JP6728266B2 - パーキングブレーキ装置 - Google Patents

パーキングブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6728266B2
JP6728266B2 JP2018085010A JP2018085010A JP6728266B2 JP 6728266 B2 JP6728266 B2 JP 6728266B2 JP 2018085010 A JP2018085010 A JP 2018085010A JP 2018085010 A JP2018085010 A JP 2018085010A JP 6728266 B2 JP6728266 B2 JP 6728266B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stem
coil spring
handle
parking brake
brake device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018085010A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019189072A (ja
Inventor
慎也 箕村
慎也 箕村
歩 山口
歩 山口
史景 山中
史景 山中
覚 増田
覚 増田
智哉 杉山
智哉 杉山
光一 久保庭
光一 久保庭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Otsuka Koki Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Otsuka Koki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd, Otsuka Koki Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2018085010A priority Critical patent/JP6728266B2/ja
Publication of JP2019189072A publication Critical patent/JP2019189072A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6728266B2 publication Critical patent/JP6728266B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Control Devices (AREA)
  • Braking Elements And Transmission Devices (AREA)

Description

本発明は、ステッキ式のパーキングブレーキ装置に関する。
ステッキ式のパーキングブレーキ装置において、運転者が意図せずハンドルに接触してステムが回転するとブレーキが解除されるという問題がある。この問題に対して、ハンドルが後方に引っ張られていないときには、ハンドルがステムに対して所定の範囲で回転できるようにし、ハンドルを後方に引っ張ったときのみ、ハンドルの回転に伴ってステムが回転するように構成したものが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1のパーキングブレーキ装置では、ハンドルにステムの後端が挿入された円筒部が設けられている。ステムの後端には径外方向に突出するピンが設けられ、円筒部の外周壁にはピンが挿通される開口部が設けられている。開口部は前端から後方に向かって互いに離反する2つのカム面と前方を向く後面とによって画定され、後方に向かって広がる略三角形状をなしている。ステム後端と円筒部の底部との間には、ハンドルをステムに対して後方に付勢する一つの圧縮ばねが配置されている。
実開昭56−147155号公報
特許文献1のパーキングブレーキ装置では、圧縮ばねの付勢力をステムの軸線方向から周方向に変換するためのカム面が設けられている。カム面はステムの周方向に対して所定の角度以上に傾斜させる必要があるため、ハンドルを小型化することが難しい。
本発明は、以上の背景を鑑み、ステッキ式のパーキングブレーキ装置において、ハンドルを小型化することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明の一態様は、パーキングブレーキ装置(4)であって、前後に延在する棒状をなし、軸線を中心とする回転可能かつ軸線方向に移動可能にダッシュボード(1)に支持されたステム(12)と、前記ステムの車両前後方向における後端に、前記ステムの軸線に沿ってスライド移動可能且つ前記ステムの軸線を中心とする回転可能に設けられたハンドル(22)と、前記ステムと前記ハンドルとの間に設けられ、前記ハンドルを所定の基準位置に向けて前記ステムの軸方向に沿って車両前後方向前方、かつ前記ハンドルを前記基準位置に向けて回転させる付勢手段(60,62、72)とを有し、前記ハンドルは前記基準位置から車両前後方向後方に移動したときに、前記ステムと結合することを特徴とする。
