JP4070213B2 - 制振装置および長尺構造物 - Google Patents

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    • E04H9/0215Bearing, supporting or connecting constructions specially adapted for such buildings involving active or passive dynamic mass damping systems

Description

この発明は、電柱や鉄塔等の長尺構造物に設置される制振装置および制振方法に関する。
地震により電柱や鉄塔などの構造物が損傷、倒壊すると、長期間にわたって生活インフラが失われることになる。そこで、地震による構造物の損傷、倒壊を防止するために、多数の耐震、免震、制振技術が開発されている。これらのうち制振技術は、地盤の変動による加速度エネルギーを、衝撃、熱、材料の塑性変形などにエネルギー変換して吸収する技術の総称である。
制振技術のひとつとして、付加質量機構によるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。付加質量機構は、構造物頂部に共振質量を設け、地震発生時にこの共振質量を振動させることで構造物本体の振動を抑制するもので、「TMD(Tuned Mass Damper)」または「動吸振器」とも呼ばれる。共振質量は、構造物頂部にレール、バネ、積層ゴムなどで支持され、多くの場合オイルダンパなどの付加減衰が付加されている。付加質量機構は、構造物の形状が細長であり、曲げ変形による頂部振動が顕著な振動の制御に有効である。
特開2003―278827号公報
しかしながら、例えば電柱や鉄塔のように多数設置される構造物に、上記特許文献1のような大型で複雑な機構を備えることは、設置の手間やコストの面から現実的でない。また、そのような複雑な機構を、既設の構造物に後から設置することは困難である。また、振動のエネルギーを衝撃や音などにより発散させるものも知られているが、これらは騒音を発するため好ましくない。
本発明はこうした点に鑑みてなされたもので、簡便な構造で電柱や鉄塔等の長尺構造物を制振する技術を提供することを目的とする。
本発明のある態様は、一端を制振対象の構造物に取り付け他端を自由端とし、この自由端に質量を付加した支柱と、前記支柱の片持ち振動を減衰させる減衰部材とを備えることを特徴とする制振装置である。この態様によれば、長尺構造物の一部に支柱と減衰部材という簡便な構造の制振装置を備えるだけで制振効果を得ることができる。また、従来の制振装置に比べてわずかな設置面積しか必要としない。
本発明の別の態様は、長尺構造物に設置される制振装置である。この制振装置は、所定の質量を有する付加質量部と、前記付加質量部を長尺構造物の長手方向に離間して位置せしめる単一の支柱部と、前記支柱部に接して設けられる振動減衰部と、を備え、当該制振装置の固有振動数が、前記長尺構造物の固有振動数と略等しくなるように調整されている。
ここで、「長尺構造物」とは、解析上一次元近似できる縦長形状の構造物をいい、例えば、電柱、照明ポール、広告塔、クレーン、信号機、鉄道架線柱、鉄塔、道路標識柱、高層ビルなどを含む。
この態様によれば、制振装置の固有振動数を長尺構造物の固有振動数と一致させることによって制振装置を共振させ、付加質量部を含む支柱部の振動のエネルギーをダンパ等の振動減衰部によって吸収するので、従来の付加質量機構による制振技術に比べて簡易な構成で長尺構造物の制振を達成することができる。
制振装置は、長尺構造物ごとの振動性状に応じて、当該制振装置の固有振動数を設置時および設置後に可変であるように構成してもよい。ここで、「振動性状に応じて」とは、長尺構造物の長さ、断面積、重量、トランス等の付属構造物の有無、電柱等に架けられている架線の本数などによって変化する長尺構造物の振動性状に合うように、固有振動数を変更できるという意味である。こうすれば、制振対象の長尺構造物の固有振動数に合わせて、設置現場で制振装置の固有振動数を調整することができるので、作業効率が向上する。
固有振動数を可変にすることには、付加質量部の取り付け位置を移動可能にすること、支柱部の曲げ合成を可変とすること、付加質量部の質量を可変とすることが含まれる。固有振動数を可変にしない場合には、付加質量部と支柱部とを一体成形してもよい。
支柱部に二以上の付加質量部を装着可能な構造とするなどして、支柱部に複数の質点を持たせてもよい。これによって、長尺構造物の複数の振動モードに対応した制振効果を発揮することができる。
