JP4101074B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプリンタや複写機、ファクシミリあるいはこれらの複合機等、印刷装置としての機能を有する画像形成装置に係り、特に複数の給紙部のいずれかから選択的に用紙を供給して印刷することが可能な画像形成装置及びその制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般的に広く普及している複写機やプリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置では、記録用紙を格納するカセットやトレイなどの用紙格納部(給紙段あるいは給紙部)を持ち、その用紙格納部から供給される用紙上に画像形成を行い、画像形成装置機外に排出する。またさまざまな用紙に画像形成をするために複数の用紙格納部を設けることによって、用紙格納部毎にさまざまなサイズや種類の用紙を格納することが可能な画像形成装置も存在する。また複数の給紙段に同一の用紙サイズの紙を格納することによって、特定のサイズの用紙を大量に画像形成装置機内に格納し、1度の用紙の補給で大量の画像形成を行える画像形成装置も現在では一般的になっている。
【0003】
複数の給紙段に同一のサイズの紙を格納する画像形成装置では、ある用紙格納部の用紙をすべて消費しても、その用紙格納部以外の他の用紙格納部に同一の用紙サイズが格納されていれば、給紙動作を停止させずに他の用紙格納部から用紙を給紙し続けるカセットオート選択(Auto Cassette Change、ACCと略す。自動給紙部切り替え機能とも呼ぶ)機能を有している。そのため、あるカセットの用紙が終了しても他のカセットの用紙を連続的に使用でき、紙無しによる稼働停止時間を短縮し、画像形成装置の稼働率や生産性を高めている(特開2002−40881号公報参照)。
【0004】
また、特開2002−40881号公報では、用紙サイズだけでなく、用紙種類(用紙タイプ)を考慮し、紙無しの発生した用紙について、そのサイズのほかに用紙のタイプも一致した用紙を格納した用紙格納部がなければカセットオート選択を行わない画像形成装置も記載されている。
【0005】
一方、画像形成装置の用紙格納部内にインデックス紙(タブ紙)と呼ばれるタイプの用紙を格納して画像形成を行える画像形成装置も存在している(特開平8−73110号公報参照)。特開平8−73110号公報でも述べられているように、インデックス紙(タブ紙)とは、通常の矩形の用紙にインデックス(タブ)を付加した形状をしている。一般的に、インデックスの位置は順次ずれて重ねられ、複数枚のインデックス紙によって一組が構成される。一組を構成するインデックス紙の枚数を本明細書では分割数と呼ぶ。そのためインデックス紙を給排紙する画像形成装置では、一組のインデックス紙の紙束のうち、余剰インデックス紙を自動的に用紙格納部から機外に排出する機能のものも存在する(特開2002−3063号公報参照)。
【0006】
このようにして印刷されたインデックス紙は、インサータやコレータと呼ばれる複写機やプリンタの後処理装置に載置されて、印刷あるいは複写された文書の指定された位置に挿入されたり、あるいは人手により文書に挿入される。または、文書を通常の用紙に印刷あるいは複写しつつ、指定された挿入位置においてインデックス紙が載置された用紙格納部から搬送してプリントし、そのまま文書内にマージする場合もある。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−73110号公報
【特許文献2】
特開2002−3063号公報
【特許文献3】
特開2002−40881号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開2002−40881号公報記載のように紙無しの発生した用紙格納部と用紙サイズおよび用紙種類の両方が一致する用紙格納部をACC機能の切り替え先にした場合、特開2002−3063号公報のようにインデックス紙を給紙する画像形成装置においては、インデックス紙のインデックス数(分割数)が異なってもカセットオート選択を行ってしまうことになる。特にインデックス紙は通常の用紙よりもインデックス分幅が大きいため、通常の給紙段に格納できない場合があり、限られた給紙段にのみ格納できる場合がある。
【0009】
例えば図2の画像形成装置においては、カセット311、312は大量に用紙が格納できるが、インデックス紙が格納できない給紙段であり、カセット313、314はカセット311に比べ、少量の用紙しか格納できないが、インデックス紙も格納できる給紙段であるとする。この場合、大量にインデックス紙を使用するユーザにとってはカセット313、314の両方にインデックス紙を格納し、インデックス紙間でのカセットオート選択を行うことによって、運用することが考えられる。しかし例えばカセット313にインデックス数(分割数)4のインデックス紙が格納され、カセット314にインデックス数(分割数)5のインデックス紙が格納されていた場合、これらのインデックス紙は本来異なる用紙種類であり、これらのカセット間でのカセットオート選択が行われることはユーザが意図したものではない。したがってこの場合にはカセットオート選択は行わないほうが好ましい。
【0010】
一方、カセット313およびカセット313の両方にインデックス数4のインデックス紙が格納されている場合には、同一のインデックス数であるためカセットオート選択を行うほうが好ましい。
【0011】
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、インデックス紙のプリントにおいて、自動給紙部切り替えの前後でインデックス紙の同一性が保持されない場合、たとえばサイズのみならずインデックス数やインデックス部の形状等が一致しない場合には、自動給紙部切り替えを行わない画像形成装置及びその制御方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために本発明はつぎのような構成を有する。
【0013】
インデックス紙を載置可能な複数の給紙部を備えた画像形成装置であって、
各給紙部に載置される用紙のサイズ及び前記用紙の種類を少なくとも設定し、前記用紙の種類がインデックス紙である場合は前記インデックス紙のインデックス数を更に設定する設定手段と、
前記設定手段に設定された前記サイズ及び前記種類に基づいて、用紙なしが発生した前記給紙部から前記複数の給紙部に含まれる他の給紙部に切り替える処理を行う制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記用紙なしが発生した給紙部及び前記他の給紙部についての前記種類が前記インデックス紙である場合において、前記インデックス数及び前記サイズが前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致する場合は、前記用紙なしが発生した給紙部から前記他の給紙部への切り替え処理を行い、前記インデックス数又は前記サイズが前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致しない場合は切り替え処理を行わないよう制御するとともに、前記用紙なしが発生した給紙部及び前記他の給紙部についての前記種類が前記インデックス紙とは異なる他の種類である場合において、前記サイズが前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致する場合は、前記用紙なしが発生した給紙部から前記他の給紙部への切り替え処理を行い、前記サイズが前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致しない場合は切り替え処理を行わないよう制御することを特徴とする。
