JP4067329B2 - パーキングブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベース部材にブレーキレバーを起倒可能に枢支し、該ブレーキレバーを引き起こすことにより、ケーブルを介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のパーキングブレーキ装置としては、例えば、車両の運転席近傍にベース部材が固設されており、このベース部材にブレーキレバーが起倒可能に枢支され、該ブレーキレバーを引き起こすことにより、ケーブルを介して制動部に力が伝達されて制動力が発生するマニュアル式のパーキングブレーキ装置が知られている。
【0003】
かかるパーキングブレーキ装置には、前記ブレーキレバーを引き起こした状態に拘束するロック機構が設けられている。ロック機構は、ベース部材側に設けられた被係合部に対して、爪部材の揺動端が係脱するように構成されている。ここで爪部材は、第1付勢手段によって被係合部に係合する方向に付勢されている。ブレーキレバーには、ブレーキレバーの拘束を解除操作するためのリリースレバーが設けられている。リリースレバーは、第2付勢手段の付勢力に抗して解除操作(爪部材を被係合部から外す操作)するものである。
【0004】
また、図4に示すパーキングブレーキ装置には、リリースレバー1とロック機構2とが連動するように構成し、1つの付勢手段3によって被係合部4に係合する方向に爪部材5を付勢し、かつ、解除操作する方向と反対の方向へリリースレバー1を付勢するものが考えられている。その付勢力に抗して、リリースレバー1を解除操作すると、ブレーキレバー6側の爪部材5がベース部材7側の被係合部4から外れ、ブレーキレバー6が起倒可能になるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者のパーキングブレーキ装置では、爪部材を付勢するための第1付勢手段と、リリースレバーを付勢するための第2付勢手段とが別個に設けられているから、部品点数が多くなり、部品コストや組立工数が増えて、製作コストを低減する際に支障があるという問題があった。
【0006】
また、後者のパーキングブレーキ装置では、1つの付勢手段3によってリリースレバー1および爪部材5を各所定方向に付勢するので、製作コストを低減することができるが、ブレーキレバー6の引き起こし操作をすると、爪部材5が被係合部4である歯4aを次々に乗り越えるようになるが、その爪部材5が歯4aを乗り越えるたびに、爪部材5にリリースレバー1が連動して反復運動する。このリリースレバー1の反復運動によって、リリースレバー1およびその先端部に取り付けられたリリースボタン(図示省略)がブレーキレバー6の本体等と擦れて異音が発生し、静粛性が低下し、高級感が損なわれるという問題がある。
【0007】
さらに、リリースレバー1と爪部材5とが連動するように相互に連結した構成では、爪部材5にかかる荷重をリリースレバー1が受け止める必要性があるため、リリースレバー1に所定以上の強度が必要になり、コストを低減する上で支障になるという問題もある。
【0008】
本発明は、以上のような従来技術の有する問題点に着目してなされたもので、部品点数を減らして、製作コストを低減することができるとともに、ブレーキレバーの引き起こし操作時にリリースレバーが反復運動しないようにして、異音の発生を防止し、静粛性を向上し、高級感を高めることができるパーキングブレーキ装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
]ベース部材(20)にブレーキレバー(30)を起倒可能に枢支し、該ブレーキレバー(30)を引き起こすことにより、ケーブル(C)を介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置(10)において、
前記ブレーキレバー(30)を引き起こした状態に拘束するロック機構(40)と、付勢手段(60)と、前記ブレーキレバー(30)の拘束をしない非拘束状態に前記ロック機構(40)をすべく、前記付勢手段(60)の付勢力に抗して解除操作するリリース機構(50)とを備え、
前記ロック機構(40)は、前記ベース部材(20)に設けられた被係合部(26)と、前記ブレーキレバー(30)に揺動可能に枢支され、前記被係合部(26)に係合する爪部材(41)とを有して成り、