この態様によれば、パーキングブレーキ装置にハンドルをステムに対して車両前後方向及び周方向に付勢する付勢手段を設けたため、カム面を設ける必要がない。そのためハンドルを小型化することができる。
上記の態様において、前記付勢手段は、前記ハンドルを車両前後方向前方に付勢する圧縮コイルばね(62)、及び前記ハンドルを前記基準位置に向けて回転させるねじりコイルばね(60)を含むとよい。
この態様によれば、パーキングブレーキ装置に、ハンドルを前後方向に付勢するばねと、ハンドルを回転付勢するばねとが設けられるため、ハンドルに加わる車両前後方向前方への付勢力とハンドルに加わる周方向への付勢力とを個別に設定することができる。
上記の態様において、前記圧縮コイルばね及び前記ねじりコイルばねは略同軸上に配置されているとよい。
この態様によれば、圧縮コイルばねとねじりコイルばねとを略同軸上に配置することによって、ばねの内部の空間を有効に活用することができ、ハンドルを小型化することができる。
上記の態様において、前記ステムの車両前後方向後端には外周面から突出する突起が設けられ、前記ハンドルは、前記突起の車両前後方向前方に設けられ、前記ステムを貫通させる前基部(26)、前記突起よりも車両前後方向後方に配置され、前記前基部に間隙(S)を介し対向する後基部(29)、及び前記前基部及び前記後基部の外周面それぞれに結合しかつ車両前後方向後方に延びたアーム(35)を備え、前記前基部の後面に、前記ハンドルが車両前後方向後方に移動したときに前記突起に嵌合する溝部(28)が設けられているとよい。
この態様によれば、ハンドルを基準位置から車両前後方向後方に移動させたときに、溝部と突起とが嵌合させることによって、ハンドルとステムとを結合させることができる。また、ハンドルが圧縮コイルばねによって後基部が突起に当接する位置に付勢されるため、ハンドルのステムの軸線方向の基準位置を定めることができる。
上記の態様において、前記前基部、前記後基部、及び前記アームのいずれか1つに設けられ、前記突起に前記ステムの周方向に当接する係止片(41)を備えるとよい。
この態様によれば、係止片によってハンドルのステムの周方向における基準位置を定めることができる。
上記の態様において、前記ステムに回転不能かつ前記ステムの軸線方向に移動可能に結合したばね止め部材(45)を備え、前記ねじりコイルばねは、一端において前記ばね止め部材に結合し、他端において前記ハンドルに結合しているとよい。
この態様によれば、ねじりコイルばねの一端はステムの軸線方向に移動可能なばね止め部材に結合し、他端はハンドルに結合している。ハンドルがステムの軸線方向に移動するときにねじりコイルばねも追従して移動するため、ねじりコイルばねの軸線方向における変形を防止することができる。
上記の態様において、前記ばね止め部材は前記後基部の車両前後方向後面に設けられ、前記ステムを貫通させる貫通孔(47)を備えた円板状の底板(48)と、前記底板の外周縁から車両前後方向後方に延出する周壁(49)とを備え、前記ねじりコイルばねは、前記周壁の外周側に配置されているとよい。
この態様によれば、周壁によってねじりコイルばねが内周側に倒れ込むことを防止することができる。
上記の態様において、前記ばね止め部材は、前記周壁の後縁から径外方向に突出し、前記ねじりコイルばねの車両前後方向後方に延びる規制片(52)を備えるとよい。
この態様によれば、ねじりコイルばねの車両前後方向後方への突出を規制片によって防止することができる。
上記の態様において、前記後基部は、前記ステムを貫通させる貫通孔(30)を備えた円板状の円板部(31)と、前記円板部の外縁から車両前後方向後方に延びて、前記ばね止め部材の径外方に達する後壁(32)とを有し、前記ねじりコイルばねの少なくとも一部は、前記周壁と前記後壁との間に設けられているとよい。
この態様によれば、ねじりコイルばねが径外方向への突出を後壁によって防止することができる。
上記の態様において、前記円板部の車両前後方向後面にはワッシャ(58)が設けられ、前記ばね止め部材が前記ワッシャの孔に嵌合されているとよい。
この態様によれば、ねじりコイルばねが後基部の円板部とばね止め部材の底板との間に進入することを防止することができる。
上記の態様において、前記圧縮コイルばねは一端において前記ステムに結合し、他端において前記ばね止め部材の前記底板の車両前後方向後面に当接しているとよい。
