JP3582748B2 - 自動車排気系用フレキシブルチューブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用排気系に取り付けられる第1排気管と第2排気管の変位を吸収するベローズを有する自動車排気系用フレキシブルチューブの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車排気系用フレキシブルチューブとしては、例えば、実開平3−47421号公報に記載のものが知られている。
【0003】
この従来のフレキシブルチューブは、図4に示すように、ベローズの外周の全体にワイヤメッシュを介して円筒形のシェルを設け、カラーとシェルの折り曲げ部分で形成した迷路構造内にもワイヤメッシュを配設した構成となっている。
【0004】
そして、フレキシブルチューブに加わる引っ張り,圧縮,曲げ等の力に対しては、シェルとベローズとの間に充てんされたワイヤメッシュの弾性によりベローズの変形が穏やかに制限されるため、フレキシブルチューブの耐久寿命が向上する。さらに、堅いシェルでベローズの外周を覆っているため、車両走行中の飛び石等に対してベローズの破損を防止できる。ベローズの両端部を迷路構造とし迷路構造内にもワイヤメッシュが配設されているため、泥水等の浸入を防止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動車排気系用フレキシブルチューブにあっては、下記に列挙するような問題点がある。
【0006】
(1) ベローズ変位入力に対しベローズの変形を穏やかに制限するべくベローズの変形と同時にワイヤメッシュが弾性変形するものであるため、フレキシブルチューブバネ定数は、ベローズバネ定数にワイヤメッシュバネ定数を加えることで決まり、伸び側と縮み側の変位量が増大するにしたがって大きくなる。また、ワイヤメッシュがベローズの外周全体を覆っているため、部分変形や部分脱落等によりベローズの谷部にワイヤメッシュが入り込んだ場合には、圧縮に対してベローズのバネ定数が高くなってしまう。
【0007】
すなわち、ワイヤメッシュの充填状態によってベローズによる変位吸収性能が変化するため、ワイヤメッシュの充填管理が必要である。
【0008】
よって、ベローズの変形を穏やかに制限する変位吸収性能を出すべくワイヤメッシュをベローズの外周全体に充填した場合、ワイヤメッシュによるバネ定数の上昇を考慮して予めベローズのバネ定数を低く設定しておく必要があり、ベローズの山数が多くなってフレキシブルチューブが大型となるし、ワイヤメッシュによる重量が加わってフレキシブルチューブが高重量となる。
【0009】
(2) シェルとベローズとの間に充填されているワイヤメッシュは、初期設定時点では均等な密度によるものであったとしても、使用により引っ張り,圧縮,曲げ等の力が繰り返して不規則に加わることで、ワイヤメッシュの粗密状態がある部分は非常に密である部分は非常に粗であるというように偏在してしまう。
【0010】
このため、ベローズの伸びや縮みや曲げの最大変位規制量を安定して管理することができず、最大変位規制量が小さくなると変位吸収性に劣るし、最大変位規制量が大きくなるとベローズ耐久性を低下させる。
【0011】
(3) シェルの位置決めはワイヤメッシュでなされており、ワイヤメッシュは必須の構成要件となっているため、充填工数増やコスト増となる。
【0012】
(4) ベローズの内側は高温の排気ガスにより熱を受けるのに対し、ベローズの外側はワイヤメッシュを介してシェルで覆われることで熱の逃げ場がない構造であるため、長時間走行や高負荷走行等を行なった場合には、ベローズがきわめて高温となる。
【0013】
このため、ベローズの素材変化や高温塩害腐食等の熱影響をベローズが受けてベローズの耐久性が低下する。
【0014】
