JP4066835B2 - 積層型ガスセンサ素子の製造方法 - Google Patents

積層型ガスセンサ素子の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,内燃機関の排気系に設置して燃焼制御に利用する積層型ガスセンサ素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
自動車エンジンの排気系に設置して各種のガス濃度を測定し,エンジンの燃焼制御等に利用する積層型ガスセンサ素子として,例えば以下に示すごとき構成の積層型の素子が知られている。
すなわち,固体電解質板と該固体電解質板の一方の面に被測定ガスにさらされる被測定ガス側電極を有し,該被測定ガス側電極は多孔質の拡散抵抗層で被覆され,該拡散抵抗層を被覆するようにガスを遮蔽する緻密な保護層を有する。また,固体電解質板の他の面は基準ガスにさらされる基準電極を有する。
【0003】
上記基準電極は基準ガスを導入した基準ガス室と対面し,該基準ガス室はスペーサを固体電解質板に対し積層して形成される。このスペーサに対しヒータ部が一体的に積層され,かつこのヒータ部は,通電により発熱する発熱体と該発熱体と電気的に導通したリード部,端子部を備えたヒータ基板からなる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−66280号公報
【0005】
【解決しようとする課題】
積層型ガスセンサ素子は,後述する実施例1に記載するように拡散抵抗層,保護層,固体電解質板,スペーサ,ヒータ基板用のグリーンシートを適宜積層して構成した積層体を焼成して作製することができる。
しかしながら,図4に示すごとく,焼成の際に積層型ガスセンサ素子1の側面193,194や素子表面191,192に,欠け,亀裂等の表面欠陥195が発生することがあった。
また,積層型ガスセンサ素子1の側面191,192に反り(図4参照)が生じたり,積層ズレによる段差等が生じることもあった。
【0006】
上記表面欠陥195は,焼成直後は積層型ガスセンサ素子1の動作不良に結びつかない程度の大きさであっても,図5に示すごとく,積層型ガスセンサ素子1のヒータ部18に通電し,ヒータ部18が発熱することで,積層型ガスセンサ素子1の内部に達する例えば図5の符合195に示すような大きな欠陥に成長することがあった。
従って,可能な限り表面欠陥を減らすことが積層型ガスセンサ素子製造の歩留まり向上対策に重要である。
【0007】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,表面欠陥による不良品発生が少ない積層型ガスセンサ素子の製造方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題の解決手段】
第1の発明は,被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するセンサセルを備え,セラミック板を複数枚積層して構成した本体部と,通電により発熱する板状のヒータ部とを一体積層して構成した積層型ガスセンサ素子を製造するにあたり,
本体部形成用グリーンシート及びヒータ部形成用グリーンシートからなる積層体を焼成して積層型ガスセンサ素子となし,
該積層型ガスセンサ素子を支持台に載置するとともに上記積層型ガスセンサ素子における上記支持台と当接する面と反対側の面を1点で支持固定した状態で,少なくとも積層型ガスセンサ素子の長手方向にかかる両側面を研磨することで,表面欠陥を除去することを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法にある(請求項1)。
【0009】
また,第2の発明は,被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するセンサセルを備え,セラミック板を複数枚積層して構成した本体部と,通電により発熱する板状のヒータ部とを一体積層して構成した積層型ガスセンサ素子を製造するにあたり,
本体部形成用グリーンシート及びヒータ部形成用グリーンシートからなる積層体を焼成して積層型ガスセンサ素子となし,
少なくとも積層型ガスセンサ素子の長手方向にかかる両側面とヒータ部側素子表面との間の稜辺を面取りすることで,表面欠陥を除去することを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法にある。
【0010】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
積層型ガスセンサ素子は製造時に大きさ0.03〜0.05mm程度の,小さな欠けや亀裂等からなる表面欠陥が生じることがある。表面欠陥はある程度大きさが小さく,かつ数が少なければ積層型ガスセンサ素子の動作や機能,性能に影響を与えることはない。
【0011】
しかしながら,積層型ガスセンサ素子に一体積層したヒータ部に通電し,発熱させた場合,熱ストレスの影響で,特にヒータ部近傍の表面欠陥は成長して大きくなり,積層型ガスセンサ素子の動作,機能,性能に悪影響を与える大きな欠陥に成長することがある。また,素子の内部に達する欠陥に成長することもある。更に,熱ストレスから新たに表面欠陥が発生するおそれもある。
【0012】
第1及び第2の発明にかかる製造方法は,少なくとも積層型ガスセンサ素子の両側面を研磨し,またはヒータ部側素子表面と両側面との間の稜辺を面取りする。