この態様によれば、圧縮コイルばねによって底板がステムに対して車両前後方向前方に付勢される。底板は前基部の車両方向後面に設けられているため、圧縮コイルによってハンドルがステムに対して車両前後方向前方される。また、圧縮コイルばねは他端において底板の車両前後方向後面に当接しているため、ハンドルの回転によって圧縮コイルばねにステムの周方向に向く荷重が加わり難くなる。
上記の態様において、前記圧縮コイルばねは、車両前後方向前方に向かって拡径した円錐ばねであるとよい。
この態様によれば、圧縮コイルばねの軸線方向の長さをより小さくすることができるため、インストルメントパネルからのステムの突出量をより小さくすることができる。
上記の態様において、前記ダッシュボードに支持されたラチェット爪を備え、前記ステムの一側面には、前記ラチェット爪に係合可能なラチェット歯が設けられているとよい。
この態様によれば、ラチェット爪をラチェット歯に係合させることによって、ステムの位置を保持することができ、ステムをその軸線を中心とする回転させることで、ラチェット爪及びラチェット歯の係合を解除することができる。
以上の構成によれば、ステッキ式のパーキングブレーキ装置において、ハンドルを小型化することができる。
本発明に係るパーキングブレーキ装置が設けられた車両の運転席近傍の上面図 パーキングブレーキ装置の斜視図 パーキングブレーキ装置の側面図 ラチェット歯とラチェット爪の噛合を説明するための説明図 第1実施形態に係るパーキングブレーキ装置の後端部分の分解斜視図 第1実施形態に係るパーキングブレーキ装置のキャップ部材を外したときの後端部分の斜視図 第1実施形態に係るパーキングブレーキ装置のキャップ部材を外したときの後端部分の背面図 図6のVIII−VIII断面図 運転者がハンドルを後方に(A)引っ張る前、及び(B)引っ張ったときの溝部とピンとの係合を説明するための説明図 第2実施形態にかかるパーキングブレーキ装置のキャップ部材を外したときの後端部分の斜視図
以下、図面を参照して、本発明に係るパーキングブレーキ装置の2つの実施形態について説明する。以下では、車両の前方を基準として、前後及び左右の各方向を定める。
<<第1実施形態>>
図1に示すように、車両にはエンジンルームと車室を区分けするダッシュボード1が設けられている。ダッシュボード1の後方かつ運転席の前方には、スピードメータ、燃料計、警報ランプ等の各種インジケータを備えたインストルメントパネル2が設けられている。運転席の前方には、インストルメントパネル2を貫通して車室内に達するステアリングシャフトが設けられ、その後端にステアリングハンドル3が結合されている。
(パーキング装置)
パーキングブレーキ装置4は、図2及び図3に示すように、ダッシュボード1の後面に固定されたブラケット5を有している。ブラケット5にはレバー6がその上端において車幅方向に延びる軸線を中心とする回転可能に結合されている。レバー6の上部には後方に突出する突出部7が結合され、その突出部7にパーキングブレーキ本体に連結するコントロールケーブル8の一端が固定されている。
レバー6とブラケット5との間には、レバー6の下端を前方に回転させるねじりコイルばね9が設けられている。ブラケット5の後部にはレバー6の前方への回転を規制する規制部10が設けられている。レバー6に荷重が加わっていないときには、レバー6はねじりコイルばね9によって付勢されて前方に回転し、規制部10に当接する。
レバー6の下端にはヨーク11が設けられている。ヨーク11の一端は、レバー6の後端に車幅方向に延びる軸線を中心とする回転可能に結合されている。ヨーク11の他端は円筒状に形成され、その他端に前後に延在する丸棒状のステム12の前端が挿入されている。
ステム12の前端には、径方向に突出するセットピン13が設けられている。ヨーク11の他端には、周方向に延びるガイド孔15が設けられている。セットピン13の先端はガイド孔15に受容されている。これによって、ヨーク11の他端に対するステム12の軸線方向の移動が規制されるとともに、ステム12はヨーク11の他端に軸線方向を中心として所定の角度範囲で回転可能に結合されている。
ヨーク11の他端側の外周にはコイルスプリング16が巻き回されている。コイルスプリング16の一端はレバー6に掛け止めされている。コイルスプリング16の他端はセットピン13に結合されている。ステム12は、コイルスプリング16によってセットピン13がガイド孔15の周方向の一端に当接する当接位置に向かって回転付勢されている。
ステム12はチューブブラケット17を介してインストルメントパネル2に支持されたガイドチューブ18に挿入されている。これにより、ステム12はガイドチューブ18に、軸線方向に沿ってスライド移動可能かつ、ステム12の軸線を中心とする回転可能に支持されている。
