JP2007023592A - ゴム伸縮継手 - Google Patents

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行彦 石橋
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Abstract

【課題】 高いすべり抵抗性を有するゴム伸縮継手を提供するとともに、滑り止め粒子の剥離を防止する。
【解決手段】 ゴム伸縮継手10は、基材20表面に積層された弾性材料層30と、弾性材料層30の上面に積層された硬質樹脂材料層40とを備える。弾性材料層30と、硬質樹脂材料層40は、滑り止め粒子50を保持する。弾性材料層30の弾性率が、基材20の弾性率より高く、かつ硬質樹脂材料層40の弾性率より低い。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高架道路のジョイント部に設けられるゴム伸縮継手に関する。
近年、道路交通網が整備されつつあり、高架道路の建設が進んでいる。高架道路は、通常、複数の橋梁部がジョイントで接続されて構成されるが、各橋梁部では、温度変化による伸縮や、加重撓み等による変形が生じるので、橋梁部のジョイントはこの変形や伸縮等を吸収する必要がある。したがって、橋梁部のジョイントには伸縮性のあるものが用いられ、例えばジョイント部にゴム伸縮継手が設けられることが知られている。
ゴム伸縮継手は、その素材の特性上、雨天時に表面が濡れた場合にはすべり抵抗値が著しく低下し、スリップ事故を引き起こす原因となりやすい。従来、ゴム表層上に滞留した水を排出するために、ゴム伸縮継手の表面に溝加工を行う場合があるが、溝を設けただけでは滑り止め効果は充分ではない。
そこで、ゴム伸縮継手の表面にセラミック粒子等の滑り止め粒子を設けることが知られている。滑り止め粒子は、ゴム伸縮継手の表面を、走行車両のタイヤが通過する際、タイヤに接触摩擦抵抗力を作用させることができ、滑り止め効果を発揮させることができる。
滑り止め粒子をゴム伸縮継手の表面に設ける方法としては、様々な方法が知られており、例えばシート状の弾性部材に接着剤を用いて滑り止め粒子を定着させ、このシートをゴム伸縮継手の表面に接着させることが知られている。
また、例えば特許文献1に記載されるように、ゴム伸縮継手の表面にゴムマトリクスが設けられ、そのマトリクス内に滑り止め粒子として、セラミック粒子が埋設されることが知られている。
特開2000−64213号公報
ゴム伸縮継手の滑り止め粒子は、その上面を車両用タイヤが通過するとき、車両用タイヤに食い込み、これにより車両用タイヤは、車両重量によるマトリックス内部への圧入力と、タイヤ回転接線方向および制動慣性方向のベクトル的応力から成る力を、滑り止め粒子に対して作用させる。滑り止め粒子は、これらタイヤ回転接線方向および制動慣性方向のベクトル的応力に抗する接触摩擦抵抗力をタイヤに作用させ、これによりタイヤに対して滑り止め効果を発揮させる。
したがって、滑り止め効果を充分に発揮させるためには、この接触摩擦抵抗力を大きくしなければならならないが、接触摩擦抵抗力は、車両タイヤの回転接線方向の反力及び車両制動における慣性モーメントの反力とから成るので、その摩擦抵抗力を大きく発生させるためには、タイヤグリップ性(すなわち、車両重量で粒子がマトリックス層内部に圧入されない)とともに、ベクトル的せん断応力で粒子先端に作用されるモーメントをマトリックスの保持力で堅持する必要がある。
しかし、ゴムマトリックスは弾性率が低い(弾性が高い)ので、このゴムマトリックスに直接滑り止め粒子が固着されていると、車両タイヤが通過する際、滑り止め粒子はマトリックス内部へ埋没し、タイヤグリップ力を低下させる。また、粒子先端に作用されるモーメントで粒子が回転運動し、慣性モーメントの反力が吸収緩和され、これにより摩擦抵抗力が低下される。
また、特許文献1においては、ゴムマトリクス表面に滑り止め粒子を散布した後、表面を板状部材で加圧して、粒子をゴムマトリクス中に埋設させ、しかる後、加硫処理を行うことにより、滑り止め粒子をゴムマトリクス内に定着させている。しかし、このような方法によれば、滑り止め粒子を定着させるために、加圧・加硫工程を要し、その製造方法が複雑である。
そこで、本願発明はこのような問題点に鑑みて成されたものであり、簡便な方法で製造でき、滑り止め効果を充分に発揮でき、かつ滑り止め効果が長期間に亘って持続することができるゴム伸縮継手を提供することを目的とする。
