JP2000084044A - 医療容器用口部材、口栓体及び医療容器 - Google Patents
医療容器用口部材、口栓体及び医療容器Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、注射針をゴム栓体に突き刺す際、
注射針による口栓部の損傷を防止する医療容器用の口部
材、口栓体及びかかる口部材を有する医療容器を提供す
る。 【解決手段】 医療容器口栓体に用いる口部材であっ
て、少なくとも２層の樹脂から構成されてなり、該口部
材の内壁部に口部材外層より高剛性を有する樹脂からな
る内層を有することを特徴とする医療容器用口部材であ
り、かかる口部材を有する口栓体及び医療容器である。
注射針による口栓部の損傷を防止する医療容器用の口部
材、口栓体及びかかる口部材を有する医療容器を提供す
る。 【解決手段】 医療容器口栓体に用いる口部材であっ
て、少なくとも２層の樹脂から構成されてなり、該口部
材の内壁部に口部材外層より高剛性を有する樹脂からな
る内層を有することを特徴とする医療容器用口部材であ
り、かかる口部材を有する口栓体及び医療容器である。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、輸液用バッグ等の
医療容器に用いる口部材、口栓体及び医療容器に関す
る。
医療容器に用いる口部材、口栓体及び医療容器に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】医療用バッグなどの医療容器の口栓用口
部材には容器本体と熱融着性の良い同種の樹脂が使用さ
れている。一般の医療用バッグにおいては、図２のよう
に口部材１の上端部にゴム栓６及びゴム栓保持体７を挿
設した口栓体４と医療容器３とを融着部５にて熱シール
等の手段を用いて接合している。
部材には容器本体と熱融着性の良い同種の樹脂が使用さ
れている。一般の医療用バッグにおいては、図２のよう
に口部材１の上端部にゴム栓６及びゴム栓保持体７を挿
設した口栓体４と医療容器３とを融着部５にて熱シール
等の手段を用いて接合している。
【０００３】例えば、輸液用バッグなどのように柔軟性
が要求される医療容器では低密度ポリエチレン等の軟質
材料を用いることが多く、これに用いる口部材も同様の
軟質材料が使用されている。
が要求される医療容器では低密度ポリエチレン等の軟質
材料を用いることが多く、これに用いる口部材も同様の
軟質材料が使用されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、輸液用
バッグなどを医療現場で使用する場合、口部材が比較的
軟質であるために、ゴム栓体に注射針を突き刺す際に、
注射針の誤操作により口部材の突き刺し損傷の恐れがあ
った。本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであ
り、医療用バッグ使用時において注射針突き刺し時の口
栓体の損傷を防止する口部材、口栓体、及びかかる口部
材または口栓体を有する医療容器を提供することを目的
とする。
バッグなどを医療現場で使用する場合、口部材が比較的
軟質であるために、ゴム栓体に注射針を突き刺す際に、
注射針の誤操作により口部材の突き刺し損傷の恐れがあ
った。本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであ
り、医療用バッグ使用時において注射針突き刺し時の口
栓体の損傷を防止する口部材、口栓体、及びかかる口部
材または口栓体を有する医療容器を提供することを目的
とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく種々検討した結果、口部材の内壁部に口部材
外層より高剛性を有する樹脂からなる内層を有すること
により突刺しを防止することができ、さらに上記口部材
を有する医療容器用口栓体、上記口部材または口栓体を
有する医療容器を提供することにより上記課題が解決で
きることを見出し本発明を完成するにいたった。
達成すべく種々検討した結果、口部材の内壁部に口部材