【0014】
さらに好ましくは、前記設定手段は、前記種類がインデックス紙である場合は前記インデックス紙のインデックス部の形状を更に設定し、前記制御手段は、前記用紙なしが発生した給紙部及び前記他の給紙部についての前記種類が前記インデックス紙である場合である場合において、前記インデックス紙数情報、前記形状情報及び前記サイズ情報が前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致する場合は、前記用紙なしが発生した給紙部から前記他の給紙部への切り替え処理を行い、前記インデックス数情報、前記形状情報又は前記サイズ情報の少なくともいずれか1つが前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致しない場合は切り替え処理を行わないよう制御することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例にかかわる画像入出力システムの全体構成を、図1を参照しながら説明する。なお本実施形態ではプリンタやスキャナとして利用可能な複写機、すなわちいわゆる複合機を一例として説明するが、複数の給紙カセットや給紙トレイを有する印刷装置であれば、プリンタやファクシミリあるいは単なる複写機についても本発明を適用することができる。
【0018】
<画像形成装置の構成>
図1において、リーダー部(画像入力装置)200は、原稿画像を光学的に読み取り、画像データに変換する。リーダー部200は、原稿を読み取るための機能を持つスキャナユニット210と、原稿用紙をスキャナユニット210に搬送するための機能を持つ原稿給送ユニット250とで構成される。
【0019】
プリンタ部(画像形成装置)300は、記録紙を搬送し、その上に画像データを可視画像として印字して装置外に排紙する。プリンタ部300は、複数種類の記録紙カセットを持つ給紙ユニット310と、画像データを記録紙に転写、定着させる機能を持つマーキングユニット320と、印字された記録紙を機外へ出力する機能を持つ排紙ユニット330とで構成される。なお、本実施形態では、複合機全体を画像入出力システムと呼び、その中において画像形成機能を果たすプリンタ部を画像形成装置と呼ぶ場合もある。すなわち、この意味において、画像形成装置は、本実施形態の複合機のみならず、ファクシミリ装置やプリンタ装置などにも含まれる。
【0020】
制御部(コントローラ)110は、リーダー部200、プリンタ部300と電気的に接続され、さらにネットワーク400を介して、ホストコンピュータ401、402と接続されている。
【0021】
制御部110は、リーダー部200を制御して、原稿の画像データを読込み、プリンタ部300を制御して画像データを元に記録用紙に画像形成してコピー機能を提供する。また、リーダー部200から読み取った画像データをコードデータに変換し、ネットワーク400を介してホストコンピュータへ送信するスキャナ機能、ホストコンピュータからネットワーク400を介して受信したコードデータ(ページ記述言語:PDL)を画像データに変換し、プリンタ部300に出力するプリンタ機能を提供する。
【0022】
PDLではページの区切りを示すコマンドが各言語ごとに定義されている。たとえばアドビシステムズ社のPostScriptでは「ShowPage」、ヒューレットパッカード社のPCLでは「FormFeed」というコマンドが定義されている。これらのコマンドが通知された場合に、はじめて1ページの区切りが判明する。またジョブの終了をホストコンピュータからのデータ転送が途切れてからのタイムアウトによって判別する方法も存在する。
【0023】
操作部150は、制御部110に接続され、液晶タッチパネルで構成され、画像入出力システムを操作するためのユーザI/Fを提供する。
【0024】
図2はリーダー部200及びプリンタ部300の断面図である。リーダー部の原稿給送ユニット250は原稿を先頭順に1枚ずつプラテンガラス211上へ給送し、原稿の読み取り動作終了後、プラテンガラス211上の原稿を排出トレイ219に排出するものである。原稿がプラテンガラス211上に搬送されると、ランプ212を点灯し、そして光学ユニット213の移動を開始させて、原稿を露光走査する。この時の原稿からの反射光は、ミラー214、215、216、及びレンズ217によってCCDイメージセンサ(以下CCDという)218へ導かれる。このように、走査された原稿の画像はCCD218によって読み取られる。CCD218から出力される画像データは、所定の処理が施された後、制御部110へ転送される。リーダー部200は原稿検出センサ(不図示)を備え、この原稿検出センサによって原稿の有無を検知する。この原稿検出センサはレバーによるセンサ、あるいは光学センサによって構成されている。
【0025】
制御部110とリーダー部200は図5に示すコマンドのやり取りを行なっている。まず、制御部110はリーダー部200に対して、載置された原稿を給送するために「原稿給紙実行要求」(8001)を発行する。それに対しリーダー部200は原稿を給送した時点で「原稿給紙終了ステータス通知」(8002)を制御部110に対して発行する。この時リーダー部200は原稿検出センサ上に原稿が存在するかどうかを検知し、原稿検出センサ上に原稿が存在していれば「次原稿あり」を通知し、原稿が無ければ「次原稿なし」を通知する。つまり、原稿の有無は「原稿給紙実行要求」(8001)時に判明し、次原稿の有無は「原稿給紙終了ステータス通知」(8002)時に判明することになる。
【0026】
そして制御部110は「スキャン実行要求」(8003)をリーダー部200に発行し、原稿の画像読み取りを要求する。その後リーダー部200は実際に画像読み取りを開始する時に「スキャン実行準備終了通知」(8004)、画像読み取り終了後に「スキャン終了ステータス通知」(8005)を制御部110に対して通知する。
【0027】
プリンタ部300のレーザドライバ321はレーザ発光部322を駆動するものであり、制御部110から出力された画像データに応じたレーザ光をレーザ発光部322で発光させる。このレーザ光は感光ドラム323に照射され、感光ドラム323にはレーザ光に応じた潜像が形成される。この感光ドラム323の潜像の部分には現像器324によって現像剤が付着される。
【0028】
プリンタ部は用紙格納部として、それぞれ引き出し上の形状をしたカセット311、カセット312、カセット313、カセット314そして、機外に露出しているトレイとしての手差し給紙部315を備えている。一般的には、手差し給紙部315を除き、カセットを引き出し、そのカセットに用紙を補給し、カセットを閉めることによって用紙補給を行ない、用紙を格納・載置している。
【0029】