ガイドチューブ18の後上方には、チューブブラケット17に枢支され、ねじりコイルばね19によって弾性的に下方に付勢されたラチェット爪20が設けられている。ステム12の中間部には、ラチェット爪20と係合可能(噛合可能)なラチェット歯21がレバー6の周方向における一側面であって、ステム12が当接位置にあるときの上面に設けられている。図4に示すように、ラチェット爪20とラチェット歯21とが噛合うと、ステム12の軸線方向に対する移動が規制される。ラチェット爪20とラチェット歯21とが噛合っているときに、軸線を中心としてステム12を回転させると、ラチェット爪20とラチェット歯21との噛合は解除される。
図2に示すように、ステム12はインストルメントパネル2を貫通し、車室にまで延びている。ステム12の後端にはハンドル22が設けられている。図1に示すように、ハンドル22はステアリングハンドル3の左下方向であって、概ね運転席に着座する運転者の左膝の前方に位置している。
(ハンドル)
図5に示すように、ステム12の後端には径方向に貫通する貫通孔23が設けられ、その貫通孔23にピン24が圧入されている。ピン24の両端はステム12から突出し、2つの突起を形成している。
図5及び図6に示すように、ハンドル22は円板状の前基部26を備えている。前基部26にはその軸線に沿って貫通孔27が設けられて、貫通孔27にはステム12が挿入されている。前基部26の後面には、前方に凹み、径方向に延びる筋状の溝部28が形成されている。
ハンドル22は、ピン24の後方に設けられ、前基部26に対向する後基部29を備えている。後基部29は、ステム12を貫通させる貫通孔30を有する円板状の円板部31と、円板部31の外周縁の一部から後方に延びる後壁部32と、円板部31の外周縁の一部から径外方向に延びる接続部33とを備えている。
図6に示すように、ハンドル22は、前基部26及び後基部29の外周面に結合し、かつ後方に延出するアーム35を備えている。図6及び図8に示すように、前基部26と円板部31との間には間隙Sが形成されている。間隙Sの前後方向の幅はピン24の前後方向の幅より大きく、図9(A)に示すように間隙Sにピン24の両端を収容することができる。本実施形態では、図5に示すように、アーム35は前基部26に一体に形成され、前基部26の外周面から径外方向に突出して後方に延びるとともに、その前後方向略中央部において接続部33に結合している。
アーム35の後端にはアーム35の後端部分に対して直交する方向に延びる板状のプレート37が溶接されている。プレート37に樹脂製のカバー部材38を被せることによって、運転者が把持するための把持部39が形成されている。
ピン24の端部のうち、一側の第1端部24Aは前基部26の外周面よりも径外方向に突出し、他側の第2端部は前基部26の外周面よりも内側となるように設定されている。図9に示すように、後基部29には、円板部31の外周縁から前方に延びて、前基部26の外周面に達する係止片41が設けられている。係止片41の周方向における位置は、溝部28とピン24の端部とがステム12の軸方向に並ぶときに、第1端部24Aに当接する位置に設定されている。以下では、係止片41が第1端部24Aに当接する位置をハンドル22の基準位置と記載する。
本実施形態では、係止片41と同様に円板部31の外周縁から前方に延びる補助係止片42が設けられている。後基部29の回転角度は、係止片41が第1端部24Aに当接する位置から補助係止片42が第1端部24Aに当接する位置までの所定の角度範囲(例えば、180度)に制限されている。
図8に示すように、後基部29の後方には、ばね止め部材45が設けられている。ばね止め部材45は後基部29の円板部31の後面に設けられ、ステム12を貫通させる貫通孔47を備えた円板状の底板48と、底板48の外周縁から後方に延出する周壁49と、底板48に形成された貫通孔を画定する壁面から径内方向に突出する1つの掛止片51と、周壁49の後端から後方に延びて、更に径外方向に突出する複数の規制片52とを有している。図7に示すように、底板48の外径は円板部31の外径よりも小さく、周壁49は後壁部32の内周側に位置している。
図7及び図8に示すように、ステム12には径内方向に凹み、ステム12の延在方向に延びる掛止凹部54が形成されている。掛止片51は掛止凹部54に受容されている。これによって、ばね止め部材45のステム12の軸線を中心した回転が規制され、かつばね止め部材45はステム12の軸線方向にスライド移動可能に結合されている。
図5及び図8に示すように、円板部31の後面には、円板状をなしその中央部に貫通孔56が形成されたワッシャ58が設けられている。ワッシャ58の貫通孔56にはばね止め部材45の前端部分が嵌合されている。これによって、ばね止め部材45の前端部分はステム12の後端とともにワッシャ58の貫通孔56に挿通されている。ワッシャ58の貫通孔56の内周壁面と、ばね止め部材45の前端の外周壁面との隙間は可能な限り小さいことが好ましい。