外層より高剛性を有する樹脂からなる内層を有すること
により突刺しを防止することができ、さらに上記口部材
を有する医療容器用口栓体、上記口部材または口栓体を
有する医療容器を提供することにより上記課題が解決で
きることを見出し本発明を完成するにいたった。
【０００６】すなわち、本発明は以下の事項に関する。 [１]医療容器口栓体に用いる口部材であって、少なくと
も２層の樹脂から構成されてなり、該口部材の内壁部に
口部材外層より高剛性を有する樹脂からなる内層を有す
ることを特徴とする医療容器用口部材。 [２]口部材の内層が、ＨＤＰＥ、ＰＰ、ＰＡおよびＰＣ
からなる群より選ばれる少なくとも一種である上記[１]
に記載の医療容器用口部材。 [３]口部材の内層として、密度が０．９４０〜０．９６
５ｇ／ｃｍ3であるポリエチレン樹脂を用いることを特
徴とする上記[１]または[２]に記載の医療容器用口部
材。 [４]口部材の外層が、ＬＤＰＥ、ＬＬＤＰＥ、ＨＤＰＥ
ならびにＬＤＰＥ、ＬＬＤＰＥおよび／またはＨＤＰＥ
のブレンドからなる群より選ばれる少なくとも一種であ
る上記[１]ないし[３]のいずれかに記載の医療容器用口
部材。 [５]口部材の外層として、密度が０．９１５〜０．９４
０ｇ／ｃｍ3であるポリエチレン樹脂を用いることを特
徴とする上記[１]ないし[４]のいずれかに記載の医療容
器用口部材。
も２層の樹脂から構成されてなり、該口部材の内壁部に
口部材外層より高剛性を有する樹脂からなる内層を有す
ることを特徴とする医療容器用口部材。 [２]口部材の内層が、ＨＤＰＥ、ＰＰ、ＰＡおよびＰＣ
からなる群より選ばれる少なくとも一種である上記[１]
に記載の医療容器用口部材。 [３]口部材の内層として、密度が０．９４０〜０．９６
５ｇ／ｃｍ3であるポリエチレン樹脂を用いることを特
徴とする上記[１]または[２]に記載の医療容器用口部
材。 [４]口部材の外層が、ＬＤＰＥ、ＬＬＤＰＥ、ＨＤＰＥ
ならびにＬＤＰＥ、ＬＬＤＰＥおよび／またはＨＤＰＥ
のブレンドからなる群より選ばれる少なくとも一種であ
る上記[１]ないし[３]のいずれかに記載の医療容器用口
部材。 [５]口部材の外層として、密度が０．９１５〜０．９４
０ｇ／ｃｍ3であるポリエチレン樹脂を用いることを特
徴とする上記[１]ないし[４]のいずれかに記載の医療容
器用口部材。
【０００７】[６]口部材の厚みが１〜４ｍｍである上記
[１]ないし[５]のいずれかに記載の医療容器用口部材。 [７]口部材の内層の厚みが０．４〜３ｍｍである上記
[１]ないし[６]のいずれかに記載の医療容器用口部材。 [８]上記[１]ないし[７]のいずれかに記載の医療容器用
口部材を有することを特徴とする医療容器用口栓体。 [９]上記[１]ないし[７]のいずれかに記載の医療容器用
口部材を有することを特徴とする医療容器。 [１０]上記[８]に記載の医療容器用口栓体を有すること
を特徴とする医療容器。
[１]ないし[５]のいずれかに記載の医療容器用口部材。 [７]口部材の内層の厚みが０．４〜３ｍｍである上記
[１]ないし[６]のいずれかに記載の医療容器用口部材。 [８]上記[１]ないし[７]のいずれかに記載の医療容器用
口部材を有することを特徴とする医療容器用口栓体。 [９]上記[１]ないし[７]のいずれかに記載の医療容器用
口部材を有することを特徴とする医療容器。 [１０]上記[８]に記載の医療容器用口栓体を有すること
を特徴とする医療容器。
【０００８】
【発明の実施の形態】本発明の口部材としては、医療容
器本体と熱融着が良好な比較的軟質材料が用いられる。
具体例としてはたとえば低密度ポリエチレン（ＬＤＰ
Ｅ）、直鎖状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）及び高
密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）、ＬＤＰＥおよび／また
はＬＬＤＰＥのブレンド材が挙げられる。ＬＤＰＥ、Ｌ
ＬＤＰＥおよびＨＤＰＥの分類についてはＡＳＴＭＤ１
２４８に準ずる。また、該口部材に用いる材料として
は、日本薬局方第十三改正プラスチック製医療容器試験
