JP4108369B2 - 一方に末端基−ch2ohおよび他方に塩素を含む末端基を有するフルオロポリオキシアルキレンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、少なくとも1つのメチロール末端基-CH2OHを有し、他方の末端基に少なくとも1つの塩素原子を含有する末端基を有するフルオロポリオキシアルキレン類の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
メチロール末端基を含むパーフルオロポリエーテル類が、エチルエーテル、ジオキサン、ジグリム、テトラヒドロフランの存在下、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)、水素化ホウ素リチウム(LiBH4)のような金属水素化物還元剤の存在下、またはNaBH4の場合は水もしくはメタノールの存在下で、-COOR 末端基[式中、RはC1-C5アルキル基である]を有する対応するパーフルオロポリエーテル類を還元し、次いで前記の還元で得られた反応生成物の加水分解により製造され得ることが先行技術、例えば英国特許第1,309,401号または米国特許第3,766,251号により知られている。
【0003】
還元反応は、攪拌下を維持し0〜100℃の温度で、溶媒中のパーフルオロポリオキシアルキレンアルキルカルボキシ末端の溶液を、溶媒中の金属水素化物溶液または懸濁液に直接添加して行われる。
【0004】
反応プロセスの図式[式中、パーフルオロポリエーテルは末端基-COOC2H5を有して用いられ、NaBH4は還元剤として用いられる]は、以下のとおりである。
a) 2Rf-COOC2H5 + NaBH4 --->(Rf-CH2O)2B(OC2H5)2 - Na+
b) (Rf-CH2O)2B(OC2H5)2 - Na+ + HCl + 3H2O -->
2Rf-CH2OH + 2C2H5OH + NaCl + H3BO3
Rf = パーフルオロポリオキシアルキレン鎖
【0005】
本発明者は、高収率および高選択率で、出発化合物として、構造中の一方に少なくとも1つのCl原子を含む末端基および他方にカルボン酸エステルである末端基を有するフルオロポリエーテル類を用いて前記の方法を行い、メチロール末端基を有する対応するフルオロポリエーテル類を得ることが不可能であることを見出した。
【0006】
さらに、還元剤のほとんど制御不可能な自己触媒分解が起り、これは、所望の生成物を製造する際に非常に低く再現性のない収率にする重大な方法の危険性を意味する。
したがって、制御可能な方法により、高収率および高選択率で、一方に1つの塩素原子を含む末端基および他方に-CH2OHである末端基を有するフルオロポリエーテル類を製造する必要性を痛感した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、一方に1つのCl原子を含み、他方にカルボン酸エステルを含む末端基を有するフルオロポリエーテルから出発して上記の技術的な問題を解決し、-CH2OH末端基を有する対応するフルオロポリエーテル類を高収率かつ選択的に得ることが可能であることを予期せぬことに見出した。
【0008】
【発明の実施の形態】
したがって、
以下の工程:
a) 不活性ガス雰囲気中で、非プロトン性またはプロトン性溶媒および金属水素化物類から選択される還元剤で形成される混合物を以下の構造:
T-O-(CF2CF(CF3)O)n-1-(CF(CF3)O)m-CF2-COOR (II)
[式中、T、m、nは下記の意味を示し、Rは任意に置換されるC1-C2Oアルキル、芳香族、シクロアルキルまたは複素環式の残基を表す]
を有するエステル前駆物質に、攪拌下0℃〜20℃、好ましくは5℃〜15℃の範囲の温度で維持しながら徐々に添加し、
【0009】
b) 工程a)で得られた反応生成物を酸性水溶液で加水分解し、水相および有機相を形成し、次いで有機相から一方に末端基-CH2OHおよび他方にClを含む末端基を有する構造(I)の化合物を分離することからなる、
