JP4104714B2 - 自動車排気系用フレキシブルチューブ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用排気系のエンジン側に取り付けられる第1排気管とマフラ側に取り付けられる第2排気管の相対変位を吸収するベローズを有する自動車排気系用フレキシブルチューブの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車排気系用フレキシブルチューブとしては、例えば、下記に列挙するようなものが知られている。
【0003】
(1) 実開昭61−187916号公報
この公報に記載のフレキシブルチューブは、図11に示すように、排気管に接続されるベローズと、ベローズの外周に配置されるアウタブレードと、アウタブレードの両端部に設けられ、アウタブレードとベローズとをスポット溶接するプロテクタを備えた構成である。
【0004】
(2) 実開平2−14418号公報
この公報に記載のフレキシブルチューブは、図12(イ),(ロ)に示すように、排気管に接続されるベローズと、ベローズの両端外周にそれぞれ配置されるバネ支管と、両バネ支管の間に架設されるバネ材を備えた構成である。
【0005】
(3) 実開平4−6523号公報
この公報に記載のフレキシブルチューブは、図13に示すように、排気管に接続されるベローズと、ベローズの外周に配置され、一端がベローズに固定された網状のアウタブレードと、アウタブレードの他端部に固定されたクランプ材とベローズに固定された円筒体との間に介装された圧縮スプリングとを備えた構成である。
【0006】
(4) 特開平6−117243号公報
この公報に記載のフレキシブルチューブは、図14に示すように、排気管に接続されるベローズと、ベローズの外周に配置され、一端がベローズの一端に固定された第1アウタカバーと、一端がベローズの他端に固定され他端がベローズおよび第1アウタカバーの外周に配置された第2アウタカバーと、第1アウタカバーと第2アウタカバーとの間に複数介装されたスプリングとを備えた構成である。
【0007】
(5) 実開平3−47421号公報
この公報に記載のフレキシブルチューブは、図15に示すように、ベローズの外周の全体にワイヤメッシュを介して円筒形のシェルを設け、サポートカラーとシェルの折り曲げ部分で形成した迷路構造内にもワイヤメッシュを配設した構成となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動車排気系用フレキシブルチューブにあっては、それぞれ下記に列挙するような問題がある。
【0009】
(1) 図11に記載のフレキシブルチューブは、アウタブレードの製造バラツキによってフレキシブルチューブのバネ定数が大きく影響され、振動変位の吸収特性にバラツキが出る。また、ステンレス鋼線を編んで作られるアウタブレードが高価である。よって、振動変位の吸収特性を確保するために採用される山数の多いベローズにより大型化し、また、ベローズを保護するために採用されるアウタブレードにより高コスト化を招く。
【0010】
(2) 図12に記載のフレキシブルチューブは、ベローズの中央部が外部露出状態となるため、飛び石等によりベローズが損傷され易く、ベローズ耐久性に劣る。また、バネ材が外方に大きく突出しているため、外径の大きなフレキシブルチューブとなる。走行中、外方に大きく露出状態で突出しているバネ材に泥等が付着した場合、バネ特性が変化し、所望の変位吸収性が得られなくなる。
【0011】
(3) 図13に記載のフレキシブルチューブは、基本的にはステンレス鋼線を編んで作られるアウタブレードを用いたものであるため、上記(1) の問題点を有する。加えて、圧縮スプリングにより引っ張り変位に対する吸収性は高まるが、圧縮変位に対する吸収性の向上は見込めない。
【0012】
(4) 図14に記載のフレキシブルチューブは、ベローズの外周に配置される第1・第2両アウタカバーの外周に、さらにスプリング径プラスアルファ−の張り出し部が形成されるため、外径の大きなフレキシブルチューブとなり、取付場所に制約を受け易く、車両の最低地上高や路面干渉性に悪影響を与える。