法に合格するものであればよく、特に制限されるもので
はない。
器本体と熱融着が良好な比較的軟質材料が用いられる。
具体例としてはたとえば低密度ポリエチレン（ＬＤＰ
Ｅ）、直鎖状低密度ポリエチレン（ＬＬＤＰＥ）及び高
密度ポリエチレン（ＨＤＰＥ）、ＬＤＰＥおよび／また
はＬＬＤＰＥのブレンド材が挙げられる。ＬＤＰＥ、Ｌ
ＬＤＰＥおよびＨＤＰＥの分類についてはＡＳＴＭＤ１
２４８に準ずる。また、該口部材に用いる材料として
は、日本薬局方第十三改正プラスチック製医療容器試験
法に合格するものであればよく、特に制限されるもので
はない。
【０００９】本発明の口部材は、本発明の口部材は、外
層と、外層よりも剛性の高い材料を用いた内層との少な
くとも2層から構成される。つまり本発明の口部材は、
内壁部に内層を有し、該口部材の内層は口部材外層より
高剛性を有する樹脂であることが必要である。また、内
層と外層以外の他の層としては、外層と内層の間の中間
層であっても、外層よりも剛性の高い材料を用いた内層
より内側の最内層であってもよく、第１３改正日本薬局
方に合致する材料であれば特に制限はない。
層と、外層よりも剛性の高い材料を用いた内層との少な
くとも2層から構成される。つまり本発明の口部材は、
内壁部に内層を有し、該口部材の内層は口部材外層より
高剛性を有する樹脂であることが必要である。また、内
層と外層以外の他の層としては、外層と内層の間の中間
層であっても、外層よりも剛性の高い材料を用いた内層
より内側の最内層であってもよく、第１３改正日本薬局
方に合致する材料であれば特に制限はない。
【００１０】外層よりも剛性の高い材料を用いた内層材
の具体例としては、ＨＤＰＥ、ポリプロピレン（ＰＰ）
などが挙げられる。また、ポリアミド（ＰＡ）、ポリカ
ーボネート（ＰＣ）などのエンジニアリングプラスチッ
クを用いることもできる。ここでいうＨＤＰＥ、ＰＰ、
ＰＡおよびＰＣはＡＳＴＭに準ずる。
の具体例としては、ＨＤＰＥ、ポリプロピレン（ＰＰ）
などが挙げられる。また、ポリアミド（ＰＡ）、ポリカ
ーボネート（ＰＣ）などのエンジニアリングプラスチッ
クを用いることもできる。ここでいうＨＤＰＥ、ＰＰ、
ＰＡおよびＰＣはＡＳＴＭに準ずる。
【００１１】本発明の口部材において、外層よりも高剛
性を有する内層には、融着性や成形加工性を考慮する
と、密度０．９４５〜０．９６５ｇ／ｃｍ3のポリエチ
レン（メタロセン触媒系も含む。）、外層には密度０．
９１５〜０．９４０ｃｍ3のポリエチレン（メタロセン
触媒系も含む。）が好適に用いられる。
性を有する内層には、融着性や成形加工性を考慮する
と、密度０．９４５〜０．９６５ｇ／ｃｍ3のポリエチ
レン（メタロセン触媒系も含む。）、外層には密度０．
９１５〜０．９４０ｃｍ3のポリエチレン（メタロセン
触媒系も含む。）が好適に用いられる。
【００１２】該口部材の形状としては内容液の移送性な
どを考慮すると円筒状が好ましいが特に限定されるもの
ではない。本発明の口部材の大きさは、それを用いる医
療容器の大きさにより異なる場合があるので一概に規定
できないが、例えば内容量２５０ｃｃ以上の医療容器に
用いる場合、例えば口部材が円筒状である場合には、融
着部の筒状内径は５〜２０ｍｍφが好ましく、１０〜１
５ｍｍφがより好ましい。また、上記口部材においてゴ
ム栓体装着部の内径は１５〜３５ｍｍφが好ましく、２
０〜３０ｍｍφがより好ましい。
どを考慮すると円筒状が好ましいが特に限定されるもの
ではない。本発明の口部材の大きさは、それを用いる医
療容器の大きさにより異なる場合があるので一概に規定
できないが、例えば内容量２５０ｃｃ以上の医療容器に
用いる場合、例えば口部材が円筒状である場合には、融
着部の筒状内径は５〜２０ｍｍφが好ましく、１０〜１
５ｍｍφがより好ましい。また、上記口部材においてゴ
ム栓体装着部の内径は１５〜３５ｍｍφが好ましく、２
０〜３０ｍｍφがより好ましい。
【００１３】口部材の厚みは１〜４ｍｍであり、１．２
〜３ｍｍが好ましく、１．５〜２．５がより好ましい。
口部材の厚みが１ｍｍ未満だとインサート成形加工性不
良となり好ましくなく、４ｍｍを超えると口部材成形品