従って,ヒータ部に近く,該ヒータ部の発熱によって表面欠陥が成長しやすい部分を重点的に研磨することで,ヒータ部近傍の表面欠陥の数を減らし,表面欠陥が成長した結果生じる積層型ガスセンサ素子の不良品を減らすことができる。また,特に第1の発明では,両側面を研磨するため,積層型ガスセンサ素子の形状を均一化して,優れた組み付け精度等を得ることができる。
【0013】
以上,第1及び第2の発明によれば,表面欠陥による不良品が少なくなる積層型ガスセンサ素子の製造方法を提供することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
第1,第2の発明における積層型ガスセンサ素子の両側面とは,積層型ガスセンサ素子の長手方向に沿って伸びた表面で,積層型ガスセンサ素子の積層方向と略垂直となる表面である。
そして,上記両側面と略垂直に交わる表面で,ヒータ部側の面がヒータ部側素子表面となる。後述する図1等に具体的な位置を図示した。
また,両側面の研磨と稜辺の面取りとを共に行うと共に,積層型ガスセンサ素子における他の表面や稜辺を研磨したり面取りすることもできる。
【0015】
第1,第2の発明における積層型ガスセンサ素子としては,酸素濃度を検出する1セル型の酸素センサ素子(限界電流式,酸素濃淡起電力式),自動車エンジン等の内燃機関の排気系において排気ガス中の酸素濃度や未燃ガス濃度を測定することで空燃比を検出する空燃比センサ素子や理論空燃比(λ点)を検出するλセンサ素子,また2セル式のNOxセンサ素子,COセンサ素子,HCセンサ素子等がある。
【0016】
また,第1,第2の発明にかかる製造方法において,積層型ガスセンサ素子の両側面を研磨した後に稜辺を面取りすることが好ましい(実施例2参照)。
両側面を研磨することで,該両側面を略平行に形成することができる。よって稜辺の面取りの際の位置決めの精度を高めることができ,稜辺の研磨が容易となる。
【0017】
また,第1の発明において,両側面の研磨量はそれぞれ0.1〜0.2mmとすることが好ましい。
研磨量が0.1mmより少ないと表面欠陥を十分除去することができず,研磨量が0.2mmより多い場合は,研磨量分の材料費が無駄になるため製造コストが高価となるおそれがある。また,0.2mmより多い場合は,積層型ガスセンサ素子内部の発熱体等(図1,符号181で示した部分)が露出して,損傷するおそれがある。
なお,両側面の研磨量とは,研磨前の側面位置と研磨後の側面位置との差の最大距離で,該最大距離は長手方向に垂直に交わる幅方向に沿って測定した値である。後述する図2や図10にd1として記載した。
【0018】
また,第2の発明で,稜辺を面取りする際の面取り量は0.05〜0.35mmとすることが好ましい。
面取り量が0.05mmより少ないと,稜辺を十分に面取りすることができず,ヒータ部の熱ストレスから生じる応力を緩和し難く,表面欠陥の成長を十分防止できなくなるおそれがある。
【0019】
面取り量が0.35mmより多い場合は,面取り量分の材料費が無駄となるため,製造コストが高価となるおそれがある。また,積層型ガスセンサ素子内部の発熱体等(図1,符号181で示した部分)が露出して,損傷するおそれがある。
なお,稜辺の面取り量とは,面取り後のヒータ部側素子表面の端部位置と,面取り前の側面位置との間の差の最大距離で,該最大距離は長手方向に垂直に交わる幅方向に沿って測定した値であり,後述する図2にd2として記載した。
【0020】
また,上記積層型ガスセンサ素子は,該積層型ガスセンサ素子をそれぞれ実質的に1点で支持固定する複数の押さえ部により支持固定されている積層型ガスセンサ素子の製造方法がある。
また,第1の発明で,上記積層型ガスセンサ素子の長手方向の両側面を研磨するにあたり,
2枚を平行に配置して円盤中心で回転する側面研磨用円盤砥石を準備し,
上記2枚の側面研磨用円盤砥石の間に上記積層型ガスセンサ素子を導入することで,両側面を同時に研磨することが好ましい(請求項)。
これにより,両側面を同時に研磨することができ,研磨時間の短縮や研磨作業の効率化を図ることができる。
【0021】
また,2枚の側面研磨用円盤砥石の間に研削液(例えば純水等)を注入することで,2枚の側面研磨用円盤砥石間に上記研削液を滞留させることが好ましい。これにより,研削液の消費量を抑制できて,製作コスト削減を図ることができる。なお,研削液を充分滞留させるために,上記側面研磨用円盤砥石の向かい合う面には,研削液用滞留用ポケットを設けることが好ましい(図13参照)。
【0022】
また,第1の発明で,上記2枚の側面研磨用円盤砥石の間に上記積層型ガスセンサ素子を導入する際は,
上記積層型ガスセンサ素子を1点で支持固定して導入することが好ましい(請求項)。
積層型ガスセンサ素子にそりや曲がり等がある状態で,側面研磨用円盤砥石の間に積層型ガスセンサ素子を導入した場合は,無理な力が加わって割れやすくなる。
積層型ガスセンサ素子がある程度自由に動くことができるように,特に長手方向と直交する幅方向にある程度自由に動くことができるように1点支持により固定して,2枚の側面研磨用円盤砥石の導入することで,側面研磨用円盤砥石の間における積層型ガスセンサ素子の自由度を確保することができ,無理な力が素子に加わって割れる等の問題が生じ難くなる。
【0023】
また,第1の発明で,上記2枚の側面研磨用円盤砥石の間に上記積層型ガスセンサ素子を導入する際には,
上記積層型ガスセンサ素子を支持固定する保持具を用いて行うと共に上記保持具は,上記積層型ガスセンサ素子と直接接触する部分が弾性体からなることが好ましい(請求項)。