本発明に係るゴム伸縮継手は、ゴムから成る基材表面に滑り止め粒子が固着されたゴム伸縮継手であって、基材表面に積層された弾性材料層と、弾性材料層上面に積層された硬質樹脂材料層とを備え、滑り止め粒子が弾性材料層及び硬質樹脂材料層により保持されることを特徴とする。
弾性材料層の弾性率が、基材の弾性率より高く、かつ硬質樹脂材料層の弾性率より低いことが好ましい。
滑り止め粒子は、アルミナ成分が90%以上のセラミックが粉砕して形成される多次元形状粒子であることが好ましい弾性材料層が、2成分常温反応硬化型液状ウレタン樹脂により構成されることが好ましい。そして、硬質樹脂材料層が、2成分常温反応硬化型液状樹脂で、かつウレタン樹脂と共反応または接着反応する、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂、及び不飽和ポリエステル樹脂の少なくともいずれかから構成されることが好ましい。なお、ここで、「2成分常温反応硬化型の樹脂」とは、2成分が混合され、その混合物が少なくも常温(25℃)で硬化反応し、樹脂層が形成される樹脂をいう。
本発明によれば、基材の表面に高弾性率の硬質樹脂材料層及び中弾性率の弾性材料層が設けられることにより、ゴム伸縮継手は、高いすべり抵抗力を有するとともに、滑り止め粒子の基材からの剥離を防止することができる。
以下本発明について、図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係るゴム伸縮継手を上面から見た平面図である。図2は、ゴム伸縮継手10の表面構造を示すための断面図である。ゴム伸縮継手10は、2つの橋梁部の継ぎ目部に設けられるジョイントであって、その上面が橋梁部の上面と同一平面に形成されている。本実施形態に係るゴム伸縮継手10は、いわゆる縦目地用ゴムジョイントであって、その長手方向(図1の左右方向)が車両の進行方向に対して略平行に延びるゴムジョイントである。ゴム伸縮継手10は、上面には、図1に示すように、格子状に形成された溝11が設けられ、各溝11は、ゴム伸縮継手10の長手方向に対して斜めに延びる。なお、各溝11は、ゴム伸縮継手11の表面の水を排水するための溝であり、本実施形態では充分に深く、ゴム伸縮継手11の表面を通過するゴムタイヤは溝11の底部には接触しない。したがって、後述する滑り止め層22は、溝11の底部には設けられない。
図2に示すように、ゴム伸縮継手10は、低弾性率の弾性を有するゴムによって構成される基材20を有し、基材20の上面には、プライマー層25を介して滑り止め層22が積層される。滑り止め層22は、プライマー層25の上面に積層される弾性材料層30と、弾性材料層30の上面に積層される硬質樹脂層40と、弾性材料層30及び硬質樹脂層40に保持される滑り止め粒子50を備える。ゴム伸縮継手10の表面は、滑り止め粒子50が定着されることにより、その表面が凹凸に形成される。
基材20と弾性材料層30の間に積層されたプライマー層25は、基材20の加硫ゴム表面に中弾性率の弾性材料層30を打継ぎ積層するための反応接着剤層であり、基材20の表面に塗布される反応活性化剤と、その反応活性化剤の上にさらに塗布される接着剤で構成され、この接着剤は、その上面に打継ぎ積層される弾性材料層30に接着反応結合している。反応活性化剤としては、例えば、トリフェニールイソシアネートを用い、接着剤としては2成分反応硬化型のポリウレタン接着剤を用いる。
弾性材料層30は、中弾性率の弾性を有する樹脂によって構成され、その弾性率が基材20の弾性率より高く、例えばウレタン樹脂によって構成される。弾性材料層30は、いわゆる2成分常温反応硬化型の樹脂が硬化されることにより形成されることが好ましく、すなわち、主剤及び硬化剤を混合して得られた混合液(以下、弾性材料混合液という)を硬化反応させることにより形成されることが好ましい。例えば、弾性材料層30がウレタン樹脂である場合、ポリエーテルポリオールを主成分とし、芳香族ジアミン系の架橋剤、及び可塑剤を含む主剤と、イソシアネートとポリオールとの反応によって得られるイソシアネート末端プレポリマーを主成分とし、イソシアネート及び可塑剤を含む硬化剤とを混合して得られた弾性材料混合液を、塗布して硬化することにより形成される。弾性材料層30は、例えば1.0mm〜2.0mmの厚さを有する。
