JP4060222B2 - 薬液容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスチック製の薬液容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
アミノ酸輸液のように酸化による変質を生じ易い薬液は、高い酸素バリア性を有する薬液容器に収容することが求められる。そこで、輸液バッグ等の本体に高酸素バリア性のフィルムを用いることが種々検討されているが、薬液容器の容器本体だけでなく、薬液等の注入、排出または採取の用に供する薬液容器の口部材においても、高い酸素バリア性が必要となる。
【0003】
口部材に高い酸素バリア性を付与する手段として、公知のエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)を使用することが検討されている。EVOHは酸素バリア性に優れるだけでなく、射出成形が容易で、安定性が良好であり、しかも溶出物をほとんど生じないという利点を備えている。しかし、その一方で、EVOHは他のプラスチックとの溶着性が十分ではなく、親水性が高く、しかも水分の接触によって酸素バリア性に著しい低下を生じるという欠点がある。
【0004】
特許文献1は、容器本体の開口部に取り付ける中空の筒状栓体(筒状部材)として、筒状部の一部にガスバリア性を有する材料からなる層(以下、「ガスバリア層」という。)を有するものを開示しており(請求項1)、ガスバリア性を有する材料としてEVOHを例示している(段落〔0014〕)。
しかしながら、特許文献1の請求項3には、ガスバリア層を最内層とする筒状部材が記載されており、同文献の請求項4には、ガスバリア層を筒状部材の中間層とするものの、他の層との継ぎ目を内周面または開口端に露出させた筒状部材が挙げられている(図1、2および4)。これらのことから明らかなように、特許文献1においては、薬液容器の内容物との接触によってEVOHのガスバリア性が著しく低下することや、ガスバリア層と薬液容器の内容液との接触を防止することについて、何らの考慮もなされていない。
【0005】
これに対し、特許文献2に記載の容器用抽出部材(口部材)では、ガスバリア樹脂中間層(以下、「ガスバリア層」という。)の吸湿によるバリア性の低下、剥離等を防止する目的で、ガスバリア層と薬液容器の内容液との不要な接触を防止する処理が施されている。
しかしながら、特許文献2に記載の発明では、ガスバリア層と内容液との不要な接触を防止するための具体的な手段として、ガスバリア層の端部に折り返し部を設ける処理を採用しており(請求項2,図1および6〜8)、その具体的な処理方法に関して同文献には何ら記載がないものの、実際には特殊な製造設備が必要になり、製造工程も煩雑になるというリスクが生じる。
【0006】
また、特許文献2には、ガスバリア層の形成材料としてEVOHを例示しており(段落〔0019〕)、ガスバリア層以外の層の形成材料としてオレフィン系樹脂を例示しているが(段落〔0013〕)、EVOHとオレフィン系樹脂とは接着性に乏しいことから、酸変性オレフィン系樹脂を接着剤として介在させるなどの処理が必要となる(段落〔0020〕)。すなわち、折り返し部を設ける工程だけでなく、接着材層を積層するという製造工程をも必要とすることから、同文献2に記載の口部材には、その製造コストや生産効率上の不利がある。
なお、特許文献2には、ガスバリア層が、薬液容器の内容液とは直接接触しないものの、口部材の外周面や端部において外部に露出している例が挙げられている(図1、9および11〜15)。このような場合においてガスバリア層がEVOHであるならば、外部との接触に伴う吸湿に伴って、前述のように酸素バリア性が著しく低下するという問題が生じる。
【0007】
ところで、特許文献3には、ガスバリア性フィルムを用いて形成されたプラスチック製バッグへの適用に有用な口部材として、輸液バッグ等の周縁シール部を構成する表裏フィルム間に挿入溶着される基部と、当該周縁シール部から外方へ延出する本体部とを備えるプラスチック製環状ポートが開示されている。この環状ポートの本体部には、ガスバリア性を有する中間層(ガスバリア層)が設けられており、薬液容器の内容液と接触するのを防止するために、当該ガスバリア層を環状ポートの管端面よりも手前で終結させる処理(すなわち、ガスバリア層を口部材の本体をなす環状ポートの本体部内に埋設する処理)が施されている(請求項4)。
【0008】
しかしながら、前述のように、EVOHは他のプラスチックとの溶着性が十分ではないことから、特許文献3に記載の経時的な層分離を防止する目的で、接着性樹脂層11を介在させる必要がある(図1)。従って、公知の多色成形法やインサート成形法によって環状ポートを成形することができるものの、その製造工程が煩雑になるのを免れない。なお、接着性樹脂層を介在させない場合には(図2)、経時的に層分離を生じるおそれがある。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−29159号公報