図7はカセット311の給紙機構を示した図である。用紙格納部カセット311は、カセットの開閉を検知するカセット開閉センサ1201、用紙を給送するための給紙ローラ1202、複数枚の用紙を給送しないように紙を分離する分離ローラ1203、分離した用紙を搬送路へ送る搬送ローラ1204、用紙の給送が成功したか否かを検知する給紙センサ1208、用紙を持ち上げるリフタ1205、リフトアップ位置を検知するリフト位置検知センサ1206、紙があるか否かを検知する紙検知センサ1207から構成されている。各カセットにおいて紙検知センサ1207により「紙無し」が検知されると、後述するように検出された状態が制御部110に送信される。
【0030】
このカセット311と同様に、各用紙格納部すなわちカセット312、カセット313、カセット314、手差し給紙部315それぞれが図7に示す構成を有している。ただし手差し給紙段315においては、給紙センサ1208と紙検知センサ1207とを兼用させることもできる。また、図7には示されないが、用紙サイズを検知するためのサイズセンサを備えている場合もある。サイズセンサが備えられている場合、各用紙格納部に格納された用紙のサイズは、利用者が指定することなく制御部110に通知される。
【0031】
そして、レーザ光の照射開始と同期したタイミングで、カセット311、カセット312、カセット313、カセット314、手差し給紙段315のいずれかから記録紙を搬送路331を介して転写部325へ送る。搬送された記録紙は感光ドラム323に付着された現像剤が転写される。現像剤が転写された記録紙は搬送ベルト326によって定着部327に搬送され、定着部327の熱と圧力により現像剤が記像紙に定着される。その後、定着部327を通過した記録紙は、搬送路335、搬送路334を通り排出トレイ328上に排出される。あるいは、印字面を反転して排出する場合には、搬送路336、搬送路338まで導かれ、そこから記録紙を逆方向に搬送して、搬送路337、搬送路334を通すことで印字面を反転することができる。
【0032】
また、両面記録が設定されている場合は、定着部327を通過したあと、搬送路336からフラッパ329によって、搬送路333に記録紙を導き、その後記録紙を逆方向に搬送し、フラッパ329によって、搬送路338、再給紙搬送路332を搬送する。再給紙搬送路332へ導かれた記録紙は上述したタイミングで搬送路331を通り、転写部325へ搬送される。搬送路334より排出された記録紙は排出トレイ328上に積載される。
【0033】
図6は、図1に示した制御部(コントローラ)110とプリンタ部(プリンタエンジン)300との通信を模式的に示す図である。なお、これらの通信タイミングは例示的なものであり、本発明を実施できるよう、適宜通信が行われるように構成すればよい。
【0034】
まず、1ページを印字する場合、制御部110はプリンタ部300に対して、印字準備要求9001を発行する。印字準備要求を受け取ったプリンタ部300は定着器温度制御や、クリーニング等のプリント前処理を開始する。プリント前処理が完了した後、プリンタ部300は制御部110に対して、プリント前処理が完了した旨の印字準備ステータス9002を発行する。
【0035】
印字準備ステータス9002を受け取った制御部110は、用紙の給送を要求するために、プリンタ部300に対して印字実行要求9003を発行する。この時にカセット311、312、313、314、手差し給紙段315のいずれから給紙するのか、また、本実施形態では図示しないが、複数の排出トレイが存在する装置の場合は、どの排出トレイに排出するのかをプリンタ部300に通知する。
【0036】
印字実行要求9003を受け取ったプリンタ部300は用紙の給送を開始し、用紙を給送する用紙格納部に装着されているセンサ(図7の給紙センサ1208に相当するセンサ)に対して、給送した用紙の後端を検知した後に、制御部110に対して給紙結果ステータス9004を発行する。紙無しなどのエラーが発生した場合には給紙結果ステータス9004でプリンタ部300は制御部110に対してエラーを通知する。
【0037】
用紙の給送を行ったプリンタ部300は次に、所定の位置まで用紙が達したら、印字開始許可(印字開始準備完了9005)を発行する。プリンタ部300から印字開始許可(印字開始準備完了9005)を受け取った制御部110は、実際に画像形成が可能な状態になった時点で印字実行要求9006をプリンタ部300に対して発行し、画像の形成、定着を要求する。その後、制御部110とプリンタ部300間でイメージデータのハード信号同期(プリンタ部300から制御部110に送信される画素クロック信号に同期して制御部110からプリンタ部330にイメージデータが送信される。)が行われ、画像形成、さらには定着が行われる。
【0038】
画像形成が行われた用紙は、片面印字の場合には定着後に機外に排出し、給紙実行要求9003で指示された排出トレイ328に積載されたタイミング、両面印字の場合には片面印字が完了したタイミングでプリンタ部300は制御部110に対して印字結果ステータス9007を発行する。
【0039】
そして用紙が排出トレイ328に排出され、後続の出力画像が存在しない場合に、制御部110はプリンタ部300に対して印字終了通知9008を発行し、必要に応じて印刷後の処理(ステイプル、ソートなど)の実行をプリンタ部300に要求する。
【0040】
続いて図3を用いて操作部150について説明する。
【0041】
LCDタッチパネル600では、主なモード設定操作や、状況表示等が行われる。後述するインデックス紙の各種設定についてもタッチパネル600により行われる。テンキー601は0〜9までの数値を入力するためのキーである。IDキー602は、装置に部門番号による利用制限が設けられている場合、部門番号と暗証コードの入力を所望する際に使用される。
【0042】
リセットキー603は設定されたモードをリセットするためのキー、ガイドキー604は各モードについての説明画面を表示するためのキー、ユーザモードキー605はユーザモード画面に入るためのキー、割り込みキー606は割り込み操作を行うためのキーになっている。
【0043】
スタートキー607は動作をスタートさせるためのキー、ストップキー608は実行中のジョブを中止させるためのキーである。
【0044】
ソフト電源スイッチ609を押下することによりLCD600のバックライトが消え装置は低電力状態に移行する。また、節電キー610を押下することで装置は節電状態に移行し、再度押下することで節電状態から復帰する。
【0045】
ファンクションキー611、612はそれぞれコピー機能、ボックス機能に移行させるための機能切り替えキーである。図3ではコピーの標準画面が表示された状態であり、他のキー612を押下することでそれぞれの機能の標準画面が表示される。
【0046】
調整キー614はLCDタッチパネル600のコントラストを調整するための調整キーである。
【0047】
カウンタ確認キー615を押下することでそれまでに使用したコピー枚数の集計を表示するカウント画面がLCD600上に表示される。
【0048】
LED616はプリント実行中、装置に設けられた画像メモリ(不図示)への画像蓄積中を示す。エラーLED617は、ジャム、ドアオープン等装置がエラー状態にあることを示す。電源LED618は装置のメインスイッチ(不図示)がONになっていることを示す。
【0049】
<制御部の説明>
制御部110の機能を、図4に示すブロック図をもとに説明する。なお、以下で説明する制御部110は本実施形態を説明するための例示的な構成であり、本発明を実施できるよう、適当な構成を有するものであればよい。
【0050】
