JP4079893B2 - 含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物、それを用いたレジスト材料及びパターン形成方法 - Google Patents

含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物、それを用いたレジスト材料及びパターン形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4079893B2
JP4079893B2 JP2004044142A JP2004044142A JP4079893B2 JP 4079893 B2 JP4079893 B2 JP 4079893B2 JP 2004044142 A JP2004044142 A JP 2004044142A JP 2004044142 A JP2004044142 A JP 2004044142A JP 4079893 B2 JP4079893 B2 JP 4079893B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluorine
general formula
compound
group
repeating unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004044142A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005232095A (ja
Inventor
治彦 小森谷
真一 角田
充孝 大谷
武夫 古俣
一彦 前田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Central Glass Co Ltd
Original Assignee
Central Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Central Glass Co Ltd filed Critical Central Glass Co Ltd
Priority to JP2004044142A priority Critical patent/JP4079893B2/ja
Priority to PCT/JP2005/002400 priority patent/WO2005080306A1/ja
Priority to US10/589,807 priority patent/US7736835B2/en
Priority to KR1020067017600A priority patent/KR100849126B1/ko
Priority to TW094104884A priority patent/TW200602301A/zh
Publication of JP2005232095A publication Critical patent/JP2005232095A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4079893B2 publication Critical patent/JP4079893B2/ja
Priority to US12/765,305 priority patent/US8115036B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C33/00Unsaturated compounds having hydroxy or O-metal groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C33/40Halogenated unsaturated alcohols
    • C07C33/44Halogenated unsaturated alcohols containing rings other than six-membered aromatic rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C31/00Saturated compounds having hydroxy or O-metal groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C31/34Halogenated alcohols
    • C07C31/44Halogenated alcohols containing saturated rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
    • C07C49/29Saturated compounds containing keto groups bound to rings
    • C07C49/337Saturated compounds containing keto groups bound to rings containing hydroxy groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C49/00Ketones; Ketenes; Dimeric ketenes; Ketonic chelates
    • C07C49/527Unsaturated compounds containing keto groups bound to rings other than six-membered aromatic rings
    • C07C49/573Unsaturated compounds containing keto groups bound to rings other than six-membered aromatic rings containing hydroxy groups
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C69/00Esters of carboxylic acids; Esters of carbonic or haloformic acids
    • C07C69/62Halogen-containing esters
    • C07C69/65Halogen-containing esters of unsaturated acids
    • C07C69/653Acrylic acid esters; Methacrylic acid esters; Haloacrylic acid esters; Halomethacrylic acid esters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F14/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen
    • C08F14/18Monomers containing fluorine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C2602/00Systems containing two condensed rings
    • C07C2602/36Systems containing two condensed rings the rings having more than two atoms in common
    • C07C2602/42Systems containing two condensed rings the rings having more than two atoms in common the bicyclo ring system containing seven carbon atoms

