JP4134617B2 - 高分子固体電解質用組成物の製造方法、高分子固体電解質の製造方法および電池の製造方法 - Google Patents

高分子固体電解質用組成物の製造方法、高分子固体電解質の製造方法および電池の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池などの電気化学デバイスに好適な高分子固体電解質組成物の製造方法、特にリチウム二次電池用材料として好適な架橋高分子固体電解質組成物の製造方法、高分子固体電解質の製造方法および電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電池用電解質は、イオン伝導性の点から液状またはゲル状のものが用いられているが、液漏れによる機器の損傷の惧れがあることから強度の高い外装を使用しなければならず、そのため、電池の小型軽量化に限界があるなどの問題が指摘されている。
上記問題に対処するため、高分子固体電解質が検討されている。高分子固体電解質は加工性および柔軟性に優れることから電池形状の自由度が高く、さらには電解液を含まないことから安全性の面でもその開発が期待されている。
【0003】
例えば、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体に特定のアルカリ金属塩を含有させてイオン伝導性固体電解質に応用する試みが既に提案されている(特開昭61−83249号公報、特開昭63−136407号公報、特開平2−24975号公報など)が、イオン伝導性、機械的特性ともにより優れたものが求められている。さらに、電池などに使用される高分子固体電解質は、その製造工程においてフィルム状で取り扱われるため、フィルム成形性に優れた材料であることも必要とされており、また電池出力を向上するためにはフィルムを出来るだけ薄膜化することが求められている。
【0004】
フィルムの薄膜化のためには固体電解質に十分な機械的強度をもたせることが必要である。このため固体電解質としては、架橋可能な反応性官能基を有したポリエーテル系重合体を用いて成形したフィルムを架橋処理したものが使用される。特開2000−123632号公報には、 エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドに、エチレン性不飽和基、反応性ケイ素基、エポキシ基、ハロゲン原子などの反応性官能基を有するオキシラン化合物を共重合してなるポリエーテル系開環共重合体に架橋処理を施したものを高分子固体電解質に用いることが記載されている。この公報によれば、得られるポリエーテル系開環共重合体の架橋体は、良好な加工性、成形性、機械的強度を兼備していると記載されている。
【0005】
しかしながら、加工性および成形性と、機械的強度とは相容れない特性であって、良好でバランスのとれた特性を兼備する架橋体を得るのは困難である。
また、この重合体を製造する際に、架橋可能なモノマーを含む単量体混合物を重合するため、重合時に架橋物を生成して、架橋物含有量の多い共重合体となり易い。架橋物含有量の多い共重合体は、機械的強度が不均一となるためにキャスト法あるいは押し出し法などでフィルム化する際フィルムの厚さを薄くできず、またフィルム中の架橋点密度が不均一になり、フィルムの部位によりイオン伝導度に偏りを生じる問題がある。さらに、フィルム表面平滑性が損なわれるため繰り返し充放電によってデンドライトを生じる惧れがある。
さらに、上記のようなフィルムを固体電解質として用いた二次電池は、充放電を繰返した時にその電池性能の経時低下が比較的大きいという問題点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第一の目的は、架橋物含有量が少なく、フィルム成形時の加工性に優れ、均一で良好なイオン伝導性および機械的強度を有する固体電解質の製造に用いられるポリエーテル系重合体組成物の製造方法を提供することにある。第の目的は、上記の特性を有する固体電解質の製造方法を提供することにある。第の目的は、良好な電池性能を有し、小型化可能な電池、特に繰り返し充放電特性の良好な二次電池の製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ポリエーテル系重合体に、押出機を用いて加熱下に高剪断力処理を施したものは、トルエン不溶分が少なく、フィルム成形性に優れ、均一で良好なイオン伝導性および機械的強度を有する固体電解質として有用なことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば、第一に、ムーニー粘度10〜200のポリエーテル系重合体に、押出機を用いて加熱下で剪断力を加えることによりムーニー粘度を5以上低下させて、ムーニー粘度3〜190を有し、かつ、トルエン不溶分が0〜5重量%であるポリエーテル系重合体を得て、このポリエーテル系重合体に、該重合体に可溶性の電解質塩化合物を配合することを特徴とする高分子固体電解質用組成物の製造方法が提供される。
第二に、ムーニー粘度10〜200のポリエーテル系重合体に、該重合体に可溶性の電解質塩化合物を配合した後、押出機を用いて加熱下で剪断力を加えることにより、ポリエーテル系重合体のムーニー粘度を5以上低下させて、ムーニー粘度3〜190を有し、かつ、トルエン不溶分が0〜5重量%であるポリエーテル系重合体とすることを特徴とする高分子固体電解質用組成物の製造方法が提供される。
