JP4054124B2 - すべり止め舗装の施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば屋内駐車場の床面などに適したすべり止め舗装の、新規な施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
たとえば屋内駐車場の床面などにおいては、すべり止めのために多数の骨材を分散、固定した層(ノンスリップ層)を含む、いわゆるノンスリップタイプの舗装が施工される。
詳しくは、たとえば図2に示すようにモルタルあるいはコンクリートなどを打設して形成した施工面1上に、プライマ層2、ベース層3を介して、多数の骨材41を分散、固定したノンスリップ層4、およびトップコート層5をこの順に積層することで、ノンスリップタイプの舗装が施工される。
【0003】
このうちノンスリップ層4は従来、下地としてのベース層3上に、鏝やローラなどを用いて、手作業で樹脂を塗布して塗膜42を形成し、ついでその上から骨材41を散布したのち、塗膜42を形成する樹脂を硬化させるか、または骨材41をあらかじめ混合、分散した樹脂をやはり手作業で、ベース層3上に塗布したのち、樹脂を硬化させることによって形成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のノンスリップ舗装は、上記のように多数の層を積層して形成されるために、その施工に時間がかかるという問題があった。
そこで前記のうち中間層であるベース層3とノンスリップ層4とを、そのゲル化時間がおよそ30秒以下程度で、かつ硬化時間(指触乾燥時間:表面を指で触った際にべたつき感がなく、乾燥したと感じるまでに要する時間)がおよそ30〜90秒程度という、従来の一昼夜硬化タイプのものなどに比べてきわめて短時間で硬化する、たとえば速硬化型ウレタン樹脂などの速硬化型の樹脂にて形成することが検討されたが、前述した従来工法にて形成されるノンスリップ層4には、上記速硬化型の樹脂を使用できないことが明らかとなった。
【0005】
すなわち前者の、塗膜42上に骨材41を散布する工程は従来、作業員が手作業で行っていたため、上記のような速硬化型の樹脂を使用した場合には、骨材41の散布が塗膜42を形成する樹脂のゲル化に間に合わない。
このため散布された骨材41が、硬化後の塗膜42にしっかりと固定されずに、その後のトップコート層5の形成工程や、あるいは舗装の使用時などに脱落して、すべり止めとしての機能が失われたり、あるいは汚れの原因となったりするおそれがある。
【0006】
また、後者の工程に前記速硬化型の樹脂を使用した場合には、そもそも樹脂が硬化する前に、当該樹脂中に、骨材41を均一に分散させることすら容易でなく、分散できたとしてもそれを下地上に塗布することはほとんど不可能に近い。
したがってノンスリップタイプの舗装においては、ノンスリップ層4のみ、依然として現在でも従来の、一昼夜硬化タイプなどの硬化時間の長い樹脂を使用せざるを得ず、それが舗装の施工における律速段階となって施工の工期を短縮する妨げとなっている。
【0007】
本発明の目的は、従来と同様な構造のノンスリップ層を、速硬化型の樹脂を使用して、しかも上記のような種々の問題を生じることなく短時間で形成できるために、舗装の工期をこれまでよりも著しく短縮できる、新規なすべり止め舗装の施工方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための、本発明のすべり止め舗装の施工方法は、ノンスリップ層を形成する樹脂として速硬化型の樹脂を使用するとともに、下地上に、速硬化型の樹脂をスプレー塗布して塗膜を形成するのと同時に、すべり止めとなる骨材を、粉粒体をガスとともに吹き付ける装置を用いて、当該装置からの、骨材を含むガス流が、上記スプレー塗布による樹脂の噴霧流と重なるように吹き付け角度を設定した状態で吹き付けることによって、上記樹脂がゲル化する前の塗膜に、骨材を分散させることを特徴とするものである。
【0009】
