JP3986633B2 - 熱利用システム - Google Patents

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  • Sorption Type Refrigeration Machines (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン、ガスエンジンなどのエンジンを用いて冷温水を利用側に供給する熱利用システムに関し、特にエンジンの駆動力及び排気ガスを有効に利用して、全体としての熱効率を改善した熱利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、冷水あるいは温水を得る装置として、ターボ冷凍機、吸収式冷凍機などの各種の冷凍機および高温排気ガスを利用した装置が知られている。
【0003】
例えば、高温排気ガスを利用するものとして特開平5−187206号公報では、高温排気ガスを排ガスボイラに導いて蒸気を発生させ、この蒸気を吸収式冷凍機の熱源に用いて冷水を得る排熱回収方式が示されており、また特開平8−232681号公報では、ガスタービンの排気ガスを温水器に流通させて水を加温し温水を供給するシステムが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記したような従来の冷水あるいは温水を得る装置では、冷水あるいは温水のいずれかを得るのみの構成であったため、そのエネルギー効率は充分に満足し得るほど高いものが得られなかった。また、冷水および温水を同時に供給できるように単にそれらを組み合わせただけでは全体のエネルギー効率を高めることは困難であった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑み、二つの種類の異なる冷凍機を組み合わせエンジンの駆動力及び排気ガスを有効に利用するとともに、冷水から放熱される廃熱をも回収して温水に有効利用することにより、冷水および温水を同時に供給する構成として、全体としての熱効率を改善した熱利用システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱利用システムは、エンジンの排気ガスを熱源とし蒸気を生成する排ガスボイラと、蒸気発生用のボイラと、前記エンジンで駆動される冷媒圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器を備える圧縮式冷凍機と、前記排ガスボイラで生成した蒸気及び前記ボイラで発生した蒸気を熱源とする再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備える吸収式冷凍機と、冷水利用装置からの戻り冷水を前記圧縮式冷凍機の蒸発器で冷却した後、前記冷水利用装置に供給する冷水配管と、温水利用装置からの戻り温水の一部を前記圧縮式冷凍機の凝縮器で加熱した温水と、前記温水利用装置からの戻り温水の残りを前記吸収式冷凍機の吸収器及び凝縮器で順に加熱した温水とを混合した後、前記温水利用装置に供給する温水配管と、前記エンジン用のクーラーを前記吸収式冷凍機の蒸発器を用いて冷却するように配管された冷却水循環配管とを備えて成ることを特徴とするものである。
【0007】
また、前記温水利用装置からの戻り温水の一部を前記圧縮式冷凍機の凝縮器で加熱した後さらに前記エンジンのジャケット冷却水との熱交換により再加熱する構成とすることもできる。
【0008】
また、過給器からの空気を冷却するエアークーラー及び前記エンジンのオイルを冷却するオイルクーラーを、前記吸収式冷凍機の蒸発器を用いて冷却するように構成しても良い。
【0009】
そして、冷水利用装置へ供給する冷水の温度を検出して、この冷水の温度が予め定められた温度になるように、エンジンへ供給する燃料の量を制御すると良い。
【0010】
また、前記冷水利用装置へ供給する冷水の温度を検出して、この冷水の温度が予め定められた温度になるように、エンジンへ供給する燃料の量を制御することが好ましい。
