JP4055333B2 - 耐熱性の改良されたジスアゾ顔料 - Google Patents

耐熱性の改良されたジスアゾ顔料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジスアゾ顔料及び印刷インキに関する。更に詳しくはジスアゾ顔料を製造後、非乾燥状態または乾燥した状態で引き続くインキ化した場合に印刷インキ自身の耐熱性と透明性、流動性に優れた印刷インキを調製できるジスアゾ顔料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的なプロセス出版のオフセットインキは、顔料の水性ウエットケーキをインキ用ビヒクルないしは溶剤とフラッシングによって相転換を行ってインキ化する方法と、水性ウエットケーキの乾燥物を強力な剪断力によってインキ用ビヒクルに分散することによって得られている。
しかし、前者の方法は顔料の水性ウエットケーキ自身の安定性に欠ける性質や、フラッシング性が悪いことによって長時間受ける熱によって不透明化、濃度低下等の品質に対する影響が大きく安定した品質が得られにくかった。
【0003】
そこでこれら品質に対する影響の少ない後者の方法が永続的に継承されているが、水性ウエットケーキ顔料の乾燥物をインキ化したものは乾燥しなかったものからインキ化したものに比較して透明性、流動性、濃度の点で著しく劣っている。
ジスアゾ顔料の場合、これら乾燥物からのインキ化物と非乾燥物からのインキ化物の品質の差は、もっぱら乾燥時の熱により著しく結晶が成長してしまうことによって引き起こされている。
【0004】
この結晶成長による品質の低下を解決する手段として二成分の同時カップリングによる解決手段が、たとえば特公昭55−10630号公報ではアセトアセトアニリドとそのフェニル基に極性基を持つものとの混合カップリングする方法として、また、特開平1−110578号公報ではアセトアセトアニリド、アセトアセトオルソアニシジド、アセトアセトオルソトルイジド、アセトアセトオルソクロロアニリド、アセトアセト−2,4−キシリジド、及びアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリドから選ばれる2種類またはそれ以上の混合物をカップリングさせる方法として、紹介されているがいずれの方法も生成したジスアゾ顔料の乾燥物のインキ化物の品質は透明性、流動性、濃度の点でウエットケーキからのインキ化物に対して著しく劣っており、また、印刷インキを製造する過程で受ける専ら印刷インキを流動させるためにかける熱によって透明性や濃度が更に低下する傾向があった。
【0005】
一方、ウエットケーキからのインキ化物の品質向上に対しても永続的に検討がなされており、透明性・流動性を改良する方法として乾燥物からのインキ化同様に例えば、特公昭45−11026号公報では、ジスアゾ顔料にそれらのスルホン酸化合物を混合する方法が、特公昭55−49087号公報では、カップリング成分としてカルボン酸基及び/またはスルホン酸基を有する極性カップリング成分と非極性カップリング成分との混合物を使用して成るジスアゾ顔料を用いる方法が、特開昭63−72762号公報及び特開昭63−178169号公報では、極性カップリング成分と非極性カップリング成分から成る非対称型ジスアゾ化合物を含有するするジスアゾ顔料組成物を用いる方法が開示されている。なかでも、特公昭55−49087号公報で開示された製造方法より得られたジスアゾ顔料が印刷インキの透明性を改良する効果が大きいこと、特開昭63−178169号公報で開示されたジスアゾ顔料組成物が印刷インキの流動性を改良する効果が大きいことが開示されており、登録第2682749号特許掲載公報ではアセト酢酸−m−キシリダイド2〜40モル%、アセト酢酸−o−トルイダイド97.9〜60モル%、2−アセトアセトアミノ安息香酸0.1〜10モル%をカップラー成分としてジスアゾ化合物混合物を製造する例が開示されているが、これら使用された極性カップラー成分は水に対して溶解性を示すため、フラッシングが極端に遅くなり結果として長時間の熱履歴によって結晶が成長してしまったり、色相が変化、不透明化する事が知られていた。また、乾燥物からのインキ化同様にインキ製造上の過程で受ける専ら印刷インキを流動させるための熱によって、透明性や濃度が低下する傾向は何ら変わっていない。
【0006】
また、透明性を改良する方法としては、登録第2943996号特許掲載公報に非極性カップリング成分とベンジジン類のテトラゾ成分とのカップリング方法に関して開示されており、極性基を有するカップラー成分を使用することなく透明性を改良する効果が大きいことが報告されているが、先に示した極性カップラー類を一切含んでいないためインキとしての性能は不十分であり、また、インキ製造上の過程で受ける専ら印刷インキを流動させるための熱によって、透明性や濃度が低下する傾向は何ら変わっていない。
【0007】
また、特開2000−7931号には、登録第2943996号特許掲載公報で示された製造方法を行う際に特開昭63−72762号公報及び特開昭63−178169号公報等で示された極性カップラー成分を併用する方法が開示しているが、顔料と印刷インキ用ビヒクルとのフラッシング直後の流動性や透明性は改良されているものの、インキ製造上の過程で受ける専ら印刷インキを流動させるための熱によって、透明性や濃度が低下する傾向は何ら変わっていない。
【0008】
これら乾燥顔料の分散や非乾燥顔料のフラッシング時に関する問題点の解決手段として古くから印刷インキ用ビヒクルに近いロジン類や印刷インキ用ビヒクル自身で顔料組成物の表面を被覆して諸耐性や適性を付与する手段が古くから検討され開示されているが、被覆前の顔料組成物の基本性能が低い場合に、これを補えるほどの効果を被覆物に期待する事は不可能であり、またインキ製造上の過程で受ける専ら印刷インキを流動させるための熱によって、透明性や濃度が低下する傾向は何ら変わっていない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、(1)製造したジスアゾ顔料の非乾燥状態あるいは乾燥状態で、引き続くインキ化した場合の製造上の理由から受ける熱による印刷インキの耐熱性に優れており、かつ、透明性、流動性に優れた印刷インキを調整できるジスアゾ顔料と(2)耐熱性、透明性と流動性に優れた印刷インキを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、カップラー成分とベンジジン類のテトラゾ成分とをカップリングさせてなるジスアゾ顔料において、上記カップラー成分として、下記一般式(1)で示される化合物及び下記一般式(2)で示される化合物を含有し、更に下記一般式(3)で示される化合物と下記一般式(4)で示される化合物のいずれか又は両者を含有することを特徴とするジスアゾ顔料に関する。
一般式(1) CH3COCH2CONH-X
(式中、Xはメチル基、メトキシ基及び塩素原子から成る群から選ばれる同一または異なる置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)
一般式(2) Y-NH2
(式中、Yはメチル基、メトキシ基、塩素原子、アミノ基、カルボンアミド基類、スルホンアミド基類、アルカノイルアミノ基類、カルボン酸基、水酸基、スルホン酸基及びこれらのアルカリ金属塩から成る群から選ばれる同一または異なる置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)
一般式(3) CH3COCH2CONH-W
(式中、Wはメチル基、メトキシ基、塩素原子、カルボンアミド基類、スルホンアミド基類、またはアルカノイルアミノ基類から選ばれる同一又は異なる置換基を有するフェニル基であって、該フェニル基はカルボンアミド基類、スルホンアミド基類、アルカノイルアミノ基類の少なくとも1種で置換されているフェニル基を示す。)
一般式(4) CH3COCH2CONH-Z
(式中、Zはメチル基、メトキシ基、塩素原子、カルボン酸基、水酸基、スルホン酸基、及びこれらのアルカリ金属塩から成る群から選ばれる同一または異なる置換基を有するフェニル基であって、該フェニル基はカルボン酸基、水酸基、スルホン酸基、及びこれらのアルカリ金属塩の少なくとも1種で置換されているフェニル基を示す。)
【0011】
【0012】
さらに、本発明は上記ジスアゾ顔料に硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウムから選ばれる水溶性無機塩を添加すること、あるいはロジン類あるいは印刷インキ用ビヒクルによって表面処理を施す事によって得られるジスアゾ顔料に関する。
【0013】
さらに、本発明は上記の方法によって得られたジスアゾ顔料組成物の非乾燥状態で印刷インキ用ビヒクルによってフラッシングすることによって得られる印刷インキ、または得られたジスアゾ顔料組成物の乾燥状態で印刷インキ用ビヒクル中に分散させることによって得られる印刷インキに関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明において一般式(1)で表されるカップラー成分としては、以下の例示化合物がある。