メインコントローラ111は、主に、CPU112とバスコントローラ113と各種I/Fコントローラ回路とから構成される。
【0051】
CPU112とバスコントローラ113は制御部110全体の動作を制御するものであり、CPU112はROM114からROM I/F115を経由して読み込んだプログラム等を実行するための処理部である。また、ホストコンピュータから受信したPDL(ページ記述言語)コードデータを解釈し、ラスターイメージデータに伸張する動作も、ROM114に記憶されたプログラムに記述されており、このプログラムを実行することで処理される。バスコントローラ113は各I/Fから入出力されるデータ転送を制御するものであり、データ転送の競合時の調停やDMAデータ転送の制御を行う。
【0052】
DRAM116はDRAM I/F117によってメインコントローラ111と接続されており、CPU112が処理する各種プログラムのワークエリアや、画像データを蓄積するためのエリアとして使用される。
【0053】
ネットワークコントローラ121はI/F123によってメインコントローラ111と接続され、コネクタ122によって外部ネットワークと接続され、外部ネットワークとのデータの授受などを制御する。なお、外部ネットワークとしては一般的にイーサネット(登録商標)があげられる。
【0054】
汎用高速バス125には、拡張ボードを接続するための拡張コネクタ124とI/O制御部126とが接続される。汎用高速バスとしては、一般的にPCIバスがあげられる。
【0055】
I/O制御部126には、リーダー部200、プリンタ部300に設けられた各CPUと制御コマンドを送受信するための調歩同期シリアル通信コントローラ127が2チャンネル装備されており、I/Oバス128によって外部I/F回路140、145に接続されている。
【0056】
パネルI/F132は、LCDコントローラ131に接続され、操作部150上のLCDタッチパネル600に表示を行うためのI/Fと、ハードキーやタッチパネルキーの入出力制御を行うためのキー入出力I/F130とから構成される。
【0057】
既に説明した操作部150のタッチパネルまたはハードキーにより入力された信号は前述したパネルI/F132を介してCPU112に伝えられる。また、LCDタッチパネル600にパネルI/F520から送られてきた画像データを表示するものである。
【0058】
リアルタイムクロックモジュール133は、機器内で管理する日付と時刻を更新/保存するためのもので、バックアップ電池134によってバックアップされている。
【0059】
E−IDEインタフェース161は、外部記憶装置を接続するためのものである。このI/Fを介してハードディスクやCD−ROM ドライブ等を接続し、プログラムや画像データを書き込んだり読み込んだりすることができる。
【0060】
コネクタ142と147は、それぞれリーダー部200とプリンタ部300とに接続され、調歩同期シリアルI/F(143、148)とビデオI/F(144、149)とから構成される。
【0061】
スキャナI/F140は、コネクタ142を介してリーダー部200と接続され、また、スキャナバス141によってメインコントローラ111と接続されている。スキャナI/F140はリーダー部200から受け取った画像を、その後の過程における処理の内容によって、最適化する等の機能を有し、さらに、リーダー部200から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、スキャナバス141を介してメインコントローラ111に出力する機能も有する。
【0062】
スキャナバス141からDRAM116へのデータ転送は、バスコントローラ113によって制御される。
【0063】
プリンタI/F145は、コネクタ147を介してプリンタ部300と接続され、また、プリンタバス146によってメインコントローラ111と接続されている。プリンタI/F145はメインコントローラ111から出力された画像データにスムージング処理をして、プリンタ部300へ出力する機能を有し、さらに、プリンタ部300から送られたビデオ制御信号をもとに生成した制御信号を、プリンタバス146を介してメインコントローラ111に出力する機能も有する。
【0064】
DRAM116上に伸張されたラスターイメージデータのプリンタ部300への転送は、バスコントローラ113によって制御され、プリンタバス146、ビデオI/F149を経由して、プリンタ部300へDMA転送される。
【0065】
<利用者による操作及びそれに応じた動作>
以下、図8〜図18を参照して、本発明にかかる画像形成装置において給紙部ごとに給紙部の自動変更の可否を設定する手段、ならびに給紙部ごとに用紙種類を設定する手段、さらに用紙種類がインデックス紙の場合、インデックス数を設定する手段について説明する。
【0066】
(ユーザモードの選択)
図8は図3に図示したユーザモード選択ボタン605を押下時に操作部150上の液晶画面に表示される画面を図示したものである。
【0067】
ユーザモード画面には各種設定を行うためのいくつかの選択ボタンが存在する。たとえば機器共通で設定する必要がある項目は、利用者が共通仕様設定ボタン1301を選択することで設定が対話的に行える。ほかには、節電モードに移行する時間等を設定する設定項目が集約された画面に遷移するためのタイマー設定ボタン、ステイプル位置などの位置を調整する設定項目等が集約された画面に遷移するための調整・クリーニングボタン、機器の状態をプリントアウトする設定項目等が集約された画面に遷移するためのレポート出力ボタン、ネットワークに関係する設定を行う項目等が集約された画面に遷移するためのシステム管理設定ボタン、コピー特有の機能に関する設定項目等が集約された設定画面に遷移するためのコピー使用設定ボタン、ファクシミリやインターネットファクシミリなどの設定項目等が集約された設定画面に遷移するための送信・受信仕様設定ボタン、スキャニングされた画像データや、情報処理装置としてのホストコンピュータから送信される印刷データを機器内の記憶部に格納するボックス機能等に関する設定項目が集約された設定画面に遷移するボックス仕様設定ボタン、さらに先に説明したファクシミリやインターネットファクシミリなどの送信先(宛先)についてあらかじめ登録するための宛先表紙用設定ボタンなどが存在する。また、図8の画面を閉じて前回の画面に遷移するための閉じるボタン1302などが存在する。
【0068】
(共通仕様設定)
図9は、図8に図示したユーザモード画面時に共通仕様設定ボタン1301の押下に応じて操作部150上の液晶画面に表示される共通仕様設定画面を図示したものである。
【0069】
共通仕様設定画面では、コピー、プリンタ、ボックス、ファクシミリなどの機能にかかわらず機器全体にかかわる設定項目を選択するためのボタンなどが表示されている。また数多くの設定項目が存在するため、1画面には5種類の設定項目に対応したボタン(図9では「初期機能の設定ボタン」「オートクリア後の機能ボタン」「ブザーのON/OFFボタン」「インチ入力ボタン」「カセットオート選択のON/OFFボタン1402」)を表示する。現在表示されているもの以外の設定項目ボタンを選択する場合には、次画面選択ボタン1401を選択する。また、次画面選択ボタン1401の右にある「1/4」の表示は共通仕様設定には4画面が存在し、そのうちの1画面目を現在は表示していることを示している。そして図8の説明と同様に画面を閉じて共通仕様設定画面の前の画面に遷移するための閉じるボタン1403などが存在する。