本発明は、上記課題に着目してなされたもので、第1の課題とするところは、自動車用排気系に取り付けられる第1排気管と第2排気管の変位を吸収するベローズを有する自動車排気系用フレキシブルチューブにおいて、ワイヤメッシュを用いない低コストで小型軽量の構成としながら、安定した変位規制量の管理とベローズの耐久性向上を達成することにある。
【0015】
第2の課題とするところは、ベローズに対する熱影響を抑えながら、第1の課題を達成することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
(解決手段1)
上記第1の課題を達成するため請求項1記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、第1排気管aと第2排気管bに両端部が接続され、両排気管a,bの伸縮等の変位を凹凸部の変形により吸収するベローズcと、
前記ベローズcの両端円筒部にそれぞれ連結され、径方向の立ち上がり部が形成された第1カラーdと第2カラーeと、
前記第1カラーdと第2カラーeの立ち上がり部に設けられ、弾性と耐熱性を持つ素材により形成された第1緩衝材fと第2緩衝材gと、
前記ベローズcの外周を覆い、前記第1緩衝材fと第2緩衝材gにより両端部が支持される筒状の第1アウターカバーhと、
前記ベローズcの凹凸部の外周を覆い、前記第1アウターカバーhの内面中央部に一体に固定される筒状の第2アウターカバーiと、
前記第1アウターカバーhの両端部を内側に屈曲することで形成され、第1緩衝材fと第2緩衝材gとは管軸方向に間隔を介して配置される屈曲内面をベローズcの伸び方向最大変位を規制するストッパ面とする第1伸び変位ストッパ部jと第2伸び変位ストッパ部kと、
前記第2アウターカバーiの両端部を内側に屈曲することで形成され、第1緩衝材fと第2緩衝材gとは管軸方向に間隔を介して配置される屈曲外面をベローズcの縮み方向最大変位を規制するストッパ面とする第1縮み変位ストッパ部mと第2縮み変位ストッパ部nと、
を備えていることを特徴とする。
【0017】
作用を説明する。
【0018】
エンジンや車体等から第1排気管aと第2排気管bに管軸方向や曲げ方向や剪断方向の変位を与えるような振動が入力された時、その変位入力はベローズcの変形により吸収される。
【0019】
この変位吸収作用において、第1排気管aと第2排気管bに両端部が接続されているのはベローズcのみであり、両アウターカバーh,iは両緩衝材f,gに対しわずかな接触面積にて弾性支持されている構成であるため、フレキシブルチューブのバネ定数は、規制を受けるまでの変位量領域においては、ほぼベローズcの持つバネ定数のみにより決定されることになる。
【0020】
よって、変位吸収性能の指針となるフレキシブルチューブバネ定数を、要求される変位吸収性能を出すレベルにするのに、ベローズ以外のバネ定数上昇要素を考慮する必要がなく、ベローズcのバネ定数を要求バネ定数に設定するだけで良く、ベローズcの山数が少なくなって、小型で軽量となる。
【0021】
大きな伸び変位入力時には、第1アウターカバーhの両端部を内側に屈曲することで形成された第1伸び変位ストッパ部jと第2伸び変位ストッパ部kが設けられているため、両排気管a,bの伸び変位に伴い第1緩衝材fと第2緩衝材gが管軸方向に移動すると、設定された間隔の間は第1アウターカバーhの内面に接しながらスムーズに移動し、両伸び変位ストッパ部j,kに当接すると両緩衝材f,gの持つ弾性によりわずかな変形量により移動し、その後、両緩衝材f,gは停止し、両緩衝材f,gが連結されているベローズcの伸び方向最大変位が規制され、ベローズcの伸び切りが防止される。
【0022】
