JP3648652B2 - 自動車排気系用フレキシブルチューブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用排気系に取り付けられる第1排気管と第2排気管の変位を吸収するベローズを有する自動車排気系用フレキシブルチューブの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車排気系用フレキシブルチューブとしては、第1の従来例として実公平1−165887号公報[以下、これを『従来例1』という]記載のベローズ組立体がある。
【0003】
従来例1の断面図を図6に示す。これは二つのチューブをベローズを介して接続し、その外周を筒状の編組体によって覆い、この編組体の端部をスリーブに固定して形成されるベローズ組立体において、ベローズと編組体との間にベローズの動きを抑制する緩衝材を装着してあることを特徴とするベローズ組立体である。
【0004】
さらに、例えば実開平3−4721号公報[以下、これを『従来例2』という]に記載のものも知られている。
【0005】
この従来例2のフレキシブルチューブは、図7に示すように、ベローズの外周の全体にワイヤメッシュを介して円筒形のシェルを設け、カラーとシェルの折り曲げ部分で形成した迷路構造内にもワイヤメッシュを配設した構成となっている。
【0006】
そして、フレキシブルチューブに加わる引っ張り,圧縮,曲げ等の力に対しては、シェルとベローズとの間に充填されたワイヤメッシュの弾性によりベローズの変形が穏やかに制限されるため、フレキシブルチューブの耐久寿命が向上する。さらに、堅いシェルでベローズの外周を覆っているから、車両走行中の飛び石等に対してベローズの破損を防止できる。ベローズの両端部を迷路構造とし迷路構造内にもワイヤメッシュが配設されているため、泥水等の侵入を防止することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動車排気系用フレキシブルチューブにあっては、下記に列挙するような問題がある。
【0008】
先の従来例1は、緩衝材をベローズと編組体との間に介装させ、編組体は細線を編んだものを使用しているから、外界からの影響特に走行中のタイヤからの跳石等による損傷、雨水の侵入による編組体・緩衝材・ベローズの腐食・変質等の不具合なことが発生していた。
【0009】
さらに、従来例2は(1) ベローズ変位入力に対しベローズの変形を穏やかに制限するべくベローズの変形と同時にワイヤメッシュが弾性変形するものであるため、フレキシブルチューブバネ定数は、ベローズバネ定数にワイヤメッシュバネ定数を加えることで決まり、変位両が増大するにしたがって大きくなる。
【0010】
また、ワイヤメッシュがベローズの外周全体を覆っているため、部分変形や部分脱落等によりベローズの谷間にワイヤメッシュが入り込んだ場合には、圧縮に対してベローズのバネ定数が高くなってしまう。
【0011】
すなわち、ワイヤメッシュの充填状態によってベローズによる変位吸収性能が頒価するため、ワイヤメッシュの充填管理が必要である。
【0012】
よって、ベローズの変形を穏やかに制限する変位吸収性能を出すべくワイヤメッシュを、ベローズの外周全体に充填した場合、ワイヤメッシュによるバネ定数の上昇を考慮して予めベローズのバネ定数を低く設定しておく必要があり、ベローズの山数が多くなってフレキシブルチューブが大型となるし、ワイヤメッシュによる重量が加わってフレキシブルチューブが高重量となる。
【0013】
(2) シェルとベローズとの間に充填されているワイヤメッシュは、初期設定時点では均等な密度によるものであってとしても、使用により引っ張り,圧縮,曲げ等の力が繰り返し不規則に加わることで、ワイヤメッシュのある分野は密である分野は粗であるというように粗密状態が偏在する。
【0014】
このため、ベローズの伸びや縮みや曲げの最大変位規制量を安定して管理することができず、最大変位規制量が小さくなると変位吸収性に劣るし、最大変位規制量が大きくなるとベローズ耐久性を低下させる。
【0015】
(3) シェルの位置決めはワイヤメッシュでなされており、ワイヤメッシュは必須の構成要素となっているため、充填工数増やコスト増となる。
【0016】
(4) ベローズの内側は直接高温の排気ガス影響を受けるため、長時間走行や高付加走行等を行った場合には、ベローズが極めて高温となる。
【0017】
このため、ベローズの素材変化や高温塩害腐食等の熱影響をベローズが受けてベローズの耐久性が低下する。
