JP2006252878A - イオン伝導性組成物の製造方法 - Google Patents

イオン伝導性組成物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 フィルム加工性に優れ、十分な機械的強度を有し、しかも、イオン伝導度およびカチオン輸率の高いイオン伝導性組成物の製造方法、およびこの製造方法により得られるイオン伝導性組成物を含有する固体電解質組成物を提供すること。
【解決手段】 イオン伝導性高分子と、金属酸化物フィラーとを含有するイオン伝導体組成物を製造する方法であって、前記イオン伝導性高分子と前記金属酸化物フィラーとを混練する際に、13族元素を含む化合物を共存させて、混練することを特徴とするイオン伝導性組成物の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、固体電解質組成物などに用いられるイオン伝導性組成物の製造方法、および該製造方法により得られるイオン伝導性組成物を含む固体電解質組成物、ならびに該固体電解質組成物からなる固体電解質を有するリチウム二次電池に関する。
近年、ノート型パソコン、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯端末の普及が著しい。これら携帯端末の電源には、通常、リチウム二次電池が使用されている。携帯端末は、より快適な携帯性が求められており、そのため小型化、薄型化、軽量化、高性能化が急速に進んでおり、これらの電源として用いられるリチウム二次電池に対しても、携帯端末に対するのと同様に、小型化、薄型化、軽量化、高性能化が要求されている。
一方で、このようなリチウム二次電池においては、電解質として、通常、液体状あるいはゲル状の電解質が用いられている。そのため、液漏れによる機器の破損を防止するために、強度が高く、比較的に厚い外装を使用する必要があり、電池の小型・軽量化に限界があることなどの問題点が指摘されている。
これに対して、高分子固体電解質が検討されている。高分子固体電解質は、加工性や柔軟性に優れている。そのため、リチウム二次電池の電解質として、高分子固体電解質を使用することにより、電池形状の自由度を高くすることができるという利点を有する。また、このような高分子固体電解質は、電解液を含まないことから安全性の面でもその開発が期待されている。
このようなリチウム二次電池は、正極(たとえば、LiCoO、LiMn)と負極(たとえば、カーボンや金属リチウム)との間を、電解質に含有されたリチウムイオンが、行き来することにより充放電を繰り返す、いわゆるロッキング・チェア型の電池である。そのため、上述の高分子固体電解質を、リチウム二次電池用の電解質として使用するためには、高いイオン伝導性を有することだけでなく、電荷キャリアであるリチウムイオンのイオン輸率(カチオン輸率)が高いことが要求される。
高分子固体電解質のカチオン輸率の向上を目的として、たとえば、特許文献1〜5には、テトラシロキシアルミナート構造を有する高分子固体電解質材料が開示されている。これらの文献においては、高分子にテトラシロキシアルミナート構造を導入することにより、アニオンを高分子骨格中に固定化し、カチオン輸率の向上を図っている。しかしながら、これらの文献に記載されている高分子材料は、工業的な製造が困難であるという問題に加えて、成膜したときの機械強度が乏しく、フィルム加工性に劣るという問題もあった。さらに、これらの材料では、電荷キャリアであるカチオン濃度を上げることが困難であり、イオン伝導性が不十分であった。
また、特許文献6〜8には、アニオン捕捉機能を有するホウ素化合物を含むイオン伝導性高分子が、それぞれ開示されている。具体的には、特許文献6には、ボロキシン環構造を有するイオン伝導性高分子が、特許文献7には、トリアルコキシボロキシン化合物を含むイオン伝導性高分子が、特許文献8には、ボロシロキサン構造を有するイオン伝導性高分子が、それぞれ開示されている。
しかしながら上記特許文献6〜8では、アニオン捕捉機能を有する各種化合物を電解質ポリマー中に溶解、分散、固定化させることが非常に困難であり、そのため、カチオン輸率の改善効果やイオン伝導度が不十分であり、また、電解質と正極・負極との界面抵抗も高くなってしまうという問題があった。さらに、これら特許文献6〜8に記載されているようなアニオンを高分子構造に固定化したイオン伝導性高分子は、合成が非常に難しく、工業的な実用化は困難であった。
特開平10−74418号公報 特開平10−231366号公報 特開平11−43615号公報 特開平11−111049号公報 特開2000−276942号公報 特開平11−54151号公報 特開2001−55441号公報 特開2002−179800号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、固体電解質組成物などに含有されるイオン伝導性組成物において、フィルム加工性に優れ、十分な機械的強度を有し、しかも、イオン伝導度およびカチオン輸率の高いイオン伝導性組成物を製造するための方法、およびこの方法により得られるイオン伝導性組成物を含有する固体電解質組成物を提供することである。さらに、本発明は、このような固体電解質組成物を電解質として有し、電解質と正極・負極との間の界面抵抗が低く、充放電特性に優れたリチウム二次電池を提供することも目的とする。
本発明者等は、上記目的を達成すべく鋭意検討を行った結果、イオン伝導性組成物を製造する方法において、イオン伝導性高分子と金属酸化物フィラーとを混練する際に、13族元素を含む化合物を共存させて、これらを混練することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明のイオン伝導性組成物の製造方法は、
イオン伝導性高分子と、金属酸化物フィラーとを含有するイオン伝導体組成物を製造する方法であって、
前記イオン伝導性高分子と前記金属酸化物フィラーとを混練する際に、13族元素を含む化合物を共存させて、混練することを特徴とする。
本発明のイオン伝導性組成物の製造方法において、前記混練は、混練機にて、加熱された状態で行うことが好ましい。
本発明のイオン伝導性組成物の製造方法において、好ましくは、前記金属酸化物フィラーが、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウムから選択される1種または2種以上の金属酸化物からなる金属酸化物フィラーである。
