JP2008123484A - 印刷処理装置及び印刷処理装置の制御方法 - Google Patents

Abstract

【課題】印刷設定情報における用紙サイズ及び用紙タイプの少なくともいずれか一方の設定値について、印刷処理装置に設定を委任することを示す設定値を印刷処理装置が受信する場合でも、給紙トレイに保持されている用紙に関する情報を用いて、最適な印刷出力を実現する印刷処理装置及び印刷処理装置の制御方法を提供する。
【解決手段】複数の給紙トレイに保持されている用紙サイズ及び用紙タイプの情報を印刷処理装置は予め保持している。印刷を実行するための印刷設定情報が入力された場合、用紙サイズ及び用紙タイプの少なくともいずれか一方の設定値が印刷処理装置に委任することを示す値か否かを判定する。印刷処理装置に委任することを示す設定値が存在する場合、給紙トレイに保持されている用紙のサイズ及び用紙タイプの情報と印刷設定情報とを用いて、最適な印刷設定を決定することで、印刷に使用する給紙トレイが決定される。
【選択図】図１０

Description

本発明は、印刷処理装置および印刷処理装置の制御方法に関するものである。具体的には、印刷設定情報における用紙サイズ及び用紙タイプの少なくともいずれか一方の設定値について、印刷処理装置に印刷設定を委任することを示す値を印刷処理装置が受信する場合でも、給紙部に保持されている用紙に関する情報を用いる。そして、最適な印刷出力を実現する印刷処理装置及び印刷処理装置の制御方法に関する。

近年、デジタルカメラの普及が急激に広がっている。デジタルカメラは、従来、パソコンの周辺機器というイメージであったが、パソコンを持たない家庭等も含めて、デジタルカメラの売上が伸びている。そのために、特に近年、デジタルカメラデータの印刷を、パソコンを介さずに、家庭用プリンタ等に直接印刷する需要が高まっている。

デジタルカメラで撮影されたデータは、ＳＤカード、コンパクトフラッシュ（登録商標）メモリ等のメモリカードに蓄えられる。家庭にパソコンがある場合は、撮影された画像データを、パソコンに取り込むことができ、また、プリンタ等の記録装置で印刷することができる。

一方、パソコンを介さずに直接印刷する方法としては、デジタルカメラと、プリンタとをＵＳＢケーブルで接続し、ダイレクトに印刷するダイレクト印刷方法が存在する。特に、ＰｉｃｔＢｒｉｄｇｅ（登録商標）と呼ばれるダイレクト印刷方法が一般的である。

ＰｉｃｔＢｒｉｄｇｅ（登録商標）では、用紙サイズ、用紙タイプ、印刷品位、レイアウト、各種画像補正等を、デジタルカメラ側のＵＩを用いて、ユーザが選択し、印刷する。このときに、用紙サイズ、用紙タイプ等の設定値には、プリンタ側の設定に基づいて（または、プリンタにお任せで）、印刷する「標準設定」と呼ばれる値がある。

この値があることによって、ユーザがデジタルカメラ側で印刷条件を選択しなくても、印刷することができる。また、デジタルカメラのＵＩが貧弱である場合等でも、ＵＩ上で特に何も選択項目を設けずに、上記「標準設定」を、プリンタに送信するだけで足りるので、とても便利である。

また、近年、ＸＨＴＭＬ（eXtensible HyperText Markup Language）プリントと呼ばれる印刷方法が注目されている。従来、ＰＣ（パーソナルコンピュータ）から印刷するためには、印刷するプリンタのドライバを、ＰＣにインストール必要がある。

しかし、電子機器側のリソースの関係によって、また、電子機器毎のＯＳの違い等によって、携帯電話やデジタルテレビ等の電子機器に、プリンタドライバをインストールすることが難しい。このために、携帯電話やデジタルテレビからのデータを印刷することができないという問題がある。

ＸＨＴＭＬプリントは、この問題を解消するプリント方法である。携帯電話やデジタルテレビのブラウザ上で表示可能なＸＨＴＭＬという規格に沿ったデータを、直接プリンタに送信し、プリンタ側でＸＨＴＭＬデータを解釈し、印刷する。

ＸＨＴＭＬプリントでも、ＰｉｃｔＢｒｉｄｇｅ（登録商標）と同様に、用紙サイズ、用紙タイプ、印刷品位、レイアウト、部数等を、携帯電話やデジタルテレビ側のＵＩを用いてユーザが選択し、印刷する。このときに、用紙サイズ、用紙タイプ等は、通常はＡ４や高品位紙などの具体的な設定値を用いることが多い。しかしながら、「device-setting」という設定値を選択することが可能である。「device-setting」設定値は、プリンタで設定された値に従うという意味を有している。つまり、具体的な設定値ではなく、プリンタ側にその設定を委任するための設定値である。

この「device-setting」設定があれば、ユーザが、携帯電話やデジタルテレビ側で、印刷条件を選択しなくても、印刷することができる。また、ユーザにとっては、「device-setting」設定を用いることによって、携帯電話やデジタルテレビのリモコンの小さなボタンを使用する回数を削減できるので、とても便利である。

その他、印刷条件に関してプリンタに委任するという設定値を受信するのではなく、プリンタに送られてきた印字データの内容を判断し、プリンタの印刷制御を変更する技術が知られている。

例えば、特許文献１に記載の発明では、印刷するデータに応じて、「中間調画像を含むか？」、「所定面積ごとの画像濃度はどうか？」等の判定を行い、使用する用紙タイプを変更する。例えば、印刷するデータが文字原稿である場合は、単価の安い普通紙を用いる。また、印刷データが写真原稿である場合、専用紙を用いる。これによって、印刷のランニングコストを抑えることができる。

また、特許文献２に記載の発明は、プリンタがＸＨＴＭＬデータを受信したときにおける制御に関する発明である。プリンタは、ＸＨＴＭＬデータの解析時に、ページ単位で「画像ファイルがあるか？」、「画像ファイルの拡大縮小率は一定以上か？」を判定する。この判定結果に基づいて、使用する紙と印字モードとを変更することにより、より適切な印刷条件で印刷する。
特開平７−８９１６１号公報 特開２００４−３０６３２４号公報

なお、プリンタによっては、給紙トレイに入っている用紙の情報を保持していない場合がある。こうしたケースにおいて、印刷設定がプリンタに委任することを示す値となっている印刷データをプリンタが受信すると、プリンタはユーザが予め選択してプリンタに記憶させておいた印刷設定の値を用いてプリントすることになる。

一方、給紙トレイに入っている用紙の情報をプリンタが保持している場合では、印刷設定がプリンタに設定を委任することを示す値となっている印刷データをプリンタが受信すると、プリンタは給紙トレイに入っている用紙の情報に基づいて印刷設定を決定する。

また、プリンタが複数の給紙トレイを備えている場合、一般的にはどの給紙トレイを優先的に用いるかをユーザが予め選択している。つまり、プリンタが複数の給紙トレイを備えている場合でも、プリンタはどの給紙トレイの用紙を用いるかを決定することができる。

しかし、プリンタが複数の給紙トレイを備え、かつ、各給紙トレイの用紙の情報を保持している場合、従来例では、用紙サイズ、用紙タイプのいずれか一方について、「プリンタ委任」を示す値を受信すると、最適な印刷設定を行うことができないという問題がある。

たとえば、プリンタに、次のように設定されている場合を考える。つまり、
第１の給紙トレイに、「用紙サイズ：Ｌ判／用紙タイプ：写真紙」が設定され、
第２の給紙トレイに、「用紙サイズ：Ａ４／用紙タイプ：普通紙」が設定され、
印刷に使用する給紙トレイとして、「第１の給紙トレイ」が設定されていたとする。

