JP3282565B2 - 架橋高分子固体電解質及びその用途 - Google Patents

架橋高分子固体電解質及びその用途

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JP3282565B2
JP3282565B2 JP30856297A JP30856297A JP3282565B2 JP 3282565 B2 JP3282565 B2 JP 3282565B2 JP 30856297 A JP30856297 A JP 30856297A JP 30856297 A JP30856297 A JP 30856297A JP 3282565 B2 JP3282565 B2 JP 3282565B2
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    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は架橋が可能なポリエ
ーテル多元共重合体に関し、更には該共重合体の架橋体
および架橋された高分子固体電解質であって、特に電
池、キャパシター、センサー等の電気化学デバイス用材
料、ゴムやプラスチック等の帯電防止剤として好適な架
橋高分子固体電解質に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
電池、キャパシター、センサーなどの電気化学デバイス
を構成する電解質は、イオン伝導性の点から溶液または
ペースト状のものが用いられているが、液漏れによる機
器の損傷の恐れがあること、また電解液を含浸させるセ
パレーターを必要とするので、デバイスの超小型化、薄
型化に限界があることなどの問題点が指摘されている。
これに対し無機結晶性物質、無機ガラス、有機高分子系
物質などの固体電解質が提案されている。有機高分子系
物質は一般に加工性、成形性に優れ、得られる固体電解
質が柔軟性、曲げ加工性を有し、応用されるデバイスの
設計の自由度が高くなることなどの点からその開発が期
待されている。しかしながら、イオン伝導性の面では他
の材質より劣っているのが現状である。たとえばエピク
ロルヒドリン系ゴムと低分子量のポリエチレングリコー
ル誘導体の混合物に特定のアルカリ金属塩を含有させて
高分子固体電解質に応用する試みが本出願人を含む特開
平2−235957号公報に提案されているが、実用的
に充分な伝導度の値は得られていない。また、特開平3
−47833号公報及び特開平4−68064号公報記
載の高分子化合物を架橋した高分子固体電解質は、実用
温度範囲で比較的良好なイオン伝導性を示すが、機械的
特性、イオン伝導性ともにより優れたものが求められて
いる。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、下記(1
5)式のオリゴプロピレンオキシド基を有するグリシジ
ルエーテルとエチレンオキシドに、更に架橋が可能なオ
キシラン化合物を組み合わせた多元共重合体を用いる
と、架橋する前又は後に電解質塩化合物を配合すること
によって、イオン伝導性に優れ、かつ高温下でも塑性変
形又は流動性のない固体電解質が得られることを見いだ
したものである。
【0004】
【化15】
【0005】但し、(15)式のR1は炭素数1〜12
のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭素数3
〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリール基
および炭素数7〜12のアラルキル基より選ばれる基で
あり、側鎖部分となるオキシプロピレン単位の重合度
nが1〜12である。すなわち本発明は、繰り返し構造
単位が(1)式の成分5〜94モル%、(2)式の成分
94〜5モル%、及び架橋成分として(3)式の成分
0.001〜15モル%からなる多元共重合体であっ
て、(1)式のR1は炭素数1〜12のアルキル基、炭
素数2〜8のアルケニル基、炭素数3〜8のシクロアル
キル基、炭素数6〜14のアリール基および炭素数7〜
12のアラルキル基より選ばれる基であり、側鎖部分と
なるオキシプロピレン単位の重合度 nが1〜12であ
り、(3)式の置換基R2はエチレン性不飽和基を含有
する置換基又は反応性ケイ素基を含有する置換基又はハ
ロゲン原子を含有する置換基又はR3が炭素、酸素、及
び水素原子から選ばれた原子から成る有機残基である
(4)式で表される末端にエポキシ基を含有する置換基
であり、重量平均分子量が103〜107の範囲内である
ポリエーテル多元共重合体であり、更には該共重合体の
反応性を利用して架橋した架橋体、該共重合体の反応性
を利用して架橋した架橋体に該架橋体に可溶性の電解質
塩化合物を混合して得られる架橋高分子固体電解質、該
共重合体と該共重合体に可溶性の電解質塩化合物との混
合物を該共重合体の反応性を利用して架橋して得られる
架橋体からなる架橋高分子固体電解質、及び該架橋高分
子固体電解質を用いた電池である。
【0006】
【化16】
【0007】
【化17】
【0008】
【化18】
【0009】
【化19】
【0010】本発明において用いられるポリエーテル多
元共重合体(以下これらをポリエーテル共重合体と略称
する)を得るための重合法はエチレンオキサイド部分の
開環反応により共重合体を得る重合法であり、本出願人
の特開昭63−154736号公報及び特開昭62−1
69823号公報に記載されている。即ち、開環重合用
触媒として有機アルミニウムを主体とする触媒系、有機
亜鉛を主体とする触媒系、有機錫−リン酸エステル縮合
物触媒系などを用いて、上記(1)式、(2)式に対応
するモノマー、及び(3)式に対応する架橋反応性モノ
マーを溶媒の存在下又は不存在下、反応温度10〜80
℃、攪拌下で反応させることによって得られる。なかで
も、両末端にのみエポキシ基を有するオキシラン化合物
を用いる場合には、有機錫−リン酸エステル縮合物触媒
を用いると置換基即ちメチル基を含まないエポキシ基の
みが重合反応に使われ、メチル基を有するエポキシ基は
全く反応せずにポリマー中に残る。重合度、あるいは作
られる共重合体の性質などの点から、有機錫−リン酸エ
ステル縮合物触媒系が特に好ましい。
【0011】本発明で架橋体の原料となるポリエーテル
共重合体は、モノマー成分として、(1)式の成分が5
〜94モル%、(2)式の成分が94〜5モル%、及び
架橋モノマー成分として(3)式の成分が0.001〜
15モル%のものが用いられる。(1)式の成分5〜8
0モル%、(2)式の成分93〜18モル%及び(3)
式の成分0.01〜10モル%がより好ましく、(1)
式の成分5〜58モル%、(2)式の成分93〜40モ
ル%及び(3)式の成分0.01〜10モル%が更に好
ましい。(3)式の成分となるモノマーとしては、エチ
レン性不飽和基を含有するオキシラン化合物又は反応性
ケイ素基を含有するオキシラン化合物又はハロゲン原子
を有する置換基を含有するオキシラン化合物又は両末端
にエポキシ基を含有するオキシラン化合物が用いられ
る。(2)式の成分が94モル%を越えるとガラス転移
温度の上昇とオキシエチレン鎖の結晶化を招き、結果的
に固体電解質のイオン伝導性を著しく悪化させることと
なる。一般にポリエチレンオキシドの結晶性を低下させ
ることによりイオン伝導性が向上することは知られてい
るが、本発明のポリエーテル共重合体の場合はイオン伝
導性の向上効果は格段に大きいことがわかった。一方、
架橋モノマー成分のモル比が15モル%より大になると
成形できなくなる。本発明のポリエーテル共重合体はブ
ロック共重合、ランダム共重合何れの共重合タイプでも
良いがランダム共重合体の方がよりポリエチレンオキシ
ドの結晶性を低下させる効果が大きいので好ましい。
またポリエーテル共重合体の分子量は、加工性、成形
性、機械的強度、柔軟性を得るためには重量平均分子量
103〜107の範囲内、好ましくは104〜5x106
範囲内のものが適する。更に好ましくは5x104〜5
x106の範囲内のものが良い。重量平均分子量が103
より小さいと、機械的強度を維持するため、また、高温
での流動を防ぐために架橋密度を高くする必要が生じ、
得られた電解質のイオン伝導性が低下する。また107
を越えると加工性、成形性に問題を生ずる。
【0012】〔(1)式の成分〕(1)式の側鎖部分の