本発明のイオン伝導性組成物の製造方法において、好ましくは、前記金属酸化物フィラーが、比表面積が0.2〜1,000m/gの範囲にある金属酸化物フィラーである。
本発明のイオン伝導性組成物の製造方法において、前記13族元素を含む化合物は、ホウ素含有化合物であることが好ましく、より好ましくは、ボロキシン化合物である。
本発明のイオン伝導性組成物の製造方法において、前記イオン伝導性高分子と前記金属酸化物フィラーとを混練する際に、さらにアルコキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物およびシラザン化合物から選択される1種または2種以上の化合物を共存させることが好ましい。
本発明のイオン伝導性組成物の製造方法において、好ましくは、前記イオン伝導性高分子が、ポリエーテル重合体である。
より好ましくは、前記ポリエーテル重合体は、エチレンオキシド単量体単位70〜100モル%(ただし、100モル%は含まず)と、前記エチレンオキシド単量体単位と共重合可能なオキシラン単量体単位0〜30モル%(ただし、0モル%は含まず)と、を共重合して得られる重合体である。
本発明の固体電解質組成物は、上記いずれかの方法により得られるイオン伝導性組成物と、アルカリ金属塩と、を含有する。本発明において、上記固体電解質組成物は、上記各成分を混合した組成物の他、この組成物を板状、シート状およびフィルム状などに成形した成形体をも含む概念である。
本発明のリチウム二次電池は、上記の固体電解質組成物で構成してある固体電解質を有する。
本発明の製造方法によれば、13族元素を含む化合物を、金属酸化物フィラー表面に固定化するとともに、イオン伝導性組成物中に、均一に分散させることができる。そのため、13族元素を含む化合物が有しているアニオン捕捉機能を、充分に発揮させることができ、得られるイオン伝導性組成物のカチオン輸率を向上させることができる。しかも、本発明により得られるイオン伝導性組成物は、カチオン輸率だけでなく、フィルム加工性に優れ、十分な機械的強度を有し、高いイオン伝導度を有する。
また、本発明によれば、このようなイオン伝導性組成物に、アルカリ金属塩を含有させることにより、上記特性を有する固体電解質組成物を、得ることができる。特に、このような本発明の固体電解質組成物は、イオン伝導性組成物に含有された金属酸化物フィラーによる補強効果により、フィルム化した際におけるフィルム強度を高くすることができ、特に押出フィルム加工に好適に使用することができる。
さらに、本発明によれば、この固体電解質組成物をリチウム二次電池の固体電解質として使用することにより、電解質と正極・負極間との界面抵抗が低く、充放電特性に優れたリチウム二次電池を得ることができる。
以下、本発明のイオン伝導性組成物の製造方法、本発明の方法により得られるイオン伝導性組成物を含有する固体電解質組成物、およびこの固体電解質組成物からなる固体電解質を有するリチウム二次電池を、順次説明する。
イオン伝導性組成物の製造方法
本発明の製造方法により得られるイオン伝導性組成物は、イオン伝導性高分子と、金属酸化物フィラーと、を混練することにより得られる組成物である。
そして、本発明の製造方法は、このイオン伝導性高分子と、金属酸化物フィラーと、を混練する際に、アニオン捕捉機能を有する化合物である13族元素を含む化合物を共存させて、混練することを最大の特徴とする。
本発明においては、このように、13族元素を含む化合物を、イオン伝導性高分子と金属酸化物フィラーとを混練する際に共存させ、混練することにより、この13族元素を含む化合物を、金属酸化物フィラー表面の官能基と、in-situで反応させることができる。そのため、金属酸化物フィラーにアニオン捕捉機能を付与することができ、しかもこのようなアニオン捕捉機能を有する13族元素を含む化合物を、イオン伝導性組成物中に、均一に分散させることができる。
一方で、イオン伝導性高分子と、金属酸化物フィラーとを、混練した後に、13族元素を含む化合物を添加した場合には、得られるイオン伝導性組成物のアニオン捕捉機能の向上効果、ひいては、カチオン輸率の向上効果が不十分となってしまう。その理由としては必ずしも明らかではないが、13族元素を含む化合物が金属酸化物フィラー表面に結合していないため、アニオンを捕捉した13族元素を含む化合物がイオン伝導性組成物中を移動してしまい、これが電極界面近傍に偏在して、カチオンの移動を阻害することが考えられる。
イオン伝導性高分子と、金属酸化物フィラーと、13族元素を含む化合物と、を混練する方法としては、特に限定されないが、たとえば、ロール混練、ニーダー混練、バンバリー混練、二軸押出し混練などの適宜の方法により混練することができる。また、混練条件についても、特に限定されないが、加熱された状態で混練を行うことが好ましい。加熱された状態で混練を行うことにより、13族元素を含む化合物と、金属酸化物フィラー表面の官能基との反応を促進させることができる。この際の温度としては、好ましくは40℃以上、より好ましくは60℃以上とする。
なお、「加熱された状態」とは、前記金属酸化物フィラー及び13族元素を含む化合物が、好ましくは前記温度範囲に加熱されている状態を意味し、例えば混練機バレル等からの外部加熱による場合以外にも、剪断発熱による加熱等の内部加熱をも含む。
また、混練時間は、好ましくは5〜60分、より好ましくは8〜40分とする。
上記混練条件は、金属酸化物フィラー表面の官能基に対する13族元素を含む化合物の反応性や、13族元素を含む化合物の沸点、イオン伝導性高分子の熱安定性などを勘案して適宜選択すれば良いが、反応を十分に進行させるためには、できるだけ高い温度で混練することが好ましい。
また、二軸押出機などの装置を用いる場合には、一部の混練ゾーンを高温高圧条件に設定しても良いし、脱水あるいは脱アルコール反応を伴う場合には、反応を促進するためにベント部を設けて高温低圧条件に設定することもできる。
次に、本発明の製造方法に用いられるイオン伝導性高分子、金属酸化物フィラー、および13族元素を含む化合物について、説明する。
イオン伝導性高分子