本発明のさらに別の態様は、長尺構造物の制振方法である。この方法は、長尺構造物の固有振動数と略等しい固有振動数を持ち、一端を該長尺構造物に固定し他端を自由端とした長手部材を設置し、この長手部材の振動を減衰する減衰部材を設けることによって、長尺構造物の制振をする。この態様によれば、既設の長尺構造物に対し、簡単な設置工事を施すだけで、長尺構造物の制振をすることが可能になる。
本発明によれば、簡易な構成の制振装置によって、長尺構造物の制振を達成することができる。
本発明は、電柱や鉄塔などの長尺構造物の振動を制振するために、既設および新設の長尺構造物の固有振動数にほぼ等しい固有振動数を持つように設定した制振装置を長尺構造物に設置し、地震動が入力されたときに長尺構造物と制振装置を共振させることによって、長尺構造物の振動を低減する制振技術である。
構造物と制振装置とを共振させる技術として、従来、付加質量機構による制振構造が知られている。これは、構造物の頂部に構造物本体の数%に当たる付加質量を水平に移動するように取り付け、その固有振動数を構造物本体の固有振動数と一致させることによって付加質量を共振させ、ここに各種のダンパを付加してエネルギーを吸収する機構である。本発明は、このような付加質量機構による制振構造とは異なり、可動部分を設ける代わりに付加質量を支柱により片持ちで支持させ、この支柱を共振させるようにした制振装置を提供する。
図1は、本発明の一実施形態に係る制振装置10の全体図である。制振装置10は、付加質量部20と、支柱部22と、振動減衰部24と、取り付け部26とから構成される。図1では、付加質量部20は球体であるが、直方体など他の形状をしていてもよい。しかし、拡がりが少なく質点に近似できる形状とする方が制振効果は高い。付加質量部20は、例えば金属で作成されるが、ゴム、プラスチックなどの樹脂材料で作成されてもよい。または、中空の容器として付加質量部20を形成しておき、その内部に水、油、砂などの流動物を注入することで所定の質量を持たせるようにしてもよい。
支柱部22は、主に、付加質量部20を取り付け部26から離間して位置させる役割を有する。支柱部22は、一端が取り付け部26と固定されており、他端は自由端とされている。支柱部22の自由端側に付加質量部20が取り付けられる。支柱部22は、図1では正方形断面であるが、他の断面形状でもよい。主に、この支柱部22と付加質量部20とによって、制振装置10の固有振動数が決定される。これについては、数式を参照して後述する。制振装置10の固有振動数と長尺構造物の固有振動数とは、ほぼ等しくなるように、予め調整される、
支柱部22への付加質量部20の取り付け位置は、可変とされていることが好ましい。例えば、図1に示すように、付加質量部20の中心を通る貫通穴28を形成しておき、支柱部22と遊嵌可能としておく。支柱部22には、予め数cm毎に雌ネジが切られており、支柱部22を貫通穴28に通した後、雌ネジにボルトを螺合することによって、ボルトの上部に付加質量部20を位置させることができる。または、支柱部22に予め数cmごとに穴を設けておくとともに、付加質量部20の貫通穴28内部に、押圧により出入り自在な突起を設けておき、付加質量部20を支柱部22に対して押し込むかまたは引っ張ることで、その突起を支柱部22に設けたいずれかの穴に嵌合させるようにして、付加質量部20を固定してもよい。または、支柱部22を上部材と下部材に分け、上部材と付加質量部20とを結合させておくとともに、上部材が下部材からスライドして延び出すような機構とし、上部材のスライドする長さを変えることで付加質量部20の位置を設定できるようにしてもよい。しかしながら、本発明はこれらの構成に限定されず、付加質量部20を支柱部22に沿って上下方向に移動可能とできる任意の構造を採用することができる。別の実施形態では、付加質量部と支柱部とが一体成形されていてもよい。
振動減衰部24は、支柱部22の振動を減衰させる部材である。振動減衰部24は、支柱部22と接して設けられる。支柱部22がいずれの方向に振動しても確実に減衰効果を発揮できるように、振動減衰部24は支柱部22の全方向にわたって設けられることが好ましいが、支柱部22の周囲の一部のみに設けられていてもよい。図1では、円柱形状に形成された制振ゴムに形成された穴に支柱部22を貫通させる構造になっている。この振動減衰部24の大きさ、材質などによって、制振装置10の減衰定数が決定される。振動減衰部24としては、種々の材料を用いることができ、一例として、鋼材、オイル、ブタン系高分子等の粘性流体、シリコンなどの粘性体、アクリル、高減衰ゴムなどの粘弾性体が挙げられるが、これらに限定されない。