一方にCl原子を含み、他方にメチロール基により形成される末端基を有し、以下の構造:
T-O-(CF2CF(CF3)O)n-1-(CF(CF3)O)m-CF2-CH2OH (I)
[式中、T=1つのCl原子を含有するC1-C3パーフルオロアルキル;
n=1〜15の整数;
m/n=0〜0.5;
m+nは、280〜4,000、好ましくは280〜1,000の範囲の数平均分子量を有するようなもの]
を有するフルオロポリオキシアルキレン類を製造する方法が本発明の目的である。
【0010】
エステル前駆物質(II)は、任意に非プロトン性またはプロトン性溶媒との混合で用いられ得る。
還元剤およびエステル前駆物質のための溶媒は、例えばテトラヒドロフラン、ジグリム、ジオキサンのような非プロトン性溶媒または例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、好ましくはエタノールのようなプロトン性溶媒であってもよい。前記溶媒の混合物を用いることが可能である。
【0011】
還元剤として、上記溶媒中に溶解または懸濁された例えば、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)、水素化ホウ素リチウム(LiBH4)のような金属水素化物を用いることができる。0.1〜15重量%の水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)を含有する溶液または懸濁液を用いるのが好ましい。エステル前駆物質(II)に対するNaBH4の量は、反応化学量論値から30%の過剰量である。
【0012】
化合物 (I)の加水分解および分離の工程b)は、公知の方法を利用して行われる。通常、加水分解は、工程a)で得られた反応化合物を、好ましくは5〜10重量%の濃度でかつ少なくとも前駆物質(II)に釣り合う量のHCl水溶液に徐々に添加して行われる。任意に過剰な未反応の還元剤が加水分解し、気体状水素を発生するため、工程a)から得られた化合物を酸性溶液に徐々に添加する。工程b)の終わりに、任意に何度か水で洗浄し、還元されたフッ素化合物(I)から無機塩類を完全に除去する。
【0013】
混合物に酸性水溶液を直接添加して工程a)の反応混合物の加水分解も行うことができる。
本発明の方法で、99%より高い選択性および分離された化合物について90%またはそれ以上、好ましくは95%またはそれ以上の収率で出発エステルの完全な転化が得られうる。
【0014】
さらに本発明の方法で、水素は制限された量でのみ発生し、工業用プラントにおける方法の実施および安全性に関し重要な利点である。
本発明の還元方法の工程a)は、アルカリ金属アルコラート、例えばナトリウムエチラートのような還元剤の安定剤の存在下で行うことができる。
【0015】
還元反応が、還元剤の溶液または懸濁液を還元すべきフルオロエーテル(II)に徐々に添加して行われることを特徴とする本発明の方法は、Clを含まず、上述されるようなRを有する少なくとも1つの-COOR末端基を含むフルオロアルカンまたはフルオロエーテルを還元するために用いることができる。
【0016】
即ち、前駆物質としてフッ素化エステルを用いて、通常、化学量論値の30%より低い制限された過剰な還元剤を使用することによって、高転化率および99%より高い選択性で少なくとも1つのメチロール-CH2OH基を有する対応するフルオロエーテルまたはフルオロアルカンを得ることが可能である。
【0017】
還元すべき前駆物質として、以下の一般式:
T1-CFW1-O-Rf1-CFW2-T2 (III)
[式中、T1、T2は同一または互いに異なって、T1およびT2の少なくとも1つが-COORであるという条件で、-COOR型または-F、-CF3、-CF2CF3の末端基から選択され;
W1およびW2は同一または互いに異なって、F、CF3で;
Rf1は、-CF2CF2O-、-(CF2CF(CF3)O)-、-(CF(CF3)CF2O)-、-CF2(CF2)zCF2O-、-CR4R5CF2CF2O-型
(式中、zは1または2と等しい整数であり;