【0070】
図10は、図9に図示した共通仕様設定画面時に次画面選択ボタン1401の押下に応じて操作部150上の液晶画面に表示される2番目の共通仕様設定画面を図示したものである。
【0071】
図10の共通仕様設定画面では、たとえば各給紙部に格納される用紙種類(普通紙、再生紙、色紙、OHP、インデックス紙など)を登録するための「用紙種類の登録ボタン」1503、節電モードの変更を行うための「節電モード変更ボタン」、スリープ時の消費電力を設定する「スリープ時の消費電力ボタン」、複数の排出トレイが存在する場合には、ジョブ種別(コピー、ボックス、プリント、ファクシミリなど)ごとに画像形成された用紙が排出される排出トレイを設定するための「専用トレイ設定ボタン」などが存在する。また図9で示した次画面設定ボタンと同様に次画面にある共通仕様設定項目に関連するボタンを表示する画面を表示するためのボタン、次画面選択ボタン1501、そして前の画面(図10の例では図9)を表示するための前画面選択ボタン1502などが存在する。次画面選択ボタン1501の右にある「2/4」の表示は共通仕様設定には4画面が存在し、そのうちの2画面目を現在は表示していることを示している。そして図9の説明と同様に画面を閉じて共通仕様設定画面の前の画面に遷移するための閉じるボタン1504などが存在する。
【0072】
(カセットオート選択の指定)
図11は図9に図示した共通仕様設定画面(1/4)における、カセットオート選択(前出の自動給紙部切り替え機能(ACC)と同義である。)のON/OFFボタン1402の押下に応じて、操作部150上の液晶画面に表示されるカセットオート選択のON/OFF画面を図示したものである。カセットオート選択のON/OFF画面では、ジョブ種別(コピー、プリンタ、ボックス、ファクシミリ、それ以外)毎に画像形成装置が自動的に選択できる給紙部を選択するための設定項目を表示している。
【0073】
図11の例ではジョブ種別毎のボタンが表示されている。たとえばコピーで自動的に選択できる給紙部を設定するためのコピーボタン1601、プリントで自動的に選択できる給紙部を設定するためのプリンタボタン1602、ボックス機能で自動的に選択できる給紙部を設定するためのボックスボタン1603、ファクシミリやインターネットファクスで自動的に選択できる給紙部を設定するための受信ボタン1604、今まで説明したジョブ種別に含まれないジョブで自動的に選択できる給紙部を設定するためのその他ボタン1605が存在する。そして現在のカセットオート選択のON/OFF画面を閉じて共通仕様設定画面の画面に遷移するための閉じるボタン1606が存在する。
【0074】
図12は、図11に図示したカセットオート選択のON/OFF画面において、コピージョブについて制御部110が選択できる給紙部をユーザが指定するためのコピーボタン1601を押下した場合に、その操作に応じて操作部150上の液晶画面に表示されるコピージョブについての用紙種類登録画面を図示したものである。
【0075】
シンボルと文字とで構成されるアイコン1701〜1705は、プリンタ部300に存在する用紙格納部である、引き出し上の形状をしたカセット311、カセット312、カセット313、カセット314そして、機外に露出しているトレイとしての手差し給紙部315それぞれについて、設定されている用紙の種類(用紙のタイプとも呼ぶ。シンボルで表示)および用紙のサイズ(規格等で表示)を示している。アイコン1701は手差し給紙部315に設定されている用紙種類および用紙サイズを示している。図12の例ではなにも登録されていないことが示されている。
【0076】
アイコン1702はカセット311に設定されている用紙種類および用紙サイズを示している。図12の例ではLTRサイズの普通紙の用紙種類が登録されていることを示している。アイコン1703はカセット312に設定されている用紙種類および用紙サイズを示している。図12の例ではB5サイズの普通紙が登録されていることを示している。アイコン1704はカセット313に設定されている用紙種類および用紙サイズを示している。図12の例ではA4サイズのインデックス紙が登録されていることを示している。アイコン1705はカセット314に設定されている用紙種類および用紙サイズを示している。図12の例ではA4サイズのインデックス紙が登録されていることを示している。
【0077】
各給紙部に設定されている用紙サイズ、用紙種類を示す表示(アイコン1701〜1705)の右側には、各給紙部がカセットオート選択の候補として選択されている(ON)か否(OFF)かを示すON/OFFボタンが示されている。たとえば手差し給紙部315に相当するアイコン1701に対しては、OFFボタン1710が選択されている。すなわち、コピージョブについては、手差し給紙部315は、カセットオート選択の対象として指定されていないことを意味する。OFFボタンとONボタンとはいずれか一方が選択されており、OFFボタンを選択した場合にはONボタンは選択されず、ONボタンを選択した場合にはOFFボタンは選択されない。
【0078】
給紙カセット311〜314に対応するアイコン1702〜1705については、ONボタン1711、1712、1713、1714が選択されている。すなわち、コピージョブにおいては、これらの給紙部(カセット311〜314)が、カセットオート選択の対象として指定されていることを示している。
【0079】
なお、コピー以外のジョブについても全く同様に、図11の画面からジョブの種類を示すボタンを押すことで図12の画面が表示される。そして、上述した手順でプリント出力時にカセットオート選択の対象とするカセットを指定することができる。
【0080】
さて、利用者は、カセットオート選択の対象となる給紙部の選択時の条件を、図12の「用紙の種類を考慮するボタン」1715によりさらに指定することができる。
【0081】
「用紙の種類を考慮するボタン(1715)」は、カセットオート選択時に用紙の種類を考慮するか否かを設定するためのボタンである。カセットオート選択時に用紙の種類を考慮するか否かは、ジョブの種類ごとに指定できる。あるジョブについてカセットオート選択時に用紙の種類を考慮することが指定されている場合には、カセットオート選択時に、用紙サイズのみならず用紙の種類も一致するか否か(あるいは互換性があるか否か)が判定される。そして、いずれも一致している場合に給紙部の切り替えが行われる。たとえばあるジョブで使用している給紙部の普通紙が紙なしとなった場合、その給紙部と同一サイズの用紙がほかの給紙部に存在するとしても、その給紙部に存在する用紙種類が普通紙でない場合には、その給紙部から給紙動作を行わない。
【0082】
逆に、あるジョブについてカセットオート選択時に用紙の種類を考慮することが指定されていない場合には、カセットオート選択時に、用紙種類については考慮されない。そして、本例では、カセットの切り替え前後の用紙サイズが一致すれば給紙部の切り替えが行われる。
【0083】
OKボタン1708が押されると、上述のようにして指定されたカセットオート選択の対象となるカセットおよび用紙の種類についての考慮の有無は、たとえばカセットを示す識別子などにより指定され、ジョブごとに制御部110に格納される。なお、用紙サイズについては、サイズセンサにより検知されてそのサイズがカセットごとに制御部110に格納される。あるいは、カセットごとに利用者が指定するものであってもよい。またキャンセルボタン1707が押されると、その画面における上述した設定を登録せずに前画面に戻る。