Description

本発明は、新規な含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物、それを用いたレジスト材料、特に、最近活発に研究されている化学増幅レジスト材料及びパターン形成方法に関する。
近年、コンピューターを始めとするデジタル機器の発展により、取り扱う演算データや二次元、三次元画像データの処理量が膨大になってきており、これらの情報を素早く処理するために大容量で高速なメモリと高性能なマイクロプロセッサが必要となっている。また、インターネットなどネットワークの発展に伴って、さらにブロードバンド化が加速し、デジタル機器に求められる処理能力は益々高まっていくものと予測されている。
この要求を達成するために、半導体デバイスに代表される各種デバイス機器には、より一層の高密度、高集積化が求められている。なかでも、微細加工を可能とするフォトリソグラフィー技術に対する要求は年々厳しくなっており、1Gビット以上の集積度を持つDRAMの製造には、最小線幅0.13ミクロン以下の加工技術が必要となり、それに対応してArFエキシマレーザー(193nm)を用いたフォトリソグラフィーが利用され始めている。さらに微細なパターンを加工する目的で、F2(157nm)を用いたフォトリソグラフィーの開発が進められている。
これらの波長領域においては、従来レジスト材料に用いられてきたノボラックやポリビニルフェノール系の樹脂は光の吸収が大きすぎて用いることができない。そこで、アクリル系樹脂(例えば、特許文献1)やシクロオレフィン系樹脂(例えば、特許文献2)が検討されてきている。しかしながら、F2(157nm)の波長で透明性が高い樹脂は非常に限られており、フッ素樹脂の優位性が明らかとなってきている。特にフッ素系水酸基含有のレジスト樹脂は親水性にも優れた特性をもつことが報告されており、非常に期待が持たれている(例えば、非特許文献1、2)。
しかしながら、フッ素原子の導入は紫外線領域での透明性は向上するものの、同時にエッチング耐性の低下をもたらしてしまう。また、重合反応性についても、従来のノルボルネン環に直接フッ素原子やトリフルオロメチル基がついたモノマーは、重合反応性が低くて低収率であったり、材料として充分な分子量を得ることができなかったりと多くの課題を残していた。従って、これら既存の化合物が発揮しうる機能は必ずしも充分ではなく、さらに優れた高分子化合物を効率よく与え得る新規な単量体又はその原料の創出が望まれていた。
一方、半導体デバイス用パッケージの分野においては、一般的にエポキシ樹脂などが採用されているが、プリント基板への実装時の熱ストレスを低減することを目的として封止樹脂材の中に素子基板(Si基板)と熱膨張係数の近い酸化ケイ素(SiO2)の微粒子を添加する方法が用いられている。しかし、従来の技術では、熱伝導性に於て、金属や、セラミックス等に劣るエポキシ樹脂を用いた従来構造のプラスチックパッケージでは、放熱特性が悪く、熱抵抗がかなり高くなるため、パワーICなどの高消費電力のICや、高速で動作するICのパッケージとしては長期的な信頼性という面から不利であった。また、低応力にするために樹脂中に添加されているSiO2の微粒子は非常に硬いため、プリント基板への実装時に発生する熱応力で、素子表面へ局所的に大きな圧力を加え、素子を破壊することが発生していた。すなわち、半導体パッケージの分野においては、耐熱性が高く、素子表面に熱応力を加え難い材料が求められていた(例えば、特許文献3)。実際には、単独の半導体パッケージ材料では要求性能を満足することは難しく、種々の保護膜等が併用されている。パッケージ材料と保護膜は一体化しており、お互いの欠点を補いあうことによって役割を果たしているといえる。半導体チップへの水及び不純物の浸入を防ぐためにパッシベーション膜が、またパッケージ材料中に生じる応力集中を緩和するためにバッファーコート膜が用いられている。従来、半導体に用いられる絶縁膜や保護膜などの薄膜材料は酸化シリコンなどの無機化合物が主流であったが、現在は、ポリイミドなどの耐熱性高分子材料の有用性が認められ、相関絶縁膜、パッシベーション膜、バッファーコート膜などに使用されている。また、近年の半導体の高集積化、高速化の要求に対しては、信号の高速伝送に対応した材料が求められている。高速伝送では信号の伝播遅延が問題となるが、伝播遅延は材料の比誘電率に比例することから、材料の低誘電率化が有効である。現在では、フッ素樹脂が低誘電率であることが知られ、含フッ素ポリイミドも有力な材料の一つとして研究されている。フッ素原子を導入した樹脂はフッ素の持つ撥水性、非密着性などの特異な性質を有し、時には目的とする用途に採用が可能となるが、あるときはそれらの特異性のために採用が難しいこともあった。近年の新しい半導体応用製品の登場に合わせて半導体パッケージも多様化し、小型化、薄型化、低誘電率化など様々な要求がなされ、これらを満足するパッケージ材料が望まれていた。
特開平10−161313 特開2000−89463 特開平8−241913 H. Ito, H. D. Truong, et al, J. Photopolym. Sci. Technol., 16, 523-536(2003) Francis Houlihan, Andrew Romano, Ralph R, Dammel, et al, J. Photopolym. Sci. Technol., 16, 581-590(2003)
本発明は、新規な含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物を提供し、紫外線領域から近赤外線領域に至るまでの幅広い波長領域で高い透明性を有し、かつ基板への高い密着性及び成膜性、高いエッチング耐性を併せ持ったレジスト材料、それを用いたパターン形成方法を提供することにある。また半導体デバイス用パッケージ材料を提供することである。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、ノルボルネン環などの環状構造とヘキサフルオロイソプロパノール構造を有する新規な含フッ素環状化合物を見出し、この化合物、又はこの化合物から誘導される重合性単量体を用いて重合又は共重合した含フッ素高分子化合物が、幅広い波長領域で高い透明性を有し、かつ基板への高い密着性及び成膜性を併せ持つことを見出した。また、この含フッ素高分子化合物は環状構造に由来する高いエッチング耐性を有しており、レジスト材料として有効であることを見出した。さらに、この含フッ素高分子化合物を用いたパターン形成方法を見出した。一方で、この含フッ素高分子化合物は分子内に環状構造を有することから耐熱性が高く、さらにヘサフルオロイソプロパノール構造に由来する良好な溶剤溶解性をもってコーティング性に優れ、成膜性や成形性にも優れることを見出し、本発明を完成させた。また、この含フッ素高分子化合物をそのまま使用して、あるいはこれに硬化剤を加えて半導体デバイスのパッケージ化を行った場合には、素子基板への応力が非常に小さく、高い信頼性が得られることも見出した。
本発明は、新規な含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物を提供し、紫外線領域から近赤外線領域に至るまでの幅広い波長領域で高い透明性を有し、かつ基板への高い密着性及び成膜性、高いエッチング耐性を併せ持ったレジスト材料、それを用いたパターン形成方法を提供する。また、含フッ素高分子化合物は、半導体デバイス用パッケージ材料として好適となる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明の一般式(1)又は(2)で表される含フッ素環状化合物は、ノルボルネン環などの環状構造とヘキサフルオロイソプロパノール構造を有する含フッ素環状化合物である。一般に、フッ素含有量の増加と共に、紫外線領域から近赤外線領域に至るまでの幅広い波長領域での透明性の向上や、屈折率の低下が誘起されることが知られている。一方、フッ素含有量の増加に伴って基板との密着性の低下や成膜性の低下も誘起され、透明性の高さや屈折率の低さとの両立を図ることは難しかった。しかしながら、一般式(1)又は(2)に示される化合物は、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することで、これから誘導した高分子化合物では基板との高い密着性、また高い成膜性をも併せ持つことが可能となった。
本発明による一般式(1)又は(2)に示される含フッ素環状化合物において、R1aは炭素数1〜25の環状のアルキル基、環状のアルケニル基、環状のアルキニル基である。環状の骨格はレジスト材料で必要なエッチング耐性に寄与することから好ましく、多環式の骨格はエッチング耐性に対する寄与が大きいことからさらに好ましく用いられる。また、分子内に環状の構造を導入することによって、これから誘導される高分子化合物のガラス転移温度(Tg)を高めることができる。その高分子化合物に含まれる環状構造の割合を調整することによって、Tgを調整することも可能となる。Tgは化学増幅型ポジ型レジストの酸拡散速度に重要な要素であり、半導体デバイス用パッケージ材料やバッファーコートの分野では熱膨張係数の低減や調整のための重要な要素となっている。
一方、公知の含フッ素環状化合物では、高分子化合物へ導いてレジスト材料や半導体用パッケージ材料へ応用しようとするものはなかった。
また、R2、R3はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。R1〜R3はフッ素原子、酸素原子、硫黄原子、窒素原子、炭素―炭素二重結合を含有する原子団を含んでもよい。
本発明による一般式(3)で表される含フッ素環状化合物は、上記一般式(1)又は(2)に記載の化合物から誘導できる重合性の単量体である。フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、一般式(3)において、R1bは炭素数1〜25の環状のアルキル基、アリール基である。R2〜R7はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。R8はカルボニル基又はメチレン基、もしくは単結合である。
本発明の一般式(4)又は(5)で表される含フッ素環状化合物は、上記一般式(1)又は(2)に記載の化合物から誘導できる重合性の単量体である。フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、一般式(4)又は(5)において、R2、R3、R4、R9〜R15はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。R10とR11、R12とR13は結合して環を形成してもよく、その場合は炭素数1〜25のアルキレン基である。aは0又は1、bは0〜2の整数、cは0〜2の整数である。
本発明の一般式(6)で表される含フッ素環状化合物は、上記一般式(4)又は(5)に記載の化合物から誘導できる重合性の単量体である。フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、一般式(6)において、R2〜R7、R9〜R15はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。R8はカルボニル基又はメチレン基、もしくは単結合である。R10とR11、R12とR13、R14とR15は結合して環を形成してもよく、その場合は炭素数1〜25のアルキレン基である。aは0又は1、bは0〜2の整数、cは0〜2の整数である。
本発明の一般式(7)又は(8)で表される含フッ素環状化合物において、フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、R2、R3、R4はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。
本発明による一般式(9)で表される含フッ素環状化合物は、上記一般式(7)又は
(8)に記載の化合物から誘導できる重合性の単量体である。フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、一般式(9)において、R2〜R7はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。R8はカルボニル基又はメチレン基、もしくは単結合である。
本発明による一般式(10)で表される含フッ素高分子化合物は、上記一般式(3)に記載の重合性の単量体を含んで重合せしめた高分子化合物である。フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、一般式(10)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物であって、R1b、R2〜R8はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、一般式(3)で示したものと同じである。
本発明による一般式(11)で表される含フッ素高分子化合物は、上記一般式(6)に記載の重合性の単量体を含んで重合せしめた高分子化合物である。フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、一般式(11)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物であって、分子量がこれよりも小さい場合には機械的強度、成膜性の点で十分でなく、分子量がこれよりも大きい場合には溶剤に対する溶解性、成形性の点で好ましくない。R2〜R15はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、一般式(6)で示したものと同じである。
本発明による一般式(12)で表される含フッ素高分子化合物は、上記一般式(9)に記載の重合性の単量体を含んで重合せしめた高分子化合物である。フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、一般式(12)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物であって、分子量がこれよりも小さい場合には機械的強度、成膜性の点で十分でなく、分子量がこれよりも大きい場合には溶剤に対する溶解性、成形性の点で好ましくない。R2〜R8はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、一般式(9)で示したものと同じである。
本発明による一般式(13)又は(14)で表される含フッ素高分子化合物は、上記一般式(4)又は(5)に記載の重合性の単量体を含んで重合せしめた高分子化合物である。フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、一般式(13)又は(14)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物であって、分子量がこれよりも小さい場合には機械的強度、成膜性の点で十分でなく、分子量がこれよりも大きい場合には溶剤に対する溶解性、成形性の点で好ましくない。R2、R3、R4、R9〜R15はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、一般式(4)又は(5)で示したものと同じである。