オキシプロピレン単位の重合度nは1〜12が好まし
く、12を越えると得られた固体電解質のイオン伝導性
が低下し好ましくない。
【0013】〔(3)式の成分〕エチレン性不飽和基を
含有するオキシラン化合物としては、アリルグリシジル
エーテル、4-ビニルシクロヘキシルグリシジルエーテ
ル、α-テルピニルグリシジルエーテル、シクロヘキセ
ニルメチルグリシジルエーテル、p-ビニルベンジルグリ
シジルエーテル、アリルフェニルグリシジルエーテル、
ビニルグリシジルエーテル、3,4-エポキシ-1-ブテン、
3,4-エポキシ-1-ペンテン、4,5-エポキシ-2-ペンテン、
1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエン、3,4-エポキシ-
1-ビニルシクロヘキセン、1,2-エポキシ-5-シクロオク
テン、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジ
ル、ソルビン酸グリシジル、ケイ皮酸グリシジル、クロ
トン酸グリシジル、グリシジル−4−ヘキセノエート、
1〜12個のオキシエチレン鎖を持つオリゴエチレング
リコールグリシジルエーテルアクリレート、1〜12個
のオキシエチレン鎖を持つオリゴエチレングリコールグ
リシジルエーテルメタクリレート、1〜12個のオキシ
エチレン鎖を持つオリゴエチレングリコールアリルグリ
シジルエーテルが用いられる。好ましくは、アリルグリ
シジルエーテル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸
グリシジルがある。
【0014】反応性ケイ素基を含有するオキシラン化合
物は好ましくは(5)〜(7)式から選ばれる。
【0015】
【化20】
【0016】
【化21】
【0017】
【化22】
【0018】(5)式、(6)式及び(7)式において
4、R5、R6は各々同一であっても、異なっていても
よいが、少なくとも一個がアルコキシ基であり、残りが
アルキル基である。mは1〜6の整数を表す。更に好ま
しい例を挙げると、(5)式で表されるモノマーには、
1-グリシドキシメチルトリメトキシシラン、1-グリシド
キシメチルメチルジメトキシシラン、2-グリシドキシエ
チルトリメトキシシラン、2-グリシドキシエチルメチル
ジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、4-グリシドキシブチルメチルジメトキシシラン、
4-グリシドキシブチルメチルトリメトキシシラン、6-グ
リシドキシヘキシルメチルジメトキシシラン、6-グリシ
ドキシヘキシルメチルトリメトキシシランなどが挙げら
れ、(6)式で表されるモノマーには、3-(1, 2−エ
ポキシ) プロピルトリメトキシシラン、3-(1,2−エポ
キシ) プロピルメチルジメトキシシラン、3-(1,2−エ
ポキシ) プロピルジメチルメトキシシラン、4-(1,2−
エポキシ) ブチルトリメトキシシラン、4-(1,2−エポ
キシ) ブチルメチルジメトキシシラン、5-(1,2−エポ
キシ) ペンチルトリメトキシシラン、5-(1,2−エポキ
シ) ペンチルメチルジメトキシシラン、6-(1,2−エポ
キシ) ヘキシルトリメトキシシラン、6-(1,2−エポキ
シ) ヘキシルメチルジメトキシシランなどが挙げられ、
(7)式で表されるモノマーには、1-(3、4−エポキシシ
クロヘキシル) メチルトリメトキシシラン、1-(3、4−エ
ポキシシクロヘキシル)メチルメチルジメトキシシラ
ン、2-(3、4−エポキシシクロヘキシル) エチルトリメト
キシシラン、2-(3、4−エポキシシクロヘキシル) エチル
メチルジメトキシシラン、3-(3、4−エポキシシクロヘキ
シル) プロピルトリメトキシシラン、3-(3、4−エポキシ
シクロヘキシル) プロピルメチルジメトキシシラン、4-
(3、4−エポキシシクロヘキシル) ブチルトリメトキシシ
ラン、4-(3、4−エポキシシクロヘキシル) ブチルメチル
ジメトキシシランなどが挙げられる。上記の更に好まし
い例の中で、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、
4-(1、2-エポキシ)ブチルトリメトキシシラン、5-(1、
2−エポキシ)ペンチルトリメトキシシラン、及び2-(3、
4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
が特に好ましい。
【0019】両末端にエポキシ基を含有するオキシラン
化合物は好ましくは(8)〜(10)式から選ばれる。
【0020】
【化23】
【0021】
【化24】
【0022】
【化25】
【0023】上記(8)式においてR8及びR9は水素原
子又はメチル基であり、(8)及び(9)式のpは0〜
12の整数を表す。更に好ましくは(8)式で表される
モノマーには、2,3-エポキシプロピル-2',3'-エポ
キシ-2'-メチルプロピルエーテル、エチレングリコー
ル-2,3-エポキシプロピル-2',3'-エポキシ-2'-メ
チルプロピルエーテル、及びジエチレングリコール-2,
3-エポキシプロピル-2',3'-エポキシ-2'-メチルプ
ロピルエーテルなどが挙げられ、(9)式で表されるモ
ノマーには、2-メチル-1,2,3,4-ジエポキシブタ
ン、2-メチル-1,2,4,5-ジエポキシペンタン、及び
2-メチル-1,2,5,6-ジエポキシヘキサンなどが挙げ
られ、(10)式で表されるモノマーには、ヒドロキノ
ン-2,3-エポキシプロピル-2',3'-エポキシ-2'-メ
チルプロピルエーテル、及びカテコール-2,3-エポキ
シプロピル-2',3'-エポキシ-2'-メチルプロピルエー
テルなどが挙げられる。上記の更に好ましいモノマーの
中でも2,3-エポキシプロピル-2',3'-エポキシ-2'-
メチルプロピルエーテル、及びエチレングリコール-2,
3-エポキシプロピル-2',3'-エポキシ-2'-メチルプ
ロピルエーテルが特に好ましい。ハロゲン原子を有する
置換基を含有するオキシラン化合物は好ましくはエピブ
ロムヒドリン又はエピヨードヒドリンである。
【0024】〔架橋〕本発明において用いられるエチレ
ン性不飽和基を有する共重合体の架橋方法としては、有
機過酸化物、アゾ化合物等から選ばれるラジカル開始
剤、紫外線、電子線等の活性エネルギー線が用いられ
る。更には、水素化ケイ素を有する架橋剤を用いる事も
できる。
【0025】有機過酸化物としては、ケトンパーオキサ
イド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、
ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、
パーオキシエステル等、通常架橋用途に使用されている
ものが用いられ、これらを列挙すれば、メチルエチルケ
トンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイ
ド、1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチル
シクロヘキサン、2,2-ビス(t-ブチルパーオキシ)オクタ
ン、n-ブチル-4,4-ビス(t-ブチルパーオキシ)バレレー
ト、t-ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロ
パーオキサイド、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジハイド
ロパーオキサイド、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブ
チルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
α,α'-ビス(t-ブチルパーオキシ-m-イソプロピル)ベン
ゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキ
サン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチルパーオキシ)ヘキ
サン、ベンゾイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ
イソプロピルカーボネート等が挙げられる。その添加量