【0018】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、第1の課題とするところは、自動車用排気系に取り付けられる第1排気管と第2排気管の変位を吸収するベローズを有する自動車用排気系用フレキシブルチューブにおいて、ワイヤメッシュを用いない低コストで小型軽量の構成としながら、安定した伸び変位規制量の管理とベローズの耐久性向上と曲げ方向及び剪断方向の変位吸収性の向上を達成することにある。
【0019】
第2の課題とするところは、ベローズの縮み・伸び方向最大変位規制機能を持たせながら、第1の課題を達成することにある。
【0020】
第3の課題とするところは、ベローズの排気ガス熱影響を抑えながら、第1または第2の課題を達成することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
(解決手段1)上記第1の課題を達成するためこの課題を解決するため請求項1記載の発明では、第1排気管(1)と第2排気管(2)に両端部が接続され、両排気管(1),(2)の変位を吸収するベローズ(3)と、該ベローズ(3)の外周を覆うように設けられ、ベローズ(3)の保護と縮み・伸び切り防止のための外筒部材とを備えた自動車排気系用フレキシブルチューブにおいて、前記外筒部材を、プレート材によりベローズ(3)の外周の一部を覆う筒状に形成された第1外筒(4)と、プレート材によりベローズ(3)の外周の残りの部分を覆い、かつ前記第1外筒(4)と一部分が重複し、その軸方向と内周方向に隙間を介して筒状に形成された第2外筒(5)と、第1,第2外筒(4),(5)間に縮み・伸び方向最大変位規制手段と、第1,第2外筒(4),(5)が相互に重複する外筒部分に介挿して両者間の隙間を充填する緩衝材と、を備えてベローズ (3) の外周を覆うように組合せて一体化した外筒を形成し、前記第1外筒 (4) の第2外筒 (5) に重複する部分の外周面に多角形の形状で突起状の第1エンボス部 (41) を設け、前記第2外筒 (5) の第1外筒 (4) に重複する部分の外周面に多角形の形状で突起状の第2エンボス部 (51) を設け、両エンボス部 (41),(51) を両外筒の円周上に対 として3箇所以上備え、第1エンボス部 (41) の重複部分へ第2エンボス部 (51) を軸方向からさし込み後、両外筒の周方向へ回動させて、両エンボス (41),(51) を組み合わせ、第1外筒 (4) と第2外筒 (5) を接合させる手段を備え、前記緩衝材を両エンボス間に一様に充填し、ベローズの伸縮方向及び曲げ方向の変位量を、前記緩衝材の弾性変形量で制限したことを特徴とする。
【0022】
作用を説明する。
【0023】
エンジンや車体等から第1排気管(1)と第2排気管(2)に軸管方向や曲げ方向や剪断方向の変位を与えるような振動が入力された時、その変位入力はベローズ(3)を全体的に変形させる均一な変形特性により吸収するという変位吸収作用を示す。
【0024】
変位のうち管軸方向の大きな伸び変位が入力される時には、両縮み・伸び変位ストッパ手段(第1,第2外筒(4),(5)のエンボス部41,51の内壁,外壁)と緩衝材(6)により、ベローズ(3)の縮み・伸び方向最大変位tm,tn が規制され、ベローズ(3)の縮み・伸び切りが防止される。
【0025】
変位のうち管軸直交方向の変位が入力される時には、ベローズ(3)の略中心部を曲げ方向の吸収点とする自由度の高いベローズ(3)の変形により曲げ力や剪断力が吸収される。
【0026】
走行中に石跳ね等があった場合、第1・第2外筒による保護作用でベローズ(3)の変形や損傷が防止される。
さらに、変位のうち管軸方向の大きな縮み・伸び変位が入力される時には、両外筒4,5と緩衝材6により、ベローズ(3)の縮みあるいは伸び方向最大変位が規制(tm,tn)され、ベローズ(3)の縮み・伸び変形が防止される。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
(実施の形態1)まず、構成を説明する。
【0029】
図1は請求項1記載の発明に対応する実施の形態1の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す全体断面図、図2は自動車排気系用フレキシブルチューブを第1・第2排気管に接続後第1,第2外筒を差し込む手順を説明する斜視図、図3は自動車排気系用フレキシブルチューブを保護する第1,第2外筒の相互に接合する状態を説明する斜視図、図4は自動車排気系用フレキシブルチューブが縮み・伸びの状態における緩衝材への作用を示す断面図、図5は第1,第2外筒の係合状態の説明のための断面図である。
【0030】