本発明の製造方法に用いるイオン伝導性高分子としては、特に限定されず、一般にイオン伝導性がみとめられる高分子であればいずれも使用できる。このようなイオン伝導性高分子は、数平均分子量が、好ましくは5,000〜500万、より好ましくは1万〜200万、特に2万〜100万の範囲であることが好ましい。数平均分子量が低すぎると、フィルム化した場合における強度が弱くなってしまう傾向にある。一方、高すぎると、混練加工時の粘度が高くなり、取扱性が悪化してしまい、生産性の低下を引き起こすことがある。
イオン伝導性高分子の構造としては、特に限定されないが、ポリエーテル重合体であることが好ましく、特に、エチレンオキシド単量体単位と、これと共重合可能な一種以上のオキシラン単量体単位と、を共重合して得られる重合体であることが好ましい。
エチレンオキシド単量体単位の含有量は、ポリエーテル重合体100モル%に対して、好ましくは70〜100モル%(ただし、100モル%は含まず)、より好ましくは75〜97モル%、さらに好ましくは80〜95モル%である。エチレンオキシド単量体単位の含有量が少なすぎると、イオン伝導度が低くなってしまうため好ましくない。また、エチレンオキシド単量体単位の含有量が多すぎると、結晶性が高くなってしまい、低温でのイオン伝導度が低下する場合がある。
共重合の形式としては、ブロック共重合体でもランダム共重合体でもよく、特に限定されないが、ランダム共重合体が好ましい。ランダム共重合体とすることにより、ポリエチレンオキシド部分の結晶性阻害効果が大きくなるため、特に低温でのイオン伝導性が高くなる傾向にある。また、柔軟性のある主鎖構造を有する重合体に、側鎖としてポリオキシエチレンの短い繰り返し単位をグラフトした櫛型重合体であってもよい。
エチレンオキシド単量体単位と共重合可能なオキシラン単量体単位の含有量は、ポリエーテル重合体100モル%に対して、好ましくは0〜30モル%(ただし、0モル%は含まず)、より好ましくは3〜25モル%、さらに好ましくは5〜20モル%である。
エチレンオキシドと共重合可能な上記のオキシラン単量体の単位中には、その内の少なくとも一部として、架橋性官能基を有するオキシラン単量体単位を含有することが好ましい。本発明において、架橋性官能基を有するオキシラン単量体(以下、架橋性オキシラン単量体という)とは、これを共重合したポリエーテル重合体において、加熱や活性放射線照射などにより架橋構造を形成し得る官能基を有するオキシラン単量体である。
架橋性オキシラン単量体単位の含有量は、ポリエーテル重合体100モル%に対して、通常0〜15モル%、好ましくは1〜13モル%、より好ましくは2〜11モル%である。ポリエーテル重合体に架橋性オキシラン単量体単位を含有させると、電解質用組成物とした際における架橋が容易になり、強度の高い電解質フィルムを容易に得ることができる。
架橋性オキシラン単量体としては、たとえば、ハロゲン置換オキシラン単量体や、エチレン性不飽和エポキシドなどが挙げられる。
ハロゲン置換オキシラン単量体としては、たとえば、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリン、エピフルオロヒドリン、β−メチルエピクロルヒドリンなどのエピハロヒドリンや、p−クロロスチレンオキシド、ジブロモフェニルグリシジルエーテルが挙げられる。
エチレン性不飽和エポキシドとしては、たとえば、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、ブテニルグリシジルエーテル、o−アリルフェニルグリシジルエーテルなどのエチレン性不飽和グリシジルエーテル;ブタジエンモノエポキシド、クロロプレンモノエポキシド、4,5−エポキシ−2−ペンテン、3,4−エポキシ−1−ビニルシクロヘキセン、1,2−エポキシ−5,9−シクロドデカジエンなどのジエンまたはポリエンのモノエポキシド;3,4−エポキシ−1−ブテン、1,2−エポキシ−5−ヘキセン、1,2−エポキシ−9−デセンなどのアルケニルエポキシド;グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、グリシジルクロトネート、グリシジル−4−ヘプテノエート、グリシジルソルベート、グリシジルリノレート、グリシジル−4−メチル−3−ペンテノエート、3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステル、4−メチル−3−シクロヘキセンカルボン酸のグリシジルエステルなどエチレン性不飽和カルボン酸のグリシジルエステル類;が挙げられる。
これらの架橋性オキシラン単量体は単独で用いても、2種以上を併用してもよい。上記各化合物の中でも、ハロゲン置換オキシラン単量体やエチレン性不飽和グリシジルエーテルが好ましく、特に、エピクロロヒドリン、アリルグリシジルエーテルが好ましい。
エチレンオキシドと共重合可能なオキシラン単量体として、上記架橋性のオキシラン単量体とともに、非架橋性のオキシラン単量体(架橋性官能基を有しないオキシラン単量体)を用いてもよい。
非架橋性のオキシラン単量体としては、たとえば、プロピレンオキシド、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシ−イソブタン、2,3−エポキシブタン、1,2−エポキシヘキサン、1,2−エポキシオクタン、1,2−エポキシデカン、1,2−エポキシテトラデカン、1,2−エポキシヘキサデカン、1,2−エポキシオクタデカン、1,2−エポキシエイコサン、1,2−エポキシシクロペンタン、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロドデカンなどのアルキレンオキシド;シクロヘキセンオキシドなどの環式脂肪酸エポキシド;メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテルなどのアルキルグリシジルエーテル;スチレンオキシド、フェニルグリシジルエーテルなどの非エチレン性不飽和エポキシド;2−((2−メトキシエトキシ)メチル)オキシラン、2−((2−(メトキシエトキシ)エトキシ)メチル)オキシランなどのオリゴオキシエチレン鎖を有するオキシラン単量体が挙げられる。これらは2種以上を併用してもよい。上記各化合物の中でも、重合反応性の高いプロピレンオキシド、および1,2−エポキシブタンが好ましい。
イオン伝導性高分子としてのポリエーテル重合体は、溶液重合法または溶媒スラリー重合法などにより、所定のオキシラン化合物を開環重合することにより得ることができる。