第三に、上記のようにムーニー粘度を低下させたポリエーテル系重合体と電解質塩化合物とを含有する上記高分子固体電解質用組成物を架橋することを特徴とする高分子固体電解質の製造方法が提供される。
第四に、上記高分子固体電解質を正極と負極との間に配置することを特徴とする電池の製造方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】
ポリエーテル系重合体
本発明の方法により製造される高分子固体電解質用組成物を構成するポリエーテル系重合体は、オキシラン化合物の開環重合体である。この開環重合体は、オキシラン化合物の単独重合体であっても、2種以上のオキシラン化合物の共重合体であっても、または1種もしくは2種以上のオキシラン化合物と他の単量体との共重合体であってもよい。重合体中のオキシラン化合物単位の種類および量比は限定されないが、単量体単位合計量に基づき、エチレンオキシド単位70〜99モル%およびエチレンオキシド以外のオキシラン単量体単位30〜1モル%を含有し、架橋性オキシラン単量体単位含有量が15モル%以下の共重合体が好ましい。
【0009】
ポリエーテル系重合体中のエチレンオキシド単位量は、より好ましくは75〜97モル%、特に好ましくは80〜95モル%である。重合体中のエチレンオキシド単位量がこの範囲であると、電解質塩化合物の溶解性が良好で、かつ重合体が結晶化し難いので、イオン伝導性が良好である。
【0010】
ポリエーテル系重合体中のエチレンオキシド単量体単位以外のオキシラン単量体単位は、その内の少なくとも一部として、架橋性オキシラン単量体単位を含有することが好ましい。ここで「架橋性オキシラン単量体」とは、これを共重合したポリエーテル系重合体の架橋において、架橋剤を配合したうえ加熱する方法、または紫外線、可視光線、電子線などの活性放射線を照射する方法によって、架橋剤と反応して橋かけ構造を形成し得るオキシラン単量体を指す。ポリエーテル系重合体に架橋性オキシラン単量体単位を含有させると、重合体の架橋により、電解質フィルム強度が向上する。
【0011】
架橋性オキシラン単量体としては、例えば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリンなどのエピハロヒドリン;p−クロロスチレンオキシド、ジブロモフェニルグリシジルエーテルなどのハロゲン置換オキシラン単量体;ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブテニルグリシジルエーテル、o−アリルフェニルグリシジルエーテルなどのエチレン性不飽和グリシジルエーテル;ブタジエンモノエポキシド、クロロプレンモノエポキシド、4,5−エポキシ−2−ペンテン、3,4−エポキシ−1−ビニルシクロヘキセン、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンなどのジエンまたはポリエンのモノエポキシド;3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−9−デセンなどのアルケニルエポキシド;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジル−4−ヘプテノエート、グリシジルソルベート、グリシジルリノレート、グリシジル−4−メチル−3−ペンテノエート、3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、4−メチル−3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステルなどエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジルエステル;などのエチレン性不飽和エポキシドが挙げられる。架橋性オキシラン単量体は2種以上を併用してもよい。これら架橋性オキシラン単量体のうち、ハロゲン置換オキシラン単量体およびエチレン性不飽和グリシジルエーテルが好ましく、中でも、アリルグリシジルエーテルおよびエピクロロヒドリンが特に好ましい。
【0012】
エチレンオキシド以外のオキシラン単量体として、非架橋性のオキシラン単量体を用いてもよい。その具体例としては、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシイソブタン、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポキシエイコサンなどのアルキレンオキシド;メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテルなどのアルキルグリシジルエーテル;スチレンオキシド、フェニルグリシジルエーテルなどのアリールエポキシドなどが挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。重合反応性の高さから、プロピレンオキシドおよび1,2−エポキシブタンが特に好ましい。
【0013】
また、ブタジエンジオキシド、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジオキシドなどのジエポキシ化合物を共重合させてもよい。これらのジエポキシ化合物を用いることにより重合体に分岐構造を導入できる。
【0014】
ポリエーテル系重合体中のエチレンオキシド単位以外のオキシラン単量体単位含有量は、全単量体単位合計量に基づき、1〜30モル%、好ましくは2〜20モル%、より好ましくは3〜15モル%である。
