JP2006009466A - 舗装面のすべり止め構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】舗装面において、すべり止め効果とその耐久性があるうえ、視認性とその材料コストや維持補修コストをも改善したすべり止め構造体を提供する。
【解決手段】舗装を構成する骨材のうち、舗装の表層部に位置する骨材の表面に、樹脂バインダを介して粒状物を添着させた舗装面のすべり止め構造体であって、該粒状物が鉄鋼スラグ、ゴミ溶融スラグ、および下水汚泥溶融スラグのうちの少なくとも1種類を含み、かつ、該粒状物におけるスラグの構成比率が40〜100重量%の範囲内であり、粒状物の粒径が0.125〜3.35mmの範囲内にあることを特徴とする舗装面のすべり止め構造体である。
【選択図】なし
【解決手段】舗装を構成する骨材のうち、舗装の表層部に位置する骨材の表面に、樹脂バインダを介して粒状物を添着させた舗装面のすべり止め構造体であって、該粒状物が鉄鋼スラグ、ゴミ溶融スラグ、および下水汚泥溶融スラグのうちの少なくとも1種類を含み、かつ、該粒状物におけるスラグの構成比率が40〜100重量%の範囲内であり、粒状物の粒径が0.125〜3.35mmの範囲内にあることを特徴とする舗装面のすべり止め構造体である。
【選択図】なし
Description
本発明は、例えば道路、駐車場、広場、バスターミナル等の舗装面に用いられる舗装材の分野に関し、具体的には舗装材の表面にすべり止め材を添着させた、すべり止め構造体に関するものである。
従来より、舗装面上にて車両や歩行者などのスリップ防止のために、非特許文献1に見られるごとく硬質骨材を舗装表面に散布、接着させ、すべり抵抗値を上げる方法があった。
この文献の29頁には、硬質骨材として、天然産にはシリカサンド、エメリー、けい石などが、また人工的に製造したものとしてはカルサインドボーキサイト、特殊な硬質スラグ、溶融アルミナ、各種の研磨材などが挙げられている。
しかし、これらの硬質骨材は、特殊用途として準備されるために高価になる欠点がある。また、一般に白色系の材料が多く、舗装面が白色に近づくために、太陽光や夜間の対向車ライトからの反射により、通行者や運転者等の視認者にとってはまぶしさを増す問題がある。また、道路標示物を白色塗料でペイントしても、路面と区別しにくいといった欠点があった。さらに、骨材相互間の接着強度が不足している場合や接着強度が徐々に低下していく場合が多く見られ、骨材が舗装表面から遊離し、すべり抵抗値の経時低下や再コーティングによるコストアップを招来するなどの問題があった。
「舗装施工便覧」、社団法人日本道路協会、H13.12.4発行、P.162〜163
「舗装施工便覧」、社団法人日本道路協会、H13.12.4発行、P.162〜163
本発明は、上記した従来の問題を解決し、舗装面において、すべり止め効果とその耐久性があるうえ、視認性とその材料コストや維持補修コストをも改善したすべり止め構造体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の舗装面のすべり止め構造体は、舗装を構成する骨材のうち、舗装の表層部に位置する骨材の表面に、樹脂バインダを介して粒状物を添着させた舗装面のすべり止め構造体であって、該粒状物が鉄鋼スラグ、ゴミ溶融スラグ、および下水汚泥溶融スラグのうちの少なくとも1種類を含み、かつ、該粒状物におけるスラグの構成比率が40〜100重量%の範囲内であり、粒状物の粒径が0.125〜3.35mmの範囲内にあることを特徴とする。
また、上記粒状物には、該スラグとともに明色系の粒状物を含んでおり、明色系粒状物が、混在しているスラグを基準とした場合の輝度比率が300〜1000%であるかまたは人造エメリー研削材♯30を基準とした場合の輝度比率が400〜1200%であると好ましい。
また、上記粒状物における明色系の粒状物の構成比率が5〜60重量%であり、さらにはタイル屑、珪砂、ガラス粒のうちが少なくとも1種類からなっていると好ましい。
また、上記粒状物が、上記樹脂バインダの中に粒状物の一部が埋没される形で添着されていると好ましい。
また、上記粒状物が、1m2あたり25〜1000g散布されていると好ましく、さらに、1m2あたり25〜300g散布されているとより好ましい。
また、該スラグが水砕により微細化されたものであると好ましい。ただし機械的粉砕や粒度調整がなされていても構わない