振動減衰部24と支柱部22の重なりの長さ(図1中に「l」で示す)は、制振装置10が設置される長尺構造物の一次モードの固有振動数に等しいか、それに近い値になるように、制振装置の一次モードの減衰を考慮した固有振動数から決定する。振動減衰部の減衰定数は、例えば0.1〜0.5に設定される。
取り付け部26は、制振装置10を長尺構造物に取り付けるとともに、長尺構造物の振動を支柱部22へ伝達する機能を有する。図1では、取り付け部26は長方形形状の板として示されているが、この形状に限定されるわけではない。取り付け部26と支柱部22とは、例えば溶接、ネジ止め、嵌め込みなどのいずれかの方法により固定される。長尺構造物の振動が支柱部22および付加質量部20に確実に伝達されるように、取り付け部26と支柱部22とは遊びのないように固定されていることが望ましい。
図2に示すように、制振装置10は、長尺構造物30の頂部に、支柱部22が鉛直方向に起立するように設置される。制振装置10は、取り付け部26の長方形板の四辺を長尺構造物頂部の床面とボルト締結したり、または、取り付け部26をコンクリート等により長尺構造物頂部の床面に埋設したりして、長尺構造物30に設置される。しかしながら、支柱部22を直接長尺構造物30に取り付けるようにしてもよく、この場合取り付け部26は不要である。従って、取り付け部26は必須の構成要素ではなく、制振装置の設置形態に応じて選択されるが、制振装置10の取り付け性を重視する場合は、取り付け部26を有していた方がよい。制振装置10が取り付け部26を有さない場合、支柱部22を長尺構造物頂部の床面に設けられた穴に打ち込んだり、長尺構造物の頂部の構造鉄材と溶接したりして、制振装置10を設置する。
次に、制振装置10の概略作用を述べる。地震動により長尺構造物30が振動すると、その頂部に設置された制振装置の支柱部22が、取り付け部26を介してまたは直接に振動する。制振装置10の固有振動数と長尺構造物30の固有振動数がほぼ等しくなるように制振装置10を調整してあるため、制振装置10の支柱部22は、共振して大きく振動する。支柱部22の固定端側に設けてある振動減衰部24は、変形して、エネルギー消費することでこの振動を減衰させる。すると、長尺構造物30の振動エネルギーが振動減衰部24において消費されて、長尺構造物30全体の振動が、制振装置10を設置していない場合と比べて短期間で減衰する。これによって、長尺構造物30に生じる変位量、曲げモーメント、剪断力などが、制振装置10を設置していない場合よりも大きく低下し、地震による長尺構造物の損傷や倒壊を防止することができる。
制振装置10の固有振動数ωは、以下に示す数1により計算される。
Figure 0004070213
ここで、「k」は片持ち梁の場合の固有振動数の係数であり、制振装置10が一様な曲げ剛性を有する場合、k=1.8751041である。「L」は、支柱部22の固定端から付加質量部20の重心までの長さ、「EI」は支柱部22の曲げ剛性、「E」は支柱部22のヤング率、「I」は支柱部22の断面二次モーメント、「m」は付加質量部20の質量である。振動減衰部24の減衰定数をhとしたとき、減衰を考慮した制振装置10の固有振動数ω1Dは、次式で表される。
Figure 0004070213
制振装置10のユーザは、制振装置10が設置される長尺構造物の固有振動数ωを予め算出しておき、ωとほぼ等しくなるように制振装置10の固有振動数を調節する。ω1D=ωより、次式が導かれる。
Figure 0004070213
数3を満たすように、付加質量部20の質量m、支柱部22の断面二次モーメントI、支柱部22の長さLを適宜選択すればよい。
制振装置10の固有振動数を可変とするには、上述したように、付加質量部20の取り付け位置Lを可変とする機構を採用することが最も簡単であり、好ましい。しかし、この機構とは別に、またはこの機構とともに、他の固有振動数可変機構を備えていてもよい。第1に、付加質量部20の質量mを可変とすることができる。例えば、上述のように、付加質量部20を中空に形成しておけば、中空部分に注入する流動物の量を変えることで、付加質量部20の質量を可変とすることができる。または、予め質量の異なる多数の付加質量部20を準備しておき、それらを適宜交換するようにしてもよい。第2に、支柱部22の曲げ剛性EIを可変とすることができる。例えば、異なる材質で作られた支柱部22を多数準備しておくか、または直径の異なる支柱部22を準備しておき、それらを適宜交換するようにしてもよい。付加質量部と支柱部とが一体成形されているときは、付加質量部の取り付け位置と質量を様々に変えた一体部材を多数準備しておき、これを付け替えることで制振装置10の固有振動数を可変としてもよい。
