JP4100462B2 - 熱利用システム - Google Patents

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    • Y02A30/274Relating to heating, ventilation or air conditioning [HVAC] technologies using waste energy, e.g. from internal combustion engine

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンを用いて冷温水を利用側へ供給する熱利用システムに関し、特にガスタービンの駆動力及び排気ガスを有効に利用して、全体としての熱効率を改善した熱利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、冷水あるいは温水を得る装置として、圧縮式冷凍機、吸収式冷凍機などの各種の冷凍機および高温排気ガスを利用した装置が知られている。
【0003】
例えば、高温排気ガスを利用するものとして特開平5−187206号公報では、高温排気ガスを排ガスボイラに導いて蒸気を発生させて吸収式冷凍機の熱源として冷水を得る排熱回収方式が示されており、また特開平8−232681号公報では、ガスタービンの排気ガスを温水器に流通させて水を加温し温水を供給するシステムが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したような従来の冷水あるいは温水を供給する装置では、冷水あるいは温水のいずれかを供給するのみの構成であったため、そのエネルギー効率は充分に満足し得るほど高いものが得られなかった。また、冷水および温水が同時に供給できるように単にそれらを組み合わせただけでは全体のエネルギー効率を高めることが困難であった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑み、二つの種類の異なる冷凍機を組み合わせガスタービンの駆動力及び排気ガスを有効に利用するとともに、冷水から放熱される廃熱をも回収して温水に有効に利用することにより、冷水および温水を同時に供給する構成として、システム全体の成績係数を大幅に改善した熱利用システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱利用システムは、ガスタービンの排気ガスを熱源とし蒸気を生成する排ガスボイラと、前記ガスタービンで駆動される冷媒圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器を備える圧縮式冷凍機と、前記排ガスボイラで生成した蒸気を熱源とする再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備える吸収式冷凍機とを有し、冷水配管は、冷水利用装置からの冷水戻り管を前記吸収式冷凍機の蒸発器から前記圧縮式冷凍機の蒸発器を経て前記冷水利用装置への冷水送り管に接続する一方、温水配管は、温水利用装置からの温水戻り管を前記圧縮式冷凍機の凝縮器から前記吸収式冷凍機の吸収器及び凝縮器を順に経て前記温水利用装置への温水送り管に接続して、前記冷水利用装置からの戻り冷水を前記吸収式冷凍機の蒸発器で冷却し、この冷却された冷水を前記圧縮式冷凍機の蒸発器でさらに冷却した後、前記冷水利用装置へ供給し、同時に、前記温水利用装置からの戻り温水を前記圧縮式冷凍機の凝縮器で加熱し、この加熱された温水をさらに前記吸収式冷凍機の吸収器及び凝縮器で順に加熱した後、前記温水利用装置へ供給することを特徴とするものである。
【0007】
前記温水配管は、温水利用装置からの温水戻り管を前記吸収式冷凍機の吸収器及び凝縮器を順に経てから前記圧縮式冷凍機の凝縮器を経て前記温水利用装置への温水送り管に接続して、前記温水利用装置からの戻り温水を前記吸収式冷凍機の吸収器及び凝縮器で順に加熱し、この加熱された温水をさらに前記圧縮式冷凍機の凝縮器で加熱した後、前記温水利用装置へ供給するようにしてもよい。