【特許文献2】
特開2002−211594号公報
【特許文献3】
特開平11−128317号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明の目的は、酸素バリア性およびその経時的安定性に優れており、しかも射出成形によって簡易な工程で製造することのできる薬液容器用口部材を用いた薬液容器を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本願の薬液容器は、請求項1記載の通りであり、少なくとも内表面がポリオレフィンである一対のフィルムの周縁をシールすることにより形成される容器本体と、上記容器本体に取り付けて用いられる口部材であって、熱可塑性プラスチック製で略筒状をし、射出成形によって形成された口部材本体と、当該口部材本体の一方の開口部においてその内部を閉鎖する弾性封止体とを備えており、上記口部材本体の軸方向における少なくとも中央部分に、ポリオレフィンからなる最内層と、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる中間層と、ポリオレフィンおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体の双方に溶着可能な熱可塑性プラスチックからなる最外層とを含む積層構造を備えており、当該積層構造を形成する中間層と他の層との継ぎ目が、上記口部材本体の内周面および容器本体との接続側開口端以外の部位に配置されてなり、上記積層構造を形成する最内層と最外層との継ぎ目のうち、一方の継ぎ目が、上記接続側開口端の近傍において上記口部材本体の外周面に現れており、他方の継ぎ目が、上記注入/排出口側開口端またはその近傍における口部材本体の外周面に現れており、かつ、上記口部材本体の内周面が上記積層構造を形成する最内層のみからなり、上記接続側開口端の近傍において口部材本体の外周面に現れている上記一方の継ぎ目を外側から覆うように上記口部材本体の接続側開口端までの外周面が上記容器本体を形成する一対のフィルム周縁でシールされていることを特徴とする。
【0012】
また、本願の薬液容器は、請求項5記載の通りであり、少なくとも内表面がポリオレフィンである一対のフィルムの周縁をシールすることにより形成される容器本体と、薬液容器における容器本体の口部に取り付けて用いられる口部材であって、熱可塑性プラスチック製で略筒状をし、射出成形によって形成された口部材本体と、当該口部材本体の一方の開口部に溶着されるキャップと、当該キャップの内部を閉鎖する弾性封止体とを備えており、上記口部材本体の軸方向における少なくとも中央部分に、ポリオレフィンからなる最内層と、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる中間層と、ポリオレフィンおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体の双方に溶着可能な熱可塑性プラスチックからなる最外層とを含む積層構造を備えており、当該積層構造を形成する中間層と他の層との継ぎ目が、上記口部材本体の内周面および容器本体との接続側開口端以外の部位に配置されてなり、上記積層構造を形成する最内層と最外層との継ぎ目のうち、一方の継ぎ目が、上記接続側開口端の近傍において上記口部材本体の外周面に現れており、他方の継ぎ目が、上記キャップとの融着部をなす上記口部材本体のフランジ部においてその外周面または上記キャップとの融着面に現れており、かつ、上記口部材本体の内周面が上記積層構造を形成する最内層のみからなり、上記接続側開口端の近傍において口部材本体の外周面に現れている上記一方の継ぎ目を外側から覆うように上記口部材本体の接続側開口端までの外周面が上記容器本体を形成する一対のフィルム周縁でシールされていることを特徴とする。
【0013】
上記の薬液容器は、その口部材が、最外層の形成材料として、最内層を形成するポリオレフィンと、中間層を形成するエチレン−ビニルアルコール共重合体との双方に溶着可能な素材を採用していることから、口部材本体を形成する積層体に層分離が生じにくく、上記中間層による酸素バリア性の効果を安定して発揮させることができる。
【0014】
しかも、上記薬液容器の口部材は、
(a) 口部材本体の積層構造を形成する中間層と他の層との継ぎ目が、口部材本体の内周面および容器本体との接続側開口端以外の部位に配置されており(すなわち、口部材本体の内周面や接続側開口端に、中間層や中間層と他の層との継ぎ目が露出しておらず)、かつ、
(b) 口部材本体の内周面が積層構造を形成する最内層のみからなる(すなわち、口部材本体の内周面において、上記積層構造を形成するいずれの層の継ぎ目も現れていない)