前記リリース機構(50)は、前記爪部材(41)を前記被係合部(26)から外すべく前記付勢手段(60)の付勢力に抗して前記爪部材(41)を押し込むためのリリースレバー(52)を有し、
前記付勢手段(60)は、前記爪部材(41)、前記リリースレバー(52)または前記ブレーキレバー(30)に形成した軸部(55)に巻着されている巻きばねであり、前記爪部材(41)または前記リリースレバー(52)の一方から前記爪部材(41)または前記リリースレバー(52)の他方に延設されていて、前記爪部材(41)および前記リリースレバー(52)にそれぞれ弾撥的に当接することで、前記爪部材(41)を前記被係合部(26)に弾撥的に係合する第1方向へ付勢するとともに、前記リリースレバー(52)を前記ブレーキレバー(30)の拘束を解除操作する解除操作状態から前記解除操作しない非解除操作状態にする第2方向へ付勢するものであり、
前記リリースレバー(52)には、前記軸部(55)に巻着する前記巻きばね(60)のコイル部を収容可能な収容凹部(56)が形成されている
ことを特徴とするパーキングブレーキ装置(10)。
[2]前記収容凹部(56)は、前記軸部(55)に巻着する際に前記巻きばね(60)をその付勢力に抗して撓ませることで通過可能になる幅狭な入口(57)と、前記巻きばね(60)をその付勢力により復元可能にする前記入口(57)より幅広な奥部(58)とを有する
ことを特徴とする[1]に記載のパーキングブレーキ装置(10)。
【0013】
]前記リリースレバー(52)には、前記爪部材(41)の揺動する軌跡を含む平面に対して直交する方向への前記爪部材(41)の動きを制限するための規制部(59)が形成されている
ことを特徴とする[1]または[2]に記載のパーキングブレーキ装置(10)。
【0014】
次に前述した解決手段に基づく作用を説明する。
本発明に係るパーキングブレーキ装置(10)によれば、ベース部材(20)に枢支されているブレーキレバー(30)を引き起こすことにより、ケーブル(C)を介して制動部に力が伝達されて制動力が発生する。このときロック機構(40)によって、前記ブレーキレバー(30)を引き起こした状態に拘束することができる。
【0015】
ロック機構(40)またはリリース機構(50)の一方からロック機構(40)またはリリース機構(50)の他方に延設されていて、ロック機構(40)およびリリース機構(50)にそれぞれ弾撥的に当接する1つの付勢手段(60)が設けられ、この1つの付勢手段(60)によって、ロック機構(40)がブレーキレバー(30)の拘束をする第1方向へ付勢され、リリース機構(50)がブレーキレバー(30)の拘束を解除操作しない非解除状態にする第2方向へ付勢されている。
【0016】
リリース機構(50)の非解除操作状態でブレーキレバー(30)が所定の拘束状態にあるときに、前記第1方向の付勢力によって、ロック機構(40)がその作動を規制される、ブレーキレバー(30)の拘束をした状態にロック機構(40)が保持されている。また、前記第1方向の付勢力によって、ブレーキレバー(30)の引き起こし操作中にも、ロック機構(40)が、ブレーキレバー(30)の拘束をする方向に付勢されている。
【0017】
さらに、第2方向の付勢力に抗して、リリース機構(50)を解除操作するとき、リリース機構(50)が前記第1方向の付勢力に抗してロック機構(40)を作動して、ブレーキレバー(30)の拘束を解除した状態にするようになっている。それにより、ブレーキレバー(30)を引き起こし状態から倒伏することができる。
【0018】
1つの付勢手段(60)によって、ロック機構(40)およびリリース機構(50)をそれぞれ所定方向に付勢するようにしたので、ロック機構(40)およびリリース機構(50)をそれぞれ付勢するための付勢手段(60)を別個に設ける必要がなく、部品点数を減らすことができる。
【0019】
また、例えば、ロック機構(40)とリリース機構(50)とを別個に組み立てておき、その後、付勢手段(60)をリリース機構(50)からロック機構(40)へ延設して、付勢手段(60)を前記ロック機構(40)および前記リリース機構(50)にそれぞれ弾撥的に当接すればよく、ロック機構(40)、リリース機構(50)および付勢手段(60)を一体的に取り扱わないで済み、組立性が容易になる。