【0008】
また、前記排ガスボイラで生成した蒸気を、前記吸収式冷凍機の再生器の熱源と前記ガスタービンの動力源と分配するようにしてもよい。
【0009】
そして、冷水負荷へ供給する冷水の温度を検出し、冷水負荷へ供給する冷水が予め定められた温度になるように、前記ガスタービンへ供給される燃料の量を制御する、さらには、温水負荷へ供給する温水の温度を検出し、温水負荷へ供給する温水が予め定められた温度になるように、前記排ガスボイラで生成した蒸気を分配する比率を制御するように構成することも可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図に基づき説明する。図1は、本発明の熱利用システムの一実施例を示す図であり、本発明の熱利用システムは主に、タービン設備と、ボイラ設備と、圧縮式冷凍機と、吸収式冷凍機から構成され、図示せぬ熱(冷水、温水)利用装置に冷水及び温水が循環供給される。
【0011】
タービン設備は、軸で直結されたガスタービン1及びガスタービン用空気圧縮機2と、燃焼室3と、空気供給源4と、燃料の供給量を制御する流量制御弁5とから構成される。
【0012】
この流量制御弁5を介して燃料と空気供給源4からガスタービン用空気圧縮機2を経て得られる圧縮空気とが燃焼室3に供給され、燃焼室3で燃焼して発生する高温高圧ガスによりタービン1が駆動される。このタービン1で発生される駆動力は前記圧縮式冷凍機に、また、排気ガスは排ガスボイラを介して吸収式冷凍機に、それぞれタービン設備からのエネルギー源として供給される。
【0013】
そのボイラ設備は、タービン1からの排気ガスが供給される排ガスボイラ7と、このボイラ7に水を供給する還水槽(ホットウエルタンク)13及びポンプ14と、このボイラ7で発生した蒸気を2系統に分配する圧力制御弁11とから構成される。
【0014】
この構成で、還水槽(ホットウエルタンク)13からポンプ14により排ガスボイラ7に供給された水は、タービン1から供給された排気ガスの熱量により高温高圧の蒸気に変わる。この排ガスボイラ7で発生した高温高圧の蒸気は2系統に分けられ、その1系統の蒸気は燃焼室3に戻される一方、他の1系統の蒸気は圧力制御弁11を経てその圧力が調整されて、吸収式冷凍機15に供給される。これら2つの系統の蒸気の分配比は圧力制御弁11の調節によって変更される。
【0015】
圧縮式冷凍機は、ガスタービン1及びガスタービン用空気圧縮機2の軸等にギヤ等を介して結合された圧縮機6に凝縮器8、減圧弁9、蒸発器10等が冷媒配管により循環接続されて構成される。
【0016】
この構成で、蒸発器10からの低温低圧の冷媒ガスは、圧縮機6により圧縮されて高温高圧の冷媒ガスになる。この高温高圧の冷媒ガスは凝縮器8に入り、後述する温水利用装置からの戻り温水により冷却されて液化する一方、戻り温水を逆に加熱してその温度を上昇させる。凝縮器8で冷却されて液化した冷媒は、減圧弁9で圧力が低下して蒸発器10に流入する。この圧力が低下して蒸発器10に流入した冷媒液は、後述する冷水利用装置からの戻り冷水の熱を奪って低圧下で低温で蒸発する一方、戻り冷水を冷却してその温度を低下させる。一方、蒸発した低温低圧の冷媒ガスは再び圧縮機6に吸入されて高温高圧の冷媒ガスに圧縮される。冷媒はこの冷凍サイクルを繰り返す。
【0017】
吸収式冷凍機15は、冷媒として水を使用し、吸収溶液には吸湿性に優れた臭化リチウムを使用している。その構成は、熱源として排ガスボイラ7で発生した高温高圧の蒸気が圧力制御弁11を経て供給され、その高温高圧の蒸気により冷媒を吸収している吸収溶液から冷媒蒸気を発生させる再生器16と、戻り温水が供給され、この戻り温水を加熱して温度を上昇させる凝縮器17と、戻り冷水が供給され、この戻り冷水を冷却して温度を低下させる蒸発器18と、冷却水としての戻り温水が供給され、この戻り温水を加熱して温度を上昇させる吸収器19との4つの部分からなっている。