これにより,積層型ガスセンサ素子の表面上に保持具による損傷を生じ難くすることができる。また,両側面の研磨中にガスセンサ素子の自由度を確保することができる。なお,上記弾性体としては,樹脂やゴム,ウレタンゴム等を使用することができる。
【0024】
また,上記弾性体の形状は,後述する図7に示すごとく,円柱状が好ましい。この形状は加工コストが安価であり,積層型ガスセンサ素子と接触する部分を円柱の円形の端面とすることができる。円形の端面によるあたりは,端面が対称かつ方向性がないため,余分な力が加わらなくて好適である。
【0025】
また,第1の発明で,上記2枚の側面研磨用円盤砥石の間に上記積層型ガスセンサ素子を導入する際は,
上記積層型ガスセンサ素子の上記センサセルが存在する側の長手方向の先端部から導入することが好ましい(請求項)。
センサセルを備えた積層型ガスセンサ素子は,後述する実施例1に示すように,センサセルを構成する電極を覆う拡散抵抗層や緻密保護層を有することが多い。従って,拡散抵抗層や緻密保護層の存在分,センサセル側の先端部は厚みがあり,より機械的強度が高い。
このように機械的強度の高い方向から積層型ガスセンサ素子を導入することで,挿入時に素子に加わる圧力や衝撃による素子割れを防止することができる。
【0026】
また,第2の発明で,上記積層型ガスセンサ素子の稜辺を面取りするにあたり,
円盤中心で回転する稜辺面取用円盤砥石を準備し,
上記稜辺面取用円盤砥石の円盤面に上記積層型ガスセンサ素子の稜辺を押し当てて,稜辺を面取りすることが好ましい。
これにより,稜辺を効率よく面取りすることができる。
また,上記稜辺面取用円盤砥石は,後述する図6に示すごとく,2枚を隣接配置して用いることが好ましい。これにより,二つの積層型ガスセンサ素子を同時に面取りできる。
【0027】
また,第2の発明で,上記積層型ガスセンサ素子の稜辺を面取りするにあたり,
上記稜辺面取用円盤砥石の回転方向に対し,上記積層型ガスセンサ素子の長手方向が平行となるように押し当てて,稜辺を面取りすることが好ましい。
仮に押し当てる方向が平行でなかった場合は,面取りはできてもチッピングの発生が著しく,不良素子となるおそれがあった。
本例は積層型ガスセンサ素子の長手方向が稜辺面取用円盤砥石の回転方向と平行であるため,チッピングの発生を抑制することができる。
なお,チッピングとは素子長手方向に対して垂直方向に発生する表面欠陥をさし,特に0.03mm以上の欠陥はヒータ部通電時に積層型ガスセンサ素子の動作機能,性能に悪影響を与える大きな欠陥に成長する。
【0028】
また,第2の発明で,上記稜辺を上記稜辺面取用円盤砥石に押し当てる位置を変えながら,上記積層型ガスセンサ素子の稜辺を面取りすることが好ましい。
【0029】
押し当てる位置を変えながら面取りを行う点について説明すると,このことは,稜辺面取用円盤砥石に稜辺を押し当てて面取りを始め,その後一度稜辺を砥石から離して,再び最初に押し当てた位置とは違う位置に押し当てて面取りを行うことを示している。
【0030】
ところで,円盤砥石の回転方法として,回転数一定型(=角速度一定型)と周速一定型(=線速度一定型)とがある。
回転数一定型は,円盤砥石を回転させるに用いるモーターの構造をシンプルとすることができるが,円盤砥石のどの位置に稜辺を押し上てるかによって,押し当てる時間を変更する必要がある(円盤砥石の円盤中心からの距離に応じて定まる)。
同じ量の面取りを行う場合,稜辺を円盤砥石の内側(円盤中心に近い位置)に押し当てる場合は押し当て時間を長くする必要があり,外側(円盤中心から遠い位置)は押し当て時間を短くする必要がある。角速度一定の場合は,内周側の周速が外周側より遅いためである。
【0031】
従って,製造工程管理や作業効率の観点から,各積層型ガスセンサ素子の稜辺研磨に要する時間を均一としたい場合,全ての積層型ガスセンサ素子の稜辺を円盤砥石の同じ位置(円盤中心からの距離が等しい位置)で行うと,円盤砥石が局部的に磨り減って,円盤砥石の寿命が短くなるおそれがある。
このため,稜辺研磨を円盤砥石の同じ場所に積層型ガスセンサ素子を一度だけ押し当てて行うのではなく,円盤砥石の異なる複数の位置(円盤中心からの距離が異なる位置)に積層型ガスセンサ素子を何度か押し当てて稜辺研磨を行うことで,各積層型ガスセンサ素子の稜辺研磨にかかる時間を略均一とすることができる。
【0032】
これにより,1本の積層型ガスセンサ素子の稜辺の面取りに要する加工時間を均一として,積層型ガスセンサ素子製造にかかる加工サイクルを一定とすることができる。更に,稜辺面取用円盤砥石の局部使用を回避して砥石寿命を長くすることができる。
【0033】
また,第2の発明で,上記積層型ガスセンサ素子の稜辺を面取りするにあたり,
上記稜辺を上記稜辺面取用円盤砥石に押し当てる位置が円盤中心に近い内周側の場合は押し当てる時間を長く,
上記稜辺を上記稜辺面取用円盤砥石に押し当てる位置が円盤中心から遠い外周側の場合は押し当てる時間を短くして,稜辺を面取りすることが好ましい。
ここでは稜辺面取用円盤砥石に押し当てる位置に応じて,押し当てる時間を変更するが,円盤の内周側に押し当てる場合は時間を長く,外周側に押し当てる場合は時間を短くする。
これにより,稜辺面取用円盤砥石を回転数一定型(=角速度一定型)とすることができ,該円盤砥石を回転させるモーターの構造をシンプルとすることができる。
【0034】
また,第2の発明で,上記稜辺面取用円盤砥石の角速度は,円盤中心に近い内周側を高速,円盤中心から遠い外周側を低速として,稜辺を面取りすることが好ましい。
