JP3957931B2 - 空気調和ユニットのスライドドア装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば車両用の空気調和ユニットのエアミックスドアとして利用するのに好適なスライドドア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用の空気調和ユニットには、通風量を調節したり、通風経路を切り換えたりするための各種のドアが内蔵されている。従来のドアは、ある軸を中心に回転する回転式のものが主流であったが、空気調和ユニットの一層のコンパクト化の要望に応えるため、最近ではスライド式のドアを採用したものが提供されてきている。スライド式のドアは、開閉スペースを周囲に広くとる必要がないので、ユニットのコンパクト化が可能であるが、一方で、スライド動作を円滑に行うための工夫が必要である。
【0003】
図8はエアミックスドアにスライド式のドアを採用した従来例を示している。この空気調和ユニットは、特開平11−254942号公報に開示されたものであり、ユニットケース101内の送風路102に、送風を冷却する冷却用熱交換器103が配されている。この冷却用熱交換器103より下流側の送風路102には、冷却用熱交換器103を通過した送風を加熱する加熱用熱交換器104が配設されていると共に、冷却用熱交換器103を通過した送風が加熱用熱交換器104を迂回して流れるバイパス通路105が設けられている。冷却用熱交換器103と加熱用熱交換器104との間には、バイパス通路105を通過する送風と加熱用熱交換器104を通過する送風とを適宜の比率で配分するスライド式のエアミックスドア106が配設されている。
【0004】
このスライド式のエアミックスドア106は、冷却用熱交換器103を通過した冷風の下流側に向けて膨出する円弧状に形成されていて、左右両端部の前後に設けたスライドピン107を、ユニットケース101の左右両側壁に設けた前後各一対の円弧状の案内溝(ガイドレール)108に係合することで、これらスライドピン107と案内溝108とによって、スライド動作がガイドされるようになっている。また、エアミックスドア106の左右両端縁の下面にはラックギヤ109が設けられており、ユニットケース101の左右両側壁に貫通軸支した駆動シャフト110に設けたピニオンギヤ111をラックギヤ109に噛合して、該駆動シャフト110の回転によってスライド移動させるようにしてある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種のスライドドア装置では、スライドピン107と案内溝108の間にスライドピン107の移動を許容するためのクリアランスを確保しておかなければならないが、そのクリアランスがあるために、スライドピン107が案内溝108内で浮いた状態になり、ドア106がガタつくという問題がある。特に車両用空調装置では振動の影響が大きいために、ガタつきを極力なくしたいという要望が強い。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮し、スライドドアのガタつきをなくすことのできる空気調和ユニットのスライドドア装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、フレーム(20)の幅方向両端に一対の側板(23)が設けられ、これら両側板(23)間にフレームの幅方向(w)と直交する方向(h)に移動するスライド板(21)が配され、前記フレーム(20)の両側板(23)に形成された案内溝(23B)に、スライド板(21)の両側部に突設したスライドピン(29)を摺動自在に嵌め込むことで、スライド板(21)のスライド動作を案内するスライドガイドが構成され、さらに、スライド板(21)に形成されたラックギヤ(30)にピニオンギヤ(31)を噛合させ、該ピニオンギヤ(31)を回転することで、スライド板(21)を案内溝(23B)に沿ってスライドさせる空気調和ユニットのスライドドア装置(9)において、
前記ラックギヤ(30)に噛合するピニオンギヤ(31)によって、スライド板(21)に押し付け力を付与し、それにより、前記スライドピン(29)を案内溝(23B)の両内側面のうちの片面に強制的に押し当て、前記スライドピン(29)を前記案内溝(23B)に挿入するためのスライドピン挿入溝(23C)を、案内溝(23B)から見て前記押し付け力の付与方向と反対側の側板(23)上に形成して案内溝(23B)に連通させたことを特徴とする。
【0008】
この発明では、案内溝の両内側面の片面に強制的にスライドピンを押し当てるので、スライドピンが案内溝内で浮いた状態にならず、スライド板(スライドドア)のガタつきが抑えられる。この場合、その押し当てる力を、ラックギヤに噛合するピニオンギヤで直接スライド板に与えるので、例えば別に押し付けローラ等を設けて押し付け力をスライド板に与えるのに比べて、簡単な構造で実現できる。また、案内溝の端部にスライドピンが位置する場合にも、ピニオンギヤとラックギヤの噛み合いにより、前述の押し当て力を発生させることができるので、スライド板がどの位置にあってもガタつき防止を図ることができる。