【0020】
具体的には、付勢手段(60)、リリースレバー(52)および爪部材(41)との関係は次のようになっている。
ロック機構(40)では、ブレーキレバー(30)の起倒に伴って、その枢支点を中心に爪部材(41)が揺動し、巻きばね(60)である付勢手段(60)の第1方向の付勢力により、爪部材(41)がベース部材(20)側の被係合部(26)に弾撥的に次々に係合していく。ブレーキレバー(30)が所定位置に引き起こされ、ブレーキレバー(30)から手を離すと、爪部材(41)が被係合部(26)の1つに係合する。それにより、爪部材(41)とブレーキレバー(30)とが当該位置に拘束される。
【0021】
ブレーキレバー(30)を引き起こした状態に拘束しているとき、付勢手段(60)の第1方向の付勢力により、爪部材(41)が被係合部(26)に係合した状態に保持され、被係合部(26)から外れるのを阻止している。それにより、ブレーキレバー(30)は拘束状態に拘束される、制動部へ伝達する力を維持することができる。
【0022】
また、付勢手段(60)は、ブレーキレバー(30)の拘束を解除操作しない非解除操作状態にする第2方向へリリース機構(50)のリリースレバー(52)を付勢するものであるが、第2方向の付勢力に抗して、リリースレバー(52)を解除操作することにより、リリースレバー(52)が爪部材(41)に当接し、爪部材(41)が揺動可能となり、その結果、第1方向の付勢力に抗して、爪部材(41)が被係合部(26)から外れた状態になる。爪部材(41)が被係合部(26)から外れた状態になることで、ブレーキレバー(30)を引き上げた状態から倒伏することができる。
【0023】
ブレーキレバー(30)が倒伏した後に、リリースレバー(52)を解除操作していた力を抜くと、第2方向の付勢力によりリリースレバー(52)が非解除操作状態になるとともに、リリースレバー(52)が爪部材(41)から離れることで、第1方向の付勢力により爪部材(41)が被係合部(26)の方へ揺動し、かつ、被係合部(26)に係合した状態に保持される。それにより、ブレーキレバー(30)は倒伏した状態に拘束される。
【0024】
付勢手段(60)は巻ばねであり、その巻ばねは、リリースレバー(52)、爪部材(41)またはブレーキレバー(30)のいずれかに装着されるが、リリースレバー(52)、爪部材(41)あるいはブレーキレバー(30)のいずれかに形成した軸部(55)に巻着される。それにより、巻ばねである付勢手段(60)を軸部(55)に嵌め込むだけで、巻ばねを容易に装着することができる。
【0025】
リリースレバー(52)には収納凹部(56)が形成され、その収納凹部に巻きばね(60)のコイル部が収容される。収納凹部(56)は幅狭な入口(57)とその入口(57)より幅広な奥部(58)とを有している。巻きばね(60)を軸部(55)に巻着する際に巻きばね(60)をその付勢力に抗して撓ませることで幅狭な入口(57)に通過可能になる。入口(57)を通過した巻きばね(60)は、その付勢力により復元して幅広な奥部(58)に収まるようになる。再度、巻きばね(60)を撓ませなければ、入口(57)を通過させて、巻きばね(60)のコイル部を軸部(55)から抜くことができないので、巻きばね(60)の脱落を防止することができる。
【0026】
リリースレバー(52)には規制部(59)が形成されている。その規制部(59)は、爪部材(41)の揺動する軌跡を含む平面に対して直交する方向への爪部材(41)の動きを制限するためのものであり、リリースレバー(52)と爪部材(41)との相対的な位置関係を維持し、リリースレバー(52)の解除操作を確実ならしめている。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施の形態を説明する。
図1〜図4は本発明の一実施の形態を示している。
図1は本発明の一実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の全体側面図、図2は同じくパーキングブレーキ装置の部分側面図、図3は同じくパーキングブレーキ装置の作用説明図である。
【0028】
図1〜図3に示すように、パーキングブレーキ装置10は、車両の運転席近傍に据え付けられるベース部材20に、枢軸32を介してブレーキレバー30を起倒可能に枢支して基本構造が構成されている。