硬質樹脂層40は、高弾性率の硬質の樹脂によって構成され、その弾性率が弾性材料層30より高い。硬質樹脂層40は、例えばエポキシ樹脂、イソシアネート樹脂、及び不飽和ポリエステル樹脂の少なくともいずれかから構成される。硬質樹脂層40は、いわゆる2成分常温反応硬化型の樹脂が硬化されることにより形成されることが好ましく、すなわち、主剤及び硬化剤を混合して得られた混合液(以下、硬質樹脂混合液という)を硬化反応させることにより形成されることが好ましい。弾性樹脂層30および硬質樹脂層40の硬化反応は、同時に行われることが好ましく、これにより硬質樹脂層40の樹脂は、弾性材料層30の樹脂と共反応し、または接着反応する。例えば硬質樹脂層40がエポキシ樹脂で構成される場合、エポキシ化合物を主成分とする主剤に、アミン系化合物を主成分とする硬化剤が混合されて得られた硬質樹脂混合液を、塗布して硬化することにより形成される。硬質樹脂層40は、例えば1.5mm〜2.5mmの厚さを有する。
滑り止め粒子50は、セラミック等の無機硬質素材から成り、好ましくはアルミナ粒子であって、さらに好ましくはアルミナ成分が90%以上であることが好ましい。アルミナ成分比率の高い粒子は硬度、堅牢性が高いので、滑り止め粒子の破砕摩耗が低減される。滑り止め粒子50は、セラミック等の無機硬質素材を粉砕することにより得られ、不定形状を有する多次元形状粒子であることが好ましい。滑り止め粒子50として多次元形状粒子が用いられると、滑り止め粒子50は、車両用タイヤに大きな抵抗力を作用させ、すべり抵抗値を顕著に上昇させることができる。滑り止め粒子50の粒度メッシュは例えば36〜80メッシュである。滑り止め粒子50は、弾性材料層30及び硬質樹脂材料層40の合計重量部100重量部に対して、150〜300重量部添加される。
滑り止め粒子50は、弾性材料層30及び硬質樹脂層40との接着性を向上させるために、表面処理が施されていることが好ましい。表面処理としては、シランカップリング剤、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、及びウレタン樹脂等の少なくともいずれかにより表面被膜処理が施される。
滑り止め粒子50は、中弾性率の弾性材料混合液、及び高弾性率の硬質樹脂混合液それぞれが塗布されると同時に、ゴム表面上に均一に散布添加された後、または、弾性材料混合液、及び硬質樹脂混合液それぞれに添加され、滑り止め粒子30が添加された各混合液が、各表面に塗布積層された後、弾性材料混合液、及び高弾性率が硬化反応されることにより、弾性材料層30及び硬質樹脂層40に固着させられる。
ゴム伸縮継手10の製造においては、まず、上述した反応活性化剤、接着剤が塗布され、これら反応活性化剤及び接着剤が硬化乾燥される。硬化乾燥された後、弾性材料混合液及び硬質樹脂混合液が塗布されるとともに、滑り止め粒子50が添加された後、所定時間放置され養生される。養生される間に、基材20上に塗布された弾性材料混合液及び硬質樹脂混合液は硬化され、プライマー層25上に、弾性材料層30及び硬質樹脂材料層40が形成されるとともに、滑り止め粒子50が、弾性材料層30及び硬質樹脂材料層40に固着され、これにより滑り止め層22が形成される。なお、このように弾性材料層30及び硬質樹脂材料層40を同時に硬化させることにより、滑り止め層22は一体的に硬化されるので、滑り止め層22に滑り止め粒子50を強固に定着させることができる。
次に、本実施形態に係るゴム伸縮継手の作用について説明する。本実施形態に係るゴム伸縮継手10は、その表面に車両用タイヤが通過させられると、その表面に設けられた滑り止め粒子50に圧縮応力とせん断応力が作用される。滑り止め粒子50は、圧縮応力に抗する反力でタイヤをグリップし、せん断応力が作用されると、そのせん断応力に抗して、車両用タイヤに抵抗力を作用させ、車両用タイヤのスリップを防止する。
ここで、滑り止め粒子50は、圧縮応力とせん断応力が作用されたとしても、弾性率の高い硬質樹脂材料層40によって強固に保持されており、滑り止め層22内部に圧入され、またはその内部で大きく傾斜・移動することはない。したがって、滑り止め粒子50は、せん断応力に抗して、車両用タイヤに大きな抵抗力を作用させることができる。すなわち、本実施形態においては滑り止め粒子50が、硬質樹脂材料層40に固着することにより、ゴム伸縮継手10は、高いすべり抵抗力を発揮することができる。