ことを特徴としており、さらに、
(c) 口部材本体の積層構造を形成する最内層と最外層との継ぎ目のうち、一方の継ぎ目が、上記接続側開口端の近傍において口部材本体の外周面に現れ、かつ、
(d) 他方の継ぎ目が、口部材本体の注入/排出口側開口端またはその近傍における口部材本体の外周面に現れる
ことを特徴とするか、または、
(c) 口部材本体の積層構造を形成する最内層と最外層との継ぎ目のうち、一方の継ぎ目が、上記接続側開口端の近傍において口部材本体の外周面に現れ、かつ、
(e) 他方の継ぎ目が、キャップとの融着部をなす口部材本体のフランジ部においてその外周面またはキャップとの融着面に現れる
ことを特徴としている。
従って、上記中間層には、薬液容器の内部または外部のいずれからも水分や薬液が浸入することがない。それゆえ、エチレン−ビニルアルコール共重合体による酸素バリア効果が低減することがなく、かかる効果を安定して発揮させることができる。
【0015】
なお、上記(c) に示すように、最内層と最外層との「一方の継ぎ目」は、容器本体との接続側開口端の近傍において口部材本体の外周面に露出している。しかしながら、当該接続側開口端近傍は容器本体の周縁シール部と溶着させる、いわゆるシール領域に相当する部位であって、その表面は当該周縁シール部によって覆われるものである。それゆえ、かかる一方の継ぎ目から水分(蒸気)や薬液が浸入することがない。
また、請求項1記載の薬液容器の口部材における最内層と最外層との「他方の継ぎ目」は、上記(d) に示すように、口部材本体の注入/排出口側開口端に現れているか、あるいは当該注入/排出口側開口端の近傍における口部材本体の外周面に現れているものの、かかる部位は、後述する理由により、いずれも弾性封止体によって覆われる。一方、請求項2記載の薬液容器の口部材における最内層と最外層との「他方の継ぎ目」は、上記(e) に示すように、キャップの融着部をなす口部材本体のフランジ部における外周面に現れているか、あるいは当該フランジ部におけるキャップとの融着面に現れているものの、当該融着面はキャップによって覆われる部位であり、上記フランジ部は、互いに溶着性の良好な最内層と最外層とが広い範囲で融着するために、水分等の浸入を防止する効果が高い部位である。それゆえ、上記口部材の双方とも、かかる他方の継ぎ目から水分(蒸気)や薬液が浸入することがない。
すなわち、上記口部材によれば、口部材本体の外周面に現れている継ぎ目からも、水分や薬液が浸入することがない。
【0016】
ところで、請求項1記載の薬液容器の口部材において、口部材本体の注入/排出口側開口端と、当該注入/排出口側開口端の近傍における口部材本体の外周面とが、いずれも弾性封止体によって覆われる理由は次のとおりである。
弾性封止体は、注射針等の穿刺具を刺通させる部分であるところ、穿刺具を刺通する際の押圧力によって口部材本体内で摺動し易い問題がある。そこで、弾性封止体を固定する手段の一つとして、口部材本体の開口端に係合させて、その一方の開口部(注入/排出口側開口部)に繋止することが行われており、その結果、口部材本体の注入/排出口側開口端や、その近傍における口部材本体の外周面が弾性封止体によって覆われることになる。
【0017】
なお、上記(I) および(II)における口部材本体の内周面も弾性封止体によって覆われている。しかしながら、弾性封止体は口部材本体の内周面に必ずしも密着するものではないことから、口部材本体の内部に薬液等が浸入するおそれがある。従って、本発明においては、上記(b) に示すように、口部材本体の内周面にいずれの層の継ぎ目も設けないこととしている。
【0018】
本発明に係る薬液容器の口部材は、口部材本体が射出成形によって形成されているので、効率よくかつ高い精度である。
【0019】
本発明に係る薬液容器において、弾性封止体は略円盤状であって、口部材本体の注入/排出口側開口端を隙間なく嵌めるための溝部を備えるものであるのが好ましい。
上記弾性封止体の溝部と、口部材本体の注入/排出口側開口端とを嵌め合わせて固定することにより、口部材本体の注入/排出口側開口端またはその近傍における口部材本体の外周面に現れる、最内層と最外層との継ぎ目部分を密閉状態とすることができる。
【0020】
口部材本体の積層構造を形成する最内層と最外層とは、互いにその融着性が良好であって、層分離が生じにくいものである。それゆえ、口部材本体の注入/排出口側開口端において、上記両層の継ぎ目から水分、薬液、蒸気等が浸入するという事態が本来生じにくいものの、弾性封止体の溝部に注入/排出口側開口端を密嵌することによって、かかる事態の発生をより一層確実に防止することができる。
【0021】
上記弾性封止体を備える薬液容器は、さらに、口部材本体の注入/排出口側にその外周面と接するポリオレフィン製の外筒体を備え、かつ当該外筒体の先端をその内側に湾曲して、上記弾性封止体を挟持した状態に固定してなるものであるのが好ましい。