YはFまたはCF3であり;
R4およびR5は同一または異なり、H、1〜4のC原子数を有する線状または分岐状パーフルオロアルキルから選択され;
前記単位はパーフルオロポリオキシアルキレン鎖に統計的に分布する)
の反復単位の1つ以上を含む300〜10,000の範囲の数平均分子量を有するパーフルオロポリオキシアルキレン鎖である]
を有する単官能または2官能パーフルオロポリエーテル類を用いることが可能である。
【0018】
特に、好ましくは以下のRf1パーフルオロポリエーテル類が挙げられる:
(A) -(CF2CF(CF3)O)a(CFYO)b-
[式中、YはFまたはCF3;aおよびbは分子量が上記の範囲内になるような整数であり;a/bは10〜100からなる]
または(A)に示す反復単位は、以下:
-(CF2CF(CF3)O)a(CFYO)b-CF2(R'f)CF2-O-(CF2CF(CF3)O)a(CFYO)b-
[式中、R'fは1〜4のC原子のフルオロアルキレン基である]
のように連結することができる;
【0019】
(B) -(CF2CF2O)c(CF2O)d(CF2(CF2)zO)h-
[式中、c、dおよびhは、分子量が上記の範囲内になるような整数であり;c/dは0.1〜10からなり;h/(c+d)は0〜0.05からなり;zは上記の値であり;hはまた0と等しくても良い];
【0020】
(C) -(CF2CF(CF3)O)e(CF2CF2O)f(CFYO)g-
[式中、YはFまたはCF3であり;e、f、gは分子量が上記の範囲内になるような整数であり;e/(f+g)は0.1〜10からなり;f/gは2〜10からなる];
(D) -(CF2(CF2)zO)s-
[式中、sは上記の分子量をもたらすような整数であり、zは既に定義されている];
【0021】
(E) -(CR4R5CF2CF2O)j'-
[式中、R4およびR5は同一または互いに異なり、例えば1〜4のC原子を含む、パーフルオロアルキルおよびHから選択され;j'が分子量が上記の値であるような整数であり;フルオロポリオキシアルキレン鎖内の単位は以下:
-(CR4R5CF2CF2O)p'-R'f-O-(CR4R5CF2CF2O)q'-
[式中、R' fは、例えば1〜4のC原子の、フルオロアルキレン基;p'およびq'は分子量が上記の値であるような整数である]
ように互いに連結することができる;
(F)-(CF(CF3)CF2O)j"-
[式中、j"は上記の分子量をもたらすような整数である]。
【0022】
(A)および(B)が特に好ましい構造である。
列挙された反復単位からなるこれらの構造およびそれらを製造する方法は、英国特許第1,104,482号、米国特許第3,242,218号、米国特許第3,665,041号、米国特許第3,715,378号、欧州特許第148,482号、米国特許第4,523,039号、米国特許第5,144,092号に記載され、それらの官能的誘導体については例えば米国特許第3,810,874号を参照のこと。これらの全ての特許はここに参考文献として組み込まれている。
【0023】
パーフルオロポリエーテルエステルを、還元剤を含む溶液に添加して還元が行われる先行技術の方法と比較して、本発明の方法は、より少量の還元剤でよく、その工程中、より少量の水素が発生するという重要な利点を有して、工業的に行うことができる。さらに詳しくは、本発明者は、反応混合物を0℃〜20℃の範囲の温度で維持しながら、溶媒中の溶液または懸濁液中の還元剤を、他方にCl原子を含む末端基を有するフルオロポリオキシアルキレンカルボキシ末端に徐々に添加することによって、化学量論値に対し制限された過剰な還元剤を用いて、定量的な転化率および少なくとも90%と同等、好ましくは少なくとも95%と同等な収率で、メチロール末端基-CH2OHを有する対応するフルオロポリオキシアルキレン類が得られ、1つのH原子(1つのCl原子を含む末端基の変換に由来する)を含む1つの末端基を有する望ましくない副生物において1モル%以下の値に低減することが可能であることを見出した。
【0024】