図7及び図8に示すように、ワッシャ58の後方であって、後壁部32の内周側かつ周壁49の外周側には、ねじりコイルばね60が収容されている。図5に示すように、後壁部32には周方向に切りかかれた掛止部63が設けられ、ねじりコイルばね60の一端が掛止部63に掛け止めされている。ねじりコイルばね60の他端は規制片52の一つに掛け止めされている。これによって、後基部29はねじりコイルばね60を介してステム12に対する回動が規制されたばね止め部材45に結合され、ハンドル22は基準位置に向かって周方向(図7における右回り)に回転付勢されている。
規制片52は周壁49からねじりコイルばね60の後方にまで突出している。これによって、規制片52によってねじりコイルばね60の後方への移動が規制され、ねじりコイルばね60の後方への突出が防止される。
ステム12のばね止め部材45の後方には径方向に貫通する係止孔61が設けられている。図6及び図7に示すように、ばね止め部材45の後方には、一端において係止孔61に嵌め込まれてステム12に結合するとともに、他端において底板48の後面に当接し、ばね止め部材45をステム12に対して前方に付勢する圧縮コイルばね62が設けられている。底板48は円板部31の後面に当接しているため、ばね止め部材45及びハンドル22はともに、圧縮コイルばね62によってステム12に対して前方に付勢されている。
図8に示すように、圧縮コイルばね62はねじりコイルばね60の内側であって、ねじりコイルばね60にステム12の軸線に沿って略同軸上に配置されている。このように、圧縮コイルばね62とねじりコイルばね60とが略同軸上に配置されることによって、ねじりコイルばね60の内部の空間を有効に活用することができ、ハンドル22を小型化することができる。図5に示すように、圧縮コイルばね62として前方に向かって拡径した円錐ばねが用いられている。円錐ばねを用いることによって、円筒状とするよりも圧縮コイルばね62の軸方向の長さを小さくすることができる。これによって、パーキングブレーキ装置4のステム12後端部分を小さく構成することができる。
ステム12の後方にはキャップ部材65が設けられている。キャップ部材65は前方に開口した有底な円筒形をなし、その内周面において後壁部32に結合している。キャップ部材65によってステム12の後端が後方から覆われ、圧縮コイルばね62やねじりコイルばね60を保護することができるとともに、ゴミ等の侵入を防止することができる。
以上のように構成したパーキングブレーキ装置4の動作について説明する。ラチェット爪20とラチェット歯21とが噛合っておらず、ハンドル22に荷重が加えられていないときには、レバー6はねじりコイルばね9によって付勢されて規制部10に当接する位置にあり、ステム12はコントロールケーブル8が緩められ、パーキングブレーキが解除された解除位置にある。このとき、ハンドル22は基準位置にあり、溝部28とピン24とは前後に並んでいる。
運転者が圧縮コイルばね62の付勢力に抗して、ハンドル22を後方に引っ張ると、ピン24が溝部28に嵌合する。更に、ハンドル22を後方に引っ張ると、ハンドル22の後方への移動に伴ってステム12が後方へ移動する。運転者がハンドル22をラチェット爪20とラチェット歯21とが噛合うまで後方に移動させると、ステム12はコントロールケーブル8が引っ張られて、パーキングブレーキが作動状態する制動位置となる。ラチェット爪20とラチェット歯21との噛合によって、ステム12は制動位置に保持される。その後、運転者がハンドル22から手を離すと、ハンドル22はねじりコイルばね60によって付勢されてステム12の周方向に回転し、基準位置となる。このとき、アーム35は、図1に示すように前基部26の右側面から右側に突出して後方に延び、把持部39は車幅方向に延びる位置となっている。
ステム12が制動位置にあり、かつハンドル22が基準位置(図9(A))にあるときに、運転者がハンドル22を後方に引っ張ると、ピン24が溝部28に嵌合される(図9(B))。次に運転者がハンドル22を引っ張ったまま、ハンドル22を回転させると、ピン24と溝部28との嵌合によってハンドル22に対するステム12の相対回転が規制され、ハンドル22の回転に伴ってステム12が回転する。ステム12の回転によって、ラチェット爪20とラチェット歯21との噛合が解除される。これによって、ステム12の制動位置への保持が解除されて、ステム12の前方への移動が可能となる。