＜ケース１＞「用紙サイズ：device-setting／用紙タイプ：device-setting」の指示をプリンタが受信した場合。
この場合、印刷に使用する給紙トレイには第１の給紙トレイが設定されているので、第１の給紙トレイから給紙し、第１の給紙トレイに設定されている内容である「Ｌ判／写真紙」として、印刷する。

＜ケース２＞「用紙サイズ：Ａ４／用紙タイプ：device-setting」の指示をプリンタが受信した場合。
この場合、印刷に使用する給紙トレイには第１の給紙トレイが設定されているので、第１の給紙トレイから給紙し、第１の給紙トレイに設定されている内容である「Ｌ判／写真紙」として、印刷する。

上記＜ケース１＞では、印刷の指示が両方ともプリンタに委任する設定であるので、プリンタがどのような用紙サイズ・用紙タイプに印刷しても間違いではない。しかし、上記＜ケース２＞では、「Ａ４／プリンタ委任」という印刷の指示を受けている。この場合、プリンタでは使用する給紙トレイとして「第１の給紙トレイ」が設定されていたため、用紙タイプは写真紙として設定する。また、用紙サイズはＡ４という設定を用いてＡ４サイズの印刷データが生成されることになる。しかし、第１の給紙トレイに保持されている用紙はＬ判サイズであるため、Ａ４サイズの印刷データの一部しか印刷されなくなってしまう。

このように、印刷設定にプリンタに設定を委任する設定が設けられ、その設定で印刷データがプリンタに送信されるようなケースでは、ユーザの所望する印刷データが得られないという不都合が生じてしまう可能性がある。

本発明は、印刷設定情報における用紙サイズ及び用紙タイプの少なくともいずれか一方の設定値について、印刷処理装置に印刷設定を委任することを示す値を印刷処理装置が受信する場合でも、給紙部に保持されている用紙に関する情報を用いる。そして、最適な印刷出力を実現する印刷処理装置及び印刷処理装置の制御方法を提供することを目的としている。

上記目的を達成するために、複数の給紙部を有する印刷処理装置であって、前記複数の給紙部のそれぞれに保持された用紙に関する用紙情報を記憶する記憶手段と、前記印刷処理装置で利用可能な用紙サイズと用紙タイプの組み合わせを定義した定義情報を予め保持する保持手段と、印刷を指示する外部装置から、用紙サイズ及び用紙タイプの設定値を含む印刷設定情報を受信する受信手段と、前記印刷設定情報と、前記用紙情報と、前記定義情報とに基づいて、前記複数の給紙部のうち、印刷に利用する給紙部を決定する処理を実行する処理手段と、を有し、前記処理手段は、前記印刷設定情報の用紙サイズ及び用紙タイプの設定値のうち、少なくともいずれか一方の設定値が、前記印刷処理装置で印刷設定を決定することを指示する委任設定値である場合には、前記委任設定値を前記複数の給紙部のいずれか一つの給紙部の用紙情報で置き換えるとともに、前記定義情報を用いて置き換えられた印刷設定情報で印刷可能か否かを判定することを特徴とする。

また、上記の目的を達成するために、複数の給紙部を有する印刷処理装置の制御方法であって、前記複数の給紙部のそれぞれに保持された用紙に関する用紙情報を記憶部に記憶するステップと、前記印刷処理装置で利用可能な用紙サイズと用紙タイプの組み合わせを定義した定義情報を保持部から読み出すステップと、印刷を指示する外部装置から、用紙サイズ及び用紙タイプの設定値を含む印刷設定情報を受信部で受信する受信ステップと、前記印刷設定情報と、前記用紙情報と、前記定義情報とに基づいて、前記複数の給紙部のうち、印刷に利用する給紙部を決定する処理を実行する処理ステップと、を有し、前記処理ステップでは、前記印刷設定情報の用紙サイズ及び用紙タイプの設定値のうち、少なくともいずれか一方の設定値が、前記印刷処理装置で印刷設定を決定することを指示する委任設定値である場合には、前記委任設定値を前記複数の給紙部のいずれか一つの給紙部の用紙情報で置き換えるとともに、前記定義情報を用いて置き換えられた印刷設定情報で印刷可能か否かを判定することを特徴とする。

以上説明したように、印刷設定情報における用紙サイズ及び用紙タイプの少なくともいずれか一方の設定値について、印刷処理装置に印刷設定を委任することを示す値を印刷処理装置が受信する場合でも、給紙部に保持されている用紙に関する情報を用いる。そして、最適な印刷出力を実現する印刷処理装置及び印刷処理装置の制御方法を提供することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態は次の実施例である。

まず、ＸＨＴＭＬプリントを実現するシステムの概略について説明する。

図１は、本発明の実施例である印刷処理装置１００を含む印刷処理システムＰＳ１を示す図である。印刷処理システムＰＳ１は、印刷処理装置１００と、ＤＨＣＰサーバＤＳ１と、ＷＥＢサーバＷＳ１と、外部装置としてのデジタルテレビＴ１とから構成される。また、印刷処理装置１００及びデジタルテレビＴ１は、ＸＨＴＭＬプリントに対応している。

ＤＨＣＰサーバＤＳ１とＬＡＮとを介して、印刷処理装置１００とデジタルテレビＴ１は通信可能に接続されている。また、ＤＨＣＰサーバＤＳ１は、ＷＡＮを介して、ＷＥＢサーバＷＳ１と通信可能に接続されている。なお、ＤＨＣＰサーバＤＳ１とＷＥＢサーバＷＳ１との間を、ＬＡＮで接続するようにしてもよい。

図２は、印刷処理装置１００の概略を示す図である。印刷処理装置１００は、複合機１０とＬＡＮユニット５０とを有する。また、複合機１０は複数の給紙トレイ（給紙部）を備えている。

また、ＵＳＢインタフェースを介して、複合機１０のＵＳＢファンクション制御部１４と、受信部（受信手段）としてのＬＡＮユニット５０のＵＳＢホスト制御部５５とが接続されているので、印刷処理装置１００はネットワーク接続が可能である。

図３は、印刷処理装置１００における複合機１０の概略構成を示すブロック図である。

まず、ＣＰＵ１はシステム制御部であり、複合機１０の全体を制御する。

ＲＯＭ２は、ＣＰＵ１が実行する制御プログラムやデータテーブル、組み込みオペレーティングシステム（ＯＳ）プログラム等の固定データを格納する。実施例では、ＲＯＭ２に格納されている各制御プログラムは、ＲＯＭ２に格納されている組み込みＯＳの管理下で、スケジューリング、タスクスイッチ、割り込み処理等のソフトウエア実行制御を行う。また、ＲＯＭ２に格納されている情報は、その情報が利用される場合にＲＡＭ３などに読み出すことで利用される。

記憶部（記憶手段）としてのＲＡＭ３は、バックアップ電源を必要とするＳＲＡＭ（Static Random Access Memory）等で構成され、図示しないデータバックアップ用の１次電池によってデータが保持されている。後述する、複数の給紙トレイにセットされている用紙の情報（用紙サイズ、用紙タイプ等）もＲＡＭ３に記憶される。また、ＲＡＭ３には、データが消去されては困るプログラム制御変数等を格納する。また、オペレータが登録した設定値や複合機１０の管理データ等を格納するメモリエリアもＲＡＭ３に設けられている。

画像メモリ４は、ＤＲＡＭ（Dynamic Random Access Memory）等で構成され、画像データを蓄積する。また、画像メモリ４の一部の領域をソフトウエア処理の実行のためのワークエリアとして確保してある。