重合触媒としては、たとえば、有機アルミニウムに水とアセチルアセトンを反応させた触媒(特公昭35−15797号公報)、トリイソブチルアルミニウムにリン酸とトリエチルアミンを反応させた触媒(特公昭46−27534号公報)、トリイソブチルアルミニウムにジアザビアシクロウンデセンの有機酸塩とリン酸を反応させた触媒(特公昭56−51171号公報)、アルミニウムアルコキサイドの部分加水分解物と有機亜鉛化合物とからなる触媒(特公昭43−2945号公報)、有機亜鉛化合物と多価アルコールからなる触媒(特公昭45−7751号公報)、ジアルキル亜鉛と水からなる触媒(特公昭36−3394号公報)などが挙げられる。
これらの中でも、トルエン不溶分の生成が少ないという理由より、トリイソブチルアルミニウムにジアザビアシクロウンデセンの有機酸塩とリン酸を反応させた触媒を用いることが好ましい。
重合溶媒としては、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素;n−ペンタン、n−へキサンなどの鎖状飽和炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;などが用いられる。
重合方法としては、n−ペンタン、n−ヘキサン、シクロペンタンなどの溶媒を用いた溶媒スラリー重合が好ましい。溶媒スラリー重合においては、溶媒に不溶な重合体を与える単量体と、溶媒に可溶な重合体を与える単量体と、で予め触媒を処理しておくことが、重合反応系の安定性の観点から好ましい。触媒の処理は、触媒成分と少量の上記各単量体とを混合し、0〜100℃、好ましくは30〜50℃の温度で10〜30分熟成させればよい。このようにして熟成した触媒を使用することによって、重合缶への重合体の付着を有効に防止することができる。
重合反応は、0〜100℃、好ましくは30〜70℃で、回分式、半回分式、連続式などの任意の方法で行うことができる。
金属酸化物フィラー
本発明の製造方法に用いる金属酸化物フィラーとしては特に限定されず、一般にフィラーとして使用されているものはいずれも使用することができる。
このような金属酸化物フィラーとしては、具体的には、酸化ケイ素(シリカ)、酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン(チタニア)、タルク、クレーなどが例示され、これらを複数組み合わせて用いても良く、また、これらの複合酸化物を用いてもよい。これらのなかでも、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化チタンから選択される1種または2種以上が好ましく、特に、酸化ケイ素が好ましい。酸化ケイ素(シリカ)は、イオン伝導性高分子として好適に用いられるポリエーテルとの親和性が高く、さらには、イオン伝導性組成物のフィルム加工性の向上効果が高いという理由より、特に好ましい。
金属酸化物フィラーの比表面積は、好ましくは0.2〜1,000m/gの範囲、より好ましくは1〜800m/gの範囲、さらに好ましくは5〜500m/gの範囲である。比表面積が小さすぎると、金属酸化物フィラーの表面に13族元素を含む化合物を、充分に結合させることができなくなり、カチオン輸率の向上効果が得られなくなってしまう。また、比表面積が大きすぎると、金属酸化物フィラーの取り扱い性が悪化してしまい、イオン伝導性高分子中に分散させることが困難となってしまう。
金属酸化物フィラーの一次粒子径は、好ましくは2〜10,000nmの範囲、より好ましくは3〜5,000nmの範囲、さらに好ましくは4〜2,000nmの範囲である。
また、イオン伝導性組成物全体100重量%に対する上記金属酸化物フィラーの添加量は、好ましくは1〜30重量%、より好ましくは3〜20重量%とする。上記金属酸化物フィラーの含有量が少な過ぎるとフィルム強度が低下してしまう傾向にあり、多すぎると固体電解質組成物が硬くなり易く、電解質フィルムの柔軟性が損なわれることがあり、またイオン伝導度が低下する場合がある。
13族元素を含む化合物
本発明の製造方法に用いる13族元素を含む化合物としては、特に限定されないが、たとえば、ホウ素含有化合物、アルミニウム含有化合物、ガリウム含有化合物、インジウム含有化合物、タリウム含有化合物などが挙げられる。
イオン伝導性組成物全体100重量%に対する上記13族元素を含む化合物の添加量は、好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは0.5〜10重量%とする。13族元素を含む化合物の添加量が少なすぎると、アニオン捕捉機能の向上効果が得られなくなる傾向にあり、一方、多すぎると金属酸化物フィラー表面に結合しきらない未反応の13族元素を含む化合物の量が増加してしまい、電極界面抵抗が上昇することがある。
上記化合物のなかでも、アニオン捕捉機能が高いという理由より、ホウ素含有化合物が特に好ましい。13族元素を含む化合物として、ホウ素含有化合物を使用することにより、金属酸化物フィラーの表面に[−B−O−]の繰り返し単位を導入することができ、高いアニオン捕捉機能を付与することができる。
特に、本発明の製造方法においては、イオン伝導性高分子と、金属酸化物フィラーとを混練する際に、13族元素を含む化合物であるホウ素含有化合物を共存させて、混練するため、金属酸化物フィラーの表面に[−B−O−]の繰り返し単位を良好に、かつ簡便に導入することができ、しかも上記繰り返し単位を、イオン伝導性組成物中に、均一に分散させることができる。そのため、得られるイオン伝導性組成物のアニオン捕捉機能を向上させることができ、結果として、カチオン輸率の向上を図ることができる。
上記ホウ素含有化合物の具体例としては、ボロキシン化合物や、ホウ酸トリアルキルなどのホウ酸化合物、アルキルボラン、アリールボランなどのボラン化合物などが挙げられる。これらのなかでも、ボロキシン化合物、具体的には、ボロキシン環を有する化合物が好ましく、特に、化1に示すようなトリアルコキシボロキシンがより好ましい。
Figure 2006252878
なお、上記化1において、R、RおよびRは、炭素数1〜4のアルキル基である。また、R、RおよびRは、R=R=Rの関係であることが好ましい。