内周側の角速度を高速に,外周側の角速度を低速とすることで,稜辺面取用円盤砥石を周速一定型(=線速度一定型)で回転させることができる。このような回転を実現する際は,可変(インバーター)モーターが必要となるが,稜辺面取用円盤砥石のどの位置に積層型ガスセンサ素子を押し当てても同じ時間で同じ量の面取りが行えるため,稜辺面取用円盤砥石の局部使用を回避して砥石寿命を長くすることができると共に,1本の積層型ガスセンサ素子の稜辺の面取りに要する加工時間を均一として,積層型ガスセンサ素子製造にかかる加工サイクルを一定とすることができる。
【0035】
また,第2の発明で,上記積層型ガスセンサ素子の稜辺を上記稜辺面取用円盤砥石に押し当てる際は,上記積層型ガスセンサ素子を素子長手方向に揺動させつつ押し当てて,稜辺を面取りすることが好ましい。
これにより,積層型ガスセンサ素子の表面が反っている場合に,稜辺の面取りを安定して行うことができる。
【0036】
また,第2の発明で,上記積層型ガスセンサ素子の稜辺を面取りするにあたり,
一方の稜辺を上記稜辺面取用円盤砥石に押し当てて面取りした後,上記積層型ガスセンサ素子を長手方向で反転し,他方の稜辺を上記稜辺面取用円盤砥石に押し当てて面取りすることが好ましい。
稜辺は2箇所あるが,これらの面取りを素子を持ち変えることなく行うことが出来るため,製造工程の短縮化につながる。
【0037】
また,第1,第2の発明における,上記表面欠陥を除去した後,上記両側面及び上記稜辺を研磨して形成した研磨面を画像認識装置を用いて所定の寸法を満たしているか否かを検査し,次いで各研磨の際に生じたチッピングの有無を検査し,上記ヒータ部に通電して目視による表面欠陥成長の有無を検査し,最後に積層型ガスセンサ素子の絶縁抵抗の大小を検査し,各検査において良品及び不良品の選別を行うことが好ましい。
【0038】
以上の検査を経て,表面欠陥による不良品が少ない積層型ガスセンサ素子を選別することができる。よって,この検査方法を実施した積層型ガスセンサ素子の製造方法は歩留まりの高い優れた製造方法である。
【0039】
【実施例】
以下に,図面を用いて本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
本例は,図1〜図5に示すごとく,被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するセンサセル100を備え,セラミック板を複数枚積層して構成した本体部10と,通電により発熱する板状のヒータ部18とを一体積層して構成した積層型ガスセンサ素子1を製造する方法について説明する。
【0040】
すなわち,本体部形成用グリーンシート及びヒータ部形成用グリーンシートからなる積層体を焼成して積層型ガスセンサ素子1となし,少なくとも積層型ガスセンサ素子1の長手方向にかかる両側面193,194を研磨すると共に上記両側面193,194とヒータ部側素子表面191との間の稜辺196を面取りして研磨することで,表面欠陥195を除去する。
【0041】
以下,詳細に説明する。
本例にかかる積層型ガスセンサ素子1は,被測定ガス中の酸素を濃度を測る限界電流式の素子である。
図1,図3に示すごとく,固体電解質板11と基準ガス室形成用のスペーサ15とヒータ部18とを積層して構成した積層型ガスセンサ素子1であって,固体電解質板11の一方の面には被測定ガス側電極121と,該電極121と導通するリード部122及び外部端子123を有する。
被測定ガス側電極121は多孔質で通気性を備えた拡散抵抗層141で覆われ,該拡散抵抗層141は通気性が殆どない緻密保護層142で覆われる。
また,図1の符合109がセンサセル100を設けた側の長手方向の先端部である。
【0042】
固体電解質板11の他方の面は基準電極131と該電極131と導通したリード部132及び内部端子133を有する。内部端子133はスルーホール134を通じて外部端子123と隣接する基準側外部端子136と導通する。
基準電極131はスペーサー15にて形成された基準ガス室150と対面し,基準ガスにさらされる。
上記スペーサー15は溝部を備えた柱形状で,この溝部が固体電解質板11と合わさって基準ガス室150を形成する。基準ガス室150は被測定ガスの雰囲気と隔絶され,開口部151から大気を導入可能である。
仮に基準ガス室150に素子外部の雰囲気が混じった場合,積層型ガスセンサ素子1は正確に酸素濃度を測定できなくなる。
【0043】
上記ヒータ部18は,ヒータ基板185と該ヒータ基板185に設けた通電により発熱する発熱体181,該発熱体181と導通するよう構成したヒータリード部182,またヒータ基板185に設けたスルーホール180を介して発熱体181を設けた側と反対の面であり積層型ガスセンサ素子1の外部に露出する面に設けたヒータ端子183とからなる。
【0044】
本例の積層型ガスセンサ素子1の製造方法について説明する。
すなわち,アルミナ粉末,安定化剤のイットリアを含有するジルコニア粉末からなるペーストから固体電解質板11用のジルコニアグリーンシートを作製した。
上記ジルコニアグリーンシートの表面に電極121,131,リード部122,132,外部端子123,136,内部端子133用の印刷部を設けた。この印刷部は白金ペーストからなる。
【0045】
アルミナ粉末を含有するアルミナペーストから,射出成形により,基準ガス室150用の溝部を設けたスペーサ15用の成形体を作製した。
また,ヒータ基板185用のアルミナグリーンシートを上記アルミナペーストより作製し,その表面に発熱体181,リード部182,ヒータ端子183用の印刷部を白金ペーストを用いて形成した。