本発明による一般式(15)又は(16)で表される含フッ素高分子化合物は、上記一般式(7)又は(8)に記載の重合性の単量体を含んで重合せしめた高分子化合物である。フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、一般式(15)又は(16)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物であって、分子量がこれよりも小さい場合には機械的強度、成膜性の点で十分でなく、分子量がこれよりも大きい場合には溶剤に対する溶解性、成形性の点で好ましくない。R2、R3、R4はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、一般式(7)又は(8)で示したものと同じである。
本発明による一般式(17)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする含フッ素高分子化合物は、上記一般式(13)〜(16)に記載の繰り返し単位を形成する重合性の単量体とα―トリフルオロメチルアクリル酸エステル類を含んで重合せしめた高分子化合物である。環状オレフィン類とα―トリフルオロメチルアクリル酸エステル類の共重合体は、主鎖に環状構造含むことから耐熱性に優れ、機械的強度やTgが高い材料となる。また、共重合反応において組み合わせるモノマーの選択や組成を変化させることによって必要とする物性に調整することも可能である。フッ素原子を含有することによる効果、ヘキサフルオロイソプロパノール構造を有することによる効果、環状構造、特に多環式の骨格を有することによる効果は、上記一般式(1)又は(2)で示したものと同じである。すなわち、一般式(17)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物であって、分子量がこれよりも小さい場合には機械的強度、成膜性の点で十分でなく、分子量がこれよりも大きい場合には溶剤に対する溶解性、成形性の点で好ましくない。R16はこの化合物の性質を著しく損なわない限り特に限定されず、水素原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。
本発明による酸不安定性基を有した繰り返し単位を含むことを特徴とする高分子化合物は、酸不安定性基を有した重合性の単量体を含んで重合せしめた高分子化合物、あるいは高分子化合物の一部を酸不安定性基に変換したものである。酸不安定性基の例としては、光酸発生剤や加水分解などの効果で脱離が起きる基であれば特に制限なく使用できる。具体的な例を挙げるとするならば、アルキコキシカルボニル基、アセタール基、シリル基、アシル基等を挙げることができる。アルコキシカルボニル基としてはtert−ブトキシカルボニル基、tert−アミルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基等を例示できる。アセタール基としては、メトキシメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、シクロヘキシルオキシエチル基、ベンジルオキシエチル基、フェネチルオキシエチル基、エトキシプロピル基、ベンジルオキシプロピル基、フェネチルオキシプロピル基、エトキシブチル基、エトキシイソブチル基などが挙げられる。また水酸基に対してビニルエーテルを付加させたアセタール基を使用することもできる。シリル基としては、例えば、トリメチルシリル基、エチルジメチルシリル基、メチルジエチルシリル基、トリエチルシリル基、i−プロピルジメチルシリル基、メチルジ−i−プロピルシリル基、トリ−i−プロピルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、メチルジ−t−ブチルシリル基、トリ−t−ブチルシリル基、フェニルジメチルシリル基、メチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基等を挙げることができる。アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウリロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基等を挙げることができる。さらに、これらの酸不安定基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたものを使用することもできる。
酸不安定性基を使用する目的としては、その酸不安性基によるポジ型感光性及び波長300nm以下の遠紫外線、エキシマレーザー、X線等の高エネルギー線もしくは電子線の露光後のアルカリ水溶液への溶解性を発現させることであり、その官能基にフッ素原子を持つものは透明性を、環状構造を含むものはエッチング耐性や高ガラス転移点などの特徴をさらに付与させるためで、本発明の応用分野ごとに使い分けることが可能である。
本発明の含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物において、分子内に含まれる水酸基の一部又は全部を保護基によって保護することができる。保護基の種類や保護化率を変えることによって分子の極性を変化、調整することが可能であり、これによって溶剤への溶解性、基板への塗布性、表面張力、光酸発生剤の分散性、酸拡散速度などを適性にすることができる。保護基としては炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状の炭化水素基あるいは芳香族炭化水素基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、シクロペンチル基、sec−ペンチル基,ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロへキシル基、エチルヘキシル基、ノルボルネル基、アダマンチル基、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、エチニル基、フェニル基、ベンジル基、4−メトキシベンジル基などが例示でき、上記官能基の一部又は全部がフッ素原子で置換されたものでもよい。また、酸素原子を含むものとしてアルコキシカルボニル基、アセタール基、アシル基等を挙げることができ、アルコキシカルボニル基としてはtert−ブトキシカルボニル基、tert−アミルオキシカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基等を例示できる。アセタール基としては、メトキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、シクロヘキシルオキシエチル基、ベンジルオキシエチル基、フェネチルオキシエチル基、エトキシプロピル基、ベンジルオキシプロピル基、フェネチルオキシプロピル基、エトキシブチル基、エトキシイソブチル基の鎖状のエーテルやテトラヒドロフラニル基、テトラヒドロピラニル基等の環状エーテルが挙げられる。アシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘプタノイル基、ヘキサノイル基、バレリル基、ピバロイル基、イソバレリル基、ラウリロイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、オキサリル基、マロニル基、スクシニル基、グルタリル基、アジポイル基、ピペロイル基、スベロイル基、アゼラオイル基、セバコイル基、アクリロイル基、プロピオロイル基、メタクリロイル基、クロトノイル基、オレオイル基、マレオイル基、フマロイル基、メサコノイル基、カンホロイル基、ベンゾイル基、フタロイル基、イソフタロイル基、テレフタロイル基、ナフトイル基、トルオイル基、ヒドロアトロポイル基、アトロポイル基、シンナモイル基、フロイル基、テノイル基、ニコチノイル基、イソニコチノイル基等を挙げることができる。さらに、上記置換基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されたものを使用することもできる。
また、水酸基に酸不安定性の保護基を導入することも可能であり、レジストに用いる場合の露光前後の溶解性の調整方法として好ましく用いられる。特に、ヘキサフルオロイソプロパノール基は酸性の水酸基であって、アルカリ性の現像液に対して溶解性基として働く。すなわち、分子内のヘキサフルオロイソプロパノール基を酸不安定性の保護基で保護した後に光酸発生剤と混合してレジスト化し、これを露光することによってアルカリ現像可能なポジ型レジストとして機能させることが可能である。
本発明の含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物は、ポジ型、ネガ型、化学増幅型などいずれのタイプのレジスト材料においても有効であり、用途ごとにその配合量、配合方法を変えて用いることが可能である。
本発明の含フッ素高分子化合物は、一般式(1)〜(9)で示した含フッ素環状化合物を単独重合、あるいはそれを含んで他と共重合せしめたものであり、一般式(10)〜(17)で示したもの、及び、酸不安定性基を有した繰り返し単位を含むことを特徴とする一般式(10)〜(17)のいずれかの含フッ素高分子化合物、分子内に含まれる水酸基の一部又は全部が保護基によって保護されていることを特徴とする一般式(10)〜(17)のいずれかの含フッ素高分子化合物である。
本発明の含フッ素環状化合物と共重合可能な単量体を具体的に例示するならば、少なくとも、無水マレイン酸、アクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物、二酸化硫黄、ビニルシランから選ばれた一種類以上の単量体との共重合が好適である。
本発明にかかる高分子化合物の重合方法としては、一般的に使用される方法であれば特に制限されないが、ラジカル重合、イオン重合などが好ましく、場合により、配位アニオン重合、リビングアニオン重合、カチオン重合、開環メタセシス重合、ビニレン重合、ビニルアディションなどを使用することも可能である。
ラジカル重合は、ラジカル重合開始剤あるいはラジカル開始源の存在下で、塊状重合、溶液重合、懸濁重合又は乳化重合などの公知の重合方法により、回分式、半連続式又は連続式のいずれかの操作で行えばよい。
ラジカル重合開始剤としては特に限定されるものではないが、例としてアゾ系化合物、過酸化物系化合物、レドックス系化合物が挙げられ、とくにアゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルパーオキシピバレート、ジ−t−ブチルパーオキシド、i−ブチリルパーオキシド、ラウロイルパーオキサイド、スクシン酸パーオキシド、ジシンナミルパーオキシド、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネート、過酸化ベンゾイル、過酸化水素、過硫酸アンモニウム等が好ましい。
重合反応に用いる反応容器は特に限定されない。また、重合反応においては、重合溶媒を用いてもよい。重合溶媒としては、ラジカル重合を阻害しないものが好ましく、代表的なものとしては、酢酸エチル、酢酸n−ブチルなどのエステル系、アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系、トルエン、シクロヘキサンなどの炭化水素系、メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶剤などがある。また水、エーテル系、環状エーテル系、フロン系、芳香族系などの溶媒を使用することも可能である。これらの溶剤は単独でもあるいは2種類以上を混合しても使用できる。また、メルカプタンのような分子量調整剤を併用してもよい。共重合反応の反応温度はラジカル重合開始剤あるいはラジカル重合開始源により適宜変更され、通常は20〜200℃が好ましく、特に30〜140℃が好ましい。
一方、開環メタセシス重合は共触媒存在下で遷移金属触媒を用い、公知の方法で行なうことが可能である。
重合触媒としては特に限定されるものではないが、例としてTi系、V系、
Mo系、W系触媒が挙げられ、特に、塩化チタン、塩化バナジウム、バナジウムトリスアセチルアセトナート、バナジウムビスアセチルアセトナートジクロリド、塩化モリブデン、塩化タングステンなどが好ましい。触媒量としては、使用モノマーに対して10mol%から0.001mol%、好ましくは、1mol%から0.01mol%である。
共触媒としては、アルキルアルミニウム、アルキルすずなどが挙げられ、特に、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−2−メチルブチルアルミニウム、トリ−3−メチルブチルアルミニウム、トリ−2−メチルペンチルアルミニウム、トリ−3−メチルペンチルアルミニウム、トリ−4−メチルペンチルアルミニウム、トリ−2−メチルヘキシルアルミニウム、トリ−3−メチルヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリアルキルアルアルミニウム類、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジイソプロピルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライドなどのジアルキルアルミニウムハライド類、メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジアイオダイド、プロピルアルミニウムジクロライド、イソプロピルアルミニウムジクロライド、ブチルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライドなどのモノアルキルアルミニウムハライド類、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、プロピルアルミニウムセスキクロライド、イソブチルアルミニウムセスキクロライドなどのアルキルアルミニウムセスキクロライド類などのアルミニウム系や、テトラ−n−ブチルすず、テトラフェニルすず、トリフェニルクロロすずなどが例示できる。共触媒量は、遷移金属触媒に対してモル比で、100当量以下、好ましくは30当量以下の範囲である。
また、重合溶媒としては重合反応を阻害しなければよく、代表的なものとして、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの炭化水素系、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素などが例示できる。また、これらの溶剤は単独でもあるいは2種類以上を混合しても使用できる。反応温度は、通常は−70〜200℃が好ましく、特に−30〜60℃が好ましい。
ビニレン重合は、共触媒存在下、鉄、ニッケル、ロジウム、パラジウム、白金などの遷移金属触媒や、ジルコニウム、チタン、バナジウム、クロム、モリブデン、タングステンなどの金属触媒を用いて公知の方法で行なうことが可能である。