口部材本体の外周面に外筒体を設けて、外筒体の先端で弾性封止体を挟持させることによって、口部材本体と弾性封止体とをより一層強固に固定させることができ、口部材本体の注入/排出口側開口端と弾性封止体との密着性をもより一層向上させることができる。また、これにより、注入/排出口側開口端における最内層と最外層との継ぎ目から水分等が浸入するという事態を、より一層確実に防止することができる。
【0022】
上記外筒体を形成するポリオレフィンはポリプロピレンであるのが好ましい。
外筒体の先端部には、前述のように、弾性封止体を挟持、固定するための曲げ加工が施される。ここで、ポリオレフィンとしてはポリエチレンやポリプロピレンが汎用されるところ、ポリプロピレンは、ポリエチレンに比べて曲げ加工後の形状保持性が良好であって、曲げ加工された部位にその形状を復元させようとする力がかかりにくい。また、ポリプロピレンは、口部材本体の最外層を形成する不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン、とりわけその中でもマレイン酸変性ポリオレフィンとの融着性に優れている。従って、外筒体にはポリプロピレンを用いるのがより好ましい。
【0023】
本発明に係る薬液容器の口部材において、口部材本体の積層構造を形成する最内層と中間層との継ぎ目は、当該最内層と最外層との継ぎ目よりも口部材本体の注入/排出口側に設けられているのが好ましい。
この場合、最内層と最外層との継ぎ目から中間層へと水分等が浸入するといった事態の発生を防止する効果(中間層の遮蔽効果)をより一層向上させることができる。しかも、口部材本体の金型からの離型性を良好なものとすることができることから、薬液容器用口部材の成形性を向上させることができる。
【0025】
本発明に係る薬液容器において、最外層を形成する熱可塑性プラスチックは不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンであるのが好ましく、とりわけマレイン酸変性ポリオレフィンであるのがより好ましい。
不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンは、ポリオレフィンとの融着性が良好であるだけでなく、エチレン−ビニルアルコール共重合体との融着性も良好である。不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンの中でもマレイン酸変性ポリオレフィンは、ポリオレフィンのうち医療用材料として汎用されるポリエチレンやポリプロピレンとの融着性が極めて優れていることから、口部材本体の最外層を形成する材料として特に好適である。
【0026】
口部材本体の最外層にマレイン酸変性ポリエチレンを用いてなる薬液容器用口部材において、当該マレイン酸変性ポリエチレンのマレイン酸変性量は、当該マレイン酸変性ポリエチレン全体の0.1〜1.0重量%であるのが好ましい。マレイン酸変性量を上記範囲に設定することによって、ポリオレフィンと、エチレン−ビニルアルコール共重合体との融着性を、いずれもより一層優れたものとすることができる。
【0027】
本発明に係る薬液容器において、最内層を形成する熱可塑性プラスチックには、ポリオレフィンが用いられる。このポリオレフィンは、薬剤に対して安定で、薬剤や薬液に及ぼす影響が極めて小さいことから、口部材本体の最内層を形成する材料として極めて好適である。さらに、中間層や最外層との組合せ、およびこれらの層との融着性を考慮するのであれば、最内層を形成するポリオレフィンはポリエチレンであるのがより好ましい。
【0029】
本発明に係る薬液容器によれば、容器本体の周縁シール部を構成するフィルムの内表面がポリオレフィンであって、口部材本体の最外層と溶着可能な材質であることから、当該容器本体と口部材本体との安定した接続を達成することができる。
また、上記口部材本体の外周面における薬液容器本体との溶着領域(シール領域)には、当該外周面に露出している最内層と最外層との継ぎ目部分を含むことから、口部材本体と容器本体との溶着によって当該継ぎ目部分が密閉されることになり、当該継ぎ目から水分等が浸入する事態が生じるのを防止することができる。
【0030】
従って、本発明の薬液容器によれば、薬液容器用口部材からの酸素の浸透を防止することができる。それゆえ、本発明の薬液容器は、酸化による変質が生じ易い薬液を収容する用途において特に好適である。
【0031】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る薬液容器について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0032】
〔第1の実施形態〕
本発明に係る第1の薬液容器用口部材の実施形態としては、図1や図3に示すものが挙げられる。図2は、図1に示す薬液容器用口部材10(または図3に示す薬液容器10’)を用いた薬液容器30の一実施形態を示すものである。
