JP5189937B2 - パーキングブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ベース部材に操作レバーを起倒可能に枢支し、該操作レバーを引き起こすことにより、ケーブルを引いて制動部に力を伝達し、制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置に関する。
従来、パーキングブレーキ装置は、一般に車両の運転席近傍にベース部材が固設されており、このベース部材に操作レバーが起倒可能に枢支され、該操作レバーを引き起こすことにより、ケーブルを介して制動部に力が伝達されて制動力が発生するマニュアル式のパーキングブレーキ装置が知られている。そして、操作レバーを引き起こした状態に拘束するために、ベース部材側に設けられたラチェット歯に対して、操作レバー側に枢支されたポールが係脱するロック機構や、操作レバーの拘束を解除するために、操作ノブを押圧して、リリースロッドを介してポールをラチェット歯から外すリリース機構が設けられていた。
この種のパーキングブレーキ装置としては、例えば、操作レバーに巻着した1つの巻ばねによって、リリースロッドおよびポールをそれぞれ所定の方向に付勢して、操作レバーの引き起こし操作中にポールの動きにより巻ばねの付勢力は変化するが、該巻ばねがリリースロッドを拘束解除状態に向けて付勢することで、ポールの動きにリリースロッドが連動しないように構成し、この連動に起因する作動不具合や異音が生じないように工夫したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、この種のパーキングブレーキ装置では、一般に操作レバーが車体のセンターコンソールに剥き出しの状態で取り付けられるが、操作レバーの起倒領域にその作動の邪魔になるものがあってはならない。そのため、センターコンソールに形成される収納スペースが圧迫されるという問題があるが、このような問題を解決すべく、車体側の据付部位のスペースへの圧迫が少なくなるように工夫したものも知られている(例えば、特許文献2参照。)。
すなわち、操作レバーは、枢軸によって揺動可能にベース部材に枢支されると共にブレーキケーブルが連結される基部と、基部から上方かつ後方に延びる弧状の中間部と、該中間部の上端部に基端が取り付けられた、ラチェット歯との係脱の操作をするためのグリップ部とを備えて成る。ここで基部は、ポールを回動可能に枢支し、中間部は、グリップ部での操作に連動してポールにラチェット歯への係脱動作を伝達するために2分割された中継ロッドを内部に有しており、全体的に略Z字形に構成されていた。
この場合、グリップ部内に配設されたリリースロッドとは別に、該リリースロッドの操作力をポールまで伝達すべく、前記中間部内には、リンク部材や前記中継ロッド等が配設されていた。ここで中継ロッドの先端に、リリースロッドの非操作時に、ポールをラチェット歯に係合する方向に付勢する一方、リンク部材等を介してリリースロッドを拘束解除状態に向けて付勢するスプリングを設けることで、前記特許文献1に記載の従来技術と同様に、ポールの動きにリリースロッドが連動しないように構成している。
特開2003−312459号公報 特開2007−62582号公報
前述した特許文献1および2に記載の従来のパーキングブレーキ装置では、何れの場合も通常の使用時には、ポールの先端がラチェット歯の歯間の溝に完全に喰い込むことによりロック状態となるが、例えば、操作ノブを押して操作レバーを引き、ここで操作ノブの押し力を除去しながら、操作レバーを戻した場合等、ある特定の使用状況下では、いわゆる半掛りが発生し得るという問題があった。
すなわち、ポールの先端がラチェット歯の歯間の溝に完全に喰い込むことなく、図17に示すように、ポール1の先端1aがラチェット歯2の先端側2aに浅く引っ掛かって、不完全にロックされた「半掛り」が発生する場合があり、このような半掛りの発生を未然に防止するための改善が望まれていた。
さらに、何れの特許文献1および2に記載のパーキングブレーキ装置においても、ポールの動きにリリースロッドが連動しないように構成しているが、その手段となるスプリングは、ロッドとポールのみにより支持されている。そのため、スプリングの付勢力によりポールの回転を吸収する際に、付勢力は変化するだけではなく位置自体がずれやすいため、その付勢力の調整が非常に難しいものとなり、製作コストを低減する際に支障があるという問題があった。
そこで、特許文献1に記載されている1つの巻ばねを、特許文献2に記載の発明に組み合わせることが考えられるが、それぞれ従来のままの構成では互いに組み合わせることが困難であり、特許文献1に記載されている1つの巻ばねを、特許文献2に記載の発明に組み合わせるための工夫が求められていた。また同時に、特許文献2に記載の発明の特有の効果を維持しつつも、前述したような問題点を解決するための一層の工夫が求められていた。
本発明は、前述したような従来技術の有する問題点に着目してなされたものであり、ロック機構において半掛り状態が発生することを未然に防止することができ、また、製作コストの増加を招くことなく、操作レバーの引き起こし操作時にリリースロッドが反復運動しないようにして、作動不具合や異音の発生を防止することができるパーキングブレーキ装置を提供することを目的としている。
前述した目的を達成するための本発明の要旨とするところは、以下の各項の発明に存する。
[1]ベース部材(11)に操作レバー(21)を起倒可能に枢支し、該操作レバー(21)を引き起こすことにより、ケーブル(1)を引いて制動部に力を伝達し、制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置(10)において、
前記操作レバー(21)を引き起こした際に当該位置に拘束するロック機構と、該ロック機構を前記操作レバー(21)の拘束状態に保持するメイン付勢手段(61)と、該メイン付勢手段(61)の付勢力に抗して前記ロック機構を前記操作レバー(21)の拘束解除状態に変位させるリリース機構とを備え、
前記ロック機構は、前記ベース部材(11)に連設されたラチェット歯(14)と、前記操作レバー(21)に揺動可能に枢支され、前記ラチェット歯(14)に係脱可能なポール(41)とを有して成り、
前記リリース機構は、前記操作レバー(21)に配設され、押圧操作により前記ポール(41)を前記ラチェット歯(14)から離脱させる操作ノブ(50)と、該操作ノブ(50)の押圧操作を前記ポール(41)に伝達するリリースロッド(53)とを有して成り、
前記メイン付勢手段(61)は、前記操作レバー(21)に突設した軸部(60)に巻着する巻きばねであり、前記ポール(41)を前記ラチェット歯(14)に係合する第1方向へ付勢すると共に、前記リリースロッド(53)を、前記操作レバー(21)が拘束解除状態となる前記操作ノブ(50)の押圧操作位置から、前記操作レバー(21)が拘束状態となる前記操作ノブ(50)の非操作位置に向かう第2方向へ付勢し、
前記メイン付勢手段(61)とは別に、前記ポール(41)を前記ラチェット歯(14)から離脱する第3方向へ付勢するサブ付勢手段(70)を備え、
前記サブ付勢手段(70)は、コイル部(71)を中心として一端(72)が前記操作レバー(21)に係止されると共に、他端(73)が前記ポール(41)に係止されて、前記一端(72)と他端(73)とが互いに離隔する方向に付勢する巻きばねであり、前記操作ノブ(50)の非操作時において、前記メイン付勢手段(61)の第1方向への付勢力よりも小さな付勢力に設定される一方、前記操作ノブ(50)の押圧操作時には、前記メイン付勢手段(61)の第1方向への付勢力に抗して前記ラチェット歯(14)から離脱した前記ポール(4)を、さらに前記ラチェット歯(14)から離脱する第3方向へ付勢して、該ポール(41)を前記ラチェット歯(14)に係脱不能な位置に保持することを特徴とするパーキングブレーキ装置(10)
[2]前記メイン付勢手段(61)は、前記軸部(60)に巻着するコイル部(62)を中心に該メイン付勢手段(61)の一端(63)と他端(64)とが、前記ポール(41)から前記リリースロッド(53)にかけて延設され、
前記メイン付勢手段(61)の一端(63)を前記ポール(41)に係止して、該ポール(41)を前記第1方向へ付勢すると共に、
前記メイン付勢手段(61)の他端(64)を前記リリースロッド(53)に係止して、該リリースロッド(53)を前記第2方向へ付勢し、