【0029】
ブレーキレバー30の先端側には、操作時に握持し易いようにグリップ33が設けられている。ブレーキレバー30の基端側には、ケーブルCの基端側が連結され、ケーブルCの先端側は制動部(図示せず)に連結されている。
【0030】
本パーキングブレーキ装置10では、ベース部材20は、その固定部21、21がボルト等によって所定の据付場所に固定される。ベース部材20には、ブレーキが非制動時にブレーキレバー30の一部に当接して支持するためのストッパ24が設けられている。ストッパ24は、ねじ部24aが形成されていて、位置調節が可能である。
【0031】
本パーキングブレーキ装置10は、ブレーキレバー30を引き起こすことにより、ケーブルCを介して制動部(図示せず)に力を伝達して制動力を発生させるものである。ブレーキレバー30を引き起こした状態に拘束するロック機構40と、ブレーキレバー30の拘束を解除操作するリリース機構50と、付勢手段60とを備えている。
【0032】
ロック機構40は、ブレーキレバー30に枢軸28を介して揺動可能に枢支された爪部材41と、ベース部材20に設けられた被係合部26とを有して成る。爪部材41の一端は、係合部43を成している。また、爪部材41の他端は被当接部44を成している。被係合部26は、枢軸32を中心とする円弧方向に多数の歯を連結して成り、爪部材41の係合部43が次々に噛合可能なセクタギアである。
【0033】
ブレーキレバー30のグリップ33は筒状に形成され、筒状のグリップ33内には、ブレーキ制動時におけるブレーキレバー30の拘束を解除操作するためのリリースレバー52が筒軸方向に移動可能に嵌装されている。リリースレバー52には長孔52aが形成され、ブレーキレバー30には、リリースレバー52の移動を制限するための移動制限部27が一体的に形成され、移動制限部27がリリースレバー52の長孔52aに移動可能に嵌合している。
【0034】
リリースレバー52の一端部はグリップ33から前方へ突出していて、リリースボタン53が取り付けられている。リリースレバー52の他端部は爪部材41側に延ばされている。爪部材41は、リリースレバー52の押し操作により、揺動して被係合部26から外れるように設定されている。
【0035】
付勢手段60は、リリース機構50からロック機構40へ延設されていて、ブレーキレバー30の拘束をする第1方向へロック機構40を付勢し、かつ、ブレーキレバー30の拘束を解除操作しない非解除操作状態にする第2方向へリリース機構50を付勢するものである。
【0036】
付勢手段60は、リリースレバー52から爪部材41に延設されていて、爪部材41を被係合部26に係合する第1方向(図3に示すb方向)へ付勢し、かつ、リリースレバー52を解除操作する解除操作状態から解除操作しない非解除操作状態にする第2方向(図3に示すa方向)へ付勢するものである。
【0037】
また、付勢手段60は、リリースレバー52、爪部材41またはブレーキレバー30のいずれかに装着された巻ばねである。巻ばねである付勢手段60は、リリースレバー52または爪部材41の一方に装着され、付勢手段60の一端部61がリリースレバー52または爪部材41の一方に係止され、付勢手段60の他端部62がリリースレバー52または爪部材41の他方に係止されている。
【0038】
リリースレバー52または爪部材41の一方には軸部55が形成され、軸部55には巻ばねである付勢手段60が巻着されている。本実施の形態では、リリースレバー52の他端部に、軸部55が形成され、軸部55に付勢手段60のコイル部63が巻着されている。
【0039】
また、リリースレバー52の他端部には、付勢手段60のコイル部63を収容する収容凹部56が形成され、収容凹部56の底面に軸部55が立設されている。付勢手段60の一端部61は収容凹部56の立壁に係止され、付勢手段60の他端部62は、爪部材41の被当接部44に係止されている。
【0040】
さらに、リリースレバー52の他端部には、当接部54が形成されている。当接部54は、リリースレバー52の解除操作時に爪部材41の被当接部44に当接して付勢手段60の第1方向の付勢力に抗して爪部材41を被係合部26から外すものである。
【0041】