化1に示すようなトリアルコキシボロキシンの具体例としては、トリメトキシボロキシン、トリエトキシボロキシン、トリプロポキシボロキシン、トリブトキシボロキシンなどが挙げられる。これらトリアルコキシボロキシンが、金属酸化物フィラー表面に結合する際には、アルコキシ基のうちの少なくとも一部を介して金属酸化物フィラー表面に結合する。すなわち、たとえば、上記化1中の[−O−R]基が脱離して、該[−O−R]基が結合していたホウ素原子と、金属酸化物フィラーの水酸基の酸素原子とが、直接共有結合する。
なお、本発明においては、アニオン捕捉機能を有する化合物として、13族元素を含む化合物以外の化合物を、さらに含有していても良い。このような化合物としては、たとえば、アルコキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物およびシラザン化合物などが挙げられ、特にアルコキシシラン化合物が好ましい。このようなアルコキシシランの具体例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシランなどが挙げられる。
13族元素を含む化合物以外の化合物の添加量は、イオン伝導性組成物全体100重量%に対して、好ましくは0.1〜15重量%、より好ましくは0.5〜10重量%とする。
なお、これらの13族元素を含む化合物以外の化合物を含有させる場合には、13族元素を含む化合物と同様に、イオン伝導性高分子と、金属酸化物フィラーとを混練する際に添加して、これらを混練することが好ましい。
本発明においては、特に、アルコキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物またはシラザン化合物を使用する際には、上述のホウ素含有化合物と併用することが好ましい。これらの化合物を、ホウ素含有化合物と併用することにより、金属酸化物フィラーの表面に[−B−O−Si−O−]の繰り返し単位を導入することができ、高いアニオン捕捉機能を付与することができる。
なお、アルコキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物またはシラザン化合物と、上述のホウ素含有化合物とを併用した場合には、金属酸化物フィラーの表面には、[−B−O−Si−O−]の繰り返し単位だけでなく、[−B−O−]の繰り返し単位も導入される場合がある。このような[−B−O−]の繰り返し単位は、たとえば、これらのケイ素含有化合物を介さずに、金属酸化物フィラーとホウ素含有化合物同士が反応することにより、または、分子内に既に[−B−O−]の繰り返し単位を有しているホウ素含有化合物(たとえば、トリアルコキシボロキシン)を使用することにより形成される。
なお、上述のホウ素含有化合物、またはアルコキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物、シラザン化合物を使用することにより、金属酸化物フィラーの表面に導入される[−B−O−]の繰り返し単位、または[−B−O−Si−O−]の繰り返し単位は、鎖状構造、環状構造または三次元網目構造となっていることが好ましく、また、これらの構造の組み合わせであっても良い。また、上記繰り返し単位は、金属酸化物フィラー表面に直接結合することが好ましいが、アミド結合、エステル結合、ウレタン結合などを介して、金属酸化物フィラー表面に結合していても良い。なお、上記繰り返し単位が金属酸化物フィラー表面に直接結合する構造としては、繰り返し単位中のホウ素原子またはケイ素原子と、金属酸化物表面の酸素原子とが、共有結合している構造などが挙げられる。
固体電解質組成物
本発明の固体電解質組成物は、上記本発明の方法により得られるイオン伝導性組成物と、アルカリ金属塩と、を含有する組成物である。
本発明の固体電解質組成物に含有されるアルカリ金属塩としては特に限定されず、上記イオン伝導性高分子に可溶な塩であれば何でも良い。このようなアルカリ金属塩としては、たとえば、以下に示す陰イオンと、陽イオンとからなる塩が挙げられる。
陰イオンとしては、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、トリフルオロスルホンイミドイオン、テトラフルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、AsF 、PF 、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフタレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン酸イオン、7,7,8,8−テトラシアノ−p−キノジメタンイオンなどが例示される。
また、陽イオンとしては、Li、Na、Kなどが例示される。
これら陰イオンと、陽イオンとの組み合わせは任意であり、また、必要に応じて、2種以上の塩を併用しても良い。たとえば、固体電解質組成物をリチウム二次電池に用いる場合には、LiClO、LiBF、LiPF、LiCFSO、LiCSO、LiN(CFSO、LiN(CSOがより好ましい。
イオン伝導性組成物を構成するイオン伝導性高分子に対するアルカリ金属塩の含有量は、(アルカリ金属塩のモル数)/(イオン伝導性高分子中のエーテル酸素の総モル数)が通常0.001〜5、好ましくは0.005〜3、より好ましくは0.01〜1とする。アルカリ金属塩の含有量が多すぎると加工性、成形性、および固体電解質フィルムとした場合の機械的強度が低下したり、また、イオン伝導性が低下する場合がある。一方、アルカリ金属塩の含有量が少なすぎるとイオン伝導性が低くなり過ぎる傾向にある。
固体電解質組成物の架橋反応
本発明の固体電解質組成物は、必要に応じて架橋剤等を配合し、架橋反応を施すことにより、固体電解質成形体とすることができる。以下、この架橋反応および成形体について説明する。
上記架橋反応させるための方法としては特に限定されず、たとえば、ラジカル開始剤、硫黄、メルカプトトリアジン類、チオウレア類などの架橋剤を、固体電解質組成物中に配合して、加熱することにより架橋する方法や、活性放射線によって架橋する方法などが挙げられる。これらの中でも、有機過酸化物、アゾ化合物等のラジカル開始剤を用いて加熱により架橋する方法や、紫外線、可視光線、電子線等の活性放射線によって架橋する方法が好ましい。