また、車両用タイヤからのせん断応力により、硬質樹脂材料層40と基材20の間には、せん断剥離力が作用されるが、本実施形態においては、硬質樹脂材料層40と基材20の間に、弾性率が硬質樹脂材料層40より低く基材20より高い弾性材料層30が設けられている。したがって、硬質樹脂材料層40と基材20の接着界面間に作用されるせん断剥離力は、この弾性材料層30により低減させられる。すなわち、本実施形態においては、基材20と硬質樹脂材料層40の間に、中弾性率の弾性材料層30が設けられることにより、滑り止め粒子50の基材20からの剥離を防止することができる。
以上のように、本実施形態おいては、基材20の表面に硬質樹脂材料層40及び弾性材料層30が設けられることにより、ゴム伸縮継手10は、高すべり抵抗力を有するとともに、滑り止め粒子50の基材20からの剥離を防止することができる。
図3は、本発明の第2の実施形態に係るゴム伸縮継手を上面から見た平面図である。図4は、ゴム伸縮継手10の断面図である。第2の実施形態においては、溝11は幅方向に直線的に延びるとともに、長手方向において同一間隔で並んでいる。そして、この溝11の断面は、図4に示すように半弧状に形成され浅いので、ゴム伸縮継手10の表面を通過するゴムタイヤは溝11内部に接触する。したがって、基材20の表面は、溝11の内部も含めて、滑り止め層22が形成される。滑り止め層22の構成は、第1の実施形態と同様であるので、その記載は省略する。
以下、本発明について実施例を用いて説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるわけではない。
[実施例のゴム伸縮継手]
本実施に係るゴム伸縮継手は、以下のように製造した。まず、クロロプレンゴムから構成される基材を用意し、基材の上面を研磨加工した。ここで、基材は、第2の実施形態の基材20の形状を有しており、溝11の断面が曲率半径r=3mm(図4参照)の半円弧状を呈しており、その溝11のピッチP=20mmであった。
研磨加工された基材の上面に、プライマー層を形成するために反応活性化剤を塗布し、その上にはさらに接着剤を塗布した。反応活性化剤は、酢酸エチル7重量部及びメチルエチルケトン90重量部から成る混合溶剤にトリフェニールトリイソシアネートが3重量部加えられて作成された溶液であった。接着剤は、トリフェニールイソシアネート・チオフォスフェート6重量部とポリイソシアネートプレポリマー4.5重量部が、酢酸エチル17重量部とメチルエチルケトン72.5重量部の混合溶剤に溶解して作成された溶液であった。
接着剤を塗布した後、反応活性化剤及び接着剤を15分、20℃で硬化乾燥させた。この硬化乾燥後、接着剤の上に、弾性材料混合液を塗布した。弾性材料混合液は、ニッタ(株)社製のシーラントTタイプ主剤(商品名)100重量部に、シーラントTタイプ硬化剤(商品名)100重量部を混合して得られたものであった。シーラントTタイプ主剤は、ポリエーテルポリオール60重量部、可塑剤(フタル酸ジイソノニル(DINP))25重量部、ビス(メチルチオ)トルエンジアミン12.5重量部、及びカーボンブラック3重量部が配合されたものであった。シーラントTタイプ硬化剤は、イソシアネート末端プレポリマー60重量部、4,4’‐ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)15重量部、及び可塑剤(DINP)27.5重量部が配合されたものであった。
弾性材料混合液の上には、さらに硬質樹脂混合液を塗布した。硬質樹脂混合液は、主剤(ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂、エポキシ当量190g/当量、粘度150CPS)に硬化剤(レゾールキシリレンジアミン、活性水素量160g/当量、粘度4000CPS)を混合して得られた混合液であった。なお、粘度は、B型粘度計の測定法により測定された25℃の粘度である。
弾性材料混合液の塗布及び硬質樹脂混合液の塗布と同時に、基材上に、滑り止め粒子を均一に分布させて添加した。滑り止め粒子には、アルミナ成分が90%以上で、かつ粒度が36〜80メッシュのアルミナ系研磨材を用いた。アルミナ系研磨材は、粉砕により得られた多次元形状粒子であった。滑り止め粒子には、予めシランカップリング剤(アミノプロピルトリメトキシシラン)で表面処理された後、さらにイソシアネート系プライマーにより予め表面処理されていた。イソシアネート系プライマーは、ポリイソシアネートプレポリマーにエーテル系ポリオールを加えて混合されたものであり、各粒子の表面に付着した後硬化され、被膜が形成された。