【0084】
そしてプリント時に、紙なしが生じてカセットオート選択機能が遂行される状況が発生すると、制御部110において、実行されているジョブの種類に応じて選択対象となるカセットの識別子等が参照され、その識別子に対応するカセットに載置された用紙サイズが参照される。そして、それら給紙部に対応する用紙サイズが、紙なしを生じた給紙部に対応する用紙サイズと比較される。
【0085】
さらに、用紙の種類を考慮する旨の指定がなされていれば、用紙サイズが一致すると判定された給紙部に対応する用紙種類と、紙なしを生じた給紙部に対応する用紙種類とについて、互換性があるかが判定される。この手順については後で更に詳細に説明する。なお、用紙種類については、以下のようにして設定される。
【0086】
(用紙種類の登録)
図13は、図10に図示した共通仕様設定画面(2/4)における用紙種類の登録ボタン1503の押下に応じて操作部150上の液晶画面に表示される用紙種類の登録画面を図示したものである。
【0087】
用紙種類の登録画面には、プリンタ部300に存在する用紙格納部である、引き出し上の形状をしたカセット311、カセット312、カセット313、カセット314そして、機外に露出しているトレイとしての手差し給紙部315に対応するボタンが表示されている。
【0088】
カセット313に相当する用紙種類の登録を行おうとする場合、利用者は、給紙部3ボタン1801を押下する。そのボタン1801の押下に応じて、カセット313に相当する給紙部に存在する用紙の用紙種類を設定する画面が表示される。あるいは、カセット314に相当する用紙種類の登録を行おうとする場合には、利用者は給紙部4ボタン1802を押下する。その操作に応じて、カセット314に相当する給紙部に存在する用紙の用紙種類を設定する画面が表示される。そのほかの給紙部についても同様である。
【0089】
なお各ボタンには、対応する給紙部にセットされた用紙の用紙サイズおよび用紙種類が示されている。たとえば、カセット311には用紙サイズがLTR、用紙種類が普通紙の用紙がセットされている。カセット312には、用紙サイズがB5サイズ、用紙種類が普通紙の用紙がセットされている。カセット313には、用紙サイズがA4、用紙種類がインデックス紙の用紙がセットされている。カセット314には、用紙サイズがA4、用紙種類がインデックス紙の用紙がセットされている。
【0090】
現在の用紙種類の登録画面を閉じるためのボタン1803が押されると、図13の画面から前画面である共通仕様設定画面に戻る。
【0091】
図14は、図13に図示した用紙種類の登録画面時にカセット313に相当する用紙種類の登録をするための給紙部3ボタン1801の押下に応じて操作部150上の液晶画面に表示される用紙種類の登録画面を図示したものである。他のカセットやトレイについても同様である。
【0092】
用紙種類の登録画面では、カセット313に相当する用紙種類を登録するために、登録できる用紙の種類に相当するボタンが並んでいる。そしていずれかのボタンを押すことで、たとえば普通紙(1901)、再生紙(1902)、色紙(1903)、インデックス紙1906などのうちからいずれかが選択できる。これらの普通紙、再生紙、色紙は、カセットオート選択時の「用紙の種類を考慮する」か否かについては、普通紙として認識される。すなわち、これらの種類の間におけるカセットオート選択については、互換性がある用紙として判定される。したがって、図12で示した用紙の種類を考慮するボタン1715がONの場合に、普通紙から再生紙へ、再生紙から色紙へといったように、用紙の種類が異なっても制御部110が紙なし時の給紙部の変更(カセットオート選択)が行える。
【0093】
また特別な種類の用紙として厚紙1904、第2原図1905、インデックス紙1906といった用紙の種類も登録できる。これら特別な種類の用紙では、異なる用紙の種類間で紙なし時の給紙部の変更は発生しない。つまり厚紙から普通紙へ、再生紙から第二原図へ、インデックス紙から厚紙といった、種類の異なる用紙間では自動給紙部切り替えは行われない。厚紙から厚紙、第二原図から第二原図へ、インデックス紙からインデックス紙へといった、同一の種類の用紙間について自動給紙部切り替えが行われる。
【0094】
さて、図14において、ユーザは用紙の種類を示すボタン1901〜1906を選択することによって、図13で選択した給紙部に存在する用紙種類を登録する。選択した用紙種類を登録する(すなわち制御部110において給紙部ごとに格納する)場合には、OKボタン1908を選択する。登録せずに前画面に戻る場合にはキャンセルボタン1907を選択する。
【0095】
さてここで、インデックス紙については、一定のサイズであっても分割数(インデックス数)にバリエーションが存在する。そのため、インデックス紙が選択された場合には、さらに分割数の設定も行わせる。
【0096】
図15は図14に図示した用紙種類の登録画面において、インデックス紙ボタン1906の押下に応じて操作部150上の液晶画面に表示されるインデックス紙設定画面を図示したものである。
【0097】
インデックス紙はタブ上のインデックス部分が存在し、インデックス部分が通常の用紙サイズからはみ出ることによって、紙束の章分けなどを行ったりすることができる。このインデックス部分はいくつかの分割数に設定することができ、その分割数を図20のインデックス紙のインデックス数設定画面では設定することが可能である。ここでは表示窓2003に表示されているように5分割であることを示している。これら分割数は、たとえば最小1から最大10まで設定することが可能であり、分割数を増やす場合にはプラスボタン2002を、分割数を減少する場合にはマイナスボタン2001を選択する。もちろん、分割数の最大値はこの値に限られることはない。そしてボタン2004が押されると、分割数(インデックス数)の指定を終了して、用紙種類の登録画面に戻る。
【0098】
以上、図8〜図15を参照して、本発明の給紙部ごとに給紙部変更可否を設定する手段、ならびに給紙部ごとに用紙種類を設定する指示する手段、さらに用紙種類がインデックス紙の場合インデックス数を設定する手段について説明した。
【0099】
以上の操作および画像形成装置のセンサにより制御部110に登録されるパラメータはたとえば次のようなものとなる。
(1)ジョブの種類ごとの、カセットオート選択の対象とする給紙部の設定
(2)ジョブの種類ごとの、カセットオート選択を行う場合に用紙種類を考慮するか否かの指定
(3)給紙部ごとの用紙サイズ
(4)給紙部ごとの用紙種類
(5)給紙部ごとの、用紙種類がインデックス紙である場合の分割数
もちろん、このほかのパラメータも設定可能であるし、センサにより読み取り可能でもあるが、以下に説明する図16においては、これらパラメータが参照される。
【0100】
<自動給紙部切り替え手順>
図16を参照して、本実施形態の画像形成装置による自動給紙部切り替え機能(カセットオート選択機能)の手順を説明する。
【0101】
