JP2001240571A - フッ素アルコールの製造方法 - Google Patents

フッ素アルコールの製造方法

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JP2001240571A
JP2001240571A JP2000105742A JP2000105742A JP2001240571A JP 2001240571 A JP2001240571 A JP 2001240571A JP 2000105742 A JP2000105742 A JP 2000105742A JP 2000105742 A JP2000105742 A JP 2000105742A JP 2001240571 A JP2001240571 A JP 2001240571A
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fluoroalcohol
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alcohol
fluorinated
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Akio Udagawa
秋夫 宇田川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素化エステルの還元によりフッ素アルコ
ールを簡単な方法で製造でき,しかも安価で高収率であ
る製造方法を提供する。 【解決手段】 式 【化1】Rf−COOR (I) [式中Rfは,CF(CF)m(CH)n(m=
0〜20の整数,n=0〜5の整数),H(CF)m
(CH)n(m=1〜20の整数,n=0〜5の整
数),(CFCF,CF=CF,CF=C
(CF),RはCH,C,n−C,i
so−Cを示す。]で表されるフッ素化エステル
を水素化ホウ素化合物を用いて還元することを特徴とす
るフッ素アルコール(Rf−CHOH)の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフッ素化エステルか
ら、各種撥剤等の原料であるフッ素アルコールの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】フッ素アルコールの製造方法として、従
来から発煙硫酸法、DMF法、NMP法およびベタイン
法が知られている。発煙硫酸法は、急激な発熱反応の制
御がむずかしく、腐食性が大であり、収率が低く、副生
成物である(RfCHCHO)SOの除去が困
難であるという欠点を有していた。DMF法、NMP法
およびベタイン法はいずれもヨウ素の回収が困難であ
り、収率が低いのが欠点であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,フッ素化エ
ステルからフッ素アルコールを簡単な方法で製造でき、
しかも安価で高収率である製造方法を提供する事を目的
とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、フッ素化エ
ステルからフッ素アルコールへの還元方法について研究
を重ねた結果、本発明を完成するに至った。本発明は、
式(I)で表されるフッ素化エステルを還元して、フッ
素アルコールを合成する反応において、水素化ホウ素化
合物を用いることを特徴とするフッ素アルコールの製造
方法である。
【0005】
【化2】 Rf−COOR (I) 〔式中Rfは,CF(CF)m(CH)n(m=
0〜20の整数,n=0〜5の整数),H(CF)m
(CH)n(m=1〜20の整数,n=0〜5の整
数),(CFCF,CF=CF,CF=C
(CF),RはCH。C,n−C,i
so−Cを示す。〕 また、本発明は還元反応時にアルコールを添加する事を
特徴とするフッ素アルコールの製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる式(I)で示
されるフッ素化エステルとしては、例えばCFCOO
CH,CFCFCOOCH,(CFCF
COOCH,CF(CFCOOCH,CF
(CFCOOCH,CF(CFCO
OCH,CF(CFCOOCH,CF
(CFCOOCH,CF(CF10
OOCH,CF(CF12COOCH,CF
(CF14COOCH,CF(CF16
COOCH,CF=C(CF)COOCH等が
挙げられる。
【0007】還元反応は、式(I)で示されるフッ素化
エステルを還元剤の水素化ホウ素化合物を用いて還元す
る。本発明の製造方法で用いられる水素化ホウ素化合物
としては,水素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素ナトリ
ウム、水素化ホウ素カリウム等が挙げられるが、水素化
ホウ素ナトリウムが一般的によく用いられる。水素化ホ
ウ素化合物の使用量は、原料のフッ素化エステルに対し
て0.5〜2モルが好ましい。
【0008】本還元系に、少量のアルコールを添加する
と収率が向上する。アルコールと水素化ホウ素化合物が
複合体を形成し、還元反応がいっそう速くなるからであ
る。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、イソプロパノール等の脂肪族アルコール類
が挙げられるが、メタノールが特に好ましい。メタノー
ルを添加することにより、高い反応性、選択性が得られ