外観不良となるため好ましくない。また、その内壁部を
構成する内層の厚みは０．４〜３ｍｍであり、０．５〜
１．５が好ましく、０．８〜１．２ｍｍがより好まし
い。内層の厚みが０．４ｍｍ未満の場合は突刺し防止効
果が十分でないため好ましくなく、３ｍｍを超えると成
形品の外観不良となり好ましくない。
〜３ｍｍが好ましく、１．５〜２．５がより好ましい。
口部材の厚みが１ｍｍ未満だとインサート成形加工性不
良となり好ましくなく、４ｍｍを超えると口部材成形品
外観不良となるため好ましくない。また、その内壁部を
構成する内層の厚みは０．４〜３ｍｍであり、０．５〜
１．５が好ましく、０．８〜１．２ｍｍがより好まし
い。内層の厚みが０．４ｍｍ未満の場合は突刺し防止効
果が十分でないため好ましくなく、３ｍｍを超えると成
形品の外観不良となり好ましくない。
【００１４】本発明の口部材を製造する方法としては、
合成樹脂の分野において一般に行われている成形方法、
例えば予め成形した内層部材をインサート射出成形する
方法などを採用することができる。
合成樹脂の分野において一般に行われている成形方法、
例えば予め成形した内層部材をインサート射出成形する
方法などを採用することができる。
【００１５】本発明の口栓体は上記口部材の上部内側に
ゴム栓体を装着してなる。ゴム栓体としては例えばイン
サート成形などの方法を用いてゴム栓に保持体を装着し
たものが挙げられる。用いるゴム栓としては口栓体の内
側に直接又は保持体を介して密着して装着できる形状と
大きさのものであればよい。大抵の場合、厚みと直径の
比（Ｌ／Ｄ）が０．２〜０．８のものが適当であるがこ
れに限定されない。
ゴム栓体を装着してなる。ゴム栓体としては例えばイン
サート成形などの方法を用いてゴム栓に保持体を装着し
たものが挙げられる。用いるゴム栓としては口栓体の内
側に直接又は保持体を介して密着して装着できる形状と
大きさのものであればよい。大抵の場合、厚みと直径の
比（Ｌ／Ｄ）が０．２〜０．８のものが適当であるがこ
れに限定されない。
【００１６】該口栓体のゴム栓に用いる材料としては、
日本薬局方第十三改正輸液用ゴム栓試験法に合格するも
のであればよく、特に制限されるものではない。具体的
には、一般に使われている天然ゴムや、ブタジエンゴ
ム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合
体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブチルゴ
ム、エチレン−プロピレン共重合体ゴムなどの合成ゴム
などを挙げることができる。また、保持体に用いる材料
としては口部材と装着可能な材料であればよいが、口部
材と同材料を用いるのが特に好ましい。
日本薬局方第十三改正輸液用ゴム栓試験法に合格するも
のであればよく、特に制限されるものではない。具体的
には、一般に使われている天然ゴムや、ブタジエンゴ
ム、ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合
体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、ブチルゴ
ム、エチレン−プロピレン共重合体ゴムなどの合成ゴム
などを挙げることができる。また、保持体に用いる材料
としては口部材と装着可能な材料であればよいが、口部
材と同材料を用いるのが特に好ましい。
【００１７】また本発明の口栓体には、ゴム栓の底部と
側面部にラミネートが施されたラミネートゴム栓を用い
てもよい。ラミネートゴム栓にラミネートする材料とし
ては特に限定はなく、熱可塑性樹脂であればよく、好ま
しい材料としてはポリオレフィンが挙げられる。ラミネ
ートする材料の厚みとしては５０〜１００μｍ、より好
ましくは８０〜９０μｍのものが用いられる。
側面部にラミネートが施されたラミネートゴム栓を用い
てもよい。ラミネートゴム栓にラミネートする材料とし
ては特に限定はなく、熱可塑性樹脂であればよく、好ま
しい材料としてはポリオレフィンが挙げられる。ラミネ
ートする材料の厚みとしては５０〜１００μｍ、より好