【0011】
あるいは、前記冷水利用装置へ供給する冷水の温度を検出して予め定められた温度になるように、エンジンへ供給される燃料の量を制御するとともに、前記エンジン用のクーラーの冷却に使用される前記吸収式冷凍機の蒸発器から出るブラインの温度を検出して、このブラインの温度が予め定められた温度になるように、前記ボイラへ供給される燃料の量を制御すると良い。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図に基づき説明する。図1は、本発明の熱利用システムの実施例を示す図であり、本発明の熱利用システムは主に、エンジン設備と、ボイラ設備と、圧縮式冷凍機と、吸収式冷凍機から構成され、図示せぬ熱(冷水、温水)利用装置に冷水及び温水が循環供給される。
【0013】
エンジン設備は、エンジン1と、燃料としての都市ガスの供給量を制御する流量制御弁2と、エンジン1に空気を供給する過給器3と、過給器3からの空気を冷却してエンジン1に供給するエアークーラー4と、エンジン1のエンジンオイルを冷却するオイルクーラー5と、エンジン1を冷却するジャケットウオーターが通水されるジャケット6と、ジャケットウオーターを冷却する熱交換器17とから構成される。
【0014】
この流量制御弁2を介した燃料と、しての都市ガスと、過給器3からエアークーラー4を経て得られる空気とが供給されてエンジン1が駆動される。このエンジン1で発生される駆動力は前記圧縮式冷凍機に、排気ガスは排ガスボイラを介して吸収式冷凍機にそれぞれエンジン設備からのエネルギー源として供給される。また、エンジン1の駆動により温度が上昇したエンジンオイルがオイルクーラー5に送られる。エアークーラー4とオイルクーラー5には外部から冷却水が供給され過給器3で圧縮された空気とオイルが冷却される一方、この冷却水はエアークーラー4とオイルクーラー5で圧縮された空気とオイルの放熱により温度が上昇する。また、エンジン1の駆動により、ジャケット6と熱交換器17Aを循環してるジャケットウオーターの温度も上昇するが、熱交換器17Aに供給されている冷却水で冷却される。
【0015】
なお、エンジン1のジャケットウオーターはジャケット6と熱交換器17Aとを循環しているが、ジャケット6に戻るジャケットウオーターの温度が所定の温度、例えば80℃より外れる場合にはエンジン1の運転に支障が生じる恐れがあるため、流量制御弁7で熱交換器17Aのバイパス量を変化させることにより、熱交換器17Bから熱交換器17Aに通水される冷却水を変化させて、ジャケット6に戻るジャケットウオーターの温度が所定の温度になるようにコントロールしている。
【0016】
同じく、エンジン1とオイルクーラー5を循環しているエンジンオイルのエンジン1側に戻る温度が所定の温度から外れるとエンジン1の運転に支障を来す恐れがあるので、オイルクーラー5に通水させる冷却水量を変化させて、エンジンオイルがエンジン1に戻る温度を所定の温度にコントロールしている。
【0017】
ボイラ設備は、エンジン1からの排気ガスが供給される排ガスボイラ18と、補助ボイラ19と、この補助ボイラ19の燃料の供給量を制御する流量制御弁20と、これら排ガスボイラ18と補助ボイラ19に水を供給する還水槽(ホットウエルタンク)22及びポンプ23とから構成される。
【0018】
この構成で、還水槽(ホットウエルタンク)22からポンプ23により排ガスボイラ18及び補助ボイラ19に供給された水は、排ガスボイラ18でエンジン1から供給された排気ガスの熱量により、また、補助ボイラ19で流量制御弁20を介して供給される燃料の燃焼により高温高圧の蒸気に変わる。これら排ガスボイラ18及び補助ボイラ19で発生した高温高圧の蒸気が混合されて、吸収式冷凍機24に供給される。
【0019】
圧縮式冷凍機は、エンジン1にギヤ等を介して結合されたターボ圧縮機13に凝縮器14、減圧弁15、蒸発器16等が冷媒配管により循環接続されて構成される。