巻きばねである付勢手段60のコイル部63を収容可能な収容凹部56は入口57および奥部58とを有している。入口57は、付勢手段60を軸部55に巻着する際に付勢手段60をその付勢力に抗して撓ませることで通過可能なように幅狭に成形されている。奥部58は、付勢手段60をその付勢力により復元可能なように入口57より幅広に成形されている。
【0042】
リリースレバー52には、爪部材41の揺動する軌跡を含む平面に対して直交する方向への爪部材41の動きを制限するための規制部59が形成されている。規制部59は、リリースレバー52の後端部から後方に突設するもので、ブレーキレバー30に沿って舌片状に形成されている。舌片状の規制部59とブレーキレバー30との間には、爪部材41の被当接部44の揺動を許容し、かつ、被当接部44の前記直交する方向への移動を制限するための隙間が形成されている。
【0043】
次に本実施の形態の作用を説明する。
ベース部材20に枢支されているブレーキレバー30が倒伏しているとき、付勢手段60は、ブレーキレバー30の拘束をする第1方向にロック機構40を付勢し、かつ、ブレーキレバー30の拘束を解除操作する解除操作状態から解除操作しない非解除操作状態にする第2方向へリリース機構50を付勢している。
【0044】
ブレーキレバー30を倒伏した状態から引き起こすことにより、ケーブルCを介して制動部に力が伝達されて制動力が発生する。このときロック機構40によって、ブレーキレバー30を引き起こした状態に拘束することができる。
【0045】
ブレーキレバー30が拘束されているとき、付勢手段60の第1方向の付勢力により、ブレーキレバー30を拘束する方向へロック機構40を付勢する。それにより、ブレーキレバー30は引き起こされた状態に維持される。また、第2方向の付勢力により、リリース機構50をブレーキレバー30の拘束を解除操作しない非解除操作状態にする。
【0046】
このように、ロック機構40およびリリース機構50を1つの付勢手段60によってそれぞれ所定方向に付勢することで、別個の付勢手段60が不要になる。また、ロック機構40とリリース機構50とをそれぞれ組み立てた後に、付勢手段60をロック機構40からリリース機構50へ延設するように装着すればよく、装置組立の際に、ロック機構40、リリース機構50および付勢手段60を一体的に取り扱わないで済み、組立性が向上する。
【0047】
ブレーキレバー30が引き上げられた状態にあるとき、付勢手段60の第1方向の付勢力によって、ロック機構40はブレーキレバー30の拘束した状態に保持されている。
【0048】
ブレーキレバー30を引き上げた状態から倒伏するには、付勢手段60の第2方向の付勢力に抗して、リリース機構50を解除操作すればよい。それにより、リリース機構50がロック機構40に当接して、第1方向の付勢力に抗してロック機構40がブレーキレバー30の拘束を解除する方向に揺動する。それにより、ブレーキレバー30が倒伏可能になる。
【0049】
さらに具体的に作用を説明すると、ブレーキレバー30が倒伏しているとき、被係合部26の各歯に連なる下端縁に爪部材41の係合部43は当接し、かつ、付勢手段60の第1方向の付勢力によって、爪部材41は図3において時計あるいは反時計(b方向)のいずれの方向へも揺動しない。このとき、付勢手段60の第2方向の付勢力によって、リリースレバー52が非解除操作状態にする方向(図3においてa方向)に付勢されている。
【0050】
ブレーキレバー30の起立に伴って、枢軸28を中心に爪部材41が揺動し、付勢手段60の第1方向の付勢力によって、爪部材41の係合部43が被係合部26の各歯に弾撥的に係合し、ベース部材20側の被係合部26の各歯を次々に乗り越えていく。
【0051】
このとき、リリースレバー50の舌片状の規制部59がブレーキレバー30との間に形成する隙間内を爪部材41の被当接部44が揺動するので、該揺動する軌跡を含む平面に対して直交する方向への被当接部44の移動が制限され、それにより、爪部材41の被当接部44は枢軸28を中心に揺動する一方、枢軸28の軸方向あるいは枢軸の軸方向と平行な方向へ振れるのを抑えられる。
【0052】
ブレーキレバー30が所定位置に引き起こされ、ブレーキレバー30から手を離すと、爪部材41の係合部43が被係合部26の1つの歯に係合する。ブレーキレバー30が引き起こされた状態では、付勢手段60の第1方向の付勢力により、爪部材41の係合部43は被係合部26の1つの歯に係合した状態に保持され、それにより、ブレーキレバー30が引き上げられた状態に拘束される。