ベースとなる舗装(基盤舗装)が、骨材と樹脂バインダを混合した樹脂モルタルを層状に舗装した樹脂モルタル舗装であるか、または該樹脂モルタルを開粒アスコン舗装体の表層に位置する空隙に塗工した樹脂モルタル擦り込み舗装であることが好ましい。
ベースとなる舗装(基盤舗装)が、骨材と樹脂バインダを混合した樹脂モルタルを層状に舗装した樹脂モルタル舗装であるか、または該樹脂モルタルを開粒アスコン舗装体の表層に位置する空隙に塗工した樹脂モルタル擦り込み舗装であることが好ましい。
本発明によれば、舗装面に耐久性あるすべり止め効果を低コストで比較的容易に、かつ均質に付与できる。一方で従来のすべり止め材料と異なり、黒色系に仕上がるので、舗装面の明度を抑えることができ、舗装面からの反射による視認者のまぶしさが回避ができ、白色ペイントによる道路標示との対比が明確となる。また、廃棄物、未利用資源を活用できるので、循環型社会に資するものである。
本発明の実施の形態を以下に説明する。
本発明におけるすべり止め構造体は、ベースとなる舗装(基盤舗装)の表層に樹脂バインダを介して粒状物を添着させたものであり、粒状物としては、鉄鋼スラグ、ゴミ溶融スラグ、下水汚泥溶融スラグが挙げられるが、これらのうちの少なくとも1種類を含むことが必要である。これら粒状物は優れたすべり止め効果がある上、少なくとも1種類を含むことで舗装面を暗色系とすることができ、太陽光や夜間の対向車ライトからの反射による通行者や運転者等の視認者にとってのまぶしさを低減させ、また、道路標示物を白色塗料でペイントしたとき路面と区別しやすくなるからである。いずれの粒状物を選択してもよい。
樹脂バインダとしては、例えばウレタン樹脂、エポキシ樹脂、メチルメタクリレート樹脂(MMA樹脂)などが挙げられる。該バインダは、表層に粒状物を添着させるために舗装面に塗布または散布してもよいし、基盤舗装中に樹脂バインダを使用した骨材組成物が存在する場合はその樹脂バインダが硬化する前に粒状物を散布して添着させてもよい。また、添着強度を増すために散布後に例えばタイヤローラ、コンパクターなどの公知の転圧マシンにより転圧してもよい。さらに添着強度を増すために、事前に粒状物の表面に少量の樹脂を付着させる処理をしていてもよい。
鉄鋼スラグは、製鉄あるいは製鋼の過程で大量に発生する副産物であり、高炉スラグ、転炉スラグ、電気炉スラグなどがある。ゴミ溶融スラグは、ゴミを直接あるいは焼却後、溶融し、回収し、冷却したものである。下水汚泥溶融スラグも同様に、下水汚泥を直接あるいは焼却後、溶融して回収、冷却して得られる。
これらの溶融スラグは、含有組成の影響で通常、黒色系の発色をしている。また、天然原料に比べて安価に入手できるが、場合によっては未利用資源として埋め立て処分などがなされることが多く、有効利用が課題となっている。
特にゴミ溶融スラグや下水汚泥溶融スラグは、自治体から排出されるが、処分に困っているものであり、その活用先のひとつとして有効である。
これらの溶融スラグは、溶融後の冷却時に冷却方法の違いにより、徐冷スラグ、空冷スラグ、水砕スラグなどがあり、いずれも使用できる。これらの溶融スラグは、舗装面に添着させることで優れたすべり止め効果を発揮する。粒状物中の該スラグの構成比率を40〜100重量%の範囲内とすることで、コスト面のメリットが出てくるし、未利用資源の有効利用を図ることもできる。この場合、40重量%未満であると、コスト面のメリットや未利用資源活用度が小さくなる。さらに、これら粒状物は、黒色系粒状物であるため、舗装材表面に添着した際に舗装面の明度を抑えることができるので反射によるまぶしさを減少させることができるとともに、白色ペイントによる道路標示を目立たせることができるという優れた効果が得られる。
粒状物の粒径は、0.125〜3.35mmの範囲内とすることで、舗装面への添着強度、耐久性、すべり抵抗値の向上幅が最良のバランスとなる。粒径が3.35mmより大きいと添着強度が上がらず、車両通行などで粒子欠落が生じやすい。一方、0.125mmより小さいと、すべり抵抗値が高くならないし、舗装面への散布時に飛散しやすいという欠点がある。
このような範囲内の粒径にするために、必要に応じて粉砕したり、粒度調整をしてもよいが、粒状物における該スラグの構成比率が40重量%以上を占める溶融スラグにおいて、水砕スラグは、冷却直後にすでに細粒状に砕かれており、粉砕、粒度調整の工程が省略あるいは軽減できるので、本発明への適用にはより好ましい態様といえる。