【0020】
この構成で、蒸発器16からの低温低圧の冷媒ガスは、圧縮機13により圧縮されて高温高圧の冷媒ガスになる。この高温高圧の冷媒ガスは凝縮器14に入り、後述する温水利用装置からの戻り温水により冷却されて液化する一方、この冷却水としての戻り温水を逆に加熱してその温度を上昇させる。凝縮器14で冷却されて液化した冷媒は、減圧弁15で圧力が低下して蒸発器16に流入する。この圧力が低下して蒸発器16に流入した冷媒液体は、後述する冷水利用装置からの戻り冷水の熱を奪って低圧下低温で蒸発する一方、戻り冷水を冷却してその温度を低下させる。一方、蒸発した低温低圧の冷媒ガスは再び圧縮機13に吸入されて高温高圧の冷媒ガスに圧縮される。冷媒はこの冷凍サイクルを繰り返す。
【0021】
吸収式冷凍機24は、冷媒として水を使用し、吸収溶液として非常に水を吸収し易い臭化リチウムを使用している。その構成は、熱源として排ガスボイラ18及び補助ボイラ19で発生し混合された高温高圧の蒸気が供給され、その高温高圧の蒸気により冷媒を吸収している吸収溶液から冷媒蒸気を発生させる再生器25と、通水される戻り温水を加熱して温度を上昇させる凝縮器26と、通水される戻り冷水から熱回収して温度を低下させる蒸発器27と、通水される戻り温水を加熱して温度を上昇させる吸収器28との4つの部分からなっている。
【0022】
図示していないが、吸収式冷凍機24には、再生器25で発生した冷媒蒸気が凝縮器26に供給され、その凝縮器26で凝縮された冷媒液体が蒸発器27に供給され、その蒸発器27で蒸発された冷媒蒸気が吸収器28に供給される冷媒配管が接続されている。吸収器28では供給された冷媒蒸気が吸収溶液に吸収される。また、冷媒を吸収した吸収溶液が再生器25に供給されて、冷媒を蒸発させるとともに、冷媒が蒸発して濃溶液となった吸収溶液が再び吸収器28に戻されるように配管接続されている。このように吸収式冷凍機24には各容器を配管接続する図示せぬ冷媒及び吸収溶液の循環経路が形成されている。
【0023】
この吸収式冷凍機24の再生器25に外部からの加熱源として蒸気が供給されると、冷媒を吸収している吸収溶液から冷媒蒸気が発生する。この冷媒蒸気は凝縮器26に入り、通水されている温水を加熱して凝縮し冷媒液となり、加熱された温水の温度は上昇する。つぎに、凝縮器26で凝縮した冷媒液は、低圧(例えば絶対圧力で12〜13mmHg)に保たれている蒸発器27に入り、蒸発器27に通水されている冷水で加熱されて低温(例えば15℃)で蒸発し、冷媒蒸となる。冷水は冷媒を加熱することでその温度を低下させる。つぎに蒸発器27で蒸発した冷媒蒸気は、吸収器28へ入り、濃い吸収溶液に吸収される。このとき通水されている温水は、冷媒蒸気を吸収する吸収液により、加熱されてその温度が上昇するように構成されている。
【0024】
このとき冷水戻り管29の冷水利用装置からの戻り冷水CW(R)は、ポンプを介して圧縮式冷凍機の蒸発器16を経て、送り冷水CW(S)として冷水送り管30から図示省略した冷水利用装置に送出されるように配管接続されている。また、温水戻り管31の温水利用装置からの戻り温水HW(R)は2系統に分けられ、第1の系統は圧縮式冷凍機の凝縮器14とエンジン設備の熱交換器17を経て、また第2の系統は吸収式冷凍機24の吸収器28及び凝縮器26を経て、両者が混合されて送り温水HW(S)として温水送り管25から図示省略した温水利用装置に送出される配管接続されている。
【0025】
なお、図面中の各数値は都市ガス13Aを燃料としてエンジン1に990.2Nm3/h、補助ボイラ19に107Nm3/hを供給したときのものである。これらの数値は当然のことながら燃料供給量を変えたり、弁の調節などにより変わるものであり、概念を理解し易くするため一例として示したものである。
【0026】