【0015】
エチレンオキシド単位以外のオキシラン単量体単位のうち、架橋性オキシラン単量体単位含有量は、全単量体単位合計量に基づき、0〜15モル%、好ましくは1〜13モル%、より好ましくは2〜11モル%である。架橋性オキシラン単量体単位量が少なすぎるとポリエーテル系重合体の架橋ができず、得られた電解質フィルムの強度が低くなる場合がある。一方、架橋性オキシラン単量体単位量が多すぎるとイオン伝導性が低下し、電解質としての性能が劣る。
【0016】
ポリエーテル系重合体は、溶液重合法または溶媒スラリー重合法などにより、所定のオキシラン化合物を開環重合することにより得ることができる。
重合触媒としては、一般のポリエーテル重合用触媒であれば、特に限定されない。例えば、有機アルミニウムに水とアセチルアセトンを反応させた触媒(特公昭35−15797号公報)、トリイソブチルアルミニウムにリン酸とトリエチルアミンを反応させた触媒(特公昭46−27534号公報)、トリイソブチルアルミニウムにジアザビシクロウンデセンの有機酸塩とリン酸を反応させた触媒(特公昭56−51171号公報)、アルミニウムアルコキサイドの部分加水分解物と有機亜鉛化合物とからなる触媒(特公昭43−2945号公報)、有機亜鉛化合物と多価アルコールからなる触媒(特公昭45−7751号公報)、ジアルキル亜鉛と水からなる触媒(特公昭36−3394号公報)などが挙げられる。中でも、トリイソブチルアルミニウムにジアザビシクロウンデセンの有機酸塩とリン酸を反応させた触媒を用いると、トルエン不溶分が特に少ない重合体が得られるので好ましい。
【0017】
重合溶媒としては、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−へキサンなどの直鎖状飽和炭化水素;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;などが用いられる。
重合方法としては、n−ペンタン、n−へキサン、シクロペンタンなどの溶媒を用いて溶媒スラリー重合することがが好ましい。溶媒スラリー重合においては、溶媒に不溶な重合体を与える単量体と溶媒に可溶な重合体を与える単量体とで予め触媒を処理しておくことが、重合反応系の安定性の観点から好ましい。触媒の予備処理は、触媒成分と少量の各単量体とを混合し、0〜100℃、好ましくは30〜50℃の温度で10〜30分熟成させればよい。このようにして熟成した触媒の使用によって重合反応器壁面への重合体の付着を防止することができる。
【0018】
重合反応は、0〜100℃、好ましくは30〜70℃で、回分式、半回分式、連続式などの任意の方法で行うことができる。
重合後のスラリーから重合体を取出す方法および重合体の乾燥方法、製品化方法は、特に限定されることはなく、任意の方法を採ることができる。例えば、重合体粒子をろ過または遠心分離した後、直接、押出機へ導入して乾燥すると同時に高剪断力を加えてもよい。また、ろ過後の重合体粒子をろ過機中で攪拌しつつそのまま真空乾燥して重合体を粒子形状でそのまま得てもよい。
【0019】
高剪断力処理
本発明の製造方法においては、ムーニー粘度10〜200のポリエーテル系重合体に、押出機を用いて加熱下で剪断力を加え、ムーニー粘度を5以上低下させて、ムーニー粘度3〜190を有し、かつ、トルエン不溶分が0〜5重量%であるポリエーテル系重合体とする。高剪断力処理前のポリエーテル系重合体のムーニー粘度は10〜200であり、還元粘度は0.7〜20 dl/g、好ましくは0.8〜15 dl/g、より好ましくは1〜10 dl/gである。
【0020】
高剪断力処理によって、ポリエーテル重合体のムーニー粘度は10〜200の範囲から5ポイント以上低下し、ムーニー粘度が3〜190の範囲となる。この際に、還元粘度は、通常 0.2ポイント以上、 好ましくは 0.3ポイント以上、 より好ましくは 0.5ポイント以上低下し、通常 0.5〜15 dl/g、好ましくは0.6〜10 dl/g、より好ましくは0.7〜8 dl/gの範囲となる。この高剪断力処理によって、良好な加工性、フィルム形成性と機械的強度を兼備した重合体を制御性よく得ることができる。
【0021】
この高剪断力処理は、通常、酸素、過酸化物、硝酸塩などのような酸素供与体の不存在下に剪断速度500〜5,000s-1、好ましくは800〜5,000s-1、および温度100〜380℃、好ましくは100〜340℃、より好ましくは120〜280℃において行われる。高い生産性をもって処理を行うには剪断速度は2,000〜5,000s-1であることが望ましい。ここで、酸素供与体の不存在下とは、上記酸素供与体を共存させる態様を含まないことを意味し、必ずしも窒素などの不活性ガス雰囲気下での処理に限定されるものではない。
【0022】
高剪断力処理前のポリエーテル系重合体は、トルエン不溶分含有量が多くても少なくてもよいが、高剪断力処理により、ポリエーテル系重合体のトルエン不溶分含有量を一段と減少させることができる。すなわち、トルエン不溶分含有量が多いポリエーテル系重合体を用いた場合であっても、高剪断力処理後のポリエーテル系重合体はトルエン不溶分含有量が、好ましくは5重量%以下、より好ましくは4重量%以下、特に好ましくは3重量%以下となる。トルエン不溶分が少ないと、キャスト法または押し出し法などによって厚さの薄いフィルムを容易に成形でき、また成形したフィルムを架橋する場合にフィルム中の架橋点密度が均一になり、イオン伝導度がフィルムの部位により偏りのないものとなる。また、フィルム表面平滑性がよく、電極との密着性もよく、電池性能の向上につながる。