図1において、1は第1排気管、2は第2排気管、3はベローズ、4は第1外筒、41は第1エンボス部、414は第1エンボス部の第1排気管側内壁、414は第1エンボス部の第2排気管側内壁、5は第2外筒、51は第2エンボス部、514は第2エンボス部の第1排気管側外壁、515は第2エンボス部の第2排気管側外壁、6は緩衝材(例えばカーボングラファイトやサスワイヤ)で第1エンボス部41の裏側に固定されている。
【0031】
図2に示すように、第1外筒を第1排気管1の接続点より左側に逃がして挿入しておき、第2外筒も第2排気管2の接続点より右側に逃がして挿入しておく。そして、第1排気管1とベローズ3及びベローズ3と第2排気管2をそれぞれ堅固に接着し接続する。それから図示矢印の方向に、第1外筒と第2外筒を重ね合うように移動させ、ベローズ3を覆う。
【0032】
ところで、前記ベローズ3はその両端から、第1排気管1と第2排気管2に両端部が接続され、両排気管1,2の変位を吸収するために設けられる。
【0033】
このベローズ3の素材としては、図示していないが、厚み0.2mm(従来は厚み0.3mm)の薄肉板を2層重ね合わせた薄肉多層品を使用し、山数を従来より大幅に削減している。
【0034】
このベローズ山数の削減に伴ってローズ3の内側に気流音防止の目的で設けられていたインナーブレードを廃止している。
【0035】
前記第1外筒4、第2外筒5は、ブレード材によりベローズ3の外周を覆う筒状に形成され、両者は相互に重なり合うようにして、ベローズ3との間に緩衝材6を装着している。
【0036】
この第1外筒4には、エンボス加工にて作成された第1エンボス部41が円周上に適当な間隔で配置され、第2外筒5には第1エンボス部41に緩衝材6を介装して嵌合する第2エンボス部51が、エンボス加工にて作成されている。
【0037】
図3は、第1外筒と第2外筒が第1エンボス部と第2エンボス部で係合する状態と手順を説明する斜視図である。
【0038】
まず、第2エンボス部51を第1エンボス部41の導入口に標準を合わせてから、軸方向に移動し差し込む。差し込みが終わると、周方向へ第2外筒5を少しく回動して、以後軸方向の引き抜きがあっても、第2エンボス部51が第1エンボス部41から抜け出さないような状態にして置く。このよにして、軸方向のベローズの縮み・伸びに当面しても、第1外筒4と第2外筒5の係合は解けない。
【0039】
図4はベローズ3が縮んだときの緩衝材への圧縮状態と、延びたときの緩衝材への引張り状態を説明する断面図である。図5は、第1,第2外筒が嵌合したときの第1,第2エンボス部の関係位置を示す断面図である。
【0040】
図4(a)に示す第1外筒4の左側内壁414と第2外筒5の左側外壁514との間の緩衝材6への圧縮でこのベローズ3の圧縮(縮み)変位を吸収する。そして、ベローズ3の最大変位量(t1 −tm )を規制している。図4(b)は第1外筒4の右側内壁415と第2外筒5の右側外壁515との間の緩衝材6への圧縮でこのベローズ3の引張り(伸び)変位を吸収し、ベローズ3の最大変位量(t2 −tn )を規制する状態を示している。
【0041】
この緩衝材6が第1エンボス部41と第2エンボス部51との間に一様に充填されているので、その表面全体により第1,第2外筒4,5が接触支持され、ベローズ3の中心部を曲げ方向の吸収点としている。
【0042】
次に、作用を説明する。
【0043】
[変位吸収作用]エンジンや車体等から第1排気管と第2排気管に管軸方向や曲げ方向や剪断方向の変位を与えるような振動が入力された時、その変位入力はベローズ3を全体的に変形させる均一な変形特性により吸収される。
【0044】
すなわち、本出願人は、本出願に先行してアウターカバーの一部を第1排気管に固定した技術(特願平7−124922号)を提案したが、この場合、変位入力が主に弾性ストッパ部材側に使用することで弾性ストッパ部材のベローズ変形により吸収するというベローズ全体の変形特性が均一に生かされないものであったのに対し、本願発明の実施の形態1の場合には変位入力がベローズ3の全体に均等に作用することでベローズ3の全体変形により均等に変位を吸収する作用を示す。
【0045】
さらに、第1,第2外筒4,5の第1,第2エンボス部41,51の間に緩衝材6を介装によりベローズ3の中心部を曲げ方向の吸収点として支持しているため、ベローズ3の第1排気管側を曲げ方向の吸収点とする先行出願と比べた場合、曲げ自由度や管軸直交方向の入力に対する自由度が増し、曲げ方向及び剪断方向の変位吸収性が向上する。
【0046】