アセトアセトアニリド、アセトアセト−o−トルイジド、アセトアセト−p−トルイジド、アセトアセト−o−キシリダイド、アセトアセト−m−キシリダイド、アセトアセト−p−キシリダイド、アセトアセト−o−キシリダイド、アセトアセト−o−メトキシアニリド、アセトアセト−m−メトキシアニリド、アセトアセト−p−メトキシアニリド、アセトアセト−2,3−ジメトキシアニライド、アセトアセト−2,4−ジメトキシアニリド、アセトアセト−2,5−ジメトキシアニリド、アセトアセト−2,6−ジメトキシアニリド、アセトアセト−2,3−ジメトキシ−4−クロロアニリド、アセトアセト−2,3−ジメトキシ−5−クロロアニリド、アセトアセト−2,3−ジメトキシ−6−クロロアニリド、アセトアセト−2,4−ジメトキシ−3−クロロアニリド、アセトアセト−2,4−ジメトキシ−5−クロロアニリド、アセトアセト−2,4−ジメトキシ−6−クロロアニリド、アセトアセト−2,5−ジメトキシ−3−クロロアニリド、アセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド、アセトアセト−2,5−ジメトキシ−6−クロロアニリド、アセトアセト−2,6−ジメトキシ−3−クロロアニリド、アセトアセト−2,6−ジメトキシ−4−クロロアニリド、アセトアセト−2,6−ジメトキシ−5−クロロアニリド、アセトアセト−o−クロロアニリド、アセトアセト−m−クロロアニリド、アセトアセト−p−クロロアニリドなどがある。
【0015】
本発明において、一般式(2)のカップラー成分中のフェニル基の置換基であるカルボンアミド基類とは、一般式−CONR2で示され、ここでRは同一でも異なっていても良く、水素原子、C1〜C4アルキル基又はC1〜C4アルキレンNR’2を表し、R’は水素原子又は互いに異なっていても良いC1〜C4アルキル基を示す。又、R、R’のアルキル基は、同じ窒素原子に結合する2個のアルキル基が結合して環を形成しても良い。
一般式(2)のカップラー成分中のフェニル基の置換基であるスルホンアミド類とは、一般式−SO2NR2で表され、ここで、Rは上記と同じ意味を示す。
一般式(2)のカップラー成分中のフェニル基の置換基であるアルカノイルアミノ基類とは、一般式−NHCORで表され、ここで、Rは上記と同じ意味を示す。
【0016】
本発明で一般式(2)で表されるカップラー成分としては、以下の例示化合物がある。
アニリン、o−ジアミノベンゼン、m−ジアミノベンゼン、p−ジアミノベンゼン、1,2,3−トリアミノベンゼン、1,2,4−トリアミノベンゼン、1,3,5−トリアミノベンゼン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,3−ジメチルアニリン、2,4−ジメチルアニリン、2,5−ジメチルアニリン、2,6−ジメチルアニリン、3,4−ジメチルアニリン、3,5−ジメチルアニリン、2,3,4−トリメチルアニリン、3,4,5−トリメチルアニリン、2,4,6−トリメチルアニリン、2,3,5,6−テトラメチルアニリン、p−メトキシアニリン、o−メトキシアニリン、m−メトキシアニリン、3,5−ジメトキシアニリン、2,6−ジメトキシアニリン、2,4,6−トリメトキシアニリン、2,3,5,6−テトラメトキシアニリン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、p−クロロアニリン、2,3−ジクロロアニリン、2,4,−ジクロロアニリン、3,5−ジクロロアニリン、2,6−ジクロロアニリン、2,4,6−トリクロロアニリン、2,3,5,6−テトラクロロアニリン、o−アミノベンズアミド、m−アミノベンズアミド、p−アミノベンズアミド、2,3−ジカルボアミノアニリン、3,5−ジカルボアミノアニリン、2,6−ジカルボアミノアニリン、o−アミノ安息香酸、m−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、3−アミノフタル酸、4−アミノフタル酸、2−アミノイソフタル酸、4−アミノイソフタル酸、5−アミノイソフタル酸、2−アミノテレフタル酸、o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、3−アミノカテコール、4−アミノカテコール、2−アミノレゾルシン、4−アミノレゾルシン、5−アミノレゾルシン、2−アミノヒドロキノン、2−アミノフロログルシン、o−アミノベンゼンスルホン酸、m−アミノベンゼンスルホン酸、p−アミノベンゼンスルホン酸、2,3−ジスルホン酸アニリン、2,4,−ジスルホン酸アニリン、3,5−ジスルホン酸アニリン、2,6−ジスルホン酸アニリン、2,4,6−トリスルホン酸アニリン、2,3,5,6−テトラスルホン酸アニリン、o−メチルアミノアニリン、m−メチルアミノアニリン、p−メチルアミノアニリン、3,5−ジ(メチルアミノ)アニリン、2,4,6−トリ(メチルアミノ)アニリン、o−ジメチルアミノアニリン、m−ジメチルアミノアニリン、p−ジメチルアミノアニリン、3,5−ジ(ジメチルアミノ)アニリン、2,4,6−トリ(ジメチルアミノ)アニリン、o−エチルアミノアニリン、m−エチルアミノアニリン、p−エチルアミノアニリン、3,5−ジ(エチルアミノ)アニリン、2,4,6−トリ(エチルアミノ)アニリン、o−ジエチルアミノアニリン、m−ジエチルアミノアニリン、p−ジエチルアミノアニリン、3,5−ジ(ジエチルアミノ)アニリン、2,4,6−トリ(ジエチルアミノ)アニリン、o−プロピルアミノアニリン、m−プロピルアミノアニリン、p−プロピルアミノアニリン、3,5−ジ(プロピルアミノ)アニリン、2,4,6−トリ(プロピルアミノ)アニリン、o−ジプロピルアミノアニリン、m−ジプロピルアミノアニリン、p−ジプロピルアミノアニリン、3,5−ジ(ジプロピルアミノ)アニリン、2,4,6−トリ(ジプロピルアミノ)アニリン、o−ブチルアミノアニリン、m−ブチルアミノアニリン、p−ブチルアミノアニリン、3,5−ジ(ブチルアミノ)アニリン、2,4,6−トリ(ブチルアミノ)アニリン、o−ジブチルアミノアニリン、m−ジブチルアミノアニリン、p−ジブチルアミノアニリン、3,5−ジ(ジブチルアミノ)アニリン、2,4,6−トリ(ジブチルアミノ)アニリン、等があげられる。
【0017】
本発明のジスアゾ顔料は、顔料及びインキの耐熱性を付与するための一般式(2)に示される化合物以外に、インキの流動性や透明性をさらに向上するために一般式(3)で示される非極性カップラー成分や、一般式(4)で示される極性カップラー成分を併用する。
【0018】
本発明において、一般式(3)のカップラー成分中のフェニル基の置換基であるカルボンアミド基類、スルホンアミド基類及びアルカノイルアミノ基類は、それぞれ一般式(2)に示される化合物におけるものと同じものを表す。
【0019】
本発明のジスアゾ顔料組成物は、全カップラー成分を含むカップラー水溶液と、ベンジジン類のテトラゾ成分を含むテトラゾ水溶液とを、酸性水溶液中でカップリング反応させることにより得られる。反応方法は、バッチ式撹拌槽内に全てのカップラー成分の微細粒子をあらかじめ酸性水溶液中に分散させた状態を作り、その酸性のカップラー分散溶液中にテトラゾ成分の水溶液を添加する方法、あるいはバッチ式攪拌槽内の酸性水溶液中に、全てのカップラー成分を含むカップラー水溶液とテトラゾ水溶液とを、いずれもの成分も反応系で析出しないように、かつ、未反応のテトラゾ成分が直ちに反応するように酸性水溶液中に連続的に注入してカップリング反応を行う方法、あるいは一定容量の撹拌式反応槽に、全てのカップラー成分を含むカップラー水溶液とテトラゾ水溶液とを、いずれの成分も反応系で析出しないように、かつ、未反応のテトラゾ成分が直ちに反応するように酸性水溶液と共に連続的に注入してカップリング反応を行い、同時に全注入液の和と同量のカップリング後の生成物混合液を連続的に反応容器より取り出す方法、あるいは一定の長さを持つ管状反応容器(撹拌装置は無い)に、全てのカップラー成分を含むカップラー水溶液とテトラゾ水溶液とを、いずれの成分も反応系で析出しないように、かつ、未反応のテトラゾ成分が直ちに反応するように酸性水溶液と共に連続的に一方の端及びその近傍から連続的に注入して管状反応容器中でカップリング反応を行い、同時に他端から全注入液の和と同量のカップリング後の生成物混合液を連続的に取り出す方法、のいずれの方法でも実施することができる。
【0020】
連続的にカップラー成分の水溶液とテトラゾ成分の水溶液を注入する場合、カップラー成分の合計供給モル速度とテトラゾ成分の供給モル速度との比は、200:80から200:99であり、両成分は連続的に制御して注入し、カップリング反応をさせる事が望ましい。
【0021】
本発明で併用する一般式(4)の極性カップラー成分と一般式(3)の非極性カップラー成分の比率は、特に制限される物ではない。一般に一般式(1)のカップラー成分に対する一般式(3)の非極性カップラー成分と一般式(4)の極性カップラー成分の総和の混合比率は、99モル%:1モル%から70モル%:30モル%である。混合する一般式(3)の非極性カップラー成分と一般式(4)の極性カップラー成分の総モル量を100%とした場合に、一般式(3)の非極性カップラー成分と一般式(4)の極性カップラー成分は、概ね50モル%:50モル%が良いが、90モル%:10モル%ないしは10モル%:90モル%であっても良好な効果が確認された。