また、スライドピンは案内溝の両内側面の片面に押し当てられるが、請求項1の発明では、スライドピンが押し当てられる内側面と反対側の内側面にスライドピン挿入溝の連通用開口が形成されることになるので、スライドピンが案内溝に沿って摺動する際に、スライドピンがスライドピン挿入溝の連通用開口に引っ掛かるようなおそれがなく、常に安定してスライドピンを摺動させることができる。
請求項2の発明は、フレーム(20)の幅方向両端に一対の側板(23)が設けられ、これら両側板(23)間にフレームの幅方向(w)と直交する方向(h)に移動するスライド板(21)が配され、前記フレーム(20)の両側板(23)に形成された案内溝(23B)に、スライド板(21)の両側部に突設したスライドピン(29)を摺動自在に嵌め込むことで、スライド板(21)のスライド動作を案内するスライドガイドが構成され、さらに、スライド板(21)に形成されたラックギヤ(30)にピニオンギヤ(31)を噛合させ、該ピニオンギヤ(31)を回転することで、スライド板(21)を案内溝(23B)に沿ってスライドさせる空気調和ユニットのスライドドア装置(9)において、
前記ラックギヤ(30)に噛合するピニオンギヤ(31)によって、スライド板(21)に押し付け力を付与し、それにより、前記スライドピン(29)を案内溝(23B)の両内側面のうちの片面に強制的に押し当て、前記スライドピン(29)がスライド板(21)のスライド方向の両端でスライドピン挿入溝(23C)側に突出するように配設されると共に、前記スライドピン挿入溝(23C)が両端のスライドピン(29)に対応して2箇所に設けられ、前記両端のスライドピン(29)間の距離より前記2つのスライドピン挿入溝(23C)間の距離を小さく設定したことを特徴とする。
この発明では、案内溝の両内側面の片面に強制的にスライドピンを押し当てるので、スライドピンが案内溝内で浮いた状態にならず、スライド板(スライドドア)のガタつきが抑えられる。この場合、その押し当てる力を、ラックギヤに噛合するピニオンギヤで直接スライド板に与えるので、例えば別に押し付けローラ等を設けて押し付け力をスライド板に与えるのに比べて、簡単な構造で実現できる。また、案内溝の端部にスライドピンが位置する場合にも、ピニオンギヤとラックギヤの噛み合いにより、前述の押し当て力を発生させることができるので、スライド板がどの位置にあってもガタつき防止を図ることができる。
また、スライドピン間の距離よりもスライドピン挿入溝間の距離を小さくしているので、同時に2つのスライドピンを、スライドピン挿入溝から案内溝内に挿入することはできない。そこで、スライドピンを案内溝に挿入するときには、片方のスライドピンを片方のスライドピン挿入溝より案内溝内に入れた後、そのスライドピンを案内溝内で移動して、残るスライドピンをもう一つのスライドピン挿入溝に位置合わせする。そして、その状態で残るスライドピンをスライドピン挿入溝から案内溝内に入れることで、スライド板の組み付けが完了する。このように、組み付けの際に別々にスライドピンを入れる必要があるので、逆に、両方のスライドピンが同時にスライドピン案内溝から抜けることはなく、スライド板が外れにくくなる。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の空気調和ユニットのスライドドア装置であって、前記ピニオンギヤの外周から内周までの範囲に、該ピニオンギヤの半径方向の弾力性を高めるための空所を形成したことを特徴とする。
【0010】
請求項1の発明のように、ピニオンギヤで押し付け力をスライド板に与える場合、ピニオンギヤをラックギヤに対して組み付けたその状態で押し付け力を与えるようにすると、ピニオンギヤの剛性が高い場合には、過剰な押し付け力をスライド板に与えてしまうおそれがある。
【0011】
この点、請求項3の発明では、ピニオンギヤ自体に空所を形成することで、ピニオンギヤの半径方向の弾力性を高めているので、ピニオンギヤの弾力性をもって、スライド板に押し付け力を与えることができ、適度な力でスライドピンを案内溝の内側面に押し当てることができる。
【0012】
なお、ピニオンギヤの半径方向の弾性力を高めるだけの目的なら、ピニオン自体の材質を軟質材料とすればよいが、そうすると、形状安定性が低下することにより、ギヤとしての性能を損なうおそれが出てくる。そのため、外周から内周までの範囲に空所を設けて弾性力を高めているのである。こうすれば、ギヤとしての性能を保証するために硬質の樹脂でピニオンギヤを成形しながら、なお且つ、半径方向の高い弾性力をピニオンギヤに付与することができる。
【0017】
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和ユニットのスライドドア装置であって、前記スライド板(21)が円弧板状に形成されると共に、前記案内溝(23B)がスライド板(21)を円弧軌跡に沿って案内するため円弧状に形成されており、前記円弧の曲率中心のある側に前記ラックギヤ(30)及びピニオンギヤ(31)が配されていることを特徴とする。
【0018】