【0033】
図1および図3に示す薬液容器用口部材10,10’は、略筒状の口部材本体12,12’と、口部材本体の外周面12bに設けられた外筒体26と、口部材本体の注入/排出口側の開口端14aを封止する弾性封止体28とを備えるものであって、図2に示すように、薬液容器の容器本体32との接続部16を、容器本体の周縁シール部34をなす一対のフィルム36と溶着させて用いられるものである。
【0034】
略筒状の口部材本体12’は、図4および図5において詳細に示すように、その軸方向xの中央部分に、最内層18、中間層20および最外層22からなる積層構造を備えている。この積層構造を形成する層のうち、最内層18はポリオレフィンからなり、中間層20はエチレン−ビニルアルコール共重合体からなり、最外層22は、最内層18と中間層20との双方と溶着可能な熱可塑性プラスチックからなる。
なお、図4および図5に示す口部材本体12’の積層構造は、図3に示す実施形態のものである。図1に示す実施形態での口部材本体12の積層構造については、最内層と中間層との継ぎ目が最内層と最外層との継ぎ目24bと同じ位置(軸方向xにおいて同じ高さ)に現れるほかは、図4および図5に示す場合と同様である。
【0035】
図1および図3に示す薬液容器用口部材10,10’では、口部材本体12,12’の積層構造を形成する中間層20と他の層(18,22)との継ぎ目は、口部材本体の内周面12aと、容器本体との接続側開口端16a以外の部位に配置されており、それゆえ、中間層20は、内周面12aや接続側開口端16aのいずれにも露出していない。
また、口部材本体の内周面12aは最内層18のみからなっており、それゆえ、積層構造を形成する最内層18、中間層20および最外層22のいずれの層についても、その層間の継ぎ目が内周面12a上に現れることがない。
【0036】
最内層18と最外層22との継ぎ目24a,24bについて、その一方は、注入/排出口側開口端14aに現れており、他方は、容器本体との接続側開口端16aの近傍において、口部材本体の外周面12bに現れている。
これらの継ぎ目のうち、口部材本体の注入/排出口側開口端14aに現れる継ぎ目24aは、当該開口端14aが弾性封止体の底面28c側に設けられた環状溝部28bと係合することによって、密閉されている。
一方、接続側開口端16a近傍の外周面12bに現れる継ぎ目24bは、口部材本体12,12’の容器本体との接続部16(すなわち、容器本体の周縁シール部34と溶着されるシール領域)に含まれることから、周縁シール部34を形成するフィルム36によって密閉される。
【0037】
図3に示す薬液容器用口部材10’の場合は、口部材本体12の積層構造を形成する最内層18と中間層20との継ぎ目24cが、最内層18と最外層22との継ぎ目24bよりも、注入/排出口側開口端14aに現れている。
積層構造を有する口部材本体12’は、図4および図5に示すように、射出成形により作製することができる。なお、図1に示す薬液容器用口部材10の口部材本体12についても、最内層と中間層との継ぎ目24cを最内層と最外層との継ぎ目24bと同じ位置(軸方向xにおいて同じ高さ)となるように調整するほかは、図4および図5に示す場合と同様にして作製することができる。
【0038】
すなわち、まず、射出成形によって薬液容器用口部材10の最内層18を成形する(図4(a) 参照)。次いで、最内層18の外周面に、射出成形によって中間層20を成形する(図4(b) 参照)。さらに、最内層18および中間層20の外周面に、同じく射出成形によって最外層22を成形する(図4(c) 参照)。ここで、最内層18はポリオレフィンからなっており、最外層22はポリオレフィンに溶着可能な熱可塑性プラスチックからなっていることから、射出成形時に両層は溶着して、互いに強固に結合する。また、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる中間層20と、これに溶着可能な熱可塑性プラスチックからなる最外層22とについても、互いに溶着して強固に結合する。
【0039】
こうして口部材本体12’を射出成形によって作製した後、その注入/排出口14側の外周面12bに、外筒体26を形成する(図5(a) 参照)。なお、外筒体26は、射出成形によって、口部材本体12’と一体的に成形することも可能である。
外筒体26を形成した後、口部材本体12’の注入/排出口側開口端14aから弾性封止体28を挿入して、外筒体の先端26aを内側に湾曲させる(図5(b) 参照)。その際、弾性封止体の天面28a側に設けられた環状溝部28bと、外筒体の先端26aとを係合させ、かつ、弾性封止体の底面28c側に設けられた環状溝部28dと、口部材本体12’の注入/排出口側開口端14aとを係合させることによって、弾性封止体28を口部材本体12’と外筒体26とによって挟持、固定させることができる。