【0022】
本発明で使用されるカップラー成分は、非極性カップラー成分である一般式(1)の化合物と、一般式(2)で示されるインキの耐熱性を改良する為のカップラー成分、及びその他の例えばインキの流動性や透明性を改良する一般式(4)の極性カップラー成分及び/又は一般式(3)の非極性カップラー成分を含む。これらのカップラー成分は、一旦アルカリ溶液とすることで溶解させることが好ましく、すべてのカップラー成分を溶解した後、カップリング方法によって酸性溶液中に添加してカップラー成分を微細な粒子として析出させることや、そのままアルカリ溶液としてカップリング反応に供することが出来る。アルカリとしては、例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム等の無機塩基が挙げられる。
【0023】
本発明のジスアゾ顔料は、基本構造を形成するための一般式(1)の非極性カップラー成分の他に、耐熱性を改良する成分である一般式(2)のカップラー成分、透明性や流動性に寄与する一般式(3)の非極性カップラー成分と一般式(4)の極性カップラー成分を含むものである。ジスアゾ顔料は1分子中2つのカップラー成分を含むので、本発明のジスアゾ顔料は、これらの種類の異なるカップラー成分が他のカップラー成分と組合わされた種々のジスアゾ化合物の混合物として得られる。したがって、これらの特徴的なカップリング成分を含むジスアゾ化合物がジスアゾ顔料組成物の結晶を作りうる条件下で結晶に吸着あるいは結晶内に取り込まれることにより、相乗的に分散性が向上して現在の印刷業界の要求している耐熱性と透明性と流動性と分散性を得ることが出来る。
【0024】
本発明で使用されるベンジジン類のテトラゾ成分を含むテトラゾ水溶液は、ベンジジン類を公知の方法でテトラゾ化して得られる物を含む。ベンジジン類としては、例えば、3,3’−ジクロロロベンジジン、2,2’,5,5’−テトラクロロベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン等が挙げられる。ベンジジン類のテトラゾ成分を含むテトラゾ水溶液は、酸性水溶液が好ましく、特に塩酸酸性水溶液が好ましく使用される。
【0025】
本発明のジスアゾ顔料の製造方法において連続的にカップラー成分の水溶液とベンジジンのテトラゾ成分水溶液を反応器に注入するカップリング反応を採用する場合には、カップラー成分の水溶液がアルカリ溶液で、テトラゾ成分の水溶液が酸性溶液である組み合わせが好ましい。
カップラー水溶液とテトラゾ水溶液とをカップリング反応せしめる時に介入させるべき酸性水溶液は、あらかじめ反応させるべき容器とは別の容器に必要量を準備するのが良く、この容器は通常バッチ式攪拌槽である。
【0026】
本発明では、好ましくは予めバッチ式攪拌槽内に酸性水溶液が仕込まれる。バッチ式攪拌槽としては公知慣用のものがいずれも使用できるが、通常は、攪拌が必要な液媒体毎に水槽に加える必要がある液媒体を保持する水槽と、その液媒体を攪拌する攪拌翼を有する攪拌機とから構成されていることが必要である。本発明で使用されるバッチ式攪拌槽内の酸性溶液は、カップリング反応系をpH3〜6.9の範囲内、好ましくはpH3.5〜6.3に保つことが出来れば良く、従来法のカップリングで使用される公知の酸水溶液で構わない。例えば酢酸、蟻酸等があげられる。このpH領域は、テトラゾ成分の分解や縮合などの副反応を最小化するために必要であり、反応開始から終了時まで上記pHの範囲内に維持することがより好ましい。
【0027】
このためには、反応途中において酸あるはアルカリを断続的にあるいは連続的に添加するか、バッチ式撹拌槽内に酸性水溶液中に、pH緩衝剤を存在させることが好ましい。操作の容易さの面からは、pH緩衝性のある水溶液系、例えば、従来のカップリング反応でよく使用される「酢酸−酢酸ナトリウム」系や「蟻酸−蟻酸ナトリウム」系等の緩衝性水溶液を用いる。これらの緩衝性水溶液により、pHの変動が少なく、pHの維持が容易となる。
【0028】
カップラー水溶液とテトラゾ水溶液とが直接接触すると、カップラー成分の析出が起きて固体となり、透明性と流動性、フラッシング適性、排水着色耐性、分散性を改良する効果があるジスアゾ化合物の生成が少なく、これら諸適性を改良できなくなってしまう場合がある。
これを避けるため、酸性水溶液を満たしたバッチ式撹機を備える撹拌槽にカップラー成分の水溶液とテトラゾ成分の水溶液を同時に注入する場合においては、注入管出口を互いに離した位置に設けて注入を行い(並行注入という場合がある。)、十分に撹拌を行い、確実にテトラゾ成分とカップラー成分とが酸性水溶液中で反応させる。
【0029】
本発明において、特にカップラー成分の水溶液とテトラゾ成分の水溶液を同時に反応器に注入する場合においては、カップラー成分の供給モル速度とテトラゾ成分の供給モル速度との比は特に限定されるものではないが、通常は200:80から200:99となるように、好ましくは200:90から200:99となるように連続的に注入してカップリング反応させることによりジスアゾ顔料組成物が製造される。
こうすることで、テトラゾ成分は酸性水溶液に注入後、直ちに全てがカップラー成分と反応し、未反応のテトラゾ成分が反応系内に残存しなくなる。その結果、テトラゾ成分の分解や縮合による副反応が防止され、色相の汚れが防止される。
【0030】
供給モル速度の比は、反応の全期間を通じて一定値に保つ必要はなく、上記供給モル速度比の範囲内で、注入の進行につれて変化させても良い。また、カップラー水溶液の注入開始をテトラゾ水溶液の注入に先行させても良い。さらに、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ロジン溶液のような表面処理剤を注入し、生成した顔料粒子の表面処理を同時に行っても良い。このような活性剤の例としては、エマルゲン120(商品名、花王株式会社製)、アロモックスDMC−W(商品名、ライオン株式会社製)等が挙げられる。添加する界面活性剤の量は少量でも効果があるが、ある程度多い方が効果が大きい。界面活性剤を使用する場合、必要とされる反応率の他、コスト、生成物の品質、使用する印刷インキの特性等も考慮して決められ、一般的には有効成分として生成する顔料の0.2〜10.0重量%の範囲で用いることができる。
【0031】
以上のように、テトラゾ成分とカップラー成分とを上記のモル速度比で並行注入すると、注入終了時点で反応系内にはテトラゾ成分は全く存在していないが、反応可能なカップラー成分が僅かに残存している状態となっている。そこで、全てのカップラー成分の混在したカップラー水溶液と、ベンジジン類のテトラゾ成分を含むテトラゾ水溶液とを、酸性水溶液中に、連続的に注入した後、テトラゾ水溶液だけを追加的に注入することができる。例えば、並行注入終了後、テトラゾ水溶液のみを追加注入して、完全にカップラー成分と反応させ、さらにカップリング反応率を高めることもできる。
【0032】
本発明において、全てのカップラー成分の混在して存在するカップラー水溶液の酸性水溶液への注入は、カップラー水溶液を酸性水溶液と混合したときに、溶解していた特に一般式(3)の非極性カップラー成分と一般式(4)の極性カップラー成分が析出しないような条件を選択するのが好ましい。
【0033】
カップラーの最適注入量は、反応させるカップラー成分の種類や、カップラー水溶液の濃度、注入速度、酸性水溶液のpHや量など多くの要因により変化するものであるが、各成分のカップリング反応速度、酸性水溶液中での拡散速度や溶解度などを考慮して実験的に定めることができる。
【0034】
本発明において、カップラー成分の全ての濃度の和が0.1〜1.0モル/リットルであるカップラー水溶液と、濃度が0.05〜0.8モル/リットルであるテトラゾ水溶液を酸性水溶液に注入することが操作上、また経済上、負担が軽い点で好ましい。
【0035】
全てのカップラー成分が析出しないような範囲は、酸性水溶液の種類やpH、量や撹拌状態、注入管の出口の位置など種々の条件によって変化するものであり、注入量は製造に要する時間や製造工程なども考慮して総合的に決定される。
すなわち、酸性水溶液に対するカップラー水溶液の注入量が少なくなればなるほど、全てのカップラー成分は析出しにくくなるが、反応系内の濃度が薄くなるため、顔料生物の製造に時間がかかるようになる。
【0036】
本発明において、カップリング中の温度やpHの値などの反応条件及びこの制御法は、従来のカップリング反応での公知の条件値及び制御法から選択され、特段の制約は無い。pHや温度を時間あるいは注入量と共に変化させても、あるいは終始一定に保っても良い。
【0037】