この発明では、スライド板が円弧板状をなし、その円弧の曲率中心のある側にラックギヤやピニオンギヤがあるので、弓形の空間の中に全部の要素を組み込むことができ、コンパクト化を図ることができる。
【0019】
請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の空気調和ユニットのスライドドア装置であって、空気調和ユニットのエアミックスドアとして用いられていることを特徴とする。
【0020】
この発明では、スライドドア装置を、開閉スペースを周囲に一番確保しにくい場所にあるエアミックスドアとして使用しているので、空気調和ユニットのコンパクト化を図る上で特に有効である。また、エアミックスドアの下流側には冷風と温風をミックスするための空間を広く確保するのが空調性能を向上させる上で好ましいが、そのことをユニットのコンパクト化を図りながら実現できるようになる。
【0021】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、案内溝の両内側面の片面に強制的にスライドピンを押し当てるようにしているので、スライドピンが案内溝内で浮いた状態にならなくなり、それにより、スライド板(スライドドア)のガタつきを確実に抑えることができるようになる。また、ピニオンギヤで直接スライド板に押し付け力を与えるので、構造が簡単で実現容易である。
また、案内溝に連通させてスライドピン挿入溝を設けたので、スライド板の組み付けが容易にできるようになる。しかも、スライドピンを押し当てる側と反対側の案内溝の内側面にスライドピン挿入溝の連通用開口がある、つまり逆に言うと、スライドピン挿入溝の連通用開口がある側と反対側の案内溝の内側面にスライドピンを押し当てるので、スライドピンが案内溝に沿って摺動する際に前記連通用開口に引っ掛かるようなおそれがなく、常に安定してスライドピンを案内溝に沿って摺動させることができる。従って、スライド板の組み付けの容易化を図りながら、スライド板の円滑操作を保証することが可能となる。
請求項2の発明によれば、案内溝の両内側面の片面に強制的にスライドピンを押し当てるようにしているので、スライドピンが案内溝内で浮いた状態にならなくなり、それにより、スライド板(スライドドア)のガタつきを確実に抑えることができるようになる。また、ピニオンギヤで直接スライド板に押し付け力を与えるので、構造が簡単で実現容易である。
また、スライド板のスライド方向の両端に設けたスライドピン間の距離よりも、両端のスライドピンに対応して2箇所に設けたスライドピン挿入溝間の距離を小さくしているので、同時に2つのスライドピンを案内溝内に挿入することはできないが、逆に、両方のスライドピンが同時に案内溝から抜けることもなくなり、スライド板が外れにくくなる。
【0022】
請求項3の発明によれば、ピニオンギヤ自体に空所を形成することで、ピニオンギヤの半径方向の弾力性を高めているので、その弾力性により適度な力でスライドピンを案内溝の内側面に押し当てることができ、過剰な力で押し当ててしまうことがない。従って、ガタつきを防止しながら、スライド板の安定したスライド動作を保証することができる。
【0025】
請求項4の発明によれば、スライド板を円弧板状に形成した場合に、その円弧の曲率中心のある側にラックギヤやピニオンギヤを配置したので、弓形の空間の中に全要素を組み込むことができて、スライドドア装置のコンパクト化を図ることができる。
【0026】
請求項5の発明によれば、スライドドア装置を、空気調和ユニットの中で開閉スペースを一番確保しにくい場所にあるエアミックスドアとして使用しているので、ユニット全体のコンパクト化を図る上で大いに貢献することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のスライドドア装置をエアミックスドアとして備えた車両用空気調和ユニットの詳細を図面に示す実施形態を用いて説明する。
【0028】
図1において、符号1は車両用空気調和ユニット、符号2はユニットケースを示している。
【0029】
ユニットケース2は、締結ねじ等により左右に分離可能な形状となっていている。なお、図2はユニットケース2を左右に分離した半部を示す斜視図である。ユニットケース2の内部には、主要な構成要素としての送風機(ブロワ)3と、この送風機3から送り出される空気を後述する上方開放口4、5へ向けて誘導案内する空気調和通路6と、この空気調和通路6内に配置された冷却用熱交換器7及び加熱用熱交換器8と、冷却用熱交換器7の下流側に配置され、且つ冷却用熱交換器7を通過した空気が例外なく通過するエアミックスドアとして設けられたスライドドア装置9と、冷却用熱交換器7及び加熱用熱交換器8の下流側に配置された開閉ドア10と、空気調和通路6の最終部に配置された開閉ドア11とを備えている。
【0030】
送風機3は、ユニットケース2の上方に設けられた弧状のハウジング12内に配置され、図示しない駆動モータにより回転駆動されるようになっている。
【0031】
ハウジング12は、送風機3の回転により、空気をハウジング12内に取り入れる取入口13と、最終的に車室14側へ向けて吹き出す送風口15とが形成されている。