ここで粒状物の粒径が3.35〜0.125mmの範囲内とは、JIS Z8801−2000に規定されたふるい網にて粒状物500gをふるい分けた際、目開き3.35mmふるいを90重量%以上が通過し、かつ、目開き0.125mmふるい通過分が10重量%以下であることをいう。
また、上記粒状物には、該スラグとともに明色系の粒状物を含んでおり、明色系粒状物は、混在しているスラグを基準とした輝度比率が300〜1000%であるかまたは人造エメリー研削材♯30を基準とした場合の輝度比率が400〜1200%であると好ましい。これらの輝度比率は高いほど基準となるスラグや人造エメリーとのコントラストが高く、目立ってくる。本発明に使用するスラグ粒状物が黒色系であるため、舗装の表面部に粒状物を散布するとき、暗色系の舗装面に黒色系のスラグ粒状物が散布されても、散布状況が把握しにくいが、明色系の粒状物の存在により、舗装面あるいはスラグとの対比ができる。そのため、明色系粒状物を混合することで、舗装面への散布時に、散布量の目安となり、ムラの少ない均一散布が可能となる。
そこで混合する明色系粒状物は、混在しているスラグを基準とした輝度比率が300%以上であるかまたは人造エメリー研削材♯30を基準とした場合の輝度比率が400%以上であると好ましい。しかしながら、コントラストを高めて目立たせるのは、粒状物を散布するときに有効であるが、散布を終えたあとは、明色系粒状物が目立たず全体的には暗色系になっている必要がある。よって、明色系粒状物の輝度比率にも上限があり、混在しているスラグを基準とした輝度比率が1000%以下であるかまたは人造エメリー研削材♯30を基準とした場合の輝度比率が1200%以下であることが好ましい。
ここで、輝度比率は、次のように測定する。
まず、測定しようとするスラグ粒状物や明色系粒状物あるいは基準とする人造エメリー研削材♯30粒状物をバットに敷き詰め、バット底部が充分隠れるようにする。そのうえで、ミノルタ(株)製輝度計LS−100を使用し、同一条件下でそれぞれの輝度を計測する。次にスラグ粒状物あるいは人造エメリー研削材♯30粒状物の輝度計測値を100%基準値のデータとしてメモリーし、明色系粒状物の輝度を計測すると、メモリーしている基準値との輝度比率が得られる。
まず、測定しようとするスラグ粒状物や明色系粒状物あるいは基準とする人造エメリー研削材♯30粒状物をバットに敷き詰め、バット底部が充分隠れるようにする。そのうえで、ミノルタ(株)製輝度計LS−100を使用し、同一条件下でそれぞれの輝度を計測する。次にスラグ粒状物あるいは人造エメリー研削材♯30粒状物の輝度計測値を100%基準値のデータとしてメモリーし、明色系粒状物の輝度を計測すると、メモリーしている基準値との輝度比率が得られる。
本発明において、明色系の粒状物と同時に使用するスラグとの輝度比率が重要となる。また、明色系の粒状物と舗装面との輝度比率も重要であるが、規定しにくいため、本発明では黒色系の基準として人造エメリー研削材♯30を適用した。
明色系の粒状物の構成比率が5重量%より少ないと散布目安となりにくい。一方、60重量%を越えると明色系粒状物が目立ちすぎて、舗装面の明度を抑えることによるまぶしさ低減や、白色ペイントによる道路標示を目立たせるという効果が失われる。
ここで上記粒状物における明色系の粒状物が、タイル屑、珪砂、ガラス粒のうちが少なくとも1種類からなっていると、輝度比率が上記条件を満足させることができ、かつ安価原料として入手できるメリットがある。
また、上記粒状物が、上記樹脂バインダの中に粒状物の一部が埋没される形で添着させるために、粒状物の散布後、タイヤローラや、コンパクターなどを用いて転圧するとよい。その際、樹脂バインダなどが転圧機に付着しないよう、離型シートを舗装面に敷いたりまたは転圧ローラなどに貼るなどの対策をとることが望ましい。
また、上記粒状物が、1m2当たり25〜1000g散布されていると好ましく、さらに、1m2当たり25〜300g散布されているとより好ましい。1m2当たり25gより少ないと、初期すべり抵抗値、経時変化後すべり抵抗値が充分でない。1000gより多いと、樹脂バインダを介した添着にならない余分な粒状物が発生し、ロスとなる。施工性、材料コスト、本来の目的のすべり抵抗値の充分な向上のためには300g以下が好ましい。