本発明は以下の実施例でよりよく例証され、本発明の範囲の目的を単に言及しているのであって限定しているわけではない。
【0025】
【実施例】
実施例 1
冷却ジャケット、機械的な攪拌器を備え、容量測定用のガス読み取り装置に直接接続された3Lの反応器に一般式A-(CF(CF3)CF2O)n-1-CF2-COOC2H5 [式中、Aは60%がCF3-CFCl-CF2-O-基、40%がCF2Cl-CF(CF3)-O-基であり、平均分子量MW = 617になるように選択された2〜5からなるnを有する]の200g(0.32 モル)のフルオロポリオキシアルキレンエステルを充填した。次いで、外部ジャケットの温度をO℃に維持しながら、エステルの温度を5℃にした。218gのエタノール中8gのNaBH4 (0.2 モル)を含む226 gの溶液を攪拌下で加えた。全体の供給期間(35分)の間ジャケットの温度(0℃)を一定に維持することによって、反応器中の温度は10℃に上昇した。反応中、2.6LのH2が発生した。添加の最後に、10重量%の400gのHCl水溶液を添加して中間体のホウ酸エステルを加水分解し、同時に未反応の水素化ホウ素ナトリウムを滴定し、発生したH2のモルを容量を測定した。発生した水素の容量は1.7L(0.07モル)と等しく、0.7 g(0.019 モル)のNaBH4と等しい。したがって、反応中、化学量論値に対し12%に等しい過剰のNaBH4が消費された。
【0026】
HCl溶液の添加後、反応混合物を室温で約1時間攪拌下に置く。相を分離させ、有機相を60℃/1 mmHgでストリッピングした。182gの化合物が得られ、それをIRおよびNMRで分析した。その結果、収率は97%と等しかった。
【0027】
分析により、式Cl(C3F6O)n-CF2-CH2OH (MW = 588)のアルコールへのエステル全体の還元と一致し、さらに最終混合物は、式H(C3F6O)n-CF2- CH2OHの0.6モル%のみの水素化合物を含有する。
【0028】
実施例 2
実施例1に示される装置を用いて、一般式A-(C3F6O)4-CF2-COOC2H5 [式中、Aは、60%がCF3-CFCl-CF2-O-基、40%がCF2Cl-CF(CF3)-O-基であり、平均分子量MW=988を有する]の200g (0.2モル)のフルオロポリオキシアルキレンエステルを反応器中に充填した。136gのエタノール中5gのNaBH4 (0.13モル)を含む 141gの溶液を攪拌下で加えた。全体の供給期間(25分)の間ジャケットの温度(0℃)を一定に維持することによって、 反応器中の温度は12℃に上昇した。反応中、1.5LのH2が発生した。添加の最後に、10重量%の400gのHCl溶液を添加して中間体のホウ酸エステルを加水分解し、同時に未反応の水素化ホウ素ナトリウムを滴定し、発生したH2のモルを容量で測定した。発生した水素の容量は1.4L(0.06モル)と等しく、0.57 g (0.015モル)のNaBH4と等しかった。したがって、反応中、化学量論値に対し15.8%と等しい過剰のNaBH4が消費された。
【0029】
HCl溶液の添加後、反応混合物を室温で約1時間攪拌下に置いた。次いで、相を分離させ、有機相を60℃/1 mmHgでストリッピングした。186gの化合物が得られ、それをIRおよびNMRで分析した。その結果、収率は98%と等しかった。
分析により、式Cl(C3F6O)5-CF2-CH2OH (MW=946)のアルコールへのエステル全体の還元と一致し、さらに最終混合物は、式H(C3F6O)5-CF2- CH2OHの0.4モル%のみの水素化合物を含有した。
【0030】
実施例 3 (比較例)
実施例1に示される装置を用いて、218gのエタノールおよび8gのNaBH4 (0.20モル)を反応器中に充填した。次いで、外部ジャケットの温度を0℃に維持しながら、反応混合物を5℃にした。攪拌下、150 g/hの流量で、一般式A -(C3F6O)n-1-CF2-COOC2H2 [式中、Aは60%がCF3-CFCl-CF2-O-基で、40%がCF2Cl-CF(CF3)-O-基であり、平均分子量MW=617になるような2〜5からなるnを有する]の200g (0.32 モル)のフルオロポリオキシアルキレンエステルを加えはじめた。50.8 gのエステルを加えた時、約1分間に温度が9℃〜35℃に突然上昇するため、添加を止めなければならなかった。約7Lの水素が発生し、その瞬間までに発生した1.8LのH2と共に全体で8.8Lの量となった。