ましくは８０〜９０μｍのものが用いられる。
【００１８】本発明の医療容器は、容器本体と口栓体と
を融着してなる。容器本体は、例えば厚さ１５０〜３５
０μｍ、より好ましくは２００〜３００μｍのＬＤＰＥ
インフレーションフィルムを、口栓体装着部を残してヒ
ートシールなどの方法で融着して得られる。さらに容器
本体の口栓体装着予定部に、予め成形しておいた口栓体
をヒートシールにより接合し本発明の医療容器を得るこ
とができる。口栓体装着部のヒートシール幅は落袋時に
破袋を生じない強度を保持できれば特に限定はないが、
具体的には５ｍｍ以上の幅をとることが好ましく、より
強度を高めるためには１０ｍｍ以上であることが更に好
ましい。該医療容器本体に用いる材料としては、日本薬
局方第十三改正プラスチック製医療容器試験法に合格す
るものであればよく、特に制限されるものではない。具
体的にはＬＤＰＥ、ＬＬＤＰＥ、ＨＤＰＥ、エチレン−
酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）などの単層またはこれら
の多層フィルムが挙げられる。
を融着してなる。容器本体は、例えば厚さ１５０〜３５
０μｍ、より好ましくは２００〜３００μｍのＬＤＰＥ
インフレーションフィルムを、口栓体装着部を残してヒ
ートシールなどの方法で融着して得られる。さらに容器
本体の口栓体装着予定部に、予め成形しておいた口栓体
をヒートシールにより接合し本発明の医療容器を得るこ
とができる。口栓体装着部のヒートシール幅は落袋時に
破袋を生じない強度を保持できれば特に限定はないが、
具体的には５ｍｍ以上の幅をとることが好ましく、より
強度を高めるためには１０ｍｍ以上であることが更に好
ましい。該医療容器本体に用いる材料としては、日本薬
局方第十三改正プラスチック製医療容器試験法に合格す
るものであればよく、特に制限されるものではない。具
体的にはＬＤＰＥ、ＬＬＤＰＥ、ＨＤＰＥ、エチレン−
酢酸ビニル共重合体（ＥＶＡ）などの単層またはこれら
の多層フィルムが挙げられる。
【００１９】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例によりなんら制限され
るものではない。
明するが、本発明はこれら実施例によりなんら制限され
るものではない。
【００２０】実施例１〜５、比較例１〜３の口部材につ
いては、表１に示す以下の項目について評価を行った。
いては、表１に示す以下の項目について評価を行った。
【００２１】評価方法を以下に示す。 （１）密度 １ｍｍ厚、４ｍｍ角の試料を用い、密度勾配管によりＪ
ＩＳＫ６７４８に準拠して測定を行った。 （２）内層材の射出成形性 口部材用の金型を用い、東芝機械社製８０トン射出成形
機を用い、１９０℃での成形品の外観と充填の良悪を目
視により判断した。 （３）口部材の成形加工性 口部材を成形する際の成形加工のしやすさを成形サイク
ルを参考に判断した。
ＩＳＫ６７４８に準拠して測定を行った。 （２）内層材の射出成形性 口部材用の金型を用い、東芝機械社製８０トン射出成形
機を用い、１９０℃での成形品の外観と充填の良悪を目
視により判断した。 （３）口部材の成形加工性 口部材を成形する際の成形加工のしやすさを成形サイク
ルを参考に判断した。
【００２２】（４）融着性 口部材とＬＤＰＥフィルムを熱金型を用い１２０℃の温
度でシールした場合の外観を目視により判断した。全面
が接着しているものを○、未接着部が認められるものを
×と判断した。 （５）注射針突刺し抵抗 オリエンテック社製テンシロンを用いて口部材を縦方向
に１／２に切断し、注射針（針径：１．６０ｍｍφ）を
固定したロードセルを、口部材に対し内径側９０°方向
に速度２００ｍｍ／ｍｉｎの速さで垂直に突刺し抵抗の
大小を評価した。抵抗値が４ｋｇｆ以上を○、抵抗値４
ｋｇｆ未満を×と判断した。評価結果を表１にまとめて
示す。
度でシールした場合の外観を目視により判断した。全面
が接着しているものを○、未接着部が認められるものを
×と判断した。 （５）注射針突刺し抵抗 オリエンテック社製テンシロンを用いて口部材を縦方向