前記サブ付勢手段(70)は、該サブ付勢手段(70)の一端(72)を、前記ポール(41)の傍らにおける前記操作レバー(21)に係止すると共に、サブ付勢手段(70)の他端(73)を、前記ポール(41)の揺動中心と前記ラチェット歯(14)に係脱する先端との間の位置に係止して、前記ポール(41)の揺動中心と前記サブ付勢手段(70)の一端(72)を結ぶ線(L)を、前記サブ付勢手段(70)の他端(73)が越える前後でトグルを形成し、
前記サブ付勢手段(70)は、前記操作ノブ(50)の非操作時には、前記サブ付勢手段(70)の他端(73)が前記トグルの線(L)を越えない範囲で、前記ポール(41)を前記第1方向へ付勢する一方、前記操作ノブ(50)の押圧操作時には、前記サブ付勢手段(70)の他端(73)が前記トグルの線(L)を越えた範囲で、前記ポール(41)を前記第3方向へ付勢することを特徴とする[1]に記載のパーキングブレーキ装置(10)。
[3]前記リリースロッド(53)の先端側に、前記操作ノブ(50)の押圧操作時は、前記ポール(41)に当接して該ポール(41)を前記ラチェット歯(14)との係合が解除される第3方向へ回動させるメイン解除カム(58)と、前記メイン付勢手段(61)の一端(63)に当接し該一端(63)を前記ポール(41)から離脱させるサブ解除カム(59)とを設けたことを特徴とする[2]に記載のパーキングブレーキ装置(100)。
[4]ベース部材(111)に操作レバー(121)を起倒可能に枢支し、該操作レバー(121)を引き起こすことにより、ケーブル(1)を引いて制動部に力を伝達し、制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置(110)において、
前記操作レバー(121)を引き起こした際に当該位置に拘束するロック機構と、該ロック機構を前記操作レバー(121)の拘束状態に保持するメイン付勢手段(161)と、該メイン付勢手段(161)の付勢力に抗して前記ロック機構を前記操作レバー(121)の拘束解除状態に変位させるリリース機構とを備え、
前記ロック機構は、前記ベース部材(111)に連設されたラチェット歯(114)と、前記操作レバー(121)に揺動可能に枢支され、前記ラチェット歯(114)に係脱可能なポール(141)とを有して成り、
前記リリース機構は、前記操作レバー(121)に配設され、押圧操作により前記ポール(141)を前記ラチェット歯(114)から離脱させる操作ノブ(150)と、該操作ノブ(150)の押圧操作を前記ポール(141)に伝達するリリースロッド(153)とを有して成り、
前記メイン付勢手段(161)は、前記リリースロッド(153)の先端側に突設した軸部(160)に巻着する巻きばねであり、前記ポール(141)を前記ラチェット歯(114)に係合する第1方向へ付勢すると共に、前記リリースロッド(153)を、前記操作レバー(121)が拘束解除状態となる前記操作ノブ(150)の押圧操作位置から、前記操作レバー(121)が拘束状態となる前記操作ノブ(150)の非操作位置に向かう第2方向へ付勢し、
前記メイン付勢手段(161)とは別に、前記ポール(141)を前記ラチェット歯(114)から離脱する第3方向へ付勢するサブ付勢手段(170)を備え、
前記サブ付勢手段(170)は、コイル部(171)を中心として一端(172)が前記操作レバー(121)に係止されると共に、他端(173)が前記ポール(141)に係止されて、前記一端(172)と他端(173)とが互いに離隔する方向に付勢する巻きばねであり、前記操作ノブ(150)の非操作時において、前記メイン付勢手段(161)の第1方向への付勢力よりも小さな付勢力に設定される一方、前記操作ノブ(150)の押圧操作時には、前記メイン付勢手段(161)の第1方向への付勢力に抗して前記ラチェット歯(114)から離脱した前記ポール(141)を、さらに前記ラチェット歯(114)から離脱する第3方向へ付勢して、該ポール(141)を前記ラチェット歯(114)に係脱不能な位置に保持することを特徴とするパーキングブレーキ装置(110)。
]前記メイン付勢手段(161)は、一端(163)を、前記リリースロッド(153)の先端側の傍らにおける操作レバー(121)に係止すると共に、他端(164)を、前記リリースロッド(153)自体に係止して、該リリースロッド(153)を前記第2方向へ付勢し、
前記リリースロッド(153)の先端側に、該リリースロッド(153)が第2方向へ付勢された状態で前記ポール(141)に当接し、該ポール(141)の先端を前記ラチェット歯(114)に弾発的に係合する第1方向へ付勢するためのポール係合部(167)を設け、
前記サブ付勢手段(170)は、該サブ付勢手段(170)の一端(172)を、前記ポール(141)の傍らにおける操作レバー(121)に係止すると共に、サブ付勢手段(170)の他端(173)を、前記ポール(141)において前記ラチェット歯(114)に係脱する先端とはその揺動中心を間にした反対側の基端に係止して、
前記サブ付勢手段(170)は、前記操作ノブ(150)の非操作時には、前記ポール(141)を前記リリースロッド(153)のポール係合部(167)に当接する方向へ付勢する一方、前記操作ノブ(150)の押圧操作時には、前記メイン付勢手段(161)の第1方向への付勢力に抗して前記ラチェット歯(114)から離脱し、かつ前記リリースロッド(153)のポール係合部(167)からも離脱した前記ポール(141)を、前記第3方向へ付勢することを特徴とする[]に記載のパーキングブレーキ装置(110)。
]前記リリースロッド(153)の先端側に、前記ポール(141)の揺動する軌跡を含む平面に対して直交する方向への前記ポール(141)の動きを制限するための規制部(166)を形成し、
前記規制部(166)の先端に前記ポール係合部(167)を設けたことを特徴とする[]に記載のパーキングブレーキ装置(110)。
次に前述した解決手段に基づく作用を説明する。
前記[1]に記載のパーキングブレーキ装置(10)によれば、ベース部材(11)に枢支されている操作レバー(21)を引き起こすことにより、ケーブル(1)が引かれて制動部に力が伝達され、該制動部において制動力が発生する。このときロック機構によって、操作レバー(21)を引き起こした位置に拘束することができる。
ロック機構では、操作レバー(21)を引き起こす操作に伴って、該操作レバー(21)に枢支されているポール(41)が、ベース部材(11)に連設されたラチェット歯(14)に対して順次係脱を繰り返す。ポール(41)はメイン付勢手段(61)によって、ラチェット歯(14)に弾発的に係合する第1方向へ付勢されており、操作レバー(21)を引き起こす操作を止めた時点で、ポール(41)はラチェット歯(14)に係合し、操作レバー(21)は当該位置に保持される。
制動力を解除するには、リリース機構によって、前記ロック機構をメイン付勢手段(61)の付勢力に抗して操作レバー(21)を拘束解除状態に変位させる。すなわち、操作ノブ(50)を押圧操作して、この操作力をリリースロッド(53)を介してポール(41)に伝達する。リリースロッド(53)は、同じく前記メイン付勢手段(61)によって、操作レバー(21)の拘束解除状態から拘束状態に向かう第2方向へ付勢されており、この第2方向への付勢力および前記ポール(41)に対する第1方向への付勢力に抗して、ポール(41)をラチェット歯(14)から離脱させる。これにより、操作レバー(21)を引き起こした状態から倒伏することができる。
このように、1つのメイン付勢手段(61)によって、ロック機構およびリリース機構をそれぞれ別々に付勢するようにしたので、ロック機構およびリリース機構を個別に付勢するための2つのメイン付勢手段(61)を設ける必要はなく、部品点数を減らすことができる。かかるメイン付勢手段(61)とは別に、ポール(41)をラチェット歯(14)から離脱する第3方向へ付勢するサブ付勢手段(70)を備える。
サブ付勢手段(70)は、操作ノブ(50)の非操作時において、メイン付勢手段(61)の第1方向への付勢力よりも小さな付勢力に設定されている。従って、操作ノブ(50)の非操作時に、サブ付勢手段(70)の影響によって、ポール(41)がラチェット歯(14)から離脱するおそれはない。一方、サブ付勢手段(70)は、操作ノブ(50)の押圧操作時には、メイン付勢手段(61)の第1方向への付勢力に抗してラチェット歯(14)から離脱したポール(41)を、さらにラチェット歯(14)から離脱する第3方向へと付勢する。
これにより、操作ノブ(50)の押圧操作時に、サブ付勢手段(70)によってポール(41)はラチェット歯(14)に対して係脱不能な位置に保持される。そのため、例えば、操作ノブ(50)を押して操作レバー(21)を引き起こし、操作ノブ(50)の押し力を除去しながら、操作レバー(21)を戻すような操作方法でも、従来技術のように、ポール(41)の先端がラチェット歯(14)の先端側に浅く引っ掛かるおそれはなくなり、不完全にロックされた半掛り状態の発生を未然に防止することができる。
