JP4092537B2 - ポリエーテル系重合体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエーテル系重合体の製造方法に関する。より詳しくは、触媒を用いてオキシラン基を含有する単量体を重合するポリエーテル系重合体の製造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエーテル系重合体はイオン伝導性に優れ、OA機器用ゴムロールや樹脂の帯電防止剤として利用されている。さらに近年では、高分子固体電解質としての利用についても検討が進められている。高分子固体電解質は加工性、柔軟性に優れることから電池形状の自由度が高く、さらには電解液を含まないことから安全性の面でもその開発が期待されている。
【0003】
従来、ポリエーテル系重合体は、溶液重合法または溶媒スラリー重合法などにより、所定の重合触媒を用いてオキシラン基を含有する単量体を重合して製造されている。重合触媒としては、有機アルミニウム化合物、有機亜鉛化合物、有機スズ化合物などの有機金属化合物が用いられる。
【0004】
ところで、ポリエーテル系重合体を固体電解質として使用する場合は、架橋可能な反応性官能基を有するポリエーテル系重合体をフィルム状に成形し、次いでこのフィルムを有機過酸化物などのラジカル開始剤を用いたり、活性放射線を照射するなどにより架橋して使用するのが通常である。
しかしながら、この架橋可能な反応性官能基を有する重合体を製造する際に、架橋可能なモノマーを使用するので重合時に架橋物を生成しやすい。このような架橋物を多く含む共重合体を用いると、加工性やフィルムの均一性が損なわれるため電池性能や安全性の低下の原因となっていた。
【0005】
トリイソブチルアルミニウムにジアザビシクロウンデセンの有機酸塩とリン酸を反応させた触媒(特公昭56−51171号公報)を用いると、比較的架橋物の少ない重合体が得られるが、架橋物の生成 量が重合系の不純物など僅かな条件の違いに影響されるため、架橋物の生成をさらに抑制する方法が求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
かかる実情に鑑み、本発明の目的は、重合活性を低下させることなく、架橋物の生成の少ないポリエーテル系重合体を製造する方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記目的を達成すべく鋭意検 討した結果、活性水素を有しないルイス塩基性物質の存在下にオキシラン単量体を重合することにより、重合活性を低下させることなく架橋物の生成を抑制できることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【0008】
かくして本発明によれば、アセトニトリルの存在下に、オキシラン基を含有する単量体を重合できる有機アルミニウム化合物を含有する触媒を用いてオキシラン基を含有する単量体を重合することを特徴とするポリエーテル系重合体の製造方法が提供される。この製造方法では、重合反応中に、反応系にアセトニトリルを添加することが好ましい。オキシラン基を含有する単量体は、全単量体に対し0.1〜20モル%のエチレン性不飽和エポキシドを含むことが好ましい。重合に際しては、重合溶媒として、芳香族炭化水素、鎖状飽和炭化水素、または脂環式炭化水素を用いることが好ましい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法は、ポリエーテル系重合体の製造方法であって、アセトニトリルの存在下にオキシラン基を含有する単量体(以下、オキシラン単量体ということがある。)を重合することを特徴とする。本発明の製造法により得られるポリエーテル系重合体は、オキシラン化合物の開環重合体である。
【0010】
本発明の製造方法において用いられる単量体はオキシラン基を含有する化合物である。本発明の方法は、特に単量体成分として架橋性官能基を有するオキシラン単量体(以下、架橋性オキシラン単量体という)を含む場合に好ましく適用される。本発明の製造方法によれば、従来の方法では重合時に架橋反応を起こす場合がある架橋性オキシラン単量体を用いても、重合時の架橋を抑制できる。
【0011】