図6に示したとおり、制御部110とプリンタ部300は給排紙制御のコマンドのやり取りを行っている。図6のように、制御部110はプリンタ部300に対して印字実行要求9003を発行する際に、どの給紙部から用紙を給送するかを通知する。この通知は、たとえば、操作パネル150により、あるいはホストコンピュータから指定される用紙サイズや用紙種類に応じて、制御部110が使用する給紙部を決定し、決定した給紙部を通知することで行われる。そしてプリンタ部300は、通知された給紙部に用紙がなかった場合、給紙結果ステータス9004を「紙なし」エラーとして制御部110に通知する。図16は、その「紙なし」エラーを受信した制御部110により行われる手順である。
【0102】
図16において、ある給紙部をプリンタエンジンに通知して印刷を試み、プリンタエンジンから「紙なし」エラーを受信した制御部110は、ステップS2102から処理を実行する。
【0103】
ステップS2102において、制御部110は今回紙なしが発生した給紙部が、図12の画面で指定されたカセットオート選択(ACC)の対象給紙部であるか否かを判断する。この判断は、上記パラメータ(1)を参照して行われる。そして対象給紙部である場合にはステップS2103に進み、対象給紙部でない場合にはステップS2115に進む。
【0104】
カセットオート選択を行う給紙部を特定する制御については、本実施形態では、給紙部の優先順位が決められており、その優先順位に従って、給紙部の選択処理が行われる。なお、優先順位の決定基準としては、搬送経路の短い給紙部、給紙容量の大きい給紙部などが挙げられるが本発明はこれに限定されるものではない。本実施形態では、プリンタ部300の給紙部であるカセット311、312、313、314、手差し給紙部315のうちから、転写部325までの搬送路が短いものから順に優先順位が付与されている。つまり図2で示したプリンタ部300における給紙部の優先順位はカセット311、312、313、314、手差し給紙部315の順となる。
【0105】
まずステップS2103において、制御部110は、予め決定されている優先順位に基づいて、各給紙部のうち、優先順位の高い給紙部から選択する。
【0106】
次にステップS2104では、優先順位に従った給紙部の選択において、紙なしの給紙部以外に給紙部が存在しなかった場合、または全ての給紙部を既に選択済みである場合か否かを判断する。給紙部が存在しなかった場合、または全ての給紙部を既に選択済みである場合にはステップS2115に進む。そうではない場合は、ステップS2105に進む。
【0107】
ステップS2105において、制御部110は選択した給紙部が、図12で指定されたカセットオート選択(ACC)の対象給紙部であるか否かを判断する。この判断は、着目している給紙部について上記パラメータ(1)に設定されているか否かにより判断される。対象給紙部である場合にはステップS2106に進み、対象給紙部でない場合にはステップS2103に戻り、次の優先順位の給紙部を選択する。
【0108】
ステップS2106において、制御部110は、選択した給紙部に用紙が存在するかを判断する。もし用紙が存在する場合にはステップS2107に進み、用紙が存在しない場合にはステップS2103に戻り、次の優先順位の給紙部を選択する。
【0109】
ステップS2107において、制御部110は、今回紙なしが発生した給紙部に収納されていた用紙サイズと、選択した給紙部に収納されている用紙サイズとが一致するか判断する。用紙サイズが一致する場合にはステップS2108に、一致しない場合にはステップS2103に戻り、次の優先順位の給紙部を選択する。
【0110】
ステップS2108において、制御部110は、今回紙なしが発生した給紙部と、選択した給紙部に存在する用紙種類が一致するか判断する。ここでの用紙種類とは、図13および図14で示した用紙種類の登録画面によって登録された各給紙部の用紙種類である。用紙種類が一致する場合にはステップS2109に、用紙種類が一致しない場合にはステップS2111に進む。
【0111】
ステップS2109において、制御部110は、今回紙なしが発生した給紙部と、選択した給紙部に存在する用紙種類がインデックス紙であるか否かを判断する。インデックス紙である場合にはステップS2110へ、インデックス紙でない場合にはステップS2114に進む。
【0112】
用紙種類がインデックス紙の場合、ステップS2110において、制御部110は、今回紙なしが発生した給紙部と、選択した給紙部に存在するインデックス紙のインデックス数が一致しているか否かを判断する。ここで判定されるインデックス数は図15で示したインデックス数の登録に基づく。もしインデックス数が一致する場合にはステップS2114に、不一致の場合にはステップS2103に戻り、次の優先順位の給紙部を選択する。
【0113】
ステップS2108において、用紙種類が一致しないと判断した場合に進むステップS2111では、現在のジョブについて制御部110は用紙種類を考慮する指定がされているか否かを判断する。ここでの用紙種類を考慮する指定は、図12で示した「用紙の種類を考慮するボタン1715」によって設定される。用紙種類を考慮する指定がされている場合にはステップS2112に、用紙種類を考慮する指定がなされていない場合にはステップS2103に戻り、次の優先順位の給紙部を選択する。
【0114】
ステップS2112において、制御部110は、今回紙なしが発生した給紙部の用紙種類が、用紙種類不一致で選択できる用紙種類か否かを判断する。用紙種類が不一致でも選択できる用紙種類とは、先に図14で説明した普通紙、再生紙、色紙などが対象となる。もし今回紙なしが発生した給紙部の用紙種類が用紙種類不一致でも選択できる用紙種類である場合にはステップS2113へ進み、選択できない場合にはステップS2103に戻り、次の優先順位の給紙部を選択する。
【0115】
ステップS2113において、制御部110は、選択した給紙部の用紙種類が、用紙種類不一致で選択できる用紙種類かを判断する。用紙種類が不一致でも選択できる用紙種類とは、先に図14で説明した普通紙、再生紙、色紙などが対象となる。もし選択した給紙部の用紙種類が用紙種類不一致でも選択できる用紙種類である場合にはステップS2114へ進み、選択できない場合にはステップS2103に戻る。
【0116】
ステップS2114において、制御部110は、選択した給紙部から給紙動作を継続できることが判断できたため、選択した給紙部から給紙動作を継続する。そしてステップS2116に進み、フローを終了する。
【0117】
ステップS2115において、制御部110は、今回紙なしが発生した給紙部以外の給紙部から給紙動作を継続することは不可能であると判断できたため、給紙動作を停止し、操作部150上に紙なしを示す画面を表示し、フローを終了する。
【0118】
図17は、インデックス紙において、上記手順によりカセットオート選択を行わない場合の例を示し、図18はカセットオート選択を行う場合の例を示している。
【0119】
図16に示した手順により、プリント(単にプリンタにおけるプリント動作のみならず、コピーやファクシミリなどプリント機能を有する画像形成装置におけるプリント動作を含む。)中に所定の給紙部で用紙切れが発生した際に、その他の給紙部に切り替えてプリントを続行するカセットオート選択機能を有する画像形成装置において、インデックス紙については、用紙サイズのみならずインデックス数も一致していなければ、自動給紙部切り替えを行わない。このため、利用者が意図しない印刷物が出力されることを防止できる。すなわち、たとえばインデックス数が4のインデックス紙とインデックス数が5のインデックス紙のように、異なるインデックス数の用紙が同一の用紙としてカセットオート選択の対象とされることを防止できる。