さらに具体的には、例えば前記[2]に記載したように、前記メイン付勢手段(61)は、操作レバー(21)に突設した軸部(60)に巻着する巻きばねから成るので、その位置は確実に固定され、付勢力等に影響されて位置がずれるおそれはない。コイル部(62)を中心に一端(63)と他端(64)とを、付勢力に抗して鈍角に広がる状態に延設すれば、互いに遠隔した位置にあるポール(41)とリリースロッド(53)でも別々に付勢することができる独自のレイアウトが可能となる。
メイン付勢手段(61)の一端(63)は、ポール(41)に係止して、ポール(41)の先端がラチェット歯(14)に弾発的に係合する第1方向へ付勢すると共に、メイン付勢手段(61)の他端(64)は、リリースロッド(53)に係止して、リリースロッド(53)を操作レバー(21)の拘束解除状態から拘束状態に向かう第2方向へ付勢する。
前記サブ付勢手段(70)は、コイル部(71)を中心として一端(72)と他端(73)が互いに離隔する方向に付勢する巻きばねである。サブ付勢手段(70)の一端(73)は、ポール(41)の傍らにおける操作レバー(21)に係止すると共に、サブ付勢手段(70)の他端(73)は、ポール(41)の揺動中心とラチェット歯(14)に係脱する先端との間の位置に係止する。ここで、ポール(41)の揺動中心とサブ付勢手段(70)の一端(72)を結ぶ線(L)を、サブ付勢手段(70)の他端(73)が越える前後でトグルを形成する。
これにより、サブ付勢手段(70)は、操作ノブ(50)の非操作時には、サブ付勢手段(70)の他端(73)がトグルの線(L)を越えない範囲で、ポール(41)を第1方向へ付勢する一方、操作ノブ(50)の押圧操作時には、サブ付勢手段(70)の他端(73)がトグルの線(L)を越えた範囲で、ポール(41)を第3方向へ付勢することができる。
また、前記[3]に記載したように、リリースロッド(53)の先端側に、操作ノブ(50)の押圧操作時にポール(41)に当接して、該ポール(41)をラチェット歯(14)との係合が解除される第3方向へ回動させるメイン解除カム(58)を設けることにより、操作ノブ(50)の押圧操作をポール(41)に確実に伝達することができる。さらに、リリースロッド(53)の先端側に、操作ノブ(50)の押圧操作時にメイン付勢手段(61)の一端(63)に当接して、該一端(63)をポール(41)から離脱させるサブ解除カム(59)を設ければ、サブ付勢手段(70)の付勢力によりポール(41)を第3方向へ確実に変位させることができる。
前記[4]および[5]の記載は別のパーキングブレーキ装置(110)であり、メイン付勢手段(161)は、リリースロッド(153)の先端側に突設した軸部(160)に巻着する巻きばねから成る。ここでメイン付勢手段(161)の一端(163)は、リリースロッド(153)の先端側の傍らにおける操作レバー(121)に係止すると共に、メイン付勢手段(161)の他端(164)は、リリースロッド(153)自体に係止して、該リリースロッド(153)を操作レバー(121)の拘束解除状態から拘束状態に向かう第2方向へ付勢する。
リリースロッド(153)の先端側に、該リリースロッド(153)が第2方向へ付勢された状態でポール(141)に当接し、該ポール(141)の先端をラチェット歯(114)に弾発的に係合する第1方向へ付勢するためのポール係合部(167)を設ける。これにより、1つのメイン付勢手段(161)によって、リリースロッド(153)を第2方向へ直接付勢すると共に、ポール(141)を第1方向へ間接的に付勢することができる。
かかる場合のサブ付勢手段(170)も、コイル部(171)を中心として一端(172)と他端(173)が互いに離隔する方向に付勢する巻きばねである。サブ付勢手段(170)の一端(172)は、ポール(141)の傍らにおける操作レバー(121)に係止すると共に、サブ付勢手段(170)の他端(173)は、ポール(141)においてラチェット歯(114)に係脱する先端とはその揺動中心を間にした反対側の基端に係止する。
これにより、サブ付勢手段(170)は、操作ノブ(150)の非操作時には、ポール(141)をリリースロッド(153)のポール係合部(167)に当接する方向へ付勢する一方、操作ノブ(150)の押圧操作時には、メイン付勢手段(161)の第1方向への付勢力に抗してラチェット歯(114)から離脱し、かつリリースロッド(153)のポール係合部(167)からも離脱したポール(141)を、第3方向へ付勢することができる。
また、前記[]に記載したように、リリースロッド(153)の先端側に、ポール(141)の揺動する軌跡を含む平面に対して直交する方向へのポール(141)の動きを制限するための規制部(166)を形成することにより、リリースロッド(153)とポール(141)との相対的な位置関係が維持され、リリースロッド(153)の解除操作を確実に行うことができる。ここで規制部(166)の先端に、前記ポール係合部(167)を設けると良い。
本発明に係るパーキングブレーキ装置によれば、ラチェット歯から離脱した前記ポールを、サブ付勢手段によってラチェット歯からさらに離脱する第3方向へ付勢して、該ポールをラチェット歯に係脱不能な位置に保持することにより、ロック機構の作動において半掛り状態が発生することを未然に防止することができる。
また、製作コストの増加を招くことなく、操作レバーの引き起こし操作時にリリースロッドが反復運動しないようにして、作動不具合や異音の発生を防止することができる。
以下、図面に基づき、本発明を代表する各種実施の形態を説明する。
図1〜図12は、本発明の第1実施の形態を示している。
図1は、本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の側面図、図2〜図5は、同パーキングブレーキ装置の動作を説明するための側面図、図6は、同パーキングブレーキ装置の分解斜視図である。図7は、同パーキングブレーキ装置のベース部材および操作レバーを組み合わせた状態を示す斜視図である。
図1〜図6に示すように、パーキングブレーキ装置10は、車両の運転席近傍にある据付部位に固設するベース部材11に、枢軸20を介して操作レバー21を起倒可能に枢支し、該操作レバー21を引き起こすことにより、ケーブル1を引いて制動部(図示せず)に力を伝達し、制動力を発生させるように基本構造が構成されている。
ベース部材11は、据付部位にボルト止めするための取付脚部12,13を備えている。また、ベース部材11の上部前方で円弧形に延びる外周縁に沿って、ラチェット歯14が複数並ぶ状態に連設されている。各ラチェット歯14は、前記枢軸20を中心とした円周方向に並んでいる。あるいは、ベース部材11の一部に直接ラチェット歯14を刻設することなく、別体としてラチェット歯が予め刻設されたラチェットプレートを、ベース部材11に後付けしても良い。なお、ベース部材11は、運転席近傍の据付部位に装着されるセンターコンソール(図示せず)の内側下方に配設されることになる。
操作レバー21は、一端側が枢軸20を介して起倒可能にベース部材11に枢支されると共に前記ケーブル1が連結される基部22と、この基部22の他端側から上方かつ後方に延びる弧状の中間部23と、この中間部23の上端側より前方に延びて起倒操作を行うために把持するグリップ部24とを備えて成る。基部22は、センターコンソールの内側に配設される。中間部23は、センターコンソールに形成された挿通孔を通って外側に出ており、基部22の揺動と共にセンターコンソールの挿通孔から出没するように配置される。
図6に示すように、基部22は1枚の金属板を加工して成り、枢軸20を介してベース部材11に揺動可能に枢支される。中間部23は、基部22に連続した1枚の金属板を加工したものであり、湾曲した両側縁に沿って内部空間を形成するためのフランジを設けて成る。この中間部23の内部空間には、ベース部材11のラチェット歯14を含む後述するロック機構が収納されるようになっており、中間部23の湾曲内側に位置するフランジ部分には、操作レバー21の起倒時にベース部材11の外周縁側が相対的に移動可能に挿通するスリット25が設けられている。
ここでスリット25は、挿通するベース部材11の外周縁側の厚さに対応した幅を囲む連続面により形成されている。スリット25の幅寸法は、操作レバー21が挿通している際に両側方向へのがたつきを極力抑える寸法であることは言うまでもない。このようなスリット25は、従来技術のように2枚の金属板の合わせ目に形成された間隙ではなく、操作レバー21全体と共に、例えばキャスティングにより一体成形される部位である。なお、スリット25の最奥部は、ベース部材11のラチェット歯14を含む外周縁側の上端部が係合することにより、操作レバー21を引き起こした制動状態に位置決めするストッパの役目を付加しても良い。