架橋性オキシラン単量体としては、例えば、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブテニルグリシジルエーテル、o−アリルフェニルグリシジルエーテルなどのエチレン性不飽和グリシジルエーテル;クロロプレンモノエポキシド 、4,5−エポキシ−2−ペンテン、3,4−エポキシ−1−ビニルシクロヘキセン、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエン、3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−9−デセンなどのアルケニルエポキシド;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジル−4−ヘプテノエート、グリシジルソルベート、グリシジルリノレート、グリシジル−4−メチル−3−ペンテノエート、3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、4−メチル−3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステルなどのエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジルエステル類;などのエチレン性不飽和エポキシドが挙げられる。
【0012】
また、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリンなどのエピハロヒドリン類;p−クロロスチレンオキシド、ジブロモフェニルグリシジルエーテル;などのハロゲン置換オキシラン単量体も例示できる。
【0013】
また、架橋性オキシラン単量体以外のオキシラン単量体を用いてもよい。その具体例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポキシエイコサンなどのアルキレンオキシド;メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテルなどのアルキルグリシジルエーテル;スチレンオキシド、フェニルグリシジルエーテルなどのアリールエポキシド;などが挙げられる。
【0014】
オキシラン単量体は、それぞれ単独で用いても、2種以上を併用してもよい。架橋性オキシラン単量体としてエチレン性不飽和エポキシドを用いる場合の使用量は、全単量体量に対し好ましくは0.1〜 20モル%、より好ましくは1〜15モル%、特に好ましくは2〜13モル%の割合である。
架橋性オキシラン単量体としてハロゲン置換オキシラン単量体を用いる場合の使用量は、全単量体量に対し好ましくは5〜 95モル%、より好ましくは8〜80モル%、特に好ましくは30〜70モル%の割合である。
本発明の製造方法は、架橋性オキシラン単量体としてエチレン性不飽和エポキシドを用いる場合に特に好ましく適用される。
【0015】
本発明においては、アセトニトリルを必須成分として用いる。
【0016】
アセトニトリルの全単量体量に対する使用量は、通常、0.01〜20重量% 、好ましくは、0.05〜10重量%、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0017】
本発明の製造方法においては、触媒を使用する。触媒としては、オキシラン基を含有する単量体を重合でき、有機アルミニウム化合物を含有するものであれば特に限定されない。例えば、有機アルミニウムに水とアセチルアセトンを反応させた触媒(特公昭35−15797号公報)、トリイソブチルアルミニウムにリン酸とトリエチルアミンを反応させた触媒(特公昭46−27534号公報)、トリイソブチルアルミニウムにジアザビアシクロウンデセンの有機酸塩とリン酸を反応させた触媒(特公昭56−51171号公報)などが挙げられる。中でも、好ましくはトリイソブチルアルミニウムにリン酸とトリエチルアミンを反応させた触媒を使用すると顕著に架橋物の生成を抑制できる。触媒の調製は公知の方法を利用することができる。例えば、n−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエンなどの炭化水素類、ジエチルエーテルなどの鎖状エーテル類またはこれらの混合物を使用して溶解または分散状態下で各成分を混合することにより調製できる。調製に際し、各触媒成分の添加順序は特に限定されない。
【0018】
本発明の製造方法では、溶液重合法または溶媒スラリー重合法によりオキシラン単量体を重合する。重合溶媒としては、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−へキサンなどの鎖状飽和炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭 化水素;などが用いられる。溶媒の使用量は特に限定されないが、単量体濃度が1〜50重量%、さらには10〜30重量%になるように用いることが好ましい。
重合法としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロペンタンなどの溶媒を用いて、溶媒スラリー重合することが好ましい。
