケーブルのインピーダンスは、75Ω以下であることを特徴とする請求項10に記載の車両用受信装置。
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