また,拡散抵抗層141や緻密保護層142用の小型なアルミナグリーンシートを準備した。
【0046】
各グリーンシートを図3に示す順序で積層圧着して積層体となし,該積層体を焼成して積層型ガスセンサ素子1を得た。
焼成直後の積層型ガスセンサ素子1の状態は図4に記載した。
このように各部に表面欠陥195が生じており,また側面193,194は若干内向きに反りが生じていた。ここに表面欠陥195とは,微小な割れ,欠け,ひび,亀裂等で大きさは0.03mm程度と小さい。
【0047】
図1に示すごとく,本例の積層型ガスセンサ素子1は,略直方体形状である。同図はヒータ部18の側の素子表面191を上向きとした状態の斜視図である。そして積層型ガスセンサ素子1の長手方向の側面が符合193,194であり,符合192が積層型ガスセンサ素子1の本体部10の側の素子表面である。
【0048】
図2は積層型ガスセンサ素子1を積層方向かつ両側面193,194を横断するように切断した断面の外側形状のみを示した図であり,破線が研磨前,実線が研磨後の形状である。
このように,側面193,194と素子表面191との間の稜辺196を面取りして研磨して,また側面193,194を研磨して,両側面間を略平行とした。研磨の順序は,まず側面193,194を研磨した後に,稜辺196の面取りと研磨を行った。
また,側面193における研磨量d1は0.15mm,側面193と素子表面191との間の稜辺196における研磨量d2は0.2mm,またd3は0.2mmとした。
【0049】
両側面193,194の研磨量d1とは,研磨前の側面位置s0と研磨後の側面位置s1と差の最大距離で,該最大距離は長手方向に垂直に交わる幅方向に沿って測定した値である。
また,本例では,積層型ガスセンサ素子の両側面193,194を研磨した後に稜辺196を研磨する。研磨により両側面193,194をより確実に平行とすることができ,稜辺196の面取りの際の位置決めの精度を高め,稜辺196の研磨が容易となる。
稜辺196の研磨量とは,研磨後のヒータ部側素子表面191の端部位置s3と,研磨前の側面位置s4との間の最大距離で,該最大距離は長手方向に垂直に交わる幅方向に沿って測定した値である。なお,本例は側面193,194を先に研磨しているため,s1=s4である。
【0050】
本例にかかる研磨を行った積層型ガスセンサ素子の不良品率について以下に示すように測定した。
すなわち,図1〜図3に示す積層型ガスセンサ素子1を上記の方法で製造し,その後,両側面193,194と稜辺196を後述する実施例2に示す研磨装置を用いて研磨した。
その後,図5に示すごとく,電源と電圧計を備えた電源回路187からヒータ部18にヒータ端子部183やヒータリード部182を介して14.5Vの電圧を1分間印加して,発熱させた。
通電を終えた後,積層型ガスセンサ素子1の表面を観察したが,微小な割れ,欠け,ひび,亀裂の進展は見られなかった。
【0051】
また,上記と同じ方法で作製した積層型ガスセンサ素子を研磨しない状態で,上記と同じ条件でヒータ部に通電した。
その結果,研磨しなかった積層型ガスセンサ素子は,ヒータ部素子表面上の幅方向において横断亀裂が発生した。
【0052】
次に,研磨した素子,研磨しなかった素子の性能を,ヒータ部発熱体の抵抗測定で評価した。その結果,研磨した積層型ガスセンサ素子は所定の抵抗値を有し,研磨しなかった素子は抵抗値が無限大であることが分かった。つまり研磨した素子と比較して研磨しなかった素子は発熱体断線が生じていることが分かった。
【0053】
本例にかかる作用効果について説明する。
積層型ガスセンサ素子1に一体積層したヒータ部18に通電し,発熱させた場合,熱ストレスの影響で,特にヒータ部18近傍の表面欠陥195は成長して大きくなり,積層型ガスセンサ素子1の動作,機能,性能に悪影響を与え,素子の内部にまで到達する大きな欠陥に成長することがある(図5の符合197参照)。また,図4と図5に模式図で示したように表面欠陥195の数も増大することがある。
【0054】
本例にかかる製造方法では,少なくとも積層型ガスセンサ素子1の両側面193,194を研磨し,またヒータ部18の側の素子表面191と両側面193,194との間の稜辺196を面取りして研磨する。
【0055】
すなわち,ヒータ部18に近く,ヒータ部18の発熱によって表面欠陥195が成長しやすい部分を重点的に研磨することで,ヒータ部18近傍の表面欠陥195の数を減らし,表面欠陥195が成長した結果生じる積層型ガスセンサ素子1の不良品を減らすことができる。また,当初から存在する表面欠陥195をある程度研磨によって除去することができるため,ヒータ部18の発熱により新たに生じる表面欠陥が加わっても,従来よりは表面欠陥の少ない積層型ガスセンサ素子1を得ることができる。
また,本例では,特に稜辺196を面取りして研磨することで,ヒータ部18の熱ストレスから生じる応力を緩和して,表面欠陥195を成長し難くすることができる。
【0056】
以上,本例によれば,表面欠陥による不良品が少なくなる積層型ガスセンサ素子の製造方法を提供することができる。
【0057】
(実施例2)
本例は,実施例1に記載した研磨を行う研磨装置3について説明する。
図6に示すごとく,研磨装置3は,積層型ガスセンサ素子1をクランプ(図示略)に搭載するローダ部32と,両側面の研磨を行う側面研磨部33と,クランプから両側面の研磨を終えた積層型ガスセンサ素子1を外すアンローダ部34と,稜辺を面取りする稜辺面取部35とロボットアーム311〜313を有する。