【0023】
ここで、「トルエン不溶分」とは、重合体をトルエンに溶解して、可溶分を完全に溶解した時の不溶分の重量の、溶解前の重合体の重量に対する割合である。すなわち、ポリエーテル系重合体0.2gと100mlのトルエンを混合し、40℃で3時間振とうして可溶分を完全に溶解した後、150メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を乾燥して得られた不溶分の重量(a)の、溶解前の重合体の重量(b)に対する割合(a)/(b)(重量%)としてトルエン不溶分が算出される。
【0024】
剪断力を加えるのに適当な装置としては、単軸または多軸スクリューを備えた押出機が挙げられ、特に二軸スクリュー押出機が好ましく用いられる。二軸スクリュー押出機の中でも、完全かみ合い型でスクリューが同方向に回転する二軸押出機が特に好ましい。スクリューの形状は、二条以上のスクリューを用いることが剪断力を加えるうえで好ましく、特に二条スクリューまたは三条スクリューが好ましい。具体的な態様は以下のとおりである。
【0025】
押出機のL/D(長さ/直径)比は、好ましくは少なくとも30であり、より好ましくは30〜50である。L/D比が30より小さいと、冷却ゾーンが充分に確保できず、そのため押出機の出口で重合体が充分に冷却されず、重合体がうまく引取れなかったり、高温で押出されるため、重合体が劣化または架橋物が生成し易い。つまり、重合体は粘度が高いため高剪断下では発熱が非常に大きく、簡単に高温に達する。そのため、押出機から押出される前に重合体を充分冷却することが必要であり、押出機の冷却ゾーンを必要なだけ設けることが望ましい。押出機の出口の重合体温度は、好ましくは260℃以下、より好ましくは170℃以下である。
【0026】
一般に、直列に連なる複数のバレルから構成される押出機を用いて、原料投入用ホッパーに続く押出機の最初の1/3の帯域では、原料を溶融させる。この帯域におけるスクリュー構成は、基本的に送りの搬送セクションで構成され、材料を徐々に圧縮する構成が用いられる。また、設定温度も溶融混練が適当に行われるような設定が好ましく、実際には、混練セクションの設定温度付近まで数段階に上昇させることが好ましい。
【0027】
上記最初の帯域に続く1/3の帯域では、混練セクションで構成されるスクリューが用いられ、スクリューの剪断力を利用して、所定の高温度で重合体に剪断力が付与される。剪断力処理帯域における温度設定は、好ましくは100〜340℃であり、より好ましくは120から280℃である。高温であればあるほど、ムーニー粘度の低下率は大きくなるが、重合体温度の上昇をきたし、充分冷却されないうちに押出され、その結果、上記のごとく重合体の劣化および架橋物の生成を惹き起こすので好ましくない。また、剪断発熱で重合体温度を上昇させるという手段も考えられるが、押出機での安定生産性にかけるため、上記のような温度の設定が好ましい。
【0028】
続く最後の1/3の帯域は、高温に加熱した重合体を冷却する帯域である。この帯域では、さらに脱気用ベントが設けられ、減圧下に未反応単量体、揮発性の副生成物などが除去され、最後に押出しヘッドからムーニー粘度が低下された重合体が押出される。この帯域におけるスクリュー構成は基本的に剪断力の小さい送りの搬送セクションを用いて構成されることが好ましい。つまり、重合体がこの帯域を通過する間に充分冷却される必要があり、その通過に要する時間は、スクリューのピッチで制御することができる。この時の温度設定は100〜250℃である。脱気帯域は1.3〜100kPa、好ましくは90〜100kPaの減圧状態に保持されるが、常圧に保持しても差し支えない。
【0029】
ムーニー粘度の低下度合いは、主に剪断速度を変えて制御することができる。ムーニー粘度の低下に必要な剪断速度は通常500〜5,000s−1の範囲である。ムーニー粘度の低下度合いは、剪断速度の他、温度および時間などの要因に依存しても変わるので、適切な剪断速度は、これらの要因を考慮して所望する低ムーニー粘度が得られるように選定されるべきであり、最適の剪断速度は実験によって容易に求めることができる。
【0030】
高分子固体電解質用組成物および高分子固体電解質
本発明の方法により製造される高分子固体電解質用組成物は、上記のポリエーテル系重合体および、溶解可能な電解質塩化合物を含。電解質塩化合物は、本発明のポリエーテル系重合体または該重合体の架橋体に可溶なものならば格別限定されない。例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、トリフルオロスルホンイミドイオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、AsF6 -、PF6 -、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン酸イオン、7,7,8,8−テトラシアノ−p−キノジメタンイオン から選ばれた陰イオンと、Li、Na、K、Rb、Cs、Mg、CaおよびBaから選ばれたアルカリ金属またはアルカリ土類金属の陽イオンとからなる塩が挙げられる。これらアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩は2種以上併用してもよい。
【0031】