本実施例の熱利用システムは以上のように構成されて、以下のように動作する。 まず、燃料としての都市ガス(13A)が、流量990.2Nm3/hで流量制御弁2を介してエンジン1に供給されるとともに、流量107Nm3/hで流量制御弁20を介して補助ボイラ19に供給される。その駆動力により圧縮機6が駆動されるとともに、その排気ガスは排ガスボイラ18に供給される。
【0027】
燃料の供給によりエンジン1が動作して圧縮機13が駆動されると、圧縮式冷凍機内部を循環する冷媒は、前述したように圧縮機13から凝縮器14に、減圧弁15、蒸発器16を経て再び圧縮機13に戻る冷凍サイクルを繰り返し、凝縮器14が高温、蒸発器16が低温となる。
【0028】
一方、エンジン1からの排ガスは、排ガスボイラ18に供給されて、還水槽22からポンプ23により送水される3,897kg/hの水の内2,400kg/h、60℃の水を9ataの蒸気に変える。このとき、補助ボイラ19は燃料を燃やして還水槽22からの残り1,497kg/h、60℃の水を9ataの蒸気に変える。
【0029】
この排ガスボイラ18で発生された2400kg/hの蒸気と、補助ボイラ19で発生された1,497kg/hの蒸気は混合され、3,897kg/h、9ata蒸気として吸収式冷凍機24に供給され、その蒸気のもつ熱を再生器25に与えて水となり、蒸気トラップ25を介して還水槽(ホットウエルタンク)22に回収される。回収された水は還水槽22からポンプ23により再び排ガスボイラ18及び補助ボイラ19に供給される。 両ボイラ18、19からの蒸気が供給されて加熱されることにより再生器25で発生した冷媒蒸気は、前述したように、凝縮器26から蒸発器27、吸収器28を経て再び再生器25に戻り循環すると同時に、吸収溶液が再生器25と吸収器28を循環することにより、凝縮器26、吸収器28が高温、蒸発器27が低温となる。
【0030】
従って、配管31を介して供給される温水利用装置からの40℃、2569.8t/hの戻り温水HW(R)の第1系統(2446.1t/h)は、凝縮器14の内部を流れる高温高圧の冷媒蒸気と熱交換されて40℃から50℃に温度が上昇する。さらに、ジャケットウオーター90℃、58.1t/hが熱交換器17Aに循環供給され、さらにその熱交換された冷却水が熱交換器17Bを循環することにより、凝縮器14を通過した戻り温水はこの熱交換器17Bでの熱交換により50℃から50.2℃に温度が上昇する。また戻り温水HW(R)の第2系統(123.7t/h)は、吸収式冷凍機24の吸収器28で熱をもらって40℃から57℃に温度が上昇し、さらに、凝縮器26で熱をもらって57℃から70℃に温度が上昇する。これら第1系統の温水と第2系統の温水とが混合されて、温度が51.8℃の送り温水HW(S)として配管32から温水利用装置に供給される。
【0031】
また、配管29を介して供給される冷水利用装置からの13℃、2016.1t/hの戻り冷水CW(R)は、圧縮式冷凍機の蒸発器16で冷却されて13℃から3℃に温度が低下して、送り冷水CW(S)となって冷水送り管30から冷水利用装置に送出される。
【0032】
このとき、オイルクーラー5及びエアークーラー4での熱交換で温められた30℃、150.3t/hの冷却水が吸収式冷凍機24の蒸発器27により20℃に冷却されて再びオイルクーラー5及びエアークーラー4に循環供給される。
【0033】
ところで、配管30から冷水利用装置に供給される3℃の送り冷水CW(S)の温度は、冷水利用装置の負荷の変動や、周囲温度の変化などによって、変動する。
【0034】
この送り冷水CW(S)を常時、例えば3℃の所望設定温度に保つ必要がある場合には、送り冷水CW(S)の温度を温度検出器33で検出し、検出された温度を制御装置34に与えて、制御装置34からの指令によってエンジン1の流量制御弁2の開度を調節して、エンジン1の燃焼量を制御すればよい。たとえば、送り冷水CW(S)の温度が所定値の例えば3℃より高くなれば流量制御弁2の開度を大きくなるように調節して、エンジン1の燃焼量を増やすように制御する。そうすれば、蒸発器16の温度が下がって冷水の温度を3℃に保つ。逆に、送り冷水CW(S)の温度が所定値の例えば3℃より低くなれば流量制御弁2の開度を小さくなるように調節して、エンジン1の燃焼量を減らすように制御する。そうすれば、蒸発器16の温度が上がって冷水の温度を3℃に保つことができるようになる。