データ変換部５は、ページ記述言語（ＰＤＬ：Page Description Language）等の解析や、キャラクタデータのＣＧ（Computer Graphics）展開など、画像データの変換を行う。

読取制御部６は、読取部７に設けられているＣＩＳイメージセンサ（密着型イメージセンサ）やＣＣＤイメージセンサを制御し、原稿を光学的に読み取る。読み取られた原稿は電気的な画像データに変換することで画像信号となる。画像信号は図示しない画像処理制御部を介して、２値化処理や中間調処理等の各種画像処理を施され、高精細な画像データとして出力される。なお、実施例では、読取制御部６及び読取部７は、原稿を搬送しながら読み取りを行うシート読取制御方式と、原稿台に固定されている原稿をスキャンするブック読取制御方式の両制御方式とに対応している。

解像度変換処理部９は、ミリ系の画像データとインチ系の画像データとの相互変換等の解像度変換制御を行う。なお、解像度変換処理部９は、画像データの拡大縮小処理も実行可能である。

符号復号化処理部８は、複合機１０で扱う画像データ（非圧縮、ＭＨ、ＭＲ、ＭＭＲ、ＪＢＩＧ、ＪＰＥＧ等）を相互に符号復号化処理し、また、拡大縮小処理を行う。

記録制御部１１は、図示しない画像処理制御部を介して、印刷対象となっている画像データに、スムージング処理や記録濃度補正処理、色補正等の各種画像処理を施すことによって、高精細な画像データに変換する。この画像データはＵＳＢホスト制御部１２に出力される。また、記録制御部１１はＵＳＢホスト制御部１２を制御することによって、記録部１３の状態情報データを定期的に取得する。

ＵＳＢホスト制御部１２は、ＵＳＢ通信規格で定められたプロトコルで通信するための制御部である。ＵＳＢ通信規格は、双方向のデータ通信を高速に行うことができる規格であり、１台のホスト（マスター）に、複数のハブまたはファンクション（スレーブ）を接続することができる。なお、ＵＳＢホスト制御部１２は、ＵＳＢ通信におけるホストの機能を有する。

記録部１３は、図示しない専用ＣＰＵで制御するレーザビームプリンタやインクジェットプリンタ等からなる記録装置であり、ＵＳＢインタフェース経由で受信したカラー画像データ、またはモノクロ画像データを、印刷用紙（印刷メディア）に印刷する。また、記録部１３はＵＳＢホスト制御部１２と、ＵＳＢ通信規格で定められたプロトコルで通信する。特に記録部１３は、ＵＳＢ通信規格におけるファンクションの機能を有する。実施例において、記録機能のＵＳＢ通信は１対１の接続形態を用いている。

ＵＳＢファンクション制御部１４は、ＵＳＢインタフェースの通信制御を行うものであり、ＵＳＢ通信規格に従って、プロトコル制御を行う。ＵＳＢファンクション制御部１４は、ＣＰＵ１が実行するＵＳＢファンクション制御タスクからのデータをパケットに変換し、ＬＡＮユニット５０のＵＳＢホスト制御部５５にＵＳＢパケット送信を行う。また、ＵＳＢファンクション制御部１４は、逆にＵＳＢホスト制御部５５からのＵＳＢパケットをデータに変換し、ＣＰＵ１に送信する。

メモリカードＭＣ１はデータ記憶媒体であり、複合機１０に接続することができる。実施例では、メモリカードＭＣ１と複合機１０とを、ＵＳＢのインタフェースで接続しているが、他の方法で接続するようにしてもよい。ＵＳＢホスト制御部１２を介してメモリカードＭＣ１内のデータにアクセスすることができる。

ＸＨＴＭＬ処理部１６は、デジタルテレビＴ１との間でコマンドの送受信を行う。このときに、「device-setting」という印刷設定の値（パラメータ）を受信すると、複合機１０が保持している複数の給紙トレイの情報を用いて、最適な印刷条件を決定する。なお、上記「device-setting」は、上述した通り、「印刷処理装置１００に印刷設定を委任する」という意味の印刷設定の値である。本発明においては、本実施例のdevice-setting設定のように、印刷処理装置側に具体的な印刷設定を委任・依頼することを示す印刷設定値を「委任設定値」として定義する。

また、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ＵＳＢファンクション制御部１４から受け取ったＸＨＴＭＬファイルやメモリカード内に保存されているＸＨＴＭＬファイルを解析し、印刷データを生成する。

ＸＨＴＭＬファイルを解析した結果、画像ファイルやスタイルシートファイルが必要であれば、ＵＳＢファンクション制御部１４経由で、その情報をＬＡＮユニット５０へ通知する。そして、ＬＡＮユニット５０が、ＷＥＢサーバＷＳ１から取得した画像ファイルやスタイルシートファイルを受け取り、印刷データの生成に使用する。そして、生成した印刷データを、記録制御部１１やＵＳＢホスト制御部１２や記録部１３を用いて印刷する。

操作表示部２０は、各種キーを用いて様々な操作を行う操作部と、各種キー、ＬＥＤ（発光ダイオード）とＬＣＤ、表示部とから構成される。表示部はオペレータによる各種入力操作や、複合機１０の動作状況、ステータス状況の表示等を行う。操作表示部２０については、図４の説明で詳述する。

なお、上記構成要素１〜６、８〜１２、１４、１６、２０は、ＣＰＵ１が管理するＣＰＵバス１５を介して、相互に接続されている。

図４は、複合機１０に設けられている操作表示部２０の具体例を示す図である。ＬＣＤ２１は、メッセージ、オペレーションプロンプト、各種情報を表示するディスプレイである。電源キー２２は、複合機１０の電源をＯＮ／ＯＦＦするキーである。コピーモードキー２３は、複合機１０がコピーを実行する状態に設定するためのキーであり、コピーモードキー２３を押下することによって、複合機１０をコピーモードに設定することができる。

スキャンモードキー２４は、複合機１０がスキャンを実行する状態に設定するキーであり、スキャンモードキー２４を押下することによって、複合機１０をスキャンモードに設定することができる。フォトモードキー２５は、複合機１０において、デジタル写真をメモリカードＭＣ１やＵＳＢホスト制御部１２と接続されるデジタルカメラ（不図示）からのダイレクト印刷を実行する状態に設定するためのキーである。フォトモードキー２５を押下することによって、複合機１０をフォトモードに設定することができる。

上下左右キー２６は、メニューやユーザ設定等、ユーザが複数の選択肢から選択する際に使用されるキーである。メニューキー２７は、コピーや、カードからのダイレクト印刷等の実行時に、設定値を設定する項目を表示するキーである。メニューキー２７を押下することによって、実行用の設定項目を、ＬＣＤ２１に表示し、上下左右キー２６によって選択し、セットキー３０でセットすることができる。

ユーザ設定キー２８は、ユーザが複合機１０に設定する設定値を登録するための画面を表示するキーである。ユーザ設定キー２８を押下することによって、ユーザ設定項目をＬＣＤ２１に表示することができ、上下左右キー２６によって選択し、セットキー３０でセットすることができる。

フォトインデックスシートキー２９は、フォトインデックスシートに印刷し、またはフォトインデックスシートを読み取るための画面に移行させるキーである。セットキー３０は、選択された項目を決定するキーである。ＳＴＯＰキー３１は、ファクシミリ送受信、コピーやその他のオペレーション操作を停止させるキーである。モノクロスタートキー３２は、白黒コピー、白黒スキャン等を開始するキーである。カラースタートキー３３は、カラーコピー、カラープッシュスキャン、カラー写真印刷等を開始するキーである。