ポリエーテル系重合体に対する電解質塩化合物の使用量は、(電解質塩のモル数)/(重合体中のエーテル酸素の総モル数)の比が、通常0.001〜5、好ましくは0.005〜3、より好ましくは0.01〜1である。電解質塩化合物の使用量が少なすぎると十分な電池性能が得られない。多すぎると加工性、成形性が悪くなり、得られた電解質フィルムの機械的強度が低くなる。また、イオン伝導性も低下する。
【0032】
高分子固体電解質は、上記の組成物を架橋して得られる。ポリエーテル系重合体に電解質塩化合物およびその他架橋剤などを配合してフィルムに成形した後に、架橋処理を施すことが好ましい。架橋方法は特に限定されず、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物などのラジカル発生剤、硫黄または硫黄供与体、メルカプトトリアジン類、チオウレア類などの架橋剤を配合して、加熱する方法が挙げられる。また、紫外線、可視光線、電子線などの活性放射線を照射する方法によって架橋してもよい。中でも、有機過酸化物、アゾ化合物などのラジカル発生剤による架橋、および紫外線、可視光線、電子線などの活性放射線照射による架橋が好ましい。
【0033】
硫黄供与体としては、例えば、モルホリンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィドなどのチウラム類を挙げることができる。
有機過酸化物としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレートなどのパーオキシケタール類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシンなどのジアルキルパーオキサイド類;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテートなどのパーオキシエステル類など、通常、架橋用途に使用されているものが挙げられる。
【0034】
アゾ化合物としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチル-バレロニトリルなどのアゾニトリル化合物;2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]などのアゾアミド化合物;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩などのアゾアミジン化合物などの通常架橋用途に使用されているものが挙げられる。チオウレア類としては、チオウレア、ジブチルチオウレア、トリエチルチオウレアなどを挙げることができる。
【0035】
架橋剤の配合量は、ポリエーテル系重合体100重量部あたりの架橋剤配合量の下限が、好ましくは0.1重量部、より好ましくは0.2重量部、特に好ましくは0.3重量部であり、上限が、好ましくは10重量部、より好ましくは7重量部、特に好ましくは5重量部である。
【0036】
本発明においては、必要により、架橋剤と共に架橋助剤を使用することができる。架橋助剤としては特に限定されない。架橋助剤は2種以上を組み合わせて使用してもよい。架橋助剤の配合量は、ポリエーテル系重合体100重量部あたり、好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部以下、特に好ましく10重量部以下である。架橋助剤が多すぎると、架橋時に架橋速度が早くなりすぎたり、架橋物の表面ヘのブルームが生じたり、架橋物が硬くなりすぎたりする。
【0037】
有機過酸化物架橋剤と組み合わせて用いる架橋助剤としては、例えば、酸化亜鉛、酸化マグネシウムなどの金属酸化物;水酸化カルシウムなどの金属水酸化物;炭酸亜鉛、塩基性炭酸亜鉛などの金属炭酸塩;ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩などが挙げられる。また、有機過酸化物架橋剤を使用した場合には、分子内に少なくとも2つの架橋性の不飽和結合を有する化合物を使用できる。その具体例としては、エチレンジメタクリレート、ジアリルフタレート、N,N−m−フェニレンジマレイミド、トリアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、液状ビニルポリブタジエンなどが挙げられる。
【0038】
紫外線、電子線などの活性放射線による架橋を行う場合は、必要に応じて光架橋剤を添加してもよい。光架橋剤としては、例えば、ベンジルジメチルケタール、トリメチルシリルベンゾフェノン、ベンゾイン、4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテルアントラキノンなどが挙げられる。
【0039】
イオン伝導性を向上させる目的で、本発明の固体電解質に可塑剤を添加してもよい。可塑剤としては、有機溶媒を用いることができ、その具体例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの非プロトン性エステル類およびテトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテルなどの非プロトン性エーテル類が挙げられる。さらに、可塑剤としては、例えば、分子量5,000以下のポリアルキレングリコールの誘導体が好ましく用いられる。
【0040】