に１／２に切断し、注射針（針径：１．６０ｍｍφ）を
固定したロードセルを、口部材に対し内径側９０°方向
に速度２００ｍｍ／ｍｉｎの速さで垂直に突刺し抵抗の
大小を評価した。抵抗値が４ｋｇｆ以上を○、抵抗値４
ｋｇｆ未満を×と判断した。評価結果を表１にまとめて
示す。
【００２３】
【表１】
【００２４】実施例６ 図１は、本発明の口部材の一例を示す一部断面図であ
る。図１において、口部材１の内壁部は内層２で被覆さ
れている。口部材１の外層には軟質材料としてＬＬＤＰ
Ｅ、また内層２としては口部材１外層よりも高剛性であ
るＨＤＰＥを用いた。該口部材は、内層２を射出成形に
より成形し、これをインサート成形により一体成形し
た。
る。図１において、口部材１の内壁部は内層２で被覆さ
れている。口部材１の外層には軟質材料としてＬＬＤＰ
Ｅ、また内層２としては口部材１外層よりも高剛性であ
るＨＤＰＥを用いた。該口部材は、内層２を射出成形に
より成形し、これをインサート成形により一体成形し
た。
【００２５】口栓体には、ＬＬＤＰＥをラミネートした
ゴム栓を用いる。ゴム栓と保持体とをインサート成形で
一体成形し、得られたゴム栓体を口部材と熱圧着するこ
とにより本発明の口栓体が得られた。
ゴム栓を用いる。ゴム栓と保持体とをインサート成形で
一体成形し、得られたゴム栓体を口部材と熱圧着するこ
とにより本発明の口栓体が得られた。
【００２６】医療容器本体は、例えば厚さ約２５０μｍ
のＬＤＰＥインフレーションフィルムを用い、口栓体装
着部を残し本体をヒートシールして作成する。さらに先
に成形した口栓体を口栓装着予定部に挿設し、次いでヒ
ートシールにより容器本体と口栓体を融着することによ
り本発明の医療容器が得られた。
のＬＤＰＥインフレーションフィルムを用い、口栓体装
着部を残し本体をヒートシールして作成する。さらに先
に成形した口栓体を口栓装着予定部に挿設し、次いでヒ
ートシールにより容器本体と口栓体を融着することによ
り本発明の医療容器が得られた。
【００２７】
【発明の効果】本発明の口部材、口栓体及び医療容器
は、内面が高剛性を有する樹脂で覆われているので注射
針が正しく突き刺されない場合の口栓体の損傷を防止で
きるので有用である。
は、内面が高剛性を有する樹脂で覆われているので注射
針が正しく突き刺されない場合の口栓体の損傷を防止で
きるので有用である。
【００２８】
【図１】 本発明の口部材の一例を示す一部断面図であ
る。
る。
【図２】 従来の口栓体を示す医療容器の一部断面図で
ある。
ある。
１：口部材 ２：内層 ３：医療容器 ４：口栓体 ５：融着部 ６：ゴム栓 ７：ゴム栓保持体 ６＋７：ゴム栓体
Claims (10)
- 【請求項１】 医療容器口栓体に用いる口部材であっ
て、少なくとも２層の樹脂から構成されてなり、該口部
材の内壁部に口部材外層より高剛性を有する樹脂からな
る内層を有することを特徴とする医療容器用口部材。 - 【請求項２】 口部材の内層が、ＨＤＰＥ、ＰＰ、ＰＡ
およびＰＣからなる群より選ばれる少なくとも一種であ
る請求項１に記載の医療容器用口部材。 - 【請求項３】 口部材の内層として、密度が０．９４０
〜０．９６５ｇ／ｃｍ3であるポリエチレン樹脂を用い
ることを特徴とする請求項１または２に記載の医療容器
用口部材。 - 【請求項４】 口部材の外層が、ＬＤＰＥ、ＬＬＤＰ
Ｅ、ＨＤＰＥならびにＬＤＰＥ、ＬＬＤＰＥおよび／ま
たはＨＤＰＥのブレンドからなる群より選ばれる少なく
とも一種である請求項１ないし３のいずれかに記載の医
療容器用口部材。 - 【請求項５】 口部材の外層として、密度が０．９１５
〜０．９４０ｇ／ｃｍ3であるポリエチレン樹脂を用い
ることを特徴とする請求項１ないし４のいずれかに記載
の医療容器用口部材。 - 【請求項６】 口部材の厚みが１〜４ｍｍである請求項
１ないし５のいずれかに記載の医療容器用口部材。 - 【請求項７】 口部材の内層の厚みが０．４〜３ｍｍで
ある請求項１ないし６のいずれかに記載の医療容器用口
部材。 - 【請求項８】 請求項１ないし７のいずれかに記載の医
療容器用口部材を有することを特徴とする医療容器用口
栓体。 - 【請求項９】 請求項１ないし７のいずれかに記載の医