また、中間部23の外表面を成す部位、すなわち湾曲内側に位置するフランジ部分、および湾曲外側に位置するフランジ部分のそれぞれの外表面は、次述するグリップ部24の一部と共にセンターコンソールの外側から視認できる所定の範囲に亘り、素材である金属の質感を現わす表面加工が施されている。
操作レバー21の材質としては、アルミニウムあるいはマグネシウムが適している。もちろん、他の金属を用いてもかまわないが、強度および軽量化の観点より少なくともアルミニウムまたはマグネシウムを含む金属(合金)であることが好ましい。このような素材である金属の質感を現わす表面加工とは、具体的には例えば、表面をつや消し仕様に磨いたり、多少のザラつきや凹凸が有る梨地に仕上げても良い。また必要に応じてメッキしても良い。
中間部23の上端側に連なるグリップ部24は、操作レバー21の他の部位と共に金属により一体成形されたグリップベース24aと、このグリップベース24aを被覆する別体として合成樹脂により一体成形されたグリップカバー30とから成る。グリップベース24aは、前記中間部23の上端側よりに前方に細幅状に延びているが、中間部23と同様に、その両側縁に沿って内側に空間を形成するためのフランジが設けられている。このグリップベース24aの内部空間に、後述するリリース機構が収納される。
グリップカバー30の末端に連なるグリップベース24aの基端側は、かかる部位が連なる前記中間部23と同様に、その素材である金属の質感を現わす表面加工が施されている。ここでの表面加工は、前述した中間部23に対するものと同様であり、これによりグリップカバー30で被覆されないグリップベース24aの基端側から中間部23にかけて、流れるように続くデザインとすることができる。
グリップカバー30は、合成樹脂の一体成形によって全体的には筒状に形成され、前記グリップベース24aに嵌合装着される。グリップカバー30の内径は、グリップベース24aの外形にちょうど合致する程度の大きさに設定されている。特に、グリップカバー30の末端(開口端)に連なる上側部分は、外部から視認しやすい部位であり、前記グリップベース24aないし中間部23の表面加工と調和する色調ないし形状にデザインすると良い。
また、図6に示すように、操作レバー21は、その両側部をそれぞれ覆うようにネジ止めして装着する一対のカバープレート32,32を有している。各カバープレート32は、金属により一体成型した装飾用の部材である。前記グリップカバー30の両側部に、それぞれ末端より凹む状態に延びる挿入溝31が形成されており、この挿入溝31は、カバープレート32の先端部33がちょうど合致して嵌入する形状に設けられている。
パーキングブレーキ装置10は、操作レバー21を引き起こした際に当該位置で制動状態に拘束するロック機構と、該ロック機構を操作レバー21の拘束状態に保持するメイン付勢手段61と、このメイン付勢手段61の付勢力に抗してロック機構を操作レバー21の拘束解除状態に変位させるリリース機構とを備えている。なお、操作レバー21における基部22と中間部23と間付近には、ベース部材11の一部に係脱して、操作レバー21を倒伏させた非制動状態に位置決めするストッパ26が設けられている。
前記ロック機構は、ベース部材11に連設されている前記ラチェット歯14と、操作レバー21に揺動可能に枢支され、前記ラチェット歯14に係脱可能なポール41とを有して成る。ここでポール41は、操作レバー21の中間部23の内部空間に配設されており、該内部空間の下側で、ラチェット歯14を臨むようにピン40を介して揺動可能に枢支されている。
ポール41は、ピン40で枢支された揺動中心を間にして、下向きの一端側には、前記ラチェット歯14に係脱する爪先42が形成されており、上向きの他端側には、次述するリリースロッド53に形成されたメイン解除カム58の動作によって、爪先42をラチェット歯14から離脱させる方向の力を受ける被当接部43が形成されている。ポール41は、後述するメイン付勢手段61によって、爪先42がラチェット歯14に係合する第1方向に付勢されている。
前記リリース機構は、操作レバー21に配設され、押圧操作によりポール41をラチェット歯14から離脱させる操作ノブ50と、該操作ノブ50の押圧操作をポール41に伝達するリリースロッド53とを有して成る。ここでリリースロッド53は、前記グリップベース24aの筒状に形成された内部空間を直線状に延びる基幹部54と、該基幹部54の基端より前記グリップ部24と前記中間部23との間付近から前記中間部23の中程にかけて屈曲する中継部55とから成る。
リリースロッド53は、その基幹部54がグリップベース24aの内部空間で筒軸方向に移動可能に嵌装されている。リリースロッド53の基幹部54には、前後2箇所に長孔56,57が形成され、グリップベース24aには、リリースロッド53の移動を案内ないし制限するためのガイドピン27,28が突設されている。各ガイドピン27,28は、リリースロッド53の長孔56,57にそれぞれ相対的に移動可能に嵌合している。
また、リリースロッド53の中継部55の下向きの先端側には、操作ノブ50の押圧操作時にポール41に当接して、該ポール41をラチェット歯14との係合が解除される第3方向へ回動させるためのメイン解除カム58が設けられている。メイン解除カム58は、ポール41の被当接部43に係脱するように配置されている。
さらに、リリースロッド53の中継部55の下向きの先端側には、前記メイン解除カム58より前方かつ側方に突出して、操作ノブ50の押圧操作時にメイン付勢手段61の一端63に当接し、該一端63をポール41から離脱させるためのサブ解除カム59が設けられている。サブ解除カム59は、メイン付勢手段61の一端63に係脱して、該一端63が被当接部43の裏側にある係止溝に対して係脱するように配置されている。
グリップ部24の先端部には、操作ノブ50がグリップ部24内から出没可能な状態で組み付けられている。操作ノブ50は、押圧操作によってリリースロッド53を動作させて、ポール41をラチェット歯14から離脱させるものである。図6に示すように、操作ノブ50は、リリースロッド53における基幹部54の先端に接続するキャップ51にノブ52を装着して成る。
リリースロッド53は、次述するメイン付勢手段61によって、メイン解除カム58がポール41の被当接部43から離脱する方向、すなわち、操作ノブ50がグリップ部24から突き出る方向に付勢されている。このように、リリースロッド53は、メイン付勢手段61によって、操作レバー21を非制動状態にする拘束解除状態から、制動状態に維持する拘束状態に向かう第2方向へ付勢されている。
図7に示すように、メイン付勢手段61は、操作レバー21に突設した軸部60に巻着する巻きばねであり、前記軸部60に巻着するコイル部62を中心に該メイン付勢手段61の一端63と他端64とが、前記ポール41から前記リリースロッド53にかけて付勢力に抗して鈍角に広がる状態に延設されている。ここで操作レバー21が拘束状態にある際、ポール41とリリースロッド53とは直接接触しておらず、メイン付勢手段61のみによって連結される状態となる。
メイン付勢手段61の一端63は、ポール41においてラチェット歯14に係脱する爪先42とはその揺動中心を間にした反対側の基端に係止されており、ポール41の爪先42がラチェット歯14に弾発的に係合する第1方向へ付勢している。ここでポール41の基端である被当接部43の一側縁には、メイン付勢手段61の一端63が嵌入する係止溝が凹設されている。
一方、メイン付勢手段61の他端64は、リリースロッド53において操作ノブ50に連なる先端とは反対側の基端に係止されており、該リリースロッド53を、操作レバー21の拘束解除状態から拘束状態に向かう第2方向へ付勢している。ここでリリースロッド53の基端である基幹部54と中継部55と屈曲外側には、メイン付勢手段61の他端64が嵌入する係止溝が凹設されている。なお、メイン付勢手段61の他端64は、前記サブ解除カム59に押圧されることで、係止溝から容易に離脱することができる。
さらに、図1〜図5に示すように、前記メイン付勢手段61とは別に、ポール41をラチェット歯14から離脱する第3方向へ付勢するためのサブ付勢手段70が設けられている。サブ付勢手段70は、操作ノブ50の非操作時において、前記メイン付勢手段61の第1方向への付勢力よりも小さな付勢力に設定されているが、操作ノブ50の押圧操作時には、前記メイン付勢手段61の第1方向への付勢力に抗してラチェット歯14から離脱したポール41を、さらにラチェット歯14から離脱する第3方向へ付勢して、該ポール41をラチェット歯14に係脱不能な位置に保持するための部材である。