【0013】
また、スプリングはベローズの周方向に複数配置されるため、▲1▼スプリング特性のばらつきによる悪影響、即ち、曲げ方向のバネ定数に左右あるいは上下方向で差が生じ、振動吸収力にむらが発生し、また、引っ張り圧縮荷重が印加された場合にベローズ曲げ方向の力が掛かることが考えられる。▲2▼バネ単品のバネ定数は、相対的に弱い設計となるため、排気系の振動で振られて他部品との干渉音が発生し易くなる。▲3▼曲げ変形または剪断変形力の作用する方向によっては、両アウタカバーおよびベローズに加わる応力に差異が発生するため、耐久性の点で不利である。
【0014】
(5) 図15に記載のフレキシブルチューブは、ベローズの変形と同時にワイヤメッシュが弾性変形するから、フレキシブルチューブのバネ定数は、ベローズのバネ定数にワイヤメッシュのバネ定数を加えたものとなり、変移量が増大するのにしたがって大きくなる。特にワイヤメッシュが部分変形などをしてベローズの谷に入り込んだ場合は、圧縮に対してバネ定数が高くなるから製品にばらつきが生じることがある。また、ワイヤメッシュの分、重量が増えるし、ベローズの熱が外部に開放されにくいことで熱影響を受け、耐久性が低下するなどの欠点がある。
【0015】
(6) ところで、図10に示すように、前記問題点を解決する目的で、本出願人は先にプレート材で形成された外筒300の一端側をプロテクタ301で第1排気管1側へ固定し、他端側をコイルバネ302で第2排気管2側へ支持たフレキシブルチューブ構造を出願した(特願平9−70954号)。このフレキシブルチューブ構造においては、前記プロテクタ301は第1排気管1側へ配置されるから、外筒300の車両前方側がプロテクタ301で密閉された状態となる。従って、車両が前進時に受ける走行風Wは、プロテクタ301から外筒300の外周に逃げ、ベローズ303には全く当たらなくなり、また、外筒300内では高温空気が滞留することになって、ベローズ温度が上昇する。このため、ベローズ303などは高温酸化の少ない高級材料を用いなければならず、ユニット価格が高価になるという欠点がある。
【0016】
以上のように、それぞれについて一長一短があり、小型軽量、低コスト、高変位吸収性、高耐久性という自動車排気系用フレキシブルチューブに要求される性能を全て満足するものではなく、現在最も一般的に採用されている図11に記載のフレキシブルチューブに代わる新たなフレキシブルチューブの出現が望まれているところである。
【0017】
本発明が解決しようとする課題は、自動車用排気系のエンジン側に取り付けられる第1排気管とマフラ側に取り付けられる第2排気管の相対変位を吸収するベローズを有する自動車排気系用フレキシブルチューブにおいて、組み立てが容易で小型軽量、低コスト、高変位吸収性、高耐久性という要求性能を全て満足する実用価値の高いフレキシブルチューブを提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
(解決手段1)
上記課題を達成するため請求項1記載の発明では第1排気管(1)と第2排気管(2)に両端部が接続され、両排気管(1),(2)の変位を吸収するベローズ(3)と、
プレート材により前記ベローズ(3)の外周を環状空間(8)を有して覆う筒状に形成された外筒(4)と、
小径部と小径部から拡径した大径部とを有する筒状形状をなし、小径部はベローズ(3)における排気ガスの上流側端部に嵌着固定され、大径部は外筒(4)に連設されているプロテクタ(5)と、
環状空間(8)内において前記外筒(4)と同軸上に配置されると共に大径部(7b)が外筒(4)の自由端部側と小径部(7a)がベローズ(3)の他端部および第2排気管に嵌着固定されたサポートカラー(6)との間に介装され排気ガス上流側が小径の円錐状に形成されたコイルバネ(7)とを備え、
前記プロテクタ(5)が外筒(4)とベローズ(3)との間に形成される環状空間(8)を直接外部に連通させる通風口(9)を有していることを特徴とする。
【0019】
よって、第1排気管と第2排気管とが管軸方向に変位しフレキシブルチューブに対し外力が作用する場合、圧縮荷重と引張荷重はベローズとコイルバネとの両方に作用する。