運転者が把持部39を持ってステム12を前方に移動させ、レバー6がブラケット5に当接する位置に移動させると、ステム12はパーキングブレーキのコントロールケーブル8が緩められ、パーキングブレーキが解除された解除位置となる。このとき、ねじりコイルばね9によってレバー6がブラケット5に当接する位置に向かって付勢されているため、運転者はステム12を容易に移動させることができる。その後、運転者がハンドル22から手を離すと、ステム12はその軸線を中心として回転し、当接位置となる。
以上のように構成したパーキングブレーキ装置4の効果について説明する。運転者がハンドル22を把持していないときには、ハンドル22は圧縮コイルばね62によってステム12に対して前方に付勢されて、ピン24が円板部31の前面に当接している(図9(A))。このとき、運転者が誤ってハンドル22に触れ、ハンドル22に係止片41と第1端部24Aとが離れる向き(図7の矢印の向き)に回転させる荷重が加わると、ピン24が溝部28に嵌合することなく間隙Sを通過し、ハンドル22がステム12に対して回転する。そのため、ステム12が回転せず、運転者の意図しないパーキングブレーキの作動を防止できる。その後、ハンドル22はねじりコイルばね60によって付勢されて、基準位置に戻る。基準位置にあるとき、ピン24と溝部28とはステム12の軸線方向に整合する位置にあるため、運転者はハンドル22を後方に引くことによって、容易にピン24を溝部28に嵌合させることができる。
ハンドル22はステム12に対して前方に圧縮コイルばね62によって付勢され、かつ周方向にねじりコイルばね60によって付勢されているため、前方の付勢力を周方向に変化させるためのカム面(傾斜面)等を必要とせず、ハンドル22、特にハンドル22とステム12との結合部分を小型化することができる。
図8に示すように、ねじりコイルばね60はばね止め部材45の周壁49の外周側に位置している。周壁49によって、ねじりコイルばね60が内方に倒れ込むことが防止される。ねじりコイルばね60は後基部29の後壁部32の内周側に位置している。そのため、ねじりコイルばね60が外側に突出することを防止することができる。
ばね止め部材45の前端部はワッシャ58に形成された貫通孔56の内部に嵌合されているため、ワッシャ58が設けられていない場合に比べて、ねじりコイルばね60が後基部29とばね止め部材45との間に進入し難くなり、ねじりコイルばね60の損傷を防止することができる。
ねじりコイルばね60はばね止め部材45とハンドル22とに結合し、ばね止め部材45はステム12に軸線方向にスライド移動可能に結合している。ハンドル22がステム12の軸線方向に移動した場合でも、ばね止め部材45はハンドル22の移動に合わせて軸線方向に移動することができる。そのため、ねじりコイルばね60がその移動に応じて移動することができ、両端に軸線方向の荷重が加わりにくく、ねじりコイルばね60のステム12の軸線方向の変形を防止することができる。
圧縮コイルばね62は一端においてステム12に結合し、他端においてばね止め部材45の後面に当接して、ばね止め部材45を前方に付勢している。ばね止め部材45はステム12に回動不能に結合しているため、ハンドル22のステム12に対する回転によって、圧縮コイルばね62の両端に周方向の荷重が加わることがない。そのため、ハンドル22のステム12に対する回転による圧縮コイルばね62の変形を防止することができる。また、ばね止め部材45がステム12の周方向に回転した場合には、圧縮コイルばね62はばね止め部材45に当接しているため、圧縮コイルばね62の端部がばね止め部材45に固着されているときに比べて、ハンドル22の回転によって圧縮コイルばね62にステム12の周方向の荷重が加わり難く、圧縮コイルばね62の変形を防止することができる。
パーキングブレーキ装置4には、ハンドル22をステム12に対して前後方向に付勢する圧縮コイルばね62とハンドル22を回転付勢するねじりコイルばね60とが設けられている。これにより、圧縮コイルばね62及びねじりコイルばね60それぞれのばね定数を調節することによって、ハンドル22に加わる車両前後方向前方への付勢力とハンドル22に加わる周方向への付勢力とを個別に設定することができる。
<<第2実施形態>>
第2実施形態に係るパーキングブレーキ装置71は、第1実施形態に比べて、ばね止め部材45及びワッシャ58が設けられておらず、圧縮コイルばね62及びねじりコイルばね60の代わりに、1つの圧縮コイルばね72が設けられている点が異なる。圧縮コイルばね72は後基部29の後方に配置され、一端側においてステム12に設けられた係止孔61に係止され、他端において後基部29に設けられた掛止部63に掛け止めされている。これにより、ハンドル22は、圧縮コイルばね72によって、ステム12に対して基準位置に向けて前方に付勢されるとともに、回転付勢されている。そのため、第1実施形態と同様に、前方の付勢力を周方向に変化させるためのカム面(傾斜面)等を必要とせず、ハンドル22を小型化することができる。また、第2実施形態に係るパーキングブレーキ装置71には、第1実施形態に係るパーキングブレーキ装置4に比べて、ばね止め部材45及びワッシャ58を設ける必要がないため、構成が簡素になる。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。本実施形態では、補助係止片42が設けられていたが、基準位置を定めるための係止片41のみが設けられる態様であってもよい。また、係止片41はピン24に当接する態様であればよく、前基部26やアーム35に設けられていてもよい。