図8〜図12は、主にサブ付勢手段70の動作を説明するための説明図である。サブ付勢手段70は、コイル部71を中心として一端72と他端73が互いに離隔する方向に付勢する巻きばねであり、コイル部71は特に軸支されることなく、一端72と他端73がそれぞれ操作レバー21とポール41とに係止されている。なお、サブ付勢手段70の傍らの操作レバー21には、サブ付勢手段70の他端73とポール41の動きを規制するピン29が突設されている。
詳しく言えば、サブ付勢手段70の一端72は、ポール41の傍らにおける操作レバー21(基部22と中間部23の間付近)に係止されており、サブ付勢手段70の他端73は、ポール41の揺動中心と爪先42との間の中間位置に係止されている。ここでポール41の揺動中心とサブ付勢手段70の一端72を結ぶ線Lを、サブ付勢手段70の他端73が越える前後でトグルを形成するように設定されている。
すなわち、サブ付勢手段70は、操作ノブ50の非操作時には、他端73がトグルの線Lを越えない範囲(図8中で線Lの右側)で、ポール41を第1方向へ付勢する一方、操作ノブ50の押圧操作時には、サブ付勢手段70の他端73がトグルの線Lを越えた範囲(図8中で線Lの左側)で、ポール41を第3方向へ付勢するように設定されている。
次に、第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置10の作用を説明する。
図1に示すように、操作レバー21が倒伏している非制動状態にあるとき、ポール41の爪先42は、ラチェット歯14の下端よりも下方に位置し、爪先42はラチェット歯14に係合していない。操作レバー21を倒伏した非制動状態から引き起こすことにより、ケーブル1を介して制動部に力が伝達されて制動力が発生する。このときロック機構によって、操作レバー21を引き起こした状態に拘束することができる。
図5に示すように、グリップ部24を握って操作レバー21を引き起こすと、センターコンソール内に没していた中間部23が外側に引き出されると共に、センターコンソールの内側では、中間部23に連なる基部22が上方に向かって揺動する。この基部22の揺動に伴って、この基部22に連結されたケーブル1が引かれて制動が始まる。
基部22の揺動に伴いポール41の爪先42がラチェット歯14に至ると、メイン付勢手段61によって第1方向に付勢されているポール41は、爪先42が各々のラチェット歯14の間に係合するが、そのまま操作レバー21を引き起こすと、メイン付勢手段61の付勢に抗して爪先42が各々のラチェット歯14を乗り越えて順次係合する。この係脱は操作レバー21の引き起こし動作を止めるまで繰り返される。
ポール41がラチェット歯14に対して係脱を繰り返す間、ポール41の被当接部43とリリースロッド53のメイン解除カム58とは互いに離隔しており、また、ポール41とリリースロッド53との間に介在するメイン付勢手段61は、軸部60により操作レバー21に固定されている。
これにより、ポール41の揺動による振動がリリースロッド53に伝達されることはなく、操作レバー21を引き起こしている際に、リリースロッド53が反復運動したり、操作ノブ50がグリップ部24から出没することはなく、作動不具合や異音の発生を防止することができる。
操作レバー21の引き起こしを所望の位置で止めると、メイン付勢手段61により第1方向へ付勢されているポール41は、その爪先42がラチェット歯14に係合して、操作レバー21が当該位置に拘束される。操作レバー21は、ケーブル1の張力によって戻る方向に引かれるので、爪先42はラチェット歯14に強く係合する。これにより、ケーブル1が引かれたままの状態になるので、パーキングブレーキ装置10を制動させた状態に維持することができる。
また、操作レバー21が引き上げられた制動状態にあるとき、リリースロッド53は、メイン付勢手段61によって、操作レバー21を非制動状態にするための拘束解除状態から制動状態に維持するための拘束状態に向かう第2方向に付勢されており、リリースロッド53の先端に連なる操作ノブ50は、グリップ部24から所定量だけ突出した押圧操作が可能な状態に維持される。
パーキングブレーキ装置10の制動を解除するときは、グリップ部24を引き起こし気味にしておき、グリップ部24から出ている操作ノブ50をグリップ部24内に押し込む。グリップ部24を引き起こし気味にすることによって、ケーブル1が操作レバー21を引っ張り、ポール41の被当接部43をラチェット歯14に係合させる方向の力を相殺することができる。
かかる状態で操作ノブ50をグリップ部24内に押し込むと、リリースロッド53の中継部55の下端にあるメイン解除カム58が、ポール41の被当接部43を押して該ポール41を前記メイン付勢手段61の第1方向への付勢力に抗して揺動させる。これにより、ポール41の被当接部43はラチェット歯14から離脱し、引き出されていたケーブル1が引き戻されるので、引かれるままに操作レバー21を倒伏させれば、元の非制動状態に戻すことができる。
以上が一般的な操作方法であるが、例えばEU圏においては、ピン40の爪先42が各ラチェット歯14に順次係合する際の音が出ないように配慮する上で、操作ノブ50を押して操作レバー21を引き起こした後、操作ノブ50の押し力を除去しながら、操作レバー21を戻すよう所望の位置で止めるように操作を行う場合も多い。かかる場合の操作動作について説明する。
図1に示すように、操作レバー21が倒伏している非制動状態にあり、操作ノブ50の非操作時には、サブ付勢手段70の他端73はトグルの線Lを越えない位置、すなわち図8中で線Lの右側に位置しており、サブ付勢手段70は前記メイン付勢手段61と共にポール41を第1方向へ付勢している。
図2に示すように、操作レバー21が倒伏している非制動状態において、操作ノブ50をグリップ部24内に押し込むように押圧操作すると、図9に示すように、リリースロッド53のメイン解除カム58がポール41の被当接部43を押し込み、該ポール41を前記メイン付勢手段61の第1方向への付勢力に抗して揺動させる。また、メイン解除カム58の傍らにあるサブ解除カム59は、メイン付勢手段61の一端63に当接して押し込み、該一端63をポール41から離脱させる。
このように、操作ノブ50を押圧操作しながら、図3および図10に示すように、操作レバー21を所望の位置まで引き起こすことができる。操作ノブ50の押圧操作時においては、サブ付勢手段70の他端73は、トグルの線Lを越えた範囲(図9,10中で線Lの左側)に相対的に移動し、サブ付勢手段70によって、ポール41はラチェット歯14から離脱する第3方向へ付勢され、ポール41はラチェット歯14に対して係脱不能な位置に保持される。
従って、操作ノブ50を押しながら、操作レバー21を引き起こすような操作を行った場合でも、従来技術のように、ポール41の先端がラチェット歯14の先端側に浅く引っ掛かるおそれがなくなり、不完全にロックされた半掛り状態の発生を未然に防止することができる。
図4に示すように、操作レバー21の引き起こしを所望の位置で止めて、操作ノブ50から指を離して押圧操作を止めると、メイン付勢手段61の他端64における付勢力により、リリースロッド53は、操作レバー21の拘束解除状態から拘束状態に向かう第2方向へ移動し、操作ノブ50はグリップ部24外に突出した状態となる。
また、図11に示すように、メイン付勢手段61の一端63における付勢力により、ポール41は、その爪先42が各々のラチェット歯14の間に係合する第1方向へ揺動する。このとき、サブ付勢手段70は、操作ノブ50の非操作時において、メイン付勢手段61の第1方向への付勢力よりも小さな付勢力であるため、操作ノブ50の非操作時に、サブ付勢手段70の影響によりポール41がラチェット歯14から離脱するおそれはない。
続いて、図5および図12に示すように、操作ノブ50の非操作時においては、サブ付勢手段70の他端73は、トグルの線Lを越えない範囲(図8中で線Lの右側)に相対的に移動するため、サブ付勢手段70によっても、ポール41はラチェット歯14に係合する第1方向へ付勢され、ポール41の被当接部43をラチェット歯14に対して確実に係合させることができる。これにより、なおさら不完全にロックされた半掛り状態の発生を未然に防止することができる。