重合触媒としては特に限定されるものではないが、例として特に、鉄(II)クロライド、鉄(III)クロライド、鉄(II)ブロマイド、鉄(III)ブロマイド、鉄(II)アセテート、鉄(III)アセチルアセトナート、フェロセン、ニッケロセン、ニッケル(II)アセテート、ニッケルブロマイド、ニッケルクロライド、ジクロロヘキシルニッケルアセテート、ニッケルラクテート、ニッケルオキサイド、ニッケルテトラフルオロボレート、ビス(アリル)ニッケル、ビス(シクロペンタジエニル)ニッケル、ニッケル(II)ヘキサフルオロアセチルアセトナートテトラハイドレート、ニッケル(II)トリフルオロアセチルアセトナートジハイドレート、ニッケル(II)アセチルアセトナートテトラハイドレート、塩化ロジウム(III)、ロジウムトリス(トリフェニルホスフィン)トリクロライド、パラジウム(II)ビス(トリフルオロアセテート)、パラジウム(II)ビス(アセチルアセトナート)、パラジウム(II)2−エチルヘキサノエート、パラジウム(II)ブロマイド、パラジウム(II)クロライド、パラジウム(II)アイオダイド、パラジウム(II)オキサイド、モノアセトニトリルトリス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)テトラフルオロボレート、テトラキス(アセトニトリル)パラジウム(II)テトラフルオロボレート、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)、パラジウムアセチルアセトナート、パラジウムビス(アセトニトリル)ジクロライド、パラジウムビス(ジメチルスルホキサイド)ジクロライド、プラチニウムビス(トリエチルホスフィン)ハイドロブロマイドなどの遷移金属や、塩化バナジウム(IV)、バナジウムトリスアセチルアセトナート、バナジウムビスアセチルアセトナートジクロリド、トリメトキシ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタニウム(IV)、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウムジクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリドなどの遷移金属が好ましい。触媒量としては、使用モノマーに対して10mol%から0.001mol%、好ましくは、1mol%から0.01mol%である。
共触媒としては、アルキルアルミノキサン、アルキルアルミニウムなどが挙げられ、特に、メチルアルミノキサン(MAO)や、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリ−2−メチルブチルアルミニウム、トリ−3−メチルブチルアルミニウム、トリ−2−メチルペンチルアルミニウム、トリ−3−メチルペンチルアルミニウム、トリ−4−メチルペンチルアルミニウム、トリ−2−メチルヘキシルアルミニウム、トリ−3−メチルヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどのトリアルキルアルアルミニウム類、ジメチルアルミニウムクロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジイソプロピルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウムクロライドなどのジアルキルアルミニウムハライド類、メチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、エチルアルミニウムジアイオダイド、プロピルアルミニウムジクロライド、イソプロピルアルミニウムジクロライド、ブチルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニウムジクロライドなどのモノアルキルアルミニウムハライド類、メチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアルミニウムセスキクロライド、プロピルアルミニウムセスキクロライド、イソブチルアルミニウムセスキクロライドなどのアルキルアルミニウムセスキクロライド類などが例示できる。共触媒量は、メチルアルミノキサンの場合、Al換算で50から500当量、その他アルキルアルミニウムの場合、遷移金属触媒に対してモル比で、100当量以下、好ましくは30当量以下の範囲である。
また、重合溶媒としては重合反応を阻害しなければよく、代表的なものとして、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの炭化水素系、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素系、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N−シクロヘキシルピロリドンなどが例示できる。また、これらの溶剤は単独でもあるいは2種類以上を混合しても使用できる。反応温度は、通常は−70〜200℃が好ましく、特に−40〜80℃が好ましい。
得られる高分子化合物の溶液又は分散液から有機溶媒又は水を除去する方法として、再沈殿、ろ過、減圧下での加熱留出などの方法が可能である。
本発明による含フッ素高分子化合物を薄膜に成膜する方法としては、例えば有機溶媒に溶解させて塗布、乾燥によって成膜する方法を用いることが可能である。使用する有機溶媒としては、高分子化合物が可溶であれば特に制限されないが、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2‐ヘプタノンなどのケトン類やエチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、又はジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類、キシレン、トルエンなどの芳香族系溶媒、フロン、代替フロン、パーフルオロ化合物、ヘキサフルオロイソプロピルアルコールなどのフッ素系溶剤、塗布性を高める目的で高沸点弱溶剤であるターペン系の石油ナフサ溶媒やパラフィン系溶媒などが使用可能である。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
本発明によるレジスト材料としては、酸の作用によりアルカリ水溶液に対する溶解性が変化する溶解抑制剤と高分子化合物の双方を含有するもの、又は、高分子化合物に溶解抑制剤が組み込まれたものであり、これらは、特に、ポジ型レジスト材料として好適となり、最近の半導体の微細化に対応した248nmKrF又は193nmArFエキシマレーザー又は157nmに代表される真空紫外領域のF2レーザー用ポジ型レジスト、電子ビームレジスト、X線用のレジストとしても好適である。すなわち、酸の作用によりアルカリ性水溶液に対する溶解性が変化する溶解抑制剤は、ヘキサフルオロカルビノール基の少なくともひとつが酸不安定基になるようにしたものであるが、その構造は特に制限なく使用可能である。一般的な酸不安定基としては前述した酸不安定基であり、酸によって切断される官能基である。このような溶解抑制剤を用いた高分子化合物は高エネルギー線が照射される前にはアルカリ性水溶液に不溶もしくは難溶であって、高エネルギー線を照射したことにより光酸発生剤から発生した酸により加水分解されアルカリ性水溶液に対して溶解性を示すようになる。
本発明のレジスト材料に用いられる光酸発生剤については特に制限はなく、化学増幅型レジストの酸発生剤として用いられるものの中から、任意のものを選択して使用することができる。このような光酸発生剤の例としては、ビススルホニルジアゾメタン類、ニトロベンジル誘導体類、オニウム塩類、ハロゲン含有トリアジン化合物類、シアノ基含有オキシムスルホネート化合物類、その他のオキシムスルホネート化合物などが挙げられる。これらの光酸発生剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、また、その含有量は、高分子化合物100重量部に対して、通常0.5〜20重量部の範囲で選ばれる。この量が0.5重量部未満では像形成性が不十分であるし、20重量部を超えると均一な溶液が形成されにくく、保存安定性が低下する傾向がみられる。
本発明のレジスト材料の使用方法は、従来のフォトレジスト技術のレジストパターン形成方法を用いることができる。すなわち、まずシリコンウエーハのような基板に、レジスト材料の溶液をスピンナーなどを用いて塗布し、乾燥することによって感光層を形成させ、これに露光装置などにより高エネルギー線を所望のマスクパターンを介して照射し、加熱する。次いでこれを現像液、例えば0.1〜10重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液のようなアルカリ性水溶液などを用いて現像処理する。この形成方法でマスクパターンに忠実なパターンを得ることができる。さらに、所望によってレジスト材料に混和性のある添加物、例えば付加的樹脂、クエンチャー、可塑剤、安定剤、着色剤、界面活性剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤、相溶化剤、密着剤、酸化防止剤などの種々添加剤を含有させることができる。
本発明で用いる高エネルギー線は特に限定されないが、特に微細加工を行なおうとする場合にはF2エキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー又は軟X線など短波長の高エネルギー線の発生源を備えた露光装置を用いることが有効である。また、光路の一部に水やフッ素系の溶媒など、使用する高エネルギー線の吸収が少ない媒質を用い、開口数や有効波長においてより効率的な微細加工を可能とする液浸露光装置を使用することが有効であり、本レジスト材料は、この装置に用いる場合にも好適である。
本発明による一般式(10)〜(17)で示した含フッ素高分子化合物、酸不安定性基を有した繰り返し単位を含むことを特徴とする一般式(10)〜(17)の含フッ素高分子化合物、及び、分子内に含まれる水酸基の一部又は全部が保護基によって保護されていることを特徴とする一般式(10)〜(17)の含フッ素高分子化合物は、半導体デバイス用パッケージ材料として好適に用いることができる。半導体デバイス用パッケージ材料としては、封止材料及びオーバーコート材料が代表的であり、オーバーコート材料としてはバッファーコート膜、パッシベーション膜、それらの保護膜が代表的である。本発明の含フッ素高分子化合物は分子内に環状構造を有することから耐熱性が高く、さらにヘキサフルオロイソプロパノール構造に由来する良好な溶剤溶解性をもってコーティング性に優れ、成膜性や成形性にも優れており、分子内に含まれる置換基の種類や共重合する単量体の種類、その組成、混合する他の材料との配合比、硬化剤の種類などによって各用途に合った物性を得ることが可能である。
本発明による含フッ素高分子化合物において半導体デバイス用パッケージ材料として好適な分子量はMw1,000〜1,000,000、好ましくはMw10,000〜500,000の範囲である。分子量が過度に小さいと、封止材や保護膜の機械的強度が低下して欠陥が発生しやすくなる。また、分子量が過度に大きいと、溶剤への溶解性が低下したり、成膜性や成形性が低下したりして、材料本来の性能を十分発揮することができない。また、半導体デバイス用パッケージ材料としては少なくとも100℃以上のTgが必要であり、150℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましい。より高いTgを持たせるためには、本発明の含フッ素高分子化合物を硬化剤と共に熱処理、または光照射して架橋構造とすることが効果的である。硬化剤としては、有機過酸化物、イソシアネート類、メラミン類、エポキシ類、ポリアミン類、酸無水物類、多価フェノール類などがあげられ、硬化触媒、硬化助剤、反応性希釈剤、架橋剤や鎖延長剤と組み合わせることも好ましく採用される。硬化方法としては、特に限定されないが、熱、光、放射線など既に公知の方法を用いることができる。例えば半導体の封止を行う場合には、光の透過性の観点から光よりも熱による硬化が好ましく採用される。また、化学的、機械的あるいは電気的特性を改善する目的で、フィラーや他の樹脂とブレンドすることも可能であり、好ましく採用される。半導体デバイスをパッケージする方法としては、既に公知の方法をもちいることができ、特に限定されないが、例えばトランスファ成型法による封止、ポッティング法による封止、スピンコート法、ロールコート法、ディッピング法などによる薄膜の形成方法があげられる。
「化合物の合成」
50mlのSUS製オートクレーブに、2-アセチル-5-ノルボルネン(37.0g)、濃硫酸(0.17g)を入れて密封した。これにヘキサフルオロアセトン(65.0g)を量り入れ、60℃のオイルバスで加熱して23時間攪拌した。反応終了後、オートクレーブを冷却した後、内容物を飽和重曹水に注ぎ、トルエンを加えて抽出した。有機相を飽和食塩水で洗浄した後に濃縮し、減圧蒸留して無色透明液体23.4gを得た。これを赤外線吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)及びガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)で分析した結果、化合物の2種の異性体(異性体1及び異性体2)の混合物であった。異性体比は、異性体1:異性体2=75:25であった。
物性データ
化合物
IR(cm-1): (異性体1,2の混合物):3294, 3069, 2979, 2947, 2877, 1697, 1448, 1273, 1240, 1198, 1164, 1149, 1099, 1033, 979, 709, 636
1H-NMR(TMS, CDCl3): (異性体1): 1.36(m, 1H), 1.52(m, 2H), 1.83(m, 1H), 2.94(q, 2H), 2.97(brs, 1H), 3.14(m, 1H), 3.28(brs, 1H), 5.84(dd,1H), 6.22(dd, 1H), 6.99(s, 1H),
(異性体2): 1.31(m, 1H), 1.52(m, 2H), 1.95(m, 1H), 2.97(brs, 1H), 3.00(brs, 1H), 3.06(brs, 1H), 3.14(m, 1H), 6.14(dd,1H), 6.22(dd, 1H), 7.05(s, 1H)
19F-NMR(CFCl3, CDCl3): (異性体1): -78.82(q, 3H), -78.63(q, 3H), (異性体2): -78.82(q, 3H), -78.63(q, 3H)
GC-MS(EI): (異性体1): m/e 302(M+), 237, 217, (異性体2): m/e 302(M+), 237, 217
「化合物の合成」
還流冷却器、撹拌子を備えた100mlのナス型フラスコに、化合物(5.2g)とエチルアルコール(25ml)を入れ、室温で撹拌しながらNaBH4(0.3g)を加えた後、室温で30分間撹拌した。反応終了後、内容物を希塩酸(100ml)に注ぎ、これにジイソプロピルエーテル(200ml)を加えて抽出した。二層分離して有機層をとり、飽和重曹水、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液を濃縮し、n-ヘプタンで再結晶して白色結晶(2.2g)を得た。これを赤外線吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)及びガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)で分析した結果、化合物の4種の異性体(異性体1〜4)の混合物であった。異性体比は、異性体1:異性体2:異性体3:異性体4=64:19:11:6であった。
物性データ
化合物
IR(cm-1): (異性体1,2,3,4の混合物): 3425, 3068, 2979, 2933, 2908, 2868, 1314, 1281, 1225, 1202, 1166, 1151, 1140, 1052, 1042, 1004, 979, 719
1H-NMR(TMS, CDCl3): (異性体1): 0.52(m, 1H), 1.28-1.53(m, 2H), 1.83-2.39 (m, 5H), 2.60-2.99(m, 2H), 3.61(t, 1H), 6.01(dd, 1H), 6.22(s, 1H), 6.27(dd, 1H), (異性体2): 0.93(m, 1H), 1.28-1.53(m, 2H), 1.83-2.39 (m, 5H), 2.60-2.99(m, 2H), 3.71(t, 1H), 5.91(dd, 1H), 6.13(s, 1H), 6.27(dd, 1H), (異性体3): 0.52(m, 1H), 1.28-1.53(m, 2H), 1.83-2.39 (m, 5H), 2.60-2.99(m, 2H), 4.05(t, 1H), 6.11(dd, 1H), 6.27(s, 1H), 6.27(dd, 1H), (異性体4): 1.03(m, 1H), 1.28-1.53(m, 2H), 1.83-2.39 (m, 5H), 2.60-2.99(m, 2H), 3.95(t, 1H), 6.27(s, 1H), 6.27(m, 2H)