大きな縮み変位入力時には、第2アウターカバーiの両端部を内側に屈曲することで形成された第1縮み変位ストッパ部mと第2縮み変位ストッパ部nが設けられているため、両排気管a,bの縮み変位に伴い第1緩衝材fと第2緩衝材gが管軸方向に移動すると、設定された間隔の間は第1アウターカバーhの内面に接しながらスムーズに移動し、両縮み変位ストッパ部m,nに当接すると両緩衝材f,gの持つ弾性によりわずかな変形量により移動し、その後、両緩衝材f,gは停止し、両緩衝材f,gが連結されているベローズcの縮み方向最大変位が規制され、ベローズcの縮み変形が防止される。
【0023】
この変位規制時、ベローズcの伸び方向最大変位も縮み方向最大変位も両緩衝材f,gとストッパ面との間隔により規定されるため、この間隔を予め最適な間隔に設定しておくだけで、安定して変位規制量を管理することができる。
【0024】
走行中、タイヤ等による石跳ねの時には、ベローズcの外周が両アウターカバーh,iにより二重に覆われているため、石跳ねにより大きな外力が加わったとしてもベローズcが損傷から保護される。
【0025】
よって、両アウターカバーh,iによる損傷からの保護と、変位規制による伸び切りと縮み変形の防止とによって、ベローズcの高耐久性が保証される。
【0026】
(解決手段2)
上記第2の課題を達成するため請求項2記載の発明は、図1のクレーム対応図に示すように、請求項1記載の自動車排気系用フレキシブルチューブにおいて、前記第1アウターカバーhに、ベローズcの外周空間に滞留する高温熱気を排除する気抜き孔oを複数開孔したことを特徴とする。
【0027】
作用を説明すると、高温の排気ガスがベローズcの内側を長時間にわたって流れると、ベローズcが高温になると共に両アウターカバーh,iにより覆われたベローズcの外周空間に高温熱気が滞留することになる。
【0028】
これに対し、第1アウターカバーhにはベローズcの外周空間に連通する位置に気抜き孔oが複数開孔されているため、この高温熱気が気抜き孔oを介して外気に放出されることになり、ベローズcの外周空間の温度を低く保つ。
【0029】
よって、ベローズcに対する熱影響が抑えられることで、ベローズcの耐久性がさらに向上する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
(実施の形態1)
まず、構成を説明する。
【0032】
図2は請求項1,2記載の発明に対応する実施の形態1の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す全体断面図である。
【0033】
図2において、1は第1排気管、2は第2排気管、3はベローズ、4は第1カラー、5は第2カラー、6は第1緩衝材、7は第2緩衝材、8は第1アウターカバー、9は第2アウターカバー、10は気抜き孔である。
【0034】
前記ベローズ3は、第1排気管1と第2排気管2に両端部が接続され、両排気管1,2の伸縮等の変位を凹凸部3aの変形により吸収する。ベローズ3の素材としては、厚み0.2mm(従来は厚み0.3mm)の薄肉板を2層重ね合わせることで山数を少なくしてバネ定数を低く抑えた薄肉多層品が使用される。
【0035】
前記第1カラー4と第2カラー5は、ベローズ3の両端円筒部3b,3bの外周位置にそれぞれ連結され、両カラー4,5のベローズ3側には径方向の立ち上がり部4a,5aが形成される。
【0036】
前記第1緩衝材6と第2緩衝材7は、第1カラー4の立ち上がり部4aと第2カラー5の立ち上がり部5aに設けられ、弾性と耐熱性を持つ素材により形成されている。両緩衝材6,7の使用素材としては、例えば、細いステンレスワイヤによる網状体を環状に圧縮成形した素材やこれに炭素を含浸させた素材等が用いられる。
【0037】
前記第1アウターカバー8は、ベローズ3の外周を覆う筒状に形成され、前記第1緩衝材6と第2緩衝材7の先端面接触により両端部が支持される。
【0038】
この第1アウターカバー8には、その両端部を内側に屈曲することで第1伸び変位ストッパ部8aと第2伸び変位ストッパ部8bが形成され、第1緩衝材6と第2緩衝材7とは管軸方向に間隔t1,t1を介して配置される屈曲内面をベローズ3の伸び方向最大変位を規制するストッパ面とする。