【0032】
空気調和通路6は、ハウジング12の送風口15と連通し、送風口15から吹き出す空気を車室14側に沿って下降案内する下降通路6Aと、下降した空気をエンジンルーム16側へ案内してUターンさせるUターン通路6Bと、Uターン通路6BでUターンした空気を上方開放口4、5へ向かって案内する上昇通路6Cとからなっている。
【0033】
空気調和通路6の下降通路6Aは、ユニットケース2の車室側のケース壁面2Aと、ユニットケース2の左右の側壁17、17に囲まれて形成されている。Uターン通路6Bは、ユニットケース2のケース底壁面2Bと左右の側壁17、17で囲まれて形成されている。上昇通路6Cは、ユニットケース2のエンジンルーム16側のケース壁面2Cと左右の側壁17、17及び弧状に形成されたハウジング12の背面とで囲まれて形成されている。
【0034】
冷却用熱交換器7と加熱用熱交換器8とは、空気調和通路6の下降通路6AとUターン通路6Bの領域にわたって配置され、冷却用熱交換器7は上流側に、その下流側に加熱用熱交換器8がそれぞれ設けられている。
【0035】
冷却用熱交換器7は、冷媒が流れる冷媒管と多数のフィン(いずれも図示省略する)とで構成されている。また、この冷却用熱交換器7は、ユニットケース2内に設けられた上下の支持ブラケット18、18によって支持されており、エンジンルーム16側へ向かって所定角度前傾した傾斜姿勢となっている。
【0036】
この冷却用熱交換器7の傾斜角度は垂直方向に対して0〜30度程度の範囲内に設定され、好ましくは約20度の前傾姿勢が好ましい。このような角度設定により、送風口15からの空気が下降通路2Aを通って冷却用熱交換器7のフィンとフィンとの間を通過して、効率の良い流れが確保されると共に、熱交換が行われて冷却されるようになっている。
【0037】
なお、冷却用熱交換器7は、図示しない圧縮器、凝縮器、膨張弁と連通し、圧縮器から吐出された冷媒が、凝縮器、膨張弁を通り、蒸発器となる冷却用熱交換器7から再び圧縮器へ戻る冷凍サイクルを構成している。
【0038】
加熱用熱交換器8は、図1に示すように、冷却用熱交換器7の空気吹出領域の下端部と開閉ドア10の枢支軸10Aとを結ぶ直線より下側に位置し、略水平な姿勢をとるように配置され前後の支持ブラケット19、19で支持されている。さらに詳しくは、加熱用熱交換器8は、後述するスライドドア装置9がフルクールモードのときに、スライドドア装置9を構成するスライド板21の上端と開閉ドア10の枢支軸10Aとを結ぶ直線より下側にあるように配置されている。この加熱用熱交換器8姿勢角度は、略水平方向から上流側が約10度起き上がる角度が望ましい。このよう姿勢をとることで、図1に示すように冷却用熱交換器7と加熱用熱交換器8とで略横向きT字状のレイアウト構造となっており、ユニットケース2の上下方向の寸法を抑えた形状となっている。
【0039】
なお、加熱用熱交換器8は、図示しないエンジンによって加熱された加熱水が流れるようになっていて、熱交換器本体を空気が通過するときに、熱交換が行われて加熱されるようになっている。
【0040】
次に、スライドドア装置9の構成を図3〜図7を用いて説明する。
【0041】
スライドドア装置9は、概略矩形状のフレーム20と、このフレーム20の幅方向wと直交する方向hにスライド可能に組み付けられるスライド板21(スライドドアに相当)と、駆動シャフト22と、この駆動シャフト22を回転駆動する図示しない回転駆動手段と、を備える。
【0042】
フレーム20は、図3に示すように、円を弦で切断したような形状の円弧と弦とで形成される一対のフレーム側板部(側板)23、23を備え、これらフレーム側板部23、23がフレーム20の幅方向wの両端に互いに対向して配置されている。それぞれのフレーム側板部23の中央には、軸受用開口部23Aが開設されている。また、これらフレーム側板部23、23の互いに対向する面には、円弧状の縁に沿って略円弧状の一対のスライド案内溝23B、23Bがそれぞれ形成されている。
【0043】
各フレーム側板部23、23に形成された一対のスライド案内溝23B、23Bは、上記したように円弧状の縁に沿って形成されており、フレーム側板部23の中央で分離されている。なお、図6に示すように、中央で分離されたスライド案内溝23B、23Bの各両端部は、円弧状の縁側に接近するように屈曲している。さらに、これらフレーム側板部23、23の対向する面には、軸受用開口部23Aを挟んで互いに平行をなし、且つ、それぞれスライド案内溝23B、23Bに連通するスライドピン挿入溝23C、23Cが形成されている。スライドピン挿入溝23C、23Cは、フレーム側板部23、23の弦側の端縁からスライド案内溝23B、23Bに達するように形成されている。
【0044】
これらスライド案内溝23B、23Bを対向する内面側に形成したフレーム側板部23、23間の距離は、冷却用熱交換器7の空気通過領域の幅寸法と略同一に設定されている。これらフレーム側板部23、23の対向する端部同士は、それぞれフレーム横枠部24、24で連結されている。また、これらフレーム側板部23、23の円弧状をなす縁部に沿って、この縁部から対向内側へ向けて所定寸法の幅で延在された案内板部25、25が形成されている。