【0040】
〔第2の実施形態〕
本発明に係る第2の薬液容器用口部材およびそれを用いた薬液容器の実施形態としては、図6に示すものが挙げられる。
図6に示す薬液容器用口部材40は、略筒状で、その注入/排出口側にフランジ部44bを備える口部材本体42と、薬液容器用口部材の注入/排出口側開口端44aを封止するキャップ56とを備えるものであって、薬液容器との接続部46を、薬液容器本体の周縁シール部をなす一対のフィルム36と溶着させて用いられるものである。
【0041】
略筒状の口部材本体42は、その軸方向xの中央部分に、最内層48、中間層50および最外層52からなる積層構造を備えている。この積層構造を形成する層のうち、最内層48はポリオレフィンからなり、中間層50はエチレン−ビニルアルコール共重合体からなり、最外層52は、最内層48と中間層50との双方と溶着可能な熱可塑性プラスチックからなる。
【0042】
図6に示す薬液容器用口部材40では、口部材本体42の積層構造を形成する中間層50と他の層(48,52)との継ぎ目は、口部材本体の内周面42aと、容器本体との接続側開口端46a以外の部位に配置されており、それゆえ、中間層50は、内周面42aや接続側開口端46aのいずれにも露出していない。また、口部材本体の内周面42aは最内層48のみからなっており、それゆえ、積層構造を形成する最内層48、中間層50および最外層52のいずれの層についても、その層間の継ぎ目が内周面42a上に現れることがない。
【0043】
最内層48と最外層52の継ぎ目54a,54bについて、その一方は、注入/排出口44側に設けられたフランジ部44bの端部に現れており、他方は、薬液容器との接続側開口端46aの近傍において、薬液容器用口部材40の外周面42bに現れている。
これらの継ぎ目のうち、フランジ部44bの端部に現れる継ぎ目54aは、口部材本体の外部に露出している。しかし、当該継ぎ目54aを形成する口部材本体42の最内層48と最外層52とは、互いに融着性の良好な素材であって、比較的広い領域で融着していることから、当該継ぎ目54aから中間層50へと水分等が浸入するという問題を生じるおそれは極めて低くなっている。
一方、接続側開口端46a近傍の外周面42bに現れる継ぎ目54bは、口部材本体42の薬液容器との接続部46(すなわち、薬液容器本体の周縁シール部と溶着される溶着領域)に含まれることから、周縁シール部を形成するフィルム36によって密閉される。
【0044】
積層構造を有する口部材本体42は、前述の実施形態の場合と同様に、射出成形により作製することができる。
薬液容器用口部材40の注入/排出口側開口端44aを封止するキャップ56は、弾性封止体58と、外枠体60と、薄膜62とを備えるものである。
このうち、外枠体60については、一般にその厚みが大きいことから、当該外枠体60を通じて酸素が浸透することを考慮する必要はないものの、弾性封止体等を介して、薬液容器用口部材40の内部にガスが浸透するおそれがある。そこで、図6に示す薬液容器用口部材40においては、外枠体60の天面に酸素バリア性を有するシール材64を設けている。このシール材64は、易剥離接着によって外枠体60の天面に貼付するのが好ましい。酸素バリア性を有するシール材64をとともに、あるいはこれに代えて、キャップ60の内部に酸素バリア性を有する薄膜62を設けてもよい。
【0045】
キャップ56の外枠体60を形成する材料については特に限定されるものではないが、口部材本体42の最内層48と外枠体60との間でガスが浸透するのを防止するためにも、当該最内層48を形成するポリオレフィンとの融着性に優れたものを用いるのが好ましい。
【0046】
〔他の実施形態〕
本発明に係る薬液容器用口部材およびそれを用いた薬液容器については、上記第1および第2の実施形態として詳述したもの(図面に示す構造のもの)に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において、種々の設計変更を加えることができる。
例えば第1の実施形態における口部材本体12については、その外周面12bに外筒体26を設けずに、口部材本体12の注入排出口側開口端14aに、直接に弾性封止体を挿入、固定してなるものであってもよい。
【0047】
〔最内層〕
本発明の薬液容器用口部材における最内層は、前述のように、ポリオレフィンからなることを特徴とする。
ポリオレフィンは、一般に、薬剤に対して安定で、薬剤に及ぼす影響が極めて少ない素材であって、その中でも特にポリエチレンやポリプロピレンは、輸液容器用の形成材料として日本薬局方で認められている素材であることから、薬液容器用口部材の最内層用の素材として好適である。
ポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0048】
(ポリエチレン)