【0020】
このため、ベローズの板厚を薄くしてベローズのバネ定数を低く設定してもフレキシブルチューブのトータルバネ定数はコイルバネで補うことができ、フレキシブルチューブの小型軽量低コスト化が達成される。
【0021】
第1排気管と第2排気管に管軸方向の変位を与えるような外力が作用した場合、ベローズとコイルバネが、荷重の作用方向に追従する圧縮または引っ張り変形することにより変位が吸収される。尚、コイルバネはベローズと同心円の単独バネであって曲げ変形や剪断変形方向によるバネ定数に差がないため、第1排気管と第2排気管に曲げ方向や剪断方向の変位を与えるような外力が作用しても、変形自由度の高いベローズとコイルバネがその外力の作用方向に係らず均一に荷重の作用方向に追従して曲げ変形や剪断変形することにより吸収される。つまり、ベローズとコイルバネとの両方を用いた変位吸収作用が達成されると共に、曲げ変形や剪断変形方向によるバネ定数に差がないため、変位および振動吸収力にムラがなく、耐久性向上が達成される。
【0022】
さらに、コイルバネは圧縮荷重にも引張荷重にも作用し、フレキシブルチューブに加わる外力がベローズとコイルバネに分散されるため、ベローズの荷重負担が軽減される。
【0023】
また、走行中に石跳ね等があった場合、外筒による保護作用でベローズ及びコイルバネの変形や損傷が防止される。
【0024】
車両の走行時、フレキシブルチューブに当たった走行風はプロテクタの通風口から導入され、環状空間内でベローズを冷却しながら外筒の自由端側から排出される。これによってベローズの温度上昇が抑制される。
【0025】
(解決手段2)
請求項2記載の発明では、請求項1記載の自動車排気系用フレキシブルチューブにおいて、前記プロテクタは、外筒と一体に形成されて、外筒に連設されていることを特徴とする。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0033】
(実施の形態1)
まず、構成を説明する。
実施の形態1は請求項1記載の発明に対応する。
図1は実施の形態1の自動車排気系用フレキシブルチューブA1を示す半断面図である。
【0034】
図1において、1は第1排気管、2は第2排気管、3はベローズ、4は外筒、5はプロテクタ、6はサポートカラー、7は円錐コイルバネ、8aは第1インナカバー,8bは第2インナカバーである。
【0035】
前記ベローズ3は、第1排気管1と第2排気管2にそれぞれ装着されたインナカバー8a,8bの上から両端部を挿入して接続されている。尚、ベローズ3の第2排気管接続側には前記サポートカラー6が挿入されベローズ3をインナカバー8bに一体に固定している。
前記ベローズ3の素材としては、厚み0.2mm(従来は厚み0.3mm)のステンレス薄肉板を2層重ね合わせた薄肉多層品を使用し、山数を従来より大幅に削減し(21〜28山→8〜9山)、等価のバネ定数を得ている。
【0036】
前記外筒4は、鋼板材によりベローズ3の略全長に亘る外周を覆う筒状に形成され、前記サポートカラー6側には筒状部端縁を管軸に直交する方向に曲げ加工して形成した内向きのアール曲げ部11が設けられている。このアール曲げ部11は、内径が円錐コイルバネ7の線径と略同一大きさとなるように形成されている。8はこの外筒4と前記ベローズ3との間に形成された環状空間である。
【0037】
前記円錐コイルバネ7は、小径部7aの内径がサポートカラー6の外径と略同一大きさに形成され、大径部7bの外径が前記外筒4の内径と略同一大きさに形成されている。この大径部7b側は前記外筒のアール曲げ部11に嵌着した状態で栓溶接されている。
【0038】
前記プロテクタ5は、図2にも示すように、最大径部12が外筒4内面に嵌着され、最小径部13がインナカバー8aに挿入固定されている。そして、前記最大径部12の上端には嵌着部分を一部外面から内面へ向けた溝状に形成することによって、嵌着部分を貫通した状態の通風口9が設けられている。
【0039】
図3は実施の形態1のフレキシブルチューブが適用された自動車排気系を示す斜視図である。
【0040】