【0058】
側面研磨部33には,水平方向と直交して側面研磨用円盤砥石331,333を2枚立設し,2枚の側面研磨用円盤砥石331,333の円盤面は向かい合って平行となるよう配列する(図9参照)。また,側面研磨用円盤砥石331,333は円盤中心を貫通する回転軸332,334において,同図に示す矢線aの方向に回転するよう構成する。また,積層型ガスセンサ素子1はローダ部32の方向から導入されるが,素子の導入方向と矢線aの方向は逆向きとなる。
【0059】
稜辺面取部35には,稜片面取用円盤砥石351,352が円盤面を水平に向けて2つ並べて設置され,該稜片面取用円盤砥石351,352は円盤中心を貫通する回転軸において回転するよう構成する。回転方向は双方ともに反時計回りで図6に矢線bで記載した。
【0060】
上記研磨装置3の作動について図6〜図16を用いて説明する。
パレット300から未研磨の積層型ガスセンサ素子1をロボットアーム311によってローダ部32に移送し,ここで積層型ガスセンサ素子1をクランプ(図示略)に挟み込んだ。
続いて,上記クランプで保持した積層型ガスセンサ素子1をセンサセルを設けた側の先端部(図1に示す109)から,側面研磨部33における2枚の側面研磨用円盤砥石331,333の間に導入し,該側面研磨用円盤砥石331,333の間を通過して,両側面を同時に研磨した。
側面研磨部33を横から見た状態を図7に,クランプ431で保持された積層型ガスセンサ素子1を側面研磨用円盤砥石331,333の間に導入する状態を図9,図11,図12に記載した。
【0061】
側面研磨部33は,図7に示すごとく,積層型ガスセンサ素子1の保持具となるクランプ431と,クランプ431駆動用のシリンダ433及びクランプ431の根元を収納する収納筒434と側面研磨用円盤砥石331,333を設置して研磨を行う研磨台とからなる。
クランプ431は,図9に示すごとく,積層型ガスセンサ素子1の先端部109を支持固定する押さえ部435と支持台436とを備え,押さえ部435において積層型ガスセンサ素子1と直接接触する部分はゴムよりなる円柱型の当接部437である。
また,図7に示すごとく,当接部437は押さえ部435に1つ,支持台436に3つ設ける。
【0062】
上記積層型ガスセンサ素子1と上記当接部437との接触面積は非常に狭く,径が3.5mm程度,面積で9.6mm2程度で実質的に一点固定によって積層型ガスセンサ素子1が支持固定される。
なお,図8に示すごとく,当接部437を設けず,押さえ部435や支持台436で,積層型ガスセンサ素子1と直接接触する部分を弾力性のあるゴム材料438で形成してもよい。
【0063】
また,積層型ガスセンサ素子1を側面研磨用円盤砥石331,332との間に導入する際は,図11に示すごとく,砥石331,332の径Rの範囲内で行う。なお,砥石331,332(図11で砥石332の記載は省略した)の中心Oと支持台436の表面との距離dは55mm,砥石331,332の径Rは200mmである。
【0064】
そして,図12に示すごとく,側面研磨用円盤砥石331,332の外側端部338はテーパー加工されており,積層型ガスセンサ素子1を導入しやすく構成されている。
また,図13に示すごとく,側面研磨用円盤砥石331,332が向かい合う円盤面330は研削液用滞留用ポケット339を構成する凹部を有する。
すなわち,側面を研磨する間は,2枚の側面研磨用円盤砥石331,332の間に研削液3350(例えば純水等)を注入ノズル335を用いて注入する。
上記研削液滞留用ポケット339を設けることで,注入した研削液3350がこの凹部に溜まって,該研削液3350の消費量を抑制できて,積層型ガスセンサ素子1の製作コスト削減効果を得ることができる。
【0065】
また,上記側面研磨用円盤砥石331,332は,上記側面を研磨する場合,図8に示すごとく,図面で奥側から手前に向かって円盤砥石331,332を回転させることで,積層型ガスセンサ素子1の素子表面192,すなわち上側から押さえるように回転,ダウンカットする。これにより,積層型ガスセンサ素子1のワーク浮き不具合が回避できる。
【0066】
この側面研磨部3において,ガスセンサ素子1の両側面193,194が図10に示す破線c1およびc2に達するまで研磨する。なお,同図に示すように焼成直後の積層型ガスセンサ素子1は側面193,194に反りが生じていることが多い。
【0067】
その後,ロボットアーム312,313を用いて,アンローダ部34において,クランプ431から側面研磨を終えた積層型ガスセンサ素子1を外して,上記アンローダ部34に仮置きした。ここから積層型ガスセンサ素子1を稜辺面取部55に移送して,面取りする。
【0068】
上記稜辺面取部35は,図14〜図19に示すごとく,支持台450の上に稜片面取用円盤砥石351(または352)を回転可能に固定する架台452と,稜片面取用円盤砥石351(または352)の周囲に,研磨時に研磨屑や水が周囲に飛び散らないように設けたガード部451と研磨の際に研削液4530(純水など)を供給するホース453とからなる。
【0069】
そして,図14に示すごとく,ロボットアーム312(または313)が積層型ガスセンサ素子1をつかんで稜辺面取部35に移送し,稜辺196を稜片面取用円盤砥石351(または352)に対し45°の角度で傾けて押し当てて破線C3に達するまで面取りを行った。また稜辺196の押し当ては片方づつ行った。
また,ロボットアーム312と313の先端は積層型ガスセンサ素子1を保持するためのチャック411を備え,積層型ガスセンサ素子1を保持する際の圧力をチャックバネ412において調整する。