また、本パーキングブレーキ装置10によれば、1つのメイン付勢手段61によって、ロック機構およびリリース機構をそれぞれ第1方向と第2方向に付勢するから、それぞれ別個に付勢するような2つのメイン付勢手段は不要になる。また、ロック機構とリリース機構をそれぞれ組み立てた後に、メイン付勢手段61をロック機構からリリース機構にかけて延設するように装着すれば良く、装置の組み立ての際に、ロック機構およびリリース機構とメイン付勢手段61を一体的に取り扱わないで済み、組み立て性が向上する。
また、メイン付勢手段61は、操作レバー21に突設した軸部60に巻着する巻きばねから成るので、その位置は確実に固定されており、付勢力に影響されて位置ずれするおそれはない。また、コイル部62を中心に一端63と他端64とが、付勢力に抗して鈍角に広がる状態に延設されるため、互いに遠隔した位置にあるポール41とリリースロッド53を別々に付勢するような独自のレイアウトが可能となる。
このようなメイン付勢手段61の鈍角に広がる配置によって、リリースロッド53の基幹部54の軸心からポール41の揺動中心までの最短距離(直角に交わる線の距離)をなるべく大きく設定することができる。そのため、操作レバー21が略Z字形となる本パーキングブレーキ装置10に対しても、前述した1つのメイン付勢手段61を容易に適用することが可能となる。
また、操作レバー21の起倒操作を行う際に把持するグリップ部24は、操作レバー21の他の部位と共に金属により一体成形されたグリップベース24aに、これとは別体として合成樹脂により一体成形されたグリップカバー30を被覆して形成する。操作レバー21は、基部22、中間部23、およびグリップベース24aも含めて容易に金属により一体成形することができる。なお、操作レバー21の材質は、強度面でも軽量化の面でも優れているアルミニウムやマグネシウム、あるいはこれらを含む合金を用いると良い。
グリップカバー30の末端に連なるグリップベース24aないし該グリップベース24aに連なる中間部23は、センターコンソールの外側に突出することになるが、このように外側から視認できる所定の範囲に亘って、素材である金属の質感を現わす表面加工を施す。具体的には例えば、グリップカバー30の表面加工と調和するように、積極的なデザイン上の工夫として、前述したように、表面をつや消し仕様に磨いたり、多少のザラつきや凹凸が有る梨地に仕上げても良い。
ここで、操作レバー21のグリップ部24から中間部23にかけての形状を、自然に連続するデザインとすることができる。特に、グリップカバー30の末端に連なるグリップ部24と中間部23との間付近から中間部23にかけて、前述した金属の質感を現わす表面加工を施すことができる。
また、操作レバー21を起倒する際に、該操作レバー21が起倒する前後方向のみならず、両側方向にも変位するおそれがあるが、図6に示すように、操作レバー21にあるスリット25によって、該スリット25に挿通するベース部材11の外周縁側が起倒する前後方向にのみ案内されるため、がたつきを防止することができる。なお、スリット25の幅寸法は、操作レバー21が挿通している際に両側方向へのがたつきを極力抑える寸法であることは言うまでもない。
特に、スリット25は、挿通するベース部材11の外周縁側の厚さに対応した幅を囲む連続面により形成されているから、従来のように2つの部材を組み合わせて各部材間にスリットを形成する場合のように、各部品の寸法誤差等によりスリットの幅にばらつきが生じることもなく、スリット25の幅の精度出しが容易となり、ベース部材11に対する両側方向へのがたつきを極力抑える寸法に正確に加工することが可能となる。
さらに、図6に示すように、操作レバー21は、その両側部をそれぞれ覆うように装着する一対のカバープレート32を有し、各カバープレート32は、金属により一体成型した装飾用の部材である。これにより、操作レバー21を従来にない斬新なデザインに加工することが可能となり、デザインの選択幅が格段に広がることになる。
特に、グリップカバー30の両側部に、それぞれ末端より凹む状態に延びる挿入溝31を形成すると共に、各カバープレート32の先端部を、前記挿入溝31に合致する形状に形成して、各カバープレート32を、それぞれの先端部がグリップカバー30の挿入溝31に嵌入した状態で操作レバー21に装着したから、合成樹脂と金属とが融合するような独自のデザインを施すことができる。
また、本パーキングブレーキ装置10によれば、操作レバー21は全体的に略Z字形と成り、操作レバー21の基部22はセンターコンソール(車体側取付部)の内側に配設され、基部22の他端側から上方かつ後方に延び、その上端側にグリップ部24を備えた弧状の中間部23が、センターコンソールより外側に出没するだけなので、センターコンソールのスペースへの圧迫を少なくすることができ、限られたスペースを有効利用することができる。
図13〜図16は、本発明の第2実施の形態を示している。
図13は、本発明の第2実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の側面図、図14〜図16は、同パーキングブレーキ装置の動作を説明するための側面図である。本実施の形態に係るパーキングブレーキ装置110は、前記パーキングブレーキ装置10とは基本的な動作はほぼ共通するが、具体的な構成が異なっている。
図13に示すように、パーキングブレーキ装置110は、前記パーキングブレーキ装置10と同様に、車両の運転席近傍に据え付けられるベース部材111に、枢軸120を介して操作レバー121を起倒可能に枢支して基本構造が構成されている。操作レバー121の先端側には、操作時に握持しやすいようにグリップカバー130が装着されている。
操作レバー121の基端側には、ケーブル1の基端側が連結され、ケーブル1の先端側は制動部(図示せず)に連結されている。ベース部材111には、ブレーキが非制動時に操作レバー121の一部に当接して支持するためのストッパ124が設けられている。ストッパ124は、ねじ部124aが形成されていて、位置調節が可能である。
ロック機構は、操作レバー121にピン140を介して揺動可能に枢支されたポール141と、ベース部材111に設けられたラチェット歯114とを有して成る。ポール141の一端は、爪先142を成している。また、ポール141の他端は被当接部143を成している。ラチェット歯114は、枢軸120を中心とする円弧方向に多数の歯を連結して成り、ポール141の爪先142が次々に噛合可能なセクタギアである。
操作レバー121のグリップカバー130は筒状に形成され、筒状のグリップカバー130内には、ブレーキ制動時における操作レバー121の拘束を解除操作するためのリリースロッド153が筒軸方向に移動可能に嵌装されている。リリースロッド153には長孔153aが形成され、操作レバー121には、リリースロッド153の移動を制限するための移動制限部127が一体的に形成され、移動制限部127がリリースロッド153の長孔153aに移動可能に嵌合している。
リリースロッド153はリリース機構を構成するものであり、その一端部は、グリップカバー130から外部へ突出しており、操作ノブ150が取り付けられている。リリースロッド153の他端部は、ポール141側に延ばされている。ポール141は、操作ノブ150ないしリリースロッド153の押圧操作により、揺動してラチェット歯114から外れるように設定されている。
メイン付勢手段161は、リリースロッド153の先端側に突設した軸部160に巻着する巻きばねであり、リリース機構からロック機構へ延設されている。リリースロッド153の先端側には、メイン付勢手段161のコイル部162を収容する収容凹部165が形成され、収容凹部165の底面に軸部160が立設されている。
収容凹部165は、入口および奥部を有している。入口は、メイン付勢手段161を軸部160に巻着する際に、メイン付勢手段161をその付勢力に抗して撓ませることで通過可能なように幅狭に成形されている。奥部は、メイン付勢手段161をその付勢力により復元可能なように入口より幅広に成形されている。
メイン付勢手段161の一端163は、リリースロッド153の先端側の傍らにおける操作レバー121に係止され、メイン付勢手段161の他端164は、前記収容凹部165の立壁に係止され、リリースロッド153自体に係止されており、該リリースロッド153を、操作レバー121が拘束解除状態となる操作ノブ150の押圧操作位置から操作レバー121が拘束状態となる操作ノブ150の非操作位置に向かう第2方向へ付勢している。
また、リリースロッド153の先端側には、該リリースロッド153が第2方向へ付勢された状態で前記ポール141の被当接部143の後側に当接し、該ポール141の爪先142を前記ラチェット歯114に弾発的に係合する第1方向へ付勢するためのポール係合部167が設けられている。すなわち、メイン付勢手段161は、リリースロッド153を第2方向へ直接付勢すると共に、ポール141をラチェット歯114に係合する第1方向へ間接的に付勢するものである。