1 :ダッシュボード
4 :パーキングブレーキ装置
12 :ステム
20 :ラチェット爪
21 :ラチェット歯
22 :ハンドル
24 :ピン
26 :前基部
28 :溝部
29 :後基部
31 :円板部
32 :後壁部
35 :アーム
41 :係止片
45 :ばね止め部材
47 :貫通孔
48 :底板
49 :周壁
52 :規制片
56 :貫通孔
58 :ワッシャ
60 :ねじりコイルばね(付勢手段)
62 :圧縮コイルばね(付勢手段)
72 :圧縮コイルばね(付勢手段)
S :間隙

Claims (11)

  1. パーキングブレーキ装置であって、
    前後に延在する棒状をなし、軸線を中心とする回転可能かつ軸線方向に移動可能にダッシュボードに支持されたステムと、
    前記ステムの車両前後方向における後端に、前記ステムの軸線に沿ってスライド移動可能且つ前記ステムの軸線を中心とする回転可能に設けられたハンドルと、
    前記ステムと前記ハンドルとの間に設けられ、前記ハンドルを所定の基準位置に向けて前記ステムの軸方向に沿って車両前後方向前方、かつ前記ハンドルを前記基準位置に向けて回転させる付勢手段とを有し、
    前記ハンドルは前記基準位置から車両前後方向後方に移動したときに、前記ステムと結合し、
    前記付勢手段は、前記ハンドルを車両前後方向前方に付勢する圧縮コイルばね、及び前記ハンドルを前記基準位置に向けて回転させるねじりコイルばねを含み、
    前記ステムに回転不能かつ前記ステムの軸線方向に移動可能に結合したばね止め部材を備え、
    前記ねじりコイルばねは、一端において前記ばね止め部材に結合し、他端において前記ハンドルに結合していることを特徴とするパーキングブレーキ装置。
  2. 前記圧縮コイルばね及び前記ねじりコイルばねは略同軸上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のパーキングブレーキ装置。
  3. 前記ステムの車両前後方向後端には外周面から突出する突起が設けられ、
    前記ハンドルは、前記突起の車両前後方向前方に設けられ、前記ステムを貫通させる前基部、前記突起よりも車両前後方向後方に配置され、前記前基部に間隙を介し対向する後基部、及び前記前基部及び前記後基部の外周面それぞれに結合しかつ車両前後方向後方に延びたアームを備え、
    前記前基部の後面に、前記ハンドルが車両前後方向後方に移動したときに前記突起に嵌合する溝部が設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のパーキングブレーキ装置。
  4. 前記前基部、前記後基部、及び前記アームのいずれか1つに設けられ、前記突起に前記ステムの軸線に対して周方向に当接する係止片を備えることを特徴とする請求項3に記載のパーキングブレーキ装置。
  5. 前記ばね止め部材は前記後基部の車両前後方向後面に設けられ、前記ステムを貫通させる貫通孔を備えた円板状の底板と、前記底板の外周縁から車両前後方向後方に延出する周壁とを備え、
    前記ねじりコイルばねは、前記周壁の外周側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載のパーキングブレーキ装置。
  6. 前記ばね止め部材は、前記周壁の後縁から径外方向に突出し、前記ねじりコイルばねの車両前後方向後方に延びる規制片を備えることを特徴とする請求項5に記載のパーキングブレーキ装置。
  7. 前記後基部は、前記ステムを貫通させる貫通孔を備えた円板状の円板部と、前記円板部の外縁から車両前後方向後方に延びて、前記ばね止め部材の径外方に達する後壁とを有し、
    前記ねじりコイルばねの少なくとも一部は、前記周壁と前記後壁との間に設けられていることを特徴とする請求項6に記載のパーキングブレーキ装置。
  8. 前記円板部の車両前後方向後面にはワッシャが設けられ、前記ばね止め部材が前記ワッシャの孔に嵌合されていることを特徴とする請求項7に記載のパーキングブレーキ装置。
  9. 前記圧縮コイルばねは一端において前記ステムに結合し、他端において前記ばね止め部材の前記底板の車両前後方向後面に当接していることを特徴とする請求項5〜請求項8のいずれか1つの項に記載のパーキングブレーキ装置。