は有機過酸化物の種類により異なるが、通常、組成物全
体の0.1〜10重量%の範囲内である。
【0026】アゾ化合物としてはアゾニトリル化合物、
アゾアミド化合物、アゾアミジン化合物等、通常架橋用
途に使用されているものが用いられ、これらを列挙すれ
ば、2,2'-アゾビスイソブチロニトリル、2,2'-アゾビス
(2-メチルブチロニトリル)、2,2'-アゾビス(4-メトキシ
-2,4-ジメチルバレロニトリル)、2,2'-アゾビス(2,4-ジ
メチルバレロニトリル)、1,1'-アゾビス(シクロヘキサ
ン-1-カルボニトリル)、2-(カルバモイルアゾ)イソブチ
ロニトリル、2-フェニルアゾ-4-メトキシ-2,4-ジメチル
-バレロニトリル、2,2-アゾビス(2-メチル-N-フェニル
プロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2'-アゾビス[N-(4-
クロロフェニル)-2-メチルプロピオンアミジン)二塩酸
塩、2,2'-アゾビス[N-ヒドロキシフェニル)-2-メチル
プロピオンアミジン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-メチ
ル-N-(フェニルメチル)プロピオンアミジン]二塩酸塩、
2,2'-アゾビス[2メチル-Nー(2-フ゜ロペニル)プロピオン
アミジン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオ
ンアミジン)二塩酸塩、2,2'-アゾビス[N-(2-ヒドロキ
シエチル)-2-メチルプロピオンアミジン]二塩酸塩、2,
2'-アゾビス[2-(5-メチル-2-イミダゾリン-2-イル)プ
ロパン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2
-イル)プロパン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-(4,5,6,7
-テトラヒドロ-1H-1,3-ジアゼピン-2-イル)プロパン]
二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2-(3,4,5,6−テトラヒドロピ
リミジン-2-イル)プロパン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス[2
-(5-ヒドロキシ-3,4,5,6-テトラヒドロピリミジン-2-イ
ル)プロパン]二塩酸塩、2,2'-アゾビス{2-[1-(2-ヒド
ロキシエチル)-2-イミダゾリン-2-イル]プロパン}二塩
酸塩、2,2'-アゾビス[2-(2-イミダゾリン-2-イル)プロ
パン]、2,2'-アゾビス{2-メチル-N-[1,1-ヒ゛ス(ヒドロ
キシメチル)-2-ヒドロキシエチル]プロピオンアミ
ド}、2,2'-アゾビス{2メチル-N-[1,1-ビス(ヒドロ
キシメチル)エチル]プロピオンアミド}、2,2'-アゾビ
ス[2-メチル-N-(2-ヒドロキシエチル)プロピオンアミ
ド]、2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオンアミド)ジハ
イドレート、2,2'-アゾビス(2,4,4-トリメチルペンタ
ン)、2,2'-アゾビス(2-メチルプロパン)、ジメチル、2,
2'-アゾビスイソブチレート、4,4'-アゾビス(4-シアノ
吉草酸)、2,2'-アゾビス[2-(ヒドロキシメチル)プロピ
オニトリル]等が挙げられる。その添加量はアゾ化合物
の種類により異なるが、通常、組成物全体の0.1〜1
0重量%の範囲内である。
【0027】紫外線等の活性エネルギー線照射による架
橋に適するモノマーはアクリル酸グリシジルエーテル、
メタクリル酸グリシジルエーテル、ケイ皮酸グリシジル
エーテルが特に好ましい。また、増感助剤としてジエト
キシアセトフェノン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニ
ルプロパン-1-オン、ベンジルジメチルケタール、1-(4-
イソプロピルフェニル)-2-ヒドロキシ-2 -メチルプロ
パン-1-オン、4-(2-ヒドロキシエトキシ)フェニル-(2-
ヒドロキシ-2-プロピル)ケトン、2,2-ジメトキシ-1,2-
ジフェニルエタン-1-オン、1-ヒドロキシシクロヘキシ
ル−フェニルケトン、2-メチル-2-モルホリノ(4-チオメ
チルフェニル)プロパン-1-オン等のアセトフェノン類、
ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエ
チルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベン
ゾインイソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、
ベンゾフェノン、o-ベンゾイル安息香酸メチル、4-フェ
ニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4-ベ
ンゾイル-4'-メチルージフェニルサルファイド、アルキ
ル化 ベンゾフェノン、3,3',4,4'-テトラ(t-ブチルパ
ーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4-ベンゾイル-
N、N-ジメチル-N-[2-(1-オキソ-2-プロペニルオキシ)
エチル]ベンゼンメタナミニウムブロミド、(4-ベンゾイ
ルベンジル)トリメチルアンモニウムクロイド等のベン
ゾフェノン類、2-イソプロピルチオキサントン、2,4-ジ
メチルチオキサントン、2,4-ジエチルチオキサントン、
2,4-ジクロロチオキサントン等のチオキサントン類、ア
ジドピレン、3-スルホニルアジド安息香酸、4-スルホニ
ルアジド安息香酸、2,6-ビス(4'-アジドベンザル)シク
ロヘキサノン-2,2'-ジスルホン酸(ナトリウム塩)、p-
アジドベンズアルデヒド、p-アジドアセトフェノン、p-
アジドベンゾイン酸、p-アジドベンザルアセトフェノ
ン、p-アジドベンザルアセトン、4,4'-ジアジドカルコ
ン、1,3-ビス(4'-アジドベンザル)アセトン、2,6-ビス
(4'-アジドベンザル)シクロヘキサノン、2,6-ビス(4-ア
ジドベンザル)4-メチルシクロヘキサノン、4,4'-ジアジ
ドスチルベン-2,2'-ジスルホン酸、1,3-ビス(4'-アジド
ベンザル)-2-プロパノン-2'-スルホン酸、1,3-ビス(4'-
アジドシンナシリデン)-2-プロパノン等のアジド類等を
任意に用いることができる。
【0028】紫外線架橋反応の架橋助剤としてエチレン
グリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタ
クリレート、オリゴエチレングリコールジアクリレー
ト、オリゴエチレングリコールジメタクリレート、プロ
ピレングリコールジアクリレート、プロピレングリコー
ルジメタクリレート、オリゴプロピレングリコールジア
クリレート、オリゴプロピレングリコールジメタクリレ
ート、1,3-ブチレングリコールジアクリレート、1,4-フ゛
チレングリコールジアクリレート、1,3-グリセロールジ
メタクリレート、1,1,1-トリメチロールプロパンジメタ
クリレート、1,1,1-トリメチロールエタンジアクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、1,2,6-
ヘキサントリアクリレート、ソルビトールペンタメタク
リレート、メチレンビスアクリルアミド、メチレンビス
メタクリルアミドジビニルベンゼン、ビニルメタクリレ
ート、ビニルクロトネート、ビニルアクリレート、ビニ
ルアセチレン、トリビニルベンゼン、トリアリルシアニ
ルスルフィド、ジビニルエーテル、ジビニルスルホエー
テル、ジアリルフタレート、グリセロールトリビニルエ
ーテル、アリルメタリクレート、アリルアクレート、ジ
アリルマレート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコ
ネート、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、
エチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、ラウリルメタクリレート、エチレングリコールアク