図3において、A1はフレキシブルチューブ、Bはエキゾーストパイプ、Cは触媒コンバータ、Dはサブマフラ、Eはメインマフラであり、フレキシブルチューブA1は、図外のエンジンと触媒コンバータCとを連結するエキゾーストパイプBの途中に設けられ、エンジンや車体等からの入力による変位を吸収する。
【0041】
次に、作用を説明する。
【0042】
[バネ定数の設定作用]
フレキシブルチューブA1のバネ定数を設定するにあたっては、図4に示すように、ベローズ3のバネ定数をK1とし、円錐コイルバネ7のバネ定数をK2とすると、フレキシブルチューブバネ定数Kは、下記の式により表される。
【0043】
K=K1+K2
このように、ベローズ3のバネ定数K1と、円錐コイルバネ7のバネ定数K2と、フレキシブルチューブバネ定数Kのうち2つが明らかであれば残りの1つのバネ定数は決まる。
【0044】
よって、フレキシブルチューブバネ定数Kとして良好な変位吸収ができる値に設定する場合、ベローズ3のバネ定数K1を一定値に設定し、管理しやすく選択自由度が高い円錐コイルバネ7のバネ定数K2を多数の値の中から選択して決めると、所望のフレキシブルチューブバネ定数Kが得られることになる。
【0045】
このように、バネ定数調整代を、ベローズ3のバネ定数K1の変更によるものではなく両円錐コイルバネ7のバネ定数K2の変更に委ねることで、ベローズ3のバネ定数K1を一定値に設定することもできる。
【0046】
この結果、実施の形態1のベローズ3のように、従来よりも薄肉で山数の少ない2層品をベローズ素材として使用し、ベローズ3のバネ定数K1を低い値の一定値に設定しても両円錐コイルバネ7のバネ定数K2により補うことができ、フレキシブルチューブの小型軽量低コスト化が図られる。
【0047】
[変位吸収作用]
エンジンや車体等から第1排気管1と第2排気管2に管軸方向に変位を与えるような荷重が入力された時の変位吸収作用について説明する。
【0048】
変位荷重のうち圧縮荷重が作用した場合には、ベローズ3は圧縮され円錐コイルバネ7は引っ張り方向に伸長されて両排気管1,2が圧縮変位する。つまり、図4に示すように、圧縮荷重が作用すると、ベローズ取付スパンL1がΔLだけ短くなり、円錐コイルバネ取付スパンL2はΔLだけ長くなる。
【0049】
変位荷重のうち引張荷重が作用した場合には、ベローズ3は引っ張られ円錐コイルバネ7は圧縮方向に短縮されて両排気管1,2が引張変位する。つまり、図4に示すように、引張荷重が作用すると、ベローズ取付スパンL1がΔLだけ長くなり、円錐コイルバネ取付スパンL2はΔLだけ短くなる。
【0050】
すなわち、ベローズ3の伸縮と、引っ張りと圧縮の両方で同じバネ特性が発揮される円錐コイルバネ7により、管軸方向に振動的に引っ張りと圧縮が繰り返される変位が整然と吸収される。
【0051】
尚、第1排気管1と第2排気管2には、管軸方向以外にも曲げ方向や剪断方向の変位を与えるような外力が作用することがあるが、この場合にも変形自由度の高いベローズ3と円錐コイルバネ7が、荷重の作用方向に追従して曲げ変形や剪断変形することにより曲げ変位や剪断変位が吸収される。
【0052】
[ベローズ耐久性確保作用]
ベローズ3の耐久性は、後述するように、荷重負担の分担と、伸び切りの防止と、飛び石等からの保護とにより確保される。
【0053】
フレキシブルチューブA1に加わる外力は、ベローズ3に加わる力と円錐コイルバネに加わる力とに分散されるため、ベローズ3の荷重負担が軽減される。
【0054】
フレキシブルチューブA1は車両の底部に露出して配置されるため、車両走行中にタイヤにより石等を跳ねるような場合、この跳ね石等がフレキシブルチューブA1に衝突することがあるが、走行中に跳ね石等があった場合、ベローズ3の全外周を覆う外筒4による保護作用でベローズ3の変形や損傷が防止される。尚、外筒4は、円錐コイルバネ7の外周も覆う配置であるので、跳ね石等に対し円錐コイルバネ7の変形や損傷も防止される。
【0055】
[ベローズの冷却作用]