硬質樹脂混合液の塗布後、基材を20℃で40時間養生し、弾性材料混合液、及び硬質樹脂混合液の各樹脂を硬化させ、これにより滑り止め層を形成するとともに滑り止め粒子を滑り止め層に定着させ、本実施例に係るゴム伸縮継手を得た。なお、本実施例においては、反応活性化剤、接着剤、弾性材料混合液、硬質樹脂混合液は、それぞれ35、90、960、920g/m2の割合で塗布された。また、滑り止め粒子は、弾性材料混合液および硬質樹脂混合液が塗布される際に、それぞれ2800、1500g/m2の割合で添加され、すなわち滑り止め粒子は計4300g/m2添加された。
[性能評価]
(1)すべり抵抗性
ポータブルスキッドレジスタンステスターによって、本実施例に係るゴム伸縮継手のすべり抵抗性を評価した。すべり抵抗性評価では、ゴム伸縮継手の表面を乾燥させた状態と、湿潤させた状態において、ASTM E303の方法に準拠して、常温(25℃)にてBPN値を測定した。BPN値の測定において、テスターの進入方向はゴム伸縮継手の長手方向であった。なお、BPN値は、すべり抵抗性を示す指標であって、60以上である場合に、実用化可能である。
実施例に係るゴム伸縮継手のBPN値は、乾燥させた状態で95である一方、湿潤させた状態で71であった。すなわち、本実施に係るゴム伸縮継手は、湿潤状態でもすべり抵抗性が良好で、実用化可能であることが理解できる。
(2)接着性能評価
本実施例に係る反応活性化剤、接着剤、弾性材料混合液、及び硬質樹脂混合液を用い、本実施例の配合部数、及び製造方法に倣って基材の上に、滑り止め層を形成した複数のサンプルを作成した。そして、各サンプルを表1に示す条件1〜4の環境下に放置した。なお、接着性能評価においては、滑り止め層と、基材との接着性能を正確に把握するために、滑り止め粒子を添加せずに各サンプルを作成した。各サンプルについて、滑り止め層の基材に対する接着強度を、JISK6256に準拠した90度剥離接着試験により測定した。具体的には、各条件1〜4で放置した各サンプル及び放置前のサンプルについて、基材を固定し、滑り止め層(弾性材料層及び硬質樹脂層)を基材から90°の角度で剥離させることにより接着強度を測定した。
Figure 2007023592
各条件1〜4で放置した各サンプルは、表1に示すように、その接着強度が放置前のサンプルの接着強度と同一またはそれ以上であり、各サンプルを水中または高温条件下で放置しても、接着強度は低下しないことが理解できる。すなわち、本実施例のゴム伸縮継手は、高温条件下、または湿潤下において長期間使用しても、滑り止め層の基材との接着性は低下しないことが理解できる。
第1の実施形態に係るゴム伸縮継手の上面図である。 ゴム伸縮継手の上面の構造を拡大して示した断面図である。 第2の実施形態に係るゴム伸縮継手の上面図である。 第2の実施形態に係るゴム伸縮継手の断面図である。
符号の説明
10 ゴム伸縮継手
20 基材
22 滑り止め層
25 プライマー層
30 弾性材料層
40 硬質樹脂材料層
50 滑り止め粒子

Claims (5)

  1. ゴムから成る基材表面に滑り止め粒子が固着されたゴム伸縮継手であって、
    前記基材表面に積層された弾性材料層と、前記弾性材料層上面に積層された硬質樹脂材料層とを備え、前記滑り止め粒子が前記弾性材料層及び硬質樹脂材料層により保持されることを特徴とするゴム伸縮継手。
  2. 前記弾性材料層の弾性率が、前記基材の弾性率より高く、かつ前記硬質樹脂材料層の弾性率より低いことを特徴とする請求項1に記載のゴム伸縮継手。
  3. 前記滑り止め粒子は、アルミナ成分が90%以上のセラミックが粉砕して得られる粒子であることを特徴とする請求項1に記載のゴム伸縮継手。
  4. 前記弾性材料層が、2成分常温反応硬化型液状ウレタン樹脂により構成されることを特徴とする請求項1に記載のゴム伸縮継手。
  5. 前記硬質樹脂材料層が、2成分常温反応硬化型液状樹脂で、かつ前記ウレタン樹脂と共反応または接着反応する、エポキシ樹脂、イソシアネート樹脂、及び不飽和ポリエステル樹脂の少なくともいずれかから構成されることを特徴とする請求項4に記載のゴム伸縮継手。

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