高分子固体電解質の製造方法は特に限定されないが、前記各成分を、ロール混合、バンバリー混合、スクリュー混合、溶液混合などの適宜の混合方法により配合した後に、薄膜成形し、架橋することによって製造される。配合順序は、特に限定されないが、熱で分解しにくい成分を充分に混合した後、熱で反応したり、分解しやすい成分(例えば架橋剤、架橋促進剤など)を短時間に混合することが好ましい。可塑剤を添加する場合は、成形架橋した後に長時間かけて含浸させてもよいし、混練時に同時に添加してもよい。なお、熱で分解しにくい成分(可塑剤を含む)は、高剪断力処理によってポリエーテル系重合体を調製するに際し、剪断力処理と同時に重合体中に混合しておいてもよい。なお、前記各成分は、熱分解の起こらない温度で高剪断力処理する場合には、高剪断力処理によってポリエーテル重合体を調製するに際し、剪断力処理と同時に重合体中に混合しておいてもよい。
【0041】
高分子固体電解質用組成物の成形方法および架橋方法は、特に限定されないが、押出成形が適している。成形方法、架橋方法、架橋物の形状などの必要に応じて、成形と架橋を同時に行ってもよいし、成形後に架橋してもよい。
【0042】
電池
上記の高分子固体電解質を用いて電池が製造される。上記高分子固体電解質は、加工性および柔軟性に優れることから電池形状の自由度が高く、また電解液を含まないことから液漏れによる機器の損傷の恐れがなく、安全性の面でも有利である。したがって、多くの電池に対し有用であって、電池の種類は特に限定されない。電池の例としては、リチウム、カリウム、ナトリウムなどのアルカリ金属系電池、亜鉛−塩化銀、マグネシウム−塩化銀、マグネシウム−塩化銅などのハロゲン塩電池、ニッケル−水素電池などのプロトン伝導型電池などが挙げられる。中でもリチウムイオン二次電池が、高電圧、高エネルギーでリチウムイオンの伝導度が固体電解質中で高いので好ましい。
【0043】
リチウムイオン二次電池としては、本発明の高分子固体電解質を含有するセパレータに、正極と負極を備えてなるものが好ましい。セパレータは、高分子固体電解質を単独でフィルム状にして正極と負極の間に配置するか、正極または負極に、高分子固体電解質用組成物の溶液を塗布した後に架橋して複合化することもできる。さらに、他のセパレータ材としてポリプロピレン不織布やポリオレフィン微孔膜のようにな多孔性体を併用してもよい。
【0044】
正極材料としては、リチウムの吸蔵,放出が可能な遷移金属化合物やLixypまたはLixyzp(ただし、MはCo、Ni、Al、SnおよびMnから選択される少なくとも一種、NはAlおよびSnから選択される少なくとも一種、Xは酸素原子または硫黄原子を表し、x、y、z、pはそれぞれ1.1≧x≧0.05、4≧y≧0.85、2≧z≧0.5、5≧p≧1.5の範囲の数である)で表される複合金属酸化物を用いることができる。また、負極材料としては、金属リチウムやリチウムの吸蔵、放出が可能な合金、酸化物およびカーボン材料を使用することができる。正極および/または負極は、これらの材料をポリエーテル系重合体で結合して架橋し、フィルム状としたものを用いてもよい。
【0045】
【実施例】
以下に実施例、比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。使用した溶媒、単量体などは、全て脱気脱水処理を行ったものを用いた。比較例および実施例におけるすべての操作は不活性ガス中、無水の条件で行った。なお、実施例および比較例中の部および%は、特に断りのない限り重量基準である。
【0046】
(1)ムーニー粘度
ポリエーテル系重合体のムーニー粘度(ML1+4、100℃)は、JIS K6300に準じて測定した。
(2)還元粘度
ポリエーテル重合体の2%トルエン溶液の粘度と、トルエンの粘度を、オストワルド粘度計タイプOAを用いて25℃で測定した値より求めた。
(3)ポリエーテル重合体の組成(各単量体単位の含有量)は、H−NMR測定により求めた。
(4)トルエン不溶分
ポリエーテル重合体0.2gと100mlのトルエンを100ml三角フラスコに入れ、40℃で3時間振とうして溶解分を完全に溶解し、150メッシュの金網で濾過してトルエン可溶分を除去した後、金網上の不溶残渣を乾燥して重量(a)を算出した。この乾燥した不溶残渣重量(a)の、溶解前の重合体の重量(b)に対する割合(a)/(b)をトルエン不溶分(重量%)とした。
【0047】
(5)加工性(ガーベダイ押出試験によるダイスウェル)
ATSM D−2230−77に準じて、ガーベダイを用いて、ポリエーテル重合体を押出し、ダイスウェル(%)を求めた。
(6)フィルム表面状態
フィルムの表面を目視観察し、次の3等級基準に従って評価した。
A:表面は全く平滑である。
B:表面肌が粗い部分がある。
C:フィルム成形時にメルトフラクチャーを起こす。
【0048】
(7)フィルム強度
幅7mm×長さ30mmのフィルムの両端を手で把持して引っ張った。フィルム強度は、破断状況に基づき、次の3等級基準により評価した。
A:よく伸び、容易には破断しなかった。
B:比較的容易に破断した。
C:ほとんど伸びずに破断した。
(8)イオン伝導度
イオン伝導度(S/cm)は、30℃、0.1kPa以下で72時間真空乾燥したフィルムを白金電極で挟み、電圧0.5V、周波数範囲5Hz〜13MHzの交流法を用い、複素インピーダンス法により算出した。
【0049】
参考例1(ポリエーテル重合体Aの製造)
攪拌機付きオートクレーブを乾燥して窒素置換し、トリイソブチルアルミニウム158.7部、トルエン1170部およびジエチルエーテル296.4部を仕込んだ。内温を30℃に設定し、攪拌しながらリン酸23.5部を10分間かけて一定速度で添加した。これにトリエチルアミン12.1部を添加し、60℃で2時間熟成反応し、触媒溶液を得た。