【0019】
重合反応は、単独の反応器で触媒調製と重合を回分操作で行ってもよく、別の反応器で調製した触媒と単量体を重合反応器へ連続的に添加して連続重合を行ってもよい。また、別の反応器で調製した触媒を重合反応器に入れ、この重合反応器に単量体を添加して半回分式重合を行ってもよい。単量体の添加方法は一括または断続的に行ってもよい。重合温度は通常0〜100℃、好ましくは30〜70℃の範囲であり、重合圧力は通常0.1〜2MPaの範囲で行われる。
【0020】
溶媒スラリー重合においては、溶媒に不溶な重合体を与える単量体と溶媒に可溶な重合体を与える単量体とで予め触媒を処理しておくことが、重合反応系の安定性の観点から好ましい。触媒の処理は、触媒成分と少量の各単量体とを混合し、0〜100℃、好ましくは30〜50℃の温度で10〜30分熟成させればよい。このようにして熟成した触媒の使用によって重合反応器への重合体の付着を防止することができる。
【0021】
本発明の製造方法において、アセトニトリルの添加時期、添加方法は特に限定されない。例えば、アセトニトリルを触媒調製時に触媒成分のいずれかに予め混合しておいてもよいし、調製後の触媒に添加してもよい。上記の様に単量体で触媒を処理する場合には、処理後にアセトニトリルを添加してもよい。また、重合反応中にアセトニトリルを添加してもよく、この方法によれば架橋体の生成を特に少なくすることができるので好ましい。重合反応中にアセトニトリルを添加する場合は一括で、または断続的に添加してもよく、あるいは予め重合溶媒またはオキシラン単量体中に混合するなどにより連続的に添加してもよい。
【0022】
触媒の調製、および重合に使用される反応容器については、形状材質などは特に限定されることはなく、攪拌機についても任意のものが使用できる。例えば、ファウドラ、マックスブレンド、フルゾーンなどの通常分散重合に好適と考えられているものの他、ヘリカルリボン、ピッチドパドル、マリン、ブルーマージンなどやその変形型が使用でき、必要に応じてバッフルを設けてもよい。
【0023】
特に溶媒に不溶な重合体を与える単量体と溶媒に可溶な重合体を与える単量体とで予め触媒を処理する際に は、強い攪拌シェアの得られる攪拌機を用いるのが好ましく、具体的にはファウドラ、マックスブレンド、ブルーマージンなどが好適である。
【0024】
重合反応終了後、反応混合物に水、アルコールなどの重合停止剤や老化防止剤などを添加し、次いで常法に従って生成ポリマーを分離、洗浄、乾燥して目的のポリエーテル系重合体を得ることができる。
【0025】
【実施例】
以下に実施例、比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。使用した溶媒、単量体などは、全て脱気脱水処理を行ったものを用いた。実施例および比較例におけるすべての操作は不活性ガス中、無水の条件で行った。なお、実施例および比較例中の部および%は、断りのない限り重量基準である。
【0026】
(1)トルエン不溶分 : ポリエーテル系重合体0.2gと100mlのトルエンを 200ml三角フラスコに入れ、40℃で3時間振とうして可溶分を完全に溶解した。150メッシュの金網で濾過してトルエン可溶分を除去した後、金網上の残渣を乾燥して重量を算出した。この乾燥した残渣の元の重合体の重量に対する割合をトルエン不溶分とした。この値が小さいほど架橋物の生成が少ないことを示す。
(2)加工性(ガーベダイ押出試験) : ATSM D−2230−77に準じて、ガーベダイを用いて、ポリエーテル系重合体を押出し、ダイスウェル(%)を求めた。この値が小さい程加工性に優れることを示す。
【0027】
実施例1
攪拌機付きオートクレーブを乾燥して窒素置換し、トリイソブチルアルミニウム158.7部、トルエン1170部、及びジエチルエーテル296.4部を仕込んだ。内温を30℃に設定し、攪拌しながらリン酸23.5部を10分間かけて一定速度で添加した。これにトリエチルアミン12.1部を添加し、60℃で2時間熟成反応し、触媒溶液を得た。
【0028】
攪拌機付きオートクレーブを乾燥して窒素置換し、n−ヘキサン2100部と上記触媒溶液73.1部を仕込んだ。内温を30℃に設定して、攪拌しながら、エチレンオキシドを4部加えて反応させ、次いで、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの等重量混合単量体を8.5部加えて反応させ、シードを形成した。
【0029】