車両の走行時、フレキシブルチューブA1に当たった走行風Wは、プロテクタ5に設けた通風口9から導入され、環状空間8内でベローズ3に接触しながら外筒5の自由端側つまり第2排気管2側から排出される。これによってベローズ3は、それより温度の低い外気に直接晒されて温度上昇が抑制される。このため、長期に亘る耐久性が確保される。
【0056】
次に、効果を説明する。
【0057】
(1)第1排気管1と第2排気管2に両端部が接続され、両排気管1,2の変位を吸収するベローズ3と、鋼板材により前記ベローズ3の外周を覆う筒状に形成された外筒4と、前記外筒4の一端側から延設され先端部がベローズ3の一端部に嵌着固定されたプロテクタ5と、前記外筒4と同軸上に配置されると共に外筒4の自由端部側とサポートカラー6との間に介装された円錐コイルバネ7とを備え、前記プロテクタ5が外筒4とベローズ3との間に形成される環状空間8を外部に連通させる通風口9を有している構成としたため、小型軽量、低コスト、高変位吸収性、高耐久性という要求性能を全て満足する実用価値の高いフレキシブルチューブA1を提供することができる。
【0058】
(2)車両走行中、通風口から取り込んだ走行風Wにベローズ3を常に晒して冷却するため、ベローズ3は高温酸化の少ない高価な材料でなくステンレスの薄肉板で形成しても耐久性が得られ、経済的である。
【0059】
また、通風口9は最大径部12に設けるから、開口面積の大きさや配置位置、配置数などは比較的任意に設定することができる。
【0060】
(3)ベローズ3に円錐コイルバネ7を接続したため、第1排気管1と第2排気管2とに曲げ方向や剪断方向の力が作用したとき、ベローズ3の一端位置においてそれぞれ管軸の傾斜やズレが許容され、力の作用方向に追随して変位する高い自由度が得られる。
【0061】
(実施の形態2)
まず、構成を説明する。
【0062】
図5は請求項1記載の発明に対応する実施の形態2の自動車排気系用フレキシブルチューブA2を示す半断面図、図6はその正面図である。
【0063】
この実施の形態2のフレキシブルチューブA2は、前記実施の形態1のフレキシブルチューブA1が通風口9をプロテクタ5の最大径部に設けたのに対し、通風口9aを最小径部に設けた点に特徴がある。
【0064】
本実施の形態のプロテクタ5aは、最小径部13aの上面であって最大径部12aへの立ち上がり部分を周方向に一部切断した状態でその切断位置から最大径側を略半円状に押し開ける(プレスする)ことで開口させ通風口9aを形成したもので、最大径部12aは外筒4の外周面に嵌着して取付ける。
【0065】
尚、他の構成は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0066】
次に、効果を説明する。
【0067】
実施の形態2にあっては、ベローズ3の冷却作用が実施の形態1と同様に得られそれと同様の効果が得られる。
【0068】
通風口9aの開口面積の大きさや配置位置、配置数などは実施の形態1の通風口9よりもある程度限定されるが、通風口位置が第1排気管寄りで走行風Wがよく当たり易いという利点がある。
【0069】
(実施の形態3)
まず、構成を説明する。
【0070】
図7は請求項1記載の発明に対応する実施の形態3の自動車排気系用フレキシブルチューブA3を示す半断面図、図8はその正面図である。
【0071】
この実施の形態3のフレキシブルチューブA3は、前記実施の形態1のフレキシブルチューブA1が通風口9をプロテクタ5の最大径部に設けたのみに対し、排気口14を外筒4aに設けた点に特徴がある。
【0072】
本実施の形態の外筒4aは、管軸方向の略中間部上面を周方向に一部切断した状態でその切断位置から第1排気管1寄り側を略半円状に押し開けることで開口させ排気口14を形成したもので、第2排気管2側に向けて開口した状態となっている。尚、この外筒4aは、第1排気管1側にもアール折り曲げ部11aが設けられている。
【0073】
また、通風口9bはプロテクタ5bの最大径寄り側に設けたものであるが、排気口14と同様に、周方向に一部切断した状態で環状空間8方向へ押し開けたもので、内部上方に向け開口した状態となっている。そして,このプロテクタ5bは、その外周部を前記外筒4a内から前記アール折り曲げ部11aに面合させた状態で固定されている。