ユーザは、制振装置10を設置する長尺構造物30の固有振動数に合わせて、付加質量部20の取り付け位置Lを変えたりして、制振装置10の固有振動数を変えることができるので、制振装置の製造者は固有振動数に合わせて他種類の装置を製造する必要がない。また、固有振動数の変更が容易なので、ユーザは、設置現場の実際の状況に合わせて固有振動数を微調整することもできる。例えば、長尺構造物が電柱の場合であれば、その電柱に設置されているトランスの数、懸架されている電線の数、電柱自体の直径や高さなどによって、たとえ同じ種類の電柱でも固有振動数が異なるが、これらを予め計算して作成されたグラフなどを参照して、付加質量部20の取り付け位置を上下させたり、付加質量部20の中空部分に注入する流動物の量を増減させたりすることで、制振装置10の固有振動数を設置現場で変更することができる。
例えば、上述したTMDでは、共振質量を水平移動させるためにレールや滑車などの構造が必要となり、設備が大型になる。また、水平移動させるためには、ある程度の設置面積が必要なので、電柱や鉄塔などの頂部が狭い構造物には設置するのが困難である。つまり、適用対象となる構造物が限定される。
これに対し、本実施形態による制振装置は、片持ちの支柱の自由端を固定端に対して揺動させる構造をとっているので、設置面積は、最低限、支柱部と振動減衰部の底面積分あれば十分であり、頂部が狭い構造物にも設置が容易である。また、構造的にも非常に簡単であり、重量も従来のものに比べて小さい。後述するように、例えば制振装置の設置される長尺構造物が電柱であれば、500g程度の付加質量部があれば十分な制振効果を発揮する。これは、電柱自体の重量の1%未満、つまり数百分の1のオーダーである。
次に、本実施形態の制振装置を長尺構造物の頂点に設けたことによる減衰の効果をシミュレーションした結果を説明する。
図3(a)は、地震による電柱の振動をシミュレーションするための計算モデル40を示す。モデルとするのは全長12mの標準的な大きさの電柱42である。電柱42の頂部に制振装置50を設置する。電柱42の構造は、プレストレストコンクリートで、図3(b)に示すように、中央は空洞であり壁の厚さは0.04mである。電柱42は、頂部から底面部へ向かってその断面の直径が一様に増加していく構造とする。頂部の直径は0.19mであり、底面部の直径は0.35mである。電柱42のうち、地上に露出している部分は10mであり、下部2mは地中に埋設されており、計算モデル上はこの埋設部分は固定されているものとする。図3(a)には、地上から8mの位置にトランス44を電柱42の片側のみに設けた計算モデルを描いている。なお、図3(a)は横方向を強調して描かれている。シミュレーションに使用した電柱42の材料特性を表1に示す。
Figure 0004070213
シミュレーション対象として、制振装置のないモデル(以下、「非制振電柱」と呼ぶ)と、制振装置を頂部に備えた電柱(以下、「制振電柱」と呼ぶ)の三つのモデルM0〜M2を準備した。モデルM0はトランスがない電柱、モデルM1はトランスを片側のみに備えた電柱(図3に示したモデル)、モデルM2はトランスを両側に備えた電柱である。
図4は、計算モデル40の制振装置50の拡大図である。制振装置50の高さは1mである。この計算モデル40では、付加質量部52と支柱部54のみを考慮し、取り付け部および振動減衰部の形状は考慮していない。付加質量部52の質量はm=0.5(kg)、支柱部54の固定端から付加質量部52の重心までの距離はL=1(m)に固定し、支柱部54の断面二次モーメントIを変化させることで、制振装置50の固有振動数を一定にしている。なお、支柱部54は正方形断面とし、材料は鉄とする。制振装置50の減衰定数は、10%減衰、20%減衰の二種類を設定した。解析モデルM0、M1、M2に対する支柱部54の曲げ剛性EIを、以下の表2に示す。
Figure 0004070213
入力地震波としては、直下型地震の神戸海洋気象台NS波の原波(90.90kine(cm/s))を使用した。剪断変形を無視した曲げ系は、Bernoulli-Euler beam理論により、剪断変形を考慮した曲げ系は、Timoshenko beam理論により解析した。以上の条件の下に、制振電柱モデルM0〜M2の変位、層剪断力、曲げモーメントについてのシミュレーション結果を順に説明する。
モデルM0(トランスなし).