【0039】
前記第2アウターカバー9は、ベローズ3の凹凸部3aの外周を覆う筒状に形成され、前記第1アウターカバー8の内面中央部に一体に固定される。
【0040】
この第2アウターカバー9には、その両端部を内側に屈曲することで第1縮み変位ストッパ部9aと第2縮み変位ストッパ部9bが形成され、第1緩衝材6と第2緩衝材7とは管軸方向に間隔t2,t2を介して配置される屈曲外面をベローズ3の縮み方向最大変位を規制するストッパ面とする。
【0041】
尚、第1アウターカバー8には2つの伸び変位ストッパ部8a,8bが形成されることで1枚のプレート材にて形成した場合には組み立てることができない。よって、第1アウターカバー8は左右2分割による分割カバー部材とされ、一方の分割カバー部材と第2アウターカバー9とを予め溶接固定しておき、組み立て時に他方の分割カバー部材を一体に溶接することで二重アウターカバー構造としている。
【0042】
前記気抜き孔10は、ベローズ3の外周空間に滞留する高温熱気を排除するべく、第1緩衝材6と第1縮み変位ストッパ部9aとの間に連通する位置と第2緩衝材7と第2縮み変位ストッパ部9bとの間に連通する位置の第1アウターカバー8に複数開孔されている。
【0043】
次に、作用を説明する。
【0044】
[変位吸収作用]
エンジンや車体等から第1排気管1と第2排気管2に管軸方向や曲げ方向や剪断方向の変位を与えるような振動が入力された時、その変位入力はベローズ3の変形により吸収される。
【0045】
この変位吸収作用において、第1排気管1と第2排気管2に両端部が接続されているのはベローズ3のみであり、両アウターカバー8,9は両緩衝材6,7に対しわずかな接触面積にて弾性支持されている構成であるため、フレキシブルチューブのバネ定数は、規制を受けるまでの変位量領域においては、ほぼベローズ3の持つバネ定数のみにより決定されることになる。
【0046】
すなわち、図3に示すように、伸び側の変位の場合には間隔(t1+t1)以下、縮み側の変位の場合には間隔(t2+t2)以下の変位量領域においては、フレキシブルチューブのバネ定数kは、ほぼベローズ3の持つバネ定数k0 に保たれ、この変位領域を超えると両緩衝材6,7の圧縮変位が加わることでバネ定数が上昇する特性を示す。
【0047】
一方、従来のベローズの外周部にワイヤメッシュを充填したフレキシブルチューブの場合、変位入力に対してベローズととワイヤメッシュの変形により対応するため、図3の点線特性に示すように、伸び側あるいは縮み側に変位すると直ちにバネ定数が上昇する特性を示す、この結果、図3のハッチングで示す部分が従来のフレキシブルチューブと対比した場合の本発明のバネ定数低減代となる。
【0048】
よって、変位吸収性能の指針となるフレキシブルチューブバネ定数kを、要求される変位吸収性能を出すレベルにするのに、ベローズ3以外のバネ定数上昇要素を考慮する必要がなく、ベローズ3のバネ定数k0 を要求バネ定数に設定するだけで良く、ベローズ3の山数が少なくなって、小型で軽量のフレキシブルチューブとすることができる。
【0049】
[変位規制作用]
大きな伸び変位入力時には、第1アウターカバー8の両端部を内側に屈曲することで形成された第1伸び変位ストッパ部8aと第2伸び変位ストッパ部8bが設けられているため、両排気管1,2の伸び変位に伴い第1緩衝材6と第2緩衝材7が管軸方向に移動すると、設定された間隔t1の間は第1アウターカバー8の内面に接しながらスムーズに移動し、両伸び変位ストッパ部8a,8bに当接すると両緩衝材6,7の持つ弾性によりわずかな変形量により移動し、その後、両緩衝材6,7は停止し、両緩衝材6,7が連結されているベローズ3の伸び方向最大変位が規制され、ベローズ3の伸び切りが防止される。
【0050】