【0018】
図示していないが、吸収式冷凍機15には、再生器16で発生した冷媒蒸気が凝縮器17に供給され、その凝縮器17で冷却され液化した冷媒液が蒸発器18に供給され、その蒸発器18で蒸発された冷媒蒸気が吸収器19に供給される冷媒配管が接続されている。吸収器19では供給された冷媒蒸気が吸収溶液に吸収される。また、冷媒を吸収した吸収溶液が再生器16に供給されて、冷媒を蒸発させるとともに、冷媒が蒸発して濃溶液となった吸収溶液が再び吸収器19に戻されるように配管接続されている。このように吸収式冷凍機15には各容器を配管接続する図示せぬ冷媒及び吸収溶液の循環経路が形成されている。
【0019】
この吸収式冷凍機15の再生器16に外部からの加熱源として蒸気が供給されると、冷媒を吸収している吸収溶液から冷媒蒸気が発生する。この冷媒蒸気は凝縮器17に入り、通水されている温水で冷却され凝縮して冷媒液となり、温水は加熱されてその温度が上昇する。つぎに、凝縮器17で凝縮した冷媒液は、低圧(例えば絶対圧力で8〜9mmHg)に保たれている蒸発器18に入り、低温(例えば10℃)で蒸発し、この蒸発熱で冷水を冷却しその温度を低下させる。つぎに蒸発器18で蒸発した冷媒蒸気は、吸収器19へ入り、通水されている温水で冷却され吸収溶液に吸収される一方、温水は加熱されてその温度が上昇するように構成されている。
【0020】
このとき冷水戻り管20の冷水利用装置からの戻り冷水CW(R)は、ポンプ21を介して吸収式冷凍機15の蒸発器18と圧縮式冷凍機の蒸発器10とを経て、送り冷水CW(S)として冷水送り管22から図示省略した冷水利用装置に送出されるように配管接続されている。また、温水戻り管23の温水利用装置からの戻り温水HW(R)は、ポンプ24を介して圧縮式冷凍機の凝縮器8と吸収式冷凍機15の吸収器19と吸収式冷凍機15の凝縮器17とを経て、送り温水HW(S)として温水送り管25から図示省略した温水利用装置に送出されるように配管接続されている。
【0021】
なお、図面中の各数値は燃料としての都市ガス13Aを1605Nm3/h供給したときのものである。これらの数値は当然のことながら燃料供給量を変えたり、弁の調節などにより変わるものであり、概念を理解し易くするため一例として示したものである。
【0022】
本実施例の熱利用システムは以上のように構成されて、以下のように動作する。まず、燃料としての都市ガス(13A)が流量1605Nm3/hで流量制御弁5を介してタービン設備の燃焼室3に供給されると、その燃焼ガスの力でガスタービン1が回転し、その駆動力により圧縮機6が駆動されるとともに、その排気ガスが排ガスボイラ7に供給される。
【0023】
ガスタービン1が回転することにより圧縮機6が駆動されると、圧縮式冷凍機内部を循環する冷媒は、前述したように圧縮機6から凝縮器8、減圧弁9、蒸発器10を経て再び圧縮機6に戻る冷凍サイクルを繰り返し、凝縮器8が高温、蒸発器10が低温となる。
【0024】
一方、ガスタービン1からの排ガスは600℃で排ガスボイラ7に供給されて還水槽13から供給される60℃の水を18ataの蒸気に変える。この排ガスボイラで発生された11,770kg/hの蒸気は2系統に分けられ、1系統の蒸気1,820kg/hは再びタービン設備の燃焼室3に送られて駆動力の一部として利用される。
【0025】
もう1つの系統の蒸気9,950kg/hは、圧力制御弁11を経て加熱源として吸収式冷凍機15の再生器16に供給され、その蒸気のもつ熱を再生器16に与えて水となり、蒸気トラップ12を介して還水槽(ホットウエルタンク)13に回収される。回収された水は還水槽13からポンプ14により再び排ガスボイラ7に供給される。
【0026】
ボイラ7からの蒸気が供給されて加熱されることにより再生器16で発生した冷媒蒸気は、前述したように図示せぬ配管を介して、凝縮器17から蒸発器18、吸収器19を経て再び再生器16に戻り循環すると同時に、吸収溶液が再生器16と吸収器19を循環することにより、凝縮器17、吸収器19が高温、蒸発器18が低温となる。