【0035】
また、オイルクーラー5とエアークーラー4の冷却水の温度が変動するとエンジン1の運転に支障を来す恐れがあるため、この冷却に使用される冷却水(ブライン)の温度を吸収式冷凍機の蒸発器出口で温度検出器35により検出し、制御装置36から流量制御弁20に制御信号を送り、補助ボイラ19の燃焼量を制御する。たとえば、検出温度が所定値の例えば20℃より高くなれば流量制御弁20の開度を大きくしてなるように調節して、補助ボイラ19の燃焼量を増やすように制御する。
【0036】
なお、この実施例では送り温水HW(S)の温度制御は行っていないので、送り温水HW(S)の温度が低くなる場合には温水送り管32に追い炊きボイラ(図示しない)を配置して必要な温度を確保する。
【0037】
なお、エンジン1に発電機を結合することで、冷水、温水負荷の必要度に応じて発電を行う構成とすることも可能である。
【0038】
以上に説明したように、本発明による熱利用システムでは、燃料はまずポテンシャルが高くて利用しやすい動力に利用し、ついでカスケード式に温度の高い排気ガスを利用して排ガスボイラで蒸気を発生し、前者の動力を用いて圧縮式冷凍機を駆動し、後者の蒸気と不足分を補う補助ボイラの蒸気を利用して吸収式冷凍機を駆動している。しかも冷水のみでなく、これらの冷凍機の機能を活かして、通常は冷却水に捨てられる冷水からの放熱を熱回収して温水に有効に利用し、冷水と温水とを同時に供給するとともに、駆動源であるエンジンの運転により発生する廃熱をも熱源として用いることにより、全体システムとしての効率を改善している。勿論このためには単に組み合わせるのではなく、各エネルギー源(動力、排気ガス及び廃熱)の特性を考慮し、かつ複数種類の冷凍機を特性と温水及び冷水の順序を巧みに組み合わせることによって、はじめて全体としての効率が大幅に改善されることは上述したとおりである。
【0039】
この効率の例を実施例についてみると、通常コージェネレーションシステムCGSの熱効率は、低位発熱量基準で原動機が43.8%、排熱回収が35.9%で、合計79.6%程度であるが、本発明の実施例を成績係数COP(利用熱量を入熱量で除した値)で表現すると、成績係数COPが4.28となる。すなわち、入力(エンジンへの入熱+補助ボイラへの入熱)100に対し出熱(冷熱+温熱)428が有効に利用できることになる。
【0040】
【発明の効果】
以上詳しく説明したことから明らかなように、本発明の構成によれば、熱利用システムとして、二つの種類の異なる冷凍機を組み合わせエンジンの駆動力及び排気ガスを有効に利用し、排気ガスの不足分をボイラで補うことで、通常は冷却水に放熱されている廃熱をも有効に利用することにより、冷水および温水を同時に供給する構成とするとともに、エンジンに発生する廃熱をも利用することにより、全体としての熱効率を大幅に改善することができる。すなわち、本発明では、燃料はまずポテンシャルが高くて利用しやすい動力に利用し、ついでカスケード式に温度の高い排気ガスを利用して排ガスボイラで蒸気を発生し、前者の動力を用いて圧縮式冷凍機を駆動し、後者の蒸気と不足分を補うボイラの蒸気を利用して吸収式冷凍機を駆動している。しかも冷水のみでなく、これらの冷凍機の機能を活かして、通常は冷却水に捨てられる冷水からの放熱を熱回収して温水に有効に利用し、冷水と温水とを同時に供給するとともに、駆動源であるエンジンの運転により発生する廃熱をも熱源として用いることにより、全体システムとしての効率を大幅に改善している。勿論このためには各機器を単に組み合わせるのではなく、各エネルギー源(動力及び排気ガス)の特性を考慮し、かつ複数種類の冷凍機を特性と温水及び冷水の順序を巧みに組み合わせることによって、はじめて全体としての効率を大幅に改善することが可能になったものである。
【0041】