リレート、トリアリルイソシアヌレート、マレイミド、
フェニルマレイミド、p-キノンジオキシム、無水マレイ
ン酸、イタコン酸、等を任意に用いることができる。
【0029】エチレン性不飽和基を架橋する水素化ケイ
素を有する架橋剤としては、少なくとも2個の水素化ケ
イ素を有する化合物が用いられる。特にポリシロキサン
化合物またはポリシラン化合物が良い。ポリシロキサン
化合物としては(11)式もしくは(12)式で表され
る線状ポリシロキサン化合物、又は(13)式で表され
る環状ポリシロキサン化合物がある。
【0030】
【化26】
【0031】
【化27】
【0032】
【化28】
【0033】但し、(11)〜(13)式に於いてR10,
R11,R12,R13,R14,R15,R16,R17および R18は水素原子ま
たは炭素数1〜12のアルキル基もしくはアルコキシ基
を表し、qとrは整数を表す。(11)及び(13)式
に於いてr≧2 、q≧0 、2≦r+q≦300である。
(12)式に於いて0≦q≦300である。アルキル基
としては、メチル基、エチル基などの低級アルキル基が
好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキ
シ基などの低級アルコキシ基が好ましい。シラン化合物
としては(14)式で表される線状シラン化合物が用い
られる。但し、(14)式に於いててR10,R11,R12,R13
及びR14は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基
もしくはアルコキシ基を表し、sとtは整数を表す。こ
こで、t≧2、s≧0、2≦s+t≦100である。
【0034】
【化29】
【0035】ヒドロシリル化反応の触媒の例としては、
パラジウム、白金などの遷移金属あるいはそれらの化合
物、錯体が挙げられる。また、過酸化物、アミン、ホス
フィンも用いられる。最も一般的な触媒はジクロロビス
(アセトニトリル)パラジウム(II)、クロロトリス
(トリフェニルホスフィン)ロジウム(I)、塩化白金
酸が挙げられる。
【0036】反応性ケイ素基含有の共重合体の架橋方法
としては、反応性ケイ素基と水との反応によって架橋で
きるが、反応性を高めるには、ジブチルスズジラウレー
ト、ジブチルスズマレート、ジブチルスズジアセテー
ト、オクチル酸スズ、ジブチルスズアセチルアセトナー
ト等のスズ化合物、テトラブチルチタネート、テトラプ
ロピルチタネート等のチタン化合物、アルミニウムトリ
スアセチルアセトナート、アルミニウムトリスエチルア
セトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムエチル
アセトアセテート等のアルミニウム化合物などの有機金
属化合物、あるいは、ブチルアミン、オクチルアミン、
ラウリルアミン、ジブチルアミン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエ
チレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、シクロ
ヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロ
ピルアミン、グアニン、ジフェニルグアニン等のアミン
系化合物などを触媒として用いても良い。
【0037】側鎖のエポキシ基含有の共重合体の架橋方
法としてはポリアミン類、酸無水物類などが用いられ
る。ポリアミン類としては、ジエチレントリアミン、ジ
プロピレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テト
ラエチレンペンタミン、ジメチルアミノプロピルアミ
ン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジブチルアミノプ
ロピルアミン、ヘキサメチレンジアミン、N-アミノエ
チルピペラジン、ビス-アミノプロピルピペラジン、ト
リメチルヘキサメチレンジアミン、イソフタル酸ジヒド
ラジドなどの脂肪族ポリアミン、4,4'-ジアミノジフ
ェニルエーテル、ジアミノジフェニルスルホン、m-フェ
ニレンジアミン、2,4-トルイレンジアミン、m-トルイ
レンジアミン、o-トルイレンジアミン、キシリレンジア
ミンなどの芳香族ポリアミン等が挙げられる。その添加
量はポリアミンの種類により異なるが、通常、組成物全
体の0.1〜10重量%の範囲である。酸無水物類とし
ては、無水マレイン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水
クロレンデック酸、無水フタル酸、無水ピロメリット
酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無
水フタル酸、テトラメチレン無水マレイン酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、
無水トリメリット酸等が挙げられる。その添加量は酸無
水物の種類により異なるが、通常、組成物全体の0.1
〜10重量%の範囲である。これらの架橋には促進剤を
用いても良く、ポリアミン類の架橋反応にはフェノー
ル、クレゾール、レゾルシン、ピロガロール、ノニルフ
ェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フ
ェノールなどがあり、酸無水物類の架橋反応にはベンジ
ルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノ
メチル)フェノール、2-(ジメチルアミノエチル)フェノ
ール、ジメチルアニリン、2-エチル-4-メチルイミダ
ゾールなどがある。その添加量は促進剤により異なる
が、通常、架橋剤の0.1〜10重量%の範囲である。
ハロゲン原子(例えば、臭素又はヨウ素)を含有する置
換基を有する共重合体の架橋方法としては、ポリアミン
類、メルカプトイミダゾリン類、メルカプトピリミジン
類、チオウレア類、ポリメルカプタン類等の架橋剤が用
いられる。その添加量は架橋剤の種類により異なるが、
通常、組成物全体の0.1〜10重量%の範囲である。
【0038】〔高分子固体電解質〕本発明において用い
られる電解質塩化合物としては、本発明のポリエーテル
共重合体又は該共重合体の架橋体に可溶のものならば何
でもよいが、本発明においては以下に挙げるものが好ま
しく用いられる。即ち、金属陽イオン、アンモニウムイ
オン、アミジニウムイオン、及びグアニジウムイオンか
ら選ばれた陽イオンと、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ
素イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イオン、テト
ラフルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、AsF6 -、P
6 -、ステアリルスルホン酸イオン、オクチルスルホン
酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ナフタ
レンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレンスルホン酸
イオン、7,7,8,8-テトラシアノ-p- キノジメタンイオ
ン、R19SO3 -、[(R19SO2)(R20SO2)N]-、[(R
19SO2)(R20SO2)(R21SO2)C]-、及び[(R19SO
2)(R20SO2)YC]- から選ばれた陰イオンとからなる
化合物が挙げられる。但し、R19、R20、R21、及びY
は電子吸引性基である。更に好ましくはR19、R20、及
びR21は各々独立して炭素数が1から6迄のパーフルオ
ロアルキル基又はパーフルオロアリール基であり、Yは
ニトロ基、ニトロソ基、カルボニル基、カルボキシル
基、又はシアノ基である。R19、R20、及びR21は各々
同一であっても、異なっていてもよい。金属陽イオンと
しては遷移金属の陽イオンを用いる事ができる。好まし
くはMn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn及びAg金属
から選ばれた金属の陽イオンが用いられる。又、Li、
Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca及びBa金属から選
ばれた金属の陽イオンを用いても好ましい結果が得られ
る。電解質塩化合物として前述の化合物を2種類以上併
用することは自由である。
【0039】本発明において、上記可溶性電解質塩化合
物の使用量はポリエーテル共重合体の主鎖及び側鎖を含
めたエーテルの酸素原子の総モル数に対する割合、即ち
モル比(電解質塩化合物のモル数)/(ポリエーテル共
重合体のエーテルの酸素原子の総モル数)の値が0.0
001〜5、好ましくは0.001〜0.5の範囲がよ
い。この値が5を越えると加工性、成形性及び得られた
固体電解質の機械的強度や柔軟性が低下し、さらにイオ
ン伝導性も低下する。
【0040】本発明のポリエーテル共重合体、その架橋
体、それ等から得られる架橋高分子固体電解質を使用す
る際に難燃性が必要な場合には、通常用いられる方法を
採用できる。即ち臭素化エポキシ化合物、テトラブロム
ビスフェノールA、塩素化パラフィン等のハロゲン化
物、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウム、リン酸エステル、ポリ
リン酸塩、及びホウ酸亜鉛から選択して有効量を添加す
る。
【0041】
【発明の実施の形態】本発明の架橋高分子固体電解質の
製造方法は特に制約はないが、通常ポリエーテル共重合
体とこれに可溶な電解質塩化合物を機械的に混合する
か、或いは溶剤に溶解させて混合した後、溶剤を除去
し、架橋するか又はポリエーテル共重合体を架橋した後
これに可溶な電解質塩化合物を機械的に混合するか、或
いは溶剤に溶解させて混合した後、溶剤を除去するなど
の方法によって製造される。機械的に混合する手段とし
ては、各種ニーダー類、オープンロール、押出機などを
任意に使用できる。溶剤を使用して製造する場合は各種
極性溶媒、例えばテトラヒドロフラン、アセトン、アセ
トニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキ
シド、ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン等が単独、或いは混合して用いられる。溶液
の濃度は特に制限はないが1〜50重量%が好ましい。
エチレン性不飽和基を有する共重合体をラジカル開始剤
を利用して架橋する場合10℃〜200℃の温度条件下
1分〜20時間で架橋反応が終了する。また、紫外線等
のエネルギー線を利用する場合、一般には増感剤が用い
られる。通常、10℃〜150℃の温度条件下0.1秒
〜1時間で架橋反応が終了する。水素化ケイ素を有する
架橋剤では10℃〜180℃の温度条件下10分〜10
時間で架橋反応が終了する。反応性ケイ素基を有する共
重合体の架橋反応に用いられる水の量は、雰囲気中の湿
気によっても容易に起こるので特に制限されない。短時
間冷水又は温水浴に通すか、又はスチーム雰囲気にさら
す事で架橋する事もできる。エポキシ基を有する共重合
体の架橋反応にポリアミン又は酸無水物を利用した場
合、10〜200℃の温度の条件下10分〜20時間で
架橋反応が終了する。
【0042】本発明で示された共重合体および該共重合
体の架橋体は架橋高分子固体電解質として有用な前駆体
となる。本発明の架橋高分子固体電解質は機械的強度と
柔軟性に優れており、その性質を利用して大面積薄膜形
状の固体電解質が容易に得られる。例えば本発明の架橋
高分子固体電解質を用いた電池の作製が可能である。こ
の場合、正極材料としてはリチウム−マンガン複合酸化
物、コバルト酸リチウム、五酸化バナジウム、ポリアセ
ン、ポリピレン、ポリアニリン、ポリフェニレン、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、
ポリピロール、ポリフラン、ポリアズレン等がある。負
極材料としてはリチウムがグラファイトあるいはカーボ
ンの層間に吸蔵された層間化合物、リチウム金属、リチ
ウム−鉛合金等がある。実施例27に電池の一例を示
す。また高いイオン伝導性を利用してアルカリ金属イオ
ン、Cuイオン、Caイオン、及びMgイオン等の陽イ
オンのイオン電極の隔膜としての利用も考えられる。
【0043】
【実施例】
(モノマー合成例)ジプロピレングリコールモノメチル
エーテル500g(3.4モル)、エピクロロヒドリン9
37g(10.1モル)及びトリエチルベンジルアンモ
ニウムクロライド7.6g(3.4 x 10-2モル)を還流
冷却器、温度計及び撹拌機を備えたフラスコに入れ、4
5℃で加熱撹拌しながら48%苛性ソーダ水溶液337
g(4.1モル)を1時間で滴下した。滴下終了後同温
度で6時間反応を行った。冷却後、塩化メチレンで抽出
を行った後、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で蒸留精
製して目的物であるジプロピレングリコールグリシジル
メチルエーテル 345g(収率50%)を得た。 得ら
れた生成物は1H NMR によりその構造を確認した。得ら
れたモノマーの沸点は1mmHgで89℃、屈折率(nD 30)
は1.4288であった。このモノマーは実施例1および実施
例2に用いた。 (触媒の製造例)攪拌機、温度計及び蒸留装置を備えた
3つ口フラスコにトリブチル錫クロライド10g及びト
リブチルホスフェート35gを入れ、窒素気流下に撹拌
しながら250℃で20分間加熱して留出物を留去させ
残留物として固体状の縮合物質を得た。以後これを重合
用触媒として使用した。
【0044】元素分析及び1H NMRスペクトルによる
ポリエーテル共重合体のモノマー換算組成分析結果を第
1表及び第3表に示した。ポリエーテル共重合体の分子
量測定にはゲルパーミエーションクロマトグラフィー測
定を行い、標準ポリスチレン換算により分子量を算出し
た。ゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定は株
式会社島津製作所の測定装置RID−6A、昭和電工
(株)製カラムのショウデックスKD−807、KD−
806、KD−806M及びKD−803、及び溶媒D
MFを用いて60℃で行った。ガラス転移温度、融解熱
量は理学電気(株)製示差走査熱量計DSC8230B
を用い、窒素雰囲気中、温度範囲−100〜80℃、昇
温速度10℃/minで測定した。導電率σの測定は2
0℃、1mmHgで72時間真空乾燥したフィルムを白
金電極ではさみ、電圧0.5V、周波数範囲5Hz〜1
MHzの交流法を用い、複素インピーダンス法により算
出した。固体電解質フィルムの柔軟性は25℃に於いて
フィルムを180度に折り曲げた時の折損の有無により
評価した。
【0045】実施例1 内容量3Lのガラス製4つ口フラスコの内部を窒素置換
し、これに触媒として製造例の縮合物質1gと水分10
ppm以下に調整したアリルグリシジルエーテル19g
とジプロピレングリコールグリシジルメチルエーテル1
70g及び溶媒としてn−ヘキサン1000gを仕込
み、エチレンオキシド200gはジプロピレングリコー
ルグリシジルメチルエーテルの重合率をガスクロマトグ
ラフィーで追跡しながら、逐次添加した。重合反応はメ
タノールで停止した。デカンテーションによりポリマー
を取り出した後、常圧下40℃で24時間、更に減圧下
45℃で10時間乾燥してポリマー272gを得た。こ
の共重合体のガラス転移点は−71℃、重量平均分子量
は90万、融解熱量は35J/gであった。1H NMR
スペクトルによるこの重合体のモノマー換算組成分析結
果は第1表の実施例1のとおりである。
【0046】実施例2〜13 第1表に示すモノマーを用いて実施例1と同様の触媒お
よび操作により共重合を行った。得られた結果は第1表
に示した。
【0047】実施例14 実施例1で得られた共重合体1g、及び架橋剤ジクミル
パーオキサイド0.015gをテトラヒドロフラン20
mlに溶解し、モル比(電解質塩化合物のモル数)/
(共重合体のエーテル酸素原子の総モル数)が0.05
となるように過塩素酸リチウムのテトラヒドロフラン溶
液を混合した。この混合液をポリテトラフルオロエチレ
ン製モールド上にキャストして乾燥した後、170℃、
60Kgw/cm2で10分間加熱、加圧し、フィルムを得
た。得られた結果は第2表に示した。
【0048】実施例15 実施例2で得られたポリエーテル共重合体1g、及び架