かかる本発明のすべり止め舗装の施工方法においては、すべり止めとなる骨材を、上記のように粉粒体をガスとともに吹き付ける装置を用いて、速硬化型の樹脂をスプレー塗布して塗膜を形成するのと同時に、当該装置からの、骨材を含むガス流が、スプレーガンからの樹脂の噴霧流と重なるように、その吹き付け角度を設定した状態で吹き付けることによって、速硬化型の樹脂がゲル化するまでの、およそ30秒以下程度といったきわめて短時間の間に、施工面を覆う広い面積に亘る塗膜に均一に分散させることができる。
【0010】
したがって本発明によれば、その後の工程や舗装の使用時における骨材の脱落などの問題を生じることなしに、ノンスリップ層にも上記のような硬化時間の短い速硬化型の樹脂を使用することが可能となり、舗装の工期をこれまでよりも著しく短縮することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を、その実施の形態の一例を示す図面を参照しつつ説明する。
この例においてはまず、図1(a)に示すように、モルタルあるいはコンクリートなどの施工面1にプライマ層2、ベース層3をこの順に積層する。
上記施工面1を形成するモルタルやコンクリートなどは打設後、十分に養生させたのち研磨、清掃などの下地処理を行っておくのが好ましい。
【0012】
またプライマ層2は、上記下地処理を行った施工面1上に、たとえば湿気硬化型ウレタンプライマなどの、従来公知の種々の、通常のプライマを塗布して形成する。
かかるプライマ層2は、施工面1を整えるとともに、当該施工面1を形成するモルタルやコンクリートなどと、ベース層3を形成する樹脂とを親和させる、プライマとしての本来の機能が重視され、しかも通常のプライマは、塗布後およそ1時間程度でその上にベース層3を形成できる状態となるため、あえて速硬化型の特殊な組成を採用する必要がなく、経済性なども併せ考慮すると、上記のように通常のプライマを使用するのが好ましい。
【0013】
施工面1にプライマ層2を形成するには、従来同様に種々の塗布方法が採用される。
プライマの塗布量はとくに限定されないが、上述したプライマ層2としての機能を十分に発揮させるためには、およそ0.05〜1.0kg/m2程度であるのが好ましく、0.1〜0.3kg/m2程度であるのがさらに好ましい。
【0014】
ベース層3は、舗装に防水性を付与するとともに、舗装全体の強度や伸びなどの物性を確保し、かつ厚みをかせぐためのもので、施工の工期を短縮する目的で、前述したようにそのゲル化時間がおよそ30秒以下程度で、かつ硬化時間がおよそ30〜90秒程度である、速硬化型の樹脂にて形成するのが好ましい。
かかる速硬化型の樹脂としては、たとえばジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などを出発原料とする、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含む主剤と、アミン変成ポリエーテルポリオール樹脂(末端をアミノ化したポリエーテル)を含む硬化剤の2成分からなり、前述したようにゲル化時間がおよそ30秒以下程度、とくに15〜30秒程度で、かつ硬化時間(指触乾燥時間)がおよそ30〜90秒程度、とくに50〜70秒程度である、いわゆる2液速硬化型のウレアウレタン樹脂などがあげられる。
【0015】
プライマ層2の上に、上記2液速硬化型ウレアウレタン樹脂などを塗布してベース層3を形成するには、従来の、一昼夜硬化タイプの2液硬化型の樹脂のように、主剤と硬化剤とを所定量ずつ秤量して混合したのち、鏝やローラなどを用いて手作業で塗布する方法などでは樹脂の硬化に間に合わないので、たとえば主剤と硬化剤とを別々に貯蔵した容器から、それぞれ別個にスプレーガンに供給して、噴霧の直前に混合したのち、スプレーガンのノズルから噴霧してプライマ層2の表面にスプレー塗布する、いわゆるスタティックタイプのスプレーガンを用いたスプレー塗布方法などを採用するのが好ましい。
【0016】
樹脂の塗布量はとくに限定されないが、上述したベース層3としての機能を十分に発揮させるためには、およそ0.5〜5.0kg/m2程度であるのが好ましく、1.0〜2.0kg/m2程度であるのがさらに好ましい。
つぎに図1(b)にみるように、下地としての上記ベース層3上に、速硬化型の樹脂を、スプレーガンSGを用いてスプレー塗布して塗膜42を形成する。
【0017】