【0031】
10重量%の400gのHCl水溶液を添加して中間体のホウ酸エステルを加水分解した。加水分解中、水素の発生は見られないため、反応中、反応器中に存在する水素化ホウ素ナトリウムの全分解が生じた。
【0032】
HCl溶液の添加後、反応混合物を室温で約1時間攪拌下に置いた。次いで、相を分離させ、有機相を60℃/1 mmHgでストリッピングし、IRおよびNMRで分析した。
【0033】
得られた化合物の分析は、35モル%のみのCl(C3F6O)n-CF2-CH2OHに対し65モル%の式H(C3F6O)n-CF2-CH2OHの水素化合物の存在を示した。
【0034】
【発明の効果】
上記に示すように、本発明の方法により、制御可能な方法により、高収率および高選択率で、一方に1つの塩素原子を含む末端基および他方に-CH2OHである末端基を有するフルオロポリエーテル類を製造することが可能となった。
Claims (7)
- 以下の工程:
a) 不活性ガス雰囲気中で、非プロトン性またはプロトン性溶媒および金属水素化物類から選択される還元剤で形成される混合物を、以下の構造:
T-O-(CF2CF(CF3)O)n-1-(CF(CF3)O)m-CF2-COOR (II)
[式中、T、m、nは下記の意味を示し、
Rは、任意に置換されるC1-C20アルキル、芳香族、シクロアルキルまたは複素環式の残基を表す]
を有するエステル前駆物質に、攪拌下0℃〜20℃の範囲の温度で維持しながら徐々に添加し、
b) 工程a)で得られた反応生成物を酸性水溶液で加水分解し、水相および有機相を形成し、次いで有機相から一方に1つの末端基-CH2OHおよび他方に1つの塩素原子を含む末端基を有する構造(I)の化合物を分離することからなる、
一方に1つのCl原子を含む末端基および他方にメチロール基を含む末端基を有し、以下の構造:
T-O-(CF2CF(CF3)O)n-1-(CF(CF3)O)m-CF2-CH2OH (I)
[式中、T=1つのCl原子を含有するC1-C3パーフルオロアルキル;
n=1〜15の整数;
m/n=0〜0.5;
m+nは、280〜4,000 の範囲の数平均分子量を有するためのもの]
を有するフルオロポリオキシアルキレンの製造方法。 - エステル前駆物質(II)が非プロトン性またはプロトン性溶媒との混合で用いられる請求項1による方法。
- 非プロトン性溶媒がテトラヒドロフラン、ジグリム、ジオキサンで形成される群から選択され、プロトン性溶媒がメタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノールまたはそれらの混合物で形成される群から選択される請求項2による方法。
- 還元剤が水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)、水素化ホウ素リチウム(LiBH4)で形成される群から選択される請求項1〜3のいずれかによる方法。
- 還元剤が水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)であり、エステル前駆物質(II)に対し反応化学量論値から30%の過剰量で用いられるる請求項4による方法。
- 加水分解の工程b)が、工程a)で得られた反応混合物を5〜10重量%のHCl溶液に徐々に添加するか、または前記HCl溶液を工程a)で得られた反応混合物に徐々に添加するかのいずれかによって行われる請求項1〜5のいずれかによる方法。
- 還元剤が、安定剤としてアルカリ金属アルコラートとの混合で用いられる請求項1〜6のいずれかによる方法。
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