なお、本発明が好ましい実施形態で実施される場合には酸性であるテトラゾ水溶液とアルカリ性であるカップラー水溶液とが並行して注入されるので、これらの水溶液中の酸とアルカリとが中和されるようにそれぞれの溶液のpHや流量を調整することにより、初期のpHを最後まで保った状態でカップリング反応を行うことができる。本発明のジスアゾ顔料の製造方法は、顔料誘導体で表面処理されたC.I.Pigment Yellow 12,13,14,17及び83を得るのに特に有効である。
【0038】
このようにして得られた酸性水溶液中のジスアゾ顔料は連続的に固液分離することにより反応系から取り出すことも、また、反応を終了させた後、バッチ式に固液分離を行い反応系から回収することもできる。
【0039】
また、得られたジスアゾ顔料の顔料特性を向上させるために、得られたジスアゾ顔料のスラリーに対して硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウムから選ばれる水溶性無機塩を添加すること、あるいはロジン類あるいは印刷インキ用ビヒクルによって表面処理を施す一連の処理を行いジスアゾ顔料組成物を製造することもできる。
【0040】
本発明で使用される表面処理用ロジンの種類としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、水添ロジン、マレイン化ロジン等の顔料をロジン処理に一般的に使用されるロジンの水酸化ナトリウム溶液もしくは水酸化カリウム溶液などがある。酸価が高くアルカリ水溶液となるロジン変性フェノール樹脂またはアルキッド樹脂、石油樹脂を併用しても良い。
【0041】
ロジン水溶液の添加量は、固形分換算でカップリングして生成されるジスアゾ顔料に対して、2〜150重量%、好ましくは3〜80重量%である。
【0042】
本発明の製造法によって得られたジスアゾ顔料は、印刷インキ用ビヒクルと混練されて、透明性と流動性に優れた印刷インキに使用することができる。
【0043】
オフセットインキ用ビヒクルは例えば、ロジン変成フェノール樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂またはこれら乾性油変成樹脂等の樹脂と、必要に応じて、アマニ油、桐油、大豆油等の植物油と、n−パラフィン、イソパラフィン、アロマテック、ナフテン、α−オレフィン等の溶剤から成るものであって、それらの混合割合は、重量比で樹脂:植物油:溶剤=20〜50部:0〜30部:10〜60部の範囲が好ましい。
【0044】
本発明のジスアゾ顔料を配合したオフセットインキ様ビヒクルは、必要に応じて、インキ溶剤、ドライヤー、レベリング改良剤、増粘剤等の公知の添加剤を適宜配合して印刷インキとなる。
【0045】
また、グラビアインキ用ビヒクルは、例えばガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、石灰化ロジン、ライムロジン、ロジンエステル、マレイン酸樹脂、ギルソナイト、ダンマル、セラック、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂、ニトロセルロース、環化ゴム、塩化ゴム、エチルセルロース、酢酸セルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂等の樹脂混合物と、n−ヘキサン、トルエン、メタノール、エタノール、アセトン、酢酸エチル、乳酸エチル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、イソプロピルアルコール、クロルベンゾール、エチルエーテル、メチルエチルケトン、アセト酢酸エチル等の溶剤から成るものであって、それらの混合割合いは、重量比で、樹脂混合物:溶剤=10〜50部:30〜80部の範囲が好ましい。
【0046】
本発明のジスアゾ顔料を配合したグラビアインキビヒクルは、必要に応じて、例えば硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏、アルミナホワイト、クレー、シリカ、シリカホワイト、タルク、珪酸カルシウム、沈降性炭酸マグネシウム等の体質顔料の他、補助剤として、可塑剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤等の公知の添加剤を適宜配合して印刷インキとなる。
【0047】
【実施例】
以下に実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、以下の例中「部」及び「%」は、特に断りのない限りいずれも「重量部」、「重量%」を示す。
【0048】
<実施例1>3,3’−ジクロロベンジジン塩酸塩をその3倍モルの塩酸と2倍モルの亜硝酸ナトリウムを使用して常法によりテトラゾ化し、10℃、0.125モル/lのテトラゾ水溶液を調製した。一方、アセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を水酸化ナトリウム120部を含む水溶液に溶解し、25℃、0.259モル/lのカップラー水溶液を調製した。また、酸性水溶液として80%酢酸300部と水酸化ナトリウム80部と水とからなる24℃、pH4.7の緩衝溶液5000部を調製し、撹拌機を有する反応器に仕込んだ。このpH緩衝溶液中の互いに離れた位置に出口を持つ2本の注入管をセットし、テトラゾ水溶液とカップラー水溶液とをそれぞれの注入管を通してpH緩衝溶液中に注入を行った。これらの溶液は同時に注入を開始し、定量ポンプにより同じ体積流量(193ml/分)で40分注入し、同時に注入を終了した。注入の間、液面より採取した反応液からはテトラゾは検出されなかった。この時点でのカップラー基準のカップリング反応率は96.0%であった。その後、反応系内にテトラゾが極わずかに認められるまでテトラゾ水溶液のみを追加注入した結果、カップラー基準のカップリング反応率は98.6%であった。なお、テトラゾの検出はβ−ナフトールによる発色反応を用いて行い、カップリング反応率は液体クロマトで分析して得た未反応カップラー量から求めた。
以後、製造したスラリーを60℃迄加熱したのち、苛性ソーダ水溶液を加えてpHを10.5に調製し、トール油系ロジンソープを固形換算で31部添加後、塩酸水溶液でpH6.5に調製し、8%硫酸アルミニウム水溶液70部を加えたのち、濾過、精製してジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料1)を得た。
【0049】
<比較例1>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部使用する代わりに、アセトアセトアニリド327.5部に変えた以外は同様にして、ジスアゾ顔料組成物を含むウエット顔料組成物(比較顔料1)を得た。
【0050】
<実施例2>3,3’−ジクロロベンジジン塩酸塩をその3倍モルの塩酸と2倍モルの亜硝酸ナトリウムを使用して常法によりテトラゾ化し、10℃、0.125モル/lのテトラゾ水溶液を調製した。一方、アセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を水酸化ナトリウム144部を含む水溶液に溶解し、25℃、0.259モル/lのカップラー水溶液を調製した。また、酸性水溶液として80%酢酸300部と水からなる酢酸溶液5000部を調製し、撹拌機を有する反応器に仕込んだ。この酢酸溶液にカップラー水溶液を193ml/分の流量で40分間注入してカップラーを沈殿させた。このカップラースラリー中に出口を持つ注入管をセットし、テトラゾ水溶液を184ml/分の流速で注入を開始した。反応液面でテトラゾが僅かに検出されるまで、約40分を要して注入した。カップリング反応率は92.1%であった。以後、実施例1と同様に加熱、ロジン処理、濾過、精製して濾過、精製してジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料2)を得た。
【0051】
<比較例2>実施例2においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部使用する代わりにアセトアセトアニリド327.5部使用する以外は同様にして、ジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料2)を得た。
【0052】
<実施例3>3,3’−ジクロロベンジジン塩酸塩をその3倍モルの塩酸と2倍モルの亜硝酸ナトリウムを使用して常法によりテトラゾ化し、10℃、0.125モル/lのテトラゾ水溶液を調製した。一方、アセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を水酸化ナトリウム120部を含む水溶液に溶解し、25℃、0.259モル/lのカップラー水溶液を調製した。また、酸性水溶液として80%酢酸300部と水酸化ナトリウム80部と水とからなる24℃、pH4.7、0.84モル/lのpH緩衝溶液を調製した。撹拌機を有する反応器に互いに離れた位置に出口を持つ3本の注入管をセットし、テトラゾ水溶液とカップラー水溶液とpH緩衝溶液をそれぞれの注入管を通して反応容器中に注入を行った。これらの溶液は同時に注入を開始し、定量ポンプにより同じ体積流量(190ml/分)で10分間注入して反応容器を満たし、更に20分間定量ポンプにより同じ体積流量で注入した後40分間注入し続けてカップリング終了後の反応液スラリーを得た。採取した反応液からはテトラゾは検出されなかった。この時点でのカップラー基準のカップリング反応率は92.0%であった。なお、テトラゾの検出はβ−ナフトールによる発色反応を用いて行い、カップリング反応率は液体クロマトで分析して得た未反応カップラー量から求めた。