  10. 前記圧縮コイルばねは、車両前後方向前方に向かって拡径した円錐ばねであることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1つの項に記載のパーキングブレーキ装置。
  11. 前記ダッシュボードに支持されたラチェット爪を備え、
    前記ステムの一側面には、前記ラチェット爪に係合可能なラチェット歯が設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1つの項に記載のパーキングブレーキ装置。
JP2018085010A 2018-04-26 2018-04-26 パーキングブレーキ装置 Active JP6728266B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018085010A JP6728266B2 (ja) 2018-04-26 2018-04-26 パーキングブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018085010A JP6728266B2 (ja) 2018-04-26 2018-04-26 パーキングブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019189072A JP2019189072A (ja) 2019-10-31
JP6728266B2 true JP6728266B2 (ja) 2020-07-22

Family

ID=68391298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018085010A Active JP6728266B2 (ja) 2018-04-26 2018-04-26 パーキングブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6728266B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019189072A (ja) 2019-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8783743B2 (en) Outside handle assembly of vehicle
US7296857B2 (en) Vehicle seat reclining device
JP4562706B2 (ja) パーキングブレーキ操作装置
JP6728266B2 (ja) パーキングブレーキ装置
EP2674335B1 (en) Handbrake
JP4936361B2 (ja) 車両用シート等のロック付き操作装置
JP4724617B2 (ja) パーキングブレーキ装置
JP5859385B2 (ja) シフト装置
JP2011153685A (ja) ヒンジ構造
JP6728267B2 (ja) パーキングブレーキ装置
JP4067329B2 (ja) パーキングブレーキ装置
JP4084738B2 (ja) アームレスト装置
CN110406511B (zh) 停车制动装置
JP6423248B2 (ja) シフトレバーユニット
EP2607193B1 (en) Handbrake lever mechanism
JP4672630B2 (ja) パーキングブレーキ装置
JP6140113B2 (ja) パーキングブレーキレバー装置
JPH062849Y2 (ja) 手動式パーキングブレーキ操作装置
JP6804351B2 (ja) 変速操作装置
JP3138903U (ja) ハンドブレーキレバー装置
JPH0810056Y2 (ja) パーキングブレーキの操作装置
JP2007276520A (ja) 車両用操作レバー装置
JPH0710979Y2 (ja) 自動車の足踏式駐車ブレーキ装置
JP2007062529A (ja) ステアリングロック装置
JP2016080081A (ja) シフト装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190204

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200212

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200701

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6728266

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250