るからである。使用するアルコールは、原料のフッ素化
エステルに対して1〜30モルの範囲が好ましい。アル
コールは、反応中に反応系に逐次添加することにより、
フッ素アルコールを高収率で合成することができる。
【0009】本発明の反応に使用する溶媒は、原料のフ
ッ素化エステルを溶解して還元反応を妨害しないものな
らいずれでもよく、例えばテトラヒドロフラン、ジオキ
サン等が挙げられるが、これらの溶媒はあらかじめ脱水
等の前処理をする必要はない。
【0010】室温以下においても充分に反応するが、反
応速度を向上させるためには,通常は加熱下で行うのが
望ましい。反応温度は20〜150℃の範囲が好まし
い。反応時間は、0.5〜50時間の範囲が好ましく、
溶媒に原料のフッ素化アルコールおよび水素化ホウ素化
合物を溶解し、所定の反応温度まで昇温した後、滴下ロ
ート、定量ポンプ等の装置を用いて所定の反応時間の1
/2〜2/3程度の時間で添加するのが好ましい。本製
造方法による還元方法は反応が速いので、添加時間は
0.5〜10時間程度である。還元反応終了後、反応液
に塩酸等の鉱酸水溶液を加えて、未反応の水素化ホウ素
化合物を中和分解した後、溶媒を蒸留除去し、抽出、蒸
留等の一般的な方法で、フッ素アルコールを単離するこ
とができる。
【0011】本発明の製造方法により,合成した反応生
成物は原料のフッ素化エステルが還元されたフッ素アル
コールであり、脱ハロゲン化等の副生成物は殆ど生成し
ない。以下に本発明を実施例によりより具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
ではない。
【0012】
【実施例】実施例1 1500Lの反応器にテトラヒドロフラン245kg、
メチルパーフルオロオクタノエート294.5kg(6
88モル)[ABCR社(ドイツ)]および水素化ホウ
素ナトリウム39.2kg(1037モル)を仕込み、
60℃まで昇温し、攪拌しながら定量ポンプを用いて1
09kgのメタノールを0.61kg/分の速度で3時
間かけて滴下し、60〜65℃で1時間攪拌し、室温ま
で冷却後2Nの塩酸438Lを添加して中和し、n−ヘ
プタン188kgを加えて30分攪拌し、有機層と水層
を分液後、有機層をイオン交換水550Lと35%の濃
塩酸5.8Lを加えて水洗し、水層を分液し、有機層を
吸引濾過しながら反応器から蒸留器に移液し、25℃、
50mmHg下でn−ヘプタンを減圧留去したところ,
CF(CFCHOHが270.6kg得られ
た。転化率は100%、収率は98.3%であった。
【0013】比較例1 攪拌機、冷却器、温度計および滴下ロート付きの四つ口
フラスコに、窒素ガスを流しながら、水素化リチウムア
ルミニウム163g(4.30モル)、テトラヒドロフ
ラン7.5Lおよびダイグライム67gを仕込み、0℃
に保持した。テトラヒドロフラン3Lにメチルパーフル
オロオクタノエート920g(2.15モル)を溶解し
た溶液を滴下した後、反応器の温度を66℃に昇温し
た。還流開始後、メタノール1.36kg(42.5モ
ル)を滴下ロートから1.5時間かけて添加した。滴下
終了後、さらに1時間還流し、室温まで冷却し、1.2
Nの塩酸7Lを添加して中和した。生成した溶液をガス
クロマトグラフィーにより定量分析したところ、原料の
メチルエステルは残存していなかった。CF(C
CHOH696g(1.74モル)およびC
(CFCOOH24.8g(0.06モル)
が生成した。フッ素化メチルエステルの転化率は100
%,収率は81%であった。
【0014】比較例2 内容積30Lのステンレス製オートクレーブに、メチル
パーフルオロオクタノエート2183g(5.10モ
ル)、乾燥エタノール10Lおよびトルエン81gを仕
込み,W型ラネーニッケル2.5kgを加えて攪拌して
均一にした後、水素ガスを30気圧導入して、50℃で
3時間攪拌して反応させた。反応器を冷却後開封して反
応液を取り出し、ガスクロマトグラフィーで生成物を定
量分析したところ、未反応のフッ素化メチルエステル1
177g(2.75モル),CF(CFCH
OH.60g(0.024モル),CF(CF
COOC539g(1.22モル)が生成し
た。フッ素化メチルエステルの転化率は46%、フッ素
アルコールの収率は0.5%であった。
【0015】
【発明の効果】フッ素化エステルからフッ素アルコール
を簡単な方法で製造でき、しかも安価で高収率である製
造方法を提供することができ、各種撥剤等の原料として
有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I)で示されるフッ素化エステルを
    還元してフッ素アルコールを製造する反応において、水
    素化ホウ素化合物を用いて還元することを特徴とするフ
    ッ素アルコールの製造方法。 【化1】 Rf−COOR (I) 〔式中Rfは,CF3(CF2)m(CH)n(m=
    0〜20の整数,n=0〜5の整数),H(CF)m
    (CH)n(m=1〜20の整数,n=0〜5の整
    数),(CFCF,CF=CF,CF=C
    (CF),RはCH,C,n−C,i
    so−Cを示す。〕
  2. 【請求項2】 還元反応時にアルコールを添加すること
    を特徴とする請求項1に記載のフッ素アルコールの製造
    方法。
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