【0053】
このような拘束状態では、ブレーキレバー30の基端側に連結されたケーブルCが引かれて、制動部(図示せず)が作動して制動力が発生し、ブレーキのかかった状態となり、ケーブルCは引かれた状態に維持される。
【0054】
一方、付勢手段60の第2方向の付勢力に抗して、リリースボタン53を押し込み、リリースレバー52を解除操作すると、リリースレバー52の当接部54が爪部材41の被当接部44に押し込む。このとき、リリースレバー50の舌片状の規制部59がブレーキレバー30との間に形成する隙間によって、枢軸28の軸方向あるいは枢軸の軸方向と平行な方向へ爪部材41の被当接部44が振れるのを抑えているため、被当接部44は逃げることなく、リリースレバー52の当接部54に押し込まれる。
【0055】
リリースレバー52の当接部54が爪部材41の被当接部44を押し込んだ分だけ、爪部材41が図3において時計方向(b方向とは反対の方向)に揺動可能になる。そして、爪部材41の係合部43が被係合部26の歯から外れ、ブレーキレバー30が倒伏可能になる。
【0056】
ブレーキレバー30は、ストッパ24に当接する位置まで倒すことができる。ブレーキレバー30をストッパ24に当接する位置まで戻すと、ケーブルCの張力は戻り、制動部は作動せず、ブレーキが解除された状態になる。
【0057】
また、ブレーキレバー30が倒伏した後に、リリースレバー52を解除操作していた力を抜くと、付勢手段60の第2方向の付勢力によって、爪部材41の被当接部44はリリースレバー52の当接部54から離間して、それにより、爪部材41の係合部43は被係合部26の各歯に連なる下端縁に爪部材41の係合部43は当接した状態を保持され、爪部材41は時計および反時計方向のいずれへも揺動しない状態に戻る。
【0058】
前記実施の形態に係るパーキングブレーキ装置10においては、例えば、ブレーキレバー30に爪部材41およびリリースレバー52をそれぞれ組み付けておき、その後に巻ばねである付勢手段60を組み付ける際に、付勢手段60をリリースレバー52の収容凹部56に嵌め込み、かつ、付勢手段60のコイル部63をリリースレバー52の軸部55に巻着するようにしたので、付勢手段60の装着が容易になる。
【0059】
巻きばねである付勢手段60を収容凹部56に嵌め込む場合に、付勢手段60をその付勢力に抗して撓ませて幅狭な入口57を通過させる。付勢手段60が入口57を通過した後に、付勢手段60がその付勢力により復元することで、幅広な奥部58に嵌め込まれるようになる。このとき、付勢手段60のコイル部63が軸部55に巻着される。付勢手段60が収容凹部56に嵌め込まれた後に、再び撓ませなければ、入口57を通過して外れることはない。
【0060】
また、このように収容凹部56に嵌め込まれた付勢手段60の一端部61は収容凹部56の立壁にそのまま係止された状態になり、付勢手段60の他端部62は、収容凹部56の近傍に位置する爪部材41の被当接部44に係止すればよく、付勢手段60の組立がし易くなる。
【0061】
また、前記実施の形態では、その巻ばねである付勢手段60を、リリースレバー52に装着したものを示したが、巻ばねである付勢手段60は、爪部材41またはブレーキレバー30のいずれかに装着されてもよい。また、このとき、付勢手段60の組付性を考慮して、付勢手段60を爪部材41等に嵌着するようにしてもよい。
【0062】
例えば、巻ばねである付勢手段60を爪部材41に装着するとき、付勢手段60のコイル部63は爪部材41に形成された軸部に巻着され、付勢手段60の他端部がリリースレバー52側に係止されることになる。また、付勢手段60が爪部材41の軸部に巻着されるに伴い、リリースレバー52の当接部54の形状を見直す必要があることはいうまでもない。
【0063】
また、例えば、巻ばねである付勢手段60をブレーキレバー30に装着するとき、付勢手段60のコイル部63はブレーキレバー30に形成された軸部に巻着され、例えば付勢手段60の一端部61がリリースレバー52に係止され、付勢手段60の他端部62が爪部材41に係止されることになる。
【0064】