【0120】
本実施形態では、事前にカセットオート選択の対象とする給紙部を指定することを記載したが、本発明は、カセットオート選択の対象となる給紙部が指定できず、すべてのカセットやトレイがカセットオート選択の対象とされる画像形成装置においても当然有効である。
【0121】
また、本実施形態では、給紙部に用紙が存在しなくなった場合にカセットオート選択を実行していたが、本発明はこれに限るものではない。
【0122】
[本実施形態の変形例1]
なお、インデックス紙の相違はサイズと分割数のみならず、インデックス部の形状などについても相違する場合がある。この場合にも、カセットオート選択は行わないことが望ましい。そこで、図15ではインデックスの分割数のみを設定しているが、さらにインデックス部の形状等、そのほかの相違点についても設定することで、インデックス紙のカセットオート選択の精度を向上させることができる。このような設定においては、例えばインデックス紙の形状を制御部110に認識させるためのタイプ番号等をユーザが付与して登録させることもできる。この場合、タイプ番号は、一致していればカセットオート選択を行うことができることを示す指標としての意味を有する。そして、図16のステップS2110に代えて、あるいはステップS2110の判定結果が「はい」の場合に、自動給紙部切り替えの切り替え元の給紙部と切り替え先の(すなわち選択した)給紙部のそれぞれにセットされたインデックス紙のタイプ番号を比較する。両者が一致した場合には、ステップS2114を実行し、一致しない場合にはステップS2103に戻るように処理すればよい。
【0123】
このようにすることで、インデックス部の数のみならず、形状等についても一致/不一致を判断することができ、インデックス紙の種類が一致しない場合にカセットオート選択機能を抑制できる。
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(図16)を記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成される。
【0124】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体およびプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0125】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0126】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0127】
[本実施形態の変形例2]
本実施形態では、用紙の種類やインデックス数等については利用者に設定させているが、これらパラメータについてセンサで検知して、ユーザの手を煩わせることなく自動的に設定するようにしても本発明を実施できることはもちろんである。
【0128】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、複数の給紙部を連続的に利用することで運転停止時間を低減し、装置の稼働率や印刷処理の生産性を向上させると共に、インデックス紙が収納された給紙部が複数存在する場合、その種類が一致しない場合には給紙部の自動切り替え処理を行わないように制御することで、ユーザの意図しない出力結果を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係わる画像入出力システムの全体構成の説明図、
【図2】リーダー部およびプリンタ部の断面図、
【図3】操作部を示す図、
【図4】制御部のブロック図、
【図5】制御部110とリーダー部200との通信シーケンスを示す図、
【図6】制御部110とプリンタ部300との通信シーケンスを示す図、
【図7】用紙格納部311、312、313、314の説明図、
【図8】ユーザモード画面を示す図、
【図9】共通仕様設定画面(1/4)を示す図、
【図10】共通仕様設定画面(2/4)を示す図、
【図11】カセットオート選択ON/OFF画面を示す図、
【図12】カセットオート選択ON/OFF コピー選択画面を示す図、
【図13】用紙種類の登録画面を示す図、
【図14】用紙種類の登録画面その2を示す図、
【図15】用紙種類の登録画面 インデックス紙の設定を示す図、
【図16】本発明のコントローラ制御部110の動作を示すフローチャート、
【図17】インデックス数が異なる用紙のACCの説明図、
【図18】インデックス数が同じ用紙でのACCの説明図である。
Claims (2)
- インデックス紙を載置可能な複数の給紙部を備えた画像形成装置であって、
各給紙部に載置される用紙のサイズ及び前記用紙の種類を少なくとも設定し、前記用紙の種類がインデックス紙である場合は前記インデックス紙のインデックス数を更に設定する設定手段と、
前記設定手段に設定された前記サイズ及び前記種類に基づいて、用紙なしが発生した前記給紙部から前記複数の給紙部に含まれる他の給紙部に切り替える処理を行う制御手段とを有し、
前記制御手段は、前記用紙なしが発生した給紙部及び前記他の給紙部についての前記種類が前記インデックス紙である場合において、前記インデックス数及び前記サイズが前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致する場合は、前記用紙なしが発生した給紙部から前記他の給紙部への切り替え処理を行い、前記インデックス数又は前記サイズが前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致しない場合は切り替え処理を行わないよう制御するとともに、前記用紙なしが発生した給紙部及び前記他の給紙部についての前記種類が前記インデックス紙とは異なる他の種類である場合において、前記サイズが前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致する場合は、前記用紙なしが発生した給紙部から前記他の給紙部への切り替え処理を行い、前記サイズが前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致しない場合は切り替え処理を行わないよう制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記設定手段は、前記種類がインデックス紙である場合は前記インデックス紙のインデックス部の形状を更に設定し、
前記制御手段は、前記用紙なしが発生した給紙部及び前記他の給紙部についての前記種類が前記インデックス紙である場合である場合において、前記インデックス紙数情報、前記形状情報及び前記サイズ情報が前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致する場合は、前記用紙なしが発生した給紙部から前記他の給紙部への切り替え処理を行い、前記インデックス数情報、前記形状情報又は前記サイズ情報の少なくともいずれか1つが前記用紙なしが発生した給紙部と前記他の給紙部とで一致しない場合は切り替え処理を行わないよう制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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