【0045】
また、フレーム横枠部24、24の幅方向wの中央部同士は、案内板部25と同様に湾曲する中央案内板部26で連結されている。さらに、案内板部25、25及び中央案内板部26の上下方向h(図3中に矢印で示す)の中央部同士が補強用横板部27で連結されている。この結果、フレーム横枠部24、24と案内板部25、25とで囲まれて形成される曲面でなる開口面は、中央案内板部26と補強用横板部27とで十字状に区分けされて、フレーム20の上側に位置する2つの上部開口部28A、28Aと、フレーム20の下側に位置する2つの下部開口部28B、28Bとが形成されている。
【0046】
スライド板21は、上記したフレーム20の湾曲した開口面の湾曲度合いと同様に円弧状に湾曲した矩形状の面板よりなり、フレーム20の湾曲した開口面の内側に配置されている。
【0047】
また、スライド板21の幅方向wの両側縁の上下両端部(スライド板21のスライド方向の両端部)には、フレーム20の幅方向wの外側に突出するスライドピン29が一体に合計4本形成されている。これらのスライドピン29は、スライドピン挿入溝23Cからスライド案内溝23Bにそれぞれ摺動可能に挿入されることで、スライド板21のスライド動作を案内するスライドガイドを構成するものである。
【0048】
この場合、図5に示すように、上下両端のスライドピン29、29間の距離H1は、両スライドピン挿入溝23C、23C間の距離H2よりも小さく設定されており、同時に両方のスライドピン29、29をスライドピン挿入溝23C、23Cに入れることができない代わりに、同時に両方のスライドピン29、29がスライドピン挿入溝23C、23Cから抜けないようになっている。
【0049】
各スライドピン29の外周には、スライド案内溝23B、23Bの溝幅よりも径小の円筒状のカラー29Aが嵌合されており、スライド案内溝23B、23B内におけるスライドピン29の滑り移動を促進するようになっている。
【0050】
この場合、スライド案内溝23Bを有するフレーム20や、スライドピン29を有するスライド板21の材質がポリプロピレン(PP)であるとすると、カラー29Aの材質は、それらと異種の材質、特に案内溝23Bに対して滑りやすいポリアセタール(POM)等の材質に設定されている。
【0051】
なお、カラー29Aは、スライドピン29の端面まで覆えるようにキャップ状に形成してもよい。そうした場合は、スライドピン29の端面がスライド案内溝23Bの底面に接触する場合にも、スライドピン29の滑りをなめらかにすることができる。また、カラー29Aは、コロのように、スライドピン29の外周に回転自在に嵌合してもよい。そうした場合は、スライドピン29がスライド案内溝23Bに沿って移動する際に、カラー29Aが回転して摺動抵抗が減ることになるので、スライド板21を滑らかに移動させることができる。
【0052】
また、カラー29Aは、予め円筒状に成形した形でスライドピン29の外周に嵌合するのではなく、テープやシートを巻き付けることで構成してもよい。
【0053】
また、スライド板21の幅方向wの両側縁部の湾曲内側面には、側縁に沿ってラック歯(ラックギヤ)30が刻設されている。このスライド板21の幅方向wの寸法は、フレーム20の一対のフレーム側板部23、23間の距離寸法と略同様に設定されている。また、スライド板21の上下方向(フレーム20の幅方向wと直交する方向)hの寸法は、フレーム20の案内板部25の半分より僅かに長く設定されており、スライド板21がフレーム20に装着された場合に、一対の上部開口部28A、28Aと、一対の下部開口部28B、28Bとのうち、いずれか一方を全面的に閉塞又は開放し得るように設定されている。
【0054】
駆動シャフト22は、スライド板21の幅方向wの長さ寸法と略同一の長さに設定されている。この駆動シャフト22の両端には、外周にピニオンギア31が形成された回転筒体32がそれぞれ装着されている。この回転筒体32の外側には、ピニオンギア31より径寸法の短い筒軸32Aがピニオンギア31と同軸的に突設されている。この筒軸32Aは、フレーム20のフレーム側板部23の中央に開設された軸受用開口部23Aに回転自在に軸支される。また、この筒軸32Aの端面には、図示しない回転駆動手段側と連結して回転駆動力の伝達に供される連結用凹溝32Bが形成されている。
【0055】
また、ピニオンギヤ31を備えた回転筒体32は、硬質の樹脂で成形されているが、そのままでは弾力性に乏しいので、図7に示すように、外周から内周までの範囲に、ピニオンギヤ31の半径方向の弾力性を高めるための環状の空所31Aを形成している。環状の空所31Aは、全周連続して形成するわけにはいかないので、不連続な形で内周と外周に同心的に形成し、内周と外周の環状の空所31Aを周方向に適当寸法ラップさせることにより、実質的に全周に亘って空所31Aが存在するようにしている。また、ピニオンギヤ31の外周には、スライド板21がいずれかのスライド限界位置にあるときに、さらにスライド限界位置方向に向けてスライド板21を付勢する力を発生するストッパ歯31Bが設けられている。