そして、冷水負荷へ供給する冷水の温度を検出し、この冷水の温度が予め定められた温度になるように、エンジンへ供給される燃料の量を制御することで、熱利用システムとして予め設定した温度の冷水を安定して供給することができる。
【0042】
また、エンジンの冷却水の温度を吸収式冷凍機の蒸発器から出るブライン温度を検出し、ボイラの燃料の量を制御することで、エンジンの運転を安定して行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の熱利用システムの実施例を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 流量制御弁
3 過給器(スーパーチャージャー)
4 エアークーラー
5 オイルクーラー
6 ジャケット
7 流量制御弁
8 流量制御弁
13 圧縮機
14 圧縮式冷凍機の凝縮器
16 圧縮式冷凍機の蒸発器
18 排ガスボイラ
19 補助ボイラ
20 流量制御弁
24 吸収式冷凍機
25 吸収式冷凍機の再生器
26 吸収式冷凍機の凝縮器
27 吸収式冷凍機の蒸発器
28 吸収式冷凍機の吸収器
29 冷水戻り管
30 冷水送り管
31 温水戻り管
32 温水送り管
33 温度検出器
34 制御装置
35 温度検出器
36 制御装置

Claims (6)

  1. エンジンの排気ガスを熱源とし蒸気を生成する排ガスボイラと、蒸気発生用のボイラと、
    前記エンジンで駆動される冷媒圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器を備える圧縮式冷凍機と、
    前記排ガスボイラで生成した蒸気及び前記ボイラで発生した蒸気を熱源とする再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器を備える吸収式冷凍機と、
    冷水利用装置からの戻り冷水を前記圧縮式冷凍機の蒸発器で冷却した後、前記冷水利用装置に供給する冷水配管と、
    温水利用装置からの戻り温水の一部を前記圧縮式冷凍機の凝縮器で加熱した温水と、前記温水利用装置からの戻り温水の残りを前記吸収式冷凍機の吸収器及び凝縮器で順に加熱した温水とを混合した後、前記温水利用装置に供給する温水配管と、
    前記エンジン用のクーラーを前記吸収式冷凍機の蒸発器を用いて冷却するように配管された冷却水循環配管とを備えて成ることを特徴とする熱利用システム。
  2. 前記温水利用装置からの戻り温水の一部を前記圧縮式冷凍機の凝縮器で加熱した後さらに前記エンジンのジャケット冷却水との熱交換により再加熱することを特徴とする請求項1に記載の熱利用システム。
  3. 前記エンジン用のクーラーは、過給器からの空気を冷却するエアークーラー及び前記エンジンのオイルを冷却するオイルクーラーであることを特徴とする請求項1及び2に記載の熱利用システム。
  4. 前記冷水利用装置へ供給する冷水の温度を検出して、この冷水の温度が予め定められた温度になるように、エンジンへ供給する燃料の量を制御することを特徴とする請求項1ないし3に記載の熱利用システム。
  5. 前記エンジン用のクーラーの冷却に使用される前記吸収式冷凍機の蒸発器から出るブラインの温度を検出し、エンジン用のクーラーの冷却に供給するブラインの温度が予め定められた温度になるように、前記ボイラへ供給する燃料の量を制御することを特徴とする請求項1ないし4に記載の熱利用システム。
  6. 前記冷水利用装置へ供給する冷水の温度を検出して予め定められた温度になるように、エンジンへ供給される燃料の量を制御するとともに、前記エンジン用のクーラーの冷却に使用される前記吸収式冷凍機の蒸発器から出るブラインの温度を検出して、このブラインの温度が予め定められた温度になるように、前記ボイラへ供給される燃料の量を制御することを特徴とする請求項1ないし4に記載の熱利用システム。
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