【0027】
従って、配管23を介して供給される温水利用装置からの40℃、2,524t/hの戻り温水HW(R)は、凝縮器8の内部を流れる高温高圧の冷媒液と熱交換されて40℃から49.2℃に温度が上昇する。さらに吸収式冷凍機15の吸収器19との熱交換により49.2℃から51.3℃に温度が上昇する。その後さらに、凝縮器17と熱交換を行って戻り温水は53℃にまで加熱されて、53℃の送り温水HW(S)として配管25から温水利用装置に供給される。
【0028】
また、配管20を介して供給される冷水利用装置からの13℃、2,307t/hの戻り冷水CW(R)は、吸収式冷凍機15の蒸発器18で冷却されて13℃から11.3℃に温度が低下する。さらに圧縮式冷凍機の蒸発器10で冷却されて11.3℃から3℃に温度が低下して、3℃の送り冷水CW(S)となって配管22から冷水利用装置に送出される。
【0029】
ところで、配管22から冷水利用装置に供給される3℃の送り冷水CW(S)および配管25から温水利用装置に供給される53℃の送り温水HW(S)の温度は、冷水及び温水利用装置の負荷の変動や周囲温度等の影響によって変動する。
【0030】
この送り冷水CW(S)を常時例えば3℃の所望の設定温度に保つ必要がある場合には、送り冷水CW(S)の温度を温度検出器26で検出し、検出された温度を制御装置27に与えて、制御装置27からの指令によってガスタービン設備の流量制御弁5の開度を調節して、ガスタービン1の燃焼量を制御する。これにより、たとえば、送り冷水CW(S)の温度が所定値の例えば3℃より高くなれば流量制御弁5の開度が大きくなって、ガスタービン1の燃焼量を増やすように制御され、蒸発器10、18の温度を下げて送り冷水の温度を3℃に保つ。逆に、送り冷水CW(S)の温度が所定値の例えば3℃より低くなれば流量制御弁5の開度が小さくなって、ガスタービン1の燃焼量を減らすように制御され、蒸発器10、18の温度を上げて送り冷水の温度を3℃に保つ。
【0031】
同様に、送り温水HW(S)を所定の設定された温度で供給する必要がある場合には、送り温水HW(S)の温度を温度検出器28で検出し、検出された温度を制御装置29に与えて、制御装置29からの指令によって圧力制御弁11の開度を調節して、タービン設備の燃焼室3に送られる蒸気量と圧力制御弁11を通過して吸収式冷凍機15の再生器16に供給される蒸気量との分配量を制御する。たとえば、送り温水HW(S)の温度が所定値の例えば53℃より高くなれば圧力制御弁11の開度を小さくなるように調節し、逆に、送り温水HW(S)の温度が所定値の例えば53℃より低くなれば圧力制御弁11の開度を大きくなるように調節して、吸収式冷凍機15の再生器16に供給される蒸気量を制御する。
【0032】
ただし、温水系と冷水系とは相互に関連しているため、両者を同時に目標値通りに制御することが困難になる場合があるので、本実施例では冷水系の制御を主たる制御系とし、温水系の制御は冷水系の制御に支障のない範囲でのみ行う態様としている。またもしも、温水系も同時に所望の温度に制御したい場合には、温水送り管25に追い炊きボイラ(図示しない)を追加配置することにより必要な温度を確保することが出来る。
【0033】
以上に説明したように、本発明による熱利用システムでは、燃料はまずポテンシャルが高くて利用しやすい動力に利用し、ついでカスケード式に温度の高い排気ガスを利用して排ガスボイラで蒸気を発生し、前者の動力を用いて圧縮式冷凍機を駆動し、後者の蒸気を利用して吸収式冷凍機を駆動している。しかも冷水のみでなく、これらの冷凍機の機能を活かして、通常は冷却水に捨てられる冷水からの放熱を熱回収して温水に有効に利用し、冷水と温水とを同時に供給することで、システム全体としての効率を改善している。勿論、このためには単に組み合わせるのではなく、各エネルギー源(動力及び排気ガス)の特性を考慮し、かつ複数種類の冷凍機を特性と温水及び冷水の順序を巧みに組み合わせることによって、はじめて全体としての効率が大幅に改善されることは上述したとおりである。