図5(a)〜(c)は、モデルM0のシミュレーション結果である。図5(a)は、電柱の高さ方向の各位置における最大変位を示しており、横軸は変位量(m)、縦軸は地面からの電柱の高さ(m)を表す。グラフから分かるように、電柱の頂部の最大変位は、10%減衰の場合で30%、20%減衰の場合は50%も減少しており、制振装置を設置したことによる制振効果が非常に高いことが分かる。
図5(b)は、電柱に生じる層剪断力を示しており、横軸は剪断力(N)、縦軸は地面からの電柱の高さ(m)を表す。層剪断力は、電柱の基部で最大値をとるが、10%減衰、20%減衰のいずれの場合も、基部において約17%減少している。
図5(c)は、電柱に生じる曲げモーメントを示しており、横軸はモーメント値(N・m)、縦軸は地面からの電柱の高さ(m)を表す。曲げモーメントも電柱の基部で最大値をとるが、10%減衰の場合で30%、20%減衰の場合は40%程度、それぞれ減少している。
以上のシミュレーション結果をまとめたものを表3に示す。表3は、非制振電柱と、10%減衰、20%減衰の制振電柱の最大曲げモーメントと最大剪断力を示す。表3中の括弧内の値は、電柱の短期許容曲げモーメントまたは短期許容剪断力に対する比率を表す。この比率が1以下であれば、電柱が損傷することはない。
Figure 0004070213
表3から、非制振電柱では最大曲げモーメントが短期許容曲げモーメントを上回るので、電柱の損傷、倒壊のおそれがあるのに対し、制振電柱では、10%減衰の設定では損傷、倒壊のおそれがほとんどなく、20%の減衰ではその危険がなくなることが分かる。
モデルM1(片側トランス).
図6(a)〜(c)は、モデルM1のシミュレーション結果である。各グラフの横軸、縦軸は、図5(a)〜(c)と同様である。図5(a)と図6(a)を比較すると分かるように、トランスを備えた電柱の方が高さ方向の最大変位が増加するが、制振装置による減衰の効果も大きく、10%減衰の場合でも約50%減少する。図6(b)、図6(c)を見ると、制振装置を設置することで層剪断力と曲げモーメントについても10%減衰で約50%減少しており、トランスを備えた電柱の方が制振装置を設置したことによる制振効果が増すことが分かる。以上のシミュレーション結果をまとめたものを表4に示す。
Figure 0004070213
表4から、制振電柱の10%減衰の場合は電柱の損傷のおそれがあるが、20%減衰にすれば安全であることが分かる。
モデルM2(両側トランス).