リリースロッド153には、ポール141の揺動する軌跡を含む平面に対して直交する方向へのポール141の動きを制限するための規制部166が形成されている。規制部166は、リリースロッド153の先端側より突出する部位であり、操作レバー121に沿って舌片状に形成されている。この規制部166の先端に前記ポール係合部167が設けられている。また、規制部166と操作レバー121との間には、ポール141の被当接部143の揺動を許容し、かつ被当接部143の前記直交する方向への移動を制限するための隙間が形成されている。
また、リリースロッド153の先端側には、メイン解除カム158が形成されている。メイン解除カム158は、リリースロッド153の解除操作時にポール141の被当接部143に当接して、メイン付勢手段161の第1方向の付勢力に抗してポール141をラチェット歯114から外すための部位である。
さらに、前記メイン付勢手段161とは別に、ポール141をラチェット歯114から離脱する第3方向へ付勢するためのサブ付勢手段170が設けられている。サブ付勢手段170は、操作ノブ150の非操作時において、前記メイン付勢手段161の第1方向への付勢力よりも小さな付勢力に設定されるが、操作ノブ150の押圧操作時には、前記メイン付勢手段161の第1方向への付勢力に抗してラチェット歯114から離脱したポール141を、さらにラチェット歯114から離脱する第3方向へ付勢して、該ポール141をラチェット歯114に係脱不能な位置に保持するための部材である。
サブ付勢手段170は、コイル部171を中心として一端172と他端173が互いに離隔する方向に付勢する巻きばねであり、コイル部171は特に軸支されることなく、一端172と他端173がそれぞれ操作レバー121とポール141とに係止されている。詳しく言えば、サブ付勢手段170の一端172は、ポール141の傍らにおける操作レバー121に係止されており、サブ付勢手段170の他端173は、ポール141においてラチェット歯114に係脱する爪先142とはその揺動中心を間にした反対側の被当接部143に係止されている。
これにより、サブ付勢手段170は、操作ノブ150の非操作時には、ポール141をリリースロッド153のポール係合部167に当接する方向へ付勢する一方、操作ノブ150の押圧操作時には、メイン付勢手段161の第1方向への付勢力に抗してラチェット歯114から離脱し、かつリリースロッド153のポール係合部167からも離脱したポール141を、前記第3方向へ付勢するように設定されている。
次に、第2実施の形態に係るパーキングブレーキ装置110の作用を説明する。
ただし、一般的な操作方法については、前記第1実施の形態とほぼ共通するので重複した記載は省略し、本実施の形態においても、操作ノブ150を押して操作レバー121を引き起こした後、操作ノブ150の押し力を除去しながら、操作レバー121を戻すよう所望の位置で止める操作動作について説明する。
図13に示すように、操作レバー121が倒伏している非制動状態にあり、操作ノブ150の非操作時には、サブ付勢手段170はメイン付勢手段161と共にポール141を第1方向へ付勢している。
図14に示すように、操作レバー121が倒伏している非制動状態において、操作ノブ150を押圧操作すると、リリースロッド153のメイン解除カム158がポール141の被当接部143を押し込み、該ポール141を前記メイン付勢手段161の第1方向への付勢力に抗して揺動させる。
このように、操作ノブ150を押圧操作しながら、図15に示すように、操作レバー121を所望の位置まで引き起こすことができる。操作ノブ150の押圧操作時においては、サブ付勢手段170によって、ポール141はラチェット歯114から離脱する第3方向へ付勢され、ポール141はラチェット歯114に対して係脱不能な位置に保持される。
従って、操作ノブ150を押しながら、操作レバー121を引き起こすような操作を行った場合でも、従来技術のように、ポール141の先端がラチェット歯114の先端側に浅く引っ掛かるおそれがなくなり、不完全にロックされた半掛り状態の発生を未然に防止することができる。
図16に示すように、操作レバー121の引き起こしを所望の位置で止めて、操作ノブ150から指を離して押圧操作を止めると、メイン付勢手段161の付勢力により、リリースロッド153は、操作レバー121の拘束解除状態から拘束状態に向かう第2方向へ移動し、操作ノブ150は突出した状態となる。
また、リリースロッド153の移動に伴って、該リリースロッド153の先端側にあるポール係合部167がポール141の被当接部143の後側に当接し、該ポール141の爪先142をラチェット歯114に弾発的に係合する第1方向へ付勢する。これにより、ポール141の被当接部143をラチェット歯114に対して確実に係合させることができる。
なお、サブ付勢手段170は、操作ノブ150の非操作時において、メイン付勢手段161の第1方向への付勢力よりも小さな付勢力であるため、操作ノブ150の非操作時に、サブ付勢手段170の影響によりポール141がラチェット歯114から離脱するおそれはない。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は前述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。例えば、前記実施の形態では、本発明を足踏み式のパーキングブレーキ装置に適用したものを示したが、手動操作式のパーキングブレーキ装置に適用しても良い。また、前述したロック機構やリリース機構に限定されるものではなく、例えば、ポール41,141、ラチェット歯14,114およびリリースロッド53,153等の具体的な形状は図示したものに限定されるわけではない。
本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の非制動状態を示す側面図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の非制動状態において操作ノブを押圧した状態を示す側面図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の操作ノブを押圧しながら操作レバーを引き起こした状態を示す側面図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の操作レバーを引き起こした後に操作ノブの押し力を除去した状態を示す側面図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の制動状態を示す側面図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置のベース部材および操作レバーを組み合わせた状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置が図1に示す状態において、ロック機構とリリース機構の要部の動作を示す説明図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置が図2に示す状態において、ロック機構とリリース機構の要部の動作を示す説明図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置が図3に示す状態において、ロック機構とリリース機構の要部の動作を示す説明図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置が図4に示す状態において、ロック機構とリリース機構の要部の動作を示す説明図である。 本発明の第1実施の形態に係るパーキングブレーキ装置が図5に示す状態において、ロック機構とリリース機構の要部の動作を示す説明図である。 本発明の第2実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の非制動状態を示す側面図である。 本発明の第2実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の非制動状態において操作ノブを押圧した状態を示す要部側面図である。 本発明の第2実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の操作ノブを押圧しながら操作レバーを引き起こした状態を示す要部側面図である。 本発明の第2実施の形態に係るパーキングブレーキ装置の操作レバーを引き起こした後に操作ノブの押し力を除去した状態を示す側面図である。 従来技術に係るパーキングブレーキ装置における半掛りを示す説明図である。