以後、製造したスラリーを60℃迄加熱したのち、苛性ソーダ水溶液を加えてpHを10.5に調製し、トール油系ロジンソープを固形換算で31部添加後、塩酸水溶液でpH6.5に調製し、8%硫酸アルミニウム水溶液70部を加えたのち、濾過、精製してジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料3)を得た。
【0053】
<比較例3>実施例3においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド327.5部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料3)を得た。
【0054】
<実施例4>3,3’−ジクロロベンジジン塩酸塩をその3倍モルの塩酸と2倍モルの亜硝酸ナトリウムを使用して常法によりテトラゾ化し、10℃、0.125モル/lのテトラゾ水溶液を調製した。一方、アセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を水酸化ナトリウム120部を含む水溶液に溶解し、25℃、0.259モル/lのカップラー水溶液を調製した。また、酸性水溶液として80%酢酸300部と水酸化ナトリウム80部と水とからなる24℃、pH4.7、0.84モル/lのpH緩衝溶液を調製した。内径約4mm、長さ約100mのコイル状のステンレス製チューブの一端にpH緩衝溶液の注入口を取り付け、この端から約50cm離れた箇所にカップラー水溶液の注入口を、更に1m離れた箇所にテトラゾ水溶液の注入口を有する反応器を用い、pH緩衝溶液、テトラゾ水溶液とカップラー水溶液とをそれぞれの注入管を通して反応器に注入を行った。これらの溶液は同時に注入を開始し、定量ポンプにより同じ体積流量(190ml/分)で注入し、同時に注入を終了した。注入開始から10分経った後反応器の他端からカップリング反応物スラリーを40分間採取した。採取した反応液からはテトラゾは検出されなかった。この時点でのカップラー基準のカップリング反応率は92.0%であった。なお、テトラゾの検出はβ−ナフトールによる発色反応を用いて行い、カップリング反応率は液体クロマトで分析して得た未反応カップラー量から求めた。
以後、製造したスラリーを60℃迄加熱したのち、苛性ソーダ水溶液を加えてpHを10.5に調製し、トール油系ロジンソープを固形換算で31部添加後、塩酸水溶液でpH6.5に調製し、8%硫酸アルミニウム水溶液70部を加えたのち、濾過、精製してジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料4)を得た。
【0055】
<比較例4>実施例4においてアセトアセトアニリド322.1部と、アニリン2.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド327.5部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料4)を得た。
【0056】
<実施例5>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド332.8部とアニリン2.8部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド13.2部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料5)を得た。
【0057】
<比較例5>実施例5においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド338.1部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料5)を得た。
【0058】
<実施例6>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド332.8部とo−トルイジン3.2部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド13.2部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料6)を得た。
【0059】
<比較例6>実施例6においてアセトアセトアニリド332.8部とo−トルイジン3.2部を使用する代わりにアセトアセトアニリド338.1部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料6)を得た。
【0060】
<実施例7>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド332.8部とo−クロロアニリン3.8部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチル安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド13.2部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料7)を得た。
【0061】
<比較例7>実施例7においてアセトアセトアニリド332.8部とo−クロロアニリン3.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド338.1部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料7)を得た。
【0062】
<実施例8>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド332.8部とp−ヒドロキシアニリン3.3部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチル安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド13.2部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料8)を得た。
【0063】
<比較例8>実施例8においてアセトアセトアニリド332.8部とp−ヒドロキシアニリン3.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド338.1部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料8)を得た。
【0064】
<実施例9>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド332.8部とp−カルボキシアニリン4.1部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチル安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド13.2部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料9)を得た。
【0065】
<比較例9>実施例9においてアセトアセトアニリド332.8部とp−カルボキシアニリン4.1部を使用する代わりにアセトアセトアニリド338.1部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料9)を得た。
【0066】
<実施例10>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド332.8部と2,5−ジメトキシアニリン4.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチル安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド13.2部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料10)を得た。
【0067】
<比較例10>実施例10においてアセトアセトアニリド332.8部と2,5−ジメトキシアニリン4.6部を使用する代わりにアセトアセトアニリド338.1部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料10)を得た。
【0068】
<実施例11>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド309.8部とアニリン14.9部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチル安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド13.2部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料11)を得た。