【0056】
このような部品を用いてスライドドア装置9を組み立てるには、まず、スライド板21の上端側または下端側の左右のスライドピン29を、フレーム20の上側または下側の左右のスライドピン挿入溝23Cより各スライド案内溝23B内に入れる。その後、スライド案内溝23B内に入れたスライドピン29をスライド案内溝23B内で適当に移動して、残るスライドピン29をもう一つのスライドピン挿入溝23Cに位置合わせする。そして、その状態で残るスライドピン29をスライドピン挿入溝23Cからスライド案内溝23B内に入れることで、スライド板21の組み付けが完了する。このように、組み付けの際に別々にスライドピン29を入れる必要があるので、逆に、両方のスライドピン29が同時にスライドピン案内溝23Cから抜けなくなる。
【0057】
次に、ピニオンギヤ31を備えた回転筒体32と共に駆動シャフト22をフレーム側板部23の軸受用開口部23Aに装着し、ピニオンギヤ31を位置合わせしながらラック歯30に噛合させることで、図3のスライドドア装置9が構成される。
【0058】
この組み付け状態において、ピニオンギヤ31は、自身の半径方向の弾力性を利用しながら、ラック歯30を介してスライド板21に押し付け力を付与しており、それにより、スライドピン29を、スライド案内溝23Bの両内側面のうちの片面(円弧状のスライド案内溝23Bの外周側の内側面)に強制的に押し当てている。
【0059】
従って、スライドピン29がスライド案内溝23B内で浮いた状態になることがなく、スライド板21がスライドするときも止まっているときも、スライド板21のガタつきが確実に抑えられる。この場合、その押し当てる力を、ラック歯30に噛合するピニオンギヤ31で直接スライド板21に与えるので、例えば別に押し付けローラ等を設けて押し付け力をスライド板に与えるのに比べて、簡単な構造で実現できる。また、ピニオンギヤ31の半径方向の弾力性を利用してスライド板21に押し付け力を与えるので、適度な力でスライドピン29をスライド案内溝23Bの内側面に押し当てることができ、過剰な押し当て力が発生して却って滑りづらくなるようなことがない。
【0060】
また、スライドピン29を押し当てる側と反対側のスライド案内溝23Bの内側面にスライドピン挿入溝23Cが連通しているので、スライドピン29がスライド案内溝23Bに沿って摺動する際に、スライドピン挿入溝23Cの連通用開口に引っ掛かるようなおそれがなく、常に安定してスライドピン29をスライド案内溝23Bに沿って摺動させることができ、スライド動作が安定する。
【0061】
なお、スライド板23Bが両端位置(スライド限界位置)にあるときには、図5に示すように、ピニオンギヤ31の外周に形成したストッパ歯31Bがスライド板21を更に端部方向に押し付け、それによりスライドピン29がスライド案内溝23Bの屈曲した端部に押し付けられる。従って、スライド板21がどの位置にあってもガタつき防止を図ることができる。
【0062】
上記した構成のスライドドア装置9は、図1及び図2に示すように、冷却用熱交換器7を装着するための、ユニットケース2内の支持ブラケット18、18に一体的に形成されたドア支持ブラケット33、33に装着されている。なお、スライドドア装置9は、湾曲して突出する側が下流側を向き、且つ上部開口部28A、28Aが上に位置し下部開口部28B、28Bが下に位置するように配置・装着されている。このようにユニットケース2内にスライドドア装置9を装着した状態で、駆動シャフト22の端部に装着された回転筒体32の連結用凹溝32Bに図示しない回転駆動手段側の回転伝達連結部が接続されており、回転駆動手段を制御することにより、回転筒体32の回動が可能となっている。
【0063】
ところで、上方開放口4、5は、エンジンルーム16側のケース壁面2Cとこのケース壁面2Cから続く上壁面2Dに集中して配置されている。上壁面2Dに設けられた上方開放口5はベント口、エンジンルーム16側のケース壁面2Cに設けられた上方開放口4はデフロスター口となっている。各上方開放口4、5の間には、各上方開放口4、5を交互に切り換え制御する開閉ドア11が設けられている。
【0064】
また、図1に示すように、ベント口となる上方開放口5にはベンチレータダクト34が接続され、デフロスター口となる上方開放口4には、フロントガラス35へ向けて空気を吹き出すデフロスターダクト36が接続されている。さらに、図1において符号37は足元へ空気を送るフット口、符号38がドレイン溜りを示している。フット口37は、開閉ドア10により開閉制御されるようになっている。ドレイン溜り38は、仕切板39により仕切られていて、冷却用熱交換器7を通過する空気の影響を直接受けることがない構造となっている。また、ドレイン溜り38の底部には、図示しないドレイン口が設けられている。
【0065】
このように構成された車両用空気調和ユニット1では、送風機3から吹き出された空気が、冷却用熱交換器7及び加熱用熱交換器8を通過する過程で冷却もしくは加熱されて、図1中符号40で示すエアーミックスチャンバで混合されて調和される。調和された空気は、各開閉ドア10、11を開閉制御することで、車室14内へ向けて吹き出される。