【0070】
ここに,積層型ガスセンサ素子1の稜辺196の面取りの具体的手順について説明する。
図14,図15に示すごとく,稜辺面取用円盤砥石351を同心円状に(中心は回転中心O)外側から順に(1),(2)〜(15),(16)の16の環状のセクターに分割する。本例にかかる稜辺面取用円盤砥石351を回転させるモーターは普通のモーターであり,稜辺面取用円盤砥石351は回転数一定型(=角速度一定)に回される。そのため,最内周の(16)は線速度が遅く,最外周の(1)は線速度が速く,(16)と(1)とに対し同じ時間だけ稜辺196を押し当てた場合,(1)に押し当てたほうがより多く削れてしまう。
【0071】
従って,本例では,最初に3秒,(1)の部分に稜辺196を押し当てた後,一度稜辺196を円盤砥石351から離して,図14に示した矢線rの方向にロボットアーム312(または313)を回転させることで,積層型ガスセンサ素子1を長手方向で反転して,他方の稜辺196を円盤砥石351の(2)の部分に3.2秒押し当てた。
その後,(3)・・・・・(16)という順序で時間を0.2秒づつ短くしながら,最後の(16)では6秒押し当てて各稜辺196を研磨して,積層型ガスセンサ素子1の2つの稜辺196の研磨を終えた。
【0072】
また,図19は,稜辺196の面取りの状態を円盤面側からみた状態である。そして,同図に示すごとく,円盤砥石351は矢線に示すように反時計回りに回転し,この回転方向に対し積層型ガスセンサ素子1の長手方向が平行となるように押し当てて面取りする。
また,図17は,稜辺196の面取りの状態を側面からみた状態である。そして,図18(a),(b)に示すごとく,稜辺196面取りの際は,素子長手方向に揺動させながら行う。
【0073】
二つの稜辺の面取りを終えた後,上記積層型ガスセンサ素子1は,ロボットアーム312,313に保持された状態で,再びアンローダ部34に運ばれる。ここでロボットアーム311に渡され,該ロボットアーム311はパレット300の元の場所に積層型ガスセンサ素子1を返却する。
【0074】
側面193,194の研磨において,研磨前の積層型ガスセンサ素子1は,図10に示すごとく,平均の幅K1が4.8mmであったものが,研磨後の平均の幅K2は4.5から4.6mmとなった。使用した側面研磨用円盤砥石331,332はダイヤ#500メタルで,側面研磨用円盤砥石331,332の直径は200mm,砥石幅は3.0mmである。
また回転数は3000RPMで積層型ガスセンサ素子1に対するクランプ荷重は49N,側面研磨用円盤砥石331,332に対する積層型ガスセンサ素子1の導入速度は20mm/sである。
【0075】
また,上記稜辺196の面取りにおいて,図16に示すごとく面取り量d2は0.05〜0.25mm,使用した稜片面取用円盤砥石351,352はダイヤモンドクロス#1200,回転数は360RPMとした。積層型ガスセンサ素子1を稜片面取用円盤砥石351,352に押し付ける荷重は19.8Nで,押し付ける時間,すなわち面取り時間は3〜6秒とした。
本例にかかる研磨装置3と上述した研磨方法に従って積層型ガスセンサ素子1を研磨することで,実施例1にかかる作用効果を得ることができた(実施例1参照)。
【0076】
更に,本例にかかる研磨装置3及び研磨方法では,稜辺126の面取りの際に,稜辺面取用円盤砥石351,352の異なる複数の位置(円盤中心Oからの距離が異なる位置)に積層型ガスセンサ素子1を何度か押し当てて稜辺研磨を行うことで,各積層型ガスセンサ素子1の稜辺研磨にかかる時間を略均一とすることができる。
【0077】
これにより,1本の積層型ガスセンサ素子1の稜辺196の面取りに要する加工時間を均一として,積層型ガスセンサ素子製造にかかる加工サイクルを一定とすることができる。更に,稜辺面取用円盤砥石351,352の局部使用を回避して砥石寿命を長くすることができる。
【0078】
(実施例3)
本例は,実施例1や2に示す方法による研磨を終えた後の積層型ガスセンサ素子に対して行う諸検査の工程について説明する。
すなわち,表面欠陥を除去した後,(1)両側面及び稜辺を研磨により形成された研磨面を画像認識装置を用いて所定の寸法を満たしているか否かを検査した。
(2)各研磨の際に生じたチッピングの有無を検査した。
(3)上記ヒータ部に通電して目視による表面欠陥成長の有無を検査した。
(4)積層型ガスセンサ素子の絶縁抵抗の大小を検査した。
そして,各検査において不良品を除去して,良品の積層型ガスセンサ素子を選別した。
【0079】
(1),(2)にかかる検査について説明する。
CCD(電荷結合デバイス)を用いた画像認識装置を用いて,積層型ガスセンサ素子1の研磨面に照明を当てて反射光を画像として取り込んだ。この検査において,積層型ガスセンサ素子の寸法およびチッピング寸法が規格を満たしているか否かを判定する。
チッピングが生じた積層型ガスセンサ素子は不良品であり,生じていない良品だけを選別した。
【0080】
(3)にかかる検査において,前述した図5に示すごとく,ヒータ端子に電源を接続して,14.5Vの直流電流を印加した。これによりヒータ部は発熱し,積層型ガスセンサ素子に熱ストレスが加わる。この熱ストレスによって割れやクラック等の表面欠陥が成長したか,また新たな表面欠陥が発生したか否かを作業員が目視で観察し,良品だけを選別した。
【0081】
(4)にかかる検査において,積層型ガスセンサ素子の絶縁抵抗を,次の方法で測定する。