大きな縮み変位入力時には、第2アウターカバー9の両端部を内側に屈曲することで形成された第1縮み変位ストッパ部9aと第2縮み変位ストッパ部9bが設けられているため、両排気管1,2の縮み変位に伴い第1緩衝材6と第2緩衝材7が管軸方向に移動すると、設定された間隔t2の間は第1アウターカバー8の内面に接しながらスムーズに移動し、両縮み変位ストッパ部9a,9bに当接すると両緩衝材6,7の持つ弾性によりわずかな変形量により移動し、その後、両緩衝材6,7は停止し、両緩衝材6,7が連結されているベローズ3の縮み方向最大変位が規制され、ベローズ3の縮み変形が防止される。
【0051】
この変位規制時、ベローズ3の伸び方向最大変位も縮み方向最大変位も両緩衝材6,7とストッパ面との間隔t1,t2により規定されるため、この間隔t1,t2を予めベローズ3の凹凸形状が塑性変形するに至らない変形量となる最適な間隔に設定しておくだけで、バネ定数を変えることなく安定して変位規制量を管理することができる。
【0052】
[ベローズ保護作用]
走行中、タイヤ等による石跳ねの時には、ベローズ3の外周が両アウターカバー8,9により二重に覆われているため、石跳ねにより大きな外力が加わったとしてもベローズ3が損傷から保護される。
【0053】
[ベローズ熱影響低減作用]
高温の排気ガスがベローズ3の内側を長時間にわたって流れると、ベローズcが高温になると共に両アウターカバー8,9により覆われたベローズ3の外周空間に高温熱気が滞留することになる。
【0054】
これに対し、第1アウターカバー8にはベローズ3の外周空間に連通する位置に気抜き孔10が複数開孔されているため、この高温熱気が気抜き孔10を介して外気に放出されることになり、ベローズ3の外周空間の温度を低く保ち、ベローズ3の素材変化や高温塩害腐食等の熱影響をベローズ3が受けるのが防止される。尚、高温塩害腐食に関しては、ベローズ3の高温化を防止するばかりでなく、塩分を含んだ水がベローズ3の外周に浸入してきた場合、気抜き孔10が塩水を排除するという作用もする。
【0055】
よって、第1に、変位規制による伸び切りと縮み変形の防止と、第2に、両アウターカバー8,9による損傷からの保護と、第3に、気抜き孔10による高温か防止とによって、ベローズcの高耐久性が保証される。
【0056】
次に、効果を説明する。
【0057】
(1)第1排気管1と第2排気管2に両端部が接続されたベローズ3と、ベローズ3の両端円筒部にそれぞれ連結された第1カラー4と第2カラー5と、両カラー4,5の立ち上がり部4a,5aに設けられた第1緩衝材6と第2緩衝材7と、ベローズ3の外周を覆い、第1緩衝材6と第2緩衝材7により両端部が支持された二重筒状の第1アウターカバー8と第2アウターカバー9と、第1アウターカ8の両端部を内側に屈曲することで形成された第1伸び変位ストッパ部8aと第2伸び変位ストッパ部8bと、第2アウターカバー9の両端部を内側に屈曲することで形成された第1縮み変位ストッパ部9aと第2縮み変位ストッパ部9bを備えている構成としたため、ワイヤメッシュを用いない低コストで小型軽量の構成としながら、安定した変位規制量の管理とベローズ3の耐久性向上を達成することができる。
【0058】
(2)第1アウターカバー8にはベローズ3の外周空間に連通する位置に気抜き孔10を複数開孔したため、ベローズ3の外周空間の温度を低く保たれ、ベローズ3に対する熱影響を抑えることができる。
【0059】
(他の実施の形態)
実施の形態1では、緩衝材として、細いステンレスワイヤによる網状体を環状に圧縮成形したメッシュ部材を用いる例を示したが、耐熱性と弾性を併せて満足する素材であれば他の部材を用いても良い。