【0066】
次に、各モード毎にスライドドア装置9及び開閉ドア10の作用・動作について説明する。
【0067】
まず、車両用空気調和ユニット1がフルクールモードにある場合、スライドドア装置9ではスライド板21が完全に下がり、フレーム20に形成された下部開口部28Bはスライド板21で完全に塞がれた状態にある。スライド板21を移動させるには、上記した回転駆動手段を駆動して、駆動シャフト22に回転を伝達して、ピニオンギア31を回動させることで、これに噛合するラック歯30とともにスライド板21が移動する。
【0068】
なお、この場合、開閉ドア10はフット口37を閉じた状態にあるとする。このとき、送風機3側から吹き出された空気は、下降通過6Aを下降して冷却用熱交換器7を通過して冷却される。冷却用熱交換器7で冷却された空気は、エアーミックスチャンバ40を通過して上昇通過6Cに流れる。上記したように、加熱用熱交換器8は、スライド板21の上端と開閉ドア10の枢支軸10Aとを結ぶ直線より下側に位置するため、スライドドア装置9の上部開口部28Aを通過した冷風の下端部は障害物にぶつかることなく上昇通過6C側へ円滑に流れることができる。
【0069】
このため、冷却用熱交換器7の下流側の冷風は、通気抵抗が低減されて騒音の発生を抑制することができる。さらに、冷却用熱交換器7を通過した冷風に対する障害物が無いため、加熱用熱交換器8側へ巻き込まれる乱流の発生を抑制することができる。この結果、加熱用熱交換器8の熱気の巻き込みを抑制でき、吹出温の上昇を抑制することができる。また、この状態で開閉ドア10がフット口37を開放するように制御されると、冷風はフット口37から取り込まれて足元吹出口へ送られる。この場合も、熱気の巻き込みを抑制することができる。
【0070】
さらに、スライド板21を下げた状態で開閉ドア10を半開放状態にすると、冷風を上方開放口4、5側へ上昇通過6Cを介して送風すると共に、フット口37側へも送風することができる。
【0071】
次に、スライドドア装置9のスライド板21が中間位置に位置し(図1に示す状態)、且つ開閉ドア10がフット口37を塞いだ状態にある場合について説明する。この場合、送風機3から送り出された空気が冷却用熱交換器7を通過して冷却され冷風となり、この冷風はスライド板21の上側と下側とをそれぞれ通過する。スライド板21の上側(上部開口部28A)を通過した冷風は、そのままエアーミックスチャンバ40内に吹き出される。一方、スライド板21の下側(下部開口部28B)を通過した冷風は、加熱用熱交換器8を通過して温風となり、エアーミックスチャンバ40に吹き出されて、スライド板21の上側を通過した冷風と混ざり合う。なお、本実施形態では、上記したようにスライドドア装置9を設けたことにより、エアーミックスチャンバ40の容積が大きく設定することができるため、冷風と温風との混合を確実に行えると共に、空気の通過抵抗を低減する作用がある。なお、この状態で開閉ドア10がフット口37を塞ぐようにした場合、エアーミックスチャンバ40内で適度に混合された空気がフット口37内に導入され、足元吹出口へ送風される。
【0072】
ここで、スライドドア装置9のスライド板21が中間位置に位置し、開閉ドア10が中間位置に位置するバイレベルモードの場合について説明する。このようなバイレベルモードでは、送風機3から送られた空気が冷却用熱交換器7を通過してスライド板21の上側と下側とをそれぞれ冷風が通過する。スライド板21の下側を通過した冷風は、加熱用熱交換器8を通過して温風となる。このとき、スライド板21の上側の上部開口部28Aを通過した冷風は上昇通路6C側へ向けて層流の状態で送り出される。また、加熱用熱交換器8を通路した温風は、大部分が開閉ドア10の整流作用によりフット口37に導入される。
【0073】
温風の一部は、フレーム20の案内板部25、中央案内板部26に沿って冷風と混合される。このように、本実施形態では、冷風と温風とが完全に分離されるのではなく、冷風に温風の一部が混じるような作用を有しているため、上方開放口4、5から吹き出される空気の温度と、足元吹出口から吹き出される空気との差が激しくなることを防止することができる。この結果、足元温度とベンチレータ温度との差が過度に大きくなることを防止できる。このため、バイレベルモードにおける室内の温度の快適性を乗員に感じさせることができる。
【0074】
次に、スライドドア装置9のスライド板21がフレーム20の上半分を閉じたフルホット状態について説明する。この状態では、冷却用熱交換器7を通過した空気が加熱用熱交換器8を通過して温風となり、開閉ドア10がフット口37を閉じている場合は上昇通路6C側へ温風を送り出すようになっている。また、開閉ドア10がフット口37を解放している状態ではフット口37内へ温風を導入するようになっている。
【0075】