またそれと同時に、すべり止めとなる骨材41を、粉粒体をガスとともに吹き付ける装置ABを用いて、当該装置ABからの、骨材41を含むガス流ASが、上記スプレーガンSGからの樹脂の噴霧流RSと重なるように、その吹き付け角度を設定した状態で吹き付けてやる。
そうすると、樹脂がゲル化する前の塗膜42に骨材41が均一に分散され、塗膜42を形成する樹脂の硬化によって、図1(c)にみるように骨材41が均一に分散、固定されたノンスリップ層4が形成される。
【0018】
塗膜42を形成する速硬化型の樹脂としては、前記ベース層3で使用した樹脂との相溶性、密着性にすぐれた樹脂を使用するのが好ましく、とくにベース層3で使用したのと同じ樹脂を使用するのが好ましい。
したがってより好適な樹脂の例としては、前述した、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)などを出発原料とする、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含む主剤と、アミン変成ポリエーテルポリオール樹脂(末端をアミノ化したポリエーテル)を含む硬化剤の2成分からなり、ゲル化時間がおよそ30秒以下程度、とくに15〜30秒程度で、かつ硬化時間(指触乾燥時間)がおよそ30〜90秒程度、とくに50〜70秒程度である、2液速硬化型ウレアウレタン樹脂などがあげられる。
【0019】
スプレー塗布の方法もベース層3の場合と同様でよい。すなわち樹脂として、上記2液速硬化型ウレアウレタン樹脂などを使用する場合は、たとえば前述したスタティックタイプのスプレーガンを用いて、主剤と硬化剤とを別々に貯蔵した容器から、それぞれ別個にスプレーガンSGに供給して、噴霧の直前に混合したのち、スプレーガンSGのノズルから噴霧してベース層3の表面にスプレー塗布してやればよい。
【0020】
この場合も樹脂の塗布量はとくに限定されないが、骨材41がしっかりと固定されたノンスリップ層4を形成するためには、およそ0.3〜3.0kg/m2程度であるのが好ましく、0.5〜2.0kg/m2程度であるのがさらに好ましい。
骨材41としては、すべり止め用として従来公知の、種々の無機あるいは有機の骨材が、すべり止め舗装の用途にあわせて、いずれも使用可能である。
【0021】
中でもとくに、屋内駐車場の床面などのすべり止め用としては、これに限定されないがたとえば、各種サイズの珪砂などがあげられ、とくに2号〜8号珪砂、なかんずく3号〜6号珪砂が好適に使用される。
上記珪砂などの、骨材41を吹き付けるための装置ABとしては、たとえば金属表面の研磨や表面加工などに広く用いられている、いわゆるエアブラスト機などがあげられる。
【0022】
骨材41の吹き付け量はとくに限定されないが、ノンスリップ層4に十分なすべり止めの機能を発揮させるためには、およそ0.2〜1.5kg/m2程度であるのが好ましく、0.3〜1.0kg/m2程度であるのがさらに好ましく、0.5〜0.8kg/m2程度であるのがより一層、好ましい。
最後に、上記のようにして形成されたノンスリップ層4上に、舗装表面の耐性をさらに高めるとともにその表面の艶などを整え、なおかつ骨材41の脱落をより確実に防止するために、たとえば2液硬化型のウレタン樹脂などを塗布し、硬化させてトップコート層5を形成してやると、図2にみるようにすべり止め舗装の施工が完了する。
【0023】
なおトップコート層5は、上述したトップコート層としての本来の機能が重視されることや、このあとは各層の養生のためにできあがった舗装をしばらく放置する工程が残されているだけであることなどを考慮すると、プライマ層2の場合と同様に、あえて速硬化型の特殊な組成を採用する必要はなく、経済性なども併せ考慮すると、通常のトップコート層5の構造をそのまま採用するのが好適である。
【0024】
具体的には、図示していないがたとえば、通常硬化タイプの2液硬化型ウレタン樹脂を塗布して形成される第1層と、これも通常硬化タイプの2液硬化型アクリルウレタン樹脂を、上記第1層の上に塗布して形成される第2層の2層構造を有するトップコート層などが好適に採用される。
かかる2層構造のトップコート層においては、主として上記の第1層が、柔軟性と、ノンスリップ層4への接着性とを高めるために機能し、かつ第2層が、表面硬度を高めるために機能する。
【0025】