図7(a)〜(c)は、モデルM2のシミュレーション結果である。各グラフの横軸、縦軸は、図5(a)〜(c)と同様である。図6(a)と図7(a)を比較すると分かるように、トランスを片側に備えた電柱よりもトランスを両側に備えた電柱の方がさらに高さ方向の最大変位が増加するが、制振装置による減衰の効果も大きく、10%減衰の場合で約62%減少する。図7(b)、図7(c)を見ると、制振装置を設置することで層剪断力は約50%、曲げモーメントは約60%も減少しており、トランスを両側に備えた電柱に対しても、本実施形態の制振装置の効果が非常に高いことが分かる。以上のシミュレーション結果をまとめたものを表5に示す。
Figure 0004070213
表5から、制振電柱の10%減衰の場合は電柱の損傷のおそれがあるが、20%減衰にすればほぼ安全であることが分かる。なお、制振装置の減衰定数をさらに大きくすれば、最大曲げモーメント、最大剪断力はともに減少する。
同様のシミュレーションを、海洋型地震であるエルセントロNS波、長周期を含む地震波であるタフトEW波を、弾塑性振動解析(レベル2)相当の50kineとしたものについても実施した。いずれの地震波の場合も、最大曲げモーメント、最大剪断力とも短期許容値以下に低下し、制振装置により損傷が防げることが分かった。最大曲げモーメントの計算結果をモデルM0〜M2について以下の表6に示す。表6中の括弧内の値は、電柱の短期許容曲げモーメント(42990N・m)に対する比率を表す。
Figure 0004070213
表6から、エルセントロNS波、タフトEW波の場合は、10%減衰で十分に安全になることが分かる。
電柱や鉄塔などの長尺構造物については、一本だけが単独で建てられているわけではなく、連続する複数の構造物間に電線が懸架されている。この場合、隣接する2本の電柱が互いに逆向きに振動したとき、または、一方の電柱の変位が他方の電柱の同一方向の変位より大きいとき、電線により電柱が引っ張られる状態になるため、長尺構造物の振動を議論するに当たっては、電線の影響も考慮する必要がある。本願発明者は、この影響についてもシミュレーションを実施したが、結果にはほとんど影響を与えなかったので、ここでは記載を省略する。
以上説明したように、本発明の制振装置によれば、簡便な構造ながら、長尺構造物を有効に制振することができる。また、制振装置の付加質量部または支柱部を可変構造とすることで、制振装置を取り付ける長尺構造物の長さ、断面積、重量、トランス等の付属構造物の有無、電柱等に架けられている架線の本数などに応じて、現場で固有振動数を容易に調整可能である。
上述のシミュレーション結果で示したように、長尺構造物が電柱であれば、制振装置の重さは、たかだか500gの重りを1mの支柱の先に設ける程度で十分である。したがって、電柱のような細い構造物の頂部にも設置することができ、設置の制約が少ない。また、構造が簡単なため、低コストで実施できるとともに、新設と既設のいずれの構造物にも設置が容易である。また、制振装置自体の大きさが長尺構造物に対して十分小さいので、景観を大きく損なうことがない。さらに、駆動部分がないので、メンテナンスも容易である。
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素の組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、そのような変形例について述べる。
実施の形態では、主に電柱に設置するものとして制振装置を説明したが、トラス構造をした鉄塔や高層ビルなどでも、一次元のモデルに帰着させることで、上述と同様のシミュレーションを実行することができ、したがって、本発明の制振装置をこれらの構造物にも設置可能である。
実施の形態では、制振装置を長尺構造物の頂部に設置するものとして説明したが、振動が伝達されれば制振装置を頂部以外に設けてもよい。例えば、構造物の内部に設置したり、または、構造物の任意の位置から水平方向に張り出す張り出し部材を設けて、そこに制振装置を設置するようにしてもよい。しかしながら、長尺構造物は頂部で振動が最大となるので、制振装置を頂部に設置する方が制振効果は高い。
実施の形態では、制振装置の固有振動数を長尺構造物の一次モードの固有振動数に等しくするものとして説明したが、本発明の制振装置を長尺構造物の複数の振動モードに対応させることもできる。一例として、図8に、支柱部に複数の付加質量部を取り付けることで二質点系とした制振装置150を、電柱142の頂部に取り付けた計算モデル140を示す。制振装置150は、支柱部154と、複数の付加質量部152、156とからなる。付加質量部152は、電柱142の一次モードの固有振動数と制振装置150の固有振動数とを等しくするような位置に配置し、付加質量部156は、電柱142の二次モードの固有振動数と制振装置150の固有振動数とを等しくするような位置に配置する。シミュレーションの解析手法は、上述のものと同様である。