橋剤1,1-ビス(t-ブチルパーオキシ)-3,3,5-トリメチル
シクロヘキサン0.02gをテトラヒドロフラン20m
lに溶解し、モル比(電解質塩化合物のモル数)/(共
重合体のエーテルの酸素原子の総モル数)が0.05と
なるように過塩素酸リチウムのテトラヒドロフラン溶液
を混合した。この混合液をポリテトラフルオロエチレン
製モールド上にキャストして乾燥した後、145℃、1
00Kgw/cm2で10分間加熱、加圧し、フィルムを得
た。得られた結果は第2表に示した。
【0049】実施例16 実施例3で得られたポリエーテル共重合体1g、及び架
橋剤ベンゾイルオキサイド0.015gをアセトニトリ
ル20mlに溶解し、モル比(電解質塩化合物のモル
数)/(共重合体のエーテルの酸素原子の総モル数)が
0.05となるようにリチウムビストリフルオロメタン
スルフォニルイミドのアセトニトリル溶液を混合した
後、実施例14と同様の方法でフィルムを得た。得られ
た結果は第2表に示した。
【0050】実施例17 実施例4で得られたポリエーテル共重合体1g、及び架
橋剤アゾビスイソブチロニトリル0.02gをテトラヒ
ドロフラン20mlに溶解し、モル比(電解質塩化合物
のモル数)/(共重合体のエーテルの酸素原子の総モル
数)が0.05となるように過塩素酸リチウムのテトラ
ヒドロフラン溶液を混合した。この混合液をポリテトラ
フルオロエチレン製モールド上にキャストして乾燥した
後、アルゴン雰囲気下で、100℃で2時間放置するこ
とによって、フィルムを得た。得られた結果は第2表に
示した。
【0051】実施例18 実施例5で得られたポリエーテル共重合体1g、及び増
感剤2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1
−オン0.02gをテトラヒドロフラン20mlに溶解
し、モル比(電解質塩化合物のモル数)/(共重合体の
エーテルの酸素原子の総モル数)が0.05となるよう
に過塩素酸リチウムのテトラヒドロフラン溶液を混合し
た。この混合液をポリテトラフルオロエチレン製モール
ド上にキャストして乾燥した後、アルゴン雰囲気下で紫
外線(30mW/cm2, 360nm)を50℃で10分間照射してフ
ィルムを得た。得られた結果は第2表に示した。
【0052】実施例19 実施例6で得られたポリエーテル共重合体1g、及び
(16)式で示されるポリシロキサン0.2gをトルエ
ン10mlに溶解し、これに塩化白金酸1重量%を含む
イソプロピルアルコール溶液を加え、モル比(電解質塩
化合物のモル数)/(共重合体のエーテルの酸素原子の
総モル数)が0.05となるようにリチウムビストリフ
ルオロメタンスルフォニルイミドのトルエン溶液を混合
した後、実施例14と同様の方法でフィルムを得た。得
られた結果は第2表に示した。(16)式に於いてMn
は数平均分子量を表す。
【0053】
【化30】
【0054】実施例20 実施例7で得られたポリエーテル共重合体1g、及び
(17)式で示されるポリシロキサン0.2gをトルエ
ン10mlに溶解し、これに塩化白金酸1重量%を含む
イソプロピルアルコール溶液を加え、モル比(可溶性電
解質塩化合物のモル数)/(共重合体のエーテルの酸素
原子の総モル数)が0.05となるようにリチウムビス
トリフルオロメタンスルフォニルイミドのトルエン溶液
を混合した後、実施例14と同様の方法でフィルムを得
た。得られた結果は第2表に示した。(17)式に於い
てMnは数平均分子量を表す。
【0055】
【化31】
【0056】実施例21 実施例8で得られたポリエーテル共重合体1g、及び触
媒ジブチルスズジラウレート5mgをテトラヒドロフラ
ン20mlに溶解し、モル比(電解質塩化合物のモル
数)/(共重合体のエーテルの酸素原子の総モル数)が
0. 05となるように過塩素酸リチウムのテトラヒドロ
フラン溶液を混合し、この混合液に反応性ケイ素基含有
成分に対して等量の水を加えた。この混合液をポリテト
ラフルオロエチレン製モールド上にキャストして乾燥し
た後、アルゴン雰囲気下で、100℃で3時間放置する
ことによって、フィルムを得た。得られた結果は第2表
に示した。
【0057】実施例22 実施例9で得られたポリエーテル共重合体1gをテトラ
ヒドロフラン20mlに溶解し、モル比(電解質塩化合
物のモル数)/(共重合体のエーテルの酸素原子の総モ
ル数)が0. 05となるように過塩素酸リチウムのテト
ラヒドロフラン溶液を混合し、この混合液に反応性ケイ
素基含有成分に対して3倍モル量の水を加えた。この混
合液をポリテトラフルオロエチレン製モールド上にキャ
ストして乾燥した後、160℃、20Kgw/cm2で10分
間加熱、加圧し、フィルムを得た。得られた結果は第2
表に示した。
【0058】実施例23 実施例10で得られたポリエーテル共重合体1g、触媒
ジブチルスズジラウレート5mgをテトラヒドロフラン
20mlに溶解し、水 10μlを加えて15分間攪拌
を行った。常圧下で溶媒を除去した後、60℃で10時
間乾燥して架橋体を得た。 得られた架橋体を過塩素酸
リチウム100mgを含むテトラヒドロフラン溶液5m
lに20時間含浸させた後、170℃、80Kgw/cm2
10分間加熱、加圧し、フィルムを得た。得られた結果
は第2表に示した。
【0059】実施例24 実施例11で得られたポリエーテル共重合体1g、及び
無水マレイン酸 150mgをテトラヒドロフラン20
mlに溶解し、モル比(可溶性電解質塩化合物のモル
数)/(共重合体のエーテルの酸素原子の総モル数)が
0.05となるように過塩素酸リチウムのテトラヒドロ
フラン溶液を混合した。この混合液をポリテトラフルオ
ロエチレン製モールド上にキャストして乾燥した後、1
60℃、20Kgw/cm2で1時間加熱、加圧し、フィルム
を得た。得られた結果は第2表に示した。
【0060】実施例25 実施例12で得られたポリエーテル共重合体1g、及び
ジエチレントリアミン50mgをテトラヒドロフラン2
0mlに溶解し、モル比(可溶性電解質塩化合物のモル
数)/(共重合体のエーテルの酸素原子の総モル数)が
0.05となるように過塩素酸リチウムのテトラヒドロ
フラン溶液を混合した。この混合液をポリテトラフルオ
ロエチレン製モールド上にキャストして乾燥した後、ア
ルゴン雰囲気下で、100℃で10時間放置することに
よって、フィルムを得た。得られた結果は第2表に示し
た。
【0061】実施例26 実施例10で得られた共重合体1g、及びジエチレント
リアミン50mgをテトラヒドロフラン20mlに溶解
し、40℃で2時間反応を行った。減圧下で溶媒を除去
した後、60℃で6時間乾燥して架橋体を得た。得られ
た架橋体を過塩素酸リチウム100mgを含むテトラヒ
ドロフラン溶液5mlに20時間含浸させた後、160
℃、100Kgw/cm2で10分間加熱、加圧し、フィルム
を得た。得られた結果は第2表に示した。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
【表3】
【0065】
【表4】
【0066】比較例1〜4 実施例1と同様の方法で得られた第3表に示すポリエー
テル共重合体を用いた。比較例1は、架橋剤を無添加に
した以外は実施例14と同様の方法でフィルムの成形を
行った。比較例2は実施例15と同様の方法でフィルム
成形を行った。比較例3は実施例21と同様の方法でフ
ィルム成形を行った。比較例4は実施例24と同様の方
法でフィルム成形を行った。得られた結果は第3表に示
した。
【0067】本発明のポリエーテル共重合体から得られ
る架橋高分子固体電解質のイオン導電性及び機械的特性
が優れていることは比較例と対比して明らかである。
【0068】
【表5】
【0069】実施例27 電解質として実施例14で得られた架橋高分子固体電解
質、負極としてリチウム金属箔、及び正極としてコバル
ト酸リチウム(LiCoO2 )を用いて二次電池を構成
した。架橋高分子固体電解質のサイズは 10 mm X 10 mm
X 1 mmである。リチウム箔のサイズは 10 mm X 10 mm
X 0.1 mmである。コバルト酸リチウムは所定量の炭酸リ
チウム及び炭酸コバルト粉体を混合した後900℃で5
時間焼成する事により調製した。次にこれを粉砕し、得
られたコバルト酸リチウム85重量部に対してアセチレ
ンブラック12重量部と実施例14で得られた架橋高分