上記2層構造のトップコート層を形成する両層の、それぞれにおける樹脂の塗布量はとくに限定されないが、上述した両層の機能を十分に発揮させることを考慮すると、第1層における樹脂の塗布量はおよそ0.1〜1.0kg/m2程度であるのが好ましく、0.3〜0.7kg/m2程度であるのがさらに好ましい。また第2層における樹脂の塗布量はおよそ0.1〜1.0kg/m2程度であるのが好ましく、0.15〜0.5kg/m2程度であるのがさらに好ましい。
【0026】
上記両層を形成するための、樹脂の塗布方法としては、当該樹脂が、前記のように通常硬化タイプであるため、鏝やローラを用いた手作業の塗布方法でも十分に間に合うが、作業の継続性や工程の簡略化などを考慮すると、やはりスプレー塗布方法を採用するのが好ましい。ただしこの場合は、主剤と硬化剤とを混合後、樹脂が硬化するまでの間に時間的な余裕があるので、前述したスタティックタイプのスプレーガンを必ずしも使用する必要はなく、主剤と硬化剤と、さらに必要に応じて溶剤などとを混合した硬化前の液を1個の容器に入れ、この容器からスプレーガンに供給して、その先端のノズルから噴霧する、通常タイプのスプレーガンを使用してもよい。
【0027】
なお本発明の施工方法の各工程は、以上で説明した図の例には限定されない。
【0028】
また、本発明で施工される舗装の層構成は、図の例のものには限定されない。
その他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更を施すことができる。
【0029】
【実施例】
以下に本発明を、実施例に基づいて説明する。
実施例1
(施工面1の下地処理)
すべり止め舗装の形成に先だってコンクリートを打設し、養生させた施工面1を研磨したのち、研磨粉などを十分に清掃、除去して下地処理とした。
【0030】
(プライマ層2の形成)
下地処理が完了した施工面1に、1液型の湿気硬化型ウレタンプライマ〔住友ゴム工業(株)製のC−908A〕を、ローラを用いて塗布したのち、およそ1時間程度、硬化させてプライマ層2を形成した。プライマの塗布量は0.15kg/m2とした。
【0031】
(ベース層3の形成)
プライマ層2の表面を指で触った際にべたつき感がなく、乾燥したことが確認された時点で、当該プライマ層2の表面に、前述した2液速硬化型ウレアウレタン樹脂を構成する主剤〔住友ゴム工業(株)製のC−856、前記のようにMDIを出発原料とする、末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを含むもの、粘度3000mPa・s〕と、硬化剤〔住友ゴム工業(株)製のH−856、これも前記のようにアミン変成ポリエーテルポリオール樹脂を含むもの、粘度1900mPa・s〕とを、スタティックタイプのスプレーガンを用いて、噴霧の直前に混合しつつノズルから噴霧してスプレー塗布したのち樹脂を硬化させて、ベース層3を形成した。
【0032】
なお樹脂の塗布量は、2.0kg/m2とした。
また主剤と硬化剤との混合比は、容積比で100(主剤):136(硬化剤)、重量比で100(主剤):128(硬化剤)に設定した。この混合比における樹脂のゲル化時間は15秒、硬化時間(指触乾燥時間)は60秒であった。
(ノンスリップ層4の形成)
ベース層3の表面を指で触った際にべたつき感がなく、乾燥したことが確認された時点で、当該ベース層3の表面に、前記と同じ2液速硬化型ウレアウレタン樹脂を構成する主剤〔住友ゴム工業(株)製のC−856〕と硬化剤〔住友ゴム工業(株)製のH−856〕とを、スタティックタイプのスプレーガンSGを用いて、噴霧の直前に混合しつつノズルから噴霧してスプレー塗布して塗膜42を形成した。
【0033】
またそれと同時に、骨材41としての5号珪砂(粒径77〜590μm)を、粉粒体をガスとともに吹き付ける装置ABとしてのエアブラスト機〔オオサワ&カンパニー社製のワンダーガンW301ES〕を用いて、当該装置ABからの、骨材41を含むガス流(この場合はエア流)ASが、上記スプレーガンSGからの樹脂の噴霧流RSと重なるように、その吹き付け角度を設定した状態で吹き付けてやることによって、樹脂がゲル化する前の塗膜42に分散させたのち樹脂を硬化させて、ノンスリップ層4を形成した。
【0034】