図3に示した、一質点系の制振装置50を備えた電柱42の計算モデル40に対して実行したのと同様のシミュレーションを、図8の二質点系の制振装置150を備えた電柱142の計算モデル140に対して実行した。その結果、一質点系の制振装置に比べて、二質点系の制振装置の方が、電柱の頂部の水平方向の変位を小さくすることが分かった。しかし、電柱の耐震性に大きく関係する柱脚部の曲げモーメントおよび剪断力については、二質点系の制振装置でも応答値がわずかに小さくなる程度であった。これは、電柱程度の高さの構造物では、一次モードの振動が支配的であるためである。これに対し、例えば、高さが100mを超えるような高層建築物では、一次モードの振動の周期が数十秒というオーダーになることから、二次モードの振動の方が支配的になる。このようなケースでは、二質点系の制振装置を備えたことによる制振の効果は高い。
上記のシミュレーションで制振装置の質点の数を二つとしていても、制振装置の固有振動数を長尺構造物の一次モードおよび二次モードの固有振動数と等しくしなければならないわけではない。質点は、長尺構造物の動的応答に支配的な振動モードと共振させることを目的とするものなので、例えば、一次モードが長尺構造物において支配的でなければ、制振装置の二つの質点を長尺構造物の二次モードと三次モードの固有振動数と等しくなるように配置してもよい。当然、四次以上のモードの振動の制振も可能である。
一般に、高さが数十mまでの長尺構造物であれば、一次モードと二次モードの振動の影響を考慮すれば十分である。しかしながら、本発明の制振装置は、質点の数に制限はないので、長尺構造物の動的応答を支配する振動モードが三つ以上あるときは、質点の数をそれに合わせて増加させればよい。
二質点系の制振装置を実現するための具体的な構成については、特に限定されるものではなく、任意の形態を取ることができる。例えば、上述したように、支柱部に予め数cmごとに穴を設けておくとともに、付加質量部の貫通穴内部に、押圧により出入り自在な突起を設けておくような構造を採用していれば、複数の付加質量部を支柱部に取り付けることによって、二質点系の制振装置を容易に得ることができる。
実施の形態では、振動減衰部として円柱形状をなした制振ゴムを示したが、振動減衰部は他の構造をしていてもよい。以下、そのような変形例について述べる。
変形例1.
図9は、振動減衰部を、層状の粘性体で構成した変形例である。振動減衰部を、それぞれ材料の異なる粘性体である80a、80b、80cを積層した構成とする。こうして、例えば、下層80cを上層80aよりも柔らかい材料とすると、構造物の振動時に上層80aが下層よりも大きく振動するので、減衰性能を高めることができる。
この応用として、図10に示すように、粘性体を同心円の多層の筒状に構成してもよい。この場合、外側の層90bに内側の層90aよりも剛性の高い材料を使用して、内側の層90aの粘性体の移動を拘束することで、減衰性能を高めることができる。一例として、内側の層90aをゴム、外側の層90bを金属で作成してもよい。
変形例2.
減衰性能を支柱部22の長手方向で変化させるために、図11(a)、(b)のような構成としてもよい。図11(a)は振動減衰部の変形例の正面図であり、図11(b)は図11(a)のA−A断面図である。中空の外殻100は金属等で作成され、図示するように途中から中空部分の断面積が変化している。この中に粘性体102を流し込むことで、支柱部22の上方でより減衰性能を高めることができる。粘性体102は、油のような流体でもよいし、または急速凝結性のゴムを流し込むようにすれば、設置現場での作業性が向上する。
変形例3.
図12は、設置現場での作業性を考慮した振動減衰部の変形例である。予め、粘性体を袋に詰めた球体112を多数個準備しておき、支柱部22と外殻110を設置した後、外殻110の内側の中空部分に球体112を複数個詰め、最後に、粘性体の移動を規制すべく、外殻110を覆うように蓋114を設置する。外殻110の内側に詰める球体112の個数を調節することで、減衰定数を変化させることができる。また、球体112の空隙部分に砂、油等を入れて、減衰性能を高めるようにしてもよい。この変形例3によれば、設置現場での作業性が向上する。
変形例4.
図13(a)は、振動減衰部の別の変形例の正面図であり、図13(b)は図13(a)のA−A断面図である。この例の振動減衰部は、金属やゴムなどから作成された板120を支柱部22から翼状に張り出させ、この板に複数の穴122を設けたものである。地震による振動時にこれらの穴122によって板120が局部的に大きく変形することによって、減衰効果を発揮する。図14(a)に示すように、穴122の中に、粘性部材124を嵌め込むようにしてもよい。こうすると、温度変化時には図14(b)に示すように粘性部材124が変形するので、板120の減衰性能の温度依存性を低減することができる。なお、図14(a)、(b)では、粘性部材124の変形量を強調して描いている。
変形例5.