このような変位吸収作用において、第1排気管1と第2排気管2に両端部が接続されているのはベローズ3のみであり、第1外筒4と第2外筒5は緩衝材6の表面のわずかな接触面積にて弾性支持されている構成であるため、フレキシブルチューブのバネ定数は、規制を受けるまでの変位両領域においては、ほぼベローズ3の持つバネ定数のみにより決定され、従来のワイヤメッシュ充填構造でベローズを同じとしたものと比べた場合、フレキシブルチューブバネ定数を低く抑えることができ、この結果、ベローズ3の厚みを薄くして山数を少なくすることで小型軽量にすることができる。
【0047】
[縮み変位規制作用]管軸方向の大きな縮み変位入力時には、第1外筒4と第2外筒5との間に緩衝材6が設けられているため、第1外筒4と第2外筒5が伸び変位に伴って管軸方向に移動すると、設定された間隔t1 [エンボス部の壁414と壁514の間隔]はその限界の間隔tm に至り縮み動作は停止する。
【0048】
よって、両エンボス部41,51を備える両外筒4,5が連結されているベローズ3の縮み方向最大変位が規制され、ベローズ3の縮み切りが防止される。
【0049】
この変位規制時、ベローズ3の縮み方向最大変位は緩衝材6に作用する初めの間隔t1 からその限界間隔tm により規定されるため、この間隔t1 〜tm を予め最適な間隔に設定しておくだけで、安定して縮み変位規制量の管理を行うことができる。
【0050】
[伸び変位規制作用]管軸方向の大きな伸び変位入力時には、第1外筒4と第2外筒5との間に緩衝材6が設けられているため、第1外筒4と第2外筒5が伸び変位に伴って管軸方向に移動すると、設定された間隔t2 [エンボス部の壁515と壁415の間隔]はその限界の間隔tn に至り引張り動作は停止する。
【0051】
よって、両エンボス部41,51を備える両外筒4,5が連結されているベローズ3の伸び方向最大変位が規制され、ベローズ3の伸び切りが防止される。
【0052】
この変位規制時、ベローズ3の伸び方向最大変位は緩衝材6に作用する初めの間隔t2 からその限界間隔tn により規定されるため、この間隔t2 〜tn を予め最適な間隔に設定しておくだけで、安定して伸び変位規制量の管理を行うことができる。
【0053】
[ベローズ保護作用]フレキシブルチューブは車両の底部に露出して配置されるため、車両走行中にタイヤにより石等を跳ねるような場合、この跳ね石等がフレキシブルチューブに衝突する。
【0054】
この外部からの衝突入力は、ベローズ3の外周を覆うプレート材による第1,第2外筒4,5に作用することになるため、強く跳ね石が衝突しても第1,第2外筒4,5を変形させるだけであり、ベローズ3の変形や損傷が防止される。
【0055】
次に、効果を説明する。
【0056】
(1)自動車用排気系に取り付けられる第1排気管1と第2排気管2の変位を吸収するベローズ3を有する自動車排気系用フレキシブルチューブにおいて、ベローズ3の保護と伸び切り防止のための外筒部材を、プレート材によりベローズ3の外周を覆う筒状に形成された第1,第2外筒4,5と、これらの間に設けた緩衝材6に対する弾性変位作用を行う手段を備えたため、ワイヤメッシュを用いない低コストで小型軽量の構成としながら、安定した伸び変位規制量の管理とベローズ3の耐久性向上と曲げ方向及び剪断方向の変位吸収性の向上を達成することができる。
【0057】
(2)ベローズ3は、薄肉2層品を使用することで山数を削減し、ベローズ3の内側に設けられるインナーブレードを廃止したため、高レベルでの小型軽量化と低コスト化を図ることができる。
【0058】
すなわち、フレキシブルチューブのバネ定数はベローズ3の設定のみにより決まるため、ベローズ3を設計するにあたって、素材として薄肉多層品を使用することにより、山数を削減した短尺のベローズ3により低バネ定数を得ることができるし、また、ベロー3の山数を削減した場合、排気流による気流音が低くなるため、主に気流音の防止のためにベローズ3の内側に設けられるインナーブレードを積極的に廃止することができることによる。
【0059】
(3)ベロー3の縮み・伸びストッパ部材としてベロー3を覆う第1,第2外筒4,5の重なり部分にエンボス部に介装した緩衝材[弾性部材]6を用い、そのエンボス部の壁を利用して、変位のストッパとしたため、効果的な変位吸収作用と土、砂、塩等の侵入防止作用を達成することができる。
【0060】
(他の実施の形態)実施の形態では、第2外筒5が第1外筒4に比しやや長めにしてしめしているが、これに限るものではなく、両者が等しくあるいは第2外筒5が第1外筒4に比しやや短めでもよい。
【0061】
【発明の効果】