【0069】
<比較例11>実施例11においてアセトアセトアニリド309.8部とアニリン14.9部を使用する代わりにアセトアセトアニリド338.1部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料11)を得た。
【0070】
<実施例12>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド309.8部とp−トルイジン17.1部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチル安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド13.2部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料12)を得た。
【0071】
<比較例12>実施例12においてアセトアセトアニリド309.8部とp−トルイジン17.1部を使用する代わりにアセトアセトアニリド338.1部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料12)を得た。
【0072】
<実施例13>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセトアニリド309.8部と2,5−ジクロロアニリン25.9部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチル安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド13.2部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料13)を得た。
【0073】
<比較例13>実施例13においてアセトアセトアニリド309.8部と2,5−ジクロロアニリン25.9部を使用する代わりにアセトアセトアニリド338.1部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料13)を得た。
【0074】
<実施例14>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセト−o−トルイジド370.5部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料14)を得た。
【0075】
<比較例14>実施例14においてアセトアセト−o−トルイジド370.5部とアニリン2.8部を使用する代わりにアセトアセト−o−トルイジド376.3部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料14)を得た。
【0076】
<実施例15>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセト−o−トルイジド370.5部とo−トルイジン3.2部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料15)を得た。
【0077】
<比較例15>実施例15においてアセトアセト−o−トルイジド370.5部とo−トルイジン3.2部を使用する代わりにアセトアセト−o−トルイジド376.3部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料15)を得た。
【0078】
<実施例16>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド526.7部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料16)を得た。
【0079】
<比較例16>実施例16においてアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド526.7部とアニリン2.8部を使用する代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド534.9部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料16)を得た。
【0080】
<実施例17>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセト−−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド526.7部とo−クロロアニリン3.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料17)を得た。
【0081】
<比較例17>実施例17においてアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド526.7部とo−クロロアニリン3.8部を使用する代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド534.9部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料17)を得た。
【0082】
<実施例18>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド526.7部と2,5−ジメトキシアニリン4.6部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料18)を得た。
【0083】
<比較例18>実施例18においてアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド526.7部と2,5−ジメトキシアニリン4.6部を使用する代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド534.9部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料組成物を含むウエット顔料組成物(比較顔料18)を得た。
【0084】
<実施例19>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセト−o−トルイジド370.5部とアニリン2.8部、アセトアセト−2−メトキシ−4−カルバモイルアニリド7.5部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料19)を得た。
【0085】
<比較例19>実施例19においてアセトアセト−o−トルイジド370.5部とアニリン2.8部を使用する代わりにアセトアセト−o−トルイジド376.3部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料19)を得た。
【0086】
<実施例20>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセト−o−トルイジド370.5部とo−トルイジン3.2部、アセトアセト−2−メトキシ−4−カルバモイルアニリド7.5部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料20)を得た。
【0087】
<比較例20>実施例20においてアセトアセト−o−トルイジド370.5部とo−トルイジン3.2部を使用する代わりにアセトアセト−o−トルイジド376.3部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料20)を得た。
【0088】
<実施例21>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド510.4部とアニリン2.8部、アセトアセト−2−クロロ−4−カルバモイルアニリド22.9部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料21)を得た。
【0089】
<比較例21>実施例21においてアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド510.4部とアニリン2.8部を使用する代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド518.6部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料21)を得た。
【0090】