なお樹脂の塗布量は1.0kg/m2、骨材41の吐出圧は8kg/cm2、骨材41の吹き付け量は0.5〜1.0kg/m2とした。
また主剤と硬化剤との混合比は、前記と同様に容積比で100(主剤):136(硬化剤)、重量比で100(主剤):128(硬化剤)に設定した。この混合比における樹脂のゲル化時間は15秒、硬化時間(指触乾燥時間)は60秒であった。
【0035】
(トップコート層5の形成)
ノンスリップ層4の表面を指で触った際にべたつき感がなく、乾燥したことが確認された時点で、当該ノンスリップ層4の表面に、まず前述した通常硬化タイプの2液硬化型ウレタン樹脂を構成する主剤〔住友ゴム工業(株)製のC−818〕と、硬化剤〔住友ゴム工業(株)製のH−818〕と、溶剤としてのキシレンとを、重量比で10(主剤):10(硬化剤):2(溶剤)の割合で混合した混合液を、通常タイプのスプレーガンを用いてスプレー塗布したのち樹脂を硬化させて、2層構造のトップコート層5のうちの第1層を形成した。塗布量は0.4kg/m2とした。
【0036】
つぎにこの第1層の表面を指で触った際にべたつき感がなく、乾燥したことが確認された時点で、当該第1層の表面に、これも前述した通常硬化タイプの2液硬化型アクリルウレタン樹脂を構成する主剤〔住友ゴム工業(株)製のC−982〕と、硬化剤〔住友ゴム工業(株)製のH−982〕と、溶剤としてのキシレンとを、重量比で1(主剤):5(硬化剤):2(溶剤)の割合で混合した混合液を、通常タイプのスプレーガンを用いてスプレー塗布したのち樹脂を硬化させて、2層構造のトップコート層5のうちの第2層を形成した。塗布量は0.2kg/m2とした。
【0037】
そして一昼夜、放置してすべり止め舗装を完成した。
上記各工程のうち、プライマの塗布を開始した時点から、ノンスリップ層の形成後、当該ノンスリップ層の表面を指で触った際にべたつき感がなく、乾燥したことが確認され、トップコート層のうち第1層のスプレー塗布を開始できるまでに要した時間を計時したところ、およそ3分間であった。
【0038】
これに対し、ノンスリップ層を形成する樹脂として、通常の一昼夜硬化タイプの樹脂を使用し、この樹脂を、ローラを用いて塗布した上に、骨材41を手作業で散布して樹脂を硬化させる従来法にて、上記と同じ層構成のすべり止め舗装を形成したところ、次工程である、トップコート層のうち第1層のスプレー塗布を開始できるまでにおよそ10時間を要した。
【0039】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明によれば、従来と同様な構造のノンスリップ層を、速硬化型の樹脂を使用して、しかもその後の工程や舗装の使用時における骨材の脱落などの種々の問題を生じることなく短時間で形成できるために、舗装の工期をこれまでよりも著しく短縮できる、新規なすべり止め舗装の施工方法を提供できるという特有の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】同図(a)〜(c)はそれぞれ、本発明の施工方法の、実施の形態の一例における各工程を示す断面図である。
【図2】上記施工方法で施工されたすべり止め舗装の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
4 ノンスリップ層
41 骨材
42 塗膜
AB 粉粒体をガスとともに吹き付ける装置
Claims (2)
- すべり止めとなる骨材が樹脂の塗膜に分散され、樹脂の硬化によって固定されたノンスリップ層を含む滑り止め舗装を施工する方法であって、上記樹脂として速硬化型の樹脂を使用するとともに、下地上に、速硬化型の樹脂をスプレー塗布して塗膜を形成するのと同時に、すべり止めとなる骨材を、粉粒体をガスとともに吹き付ける装置を用いて、当該装置からの、骨材を含むガス流が、上記スプレー塗布による樹脂の噴霧流と重なるように吹き付け角度を設定した状態で吹き付けることによって、上記樹脂がゲル化する前の塗膜に、骨材を分散させることを特徴とするすべり止め舗装の施工方法。
- 速硬化型の樹脂として、ゲル化時間が30秒以下である速硬化型のウレタン樹脂を使用する請求項1記載のすべり止め舗装の施工方法。
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