有機過酸化物(ラジカル開始剤)としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等のパーオキシケタール類;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン等のジアルキルパーオキサイド類;ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート等のパーオキシエステル類などが挙げられる。
アゾ化合物(ラジカル開始剤)としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチル-バレロニトリル等のアゾニトリル化合物;2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]等のアゾアミド化合物;2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(ヒドロキシフェニル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(フェニルメチル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−プロペニル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2’−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩等のアゾアミジン化合物などが挙げられる。
上記架橋剤の配合量は、イオン伝導性組成物を構成するイオン伝導性高分子100重量部に対して、通常0.1〜10重量部、好ましくは0.2〜7重量部、より好ましくは0.3〜5重量部である。
本発明においては、必要に応じて、架橋剤と共に架橋助剤を使用することができる。架橋助剤としては特に限定されない。
たとえば、有機過酸化物架橋剤やアゾ化合物架橋剤と組み合わせて用いる架橋助剤としては、酸化亜鉛、酸化マグネシウムなどの金属酸化物;水酸化カルシウムなどの金属水酸化物;炭酸亜鉛、塩基性炭酸亜鉛などの金属炭酸塩;ステアリン酸、オレイン酸などの脂肪酸;ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩などが挙げられる。
また、架橋剤として有機過酸化物を使用する場合には、分子内に少なくとも2つの架橋性の不飽和結合を有する化合物を使用することができる。その具体例としては、エチレンジメタクリレート、ジアリルフタレート、N,N−m−フェニレンジマレイミド、トリアリルイソシアヌレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、液状ビニルポリブタジエンなどが挙げられる。
これらの架橋助剤は、2種類以上組み合わせて使用しても良い。
架橋助剤の使用量は、イオン伝導性組成物を構成するイオン伝導性高分子100重量部に対して、好ましくは20重量部以下、より好ましくは15重量部以下、特に好ましくは10重量部以下である。架橋助剤が多すぎると、架橋時に架橋速度が早くなりすぎたり、架橋物の表面ヘのブルームが生じたり、架橋物が硬くなりすぎたりする場合がある。
紫外線、電子線などの活性放射線による架橋を行う場合は、必要に応じて光架橋剤を添加してもよい。光架橋剤としては、たとえば、ベンジルジメチルケタール、トリメチルシリルベンゾフェノン、ベンゾイン、4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾインメチルエーテルアントラキノン等が挙げられる。
イオン伝導性を向上させる目的で、本発明の固体電解質中に有機溶媒や可塑剤を添加してもよい。有機溶媒としては、非プロトン性のエステル類やエーテル類が好ましい。また可塑剤としては、分子量5,000以下のポリアルキレングリコールの誘導体が好ましい。これらの具体例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジエチルエーテルなどが挙げられる。
本発明の固体電解質組成物を成形する際には、固体電解質組成物を構成するイオン伝導性組成物、アルカリ金属塩、および必要に応じて添加されるその他の上記配合剤を、予め、ロールやバンバリーミキサー等により公知の方法で混合した後に成形してもよいし、成形時に、たとえば、押出機中で混合、成形してもよい。混合の際の上記各成分の配合順序は、特に限定されないが、熱で分解しにくい成分を充分に混合した後、熱により反応・分解しやすい成分(たとえば、架橋剤、架橋促進剤など)を短時間に混合することが好ましい。有機溶媒や可塑剤を添加する場合は成形架橋した後に長時間かけて含浸させてもよいし、混合時に同時に添加してもよい。
成形体の形状としては、板状、シート状およびフィルム状などが挙げられるが、リチウム二次電池などの電池の固体電解質として用いる場合にはフィルム状で用いるのが好ましい。また、成形法としては、押出成形法、プレス成形法、射出成形法、溶液キャスト法などを用いることができる。これらのなかでも、得られる成形体の表面精度、生産性等の観点より、押出成形法が好ましい。また、押出成形法によりフィルム成形を行う場合には、二軸押出機を用いたダイ押出法を採用することが、特に好ましい。成形方法、架橋方法、架橋物の形状などに応じて、成形と架橋を同時に行ってもよいし、あるいは、成形後に架橋してもよい。
押出成形して得られるフィルム状の成形体の厚さは、通常10〜50μm、好ましくは15〜30μmである。厚さが薄すぎると、製造の安定性に欠けるとともに、電池の電解質として使用した場合に、外部からの衝撃等により、ショートし易くなってしまう。一方、厚すぎると、電池の電解質として使用した場合に、正極と負極との間の距離が大きくなってしまい、電池のインピーダンスが上昇してしまい、結果として、電池の出力が低下してしまう傾向にある。
本発明の固体電解質組成物は、金属酸化物フィラーを含有するイオン伝導性組成物を含有しているため、優れた加工性を有する。そのため、たとえば、フィルム形状に加工した場合に、均一な膜厚を有する固体電解質フィルムとすることができ、このような固体電解質フィルムを、リチウム二次電池などの電池の電解質として用いることにより、正極および負極との間の界面抵抗を有効に低下させることができる。
リチウム二次電池
本発明のリチウム二次電池は、正極(カソード)フィルム、負極(アノード)フィルム、およびこれら正・負極フィルムの間に、上述の固体電解質組成物の成形体からなる電解質を含有する。