すなわち,積層型ガスセンサ素子をアルコールに浸した状態で,ヒータ端子に500Vを印加した。仮にヒータ部近傍にクラック等が存在すれば,そこから素子内部にアルコールが浸入し,絶縁抵抗が低下する。従って,ヒータ端子とアルコールとの間に流れる電流を測定することで,積層型ガスセンサ素子の絶縁性について評価して,良品を選別できた。
以上の4つの検査工程を経て,表面欠陥による不良の少ない積層型ガスセンサ素子を選別することができる。
よって,この検査方法を実施した積層型ガスセンサ素子の製造方法は歩留まりの高い優れた製造方法である。
【0082】
絶縁抵抗が低下した積層型ガスセンサ素子は,図3に記載した基準ガス室150の気密性が悪く,基準ガス中の濃度が安定しないため,被測定ガスの正確なガス濃度の測定がしずらく,高精度な測定に利用困難な素子となってしまうおそれがある。
特に自動車エンジンの排気管に設置して,排気ガス中の酸素濃度や,エンジンの空燃比,λ点を測定してエンジンの燃焼制御を行う際に用いる積層型ガスセンサ素子は,排気ガス中の大気汚染物質をより低減するために高精度が要求される。実施例1〜3にかかる製造方法を経て作製した素子は高精度な積層型ガスセンサ素子を作製する方法として適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における,積層型ガスセンサ素子の斜視図。
【図2】実施例1における,積層型ガスセンサ素子の断面寸法説明図。
【図3】実施例1における,積層型ガスセンサ素子の斜視展開図。
【図4】実施例1における,表面欠陥が生じ,未研磨で焼成直後の状態を示す積層型ガスセンサ素子の説明図。
【図5】実施例1における,ヒータ部に通電して表面欠陥が成長した状態を示す積層型ガスセンサ素子の説明図。
【図6】実施例2における,研磨装置の説明図。
【図7】実施例2における,側面研磨装置の説明図。
【図8】実施例2における,他の側面研磨装置の説明図。
【図9】実施例2における,側面研磨の状態を示す説明図。
【図10】実施例2における,側面研磨による研磨量の説明図。
【図11】実施例2における,側面研磨用円盤砥石と積層型ガスセンサ素子導入時の位置関係を示す説明図。
【図12】実施例2における,側面研磨用円盤砥石の外側端部を示す説明図。
【図13】実施例2における,2枚の側面研磨用円盤砥石の間に研削液を注入した状態にかかる説明図。
【図14】実施例2における,稜辺面取装置の説明図。
【図15】実施例2における,稜辺面取用円盤砥石の平面説明図。
【図16】実施例2における,稜辺面取による面取量の説明図。
【図17】実施例2における,稜辺の面取りの状態を側面からみた説明図。
【図18】実施例2における,積層型ガスセンサ素子を揺動させる状態にかかる説明図。
【図19】実施例2における,稜辺の面取りの状態を円盤面側からみた説明図。
【符号の説明】
1...積層型ガスセンサ素子,
10...センサセル,
18...ヒータ部,
191...素子表面,
193,194...側面,
196...稜辺,
195...表面欠陥,
331,332...側面研磨用円盤砥石,
351,35...稜辺面取用円盤砥石,

Claims (5)

  1. 被測定ガス中の特定ガス濃度を測定するセンサセルを備え,セラミック板を複数枚積層して構成した本体部と,通電により発熱する板状のヒータ部とを一体積層して構成した積層型ガスセンサ素子を製造するにあたり,
    本体部形成用グリーンシート及びヒータ部形成用グリーンシートからなる積層体を焼成して積層型ガスセンサ素子となし,
    該積層型ガスセンサ素子を支持台に載置するとともに上記積層型ガスセンサ素子における上記支持台と当接する面と反対側の面を1点で支持固定した状態で,少なくとも積層型ガスセンサ素子の長手方向にかかる両側面を研磨することで,表面欠陥を除去することを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法。
  2. 請求項1において,上記積層型ガスセンサ素子の長手方向の両側面を研磨するにあたり,
    2枚を平行に配置して円盤中心で回転する側面研磨用円盤砥石を準備し,
    上記2枚の側面研磨用円盤砥石の間に上記積層型ガスセンサ素子を導入することで,両側面を同時に研磨することを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法。
  3. 請求項2において,上記2枚の側面研磨用円盤砥石の間に上記積層型ガスセンサ素子を導入する際は,
    上記積層型ガスセンサ素子を1点で支持固定して導入することを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法。
  4. 請求項2又は3において,上記2枚の側面研磨用円盤砥石の間に上記積層型ガスセンサ素子を導入する際には,
    上記積層型ガスセンサ素子を支持固定する保持具を用いて行うと共に上記保持具は,上記積層型ガスセンサ素子と直接接触する部分が弾性体からなることを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法。
  5. 請求項2〜4のいずれか一項において,上記2枚の側面研磨用円盤砥石の間に上記積層型ガスセンサ素子を導入する際は,
    上記積層型ガスセンサ素子の上記センサセルが存在する側の長手方向の先端部から導入することを特徴とする積層型ガスセンサ素子の製造方法。
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