【0074】
尚、他の構成は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0075】
次に、効果を説明する。
【0076】
実施の形態3にあっては、ベローズ3の冷却作用が実施の形態1と同様に得られそれと同様の効果が得られる。
【0077】
更に、プロテクタ5bの通風口9bから導入された走行風Wは、ベローズ3を冷却しながら一部が外筒4の排気口14から排出され、残りが後のベローズ部を冷却して第2排気管2側へ排出され、この導入した走行風の排出を効率良く行なわせることで、走行風Wの導入を効率良く行なわせ冷却効果を高めることができる。また、通風口9bは環状空間内で上向きに開口しているから、走行中跳ね上げた異物が侵入しにくいという利点がある。
【0078】
(実施の形態4)
まず、構成を説明する。
【0079】
図9は請求項1,2記載の発明に対応する実施の形態4の自動車排気系用フレキシブルチューブA4を示す半断面図である。
【0080】
この実施の形態4のフレキシブルチューブA4は、前記実施の形態1のフレキシブルチューブA1においてプロテクタ5を外筒4と別体に設けたのに対し、プロテクタ部分5cを外筒部分4bと一体に設けた点に特徴がある。
【0081】
本実施の形態のプロテクタ部分5cは外筒部分4bと共に鋼板材を深絞りして一体に設けられ、その通風口9cは、前記実施の形態3と同様に環状空間8内に開口して設けられたものである。
【0082】
尚、他の構成は実施の形態1と同様であるので説明を省略する。
【0083】
次に、効果を説明する。
【0084】
実施の形態4にあっては、ベローズ3の冷却作用が実施の形態1と同様に得られそれと同様の効果が得られる。
【0085】
更に、プロテクタ部分と外筒部分を一体に設けたことで部品点数の低減および組み立て工数の低減が得られ、コストダウンを図ることができる。
【0086】
(他の実施の形態)
実施の形態では、外筒4を鋼板材で形成するとしたが、材質などは任意に設定することができる。
【0087】
実施の形態では、通風口は1カ所上方位置に設けることで説明してきたが、通風口の配置数や配置位置、形状などは任意に設定することができる。
【0088】
さらに、実施の形態では、外筒と第1排気管断面形状が円形であるフレキシブルチューブの例を示したが、楕円形のフレキシブルチューブにおいても同様の作用効果が得られる。
【0089】
【発明の効果】
請求項1記載の自動車排気系用フレキシブルチューブにあっては、 第1排気管(1)と第2排気管(2)に両端部が接続され、両排気管(1),(2)の変位を吸収するベローズ(3)と、
プレート材により前記ベローズ(3)の外周を環状空間(8)を有して覆う筒状に形成された外筒(4)と、
小径部と小径部から拡径した大径部とを有する筒状形状をなし、小径部はベローズ(3)における排気ガスの上流側端部に嵌着固定され、大径部は外筒(4)に連設されているプロテクタ(5)と、
環状空間(8)内において前記外筒(4)と同軸上に配置されると共に大径部(7b)が外筒(4)の自由端部側と小径部(7a)がベローズ(3)の他端部および第2排気管に嵌着固定されたサポートカラー(6)との間に介装され排気ガス上流側が小径の円錐状に形成されたコイルバネ(7)とを備え、
前記プロテクタ(5)が外筒(4)とベローズ(3)との間に形成される環状空間(8)を直接外部に連通させる通風口(9)を有している構成としたため、小型軽量、低コスト、高変位吸収性、高耐久性という要求性能を全て満足する実用価値の高いフレキシブルチューブを提供することができるという効果が得られる。
【0090】
また、外筒とプロテクタで覆った片持ち状のフレキシブルチューブとした上で、ベローズに走行風を当てて冷却効果を得ることにより、高温酸化の少ない高級材料を使用することなく安価な材料で耐久性が得られ、更に低コスト可できるという効果が得られる。
【0091】