19F-NMR(CFCl3, CDCl3): (異性体1,2,3,4の混合物): -80.01(q, 3H), -76.08(q, 3H)
GC-MS(EI): (異性体1): m/e 304(M+), 286(-H2O), 267(-H2O,-F), 237, (異性体2): m/e 304(M+), 286(-H2O), 267(-H2O,-F), 237, (異性体3): m/e 304(M+), 286(-H2O), 267(-H2O,-F), 237, (異性体4): m/e 304(M+), 286(-H2O), 267(-H2O,-F), 237
「化合物の合成」
還流冷却器、撹拌子を備えた100mlのナス型フラスコに、2-アセチル-5-ノルボルネン(64g)、活性炭上に5wt%のパラジウムを坦持した触媒(3.4g)、メチルアルコール(200ml)を入れ、フラスコ内を水素雰囲気下として室温で14時間撹拌した。反応終了後、内容物をセライトで濾過し、濾液を減圧蒸留して化合物(53.3g)を得た。
「化合物の合成」
50mlのSUS製オートクレーブに、化合物(50.0g)、濃硫酸(0.41g)を入れて密封した。これにヘキサフルオロアセトン(73.0g)を量りいれ、60℃のオイルバスで加熱して41時間攪拌した。反応終了後、オートクレーブを冷却した後、内容物を飽和重曹水に注ぎ、ジイソプロピルエーテル(200ml)を加えて抽出した。二層分離して有機層をとり、飽和食塩水で洗浄した。得られた溶液を濃縮した後、減圧蒸留して無色透明液体(92.4g)を得た。これを赤外線吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)及びガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)で分析した結果、化合物の2種の異性体(異性体1及び異性体2)の混合物であった。異性体比は、異性体1:異性体2=70:30であった。
物性データ
化合物
IR(cm-1): (異性体1,2の混合物): 3301, 2960, 2877, 1696, 1455, 1367, 1322, 1273, 1238, 1194, 1163, 1027, 977, 719, 697, 651
1H-NMR(CDCl3): (異性体1): 1.10-1.70(m, 7H), 1.91(m, 1H), 2.35(t, 1H), 2.50(m, 2H), 2.91(d, 1H), 3.01(d, 1H), 7.07(s, 1H), (異性体2): 1.10-1.70(m, 7H), 1.73(m, 1H), 2.32(t, 1H), 2.65(t, 1H), 2.81(d, 1H), 2.95(m, 1H), 3.01(d, 1H), 7.06(s, 1H)
19F-NMR(CFCl3, CDCl3): (異性体1): -78.82(q, 3H), -78.65(q, 3H), (異性体2): -79.07(q, 3H), -78.49(q, 3H)
GC-MS(EI): (異性体1): m/e 304(M+), 286(-H2O), 263, 237, (異性体2): m/e 304(M+), 286(-H2O), 263, 237
「化合物の合成」
1,000mlのSUS製オートクレーブに、化合物(91.0g)、活性炭上に5wt%のルテニウムを坦持した触媒(9.1g)、ジイソプロピルエーテル(300ml)を入れて密封した。オートクレーブ内を減圧した後、100℃のオイルバスで加熱した。次に、オートクレーブに水素を導入し、オートクレーブ内の圧力が常に0.7〜1.0Mpaになるように導入する水素の量を調整しながら14時間撹拌を続けた。反応終了後、内容物をセライトで濾過し、濾液を濃縮した。これをn-ヘプタンで再結晶して白色結晶(82.7g)を得た。これを赤外線吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)及びガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)で分析した結果、化合物の4種の異性体(異性体1〜4)の混合物であった。異性体比は、異性体1:異性体2:異性体3:異性体4=37:36:17:10であった。
物性データ
化合物
IR(cm-1): (異性体1,2,3,4の混合物): 3448, 3093, 2958, 2915, 2867, 1457, 1281, 1227, 1204, 1162, 1152, 1138, 1051, 1019, 994, 930, 850, 716, 671
1H-NMR(CDCl3): (異性体1): 0.90-2.42(m, 14H), 3.89(t, 1H), 6.33(s, 1H), (異性体2): 0.90-2.42(m, 14H), 3.75(t, 1H), 6.33(s, 1H), (異性体3): 0.90-2.42(m, 14H), 4.00(t, 1H), 6.29(s, 1H), (異性体4): 0.90-2.42(m, 14H), 4.03(t, 1H), 6.44(s, 1H)
19F-NMR(CFCl3, CDCl3): (異性体1): -79.98(q, 3H), -76.08(q, 3H), (異性体2): -80.00(q, 3H), -75.99(q, 3H), (異性体3): -80.00(q, 3H), -76.02(q, 3H), (異性体4): -79.93(q, 3H), -75.99(q, 3H)
GC-MS(EI): (異性体1): m/e 306(M+), 288(-H2O), 260, 237), (異性体2): m/e 306(M+), 288(-H2O), 260, 237, (異性体3): m/e 306(M+), 305, 288(-H2O), 260, 237, (異性体4): m/e 306(M+), 304, 288(-H2O), 259, 246
「化合物の合成」
還流冷却器、撹拌子を備えた1,000mlのナス型フラスコに、化合物(64.9g)、メタクリル酸無水物(36.0g)、メタンスルホン酸(5.3g)、トルエン(325ml)を入れた。これを90℃のオイルバスで加熱して3時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を飽和重曹水に注ぎ、トルエン500mlを加えて抽出した。二層分離して有機層をとり、飽和食塩水で洗浄した後、フェノチアジン(0.33g)を加えた。得られた溶液を濃縮し、減圧蒸留して無色透明液体63.2gを得た。これを赤外線吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴スペクトル(NMR)及びガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)で分析した結果、化合物の4種の異性体の混合物であった。異性体比は、異性体1:異性体2:異性体3:異性体4=38:34:17:11であった。
物性データ
化合物
IR(cm-1): (異性体1,2,3,4の混合物): 3301, 2955, 2874, 1688, 2634, 1455, 1203, 1171, 1143, 1050, 1022, 1009, 946, 815, 715, 660
1H-NMR(CDCl3): (異性体1): 0.75-1.55(m, 8H), 1.75(m, 1H), 1.95(t, 3H), 2.09-2.45(m, 4H), 4.91(m, 1H), 5.67(m, 1H), 6.18(m, 1H), 6.21(s, 1H), (異性体2): 0.75-1.55(m, 8H), 1.75(m, 1H), 1.97(t, 3H), 2.09-2.45(m, 4H), 4.82(m, 1H), 5.57(s, 1H), 5.67(m, 1H), 6.18(m, 1H), (異性体3): 0.75-1.55(m, 8H), 1.75(m, 1H), 1.96(t, 3H), 2.09-2.45(m, 4H), 4.98(m, 1H), 5.67(m, 1H), 6.05(s, 1H), 6.18(m, 1H), (異性体4): 0.75-1.55(m, 8H), 1.75(m, 1H), 1.96(t, 3H), 2.09-2.45(m, 4H), 5.11(m, 1H), 5.67(m, 1H), 5.80(s, 1H), 6.18(m, 1H)
19F-NMR(CFCl3, CDCl3): (異性体1): -79.29(q, 3H), -77.00(q, 3H), (異性体2): -79.09(q, 3H), -77.14(q, 3H), (異性体3): -79.00(q, 3H), -77.34(q, 3H), (異性体4): -79.09(q, 3H), -77.65(q, 3H)
GC-MS(EI): (異性体1): m/e 374(M+), 359, 314, 305(-CF3), 288, (異性体2): m/e 374(M+), 359, 333, 316, 305(-CF3), (異性体3): m/e 374(M+), 356(-H2O), 305(-CF3), 288, (異性体4): m/e 374(M+), 356(-H2O), 305(-CF3), 288
「高分子化合物の合成」
還流冷却器、撹拌子を備えた100mlのナス型フラスコに、化合物(12.1g)、α-トリフルオロメチルアクリル酸t-ブチル(7.9g)、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(0.44g)、酢酸n−ブチル(1.0ml)を入れ、フラスコ内を窒素で置換した。これを60℃のオイルバスで加熱して18時間攪拌した。反応終了後、n-ヘキサン(600ml)に投入して撹拌し、生成した沈殿を取り出した。これを55℃で18時間乾燥し、白色固体の高分子化合物(9.6g)を得た。分子量はGPC(標準ポリスチレン)から求めた。結果を表1に示した。
「高分子化合物の合成」
還流冷却器、撹拌子を備えた50mlのナス型フラスコに、化合物(1.5g)、α-トリフルオロメチルアクリル酸t-ブチル(1.0g)、AIBN(0.20g)、酢酸n−ブチル(1.0ml)を入れ、フラスコ内を窒素で置換した。これを60℃のオイルバスで加熱して18時間攪拌した。反応終了後、n-ヘキサン(120ml)に投入して撹拌し、生成した沈殿を取り出した。これを55℃で18時間乾燥し、白色固体の高分子化合物(1.3g)を得た。分子量はGPC(標準ポリスチレン)から求めた。結果を表1に示した。
「高分子化合物10の合成」
還流冷却器、撹拌子を備えた300mlのナス型フラスコに、化合物(10.0g)、メチルアダマンチルメタクリレート(6.3g)、AIBN(0.35g)、メチルエチルケトン(82ml)、n-ドデシルメルカプタン(0.22g)を入れ、フラスコ内を窒素で置換した。これを70℃のオイルバスで加熱して18時間攪拌した。反応終了後、n-ヘキサン(600ml)に投入して撹拌し、生成した沈殿を取り出した。これを55℃で18時間乾燥し、白色固体の高分子化合物10(11.7g)を得た。分子量はGPC(標準ポリスチレン)から求めた。結果を表1に示した。
「高分子化合物1112の合成」
還流冷却器、撹拌子を備えた300mlのナス型フラスコに、化合物(10.0g)、AIBN(0.18g)、メチルエチルケトン(50ml)、n-ドデシルメルカプタン(0.11g)を入れ、フラスコ内を窒素で置換した。これを70℃のオイルバスで加熱して18時間攪拌した。反応終了後、n-ヘキサン(430ml)に投入して撹拌し、生成した沈殿を取り出した。これを55℃で18時間乾燥し、白色固体の高分子化合物11(8.7g)を得た。分子量はGPC(標準ポリスチレン)から求めた。結果を表1に示した。
次に、還流冷却器、撹拌子を備えた100mlのナス型フラスコに、高分子化合物11(2.0g)、脱水したテトラヒドロフラン(30ml)を入れて溶解した。フラスコ内を窒素雰囲気として、氷で冷却し、NaH(0.16g)を加えて30分間撹拌した。さらに室温で1時間撹拌した後、クロロメチルメチルエーテル(MOMCl)(0.43g)を加えて室温で1時間撹拌した。反応終了後、溶液を水とメタノールの混合溶媒(容量で1:1、200ml)に投入し、析出した沈殿を水でよく洗浄した。得られた白色固体をアセトン(10ml)に溶解して濾過し、濾液をn-ヘキサン(200ml)に投入して撹拌し、生成した沈殿を取り出した。これを55℃で18時間乾燥し、白色固体の高分子化合物12(1.6g)を得た。分子量は、GPC(標準ポリスチレン)から求めた。結果を表1に示した。
「高分子化合物13の合成」
還流冷却器、撹拌子を備えた500mlのナス型フラスコに、化合物(10.0g)、エチルアダマンチルメタクリレート(6.4g)、MA-3,5-HFA-CHOH(3.6g)、AIBN(0.53g)、メチルエチルケトン(148ml)、n-ドデシルメルカプタン(0.33g)を入れ、フラスコ内を窒素で置換した。これを70℃のオイルバスで加熱して18時間攪拌した。反応終了後、n-ヘキサン(900ml)に投入して撹拌し、生成した沈殿を取り出した。これを55℃で18時間乾燥し、白色固体の高分子化合物13(17.2g)を得た。分子量はGPC(標準ポリスチレン)から求めた。結果を表1に示した。
「高分子化合物14の合成」
還流冷却器、撹拌子を備えた500mlのナス型フラスコに、化合物(7.8g)、メチルアダマンチルメタクリレート(4.9g)、MA-2-HFA-CHOH(4.7g)、ノルボルナンラクトンメタクリレート(3.1g)、AIBN(0.51g)、メチルエチルケトン(128ml)、n-ドデシルメルカプタン(0.30g)を入れ、フラスコ内を窒素で置換した。これを70℃のオイルバスで加熱して18時間攪拌した。反応終了後、n-ヘプタン(800ml)に投入して撹拌し、生成した沈殿を取り出した。これを55℃で18時間乾燥し、白色固体の高分子化合物14(16.6g)を得た。分子量はGPC(標準ポリスチレン)から求めた。結果を表1に示した。
実施例7〜12の高分子化合物14を、それぞれプロピレングリコールメチルアセテートに溶解させ、固形分14%になるように調整した。さらに高分子化合物100重量部に対して、酸発生剤としてみどり化学製トリフェニルスルフォニウムトリフレート(TPS105)を2重量部になるように溶解してレジスト溶液を調整した。これらをスピンコートし、膜厚250nmの光透過率を波長193nmにて測定したところ、高分子化合物1011121314の順に75.0%、74.9%、68.8%、74.0%、72.5%、73.1%、70.6%であり、紫外線領域で高い透明性を発現した。
次いで、全レジスト溶液を孔径0.2μmのメンブランフィルターでろ過した後、各組成物溶液をシリコンウェハー上にスピンコートし膜厚250nmのレジスト膜を得た。120℃でプリベークを行った後、フォトマスクを介して248nmの紫外線で露光を行った後、120℃でポストエクスポーザーベークを行った。その後、2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、22℃で1分間現像した。この結果、いずれのレジスト溶液からも高解像のパターン形状が得られ、基板への密着不良欠陥、成膜不良欠陥、現像欠陥、エッチング耐性不良による欠陥もほとんど見られなかった。