【0034】
この効率の例を実施例についてみると、通常コージェネレーションシステムCGSの熱効率は、低位発熱量基準で原動機が25.7%、排熱回収が44.7%で、合計70.4%程度であるが、本実施例の熱利用システムを成績係数COP(利用熱量を入熱量で除した値)で表現すると、成績係数COPが2.6となる。すなわち、入力熱(ガスタービンへの入熱)100に対し、出熱(冷熱+温熱)260が有効に利用できることになる。
【0035】
図2は、本発明の熱利用システムの他の実施例を示す図である。この図において、図1と共通する部分ついては同じ符号を附するとともに、温度検出、制御装置などの温度制御系についてはその記載を省略している。図2の構成で、図1の構成と異なる点は、戻り温水HW(R)が順次加熱されて送り温水HW(S)となる戻り温水循環供給経路が、吸収式冷凍機15の吸収器19−吸収式冷凍機15の凝縮器17−圧縮式冷凍機の凝縮器8の順になっている点である。
【0036】
即ち、温水利用装置からの戻り温水HW(R)は、温水戻り管23から40℃で供給され、まず吸収式冷凍機15の吸収器19で熱をもらって40℃から42.1℃に温度が高くなり、ついで吸収式冷凍機15の凝縮器17で熱をもらって42.1℃から43.8℃に温度が高くなり、さらに圧縮式冷凍機の凝縮器8で熱をもらって43.8℃から53℃に温度が高くなって、温度が53℃の送り温水HW(S)となって温水送り管25から温水利用装置に送出される。
【0037】
熱利用システムをこのような構成とした場合にも、前記実施例同様に、熱効率が改善された上で、所望温度の冷水、温水を熱利用装置に供給することが可能となる。
【0038】
なお、上記実施例では、排ガスボイラからの蒸気圧力を17kg/cm2とし圧力制御弁11を介して吸収式冷凍機に供給する蒸気圧力を8kg/cm2としているが、ボイラ効率を上げるためにはボイラを2段にし、それぞれの取り出す蒸気圧力を17kg/cm2と8kg/cm2にする方がよい。
【0039】
【発明の効果】
以上詳しく説明したことから明らかなように、本発明の構成によれば、熱利用システムとして、二つの種類の異なる冷凍機を組み合わせガスタービンの駆動力及び排気ガスを有効に利用するとともに、冷水から放熱される廃熱をも回収して温水に有効利用して、冷水および温水を同時に供給する構成とすることにより、システム全体としての熱効率を大幅に改善することができる。すなわち、燃料はまずポテンシャルが高くて利用しやすい動力で利用し、ついでカスケード式に温度の高い排気ガスを利用して排ガスボイラで蒸気を発生し、前者の動力を用いて圧縮式冷凍機を駆動し、後者の蒸気を利用して吸収式冷凍機を駆動している。
【0040】
しかも冷水のみでなく、これらの冷凍機の機能を活かして、通常は冷却水に捨てられている冷水からの放熱を熱回収して温水に有効利用し、冷水と温水とを同時に供給することで、全体システムとしての効率を大幅に改善している。勿論このためには単に組み合わせるのではなく、各請求項に記載のような構成とし、各エネルギー源(動力及び排気ガス)の特性を考慮し、かつ複数種類の冷凍機を特性と温水及び冷水の順序を巧みに組み合わせることによって、はじめて全体としての効率を大幅に改善することが可能になったものである。
【0041】
そして、冷水負荷へ供給する冷水の温度を検出し、冷水負荷へ供給する冷水が予め定められた温度になるように、ガスタービンへ供給される燃料を制御すること、さらには、温水負荷へ供給する温水の温度を検出し、温水負荷へ供給する温水が予め定められた温度になるように、排ガスボイラで発生した蒸気を分配する比率を制御することで、熱利用システムとして予め設定した温度の温水及び冷水を安定して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱利用システムの一実施例を示す図である。