療容器用口部材を有することを特徴とする医療容器。 - 【請求項１０】 請求項８に記載の医療容器用口栓体を
有することを特徴とする医療容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11198518A JP2000084044A (ja) | 1998-07-15 | 1999-07-13 | 医療容器用口部材、口栓体及び医療容器 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10-200283 | 1998-07-15 | ||
| JP20028398 | 1998-07-15 | ||
| JP11198518A JP2000084044A (ja) | 1998-07-15 | 1999-07-13 | 医療容器用口部材、口栓体及び医療容器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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Family
ID=26511018
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11198518A Pending JP2000084044A (ja) | 1998-07-15 | 1999-07-13 | 医療容器用口部材、口栓体及び医療容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000084044A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004290362A (ja) * | 2003-03-26 | 2004-10-21 | Otsuka Pharmaceut Factory Inc | 薬液容器用口部材およびそれを用いた薬液容器 |
| WO2010016404A1 (ja) * | 2008-08-05 | 2010-02-11 | 藤森工業株式会社 | 多層液体容器 |
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-
1999
- 1999-07-13 JP JP11198518A patent/JP2000084044A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004290362A (ja) * | 2003-03-26 | 2004-10-21 | Otsuka Pharmaceut Factory Inc | 薬液容器用口部材およびそれを用いた薬液容器 |
| WO2010016404A1 (ja) * | 2008-08-05 | 2010-02-11 | 藤森工業株式会社 | 多層液体容器 |
| JP2010036954A (ja) * | 2008-08-05 | 2010-02-18 | Fujimori Kogyo Co Ltd | 多層液体容器 |
| US8309189B2 (en) | 2008-08-05 | 2012-11-13 | Fujimori Kogyo Co., Ltd. | Multilayered liquid container |
| WO2018203123A1 (ja) | 2017-05-01 | 2018-11-08 | 藤森工業株式会社 | 包装袋 |
| JP2018188189A (ja) * | 2017-05-01 | 2018-11-29 | 藤森工業株式会社 | 包装袋 |
| KR20190129109A (ko) | 2017-05-01 | 2019-11-19 | 후지모리 고교 가부시키가이샤 | 포장 백 |
| KR20210055811A (ko) | 2017-05-01 | 2021-05-17 | 후지모리 고교 가부시키가이샤 | 포장 백 |
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