Claims (21)

  1. 下記の一般式(3)で表される含フッ素環状化合物。
    一般式(3)中、R1bは炭素数1〜25の環状のアルキル基またはアリール基である。R2〜R7は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。R8はカルボニル基もしくはメチレン基、または単結合である。
  2. 下記の一般式(4)で表される含フッ素環状化合物。
    一般式(4)中、R2、R3、R9〜R15は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。R10とR11、R12とR13は結合して環を形成してもよく、その場合は炭素数1〜25のアルキレン基である。aは0又は1、bは0〜2の整数、cは0〜2の整数である。
  3. 下記の一般式(5)で表される含フッ素環状化合物。
    一般式(5)中、R2〜R4、R9〜R15は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。R10とR11、R12とR13は結合して環を形成してもよく、その場合は炭素数1〜25のアルキレン基である。aは0又は1、bは0〜2の整数、cは0〜2の整数である。
  4. 下記の一般式(6)で表される含フッ素環状化合物。
    一般式(6)中、R2〜R7、R9〜R15は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。R8はカルボニル基又はメチレン基、もしくは単結合である。R10とR11、R12とR13、R14とR15は結合して環を形成してもよく、その場合は炭素数1〜25のアルキレン基である。aは0又は1、bは0〜2の整数、cは0〜2の整数である。
  5. 下記の一般式(7)で表される含フッ素環状化合物。
    一般式(7)中、R2、R3は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。
  6. 下記の一般式(8)で表される含フッ素環状化合物。
    一般式(8)中、R2〜R4は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。
  7. 下記の一般式(9)で表される含フッ素環状化合物。
    一般式(9)中、R2〜R7は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。R8はカルボニル基もしくはメチレン基、または単結合である。
  8. 下記の一般式(10)で表される繰り返し単位からなり、または下記の一般式(10)で表される繰り返し単位と無水マレイン酸、アクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物、二酸化硫黄、ビニルシランから選ばれた一種類以上の単量体に由来する繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物。
    一般式(10)中、R1b、R2〜R8は請求項1で示したものと同じである。
  9. 下記の一般式(11)で表される繰り返し単位からなり、または下記の一般式(11)で表される繰り返し単位と無水マレイン酸、アクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物、二酸化硫黄、ビニルシランから選ばれた一種類以上の単量体に由来する繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物。
    一般式(11)中、R2〜R15、a、b、cは請求項4で示したものと同じである。
  10. 下記の一般式(12)で表される繰り返し単位からなり、または下記の一般式(12)で表される繰り返し単位と無水マレイン酸、アクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物、二酸化硫黄、ビニルシランから選ばれた一種類以上の単量体に由来する繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物。
    一般式(12)中、R2〜R8は請求項7で示したものと同じである。
  11. 下記の一般式(13)で表される繰り返し単位からなり、または下記の一般式(13)で表される繰り返し単位と無水マレイン酸、アクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物、二酸化硫黄、ビニルシランから選ばれた一種類以上の単量体に由来する繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物。
    一般式(13)中、R2、R3、R9〜R15、a、b、cは請求項2で示したものと同じである。
  12. 下記の一般式(14)で表される繰り返し単位からなり、または下記の一般式(14)で表される繰り返し単位と無水マレイン酸、アクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物、二酸化硫黄、ビニルシランから選ばれた一種類以上の単量体に由来する繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物。
    一般式(14)中、R2〜R4、R9〜R15、a、b、cは請求項3で示したものと同じである。
  13. 下記の一般式(15)で表される繰り返し単位からなり、または下記の一般式(15)で表される繰り返し単位と無水マレイン酸、アクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物、二酸化硫黄、ビニルシランから選ばれた一種類以上の単量体に由来する繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物。
    一般式(15)中、R2、R3は請求項5で示したものと同じである。
  14. 下記の一般式(16)で表される繰り返し単位からなり、または下記の一般式(16)で表される繰り返し単位と無水マレイン酸、アクリル酸エステル、含フッ素アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、含フッ素メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、含フッ素スチレン系化合物、ビニルエーテル、含フッ素ビニルエーテル、アリルエーテル、含フッ素アリルエーテル、オレフィン、含フッ素オレフィン、ノルボルネン化合物、含フッ素ノルボルネン化合物、二酸化硫黄、ビニルシランから選ばれた一種類以上の単量体に由来する繰り返し単位を含むことを特徴とする重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物。
    一般式(16)中、R2〜R4は請求項6で示したものと同じである。
  15. 下記の一般式(17)で表される繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項11〜14のいずれか1項に記載の重量平均分子量1,000〜1,000,000の含フッ素高分子化合物。
    一般式(17)中、R16は水素原子、炭素数1〜25の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基である。
  16. 酸不安定性基を有した繰り返し単位を含むことを特徴とする請求項8〜15のいずれか1項に記載の含フッ素高分子化合物。
  17. 分子内に含まれる水酸基の一部又は全部が保護基によって保護されていることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の含フッ素環状化合物又は含フッ素高分子化合物。
  18. 請求項8〜17のいずれか1項に記載の含フッ素高分子化合物を含むことを特徴とするレジスト材料。
  19. 請求項18に記載のレジスト材料と光酸発生剤を含むことを特徴とする化学増幅型レジスト材料。
  20. 請求項18又は19に記載のレジスト材料を基板上に塗布する工程と、次に基板を熱処理する工程と、300nm以下の波長の高エネルギー線又は電子線を用いてフォトマスクを通して露光する工程と、露光されたレジストの塗布膜に対して熱処理を施す工程と、現像処理を施す工程を少なくとも含むことを特徴とするパターン形成方法。
  21. 用いる高エネルギー線がF2エキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、KrFエキシマレーザー又は軟X線であることを特徴とする請求項22記載のパターン形成方法。