なお、本発明に係るパーキングブレーキ装置は、前述した実施の形態のロック機構40やリリース機構50に限定されるものではなく、例えば、爪部材41、被係合部26およびリリースレバー52の具体的な形状は図示したものに限定されるわけではない。また、付勢手段60が巻ばねに限定されるわけでもない。
【0065】
【発明の効果】
本発明に係るパーキングブレーキ装置によれば、1つの付勢手段により、ロック機構をブレーキレバーの拘束をする第1方向に付勢し、かつ、リリース機構が解除操作状態から非解除操作状態になる第2方向へ付勢するようにしたので、ロック機構およびリリース機構を各所定方向にそれぞれ付勢する付勢手段を別個に設ける必要がなく、部品点数を減らすことができる。
【0066】
また、ブレーキレバーの引き起こし操作中において、リリース機構50がロック機構に連動することなく反復運動しないようにして、異音の発生を防止し、静粛性を向上し、高級感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の部分側面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の全体側面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の作用説明図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るパーキングブレーキ装置に対する技術を示す参考図である。
【符号の説明】
C…ケーブル
10…パーキングブレーキ装置
20…ベース部材
21…固定部
24…ストッパ
24a…ねじ部
26…被係合部
27…移動制限部
28…枢軸
30…ブレーキレバー
32…枢軸
33…グリップ
40…ロック機構
41…爪部材
43…係合部
44…被当接部
50…リリース機構
52…リリースレバー
52a…長孔
53…リリースボタン
54…当接部
55…軸部
56…収容凹部
60…付勢手段
61…一端部
62…他端部
63…コイル部

Claims (3)

  1. ベース部材にブレーキレバーを起倒可能に枢支し、該ブレーキレバーを引き起こすことにより、ケーブルを介して制動部に力を伝達して制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置において、
    前記ブレーキレバーを引き起こした状態に拘束するロック機構と、付勢手段と、前記ブレーキレバーの拘束をしない非拘束状態に前記ロック機構をすべく、前記付勢手段の付勢力に抗して解除操作するリリース機構とを備え、
    前記ロック機構は、前記ベース部材に設けられた被係合部と、前記ブレーキレバーに揺動可能に枢支され、前記被係合部に係合する爪部材とを有して成り、
    前記リリース機構は、前記爪部材を前記被係合部から外すべく前記付勢手段の付勢力に抗して前記爪部材を押し込むためのリリースレバーを有し、
    前記付勢手段は、前記爪部材、前記リリースレバーまたは前記ブレーキレバーに形成した軸部に巻着されている巻きばねであり、前記爪部材または前記リリースレバーの一方から前記爪部材または前記リリースレバーの他方に延設されていて、前記爪部材および前記リリースレバーにそれぞれ弾撥的に当接することで、前記爪部材を前記被係合部に弾撥的に係合する第1方向へ付勢するとともに、前記リリースレバーを前記ブレーキレバーの拘束を解除操作する解除操作状態から前記解除操作しない非解除操作状態にする第2方向へ付勢するものであり、
    前記リリースレバーには、前記軸部に巻着する前記巻きばねのコイル部を収容可能な収容凹部が形成されている
    ことを特徴とするパーキングブレーキ装置。
  2. 前記収容凹部は、前記軸部に巻着する際に前記巻きばねをその付勢力に抗して撓ませることで通過可能になる幅狭な入口と、前記巻きばねをその付勢力により復元可能にする前記入口より幅広な奥部とを有する
    ことを特徴とする請求項1に記載のパーキングブレーキ装置。
  3. 前記リリースレバーには、前記爪部材の揺動する軌跡を含む平面に対して直交する方向への前記爪部材の動きを制限するための規制部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のパーキングブレーキ装置。
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