以上、実施形態について説明したが、本発明は構成の要旨に付随する各種の設計変更が可能である。例えば、本発明のスライドドア装置をエアミックスドアに適用した場合を示したが、それ以外のドアにスライドドア装置を適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスライドドア装置をエアミックスドアとして利用した車両用空気調和ユニットを示す側断面図である。
【図2】前記車両用空気調和ユニットのユニットケースの内部構造を示す斜視図である。
【図3】同車両用空気調和ユニットにおけるスライドドア装置の分解斜視図である。
【図4】前記スライドドア装置の組立状態を示す斜視図である。
【図5】同スライドドア装置の組立状態を示す側断面図である。
【図6】同スライドドア装置におけるフレームの側断面図である。
【図7】同スライドドア装置におけるピニオンギヤの平面図である。
【図8】従来の空気調和ユニットを示す側断面図である。
【符号の説明】
9 スライドドア装置
20 フレーム
21 スライド板
23 フレーム側板部(側板)
23B スライド案内溝
23C スライドピン挿入溝
29 スライドピン
30 ラック歯(ラックギヤ)
31 ピニオンギヤ
31A 空所
w フレームの幅方向
h フレームの幅方向と直交する方向

Claims (5)

  1. フレーム(20)の幅方向両端に一対の側板(23)が設けられ、これら両側板(23)間にフレームの幅方向(w)と直交する方向(h)に移動するスライド板(21)が配され、前記フレーム(20)の両側板(23)に形成された案内溝(23B)に、スライド板(21)の両側部に突設したスライドピン(29)を摺動自在に嵌め込むことで、スライド板(21)のスライド動作を案内するスライドガイドが構成され、さらに、スライド板(21)に形成されたラックギヤ(30)にピニオンギヤ(31)を噛合させ、該ピニオンギヤ(31)を回転することで、スライド板(21)を案内溝(23B)に沿ってスライドさせる空気調和ユニットのスライドドア装置(9)において、
    前記ラックギヤ(30)に噛合するピニオンギヤ(31)によって、スライド板(21)に押し付け力を付与し、それにより、前記スライドピン(29)を案内溝(23B)の両内側面のうちの片面に強制的に押し当て、前記スライドピン(29)を前記案内溝(23B)に挿入するためのスライドピン挿入溝(23C)を、案内溝(23B)から見て前記押し付け力の付与方向と反対側の側板(23)上に形成して案内溝(23B)に連通させたことを特徴とする空気調和ユニットのスライドドア装置。
  2. フレーム(20)の幅方向両端に一対の側板(23)が設けられ、これら両側板(23)間にフレームの幅方向(w)と直交する方向(h)に移動するスライド板(21)が配され、前記フレーム(20)の両側板(23)に形成された案内溝(23B)に、スライド板(21)の両側部に突設したスライドピン(29)を摺動自在に嵌め込むことで、スライド板(21)のスライド動作を案内するスライドガイドが構成され、さらに、スライド板(21)に形成されたラックギヤ(30)にピニオンギヤ(31)を噛合させ、該ピニオンギヤ(31)を回転することで、スライド板(21)を案内溝(23B)に沿ってスライドさせる空気調和ユニットのスライドドア装置(9)において、
    前記ラックギヤ(30)に噛合するピニオンギヤ(31)によって、スライド板(21)に押し付け力を付与し、それにより、前記スライドピン(29)を案内溝(23B)の両内側面のうちの片面に強制的に押し当て、前記スライドピン(29)がスライド板(21)のスライド方向の両端でスライドピン挿入溝(23C)側に突出するように配設されると共に、前記スライドピン挿入溝(23C)が両端のスライドピン(29)に対応して2箇所に設けられ、前記両端のスライドピン(29)間の距離より前記2つのスライドピン挿入溝(23C)間の距離を小さく設定したことを特徴とする空気調和ユニットのスライドドア装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の空気調和ユニットのスライドドア装置であって、
    前記ピニオンギヤ(31)の外周から内周までの範囲に、該ピニオンギヤ(31)の半径方向の弾力性を高めるための空所(31A)を形成したことを特徴とする空気調和ユニットのスライドドア装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の空気調和ユニットのスライドドア装置であって、
    前記スライド板(21)が円弧板状に形成されると共に、前記案内溝(23B)がスライド板(21)を円弧軌跡に沿って案内するため円弧状に形成されており、前記円弧の曲率中心のある側に前記ラックギヤ(30)及びピニオンギヤ(31)が配されていることを特徴とする空気調和ユニットのスライドドア装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の空気調和ユニットのスライドドア装置であって、
    空気調和ユニットのエアミックスドアとして用いられていることを特徴とする空気調和ユニットのスライドドア装置。
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