JP2004044142A 2004-02-20 2004-02-20 含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物、それを用いたレジスト材料及びパターン形成方法 Expired - Fee Related JP4079893B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004044142A JP4079893B2 (ja) 2004-02-20 2004-02-20 含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物、それを用いたレジスト材料及びパターン形成方法
PCT/JP2005/002400 WO2005080306A1 (ja) 2004-02-20 2005-02-17 含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物、それを用いたレジスト材料及びパターン形成方法
US10/589,807 US7736835B2 (en) 2004-02-20 2005-02-17 Fluorine-containing cyclic compound, fluorine-containing polymer compound, resist material using same and method for forming pattern
KR1020067017600A KR100849126B1 (ko) 2004-02-20 2005-02-17 불소 함유 환상 화합물, 불소 함유 고분자 화합물, 이를이용한 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법
TW094104884A TW200602301A (en) 2004-02-20 2005-02-18 Fluorine-containing cyclic compound, fluorine-containing polymer compound, resist material using same and method for forming pattern
US12/765,305 US8115036B2 (en) 2004-02-20 2010-04-22 Fluorine-containing cyclic compound, fluorine-containing polymer compound, resist material using same and method for forming pattern

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004044142A JP4079893B2 (ja) 2004-02-20 2004-02-20 含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物、それを用いたレジスト材料及びパターン形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005232095A JP2005232095A (ja) 2005-09-02
JP4079893B2 true JP4079893B2 (ja) 2008-04-23

Family

ID=34879332

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004044142A Expired - Fee Related JP4079893B2 (ja) 2004-02-20 2004-02-20 含フッ素環状化合物、含フッ素高分子化合物、それを用いたレジスト材料及びパターン形成方法

Country Status (5)

Country Link
US (2) US7736835B2 (ja)
JP (1) JP4079893B2 (ja)
KR (1) KR100849126B1 (ja)
TW (1) TW200602301A (ja)
WO (1) WO2005080306A1 (ja)