図５は、印刷処理装置１００に設けられているＬＡＮユニット５０の概略構成を示すブロック図である。ＣＰＵ５１は、ＲＯＭ５２、ＲＡＭ５３に記憶されているプログラムに従って、システムバスを介し、ＬＡＮユニット５０全体の動作を制御する。ＲＯＭ５２は、ＣＰＵ５１の制御プログラム等を格納している。ＲＡＭ５３は、プログラムや画像データを記憶する。

ＬＡＮ通信部５４は、ＬＡＮによる通信を行う部分であり、各社から供給されているＬＡＮコントロールチップを用いてもよい。また、通信の認証の手間を省くために、各社から供給されているＰＣＭＣＩＡカード型ＬＡＮアダプタを、ＰＣＭＣＩＡカードコントローラ（不図示）を介して、ＣＰＵバスに接続するようにしてもよい。

ＵＳＢホスト制御部５５は、ＵＳＢインタフェースの通信制御を行うものである。ＵＳＢホスト制御部５５は、ＵＳＢ通信規格に従って、ＣＰＵ５１からのデータをパケットに変換し、複合機１０のＵＳＢファンクション制御部１４に、ＵＳＢパケットを送信する。逆に、ＵＳＢホスト制御部５５は、複合機１０のＵＳＢファンクション制御部１４からのＵＳＢパケットをデータに変換し、ＣＰＵ５１に送信する。通信制御方法に関しては公知の方法を使用することが可能であるので、その説明を省略する。

図６は、ＸＨＴＭＬプリントを実行する場合の手順を示すシーケンス図である。まず、ステップＳ１、ステップＳ２で、印刷処理装置１００とデジタルテレビＴ１とは、互いにＵＰｎＰという技術のＳＳＤＰを用い、互いの機器を発見し、また機能を把握する。なお、上記ＵＰｎＰは、Universal Plug and Playの略である。また、上記ＳＳＤＰは、Simple Service Discovery Protocolの略である。このときに、デジタルテレビＴ１からの要求に基づいて、印刷処理装置１００が印刷処理装置１００の機能を示すＸＭＬファイルを、デジタルテレビＴ１に送信する。

図７は、印刷処理装置１００が送信するＸＭＬの一部の例を示す図である。Actionlist７１には、印刷処理装置１００がサポートしている印刷処理装置１００とデジタルテレビＴ１との間のコマンドについて記述されている。CreateJobとは、デジタルテレビＴ１から印刷するためのコマンドである。不図示であるが、本来、CreateJobで使用されるＯＵＴのパラメータとＩＮのパラメータもあわせて記述される。また、不図示であるが、CreateJobの他にも、キャンセルを行うCancelJobや、プリンタの状態を取得するGetPrinterAttributes等のコマンドが記述されている。

図７に示すActionlist７１、MediaSize７２、MediaType７３、PrintQuality７４は、Actionlist７１の各コマンドで使用される印刷設定値（パラメータ）の詳細な記述を示している。MediaSize７２は、印刷処理装置１００がサポートするMediaSizeが、Ａ４／Ｌ判／２Ｌ／device-settingであることを示している。また、MediaType７３は、印刷処理装置１００がサポートするMediaTypeが、普通紙／マット紙／写真紙／device-settingであることを示している。また、PrintQuality７４は、印刷処理装置１００がサポートするPrintQualityが、はやい／ふつう／きれい／device-settingであることを示している。

次に、ステップＳ３で、ユーザがデジタルテレビＴ１から印刷対象を選択し、印刷を指示する。なお、ユーザは、MediaSize／MediaType／PrintQuality等の各種パラメータを、デジタルテレビＴ１のリモコンを用い、デジタルテレビＴ１の画面を介して設定する。

印刷処理装置１００は、ユーザの印刷指示が入力されたデジタルテレビＴ１からのCreateJobコマンドを受信する。印刷処理装置１００はCreateJobコマンドを受信した後、各パラメータの値や印刷処理装置１００の状態をチェックする。各パラメータの値のチェックについては後述する。

そして、印刷処理装置１００は印刷可能な状態であれば、ステップＳ４で、ＪＯＢＩＤと呼ばれる値を、デジタルテレビＴ１に送信する。印刷できない状態であれば、この旨をデジタルテレビＴ１に送信し、印刷せずに終了する。

次に、デジタルテレビＴ１はステップＳ５で、ユーザが選択した印刷対象のＸＨＴＭＬファイルを印刷処理装置１００に送信する。ＸＨＴＭＬファイルを受信した印刷処理装置１００は、受信したＸＨＴＭＬファイルを解析する。この解析の結果、画像ファイルやスタイルシートファイルが必要であれば、ステップＳ６で、画像ファイルやスタイルシートファイルのリクエストをＷＥＢサーバＷＳ１に送信する。ステップＳ７で、ＷＥＢサーバＷＳ１はリクエストされたファイルを印刷処理装置１００に送信する。最後に、ＸＨＴＭＬファイルの印刷が終了すると、ステップＳ８において、印刷処理装置１００はデジタルテレビＴ１にジョブが終了したことを通知する。

続いて、複数の給紙トレイをもつ複合機１０において、各給紙トレイに用紙情報を登録する手順を、図８のフローチャートを用いて説明する。なお、本実施例では、給紙トレイとして大サイズの用紙が収容可能な大給紙トレイと、小サイズの用紙が収容可能な小給紙トレイの２つの給紙トレイを備えた複合機１０を用いて説明する。しかし、本発明は給紙トレイの種類に制約を受けるものではない。例えば、大給紙トレイが２つ備えられた複合機１０でも構わない。また、給紙トレイの数についても、２つに限定されるものではない。本発明は給紙トレイが２つ以上ある場合において有効であることも注意されたい。

まず、ユーザが、ユーザ設定キー２８を押下すると、複合機１０に設定する設定値を登録するための画面を、ＣＰＵ１がＬＣＤ２１に表示する。表示された項目の中から、上下左右キー２６とセットキー３０とを用い、用紙登録を選択する（不図示）。

次に、ステップＳ１１で、ユーザの操作により、ＬＣＤ２１に表示されている給紙トレイの一覧から、ユーザが設定を所望する給紙トレイが選択される。ここで、複合機１０は、小給紙トレイと大給紙トレイとの大きさの異なる２種類の給紙トレイを持っているとする。大給紙トレイには、Ａ４、２Ｌの２種類の用紙サイズをセットすることができ、小給紙トレイには、Ｌの用紙サイズのみをセットすることができるものとする。

図９は、複合機１０で利用可能な用紙サイズと用紙タイプの組み合わせについて定義した第１の用紙定義情報の概略を示した図である。本実施例ではテーブル形式として示した。なお、この情報は例えばＲＯＭ２のような保持部（保持手段）に格納されている。例えば、用紙サイズがＡ４であれば、用紙タイプはＡ４普通紙、Ａ４写真紙、Ａ４マット紙の全てに対応することを示している。さらに、これらの組み合わせにおいて、Ａ４普通紙は印刷品位の全ての種別に対応して利用することが可能であることが定義されている。

さて、ステップＳ１２では、ユーザが上下左右キー２６とセットキー３０とを使用し、用紙サイズ、用紙タイプ、印刷品位について選択した操作を受け付ける。ステップＳ１１で大給紙トレイを選択していれば、用紙サイズとして、Ａ４と２Ｌのいずれか一方をセットすることができる。

ステップＳ１３では、ＣＰＵ１はステップＳ１２でセットされた各パラメータの組み合わせが正しいかどうかをチェックする。このチェックは第１の用紙定義情報に基づいて実行される。各パラメータの組み合わせが正しければ、ステップＳ１４で、設定が成功した旨の情報をＬＣＤ２１を介してユーザに通知し、用紙情報のセットを終了する。セットされた用紙情報はＲＡＭ３に記憶される。