【図2】本発明の熱利用システムの他の実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 ガスタービン
5 流量制御弁
6 圧縮機
7 排ガスボイラ
8 圧縮式冷凍機の凝縮器
10 圧縮式冷凍機の蒸発器
15 吸収式冷凍機
16 吸収式冷凍機の再生器
17 吸収式冷凍機の凝縮器
18 吸収式冷凍機の蒸発器
19 吸収式冷凍機の吸収器
20 冷水戻り管
22 冷水送り管
23 温水戻り管
25 温水送り管
26 温度検出器
27 制御装置
28 温度検出器
29 制御装置

Claims (5)

  1. ガスタービンの排気ガスを熱源とし蒸気を生成する排ガスボイラと、前記ガスタービンで駆動される冷媒圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器を備える圧縮式冷凍機と、前記排ガスボイラで生成した蒸気を熱源とする再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備える吸収式冷凍機とを有し、冷水配管は、冷水利用装置からの冷水戻り管を前記吸収式冷凍機の蒸発器から前記圧縮式冷凍機の蒸発器を経て前記冷水利用装置への冷水送り管に接続する一方、温水配管は、温水利用装置からの温水戻り管を前記圧縮式冷凍機の凝縮器から前記吸収式冷凍機の吸収器及び凝縮器を順に経て前記温水利用装置への温水送り管に接続して、前記冷水利用装置からの戻り冷水を前記吸収式冷凍機の蒸発器で冷却し、この冷却された冷水を前記圧縮式冷凍機の蒸発器でさらに冷却した後、前記冷水利用装置へ供給し、同時に、前記温水利用装置からの戻り温水を前記圧縮式冷凍機の凝縮器で加熱し、この加熱された温水をさらに前記吸収式冷凍機の吸収器及び凝縮器で順に加熱した後、前記温水利用装置へ供給することを特徴とする熱利用システム。
  2. ガスタービンの排気ガスを熱源とし蒸気を生成する排ガスボイラと、前記ガスタービンで駆動される冷媒圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器を備える圧縮式冷凍機と、前記排ガスボイラで生成した蒸気を熱源とする再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備える吸収式冷凍機とを有し、冷水配管は、冷水利用装置からの冷水戻り管を前記吸収式冷凍機の蒸発器から前記圧縮式冷凍機の蒸発器を経て前記冷水利用装置への冷水送り管に接続する一方、温水配管は、温水利用装置からの温水戻り管を前記吸収式冷凍機の吸収器及び凝縮器を順に経てから前記圧縮式冷凍機の凝縮器を経て前記温水利用装置への温水送り管に接続して、前記冷水利用装置からの戻り冷水を前記吸収式冷凍機の蒸発器で冷却し、この冷却された冷水を前記圧縮式冷凍機の蒸発器でさらに冷却した後、前記冷水利用装置へ供給し、同時に、前記温水利用装置からの戻り温水を前記吸収式冷凍機の吸収器及び凝縮器で順に加熱し、この加熱された温水をさらに前記圧縮式冷凍機の凝縮器で加熱した後、前記温水利用装置へ供給することを特徴とする熱利用システム。
  3. 排ガスボイラで生成した蒸気を、吸収式冷凍機の再生器の熱源とガスタービンの動力源とに配分することを特徴とする請求項1又は2に記載の熱利用システム。
  4. 冷水負荷へ供給する冷水の温度を検出し、冷水負荷へ供給する冷水が予め定められた温度になるように、ガスタービンへ供給される燃料の量を制御することを特徴とする請求項1ないし3に記載の熱利用システム。
  5. 冷水負荷へ供給する冷水の温度を検出し、冷水負荷へ供給する冷水が予め定められた温度になるように、ガスタービンへ供給される燃料の量を制御するとともに、温水負荷へ供給する温水の温度を検出し、温水負荷へ供給する温水が予め定められた温度になるように、排ガスボイラで生成した蒸気を分配する比率を制御することを特徴とする請求項1ないし4に記載の熱利用システム。
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