子固体電解質3重量部を加え乳鉢で混合した後、これを
300 Kgw/cm2 の圧力で10 mm X 10 mm X 2 mm にプレス
成形して電池の正極とした。実施例14で得られた架橋
高分子固体電解質をリチウム金属箔とコバルト酸リチウ
ム板ではさみ、界面が密着するように 10 Kgw/cm2
圧力をかけながら電池の充放電特性を調べた。初期の端
子電圧 3.2 Vでの放電電流は0.4 mA/cm2であり、0.3 m
A/cm2で充電可能であった。本実施例の電池は容易に薄
いものに作製できるので、軽量でしかも大容量の電池に
なる。
【0070】
【発明の効果】本発明の架橋高分子固体電解質は加工
性、成形性、機械的強度、柔軟性や耐熱性などに優れて
おり、かつそのイオン伝導性は著しく改善されている。
したがって固体電池をはじめ、大容量コンデンサー、表
示素子、例えばエレクトロクロミックディスプレイなど
電子機器への応用、及びゴムやプラスチック等の帯電防
止剤としての応用が期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01M 8/02 C08G 65/32 (56)参考文献 国際公開98/7772(WO,A1) 国際公開97/42251(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 65/32 - 65/338 C08G 59/04 - 59/08 C08G 77/14 - 77/18 H01B 1/12 C08F 290/14 H01M 8/02 CA(STN)

Claims (41)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繰り返し構造単位が(1)式の成分5〜
    94モル%、(2)式の成分94〜5モル%、及び架橋
    成分として(3)式の成分0.001〜15モル%から
    なる多元共重合体であって、(1)式のR1は炭素数1
    〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルケニル基、炭
    素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜14のアリ
    ール基および炭素数7〜12のアラルキル基より選ばれ
    る基であり、側鎖部分となるオキシプロピレン単位の重
    合度 nが1〜12であり、(3)式の置換基R2はエチ
    レン性不飽和基を含有する置換基又は反応性ケイ素基を
    含有する置換基又はハロゲン原子を含有する置換基又は
    3が炭素、酸素、及び水素原子から選ばれた原子から
    成る有機残基である(4)式で表される末端にエポキシ
    基を含有する置換基であり、重量平均分子量が103
    107の範囲内であるポリエーテル多元共重合体。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】
  2. 【請求項2】 (1)式においてR1は炭素数1〜6の
    アルキル基、2〜6のアルケニル基から選ばれた基であ
    る請求項1に記載のポリエーテル多元共重合体。
  3. 【請求項3】 重量平均分子量が104〜5x106の範
    囲内である請求項1又は2に記載のポリエーテル多元共
    重合体。
  4. 【請求項4】 (1)式の成分が5〜80モル%、
    (2)式の成分が93〜18モル%、(3)式の成分が
    0.01〜10モル%からなる請求項1〜3のいずれか
    に記載のポリエーテル多元共重合体。
  5. 【請求項5】 (3)式はその置換基R2がエチレン性
    不飽和基を含有する置換基である架橋成分であり、アリ
    ルグリシジルエーテル、4-ビニルシクロヘキシルグリシ
    ジルエーテル、α-テルピニルグリシジルエーテル、シ
    クロヘキセニルメチルグリシジルエーテル、p-ビニルベ
    ンジルグリシジルエーテル、アリルフェニルグリシジル
    エーテル、ビニルグリシジルエーテル、3,4-エポキシ-1
    -ブテン、3,4-エポキシ-1-ペンテン、4,5-エポキシ-2-
    ペンテン、1,2-エポキシ-5,9-シクロドデカジエン、3,4
    -エポキシ-1-ビニルシクロヘキセン、1,2-エポキシ-5-
    シクロオクテン、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸
    グリシジル、ソルビン酸グリシジル、ケイ皮酸グリシジ
    ル、クロトン酸グリシジル、グリシジル-4-ヘキセノエ
    ート、1〜12個のオキシエチレン鎖を持つオリゴエチ
    レングリコールグリシジルエーテルアクリレート、1〜
    12個のオキシエチレン鎖を持つオリゴエチレングリコ
    ールグリシジルエーテルメタクリレート、1〜12個の
    オキシエチレン鎖を持つオリゴエチレングリコールアリ
    ルグリシジルエーテルから選ばれた化合物から得られる
    架橋モノマー成分である請求項1〜4のいずれかに記載
    のポリエーテル多元共重合体。
  6. 【請求項6】 (3)式はアリルグリシジルエーテル、
    アクリル酸グリシジル又はメタクリル酸グリシジルから
    得られる架橋成分である請求項5記載のポリエーテル多
    元共重合体。
  7. 【請求項7】 (3)式はその置換基R2が反応性ケイ
    素基含有の架橋成分であり、(5)、(6)及び(7)
    式から選ばれた化合物から得られる架橋成分である請求
    項1〜4のいずれかに記載のポリエーテル多元共重合
    体。 【化5】 【化6】 【化7】 但し、(5)、(6)及び(7)式においてR4、R5
    6は各々同一であっても異なっていてもよいが、少な
    くとも一個がアルコキシ基であり、残りがアルキル基で
    あり、mは1〜6を表す。
  8. 【請求項8】 (5)式で表される化合物が、3-グリシ
    ドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプ
    ロピルメチルジメトキシシランから選ばれた化合物であ
    る請求項7に記載のポリエーテル多元共重合体。
  9. 【請求項9】 (6)式で表される化合物が、4-(1,2−
    エポキシ) ブチルトリメトキシシラン、5-( 1,2−エポ
    キシ) ペンチルトリメトキシシランから選ばれた化合物
    である請求項7に記載のポリエーテル多元共重合体。
  10. 【請求項10】 (7)式で表される化合物が、2-(3,4
    −エポキシシクロヘキシル) エチルトリメトキシシラン
    である請求項7に記載のポリエーテル多元共重合体。
  11. 【請求項11】 (3)式はその置換基R2が末端にエ
    ポキシ基を含有する置換基である架橋成分であり、
    (8)〜(10)式から選ばれた化合物から得られる架
    橋成分である請求項1〜4のいずれかに記載のポリエー
    テル多元共重合体。 【化8】 【化9】 【化10】 上記(8)式においてR8及びR9は水素原子又はメチル
    基であり、(8)及び(9)式のpは0〜12を表す。
  12. 【請求項12】 (8)式で表される化合物が、2,3-
    エポキシプロピル-2',3'-エポキシ-2'-メチルプロピ
    ルエーテル、エチレングリコール-2,3- エポキシプロ
    ピル-2',3'-エポキシ-2'-メチルプロピルエーテル、
    ジエチレングリコール-2,3-エポキシプロピル-2',
    3'-エポキシ-2'-メチルプロピルエーテルから選ばれ
    た化合物である請求項11に記載のポリエーテル多元共
    重合体。
  13. 【請求項13】 (9)式で表される化合物が、2-メ
    チル-1,2,3,4-ジエポキシブタン、2-メチル-1,
    2,4,5-ジエポキシペンタン、2-メチル-1,2,5,6
    -ジエポキシヘキサンから選ばれた化合物である請求項
    11に記載のポリエーテル多元共重合体。
  14. 【請求項14】 (10)式で表される化合物がヒドロ
    キノン-2,3-エポキシプロピル-2',3'-エポキシ-2'