請求項1記載の発明にあっては、自動車用排気系に取り付けられる第1排気間と第2排気管の変位を吸収するベローズを有する自動車用排気系用フレキシブルチューブにおいて、ベローズの保護と伸び切り防止のための外筒部材を、プレート材によりベローズの外周を覆う筒状に形成された第1外筒と、第2外筒とし両者が重なり合うようにしてかつその重なり部分に、緩衝材(弾性)を介装させたので、ワイヤメッシュを用いない低コストで小型軽量の構成としながら、安定した伸び・縮み変位規制量の管理とベローズの耐久性向上と曲げ方向及び剪断方向の変位吸収の向上を達成することができるという効果が得られる。
【0062】
また、第1外筒と、第2外筒とし両者が重なり合うようにした部分にそれぞれに互いに嵌合する3箇所以上で対の第1,第2エンボス部を設け、両エンボス部の間隙に緩衝材(弾性)を介装させ、かつ両エンボス部は軸方向への差し込みと周方向の回動により、第1外筒と第2外筒を接合させるから、フレキシブルチューブ(ベローズ)の伸び縮み作用時にも、第1外筒と第2外筒の接合が解けることはないという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の形態における自動車排気系用フレキシブルチューブを示す半断面図である。
【図2】本発明実施の形態の自動車排気系用フレキシブルチューブのベローズを覆うようにして第1,第2外筒を嵌合させる手順を説明する斜視図である。
【図3】本発明実施の形態の自動車排気系用フレキシブルチューブを保護する第1,第2外筒の嵌合直前の斜視図である。
【図4】実施の形態におけるベローズの変位に伴う第1,第2外筒の嵌合部であるエンボス部の緩衝材への作用状態を説明する要部断面図で、(a)はベローズの変位が圧縮方向のときの状態図、(b)はベローズの変位が引張り方向のときの状態図である。
【図5】本発明実施の形態の第1,第2外筒が嵌合したときの第1,第2エンボス部の関係位置を示す断面図である。
【図6】従来例1の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す断面図である。
【図7】従来例2の自動車排気系用フレキシブルチューブを示す断面図である。
【符号の説明】
1 第1排気管
2 第2排気管
3 ベローズ
4 第1外筒
41 第1エンボス部
41a 導入部
414 第1エンボス部左側内壁
415 第1エンボス部右側内壁
5 第2外筒
51 第2エンボス部
514 第2エンボス部左側外壁
515 第2エンボス部右側外壁
6 緩衝材
Claims (1)
- 第1排気管(1)と第2排気管(2)に両端部が接続され、両排気管(1),(2)の変位を吸収するベローズ(3)と、該ベローズ(3)の外周を覆うように設けられ、ベローズ(3)の保護と縮み・伸び切り防止のための外筒部材とを備えた自動車排気系用フレキシブルチューブにおいて、
前記外筒部材を、
プレート材によりベローズ(3)の外周の一部を覆う筒状に形成された第1外筒(4)と、
プレート材によりベローズ(3)の外周の残りの部分を覆い、かつ前記第1外筒(4)と一部分が重複し、その軸方向と内周方向に隙間を介して筒状に形成された第2外筒(5)と、
第1,第2外筒(4),(5)間に縮み・伸び方向最大変位規制手段と、
第1,第2外筒(4),(5)が相互に重複する外筒部分に介挿して両者間の隙間を充填する緩衝材と、
を備えてベローズ (3) の外周を覆うように組合せて一体化した外筒を形成し、
前記第1外筒 (4) の第2外筒 (5) に重複する部分の外周面に多角形の形状で突起状の第1エンボス部 (41) を設け、
前記第2外筒 (5) の第1外筒 (4) に重複する部分の外周面に多角形の形状で突起状の第2エンボス部 (51) を設け、
両エンボス部 (41),(51) を両外筒の円周上に対として3箇所以上備え、
第1エンボス部 (41) の重複部分へ第2エンボス部 (51) を軸方向からさし込み後、両外筒の周方向へ回動させて、両エンボス (41),(51) を組み合わせ、第1外筒 (4) と第2外筒 (5) を接合させる手段を備え、
前記緩衝材を両エンボス間に一様に充填し、
ベローズの伸縮方向及び曲げ方向の変位量を、前記緩衝材の弾性変形量で制限した、
ことを特徴とした自動車排気系用フレキシブルチューブ。
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JPH1068318A JPH1068318A (ja) | 1998-03-10 |
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- 1996-08-28 JP JP22650496A patent/JP3648652B2/ja not_active Expired - Fee Related
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