請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載のプロテクタは、外筒と一体に形成されて、外筒に連設されている構成としたため、請求項1記載の発明の効果に加え、部品点数の低減および組み立て工数の低減が得られ、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す半断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す正面図である。
【図3】本発明の実施の形態1のフレキシブルチューブが適用された自動車排気系を示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態1の自動車排気系用フレキシブルチューブのバネ吸収作用説明図である。
【図5】本発明の実施の形態2の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す半断面図である。
【図6】本発明の実施の形態2の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す正面図である。
【図7】本発明の実施の形態3の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す半断面図である。
【図8】本発明の実施の形態3の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す正面図である。
【図9】本発明の実施の形態4の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す半断面図である。
【図10】片持ち状の自動車排気系用フレキシブルチューブが有する温度上昇の問題点を示す説明図である。
【図11】従来例1の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す半断面図である。
【図12】従来例2の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す正面図(イ)及び側面図(ロ)である。
【図13】従来例3の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す半断面図である。
【図14】従来例4の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す半断面図である。
【図15】従来例5の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す半断面図である。
【符号の説明】
A1〜A4 フレキシブルチューブ
1 第1排気管
2 第2排気管
3 ベローズ
4,4a,4b 外筒
5,5a,5b,5c プロテクタ
6 サポートカラー
7 円錐コイルバネ
9,9a,9b,9c 通風口
11,11a アール曲げ部
14 排気口

Claims (2)

  1. 第1排気管(1)と第2排気管(2)に両端部が接続され、両排気管(1),(2)の変位を吸収するベローズ(3)と、
    プレート材により前記ベローズ(3)の外周を環状空間(8)を有して覆う筒状に形成された外筒(4)と、
    小径部と小径部から拡径した大径部とを有する筒状形状をなし、小径部はベローズ(3)における排気ガスの上流側端部に嵌着固定され、大径部は外筒(4)に連設されているプロテクタ(5)と、
    環状空間(8)内において前記外筒(4)と同軸上に配置されると共に大径部(7b)が外筒(4)の自由端部側と小径部(7a)がベローズ(3)の他端部および第2排気管に嵌着固定されたサポートカラー(6)との間に介装され排気ガス上流側が小径の円錐状に形成されたコイルバネ(7)とを備え、
    前記プロテクタ(5)が外筒(4)とベローズ(3)との間に形成される環状空間(8)を直接外部に連通させる通風口(9)を有していることを特徴とする自動車排気系用フレキシブルチューブ。
  2. 前記プロテクタ(5)は、外筒(4)と一体に形成されて、外筒(4)に連設されていることを特徴とする請求項1記載の自動車排気系用フレキシブルチューブ。
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