<実施例22>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセト−−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド510.4部とo−クロロアニリン3.8部、アセトアセト−2−クロロ−4−カルバモイルアニリド22.9部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料22)を得た。
【0091】
<比較例22>実施例22においてアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド510.4部とo−クロロアニリ22部を使用する代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド518.6部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料22)を得た。
【0092】
<実施例23>実施例1においてアセトアセトアニリド322.1部とアニリン2.8部、o−アセトアセチルアミノ安息香酸6.6部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド19.8部を使用する代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド510.4部と2,5−ジメトキシアニリン4.6部、アセトアセト−2−クロロ−4−カルバモイルアニリド22.9部を使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(本発明顔料23)を得た。
【0093】
<比較例23>実施例23においてアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド510.4部と2,5−ジメトキシアニリン4.6部を使用する代わりにアセトアセト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド518.6部使用する以外は同様にしてジスアゾ顔料を含むウエット顔料組成物(比較顔料23)を得た。
【0094】
<試験例1>
以下の方法によって、実施例1ないし23及び比較例1ないし23により得られたウエット顔料組成物をインキ化し評価した。
【0095】
フラッシャーに70℃に加熱した平版インキ用ワニス(東洋インキ製造(株)製ロジン変成フェノール樹脂を含有するワニス)230部を添加したのち、顔料組成物固形分換算で80分に相当する得られたウエット顔料組成物添加し、20分混練しながら、フラッシングを行った。遊離した水を除いたのち、真空脱水しながら、フラッシャー温度を100℃に昇温し、水分を除去した。水分が除去されたのを確認したのち、平版インキ用ワニス(東洋インキ製造(株)製ロジン変成フェノール樹脂を含有するワニス)250部及びインキ用溶剤30部を徐々に加えて試験用インキを作成し、作成直後の透明性と流動性を測定した。一方実際のインキ製造工程でインキを流動させるために掛けられる熱を想定して、作成したインキを80℃で20時間放置した後そのインキについても透明性と流動性を測定した。加熱後のインキと作成直後のインキの透明性と流動性の差を表1にまとめて示した。
【0096】
<透明性の評価方法>黒インキを用いて黒帯を印刷した白い展色紙に、試験インキを展色し、黒帯の上の展色状態を目視で観察する。黒帯の上に試験インキが展色されることにより黒帯が白く見えるものを不透明と判断し、目視判定1とする。黒帯上に試験インキが展色されているのがわかりにくいものを透明と判断し、目視判定10とする。作成直後のインキの判定値から加熱放置後のインキの判定値の差を取って表示する。
【0097】
<流動性の評価方法>
スプレッドメーターに一定容量の試験インキを測り盛り、測定開始と同時にガラス板と目盛り板の間に計量したインキを押しだし、1分後にインキが流動した中心からの距離を計測する。測定値の大きいものを流動性が高いと判定する。なお、実施例で得られたウエット顔料組成物から作成した作成直後のインキの測定値を100%とした百分率で測定値を表示した。
【0098】
【表1】
Figure 0004055333
Figure 0004055333
【0099】
<実施例24>実施例1において得られたウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(本発明顔料24)を得た。
【0100】
<比較例24>比較例1において得られたウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(比較顔料24)を得た。
【0101】
<実施例25>実施例2において得られたウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(本発明顔料25)を得た。
【0102】
<比較例25>比較例2において得られたウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(比較顔料25)を得た。
【0103】
<実施例26>実施例6において得られたウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(本発明顔料26)を得た。
【0104】
<比較例26>比較例6において得られたウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(比較顔料26)を得た。
【0105】
<実施例27>実施例7において得られたウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(本発明顔料27)を得た。
【0106】
<比較例27>比較例7において得られたウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(比較顔料27)を得た。
【0107】
<実施例28>実施例10において得られたウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(本発明顔料28)を得た。
【0108】
<比較例28>比較例10において得られたウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(比較顔料28)を得た。
【0109】
<試験例2>以下の方法によって実施例24ないし28及び比較例24ないし28によって得られたパウダー顔料をインキ化した。
【0110】
ステンレス容器に60℃に加熱した平版インキ用ワニス(東洋インキ製造株式会社製の変成ロジンフェノール樹脂を含有するワニス)300部と100部のパウダー顔料を仕込み、高専断性ミキサーを使用してミルベースを作成した。このミルベースを3本ロールを使用して練肉した。3本ロール上でベースインキに平版インキ用ワニス(東洋インキ製造株式会社製の変成ロジンフェノール樹脂)150部と芳香族を含有しないインキ用溶剤10部を加え試験用インキを作成し、作成直後の透明性と流動性を測定した。一方実際のインキ製造工程でインキを流動させるために掛けられる熱を想定して、作成したインキを80℃で20時間放置した後そのインキについても透明性と流動性を測定した。加熱後のインキと作成直後のインキの透明性と流動性の差を表2にまとめて示した。
【0111】
【表2】
Figure 0004055333
【0112】
<実施例29>3,3’−ジクロロベンジジン塩酸塩をその3倍モルの塩酸と2倍モルの亜硝酸ナトリウムを使用して常法によりテトラゾ化し、10℃、0.125モル/lのテトラゾ水溶液を調製した。一方、アセトアセト−m−キシリジド123.0部とアセトアセト−o−トルイジド244.5部、p−トルイジン3.2部、2−ヒドロキシ−5−アセトアセチルアミノ安息香酸7.1部、アセトアセト−p−カルバモイルアニリド13.2部を水酸化ナトリウム120部を含む水溶液に溶解し、25℃、0.259モル/lのカップラー水溶液を調製した。また、酸性水溶液として80%酢酸300部と水酸化ナトリウム80部と水とからなる24℃、pH4.7の緩衝溶液5000部を調製し、撹拌機を有する反応器に仕込んだ。このpH緩衝溶液中の互いに離れた位置に出口を持つ2本の注入管をセットし、テトラゾ水溶液とカップラー水溶液とをそれぞれの注入管を通してpH緩衝溶液中に注入を行った。これらの溶液は同時に注入を開始し、定量ポンプにより同じ体積流量(193ml/分)で40分注入し、同時に注入を終了した。注入の間、液面より採取した反応液からはテトラゾは検出されなかった。この時点でのカップラー基準のカップリング反応率は96.5%であった。その後、反応系内にテトラゾが極わずかに認められるまでテトラゾ水溶液のみを追加注入した結果、カップラー基準のカップリング反応率は98.6%であった。なお、テトラゾの検出はβ−ナフトールによる発色反応を用いて行い、カップリング反応率は液体クロマトで分析して得た未反応カップラー量から求めた。
以後、製造したスラリーを60℃迄加熱したのち、苛性ソーダ水溶液を加えてpHを10.5に調製し、トール油系ロジンソープを固形換算で31部添加後、塩酸水溶液でpH6.5に調製し、8%硫酸アルミニウム水溶液70部を加えたのち、濾過、精製したウエット顔料組成物を90℃12時間乾燥、粉砕してパウダー顔料(本発明顔料29)を得た。
