JP2000273344A - ロジン処理ジスアゾ顔料、その製造方法およびその用途 - Google Patents

ロジン処理ジスアゾ顔料、その製造方法およびその用途

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JP2000273344A
JP2000273344A JP7707899A JP7707899A JP2000273344A JP 2000273344 A JP2000273344 A JP 2000273344A JP 7707899 A JP7707899 A JP 7707899A JP 7707899 A JP7707899 A JP 7707899A JP 2000273344 A JP2000273344 A JP 2000273344A
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aqueous solution
solution
pigment
benzidine
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Hitoshi Sugamo
等 巣鴨
Masami Shirao
政巳 白尾
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オフセットインキで分散性、透明性、鮮明性、
着色力、光沢に優れたジスアゾ顔料を提供する。 【解決手段】酸性水溶液中に、ロジン可溶性塩およびア
セトアセトアニリド類を含むカップラー水溶液とベンジ
ジン類のテトラゾ化物を含むテトラゾ水溶液とを、連続
的に注入してカップリング反応を行なうことを特徴とす
るロジン処理ジスアゾ顔料の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた分散性を有
するジスアゾ顔料の製造方法、およびそれを用いた印刷
インキに関する。
【0002】
【従来の技術】ベンジジン類のテトラゾ溶液と、アセト
アセトアニリド類のカップラー液とをカップリングして
得られたジスアゾ顔料は、印刷インキ、塗料、プラスチ
ックの着色等の各種用途に広く使用されている。ジスア
ゾ顔料における一般的な表面処理は、カップリング後の
弱酸性スラリーにアルカリを加えアルカリ性とし、ロジ
ンソープを加えた後、酸性にしてロジンを不溶化、或い
は金属を加えて不溶化することで行われている。しか
し、このような表面処理は顔料の乾燥時の凝集防止にか
ならずしも効果的でなく、分散性が満足できるものは得
られていなかった。
【0003】従来のジスアゾ顔料の表面処理が分散性に
おいて満足できない原因として、カップリング後の合成
された顔料スラリー中の粒子はすでに凝集しており、こ
の凝集した粒子表面をロジンにより被覆してしまうため
と考えられる。
【0004】アゾレーキ顔料の製造におけるロジンの処
理方法としては、アルカリ領域でカップリングおよびレ
ーキ化反応がなされる為、ロジンをアルカリ性であるカ
ップラー溶液中に予めロジンソープを添加してカップリ
ング反応を行なうこと、又はカップリング後の染料中に
添加してレーキ化することは一般的である。しかしジス
アゾ顔料においては、従来のカップリングは酸性領域で
行われ、例えばカップラー粒子を分散させた酸性の水性
スラリー中にテトラゾ水溶液を注入するカップリング方
法では、カップラー成分は弱酸性スラリーであり、ロジ
ンのアルカリ水溶液を予め添加しておくことはできなか
った。添加時点でロジン水溶液はロジン酸として析出し
てしまうからである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、顔料の乾燥
時の凝集がなく、分散性に優れるジスアゾ顔料組成物を
提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、アセトアセト
アニリド類とベンジジン類のテトラゾ化物とをロジンの
存在下でカップリングすることを特徴とするロジン処理
ジスアゾ顔料の製造方法に関する。
【0007】更に本発明は、酸性水溶液中に、ロジン可
溶性塩およびアセトアセトアニリド類を含むカップラー
水溶液と、ベンジジン類のテトラゾ化物を含むテトラゾ
水溶液とを注入してカップリング反応を行なうことを特
徴とするロジン処理ジスアゾ顔料の製造方法に関する。
【0008】更に本発明は、酸性水溶液中に、ロジンの