攪拌機付きオートクレーブを乾燥して窒素置換し、n−ヘキサン2,100部と上記触媒溶液73.1部を仕込んだ。内温を30℃に設定して、攪拌しながら、エチレンオキシドを4部加えて反応させ、次いで、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの等重量混合単量体を8.5部加えて反応させ、シードを形成した。
【0050】
内温を60℃に設定して、シードを形成した重合反応液に、エチレンオキシド340部(90モル%)、プロピレンオキシド14.9部(3モル%)、アリルグリシジルエーテル68.4部(7モル%)、n−ヘキサン300部からなる混合溶液を5時間かけて連続的に等速度で添加した。添加終了後、2時間反応を行った。重合反応率は98%であった。得られたスラリーに、老化防止剤として4,4'−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の5%トルエン溶液42.4部を添加攪拌し、40℃で真空乾燥して、きれいな粉体状の重合体サンプルを得た。
このようにして得られたポリエーテル重合体Aの組成、物性を表1(実施例1, 2, 3および比較例1の欄)に示す。
【0051】
参考例2(ポリエーテル重合体Bの製造)
攪拌機付きオートクレーブを乾燥して窒素置換し、トリイソブチルアルミニウム158.7部、トルエン1,170部およびジエチルエーテル296.4部を仕込んだ。内温を30℃に設定し、攪拌しながらリン酸31部を10分間かけて一定速度で添加した。これにトリエチルアミン12.1部を添加し、60℃で2時間熟成反応し、触媒溶液を得た。
上記のように調製された触媒を用いた他は参考例1と同様にして粉体状の重合体を得た。このようにして得られたポリエーテル重合体Bの組成、物性を表1(実施例4および比較例2の欄)に示す。
【0052】
参考例3(重合体Cの製造)
密栓した耐圧ガラスボトルを窒素置換して、トルエン180部およびトリイソブチルアルミニウム60部を仕込んだ。ガラスボトルを氷水に浸漬して冷却後、ジエチルエーテル224.2部を添加し攪拌した。次に、氷水で冷却しながら、リン酸8.89部を添加し、さらに攪拌した。この時、トリイソブチルアルミニウムとリン酸の反応により、ボトル内圧が上昇するので適時脱圧を実施した。次に1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7のギ酸塩8.98部を添加した。得られた反応混合物は60℃の温水浴内で1時間熟成反応して触媒溶液を得た。こうして得られた触媒溶液を用いた他は、参考例1と同様にして粉体状の重合体を得た。
このようにして得られたポリエーテル重合体Cの組成、物性を表1(実施例5の欄)に示す。
【0053】
比較例1(固体電解質の調製、評価)
参考例1で得られたポリエーテル系重合体A、3,000部にビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウムを電解質塩のモル数/ポリエーテルの酸素原子のモル数の比が0.05となるように添加し、光架橋剤ベンジルジメチルケタールを3部加えてよく混合した。この混合物を二軸押し出し機に供給し、スクリュー温度80℃、回転数150rpm、ダイ温度155℃で押し出した。押し出されたフィルムはポリプロピレン(PP)フィルムに連続的に張り付け、UV照射によって架橋した。PPフィルム上の固体電解質薄膜を剥離したところ、厚みが40μmでフィルム表面は平滑ではなかった。得られたフィルムの強度物性とイオン伝導度を表1に示す。フィルムの機械的強度およびイオン伝導度は十分ではなかった。
【0054】
実施例1〜3(固体電解質の調製、評価)
参考例1で得られたポリエーテル系重合体−1を二軸押出機に供給し下記条件下に高剪断力処理を行った。
二軸押出機:プラスチック工学研究所製BT−40、スクリュー径38mm、スクリュー長1600cm、L/D 42、7バレル構成、
押し出し条件: 処理速度7kg/時間、設定温度:バレル1(投入ゾーン)100℃、 バレル2(溶融ゾーン)200℃、 バレル3〜6(混練、剪断ゾーン)240℃、 バレル7(混練、脱気ゾーン)160℃、96kPa
【0055】
実施例1〜3における高剪断力処理温度、スクリュー回転数、バレル1〜7中滞留時間および剪断速度は表1に示すとおりであった。
高剪断力処理した各ポリエーテル系重合体のムーニー粘度、トルエン不溶分およびダイスウェルを測定した。結果を表1に示す。
さらに、高剪断力処理した各ポリエーテル系重合体について、比較例1と同様な処方に従って架橋性組成物を調製し、押出フィルムを作成して、フィルム諸特性の評価試験を行なった。結果を表1に示す。
【0056】
比較例2(固体電解質の調製、評価)
ポリエーテル系重合体Aを、参考例2で得られたポリエーテル系重合体Bに変えた他は、比較例1と同様に固体電解質薄膜を作製し、その特性を評価した。
固体電解質薄膜表面は平滑ではなかった。得られたフィルムの強度物性とイオン伝導度を表1に示す。フィルムの機械的強度およびイオン伝導度は十分ではなかった。
【0057】
実施例4(固体電解質の調製、評価)
ポリエーテル系重合体Aを、参考例2で得られたポリエーテル系重合体Bに変えた他は、実施例1と同様に高剪断力処理した。高剪断力処理したポリエーテル系重合体のムーニー粘度、トルエン不溶分およびダイスウェルを測定した結果を表1に示す。