符号の説明
1…ケーブル
10…パーキングブレーキ装置
11…ベース部材
12…取付脚部
13…取付脚部
14…ラチェット歯
20…枢軸
21…操作レバー
22…基部
23…中間部
24…グリップ部
24a…グリップベース
25…スリット
26…ストッパ
27…ガイドピン
28…ガイドピン
29…ピン
30…グリップカバー
31…挿入溝
32…カバープレート
33…先端部
40…ピン
41…ポール
42…爪先
43…被当接部
50…操作ノブ
51…キャップ
52…ノブ
53…リリースロッド
54…基幹部
55…中継部
56…長孔
57…長孔
58…メイン解除カム
59…サブ解除カム
60…軸部
61…メイン付勢手段
62…コイル部
63…一端
64…他端
70…サブ付勢手段
71…コイル部
72…一端
73…他端
110…パーキングブレーキ装置
111…ベース部材
114…ラチェット歯
120…枢軸
121…操作レバー
124…ストッパ
127…移動制限部
130…グリップカバー
141…ポール
142…爪先
143…被当接部
150…操作ノブ
153…リリースロッド
158…メイン解除カム
160…軸部
161…メイン付勢手段
162…コイル部
163…一端
164…他端
165…収容凹部
166…規制部
167…ポール係合部
170…サブ付勢手段
171…コイル部
172…一端
173…他端

Claims (6)

  1. ベース部材に操作レバーを起倒可能に枢支し、該操作レバーを引き起こすことにより、ケーブルを引いて制動部に力を伝達し、制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置において、
    前記操作レバーを引き起こした際に当該位置に拘束するロック機構と、該ロック機構を前記操作レバーの拘束状態に保持するメイン付勢手段と、該メイン付勢手段の付勢力に抗して前記ロック機構を前記操作レバーの拘束解除状態に変位させるリリース機構とを備え、
    前記ロック機構は、前記ベース部材に連設されたラチェット歯と、前記操作レバーに揺動可能に枢支され、前記ラチェット歯に係脱可能なポールとを有して成り、
    前記リリース機構は、前記操作レバーに配設され、押圧操作により前記ポールを前記ラチェット歯から離脱させる操作ノブと、該操作ノブの押圧操作を前記ポールに伝達するリリースロッドとを有して成り、
    前記メイン付勢手段は、前記操作レバーに突設した軸部に巻着する巻きばねであり、前記ポールを前記ラチェット歯に係合する第1方向へ付勢すると共に、前記リリースロッドを、前記操作レバーが拘束解除状態となる前記操作ノブの押圧操作位置から、前記操作レバーが拘束状態となる前記操作ノブの非操作位置に向かう第2方向へ付勢し、
    前記メイン付勢手段とは別に、前記ポールを前記ラチェット歯から離脱する第3方向へ付勢するサブ付勢手段を備え、
    前記サブ付勢手段は、コイル部を中心として一端が前記操作レバーに係止されると共に、他端が前記ポールに係止されて、前記一端と他端とが互いに離隔する方向に付勢する巻きばねであり、前記操作ノブの非操作時において、前記メイン付勢手段の第1方向への付勢力よりも小さな付勢力に設定される一方、前記操作ノブの押圧操作時には、前記メイン付勢手段の第1方向への付勢力に抗して前記ラチェット歯から離脱した前記ポールを、さらに前記ラチェット歯から離脱する第3方向へ付勢して、該ポールを前記ラチェット歯に係脱不能な位置に保持することを特徴とするパーキングブレーキ装置。
  2. 前記メイン付勢手段は、前記軸部に巻着するコイル部を中心に該メイン付勢手段の一端と他端とが、前記ポールから前記リリースロッドにかけて延設され、
    前記メイン付勢手段の一端を前記ポールに係止して、該ポールを前記第1方向へ付勢すると共に、
    前記メイン付勢手段の他端を前記リリースロッドに係止して、該リリースロッドを前記第2方向へ付勢し、
    前記サブ付勢手段は、該サブ付勢手段の一端を、前記ポールの傍らにおける前記操作レバーに係止すると共に、サブ付勢手段の他端を、前記ポールの揺動中心と前記ラチェット歯に係脱する先端との間の位置に係止して、前記ポールの揺動中心と前記サブ付勢手段の一端を結ぶ線を、前記サブ付勢手段の他端が越える前後でトグルを形成し、
    前記サブ付勢手段は、前記操作ノブの非操作時には、前記サブ付勢手段の他端が前記トグルの線を越えない範囲で、前記ポールを前記第1方向へ付勢する一方、前記操作ノブの押圧操作時には、前記サブ付勢手段の他端が前記トグルの線を越えた範囲で、前記ポールを前記第3方向へ付勢することを特徴とする請求項1に記載のパーキングブレーキ装置。
  3. 前記リリースロッドの先端側に、前記操作ノブの押圧操作時は、前記ポールに当接して該ポールを前記ラチェット歯との係合が解除される第3方向へ回動させるメイン解除カムと、前記メイン付勢手段の一端に当接し該一端を前記ポールから離脱させるサブ解除カムとを設けたことを特徴とする請求項2に記載のパーキングブレーキ装置。
  4. ベース部材に操作レバーを起倒可能に枢支し、該操作レバーを引き起こすことにより、ケーブルを引いて制動部に力を伝達し、制動力を発生させるようにしたパーキングブレーキ装置において、
    前記操作レバーを引き起こした際に当該位置に拘束するロック機構と、該ロック機構を前記操作レバーの拘束状態に保持するメイン付勢手段と、該メイン付勢手段の付勢力に抗して前記ロック機構を前記操作レバーの拘束解除状態に変位させるリリース機構とを備え、
    前記ロック機構は、前記ベース部材に連設されたラチェット歯と、前記操作レバーに揺動可能に枢支され、前記ラチェット歯に係脱可能なポールとを有して成り、
    前記リリース機構は、前記操作レバーに配設され、押圧操作により前記ポールを前記ラチェット歯から離脱させる操作ノブと、該操作ノブの押圧操作を前記ポールに伝達するリリースロッドとを有して成り、
    前記メイン付勢手段は、前記リリースロッドの先端側に突設した軸部に巻着する巻きばねであり、前記ポールを前記ラチェット歯に係合する第1方向へ付勢すると共に、前記リリースロッドを、前記操作レバーが拘束解除状態となる前記操作ノブの押圧操作位置から、前記操作レバーが拘束状態となる前記操作ノブの非操作位置に向かう第2方向へ付勢し、
    前記メイン付勢手段とは別に、前記ポールを前記ラチェット歯から離脱する第3方向へ付勢するサブ付勢手段を備え、
    前記サブ付勢手段は、コイル部を中心として一端が前記操作レバーに係止されると共に、他端が前記ポールに係止されて、前記一端と他端とが互いに離隔する方向に付勢する巻きばねであり、前記操作ノブの非操作時において、前記メイン付勢手段の第1方向への付勢力よりも小さな付勢力に設定される一方、前記操作ノブの押圧操作時には、前記メイン付勢手段の第1方向への付勢力に抗して前記ラチェット歯から離脱した前記ポールを、さらに前記ラチェット歯から離脱する第3方向へ付勢して、該ポールを前記ラチェット歯に係脱不能な位置に保持することを特徴とするパーキングブレーキ装置。
  5. 前記メイン付勢手段は、一端を、前記リリースロッドの先端側の傍らにおける操作レバーに係止すると共に、他端を、前記リリースロッド自体に係止して、該リリースロッドを前記第2方向へ付勢し、
    前記リリースロッドの先端側に、該リリースロッドが第2方向へ付勢された状態で前記ポールに当接し、該ポールの先端を前記ラチェット歯に弾発的に係合する第1方向へ付勢するためのポール係合部を設け、
    前記サブ付勢手段は、該サブ付勢手段の一端を、前記ポールの傍らにおける操作レバーに係止すると共に、サブ付勢手段の他端を、前記ポールにおいて前記ラチェット歯に係脱する先端とはその揺動中心を間にした反対側の基端に係止して、
    前記サブ付勢手段は、前記操作ノブの非操作時には、前記ポールを前記リリースロッドのポール係合部に当接する方向へ付勢する一方、前記操作ノブの押圧操作時には、前記メイン付勢手段の第1方向への付勢力に抗して前記ラチェット歯から離脱し、かつ前記リリースロッドのポール係合部からも離脱した前記ポールを、前記第3方向へ付勢することを特徴とする請求項に記載のパーキングブレーキ装置。
  6. 前記リリースロッドの先端側に、前記ポールの揺動する軌跡を含む平面に対して直交する方向への前記ポールの動きを制限するための規制部を形成し、
    前記規制部の先端に前記ポール係合部を設けたことを特徴とする請求項に記載のパーキングブレーキ装置。
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