本発明に用いられるポリエチレンはエチレンのホモポリマーに限定されるものではなく、エチレン・α−オレフィン共重合体等のコポリマーであってもよい。ポリオレフィンの密度についても特に限定されるものではなく、高密度から低密度まで、さらには線状のものから分岐状のものまで、幅広い範囲から適宜選択することができる。メタロセン触媒を用いて重合したポリエチレンも使用可能である。
【0049】
(ポリプロピレン)
本発明に用いられるポリプロピレンはプロピレンのホモポリマーに限定されるものではなく、少量のα−オレフィンとの共重合体であってもよい。
ポリプロピレンの分子形状についても特に限定されるものではなく、アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチック等の種々の形状から適宜選択することができる。メタロセン触媒を用いて重合したポリプロピレンも使用可能である。
【0050】
本発明の薬液容器用口部材において、ポリオレフィンからなる最内層の内周面側には、必要に応じて、被覆樹脂層を設けてもよい。
例えば、バリア性をより高めるために、環状オレフィン樹脂を配したり、シリカやアルミナ等の無機蒸着を施したりすることができる。
【0051】
〔中間層〕
本発明の薬液容器用口部材における中間層は、前述のように、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなることを特徴とする。
エチレン−ビニルアルコール共重合体の具体例としては特に限定されるものではなく、公知の当該共重合体を適宜選択して使用することができる。
【0052】
〔最外層〕
本発明の薬液容器用口部材における最外層は、前述のように、上記最内層および中間層の双方と溶着可能な熱可塑性プラスチックからなることを特徴とする。かかる熱可塑性プラスチックとしては、例えば不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン等が挙げられる。
【0053】
(不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン)
オレフィンとグラフト共重合させる不飽和カルボン酸またはその誘導体としては、例えばマレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸、アクリル酸、メタクリル酸、またはこれらの誘導体が挙げられる。当該誘導体としては、例えば酸無水物、イミド、アミド、エステル等が挙げられる。より具体的には、例えばマレイミド、無水マレイン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸(ジ)グリシジル等が挙げられる。
【0054】
上記例示の不飽和カルボン酸またはその誘導体から選ばれるグラフトモノマーと、オレフィンモノマーとをグラフト共重合して、所望の不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンを製造する方法としては、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を採用することができる。すなわち、オレフィン系樹脂を溶融させてグラフトモノマーを添加して共重合させる溶融変性法、オレフィン系樹脂を溶媒に溶解させ、これにグラフトモノマーを添加して共重合させる溶液変性法等の方法を採用することができる。
【0055】
オレフィン系樹脂に、変性用の上記グラフトモノマーを効率よく共重合させて酸変性物を得るには、ラジカル開始剤の存在下にて反応を行うのが好ましい。この場合、グラフト化反応は、60〜350℃で行えばよい。ラジカル開始剤の使用割合は、例えばオレフィン系樹脂としてのポリエチレンまたはエチレン・α−オレフィン共重合体100重量部に対して、0.001〜2重量部である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の薬液容器用口部材についての一実施形態を示す図であって、(a) はその斜視図、(b) はその断面図である。
【図2】図1に示す薬液容器用口部材10を用いた薬液容器の一実施形態を示す断面図である。
【図3】本発明に係る第1の薬液容器用口部材についての他の実施形態を示す図であって、(a) はその斜視図、(b) はその断面図である。
【図4】図3に示す薬液容器用口部材10’の製造工程の一例を示す説明図である。
【図5】図4の続きを示す図である。
【図6】本発明に係る第2の薬液容器用口部材と、それを用いた薬液容器の実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
10,10’,40 薬液容器用口部材
12,12’,42 口部材本体
12a,42a 内周面
12b,42b 外周面
14,44 注入/排出口
14a,44a 注入/排出口側開口端