また、実施例2と同様に、高剪断力処理したポリエーテル系重合体固体電解質薄膜を作製し、その特性を評価した。固体電解質薄膜表面は平滑であった。得られたフィルムの強度物性とイオン伝導度を表1に示す。
【0058】
実施例5(固体電解質膜の調製、評価)
ポリエーテル重合体Aを、参考例3で得られたポリエーテル重合体Cに変え、二軸押し出し条件をスクリュー温度120℃、回転数200rpm、ダイ温度140℃とした他は、比較例1と同様にポリエーテル重合体固体電解質薄膜を作製し、その特性を評価した。固体電解質薄膜表面は平滑であった。得られたフィルムの強度物性とイオン伝導度を表1に示す。
上記高剪断力処理によるポリエーテル重合体の物性変化を調べるため、ビストリフルオロメチルスルホニルイミドリチウムとベンジルジメチルケタールを加えない他は、上記と同じ条件で二軸押し出しを行った。押し出された重合体のムーニー粘度、トルエン不溶分、還元粘度およびダイスウェルを測定した。結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
Figure 0004134617
【0060】
表1から明らかなように、高剪断力処理を行わなかったポリエーテル系重合体を含有する高分子固体電解質用組成物(比較例1および2)は、重合体中のトルエン不溶分が多く、重合体の粘度が高いため、その押出加工性が悪く、平滑な表面肌が得られず、該組成物を架橋して得られた高分子固体電解質フィルムの機械的強度も低い。対照的に、高剪断力処理を行なって調製した本発明のポリエーテル系重合体を含有する高分子固体電解質用組成物(実施例1〜5)は、重合体中のトルエン不溶分が少なく、重合体の粘度が低いため、その押出加工性が良好であり、特にスウェルと表面肌の平滑性に優れる。また該組成物を架橋して得られた高分子固体電解質フィルムは十分な強度と柔軟性、イオン伝導性を有している。
【0061】
実施例6(リチウムイオン二次電池の作製、評価)
実施例2で高剪断力処理したポリエーテル系重合体4g、コバルト酸リチウム粉末5g、グラファイト4g、ジクミルパーオキサイド0.01gおよびアセトニトリル30mlを混合してペーストとし、これをアルミ箔上に塗布して乾燥した。これを150℃で2時間加熱することにより、架橋した正極フィルムを作成した。
実施例2で得られた固体電解質フィルムを上記正極フィルムとリチウム金属箔で挟み込んで貼り合わせることで電池を組み立てた。
20mm×20mmの大きさで電池の充放電特性を調べた。4.2Vまで0.2mAで充電し、2.7Vまで0.2mAで放電する、定電流充放電試験を行った。3サイクル目の放電容量を100%とすると、10サイクル目では97%、50サイクル目では92%の放電容量であった。このように、本発明のポリエーテル系重合体を含有する高分子固体電解質用組成物を用いて作製したリチウムイオン二次電池は、充放電を繰り返したときの放電容量の低下が小さい。
【0062】
【発明の効果】
本発明に従って、高剪断力処理されたポリエーテル系重合体は、トルエン不溶分が少なく、フィルム成形性に優れ、均一で良好なイオン伝導性および機械的強度を有する。このポリエーテル系重合体を含む高分子固体電解質は、成形加工性および柔軟性に優れることから電池形状の自由度が高く、例えば、薄膜状のものを容易に形成することができる。電解液を含まないことから液漏れによる機器の損傷の惧れがなく、安全性の面でも有利である。したがって、電池、コンデンサーなどとして有用であり、特にリチウムイオン二次電池に好適である。このリチウムイオン二次電池は、充放電を繰り返したときの放電容量の低下が小さい。

Claims (6)

  1. ムーニー粘度10〜200のポリエーテル系重合体に、押出機を用いて加熱下で剪断力を加えることによりムーニー粘度を5以上低下させて、ムーニー粘度3〜190を有し、かつ、トルエン不溶分が0〜5重量%であるポリエーテル系重合体を得て、このポリエーテル系重合体に、該重合体に可溶性の電解質塩化合物を配合することを特徴とする高分子固体電解質用組成物の製造方法。
  2. ムーニー粘度10〜200のポリエーテル系重合体に、該重合体に可溶性の電解質塩化合物を配合した後、押出機を用いて加熱下で剪断力を加えることにより、ポリエーテル系重合体のムーニー粘度を5以上低下させて、ムーニー粘度3〜190を有し、かつ、トルエン不溶分が0〜5重量%であるポリエーテル系重合体とすることを特徴とする高分子固体電解質用組成物の製造方法。
  3. ムーニー粘度を5以上低下させてなる該ポリエーテル重合体の2%トルエン溶液について25℃で測定した粘度から求めた該ポリエーテル重合体の還元粘度が0.5〜15 dl/gである請求項1または2に記載の高分子固体電解質用組成物の製造方法。
  4. ポリエーテル重合体が、エチレンオキシド単位70〜99モル%およびプロピレンオキシド単位30〜1モル%からなり、かつ、アリルグリシジルエーテル単位を全単量体単位に対し15モル%以下含む請求項1〜のいずれかに記載の高分子固体電解質用組成物の製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の製造方法により得られる高分子固体電解質用組成物を架橋することを特徴とする高分子固体電解質の製造方法。
  6. 請求項に記載の製造方法により得られる高分子固体電解質を正極と負極との間に配置することを特徴とする電池の製造方法。
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