【0113】
<比較例29>実施例29においてアセトアセト−m−キシリジド123.0部とアセトアセト−o−トルイジド244.5部、p−トルイジン3.2部を使用する代わりに、アセトアセト−m−キシリジド123.0部とアセトアセト−o−トルイジド250.2部使用する以外は同様にしてパウダー顔料(比較顔料29)を得た。
【0114】
<実施例30>実施例29においてアセトアセト−m−キシリジド123.0部とアセトアセト−o−トルイジド244.5部、p−トルイジン3.2部を使用する代わりに、アセトアセト−m−キシリジド123.0部とアセトアセト−o−トルイジド244.5部、2,5−ジメトキシアニリン4.6部を使用する以外は同様にしてパウダー顔料(本発明顔料30)を得た。
【0115】
<比較例30>実施例30においてアセトアセト−m−キシリジド123.0部とアセトアセト−o−トルイジド244.5部、2,5−ジメトキシアニリン4.6部を使用する代わりに、アセトアセト−m−キシリジド123.0部とアセトアセト−o−トルイジド250.2部を使用する以外は同様にしてパウダー顔料(比較顔料30)を得た。
【0116】
<実施例31>実施例29においてアセトアセト−m−キシリジド123.0部とアセトアセト−o−トルイジド244.5部、p−トルイジン3.2部を使用する代わりに、アセトアセト−m−キシリジド205.0部とアセトアセト−o−トルイジド168.1部、アニリン2.8部を使用する以外は同様にしてパウダー顔料(本発明顔料31)を得た。
【0117】
<比較例31>実施例31においてアセトアセト−m−キシリジド205.0部とアセトアセト−o−トルイジド168.1部、アニリン2.8部を使用する代わりに、アセトアセト−m−キシリジド205.0部とアセトアセト−o−トルイジド173.8部を使用する以外は同様にしてパウダー顔料(比較顔料31)を得た。
【0118】
<実施例32>実施例29においてアセトアセト−m−キシリジド123.0部とアセトアセト−o−トルイジド244.5部、p−トルイジン3.2部を使用する代わりに、アセトアセト−m−キシリジド205.0部とアセトアセト−o−トルイジド168.1部、2,5−ジメトキシアニリン4.6部を使用する以外は同様にしてパウダー顔料(本発明顔料32)を得た。
【0119】
<比較例32>実施例32においてアセトアセト−m−キシリジド205.0部とアセトアセト−o−トルイジド168.1部、2,5−ジメトキシアニリン4.6部を使用する代わりに、アセトアセト−m−キシリジド205.0部とアセトアセト−o−トルイジド173.8部を使用する以外は同様にしてパウダー顔料(比較顔料32)を得た。
【0120】
<実施例33>実施例16において得られたジスアゾ顔料組成物を含むウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(本発明顔料33)を得た。
【0121】
<比較例33>比較例16において得られたジスアゾ顔料組成物を含むウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(比較顔料33)を得た。
【0122】
<実施例34>実施例17において得られたジスアゾ顔料組成物を含むウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(本発明顔料34)を得た。
【0123】
<比較例34>比較例17において得られたジスアゾ顔料組成物を含むウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(比較顔料34)を得た。
【0124】
<実施例35>実施例18において得られたジスアゾ顔料組成物を含むウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(本発明顔料35)を得た。
【0125】
<比較例35>比較例18において得られたジスアゾ顔料組成物を含むウエット顔料組成物を、90℃12時間乾燥し、粉砕してパウダー顔料(比較顔料35)を得た。
【0126】
<試験例3>
以下の方法によって、実施例29ないし35及び比較例29ないし35によって得られたパウダー顔料をインキ化した。
パウダー顔料20部、ヒトロセルロースを含有するグラビアインキ用ビヒクル60部、混合溶剤(トルエン:酢酸エチル:イソプロピルアルコール=60:20:10)80部、アルミナビーズ150部を容器に入れ、ペイントコンディショナーで60分分散後、ポリアミド樹脂を含有するグラビアインキ用ビヒクル80部を加えて試験用インキを調整し、透明性と流動性を測定した。一方実際のインキ製造工程でインキのビヒクル中に顔料を分散させる時点で掛かる熱を想定して、作成したインキを60℃で20分間放置した後、そのインキについても透明性と流動性を測定した。加熱後のインキと作成直後のインキの透明性と流動性の差を表3にまとめて示した。
【0127】
<流動性の評価方法>
試験インキの流動性はブルックフィールド型粘度計(B型粘度計)にて測定する。測定値が低いものを流動性が良いと判定する。なお、実施例で得られたパウダー顔料組成物のインキ化物で測定した値を100%とした百分率で測定値を示した。
【0128】
<透明性の評価方法>
バーコーターを用いて試験インキをアセテート系フィルムに展色する。フィルムの裏側に黒色紙を当て、黒色紙の見え方を観察する。
展色フィルムより、黒色紙が白く見えるものを不透明と判断し、目視判定1とする。黒色紙を鮮明に見ることができる物を透明と判断し、目視判定10とする。作成直後のインキの判定値から加熱放置後のインキの判定値の差を取って表示する。
【0129】
【表3】
Figure 0004055333
【0130】
【発明の効果】
本発明のジスアゾ顔料は、一般式(3)で示されるカップラー成分及び/又は一般式(4)で示されるカップラー成分に加えて、一般式(2)のカップラー成分をを併用することにより、ジスアゾ顔料の耐熱性、流動性及び透明性に有効なジスアゾ化合物を生成させることができる。これらのカップラー成分を有するジスアゾ化合物は、効果的にジスアゾ顔料の表面に生成させることが可能であることから、耐熱性、流動性及び透明性の全てにおいて優れた特性となる。更に本発明のジスアゾ顔料を含むインキ組成物は、インキの製造工程でインキを流動させるために掛ける熱に対する耐熱性に対しても良好に機能することから、結果としてこの熱を受けたインキにおいても透明性と流動性の面で優れた印刷インキとなる。

Claims (5)

  1. カップラー成分とベンジジン類のテトラゾ成分とをカップリングさせてなるジスアゾ顔料において、上記カップラー成分として、下記一般式(1)で示される化合物及び下記一般式(2)で示される化合物を含有し、更に下記一般式(3)で示される化合物と下記一般式(4)で示される化合物のいずれか又は両者を含有することを特徴とするジスアゾ顔料。
    一般式(1) CH3COCH2CONH-X
    (式中、Xはメチル基、メトキシ基及び塩素原子から成る群から選ばれる同一または異なる置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)
    一般式(2) Y-NH2
    (式中、Yはメチル基、メトキシ基、塩素原子、アミノ基、カルボンアミド基類、スルホンアミド基類、アルカノイルアミノ基類、カルボン酸基、水酸基、スルホン酸基及びこれらのアルカリ金属塩から成る群から選ばれる同一または異なる置換基を有していてもよいフェニル基を示す。)
    一般式(3) CH3COCH2CONH-W
    (式中、Wはメチル基、メトキシ基、塩素原子、カルボンアミド基類、スルホンアミド基類、またはアルカノイルアミノ基類から選ばれる同一又は異なる置換基を有するフェニル基であって、該フェニル基はカルボンアミド基類、スルホンアミド基類、アルカノイルアミノ基類の少なくとも1種で置換されているフェニル基を示す。)
    一般式(4) CH3COCH2CONH-Z
    (式中、Zはメチル基、メトキシ基、塩素原子、カルボン酸基、水酸基、スルホン酸基、及びこれらのアルカリ金属塩から成る群から選ばれる同一または異なる置換基を有するフェニル基であって、該フェニル基はカルボン酸基、水酸基、スルホン酸基、及びこれらのアルカリ金属塩の少なくとも1種で置換されているフェニル基を示す。)
  2. 一般式(1)で示される化合物に対する一般式(2)で示される化合物が、モル比で99.9〜90.0:0.1〜10.0である請求項1記載のジスアゾ顔料。
  3. 更に水溶性無機塩を含む請求項1または2記載のジスアゾ顔料。
  4. ロジン類あるいは印刷インキ用ビヒクルにより表面処理が施されてなる請求項1ないし3いずれか記載のジスアゾ顔料。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載のジスアゾ顔料と印刷インキ用ビヒクルとからなる印刷インキ組成物。
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