内温を60℃に設定して、シードを形成した重合反応液に、エチレンオキシド340部(90モル%)、プロピレンオキシド14.9部(3モル%)、アリルグリシジルエ ーテル68.4部(7モル%)、アセトニトリル1.3部(全単量体量に対し0.3%)、n−ヘキサン300部からなる混合溶液を5時間かけて連続的に等速度で添加した。添加終了後、2時間反応を行った。重合転化率は99%であった。得られたスラリーに、老化防止剤として4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の5%のトルエン溶液42.4部を添加攪拌し、40℃で真空乾燥して、粉体状の重合体を得た。この重合体の組成、トルエン不溶分およびダイスウェルを測定した結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
実施例2
アセトニトリルの量を12.7部(全単量体量に対し3%)とした他は、実施例1と同様にして重合反応を行った。重合転化率はほぼ100%であった。得られたスラリーから、実施例1と同様にして粉体状の重合体を得た。この重合体の組成、物性を表1に示す。
【0032】
参考例1
アセトニトリルに代えてテトラヒドロフラン(THF)を1.3部添加した他は、実施例1と同様にして重合反応を行った。重合転化率は98%であった。得られたスラリーから、実施例1と同様にして粉体状の重合体を得た。この重合体の組成、物性を表1に示す。
【0033】
参考例2
THFの量を12.7部とした他は、参考例1と同様にして重合反応を行った。重合転化率は98%であった。得られたスラリーから、実施例1と同様にして粉体状の重合体を得た。この重合体の組成、物性を表1に示す。
【0034】
参考例3
アセトニトリルに代えて酢酸エチルを1.3部添加した他は、実施例1と同様にして重合反応を行った。重合転化率は99%であった。得られたスラリーから、実施例1と同様にして粉体状の重合体を得た。この重合体の組成、物性を表1に示す。
【0035】
実施例3
各単量体の使用量をエチレンオキシド302部(80モル%)、プロピレンオキシド74.5部(15モル%)、アリルグリシジルエーテル48.9部(5モル%)とした他は、実施例2と同様に同様にして重合反応を行った。重合転化率は98%であった。得られたスラリーから、実施例1と同様にして粉体状の重合体を得た。この重合体の組成、物性を表1に示す。
【0036】
比較例1
アセトニトリルを添加しなかった他は、実施例1と同様にして重合反応を行った。重合転化率は98%であった。得られたスラリーから、実施例1と同様にして粉体状の重合体を得た。この重合体の組成、物性を表1に示す。
【0037】
比較例2
アセトニトリルに代えてメタノールを1.3部(全単量体量に対し0.3%)添加した他は、実施例1と同様にして重合反応を行った。重合転化率は65%であった。得られたスラリーから、実施例1と同様にして粉体状の重合体を得た。この重合体の組成、物性を表1に示す。
【0038】
表1から明らかなように、活性水素を有しないルイス塩基性物質であるアセトニトリルの存在下に重合を行うと、トルエン不溶分が少ない重合体が得られた。また得られた重合体はダイスウェルが小さく、成形加工性に優れることが分かる(実施例1〜3)。それに対し、ルイス塩基を添加しない場合は、トルエン不溶分が多くなり、ダイスウェルも大きく加工性に劣る(比較例1)。また、活性水素を含むルイス塩基であるメタノールを添加すると、トルエン不溶分は減少するが、重合転化率が低く、重合活性が低下することが分かった(比較例2)。
【0039】
【発明の効果】
本発明方法を実施することにより、重合活性を低下させることなく、重合中の架橋物の生成が著しく抑制される。
また、得られるポリエーテル系重合体は架橋物が少なく、成形加工性に優れるので、表面が平滑な成形物が容易に得られる。この特性を生かして、固体電解質などのイオン伝導性材料のほか、紡績用ゴムロール、OA機器用ゴムロールなどのゴムロールや、水膨潤止水シール、パッキンなどの封止材料に好適に使用できる。
Claims (4)
- アセトニトリルの存在下に、オキシラン基を含有する単量体を重合できる有機アルミニウム化合物を含有する触媒を用いてオキシラン基を含有する単量体を重合することを特徴とするポリエーテル系重合体の製造方法。
- 重合反応中に、反応系にアセトニトリルを添加する請求項1記載の製造方法。
- オキシラン基を含有する単量体が、0.1〜20モル%のエチレン性不飽和エポキシドを含むものである請求項1または2に記載の製造方法。
- 重合溶媒として、芳香族炭化水素、鎖状飽和炭化水素、または脂環式炭化水素を用いる請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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