    -メチルプロピルエーテル、カテコール-2,3-エポキシ
    プロピル-2',3'-エポキシ-2'-メチルプロピルエーテ
    ルから選ばれた化合物である請求項11に記載のポリエ
    ーテル多元共重合体。
  15. 【請求項15】 (3)式はエピブロムヒドリン又はエ
    ピヨードヒドリンから得られる架橋成分である請求項1
    〜4のいずれかに記載のポリエーテル多元共重合体。
  16. 【請求項16】 請求項1〜15のいずれかに記載のポ
    リエーテル多元共重合体の架橋成分の反応性を利用して
    なる架橋体。
  17. 【請求項17】 請求項5又は6に記載のポリエーテル
    多元共重合体のエチレン性不飽和基の反応性を利用して
    なる架橋体。
  18. 【請求項18】 請求項7〜10のいずれかに記載のポ
    リエーテル多元共重合体の反応性ケイ素基の反応性を利
    用してなる架橋体。
  19. 【請求項19】 請求項11〜14のいずれかに記載の
    ポリエーテル多元共重合体の側鎖エポキシ基の反応性を
    利用してなる架橋体。
  20. 【請求項20】 エチレン性不飽和基の反応性を利用し
    た架橋が有機過酸化物及びアゾ化合物から選ばれたラジ
    カル開始剤による架橋、又は紫外線及び電子線から選ば
    れた活性エネルギー線による架橋である請求項17に記
    載の架橋体。
  21. 【請求項21】 エチレン性不飽和基の反応性を利用し
    た架橋が少なくとも2個の水素化ケイ素を有する化合物
    とのヒドロシリル化反応による架橋である請求項17に
    記載の架橋体。
  22. 【請求項22】 少なくとも2個の水素化ケイ素を有す
    る化合物がポリシロキサン化合物またはポリシラン化合
    物である請求項21に記載の架橋体。
  23. 【請求項23】 ポリシロキサン化合物が(11)式も
    しくは(12)式で表される線状ポリシロキサン化合
    物、又は(13)式で表される環状ポリシロキサン化合
    物である請求項22に記載の架橋体。 【化11】 【化12】 【化13】 但し、(11)式〜(13)式に於いてR10,R11,R12,R
    13,R14,R15,R16,R17およびR18は水素原子または炭素数
    1〜12のアルキル基もしくはアルコキシ基を表し、q
    とrは整数を表す。。(11)及び(13)式に於いて
    r≧2、 q≧0、2≦q+r≦300を表す。(12)
    式に於いて0≦q≦300を表す。
  24. 【請求項24】 ポリシラン化合物が(14)式で表さ
    れる線状ポリシラン化合物である請求項22に記載の架
    橋体。但し、(14)式に於いてR10,R11,R12,R13及びR
    14は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基もしく
    はアルコキシ基を表し、sとtは整数を表す。t≧2、
    s≧0、2≦s+t≦100を表す。 【化14】
  25. 【請求項25】 側鎖エポキシ基の反応性を利用した架
    橋がポリアミン類又は酸無水物類による架橋である請求
    項19に記載の架橋体。
  26. 【請求項26】 請求項16に記載のポリエーテル多元
    共重合体の架橋モノマー成分の反応性を利用して架橋し
    た架橋体に、該架橋体に可溶性の電解質塩化合物を混合
    して得られる架橋高分子固体電解質。
  27. 【請求項27】 請求項17に記載のポリエーテル多元
    共重合体のエチレン性不飽和基の反応性を利用して架橋
    した架橋体に、該架橋体に可溶性の電解質塩化合物を混
    合して得られる架橋高分子固体電解質。
  28. 【請求項28】 請求項18に記載のポリエーテル多元
    共重合体の反応性ケイ素基の反応性を利用して架橋した
    架橋体に、該架橋体に可溶性の電解質塩化合物を混合し
    て得られる架橋高分子固体電解質。
  29. 【請求項29】 請求項19に記載のポリエーテル多元
    共重合体の側鎖エポキシ基の反応性を利用して架橋した
    架橋体に、該架橋体に可溶性の電解質塩化合物を混合し
    て得られる架橋高分子固体電解質。
  30. 【請求項30】 請求項1〜4のいずれかに記載のポリ
    エーテル多元共重合体及び該共重合体に可溶性の電解質
    塩化合物の混合物を、該共重合体の架橋反応性基の反応
    性を利用して架橋して得られる架橋高分子固体電解質。
  31. 【請求項31】 請求項5〜6のいずれかに記載のポリ
    エーテル多元共重合体及び該共重合体に可溶性の電解質
    塩化合物の混合物を、該共重合体のエチレン性不飽和基
    の反応性を利用して架橋して得られる架橋高分子固体電
    解質。
  32. 【請求項32】 請求項7〜10のいずれかに記載のポ
    リエーテル多元共重合体及び該共重合体に可溶性の電解
    質塩化合物の混合物を、該共重合体の反応性ケイ素の反
    応性を利用して架橋して得られる架橋高分子固体電解
    質。
  33. 【請求項33】 請求項11〜14のいずれかに記載の
    ポリエーテル多元共重合体及び該共重合体に可溶性の電
    解質塩化合物の混合物を、該共重合体の側鎖エポキシ基
    の反応性を利用して架橋して得られる架橋高分子固体電
    解質。
  34. 【請求項34】 請求項15に記載のポリエーテル多元
    共重合体及び該共重合体に可溶性の電解質塩化合物の混
    合物を、該共重合体の臭素又はヨウ素の反応性を利用し
    て架橋して得られる架橋高分子固体電解質。
  35. 【請求項35】 電解質塩化合物が金属陽イオン、アン
    モニウムイオン、アミジニウムイオン、及びグアニジウ
    ムイオンから選ばれた陽イオンと、塩素イオン、臭素イ
    オン、ヨウ素イオン、過塩素酸イオン、チオシアン酸イ
    オン、テトラフルオロホウ素酸イオン、硝酸イオン、A
    sF6 -、PF6 -、ステアリルスルホン酸イオン、オクチ
    ルスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオ
    ン、ナフタレンスルホン酸イオン、ドデシルナフタレン
    スルホン酸イオン、7,7,8,8-テトラシアノ-p-キノジメ
    タンイオン、R19SO3 -、[(R19SO2)(R20SO2)N]
    -、[(R19SO2)(R20SO2)(R21SO2)C]-、及び
    [(R19SO2)(R20SO2)YC]- から選ばれた陰イオ
    ンとからなる化合物である請求項26〜34のいずれか
    に記載の架橋高分子固体電解質。但し、R19、R20、R
    21、及びYは電子吸引性基である。
  36. 【請求項36】 R19、R20、及びR21は各々独立して
    炭素数が1から6迄のパーフルオロアルキル基又はパー
    フルオロアリール基であり、Yがニトロ基、ニトロソ
    基、カルボニル基、カルボキシル基、又はシアノ基であ
    る請求項35に記載の架橋高分子固体電解質。
  37. 【請求項37】 金属陽イオンがLi,Na,K,R
    b,Cs,Mg,Ca、及びBaから選ばれた金属の陽
    イオンである請求項35又は36に記載の架橋高分子固
    体電解質。
  38. 【請求項38】 金属陽イオンが遷移金属の陽イオンで
    ある請求項35又は36に記載の架橋高分子固体電解質
  39. 【請求項39】 金属陽イオンがMn、Fe、Co、N
    i、Cu、Zn、及びAgから選ばれた金属の陽イオン
    である請求項35又は36に記載の架橋高分子固体電解
  40. 【請求項40】 電解質塩化合物とポリエーテル多元共
    重合体の配合割合がモル比(電解質塩化合物のモル数)
    /(ポリエーテル多元共重合体のエーテルの酸素原子の
    総モル数)の値が0.0001〜5である請求項26〜
    39のいずれかに記載の架橋高分子固体電解質。
  41. 【請求項41】 請求項26〜40のいずれかに記載の
    架橋高分子固体電解質を用いた電池。
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