Families Citing this family (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4448782B2 (ja) * 2004-03-18 2010-04-14 富士フイルム株式会社 液浸露光用ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法
US7906268B2 (en) 2004-03-18 2011-03-15 Fujifilm Corporation Positive resist composition for immersion exposure and pattern-forming method using the same
JP4539847B2 (ja) * 2004-04-09 2010-09-08 信越化学工業株式会社 ポジ型レジスト材料並びにこれを用いたパターン形成方法
DE102005046166A1 (de) * 2005-09-27 2007-03-29 Siemens Ag Verfahren bzw. System zur Darstellung einer Internetseite auf einer Visualisierungseinrichtung einer industriellen Automatisierungseinrichtung
JP5023609B2 (ja) * 2005-09-28 2012-09-12 セントラル硝子株式会社 低分子又は中分子有機化合物からなるコーティング材料
WO2007066481A1 (ja) * 2005-12-05 2007-06-14 Daikin Industries, Ltd. α,β-不飽和エステル基を含有する含フッ素ノルボルネン誘導体または含フッ素ノルボルナン誘導体を含む硬化性含フッ素ポリマー組成物
JP4717640B2 (ja) * 2005-12-12 2011-07-06 東京応化工業株式会社 液浸露光用レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
JP4912733B2 (ja) 2006-02-17 2012-04-11 東京応化工業株式会社 液浸露光用レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
US8945808B2 (en) * 2006-04-28 2015-02-03 International Business Machines Corporation Self-topcoating resist for photolithography
US7771914B2 (en) 2006-10-17 2010-08-10 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Resist composition and patterning process
JP4355011B2 (ja) 2006-11-07 2009-10-28 丸善石油化学株式会社 液浸リソグラフィー用共重合体及び組成物
JP2008145667A (ja) * 2006-12-08 2008-06-26 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 液浸露光用ポジ型レジスト組成物およびレジストパターン形成方法
KR101343962B1 (ko) 2008-12-15 2013-12-20 샌트랄 글래스 컴퍼니 리미티드 함불소 중합성 단량체, 함불소 중합체, 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법 그리고 반도체 장치
CA2802973C (en) * 2010-06-18 2017-09-12 Shandong Huaxia Shenzhou New Material Co., Ltd Fluorine containing ionomer composite with ion exchange function, preparation method and use thereof
JP5675664B2 (ja) * 2012-01-24 2015-02-25 信越化学工業株式会社 パターン形成方法
CN104884489B (zh) * 2012-12-26 2016-09-28 中央硝子株式会社 包含六氟异丙醇基的酚醛清漆树脂及其制造方法、以及它的组合物
JP2013241595A (ja) * 2013-05-27 2013-12-05 Shin-Etsu Chemical Co Ltd 含フッ素単量体、高分子化合物、レジスト材料及びパターン形成方法
TWI498364B (zh) 2014-04-28 2015-09-01 Taimide Technology Inc 低介電常數及低光澤度之聚醯亞胺膜及其製備方法
WO2023187690A1 (en) * 2022-03-30 2023-10-05 Oti Lumionics Inc. Nitrogen-containing heterocyclic compounds for forming a patterning coating and devices incorporating same

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE1496168C3 (de) * 1963-08-03 1974-04-04 Riso Kagaku Corp., Tokio Verfahren zur Herstellung von wärmeempfindlichen Vervielfältigungsschablonen
US3627847A (en) 1967-11-16 1971-12-14 Du Pont 1, 1-bis (trihalo-methyl)-1,3-glycols
US4482702A (en) * 1983-12-20 1984-11-13 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy Fl Polyesters
US5543268A (en) * 1992-05-14 1996-08-06 Tokyo Ohka Kogyo Co., Ltd. Developer solution for actinic ray-sensitive resist
JPH08241913A (ja) 1995-03-06 1996-09-17 Toppan Printing Co Ltd 半導体パッケージ材料および半導体パッケージ
JP3380128B2 (ja) * 1996-11-29 2003-02-24 富士通株式会社 レジスト材料及びレジストパターンの形成方法
US6200725B1 (en) 1995-06-28 2001-03-13 Fujitsu Limited Chemically amplified resist compositions and process for the formation of resist patterns
US6200726B1 (en) * 1996-09-16 2001-03-13 International Business Machines Corporation Optimization of space width for hybrid photoresist
JP2000089463A (ja) 1998-09-11 2000-03-31 Fuji Photo Film Co Ltd ポジ型レジスト組成物
US6790587B1 (en) * 1999-05-04 2004-09-14 E. I. Du Pont De Nemours And Company Fluorinated polymers, photoresists and processes for microlithography
US6787286B2 (en) * 2001-03-08 2004-09-07 Shipley Company, L.L.C. Solvents and photoresist compositions for short wavelength imaging
JP3999030B2 (ja) * 2001-12-13 2007-10-31 セントラル硝子株式会社 含フッ素重合性単量体およびそれを用いた高分子化合物、反射防止膜材料
KR100486245B1 (ko) * 2001-12-19 2005-05-03 삼성전자주식회사 하이드레이트 구조를 가지는 플루오르 함유 감광성 폴리머및 이를 포함하는 레지스트 조성물
JP4073337B2 (ja) 2002-02-26 2008-04-09 富士フイルム株式会社 感光性樹脂組成物
US6806026B2 (en) * 2002-05-31 2004-10-19 International Business Machines Corporation Photoresist composition
JP4073253B2 (ja) 2002-05-31 2008-04-09 富士フイルム株式会社 ポジ型レジスト組成物
KR100740803B1 (ko) * 2002-11-05 2007-07-19 샌트랄 글래스 컴퍼니 리미티드 불소가 함유된 비닐 에테르 및 이들의 중합체와 상기중합체를 이용한 레지스트 조성물
US7067691B2 (en) * 2003-12-26 2006-06-27 Central Glass Co., Ltd. Process for producing α-substituted acrylic acid esters
US7205443B2 (en) * 2004-01-27 2007-04-17 Central Glass Company, Limited Processes for producing fluorine-containing 2,4-diols and their derivatives
JP4484603B2 (ja) * 2004-03-31 2010-06-16 セントラル硝子株式会社 トップコート組成物
US7385091B2 (en) * 2005-08-03 2008-06-10 Central Glass Co., Ltd. Process for producing fluorine-containing diol and its derivatives

Also Published As

Publication number Publication date
US20080003517A1 (en) 2008-01-03
US8115036B2 (en) 2012-02-14
TW200602301A (en) 2006-01-16
KR100849126B1 (ko) 2008-07-30
WO2005080306A1 (ja) 2005-09-01
US7736835B2 (en) 2010-06-15
US20100204422A1 (en) 2010-08-12
KR20060117361A (ko) 2006-11-16
TWI309640B (ja) 2009-05-11
JP2005232095A (ja) 2005-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8115036B2 (en) Fluorine-containing cyclic compound, fluorine-containing polymer compound, resist material using same and method for forming pattern
JP5018743B2 (ja) 含フッ素化合物とその高分子化合物
JP4410508B2 (ja) 含フッ素化合物とその高分子化合物
JP2856116B2 (ja) ビニルモノマー、重合体、フォトレジスト組成物、及びそれを用いたパターン形成方法
JP5577684B2 (ja) 含フッ素重合性単量体、含フッ素重合体、レジスト材料及びパターン形成方法
EP1790645A1 (en) Lactone compound, lactone-containing monomer, polymer of those, resist composition using same, method for forming pattern using same
JP2005029527A5 (ja)
JP2005029527A (ja) フッ素系環状化合物、フッ素系重合性単量体、フッ素系高分子化合物、並びにそれを用いたレジスト材料及びパターン形成方法
JP4557500B2 (ja) フッ素系環状化合物
JP2616250B2 (ja) 有橋環式炭化水素アルコールおよび感光性材料用中間化合物
JP4557502B2 (ja) フッ素系環状化合物、フッ素系重合性単量体、フッ素系高分子化合物並びにそれを用いたレジスト材料及びパターン形成方法
WO2010071081A1 (ja) トップコート組成物
JP2004323422A5 (ja)
KR100740803B1 (ko) 불소가 함유된 비닐 에테르 및 이들의 중합체와 상기중합체를 이용한 레지스트 조성물
TW200537244A (en) Cyanoadamantyl compounds and polymers
JP2004099689A (ja) 含フッ素多環式化合物、それを原料とした高分子化合物、及びそれを用いたフォトレジスト材料
US7781602B2 (en) Fluorinated cyclic compound, polymerizable fluoromonomer, fluoropolymer, resist material comprising the same, and method of forming pattern with the same
JP3916425B2 (ja) 含フッ素アクリレート誘導体とその製造法、およびそれを用いた高分子化合物
JP4346530B2 (ja) 含フッ素重合性単量体および含フッ素高分子化合物
JP2007254751A (ja) 含フッ素重合性単量体およびそれを用いた高分子化合物、反射防止膜材料、レジスト材料
JP4166076B2 (ja) 含フッ素ビニルエーテルおよびそれを使用した含フッ素重合体、ならびに含フッ素重合体を使用したレジスト材料

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20060424

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060922

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070529

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080205

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4079893

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110215

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120215

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120215

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120215

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130215

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130215

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130215

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140215

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees