JP4074037B2 - 車両用空気調和ユニットのスライドドア組付構造 - Google Patents

車両用空気調和ユニットのスライドドア組付構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主に自動車に用いられる車両用空気調和ユニットのスライドドア組付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、特開平11−99820号で、スライドドアを配風混合に使用している車両用空気調和ユニットを提案している。この空気調和ユニットでは、ユニット全体の小型化が図られている。
【0003】
この車両用空気調和ユニットは、歯車や、スライドドアを移動案内するスライド機構がユニットケースに直接組み付けられている。このため、スライド機構や、歯車をユニットケースにそれぞれ組み付ける際には、正確な位置決めや、正規な動作となるように調整がなされている。
【0004】
また、車種が異なる車両に、上記空気調和ユニットを搭載する場合には、ユニットケースの形状やレイアウトが異なるため、車種毎に歯車や、ドアの位置を搭載するユニットケース毎に設定している。
【0005】
さらに、空気調和ユニットを車両に搭載することで発生するユニットケースの歪み等によりスライドドアの移動が悪くなることもあり、スライド移動安定性を保証するためには、組付時に動作の調整を必要としている。
【0006】
また、上記空気調和ユニットでは、ユニットケースが、左右2分割に形成されており、分割されたそれぞれの半ユニットケースにそれぞれスライド溝が設けられている。このため、半ユニットケースを合わせると、スライド溝の位置がずれる。このように、ユニットケースの組付で有る程度の位置ずれが生じるため、この位置ずれを拡大しないためにも、構成する各部品は高い寸法精度に形成されている。従って、部品精度の確保の為の寸法管理を行う必要があった。
【0007】
又、車両搭載時のユニット自重によってもユニットケースの歪みは発生するため、部品精度の確保の為の寸法管理を行う必要があった。
【0008】
更にスライドドアは摺動の為4角にピンを持たせているため、スライドドアのねじれによって作動性が悪化しやすい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近年、車両用空気調和ユニットを例えばステアリング固定用メンバなどの部材に予め組み付けておき、ステアリング固定用メンバを車体に取り付ける際に、同時に車両用空気調和ユニットの組み付けを行う取付方法が採用され始めている。しかし、ユニットケースの支持構造によっては、ユニットケースに捩れや歪みが発生するため、スライドドア装置にケース変形の影響が及ぶことがある。
【0010】
また、近年では、複数の部品を一つの組付体とするいわゆるモジュール化が要望されており、これによる組付工数の削減、製造コストの低減を図ることが必須となっている。
【0011】
そこで、本発明は、このような問題点に着目して創案されたものであり、ユニットケースの歪みに起因するスライドドア装置の動作の不具合を回避でき、寸法精度を向上させなくても安定した操作性、耐久性が確保できる車両用空気調和ユニットのスライドドア取付構造を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ユニットケース内に配風調整用のスライドドア装置が組み付けられる車両用空気調和ユニットのスライドドア組付構造であって、前記スライドドア装置は、空気通過フレームと、該空気通過フレームの一側面側に沿って配置され且つ該一側面に対してスライド駆動されて前記開口部の開口断面積を制御するスライド板とを備え、前記フレームの幅方向両側に互いに対向するように形成された一対のフレーム側板部に渡って回転可能に架設された駆動シャフトに設けた歯車部と、前記スライド板に形成されたラックギアとが噛合して、前記駆動シャフトの回転に応じて前記スライド板を前記空気通過フレームに対して前記駆動シャフトと直交する方向へスライド移動させる機構を備えると共に、前記空気通過フレームの前記駆動シャフトと直交する方向の端縁は、前記ユニットケース側のドア支持ブラケット(33)と空気通過フレーム(20)の上下側縁部との間に緩衝材を介して取り付けられていることを特徴とする。
【0013】
このような構成の請求項1記載の発明では、空気通過フレームにおける駆動シャフトに直交する方向の両側部が緩衝材を介してユニットケース側の取付部材に取り付けられているため、ユニットケースに捩れなどの歪みが発生した場合に、この歪みによる空気通過フレームへ及ぶ応力を緩衝材が緩和して、空気通過フレームの変形を極力抑制することが可能となる。このため、請求項1記載の発明では、ユニットケース内に取り付けられたスライドドア装置がスライド動作を確実に行うことができ、耐久性を高めることができる。
【0014】
また、フレームを別部品で形成する為、寸法精度が確保しやすく単体での作動性が向上する。また、ユニットケースに起因してフレームが歪んでも、緩衝材による気密効果で、歪みによる隙間が閉塞されるためエアシール性を確保することができる。さらに、ユニットケースの歪みに起因するねじれに対して、空気通過フレームが影響を受けにくくなったため、モジュール組付等に好適となる。
【0015】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の車両用空気調和ユニットのスライドドア組付構造であって、前記空気調和フレーム(20)の、前記駆動シャフトの軸方向の両側部のうち少なくとも一方の側部に、前記ユニットケースの側壁に係合する位置決めピンが突設されていることを特徴とする。
【0016】
したがって、請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明の作用に加えて、スライドドア装置の空気通過フレームをユニットケースに対して容易に位置決めできるため、スライドドアの駆動手段との接続位置精度をたもちつつ車両用空気調和ユニットの組み立てを迅速かつ正確に行うことが可能となる。
請求項3記載の発明では、請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和ユニットのスライド組付構造であって、前記スライド板の4隅にはスライドピンを有し、前記空気通過フレームは前記スライドピンを摺動可能に収容するスライド案内溝を有していることを特徴とする。
したがって、請求項3記載の発明では、請求項1、2の発明の作用が得られ、スライド案内溝内にスライドピンが摺動可能に収容されることにより、スライド板は空気通過フレームの開口部の開口断面積を制御する。
【0017】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、ユニットケースに捩れなどの歪みが発生した場合に、この歪みによる空気通過フレームへ及ぶ応力を緩衝材が緩和して、空気通過フレームの変形を極力抑制する効果がある。また、請求項1記載の発明では、ユニットケース内に取り付けられたスライドドア装置がスライド動作を確実に行うことができ、耐久性を高める効果がある。
【0018】
また、フレームを別部品で形成する為、寸法精度が確保しやすく単体での作動性が向上する。また、ユニットケースに起因してフレームが歪んでも、緩衝材による気密効果で、歪みによる隙間が閉塞されるためエアシール性を確保することができるという効果が得られる。さらに、ユニットケースの歪みに起因するねじれに対して、空気通過フレームが影響を受けにくくなったため、モジュール組付等に好適となるという効果が得られる。
【0019】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、スライドドア装置の空気通過フレームをユニットケースに対して容易に位置決めできるため、スライドドアの駆動手段との接続位置精度をたもちつつ車両用空気調和ユニットの組み立てを迅速かつ正確に行えるという効果がある。
請求項3記載の発明によれば、請求項1、2記載の発明の効果と同様の効果が得られる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る車両用空気調和ユニットのスライドドア取付構造詳細を図面に示す実施形態を用いて説明する。
【0021】
図1において、符号1は車両用空気調和ユニット、符号2はユニットケースを示している。
【0022】
ユニットケース2は、締結ねじ等により左右に分離可能な形状となっている。なお、図2はユニットケース2を左右に分離した半部を示す斜視図であり、図3はユニットケース2全体の外観を示す斜視図である。ユニットケース2の内部には、主要な構成要素としての送風機(ブロワ)3と、この送風機3から送り出される空気を後述する上方開放口4、5へ向けて誘導案内する空気調和通路6と、この空気調和通路6内に配置された冷却用熱交換器(エバポレータ)7及び加熱用熱交換器(ヒートコア)8と、冷却用熱交換器7の下流側に配置され、且つ冷却用熱交換器7を通過した空気が例外なく通過するスライドドア装置9と、冷却用熱交換器7及び加熱用熱交換器8の下流側に配置された開閉ドア10と、空気調和通路6の最終部に配置された開閉ドア11とを備えている。
【0023】
送風機3は、ユニットケース2の上方に設けられた弧状のハウジング12内に配置され、図示しない駆動モータにより回転駆動されるようになっている。
【0024】
ハウジング12は、送風機3の回転により、空気をハウジング12内に取り入れる取入口13と、送風口15とが形成されている。
【0025】
空気調和通路6は、ハウジング12の送風口15と連通し、送風口15から吹き出す空気を車室14側に沿って下降案内する下降通路6Aと、下降した空気をエンジンルーム16側へ案内してUターンさせる下部通路としてのUターン通路6Bと、Uターン通路6BでUターンした空気を上方開放口4、5へ向かって案内する上昇通路6Cとからなっている。
【0026】
空気調和通路6の下降通路6Aは、ユニットケース2の車室側のケース壁面2Aと、ユニットケース2の左右の側壁17、17(図2及び図3に示す)に囲まれて形成されている。Uターン通路6Bは、ユニットケース2のケース底壁面2Bと左右の側壁17、17で囲まれて形成されている。上昇通路6Cは、ユニットケース2のエンジンルーム16側のケース壁面2Cと左右の側壁17、17及び弧状に形成されたハウジング12の背面とで囲まれて形成されている。
【0027】
冷却用熱交換器7と加熱用熱交換器8とは、空気調和通路6の下降通路6AとUターン通路6B内に配置され、冷却用熱交換器7は上流側に、その下流側に加熱用熱交換器8がそれぞれ設けられている。
【0028】
冷却用熱交換器7は、冷媒が流れる冷媒管と多数のフィン(いずれも図示省略する)とで構成されている。また、この冷却用熱交換器7は、図2に示すようにユニットケース2内に設けられた上下の支持ブラケット18、18によって支持されており、エンジンルーム16側へ向かって所定角度前傾した傾斜姿勢となっている。この冷却用熱交換器7の傾斜角度は垂直方向に対して0〜30度程度の範囲内に設定され、特に約20度の前傾姿勢が好ましい。このような角度設定により、送風口15からの空気が下降通路2Aを通って冷却用熱交換器7のフィンとフィンとの間を通過して、効率の良い流れが確保されると共に、熱交換が行われて冷却されるようになっている。
【0029】
なお、冷却用熱交換器7は、図示しない圧縮器、凝縮器、膨張弁と連通し、圧縮器から吐出された冷媒が、凝縮器、膨張弁を通り、蒸発器となる冷却用熱交換器7から再び圧縮器へ戻る冷凍サイクルを構成している。
【0030】
加熱用熱交換器8は、図1に示すように、冷却用熱交換器7の空気吹出領域の下端部と開閉ドア10の枢支軸10Aとを結ぶ直線より下側に位置し、略水平な姿勢をとるように配置され前後の支持ブラケット19、19で支持されている。さらに詳しくは、加熱用熱交換器8は、後述するスライドドア装置9がフルクールモードのときに、スライド板21の上端と開閉ドア10の枢支軸10Aとを結ぶ直線より下側にあるように配置されている。この加熱用熱交換器8の姿勢角度は、略水平方向から上流側が約10度起き上がる角度が望ましい。このよう姿勢をとることで、図1に示すように冷却用熱交換器7と加熱用熱交換器8とで略横向きT字状のレイアウト構造となっており、ユニットケース2の上下方向の寸法を抑えた形状となっている。
【0031】
なお、加熱用熱交換器8は、図示しないエンジンによって加熱された加熱水が流れるようになっていて、熱交換器本体を空気が通過するときに、熱交換が行われて加熱されるようになっている。
【0032】
次に、スライドドア装置9の構成を図4及び図5を用いて説明する。スライドドア装置9は、矩形状の空気通過フレーム(以下、単にフレームという)20と、このフレーム20にスライド可能なスライド板21と、駆動シャフト22と、この駆動シャフト22を回転駆動する図示しない回転駆動手段とを備える。
【0033】
フレーム20は、図4に示すように円を弦で切断したような形状の円弧と弦とで形成されるような一対のフレーム側板部23、23を備え、これらフレーム側板部23、23が幅方向wの両側に互いに対向して配置されている。それぞれのフレーム側板部23の中央には、軸受用開口部23Aが開設されている。また、これらフレーム側板部23、23の互いに対向する面には、円弧状の縁に沿って略円弧状の一対のスライド案内溝23B、23Bがそれぞれ形成されている。一対のスライド案内溝23B、23Bは、上記したように円弧状の縁に沿って形成されフレーム側板部23の中央で分離されている。さらに、これらフレーム側板部23、23の対向する面には、軸受用開口部23Aを挟んで互いに平行をなし、且つそれぞれスライド案内溝23B、23Bに連通するスライドピン挿入溝23C、23Cが形成されている。
【0034】
これらフレーム側板部23、23間の距離寸法は、冷却用熱交換器7の空気通過領域の幅寸法と略同一に設定されている。これらフレーム側板23、23の対向する端部同士は、それぞれフレーム横枠部24、24で連結されている。また、これらフレーム側板部23、23の円弧状をなす縁部に沿って、この縁部から対向内側へ向けて所定寸法の幅で延在された案内板部25、25が形成されている。また、フレーム横枠部24、24の幅方向wの中央部同士は、案内板部25と同様に湾曲する中央案内板部26で連結されている。さらに、案内板部25、25及び中央案内板部26の上下方向h(図4中に矢印で示す)の中央部同士が補強用横板部27で連結されている。この結果、フレーム横枠部24、24と案内板部25、25とで囲まれて形成される曲面でなる開口面は、中央案内板部26と補強用横板部27とで十字状に区分けされて、フレーム20の上側に位置する2つの上部開口部28A、28Aと、フレーム20の下側に位置する2つの下部開口部28B、28Bが形成されている。
【0035】
スライド板21は、上記したフレーム20の湾曲した開口面の湾曲度合いと同様に湾曲した矩形状の板でなり、フレーム20の湾曲した開口面の内側に配置される。また、スライド板21の幅方向wの両側縁の上下両端部には、幅方向wの外側に突出するスライドピン29が一体に形成されている。それぞれのスライドピン29の表面には、フレーム側板部23のスライド案内溝23Bの内壁を滑り易い材料でなる摺動筒29Aが被せられている。また、スライド板21の幅方向wの両側縁部の湾曲内側面には、側縁に沿ってラック歯30が刻設されている。このスライド板21の幅方向wの寸法は、フレーム20の一対のフレーム側板部23、23間の距離寸法と略同様に設定されている。また、スライド板21の上下方向hの寸法は、フレーム20の案内板部25の半分より僅かに長く設定されており、スライド板21がフレーム20に装着された場合に、一対の上部開口部28A、28Aと、一対の下部開口部28B、28Bとのうち、いずれか一方を全面的に閉塞又は開放し得るように設定されている。
【0036】
駆動シャフト22は、スライド板21の幅方向wの長さ寸法と略同一の長さに設定されている。この駆動シャフト22の両端には、外周にピニオンギア31が形成された回転筒体32がそれぞれ装着されている。この回転筒体32の外側には、ピニオンギア31より径寸法の短い筒軸32Aがピニオンギア31と同軸的に突設されている。この筒軸32Aは、フレーム20のフレーム側板部23の中央に開設された軸受用開口部23Aに回転自在に軸支される。また、この筒軸32Aの端面には、図示しない回転駆動手段側と連結して回転駆動力の伝達に供される連結用凹溝32Bが形成されている。図5は、フレーム20とスライド板21と駆動シャフト22とが組み付けられてスライドドア装置9が構成された状態を示す斜視図である。
【0037】
なお、スライドドア装置9は、幅方向wに駆動シャフト22が架設されているため、フレーム20の幅方向wの剛性をこの駆動シャフト22で担保している。また、フレーム20は、ユニットケース2の捩れや歪みなどの変形を勘案して、所定の応力により撓むように設定されている。このため、ユニットケース2に多少の変形が発生した場合にも、スライド板21のスライド動作に支障がないように、スライド板21のスライドピン29が摺動可能に収容されるスライド案内溝23Bの溝幅は所定の余裕度をもって設計されている。なお、このように撓みの度合いは、フレーム20を構成する材料やフレーム20の厚み寸法を適宜設定することにより決定できる。そして、フレーム20の上下方向hの少なくとも両側縁には、図4〜図7に示すように、例えばウレタンで形成された所定厚み寸法の緩衝シート43が貼り付けられている。また、フレーム20の一方のフレーム側板部23には、図4〜図6に示すように、外側に向けて位置決めピン23D、23Dが突設されている。この位置決めピン23D、23Dに対応して、ユニットケース2側の一方の側壁内面に位置決めピン23D、23Dを受け入れる図示しない位置決め用凹部が形成されている。
【0038】
この位置決めピン23D、23Dにより、スライドドア装置9のフレーム20をユニットケース2に対して容易に位置決めできるため、図示されていないスライドドア装置9の駆動手段との接続位置精度をたもちつつ車両用空気調和ユニットの組み立てを迅速かつ正確に行うことが可能となる。
【0039】
上記した構成のスライドドア装置9は、図1及び図2に示すように、冷却用熱交換器7を装着するための、ユニットケース2内の支持ブラケット18、18に一体的に形成されたドア支持ブラケット33、33で、その上下の側縁部が支持されている。このドア支持ブラケット33とフレーム20の上下側縁部との間には、上記した緩衝シート43が介在されるため、ユニットケース2側の変形が、この緩衝シート43で吸収され、フレーム20に変形の応力が伝わるのを抑制する作用がある。また、スライドドア装置9の幅方向の側縁は、上記した位置決めピン23Dがユニットケース2側の壁面に形成された位置決め凹部に係合した状態で、ユニットケース2の両側壁で挟持されている。
【0040】
なお、スライドドア装置9は、湾曲して突出する側が下流側を向き、且つ上部開口部28A、28Aが上に位置し下部開口部28B、28Bが下に位置するように配置・装着されている。このようにユニットケース2内にスライドドア装置9を装着した状態で、駆動シャフト22の端部に装着された回転筒体32の連結用凹溝32Bに図示しない回転駆動手段側の回転伝達連結部が接続されており、回転駆動手段を制御することにより、回転筒体32の回動が可能となっている。
【0041】
ところで、上方開放口4、5は、エンジンルーム16側のケース壁面2Cとこのケース壁面2Cから続く上壁面2Dに集中して配置されている。上壁面2Dに設けられた上方開放口5はベント口、エンジンルーム16側のケース壁面2Cに設けられた上方開放口4はデフロスター口となっている。各上方開放口4、5の間には、各上方開放口4、5を交互に切り換え制御する開閉ドア11が設けられている。
【0042】
また、ベント口となる上方開放口5には、図6に示すように、中央と左右両サイドの室内用吹出口34C、34L、34Rを有するベンチレータダクト34が接続されている。図1に示すように、上方開放口5から各室内用吹出口34C、34L、34Rまでの距離、特に室内用吹出口34Cまでの距離を比較的長くとれるため、中央及び左右の各室内用吹出口34C、34L、34Rへ向けてほぼ均等に空気を流すことが可能となっている。一方、デフロスター口となる上方開放口4には、フロントガラス35へ向けて空気を吹き出すデフロスターダクト36が接続されている。
【0043】
さらに、図1において符号37は足元へ空気を送る足元吹出通路入口としてのフット口、符号38がドレイン溜りを示している。フット口37は、開閉ドア10により開閉制御されるようになっている。ドレイン溜り38は、仕切板39により仕切られていて、冷却用熱交換器7を通過する空気の影響を直接受けることがない構造となっている。また、ドレイン溜り38の底部には、図示しないドレイン口が設けられている。
【0044】
このように構成された車両用空気調和ユニット1では、送風機3から吹き出された空気が、冷却用熱交換器7、加熱用熱交換器8を通過して冷却もしくは加熱されて、図1中符号40で示すエアミックスチャンバで混合されて調和される。調和された空気は、各開閉ドア10、11を開閉制御することで、車室14内へ向けて吹き出される。
【0045】
これら一連の動作において、ベンチレータ吹出しの場合、調和された空気は、エンジンルーム16側の上昇通過6Cに沿って上昇するときに、弧状(曲面状)のハウジング12の背面に沿う流れになり、室内用吹出口34C、34L、34Rへ向かう円滑な流れが得られる。しかも、室内用吹出口34Cまでの空気の助走距離が長く確保できる結果、図1に矢印aで示すように通気抵抗の小さい連続した円滑な流れを作ることができ、中央及び左右両サイドの室内用吹出口34C、34L、34Rから略均等に空気を吹き出させることができる。
【0046】
また、開閉ドア11は、エンジンルーム16側に位置するため、車室14内に伝わる開閉音は小さくなるという利点がある。しかも、図1に示すようにステアリング固定用メンバ41を利用して、車両用空気調和ユニット1を予めステアリング固定用メンバ41に組み付けることができる。この場合、ユニットケース2の車室14側がステアリング固定用メンバ41に支持されるため、支持点から開閉ドア11の取り付け部が遠く、支持点近傍のユニットケース2に歪みが発生しても開閉ドア11にその歪みの影響が伝わりにくく、開閉ドア11の円滑な動作を維持することができる。また、このようにユニットケース2に歪みが発生しても、スライドドア装置9は、緩衝シート43を介してドア支持ブラケット33に支持されているため、その歪みによる影響がフレーム20に伝わるのが抑制されており、スライド板21のスライド動作に不具合が発生するのを抑制できる。
【0047】
以上、実施形態について説明したが、本発明は構成の要旨に付随する各種の設計変更が可能である。例えば、上記した実施形態では、スライドドア装置9を構成するフレーム20及びスライド板21を下流側へ膨出するように湾曲させた形状としたが、平面上のフレームやスライド板を用いることも勿論可能である。
【0048】
また、上記した実施形態では、一方のフレーム側板部23の外側面に2つの位置決めピン23Dを突設したが、この位置決めピン23Dの数は単数でも複数でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用空気調和ユニットの実施形態を示す縦断面図である。
【図2】実施形態に用いるユニットケースの半分を示す斜視図である。
【図3】実施形態の車両用空気調和ユニットの斜視図である。
【図4】実施形態に用いたスライドドア装置の分解斜視図である。
【図5】実施形態に用いたスライドドア装置の斜視図である。
【図6】実施形態のスライドドア装置のフレームとドア支持ブラケットとの支持構造を示す断面図である。
【図7】実施形態の車両用空気調和ユニットにおけるスライドドア取付構造を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 車両用空気調和ユニット
2 ユニットケース
3 送風機
6A 下降通路
7 冷却用熱交換器
8 加熱用熱交換器
9 スライドドア装置
14 車室
16 エンジンルーム
17 側壁
20 フレーム
21 スライド板
22 駆動シャフト
23 フレーム側板部
23D 位置決めピン
28A 上部開口部
28B 下部開口部
30 ラック歯
31 ピニオンギア
43 緩衝シート

Claims (3)

  1. ユニットケース(2)内に配風調整用のスライドドア装置が組み付けられる車両用空気調和ユニットのスライドドア組付構造であって、前記スライドドア装置(9)は、空気通過用の開口部(28A、28B)が形成された一体構造の空気通過フレーム(20)と、該空気通過フレーム(20)の一側側面に沿って配置され空気通過フレーム(20)のスライド案内溝(23B,23B)に摺動可能に収容され、前記一側面に対してスライド駆動されて前記開口部(28A、28B)の開口断面積を制御するスライド板(21)とを備え、前記フレーム(20)の幅方向両側に互いに対向するように形成された一対のフレーム側板部(23、23)に渡って回転可能に架設された駆動シャフト(22)に設けた歯車部(31)と、前記スライド板(21)に形成されたラックギア(30)とが噛合して、前記駆動シャフトの回転に応じて前記スライド板を前記空気通過フレーム(20)に対して前記駆動シャフト(22)と直交する方向へスライド移動させる機構を備えると共に、前記空気通過フレーム(20)の前記駆動シャフトと直交する方向の端縁は、前記ユニットケース(2)側のドア支持ブラケット(33)と空気通過フレーム(20)の上下側縁部との間に緩衝材(43)を介して取り付けられていることを特徴とする車両用空気調和ユニットのスライドドア組付構造。
  2. 請求項1記載の車両用空気調和ユニット(1)のスライドドア組付構造であって、
    前記空気調和フレーム(20)の、前記駆動シャフト(22)の軸方向の両側部のうち少なくとも一方の側部に、前記ユニットケース(2)の側壁(17)に係合する位置決めピン(23D)が突設されていることを特徴とする車両用空気調和ユニットのスライドドア組付構造。
  3. 請求項1又は請求項2記載の車両用空気調和ユニット(1)のスライド組付構造であって、
    前記スライド板(21)の4隅にはスライドピン(29)を有し、前記空気通過フレーム(20)は前記スライドピン(29)を摺動可能に収容するスライド案内溝(23B、23B)を有していることを特徴とする車両用空気調和ユニットのスライドドア組付構造。
JP29451099A 1999-04-13 1999-10-15 車両用空気調和ユニットのスライドドア組付構造 Expired - Fee Related JP4074037B2 (ja)

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