本発明のリチウム二次電池は、電解質が、実質的に電解液を含まない固体電解質からなるリチウムポリマー電池であることが好ましい。このようなリチウムポリマー電池において、固体電解質は、主として正極と負極との間において、リチウムイオンを移動させるためのイオン伝導性の電解質膜として機能するとともに、正極と負極とを電気的に隔離するセパレーターとしても機能するものである。
正極フィルムに含有されるカソード材料(正極活物質)としては、特に限定されないが、たとえば、LiCoO、リチウムマンガン複合酸化物(たとえば、LiMnなど)、LiNiO、V、V13 、リチウムバナジウム複合酸化物等が使用できる。
正極フィルムには、必要に応じて、導電性微粒子を含有させても良い。このような導電性微粒子としては、たとえば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、グラファイト等が挙げられ、好ましくはケッチェンブラックが用いられる。これらの配合量は好ましくは正極活物質100重量部あたり、好ましくは1〜20重量部、より好ましくは2〜15重量部である。導電性微粒子の量が少なすぎると、カソードの導電性が不十分になってしまう。また、逆に多すぎると分散が困難になってしまう。
また、正極フィルムには、上記正極活物質および導電性粒子以外に本発明の固体電解質組成物を含有させても良い。正極フィルム中に、本発明の固体電解質組成物を含有させることにより、正極活物質や導電性粒子を結着させるバインダとして機能させることができるとともに、正極内部におけるイオン伝導性を向上させる効果を有する。正極フィルム中に、固体電解質組成物を含有させる場合においては、正極活物質100重量部に対して、通常、50重量部程度以下である。なお、必要に応じて、その他のバインダ化合物などを添加しても良い。
正極フィルムの作成方法としては、二軸混練機などの加熱混練機を用いて練りこんでもよいし、NMP(N−メチル−2−ピロリドン)などの有機溶媒を用いてキャスト法によって成形してもよい。
負極フィルムに含有されるアノード材料としては、特に限定されず、金属リチウムや、リチウムの吸蔵・放出が可能な合金、酸化物およびカーボン材料などを使用することができる。
本発明のリチウム二次電池は、電解質として、本発明の方法により得られるイオン伝導性組成物を含む固体電解質組成物の成形体を有している。そのため、出力特性などの充放電特性に優れ、各種機器の電源用の電池として好適に用いることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、上述した実施形態では、固体電解質組成物中に、架橋性のオキシラン単量体を含有させ、この架橋性のオキシラン単量体で架橋させることにより、成形体を得るという方法を例示したが、架橋性のオキシラン単量体を含有させず、実質的に架橋点を有しない成形体としても良い。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。なお、本実施例における部および%は、特記しない限り重量基準である。
ポリエーテル(イオン伝導性高分子)の合成
(重合触媒の調製)
乾燥後、窒素置換した攪拌機付きオートクレーブ中に、トリイソブチルアルミニウム64.4部、トルエン215.6部、およびジエチルエーテル120.3部を仕込んだ。次いで、オートクレーブの内温を30℃に設定し、攪拌しながら、リン酸12.7部を10分間かけて一定速度で添加した。そして、これにトリエチルアミン3.3部を添加し、60℃で2時間熟成反応させて触媒溶液を得た。
(重合触媒と単量体との接触処理)
乾燥後、窒素置換した攪拌機付きオートクレーブ中に、n−ヘキサン1514部と、上記にて得られた触媒溶液55.9部と、を仕込んだ。そして、オートクレーブの内温を30℃に設定して、攪拌しながら、エチレンオキシド2.5部を加えて反応させ、シード核を形成した。次いで、エチレンオキシド0.74部とプロピレンオキシド1.7部との混合単量体(合計2.44部)を加えて反応させ、5分熟成した。その後、さらに、エチレンオキシド1.47部とプロピレンオキシド3.43部との混合単量体(合計4.9部)を加えて反応させ、安定なシード分散液を形成した。
(重合反応)
まず、上記のように処理されたシード分散液の全量を、乾燥後、窒素置換した攪拌機付きオートクレーブに入れ、内温を60℃に設定した。一方、これとは別に、エチレンオキシド427.4部(90モル%)と、プロピレンオキシド37.6部(6モル%)と、アリルグリシジルエーテル49.2部(4モル%)と、溶媒としてのノルマルヘキサン427.4部とを混合し、混合溶液を得た。そして、得られた混合溶液を、シード分散液を入れたオートクレーブ中に、撹拌させながら、5時間かけて一定速度で添加した。添加終了後、さらに2時間反応を行い、重合体分散スラリーを得た。得られた重合体の重合反応率は99%であった。
そして、得られた重合体分散スラリーに重合停止剤としてエタノール9.8部を添加した後、老化防止剤として4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)の5%のトルエン溶液43部を添加攪拌した。その後、重合体分散スラリーを乾燥窒素雰囲気下でろ過して、温度35℃で真空乾燥することにより溶媒を除去し、ポリエーテル(イオン伝導性高分子)の粒状物を得た。
実施例1
60℃に調整したブラベンダーミキサーに、上記にて得られたポリエーテル100部、100℃で2時間真空乾燥したシリカ(AEROSIL−200、日本アエロジル(株)製)10部、およびホウ酸トリメチル10部を入れ、30分混練した。次いで、得られた混練物に、テトラフルオロメチルスルホニルイミドリチウム30部を加え、混練し、固体電解質組成物を得た。これを100℃プレス加工にて薄膜シートとし、さらに、40℃、48時間の条件で、真空乾燥してシート状の固体電解質組成物の成形体を作成した。
得られた固体電解質組成物の成形体について、イオン伝導度、リチウムイオン輸率(カチオン輸率)、および押し出しフィルム加工性を評価した。
イオン伝導度は、得られたイオン伝導性シートを2枚のステンレス電極で挟み、測定温度50℃、測定電圧0.5V、測定周波数範囲5Hz〜13MHzの交流法を用い、複素インピーダンス法により算出した。