可溶性塩水溶液と、アセトアセトアニリド類を含むカッ
プラー水溶液と、ベンジジンのテトラゾ化物を含むテト
ラゾ溶液とを注入してカップリング反応を行なうことを
特徴とするロジン処理ジスアゾ顔料の製造方法に関す
る。
【0009】更に本発明は、上記製造方法により得られ
たロジン処理ジスアゾ顔料に関する。更に本発明は、上
記ロジン処理ジスアゾ顔料をビヒクルに分散してなる着
色組成物に関する。更に本発明は、オフセットインキで
ある上記着色組成物に関する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明によれば、カップラー成分
はアルカリ溶液で酸性水溶液中に注入されるため、ロジ
ン水溶液をカップラー成分のアルカリ水溶液中に添加し
ておくことが可能である。また、ロジン水溶液を別途、
カップリング中、同時に注入することも可能である。ロ
ジン水溶液は酸性水溶液中に注入された時点でロジン酸
になり、 生成された顔料表面を随時コーティングするこ
とになる。
【0011】本発明においてベンジジン類としては、
3,3’−ジクロロベンジジンや2,2’,5,5’−
テトラクロロベンジジン、3,3’−ジアニシジン等が
ある。テトラゾ水溶液の濃度は0.1〜0.5モル/K
gであることが好ましい。
【0012】本発明においてアセトアセトアニリド類と
しては、アセトアセトアニリド、アセトアセト−o−ト
ルイジド、アセトアセト−m−キシリジド、アセトアセ
ト−o−アニシジド、アセトアセト−2,5−ジメトキ
シアニリド、アセトアセト−p−アニシジド、アセトア
セト−2,5−ジメトキシ−4−クロロアニリド、アセ
トアセト−o−クロロアニリド等がある。カップラーは
アルカリ水溶液として調整するが、2種以上のカップラ
ーの混合溶液でも良く、他の物質を混合させても良い。
カップラー水溶液の濃度は0.21〜1.0モル/Kg
であることが好ましい。
【0013】酸性水溶液としては、カップリング反応系
をpH3〜6.5の範囲に保つことができれば良く、従
来法のカップリングで使われる公知のもので良い。例え
ば従来のカップリングで使われる酢酸−酢酸ソーダ等の
系が適当である。
【0014】酸性水溶液中へのテトラゾ水溶液、カップ
ラー水溶液およびロジン水溶液の注入は別々の注入管を
通して並行して行なう。
【0015】カップラー水溶液に添加するロジン水溶
液、あるいは別途カップリング中に注入するロジン水溶
液の種類としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール
油ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、水添ロジン、マ
レイン化ロジン等顔料のロジン処理に一般的に使用され
るロジンの水酸化ナトリウム溶液もしくは水酸化カリウ
ム溶液などがある。酸価が高くアルカリ水溶液となるロ
ジン変性フェノール樹脂またはアルキド樹脂の水溶液を
併用してもよい。
【0016】ロジン水溶液の添加量は固形分換算で、カ
ップリングして生成されるジスアゾ顔料に対し、3〜1
50重量%、好ましくは5〜80重量%である。
【0017】上記により調整されたロジン処理ジスアゾ
顔料はオフセットインキ用ビヒクルに配合して分散して
オフセットインキを作成する。オフセットインキ用ビヒ
クルは、例えば、ロジン変性フェノール樹脂、石油樹
脂、アルキド樹脂、またはこれらの乾性油変性樹脂等の
樹脂20〜50重量%、アマニ油、桐油、大豆油等の植
物油0〜30重量%、およびn−パラフィン、イソパラ
フィン、アロマチック、ナフテン、α−オレフィン等の
溶剤0〜60重量%からなるものである。さらに、その
他のインキ溶剤、ドライヤー、レベリング改良剤等、各
種の公知のインキ用添加剤を配合して印刷インキ組成物
とする。
【0018】以下、実施例に基づき本発明をより詳細に
説明する。例中、特に断りの無い限り、部は重量部、%
は重量%を意味する。
【0019】
【実施例1】3,3’−ジクロロベンジジン塩酸塩をそ
の3倍モルの塩酸と2倍モルの亜硝酸ソーダを使って常
法によりテトラゾ化し、10℃、0.125mol/l
のテトラゾ溶液を調整した。一方、アセトアセトアニリ
ド35.4部を水酸化ナトリウム12部を含む水溶液に
溶解し、25℃、0.259mol/lの溶液に10%
トール油系ロジンソープ63gを添加したカップラー溶
液を調整した。また酸性水溶液として80%酢酸30g
と水酸化ナトリウム8gと水からなる24℃、pH4.