一方、各パラメータの組み合わせが正しくなければ、ステップＳ１５で、設定が失敗した旨の情報をＬＣＤ２１を介してユーザに通知し、用紙情報のセットを終了する。

なお、図８に示す例では、操作表示部２０を介して、各給紙トレイの用紙情報を登録していた。本発明は、図８の例の他に、印刷処理装置１００がＷＥＢサーバ機能を持ち、ＬＡＮやＷＡＮによって、デジタルテレビＴ１、印刷処理装置１００に接続されているＰＣ（不図示）のＷＥＢクライアントから、各給紙トレイの用紙情報を登録するようにしてもよい。

また、用紙トレイに保持された用紙のサイズ、用紙タイプを自動的に識別し取得できれば、その情報を利用してもよい。

次に、デジタルテレビＴ１から受信したCreateJobコマンドのパラメータ（MediaSize（用紙サイズ）、MediaType（用紙タイプ）、PrintQuality（印刷品位））をチェックする動作（ステップＳ３）について詳細に説明する。

図１０及び図１１は、印刷処理装置１００がデジタルテレビＴ１から受信したCreateJobコマンドのパラメータ（MediaSize、MediaType、PrintQuality）をチェックする動作（ステップＳ３）を示すフローチャートである。

複合機１０は、CreateJobコマンドを受信すると、処理手段としてのＸＨＴＭＬ処理部１６が受信したパラメータと、ＲＡＭ３に記憶されている各給紙トレイの用紙情報とを使用し、最適な印刷設定を決定する。

まず、ステップＳ２１で、ＸＨＴＭＬ処理部１６はデジタルテレビＴ１から受信した用紙サイズ、用紙タイプを示す設定情報に、device-setting設定が存在しているかどうかを判断する。device-setting設定が存在していなければステップＳ２７へと進む。device-setting設定が存在していれば、ステップＳ２２〜ステップＳ２６の処理を実行することによって、device-setting設定を、具体的な設定値へ置き換える処理を実行する。

ステップＳ２２で、ＸＨＴＭＬ処理部１６は用紙サイズ、用紙タイプの両方の値がdevice-setting設定であるかどうかを判断する。両方の値がdevice-setting設定であれば、複合機１０にセットされているどの給紙トレイの情報を用いてもよいことになる。ただし、印刷結果をより確実なものとするためには、より大きな用紙サイズの紙に印刷するべきである。そこで、ＸＨＴＭＬ処理部１６はステップＳ２５で、用紙サイズ、用紙タイプの両方の値について、device-setting設定を、複数の給紙トレイに保持されている用紙のうち、最も大きな用紙サイズである用紙のサイズ値と用紙タイプの値で置き換える。

また、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ステップＳ２２で用紙サイズ、用紙タイプの両方の値が、device-setting設定ではないと判断すると、ステップＳ２３に進む。続いて、ステップＳ２３で、ＸＨＴＭＬ処理部１６はdevice-setting設定でない方の設定情報の値が、大給紙トレイ及び小給紙トレイに共に登録されているかどうかを判定する。

つまり、device-settingでない方の設定情報の値が、大給紙トレイ及び小給紙トレイの両方に登録されていれば、どちらの給紙トレイを用いてもよいという判断が可能となる。ただし、印刷結果をより確実なものとするためには、より大きな用紙サイズの紙に印刷するべきである。そこで、ステップＳ２３から移行したステップＳ２５において、ＸＨＴＭＬ処理部１６はdevice-setting設定を、複数の給紙トレイに保持されている用紙のうち、最も大きな用紙サイズである用紙のサイズ値または用紙タイプの値で置き換える。用紙のサイズ値及び用紙タイプの値のどちらかを利用するかは、device-setting設定がされた方の設定情報に基づいて決定される。

また、ステップＳ２３で、device-settingでない方の設定情報の値が、大給紙トレイ及び小給紙トレイのどちらにも登録されていなければ、ＸＨＴＭＬ処理部１６はステップＳ２４と同様の処理を実行する。ステップＳ２４において、ＸＨＴＭＬ処理部１６はdevice-settingでない方の設定情報の値が、大給紙トレイ及び小給紙トレイのうちのどちらか一方に登録されているかどうかを判定する。この設定情報の値が大給紙トレイ、小給紙トレイのうちのどちらか一方に登録されていれば、ＸＨＴＭＬ処理部１６はステップＳ２６で、device-setting設定を、登録されている給紙トレイの情報に置き換える処理を実行する。また、この設定情報の値が大給紙トレイ及び小給紙トレイのうちのどちらにも登録されていなければ、複合機１０にセットされているどの給紙トレイの情報を用いてもよい。ただし、印刷処理はより大きな用紙サイズの紙に印刷するべきである。そこで、ステップＳ２５では、ＸＨＴＭＬ処理部１６はdevice-setting設定を、複数の給紙トレイに保持されている用紙のうち、最も大きな用紙サイズである用紙のサイズ値または用紙タイプの値で置き換える処理を実行する。

次に、ステップＳ２７で、ＸＨＴＭＬ処理部１６は以下の判断を行う。ステップＳ２７では、上述した処理フローを実行した結果の用紙サイズ、用紙タイプの組み合わせが正しいかどうかを、第１の用紙定義情報を用いて判定する。

たとえば、ステップＳ２７の判定では、用紙サイズが２Ｌである場合、用紙タイプが写真紙であれば適切な組み合わせであるが、マット紙であれば図９に示した第１の用紙定義情報とは異なるため、ＮＧとなる。

用紙サイズ、用紙タイプの組み合わせが正しければ、ステップＳ３３に進む。また、用紙サイズ、用紙タイプの組み合わせが正しくなければ、ステップＳ２８〜ステップＳ３２の処理を実行することによって、用紙サイズ、用紙タイプの組み合わせを正しい組み合わせに置き換えることになる。

まず、ステップＳ２８では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、CreateJobコマンドの設定情報における用紙サイズの値が、大給紙トレイ、小給紙トレイのうちの少なくともどちらか一方に登録されている値であるかどうかを判定する。大給紙トレイ、小給紙トレイのうちの少なくともどちらか一方に登録されている値であれば、ステップＳ２９に移行する。ステップＳ２９で、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、用紙サイズが合致した給紙トレイに登録されている用紙タイプの情報を用いて、CreateJobコマンドの設定情報における用紙タイプの値を変更する。

また、用紙サイズの値が、大給紙トレイ、小給紙トレイのどちらにも登録されていない値であれば、ステップＳ３０へ移行する。ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ステップＳ３０で、CreateJobコマンドの設定情報における用紙タイプの値が大給紙トレイ、小給紙トレイのうちの少なくともどちらか一方に登録されている値であるかどうかを判定する。大給紙トレイ、小給紙トレイのうちの少なくともどちらか一方に登録されている値であれば、ステップＳ３１に移行する。ステップＳ３１で、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、用紙タイプが合致した給紙トレイに登録されている用紙サイズの情報を用いて、CreateJobコマンドの設定情報における用紙サイズの値を変更する。

CreateJobコマンドの設定情報における用紙タイプの値が、どちらの給紙トレイにも登録されていない値であれば、用紙サイズも用紙タイプもどの給紙トレイにも合致しないことになる。この場合は、複合機１０にセットされているどの給紙トレイの情報を用いてもよいが、より大きな用紙サイズの紙に印刷するべきである。そこで、ステップＳ３２では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は用紙サイズ、用紙タイプの両方の値を、複数の給紙トレイに保持されている用紙のうち、最も大きな用紙サイズである用紙のサイズ値または用紙タイプの値で置き換える処理を実行する。

なお、以上の処理において、より大きな用紙サイズの紙に印刷するべきであるとしたのは、印刷データが紙からはみ出して印刷される、つまり、印刷データの一部が欠けてしまうことをなるべく防止するためである。

最後に、ステップＳ３３〜ステップＳ３７では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、デジタルテレビＴ１から受信したCreateJobコマンドの設定情報である、印刷品位の値についてチェックする。

まず、ステップＳ３３で、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、上記ステップにおいて決定した用紙サイズ及び用紙タイプの組み合わせと、複合機１０に登録されている給紙トレイの情報とが一致しているかどうかを判断する。

図１２は、複合機１０の給紙トレイに保持可能な用紙サイズ及び用紙タイプの組み合わせにおける、最適な印刷品位を定義した第２の用紙定義情報を示した概略図である。この情報も第１の用紙定義情報と同様、ＲＯＭ２に格納されている。

ここまでの処理で決定した用紙サイズ及び用紙タイプの設定情報と、給紙トレイの情報とが一致していない場合はステップＳ３４に移行する。ステップＳ３４で、ＸＨＴＭＬ処理部１６はデジタルテレビＴ１から受信した印刷品位にかかわらず、図１２に示した第２の用紙定義情報に基づいて、用紙サイズ、用紙タイプの組み合わせのうちで、最適な印刷品位をセットする。たとえば、印刷データの用紙サイズ及び用紙タイプの設定情報が、用紙サイズが２Ｌで、用紙タイプが写真紙であれば、第２の用紙定義情報に基づいて、印刷品位として「きれい」をセットする。

また、決定した印刷サイズ及び用紙タイプの設定情報と、給紙トレイの情報とが一致していれば、ステップＳ３５に移行する。ステップＳ３５では、ＸＨＴＭＬ処理部１６はデジタルテレビＴ１から受信した印刷データの印刷品位が、device-setting設定であるか否かを判断する。印刷データの印刷品位がdevice-setting設定であれば、ＸＨＴＭＬ処理部１６はステップＳ３６で、device-setting設定を用紙サイズと用紙タイプとが一致している給紙トレイに登録されている印刷品位で置き換える処理を実行する。

また、ステップＳ３５で、ＸＨＴＭＬ処理部１６が、デジタルテレビＴ１から受信した印刷品位が、device-setting設定でないと判断した場合はステップＳ３７に移行する。ステップＳ３７では、ここまでの処理で決定された用紙サイズ及び用紙タイプと、印刷データに設定されている印刷品位との組み合わせが正しいかどうかを、第１の用紙定義情報を用いて判断する。上記組み合わせが正しければ、デジタルテレビＴ１から受信した印刷品位をそのまま使用する。上記組み合わせが正しくなければ、ステップＳ３４において、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、デジタルテレビＴ１から受信した印刷品位にかかわらず、用紙サイズ、用紙タイプの組み合わせに基づいて、第２の用紙定義情報を用いて最適な印刷品位をセットする。

上記手順に従って、ＸＨＴＭＬ処理部１６は用紙サイズ、用紙タイプ、印刷品位について、最適な値を決定する。即ち、決定されたこれらの設定値に対応する給紙トレイが、この印刷データを印刷するためのトレイであるとして決定されることになる。

次に、ここまで説明した図１０及び図１１に示すフローチャートを、具体的な例を用いて説明する。

まず、前提として、複合機１０の各給紙トレイの設定は以下のように登録されているとする。
小給紙トレイ：「用紙サイズ：Ｌ判／用紙タイプ：写真紙／印刷品位：きれい」
大給紙トレイ：「用紙サイズ：Ａ４／用紙タイプ：普通紙／印刷品位：はやい」
＜ケース１＞印刷設定情報が「用紙サイズ：Ｌ判／用紙タイプ：device-setting設定／印刷品位：device-setting設定」であるCreateJobコマンドを受信した場合。

まず、ステップＳ２１で、ＸＨＴＭＬ処理部１６は用紙タイプにdevice-setting設定があると判断し、ステップＳ２２に移行する。ステップＳ２２では、ＸＨＴＭＬ処理部１６が、用紙サイズはdevice-setting設定ではないと判断し、ステップＳ２３に移行する。

このケースでは、device-setting設定ではない方の設定情報、つまり、用紙サイズの設定情報がＬ判を示す値であるので、ステップＳ２３においてＸＨＴＭＬ処理部１６はこの値（Ｌ判）が、両方の給紙トレイに登録されているかどうかを判定する。

上述したように、小給紙トレイは用紙サイズがＬ判として登録されている。一方、大給紙トレイは用紙サイズがＡ４として登録されている。つまり、給紙トレイの一方のみＬ判であるため、ＸＨＴＭＬ処理部１６はステップＳ２４に移行する。

ステップＳ２４では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、device-settingでない方の設定が大小の給紙トレイのどちらかに登録されているかを判定する。このケースでは、device-settingでない方の設定（つまり、用紙サイズ）が小給紙トレイと一致しているので、ステップＳ２６へ移行する。

ステップＳ２６では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、device-setting設定であった用紙タイプの設定情報を、小給紙トレイに登録されている用紙タイプである「写真紙」に置き換える処理を実行する。

次に、ステップＳ２７では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は用紙サイズと用紙タイプとの組み合わせをチェックする。ステップＳ２６までの処理により、この印刷データの印刷設定情報は、用紙サイズがＬ判、用紙タイプが写真紙として設定された。従って、この設定情報が、第１の用紙定義情報と合致しているかどうかを判定することになる。第１の用紙定義情報である図９に示す組み合わせを参照すると、用紙サイズがＬ判の場合、用紙タイプは写真紙またはマット紙が対応していることがわかる。つまり、印刷データの設定情報と第１の用紙定義情報とが合致しているので、ステップＳ３３へ移行する。

ステップＳ３３では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ここまでの処理で決定されたＬ判と写真紙という組み合わせが、複合機１０に登録されている２つの給紙トレイの情報のどちらか一方と一致しているかどうかを判定する。このケースでは、Ｌ判と写真紙という組み合わせは、小給紙トレイに登録されている値と同じである。そこで、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ステップＳ３５に処理を移行し、ステップＳ３５で印刷データの印刷設定における印刷品位がdevice-setting設定であるか否かをチェックする。このケースでは印刷品位がdevice-setting設定であるので、ステップＳ３６に移行する。ステップＳ３６では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は印刷設定の印刷品位の値を小給紙トレイに登録されている印刷品位である「きれい」に置き換える。

以上の処理により、最終的に、この印刷データの印刷設定は「用紙サイズ：Ｌ判／用紙タイプ：写真紙／印刷品位：きれい」という値に決定される。即ち、この印刷設定に対応する給紙トレイである小給紙トレイが、この印刷データを印刷するために使用するトレイであるとして決定されるわけである。

続いて、別のケースを用いて具体的な説明を行う。

＜ケース２＞印刷設定情報が「用紙サイズ：２Ｌ／用紙タイプ：device-setting／印刷品位：ふつう」であるCreateJobコマンドを受信した場合。

まず、ステップＳ２１で、ＸＨＴＭＬ処理部１６は用紙タイプにdevice-setting設定があると判断し、ステップＳ２２に移行する。ステップＳ２２では、ＸＨＴＭＬ処理部１６が、用紙サイズはdevice-setting設定ではないと判断するので、ステップＳ２３に移行する。ステップＳ２３において、device-setting設定ではない方の設定情報、つまり、用紙サイズの設定情報が２Ｌを示す値であるので、ＸＨＴＭＬ処理部１６はこの値（２Ｌ）が、両方の給紙トレイに登録されているかどうかを判定する。

上述したように、大給紙トレイは用紙サイズがＡ４、小給紙トレイの用紙サイズはＬ判として設定されている。どちらも２Ｌの用紙サイズは登録されていないので、このケースではステップＳ２４へ移行する。

ステップＳ２４では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、device-setting設定ではない方の印刷設定の値、つまり用紙サイズの値である２Ｌが、どちらか一方の給紙トレイに登録されているかを判定する。このケースでは、用紙サイズ：２Ｌがどの給紙トレイにも登録されていないので、ステップＳ２５に進む。そして、ステップＳ２５で、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、印刷データの印刷設定である用紙タイプのdevice-setting設定を、大給紙トレイに登録されている用紙タイプである普通紙に置き換える処理を実行する。

次に、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ステップＳ２７で、用紙サイズと用紙タイプとの組み合わせをチェックする。ステップＳ２６までの処理により、この印刷データの印刷設定情報は、用紙サイズが２Ｌ、用紙タイプが普通紙として設定された。従って、この設定情報が、第１の用紙定義情報と合致しているかどうかを判定することになる。第１の用紙定義情報である図９に示す組み合わせを参照すると、用紙サイズが２Ｌの場合、用紙タイプが普通紙という設定はＮＧであるとされていることがわかる。そのため、ＸＨＴＭＬ処理部１６は組み合わせが間違っていると判定し、ステップＳ２８へ移行する。

ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ステップＳ２８で、用紙サイズの値（２Ｌ）がどちらかの給紙トレイに登録されているか否かを判定する。このケースでは、どちらの給紙トレイにも登録されていので、ステップＳ３０へ移行する。続いてステップＳ３０では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、用紙タイプの値（普通紙）が、どちらかの給紙トレイに登録されているか否かを判定する。このケースでは、大給紙トレイの用紙タイプが「普通紙」として登録されているので、ステップＳ３１へ移行する。

ステップＳ３１では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、この大給紙トレイの登録値を用いて、印刷データの印刷設定情報である用紙サイズの値を変更する。つまり、２Ｌを、大給紙トレイに登録されているＡ４に置き換える。

続いて、ステップＳ３３では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ここまでの処理で決定されたＡ４及び普通紙という組み合わせが、複合機１０に登録されている給紙トレイの情報のどちらかと一致しているかどうかを判定する。このケースでは、Ａ４と普通紙という組み合わせは、大給紙トレイに登録されている値と同じである。そこで、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ステップＳ３５に処理を移行し、ステップＳ３５で印刷データの印刷設定における印刷品位がdevice-setting設定であるか否かをチェックする。このケースでは、印刷データの印刷品位の値は「ふつう」であるので、ステップＳ３７に移行する。ステップＳ３７では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、Ａ４と普通紙との組み合わせが正しいかどうかを、第１の用紙定義情報を参照して判定する。図９に示した情報では、Ａ４と普通紙の組み合わせは、全ての印刷品位に対応することが規定されている。従って、予め設定されていた印刷データの印刷品位「ふつう」であれば問題無く印刷可能である。

以上の処理により、最終的に、この印刷データの印刷設定は「用紙サイズ：Ａ４／用紙タイプ：普通紙／印刷品位：ふつう」という値に決定される。即ち、この印刷設定に対応する給紙トレイである大給紙トレイが、この印刷データを印刷するために使用するトレイであるとして決定されるわけである。

続いて、更なる別のケースを用いて具体的な説明を行う。

＜ケース３＞印刷設定情報が「用紙サイズ：device-setting／用紙タイプ：マット紙／印刷品位：device-setting」であるCreateJobコマンドを受信した場合。

まず、ステップＳ２１で、ＸＨＴＭＬ処理部１６は用紙サイズにdevice-setting設定があると判断し、ステップＳ２２に移行する。ステップＳ２２では、ＸＨＴＭＬ処理部１６が、用紙タイプはdevice-setting設定ではないと判断し、ステップＳ２３に移行する。

このケースでは、device-setting設定ではない方の設定情報、つまり、用紙タイプの設定情報がマット紙を示す値であるので、ステップＳ２３では、ＸＨＴＭＬ処理部１６はこの値が、両方の給紙トレイに登録されているかどうかを判定する。

上述したように、マット紙はどの給紙トレイにも登録されていないので、ＸＨＴＭＬ処理部１６はステップＳ２４に処理を移行する。また、ステップＳ２４でも、マット紙はどの給紙トレイにも登録されていないので、ＸＨＴＭＬ処理部１６はステップＳ２５に処理を移行する。

ステップＳ２５では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、印刷設定である用紙サイズのdevice-setting設定を、大給紙トレイに登録されている用紙サイズであるＡ４に置き換える。

次に、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ステップＳ２７で、用紙サイズと用紙タイプとの組み合わせをチェックする。ステップＳ２６までの処理により、印刷設定情報は用紙サイズがＡ４、用紙タイプがマット紙として設定された。従って、この設定情報が、第１の用紙定義情報と合致しているかどうかを判定することになる。第１の用紙定義情報である図９を参照すると、用紙サイズがＡ４の場合、用紙タイプがマット紙という設定は許可されている。そのため、ＸＨＴＭＬ処理部１６はステップＳ３３へ処理を移行する。

ステップＳ３３では、ＸＨＴＭＬ処理部１６は、ここまでの処理で決定されたＡ４とマット紙という組み合わせが、複合機１０に登録されている給紙トレイの情報のどちらかと一致しているかどうかを判定する。このケースでは、Ａ４とマット紙という組み合わせは、どちらの給紙トレイに登録されている値とも一致していない。そのため、ＸＨＴＭＬ処理部１６はステップＳ３４へ処理を移行する。ステップＳ３４では、印刷データに予め設定された印刷品位に関わらず、用紙サイズ・用紙タイプの組み合わせから最適な印刷品位を設定することになる。つまり、このケースでは、図１２に示した第２の用紙定義情報を用いることになる。まず、印刷データで予め設定された印刷品位の設定情報はdevice-settingである。また、第２の用紙定義情報からは、Ａ４とマット紙の組み合わせでは、印刷品位は「ふつう」が好適であるとして設定されている。そのため、ＸＨＴＭＬ処理部１６は印刷データの印刷品位の設定情報を「ふつう」に置き換える処理を実行する。

以上の処理により、最終的に、この印刷データの印刷設定は「用紙サイズ：Ａ４／用紙タイプ：マット紙／印刷品位：ふつう」という値に決定される。即ち、この印刷設定に対応する給紙トレイである大給紙トレイが、この印刷データを印刷するために使用するトレイであるとして決定されるわけである。

以上、ここまで記述した実施例では、デジタルテレビからのＸＨＴＭＬプリントに関する形態を示した。しかし、本発明はこの形態に限定されるものではない。例えば、ＰｉｃｔＢｒｉｄｇｅ（登録商標）等、印刷の設定情報において印刷処理装置に設定を委任することが可能であり、さらにプリンタが複数の給紙トレイを持つ場合に、上記実施例を適用することができる。

また、上記実施例は、印刷処理装置が複数の給紙トレイを持ち、各給紙トレイに入っている用紙の情報を保持している場合の実施例である。この場合、印刷処理装置に設定を委任するための設定値が入力される場合であっても、最適な印刷を行うことができる。なお、上記印刷処理装置に設定を委任するための設定値は、ＰｉｃｔＢｒｉｄｇｅ（登録商標）における「標準設定」や、ＸＨＴＭＬプリントにおける「device-setting」等が例として挙げられる。

また、上記実施例によれば、印刷品位に関して、印刷処理装置に印刷設定を委任する設定値を受信した場合、最適な印刷品位の設定を行うことができる。つまり、現在選択されている用紙サイズ及び用紙タイプと、印刷処理装置が保持している各給紙トレイに入っている用紙の情報とが異なるケースであっても、最適な印刷品位の設定を行うことができる。

以上より、本発明は、印刷設定情報における用紙サイズ及び用紙タイプの少なくともいずれか一方の設定値について、印刷処理装置に印刷設定を委任する「委任設定値」を示す値をプリンタが受信する場合でも、最適な印刷出力を実現することができる。つまり、給紙部に保持されている用紙に関する情報を用いて、最適な印刷出力を実現する印刷処理装置及び印刷処理装置の制御方法を提供することが可能となる。

本発明における印刷処理装置を含む印刷処理システムを示す図である。 本発明における印刷処理装置の概略を示す図である。 本発明における複合機の概略構成を示すブロック図である。 複合機に設けられている操作表示部の具体例を示す図である。 印刷処理装置に設けられているＬＡＮユニットの概略構成を示すブロック図である。 本発明におけるＸＨＴＭＬプリントを実行する場合のシーケンス図である。 印刷処理装置が送信するＸＭＬの一部の例を示す図である。 複数の給紙トレイをもつ複合機において、各給紙トレイに用紙情報を登録する手順を示すフローチャートである。 用紙サイズ、用紙タイプ、印刷品位を定義した第１の用紙定義情報の概略を示す図である。 本発明における、デジタルテレビから受信したCreateJobコマンドのパラメータ（MediaSize、MediaType、PrintQuality）をチェックする動作を示すフローチャートである。 本発明における、デジタルテレビから受信したCreateJobコマンドのパラメータ（MediaSize、MediaType、PrintQuality）をチェックする動作を示すフローチャートである。 用紙サイズ、用紙タイプとの組み合わせにおける、最適な印刷品位を定義した第２の用紙定義情報の概略を示す図である。

符号の説明

ＰＳ１…印刷処理システム、
１００…印刷処理装置、
１０…複合機、
１…ＣＰＵ、
２…ＲＯＭ、
４…画像メモリ、
５…データ変換部、
１１…記録制御部、
１３…記録部、
２０…操作表示部、
２１…ＬＣＤ、
５０…ＬＡＮユニット、
５１…ＣＰＵ。

Claims (8)

1. 複数の給紙部を有する印刷処理装置であって、
   前記複数の給紙部のそれぞれに保持された用紙に関する用紙情報を記憶する記憶手段と、
   前記印刷処理装置で利用可能な用紙サイズと用紙タイプの組み合わせを定義した定義情報を予め保持する保持手段と、
   印刷を指示する外部装置から、用紙サイズ及び用紙タイプの設定値を含む印刷設定情報を受信する受信手段と、
   前記印刷設定情報と、前記用紙情報と、前記定義情報とに基づいて、前記複数の給紙部のうち、印刷に利用する給紙部を決定する処理を実行する処理手段と、を有し、
   前記処理手段は、前記印刷設定情報の用紙サイズ及び用紙タイプの設定値のうち、少なくともいずれか一方の設定値が、前記印刷処理装置で印刷設定を決定することを指示する委任設定値である場合には、前記委任設定値を前記複数の給紙部のいずれか一つの給紙部の用紙情報で置き換えるとともに、前記定義情報を用いて置き換えられた印刷設定情報で印刷可能か否かを判定することを特徴とする印刷処理装置。
2. 前記処理手段は、前記定義情報を用いて置き換えられた前記印刷設定情報で印刷可能でないと判定した場合、用紙サイズまたは用紙タイプのいずれかの設定値が前記複数の給紙部のいずれか一つの給紙部の用紙情報と一致するか否かを判定し、一致する場合には当該給紙部の用紙情報を用いて置き換えられた前記印刷設定情報を変更することを特徴とする請求項１に記載の印刷処理装置。
3. 前記処理手段は、前記定義情報を用いて置き換えられた前記印刷設定情報で印刷可能でないと判定した場合、用紙サイズまたは用紙タイプのいずれかの設定値が前記複数の給紙部のいずれか一つの給紙部の用紙情報と一致するか否かを判定し、いずれとも一致しない場合は、最も用紙サイズの大きい用紙が保持されている給紙部の用紙サイズと用紙タイプの設定値で、置き換えられた前記印刷設定情報を変更することを特徴とする請求項１に記載の印刷処理装置。
4. さらに、前記印刷設定情報は印刷品位の設定値を含み、
   前記定義情報は前記印刷処理装置で利用可能な用紙サイズと用紙タイプの組み合わせに対応する印刷品位が定義されており、
   前記処理手段は、前記印刷設定情報の印刷品位の設定値が、前記印刷処理装置で印刷設定を決定することを指示する委任設定値である場合には、前記定義情報に基づいて前記委任設定値を置き換えることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか１項に記載の印刷処理装置。
5. 複数の給紙部を有する印刷処理装置の制御方法であって、
   前記複数の給紙部のそれぞれに保持された用紙に関する用紙情報を記憶部に記憶するステップと、
   前記印刷処理装置で利用可能な用紙サイズと用紙タイプの組み合わせを定義した定義情報を保持部から読み出すステップと、
   印刷を指示する外部装置から、用紙サイズ及び用紙タイプの設定値を含む印刷設定情報を受信部で受信する受信ステップと、
   前記印刷設定情報と、前記用紙情報と、前記定義情報とに基づいて、前記複数の給紙部のうち、印刷に利用する給紙部を決定する処理を実行する処理ステップと、を有し、
   前記処理ステップでは、前記印刷設定情報の用紙サイズ及び用紙タイプの設定値のうち、少なくともいずれか一方の設定値が、前記印刷処理装置で印刷設定を決定することを指示する委任設定値である場合には、前記委任設定値を前記複数の給紙部のいずれか一つの給紙部の用紙情報で置き換えるとともに、前記定義情報を用いて置き換えられた印刷設定情報で印刷可能か否かを判定することを特徴とする印刷処理装置の制御方法。
6. 前記処理ステップでは、前記定義情報を用いて置き換えられた前記印刷設定情報で印刷可能でないと判定した場合、用紙サイズまたは用紙タイプのいずれかの設定値が前記複数の給紙部のいずれか一つの給紙部の用紙情報と一致するか否かを判定し、一致する場合には当該給紙部の用紙情報を用いて置き換えられた前記印刷設定情報を変更することを特徴とする請求項５に記載の印刷処理装置の制御方法。
7. 前記処理ステップでは、前記定義情報を用いて置き換えられた前記印刷設定情報で印刷可能でないと判定した場合、用紙サイズまたは用紙タイプのいずれかの設定値が前記複数の給紙部のいずれか一つの給紙部の用紙情報と一致するか否かを判定し、いずれとも一致しない場合は、最も用紙サイズの大きい用紙が保持されている給紙部の用紙サイズと用紙タイプの設定値で、置き換えられた前記印刷設定情報を変更することを特徴とする請求項５に記載の印刷処理装置の制御方法。
8. さらに、前記印刷設定情報は印刷品位の設定値を含み、
   前記定義情報は前記印刷処理装置で利用可能な用紙サイズと用紙タイプの組み合わせに対応する印刷品位が定義されており、
   前記処理ステップでは、前記印刷設定情報の印刷品位の設定値が、前記印刷処理装置で印刷設定を決定することを指示する委任設定値である場合には、前記定義情報に基づいて前記委任設定値を置き換えることを特徴とする請求項５乃至７のいずれか１項に記載の印刷処理装置の制御方法。

Images