外気温度の変化に対して、振動減衰部の減衰性能を一定に維持できるようにしてもよい。その一例を図15に示す。外殻130の内側に粘性体136を入れ、その上部に蓋138を配置し、外殻130の上部を塞ぐ天板132と蓋138とを伸縮部材134により結合する。伸縮部材134は、形状記憶合金で作成されており、温度変化により伸縮する。温度変化に応じて伸縮部材134が伸縮して、粘性体136の変形可能な体積を変化させることで、粘性体136の減衰性能の温度依存性を低減することができる。
本発明の一実施形態に係る制振装置の全体図である。 制振装置を長尺構造物に取り付けた様子を示す図である。 (a)、(b)は、振動シミュレーションのための計算モデルを示す図である。 振動シミュレーションのための計算モデルを示す図である。 モデルM0のシミュレーション結果を示すグラフであり、(a)は高さ方向の最大変位を、(b)は層剪断力を、(c)は曲げモーメントのシミュレーション結果である。 モデルM1のシミュレーション結果を示すグラフであり、(a)は高さ方向の最大変位を、(b)は層剪断力を、(c)は曲げモーメントのシミュレーション結果である。 モデルM2のシミュレーション結果を示すグラフであり、(a)は高さ方向の最大変位を、(b)は層剪断力を、(c)は曲げモーメントのシミュレーション結果である。 二質点系の制振装置を備えた電柱の計算モデルを示す図である。 振動減衰部の変形例を示す図である。 振動減衰部の別の変形例を示す図である。 (a)、(b)は、振動減衰部の別の変形例を示す図である。 振動減衰部の別の変形例を示す図である。 (a)、(b)は、振動減衰部の別の変形例を示す図である。 (a)、(b)は、振動減衰部の別の変形例を示す図である。 振動減衰部の別の変形例を示す図である。
符号の説明
10 制振装置、 20 付加質量部、 22 支柱部、 24 振動減衰部、 26 取り付け部、 30 長尺構造物、 40、140 計算モデル、 42、142 電柱、 44 トランス、 50、150 制振装置、 52、152、156 付加質量部、 54、154 支柱部。

Claims (8)

  1. 長尺構造物に設置される制振装置であって、
    所定の質量を有する付加質量部と、
    前記付加質量部を長尺構造物の長手方向に離間して位置せしめる単一の支柱部と、
    前記支柱部に接して支柱部の全周を取り囲むように設けられる振動減衰部と、を備え、
    前記振動減衰部は、剛性の異なる複数の材料を前記支柱部の長手方向または該支柱部を取り囲む方向に積層した構造を有し、
    当該制振装置の固有振動数が、前記長尺構造物の固有振動数と略等しくなるように調整されていることを特徴とする長尺構造物の制振装置。
  2. 前記支柱部の曲げ剛性を可変とすることによって、当該制振装置の固有振動数を可変としたことを特徴とする請求項に記載の制振装置。
  3. 前記付加質量部の質量を可変とすることによって、当該制振装置の固有振動数を可変としたことを特徴とする請求項に記載の制振装置。
  4. 前記長尺構造物が電柱であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の制振装置。
  5. 前記振動減衰部は、前記支柱部の長手方向に前記複数の材料を積層してなり、下側の層には上側の層よりも剛性の低い材料が用いられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の制振装置。
  6. 前記振動減衰部は、前記支柱部を中心とした同心円の多層の筒状に前記複数の材料を配置してなり、外側の層には内側の層よりも剛性の高い材料が用いられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の制振装置。
  7. 前記振動減衰部は、前記支柱部を取り囲んで配置され中空部分の断面積が変化した形状を有する外殻と、前記中空部分に配置される粘性体とで構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の制振装置。
  8. 長尺構造物の一部分に、
    所定の質量を有する付加質量部と、
    前記付加質量部を長尺構造物の長手方向に離間して位置せしめる支柱部と、
    前記支柱部に接して支柱部の全周を取り囲むように設けられる振動減衰部と、を備える制振装置が設置されており、
    前記振動減衰部は、剛性の異なる複数の材料を前記支柱部の長手方向または該支柱部を取り囲む方向に積層した構造を有し、
    前記長尺構造物の固有振動数と前記制振装置の固有振動数とが略等しいことを特徴とする長尺構造物。
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