【0060】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、自動車用排気系に取り付けられる第1排気管と第2排気管の変位を吸収するベローズを有する自動車排気系用フレキシブルチューブにおいて、第1排気管と第2排気管に両端部が接続されたベローズと、ベローズの両端円筒部にそれぞれ連結された第1カラーと第2カラーの立ち上がり部に設けられた第1緩衝材と第2緩衝材と、両緩衝材により両端部が支持されたベローズの外周を覆う二重筒状の第1アウターカバーと第2アウターカバーと、第1アウターカバーの両端部を内側に屈曲することで形成された第1伸び変位ストッパ部と第2伸び変位ストッパ部と、第2アウターカバーの両端部を内側に屈曲することで形成された第1縮み変位ストッパ部と第2縮み変位ストッパ部を備えた構成としたため、ワイヤメッシュを用いない低コストで小型軽量の構成としながら、安定した変位規制量の管理とベローズの耐久性向上を達成することができるという効果が得られる。
【0061】
請求項2記載の発明にあっては、請求項1記載の自動車排気系用フレキシブルチューブにおいて、第1アウターカバーに、ベローズの外周空間に滞留する高温熱気を排除する気抜き孔を複数開孔したため、ベローズに対する熱影響を抑えながら、上記請求項1記載の発明の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動車排気系用フレキシブルチューブを示すクレーム対応図である。
【図2】本発明実施の形態1の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す半断面図である。
【図3】本発明実施の形態の自動車排気系用フレキシブルチューブと従来の自動車排気系用フレキシブルチューブとのバネ定数比較特性図である。
【図4】従来の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す断面図である。
【符号の説明】
a 第1排気管
b 第2排気管
c ベローズ
d 第1カラー
e 第2カラー
f 第1緩衝材
g 第2緩衝材
h 第1アウターカバー
i 第2アウターカバー
j 第1伸び変位ストッパ部
k 第2伸び変位ストッパ部
m 第1縮み変位ストッパ部
n 第2縮み変位ストッパ部
Claims (2)
- 第1排気管(a)と第2排気管(b)に両端部が接続され、両排気管(a),(b)の伸縮等の変位を凹凸部の変形により吸収するベローズ(c)と、
前記ベローズ(c)の両端円筒部にそれぞれ連結され、径方向の立ち上がり部が形成された第1カラー(d)と第2カラー(e)と、
前記第1カラー(d)と第2カラー(e)の立ち上がり部に設けられ、弾性と耐熱性を持つ素材により形成された第1緩衝材(f)と第2緩衝材(g)と、
前記ベローズ(c)の外周を覆い、前記第1緩衝材(f)と第2緩衝材(g)により両端部が支持される筒状の第1アウターカバー(h)と、
前記ベローズ(c)の凹凸部の外周を覆い、前記第1アウターカバー(h)の内面中央部に一体に固定される筒状の第2アウターカバー(i)と、
前記第1アウターカバー(h)の両端部を内側に屈曲することで形成され、第1緩衝材(f)と第2緩衝材(g)とは管軸方向に間隔を介して配置される屈曲内面をベローズ(c)の伸び方向最大変位を規制するストッパ面とする第1伸び変位ストッパ部(j)と第2伸び変位ストッパ部(k)と、
前記第2アウターカバー(i)の両端部を内側に屈曲することで形成され、第1緩衝材(f)と第2緩衝材(g)とは管軸方向に間隔を介して配置される屈曲外面をベローズ(c)の縮み方向最大変位を規制するストッパ面とする第1縮み変位ストッパ部(m)と第2縮み変位ストッパ部(n)と、
を備えていることを特徴とする自動車排気系用フレキシブルチューブ。 - 請求項1記載の自動車排気系用フレキシブルチューブにおいて、
前記第1アウターカバー(h)に、ベローズ(c)の外周空間に滞留する高温熱気を排除する気抜き孔(o)を複数開孔したことを特徴とする自動車排気系用フレキシブルチューブ。
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