リチウムイオン輸率は、得られたイオン伝導性シートを2枚のリチウム金属箔で挟み、測定温度50℃において、ACインピーダンス/DC分極法により測定した。
押し出しフィルム加工性は、モンサント プロセサビリティ テスター(Monsanto Processability Tester)を用いて、ASTM D2230−77のB法に準じた方法によりダイスウェルを測定することによりフィルム成型の寸法安定性を評価した。測定は、L/D比=5:1、内径0.0301inch(0.75mm)のダイスを用い、せん断速度4,000/s、140℃の条件で行った。測定の結果、ダイスウェル50%以下となった試料を良好(表1中では、「○」とした。)とし、ダイスウェル50%超となった試料を不良(表1中では、「×」とした。)とした。
結果を表1に示す。
実施例2
ホウ酸トリメチルの代わりに、トリメトキシボロキシンを使用した以外は、実施例1と同様にして、固体電解質組成物の成形体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
ホウ酸トリメチルの代わりに、ホウ酸を使用し、ブラベンダーミキサーの温度を130℃に設定した以外は、実施例1と同様にして、固体電解質組成物の成形体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4
ホウ酸トリメチル10部の代わりに、ホウ酸10部およびテトラエトキシシラン10部を使用し、ブラベンダーミキサーの温度を130℃に設定した以外は、実施例1と同様にして、固体電解質組成物の成形体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
ホウ酸トリメチルを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、固体電解質組成物の成形体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。すなわち、比較例1においては、13族元素を含む化合物を含有させなかった。結果を表1に示す。
比較例2
ホウ酸トリメチルの添加時期を、ポリエーテルとシリカとを混練する際ではなく、ポリエーテルとシリカとを混練した後とした以外は、実施例1と同様にして、固体電解質組成物の成形体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。すなわち、比較例2においては、ホウ酸トリメチルの添加時期を、テトラフルオロメチルスルホニルイミドリチウムと同じとした。結果を表1に示す。
比較例3
シリカを使用しなかった以外は、実施例1と同様にして、固体電解質組成物の成形体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。すなわち、比較例3においては、金属酸化物フィラーを含有させなかった。結果を表1に示す。
Figure 2006252878
表1より、ポリエーテルとシリカとを混練する際に、13族元素を含む化合物(アニオン捕捉機能を有する化合物)を添加する工程を採用した場合においては、得られる固体電解質組成物の成形体が、いずれもイオン伝導度、およびカチオン輸率が高く、またフィルム加工性にも優れる結果となった(実施例1〜4)。
また、実施例4の結果より、アニオン捕捉機能を有する化合物として、13族元素を含む化合物と、アルコキシシランとを、併用した場合においても、同様の結果が得られることが確認できた。
これに対して、アニオン捕捉機能を有する化合物を使用しなかった比較例1においては、カチオン輸率に劣る結果となった。
また、アニオン捕捉機能を有する化合物の添加時期を、ポリエーテルとシリカとを混練した後とした比較例2においては、アニオン捕捉機能を有する化合物を添加したにも拘わらず、カチオン輸率に劣る結果となった。
さらに、金属酸化物フィラーであるシリカを含有させなかった比較例3では、カチオン輸率およびフィルム加工性に劣る結果となった。

Claims (11)

  1. イオン伝導性高分子と、金属酸化物フィラーとを含有するイオン伝導体組成物を製造する方法であって、
    前記イオン伝導性高分子と前記金属酸化物フィラーとを混練する際に、13族元素を含む化合物を共存させて、混練することを特徴とするイオン伝導性組成物の製造方法。
  2. 前記混練を、混練機にて、加熱された状態で行う請求項1に記載のイオン伝導性組成物の製造方法。
  3. 前記金属酸化物フィラーが、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウムから選択される1種または2種以上の金属酸化物からなる金属酸化物フィラーである請求項1または2に記載のイオン伝導性組成物の製造方法。
  4. 前記金属酸化物フィラーが、比表面積が0.2〜1,000m/gの範囲にある金属酸化物フィラーである請求項1〜3に記載のイオン伝導性組成物の製造方法。
  5. 前記13族元素を含む化合物が、ホウ素含有化合物である請求項1〜4のいずれかに記載のイオン伝導性組成物の製造方法。
  6. 前記ホウ素含有化合物が、ボロキシン化合物である請求項5に記載のイオン伝導性組成物の製造方法。
  7. 前記イオン伝導性高分子と前記金属酸化物フィラーとを混練する際に、さらにアルコキシシラン化合物、ハロゲン化シラン化合物およびシラザン化合物から選択される1種または2種以上の化合物を共存させる請求項1〜6のいずれかに記載のイオン伝導性組成物の製造方法。
  8. 前記イオン伝導性高分子が、ポリエーテル重合体である請求項1〜7のいずれかに記載のイオン伝導性組成物の製造方法。
  9. 前記ポリエーテル重合体が、エチレンオキシド単量体単位70〜100モル%(ただし、100モル%は含まず)と、
    前記エチレンオキシド単量体単位と共重合可能なオキシラン単量体単位0〜30モル%(ただし、0モル%は含まず)と、を共重合して得られる重合体である請求項8に記載のイオン伝導性組成物の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の方法により得られるイオン伝導性組成物と、アルカリ金属塩と、を含有する固体電解質組成物。
  11. 請求項10に記載の固体電解質組成物で構成してある固体電解質を有するリチウム二次電池。

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