16,46 接続部(溶着領域)
16a,46a 接続側開口端
18,48 最内層
20,50 中間層
22,52 最外層
24a,24b,24c,54a,54b,54c 継ぎ目
26 外筒体
28,58 弾性封止体
30 薬液容器
32 容器本体
34 周縁シール部
36 フィルム
x 軸方向
Claims (10)
- 少なくとも内表面がポリオレフィンである一対のフィルムの周縁をシールすることにより形成される容器本体と、
上記容器本体に取り付けて用いられる口部材であって、
熱可塑性プラスチック製で略筒状をし、射出成形によって形成された口部材本体と、当該口部材本体の一方の開口部においてその内部を閉鎖する弾性封止体とを備えており、
上記口部材本体の軸方向における少なくとも中央部分に、ポリオレフィンからなる最内層と、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる中間層と、ポリオレフィンおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体の双方に溶着可能な熱可塑性プラスチックからなる最外層とを含む積層構造を備えており、
当該積層構造を形成する中間層と他の層との継ぎ目が、上記口部材本体の内周面および容器本体との接続側開口端以外の部位に配置されてなり、
上記積層構造を形成する最内層と最外層との継ぎ目のうち、一方の継ぎ目が、上記接続側開口端の近傍において上記口部材本体の外周面に現れており、他方の継ぎ目が、上記注入/排出口側開口端またはその近傍における口部材本体の外周面に現れており、かつ、
上記口部材本体の内周面が上記積層構造を形成する最内層のみからなり、
上記接続側開口端の近傍において口部材本体の外周面に現れている上記一方の継ぎ目を外側から覆うように上記口部材本体の接続側開口端までの外周面が上記容器本体を形成する一対のフィルム周縁でシールされていることを特徴とする薬液容器。 - 上記弾性封止体が略円盤状であって、上記口部材本体の注入/排出口側開口端を隙間なく嵌めるための溝部を備えるものである請求項1記載の薬液容器。
- 上記口部材本体の注入/排出口側にその外周面と接するポリオレフィン製の外筒体を備え、かつ当該外筒体の先端がその内側に湾曲して、上記弾性封止体を挟持した状態に固定してなるものである請求項2記載の薬液容器。
- 上記外筒体を形成するポリオレフィンがポリプロピレンである請求項3記載の薬液容器。
- 少なくとも内表面がポリオレフィンである一対のフィルムの周縁をシールすることにより形成される容器本体と、
薬液容器における容器本体の口部に取り付けて用いられる口部材であって、
熱可塑性プラスチック製で略筒状をし、射出成形によって形成された口部材本体と、当該口部材本体の一方の開口部に溶着されるキャップと、当該キャップの内部を閉鎖する弾性封止体とを備えており、
上記口部材本体の軸方向における少なくとも中央部分に、ポリオレフィンからなる最内層と、エチレン−ビニルアルコール共重合体からなる中間層と、ポリオレフィンおよびエチレン−ビニルアルコール共重合体の双方に溶着可能な熱可塑性プラスチックからなる最外層とを含む積層構造を備えており、
当該積層構造を形成する中間層と他の層との継ぎ目が、上記口部材本体の内周面および容器本体との接続側開口端以外の部位に配置されてなり、
上記積層構造を形成する最内層と最外層との継ぎ目のうち、一方の継ぎ目が、上記接続側開口端の近傍において上記口部材本体の外周面に現れており、他方の継ぎ目が、上記キャップとの融着部をなす上記口部材本体のフランジ部においてその外周面または上記キャップとの融着面に現れており、かつ、
上記口部材本体の内周面が上記積層構造を形成する最内層のみからなり、
上記接続側開口端の近傍において口部材本体の外周面に現れている上記一方の継ぎ目を外側から覆うように上記口部材本体の接続側開口端までの外周面が上記容器本体を形成す る一対のフィルム周縁でシールされていることを特徴とする薬液容器。 - 上記最内層と上記中間層との継ぎ目が、当該最内層と上記最外層との継ぎ目よりも上記注入/排出口側に設けられている請求項1〜5のいずれかに記載の薬液容器。
- 上記最外層を形成する熱可塑性プラスチックが不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンである請求項1〜6のいずれかに記載の薬液容器。
- 上記不飽和カルボン酸変性ポリオレフィンがマレイン酸変性ポリオレフィンである請求項7記載の薬液容器。
- 上記マレイン酸変性ポリエチレンのマレイン酸変性量が、当該マレイン酸変性ポリエチレン全体の0.1〜1.0重量%である請求項8記載の薬液容器。
- 上記最内層を形成するポリオレフィンがポリエチレンである請求項1〜9のいずれかに記載の薬液容器。
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