7の緩衝溶液500gを調整し、攪拌機を有する反応機
に仕込んだ。この緩衝溶液中の互いに離れた位置に出口
を持つ2本の注入管をセットし、テトラゾ水溶液とカッ
プラー水溶液をそれぞれの注入管を通してpH緩衝溶液
中に注入した。これらの溶液は同時に注入を開始し、各
体積流量を調整して約40分かけて同時に注入を終了し
た。注入の間、液面より採取した反応液からはテトラゾ
は検出されなかった。その後反応系内にテトラゾが極僅
か認められるまでテトラゾ溶液のみを追加注入した。こ
の時点のpHは5.1、カップリング反応率は98.6
%であった。このスラリーを70℃まで加熱後、濾過、
精製し、50℃で乾燥して68.0gの顔料を得た。
【0020】
【実施例2】実施例1でカップラー溶液中に添加したロ
ジン水溶液を、酸性水溶液中に別途の専用の注入管を通
して約40分かけて注入した以外は実施例−1と同様に
カップリング、追加カップリング、加熱、濾過、精製、
乾燥を行い、68.0gの顔料を得た。
【0021】
【比較例1】ロジン水溶液を使用しない以外は実施例1
の条件でカップリング、追加カップリングを行なったス
ラリーに苛性ソーダ水溶液を加えpHを10.5に調整
し10%ロジンソープ63gを添加した。その後、塩酸
水溶液を加えpHを5.0に調整しロジンを不溶化し
た。その後、加熱、濾過、精製、乾燥を行い68.0g
の顔料を得た。
【0022】実施例1、2、及び比較例1で得られた顔
料のオフセットインキ試験を実施した。オフセットイン
キビヒクル80g、粉砕した顔料20gを紙コップ中で
プレミックス後、3本ロールで練肉した。練肉後、ビヒ
クル、インキ溶剤、計10gを加え、タックが6.0に
なるようにインキを調整し、濃色インキを得た。
【0023】(ロール分散性)60℃、10barで1
パスした時のGR値は、実施例1が2.0、実施例2が
2.5に対し比較例1は4.0で実施例1,2の方が分
散性が良好であった。 (透明性)各濃色インキをドローダウンし、色見本を作
成した。実施例1,2の方が比較例1より透明であっ
た。 (鮮明性、着色力)各濃色インキ0.2gを白インキ
(酸化チタンをオフセット用ビヒクルに分散して作成し
た)5.0gに混ぜて淡色インキを作成、ドローダウン
し色見本を作成した。実施例1、2の方が比較例1より
高鮮明、高着色力であった。 (光沢)アート紙にRIテスターにて展色刷りし、光沢
計(UGV−5D、スガ試験機株式会社製)により60
°光沢を測定した。比較例1が60.2%に対し実施例
1は64.5%、実施例2は63.8%と高光沢であっ
た。
【発明の効果】本発明によれば、ジスアゾ顔料は合成直
後にロジンによって顔料粒子表面が被覆される。したが
って、本発明で得られたロジン処理ジスアゾ顔料は、乾
燥時に顔料粒子が凝集することなしに、印刷インキ用ビ
ヒクル中で優れた分散性を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセトアセトアニリド類とベンジジン類
    のテトラゾ化物とをロジンの存在下でカップリングする
    ことを特徴とするロジン処理ジスアゾ顔料の製造方法。
  2. 【請求項2】 酸性水溶液中に、ロジン可溶性塩および
    アセトアセトアニリド類を含むカップラー水溶液と、ベ
    ンジジン類のテトラゾ化物を含むテトラゾ水溶液とを注
    入してカップリング反応を行なうことを特徴とするロジ
    ン処理ジスアゾ顔料の製造方法。
  3. 【請求項3】 酸性水溶液中に、ロジンの可溶性塩水溶
    液と、アセトアセトアニリド類を含むカップラー水溶液
    と、ベンジジンのテトラゾ化物を含むテトラゾ溶液とを
    注入してカップリング反応を行なうことを特徴とするロ
    ジン処理ジスアゾ顔料の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか記載の製造方
    法により得られたロジン処理ジスアゾ顔料。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のロジン処理ジスアゾ顔料
    組成物をビヒクルに分散してなる着色組成物。
  6. 【請求項6】 オフセットインキである請求項5記載の
    着色組成物。
JP7707899A 1999-03-23 1999-03-23 ロジン処理ジスアゾ顔料、その製造方法およびその用途 Pending JP2000273344A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103102712A (zh) * 2013-01-24 2013-05-15 嘉兴科隆化工有限公司 一种颜料黄81的工业化生产方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN103102712A (zh) * 2013-01-24 2013-05-15 嘉兴科隆化工有限公司 一种颜料黄81的工业化生产方法
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