本発明のすべり止め構造体を適用する舗装面としては、ベースとなる舗装(基盤舗装)が、骨材と樹脂バインダを混合した樹脂モルタルを層状に舗装した樹脂モルタル舗装であるか、または該樹脂モルタルを開粒アスコン舗装体の表層に位置する空隙に塗工した樹脂モルタル擦り込み舗装であることが好ましい。また、樹脂モルタル中の骨材は、セラミックだけでなくゴムチップなどの弾性骨材が選ばれる。さらには、ゴムチップの表面に接着用樹脂を介して粉体を添着させた骨材であってもよい。これらのいわゆる樹脂舗装は、最表層が樹脂コーティングされるためにすべり抵抗値低下の懸念が大きい。よって、本発明の適用が望ましく、樹脂舗装ゆえにその樹脂バインダが上述した粒状物を強固に添着することができ、有効に活用することができる。また、本発明は、粒状物の添着量が過大にならない範囲なので、透水性能、吸音性、静音性、凍結抑制性能などの樹脂舗装の持つ特性を損なうことがないという優れた作用、効果を有する。
次に、本発明の実施例および比較例を説明する。
実施例1
まず、アスファルト舗装の表面に、粒径が1.4〜3.35mmの範囲内にあるセラミック骨材とエポキシ樹脂を重量比で100:10に混合した組成物を10mm厚の層状に舗設し、基盤舗装とした。次いで、上記エポキシ樹脂が硬化する前に、配合比率が鉄鋼スラグの一種である電気炉スラグ90重量%、明色系粒状物としてタイル屑 10重量%であって、かつ、3.35mm粒径の通過重量が98重量%で0.125mmのそれが6重量%の粒状物を200g/m2の散布条件にて散布した。そして散布直後に、フィルムを敷いた上からタイヤローラを2往復させ転圧した。
まず、アスファルト舗装の表面に、粒径が1.4〜3.35mmの範囲内にあるセラミック骨材とエポキシ樹脂を重量比で100:10に混合した組成物を10mm厚の層状に舗設し、基盤舗装とした。次いで、上記エポキシ樹脂が硬化する前に、配合比率が鉄鋼スラグの一種である電気炉スラグ90重量%、明色系粒状物としてタイル屑 10重量%であって、かつ、3.35mm粒径の通過重量が98重量%で0.125mmのそれが6重量%の粒状物を200g/m2の散布条件にて散布した。そして散布直後に、フィルムを敷いた上からタイヤローラを2往復させ転圧した。
次に、3時間養生し、樹脂が硬化したことを確認したうえですべり抵抗値を測定した。さらにすべり止めの耐久性評価として、測定した面をステンレス製のワイヤブラシで30往復、強くこすって摩耗状況を観察するとともに再度すべり抵抗値を計測し、低下の有無を確認した。なお、すべり抵抗値は、舗装試験法便覧(社団法人日本道路協会発行)記載の「6-5舗装路面のすべり抵抗の測定方法」に記載の「振子式スキッドレジスタンステスターによる方法」に従い計測し、日本道路公団で用いられている補正式により温度補正をし、20℃の時のBPN値に換算して表した。
また、施工に先立ち、配合前のそれぞれの粒状物単独の輝度を計測し、スラグを基準とした場合および人造エメリー研削材#30を基準とした場合の明色系の粒状物の輝度比率を求めた。
その結果、すべり抵抗値(BPN)は、初期が75でブラシ摩耗後は73であった。また、スラグを基準とした場合および人造エメリーを基準とした場合の輝度比率は、それぞれ490、550%であり、総合判断すると本発明の課題を十分達成する優れたすべり止め構造体が得られた。
実施例2、3、比較例1〜3
上記実施例1に対し、今度は粒状物の粒度、配合比率、散布条件を5水準に変えた他は、実施例1と同様条件にて実施し、すべり抵抗値と輝度比率を求めてみた。
上記実施例1に対し、今度は粒状物の粒度、配合比率、散布条件を5水準に変えた他は、実施例1と同様条件にて実施し、すべり抵抗値と輝度比率を求めてみた。
以上の実施例と比較例の粒状物条件を纏めたのが次の表1であり、そのすべり抵抗値と輝度比率を纏めたのが次の表2である。
なお、上記表2における総合評価は、表中のすべり抵抗値(初期値とブラシ摩耗後すなわち経時変化)および、すべり止め材散布後のまぶしさ、白線ペイントによる道路標示識別性を勘案し、○×方式で評価したものである。
上記表1、2のとおり、実施例1〜3では、すべり抵抗値が初期値、ブラシ摩耗後の値ともに高く、スラグの構成比率が40重量%以上のため、道路反射によるまぶしさもなく、白色ペイントによる道路標示識別性も高い。よって総合評価○とした。また、明色系の粒状物の混在のため、舗装面への散布時に散布状態が把握でき、ムラなく散布することができた。
一方、比較例1は、タイル屑の構成比率が高いため、舗装材表面にすべり止め材を添着した後、白っぽくなり、反射によるまぶしさがあるとともに、白色ペイントによる道路標示が識別しにくくなった。比較例2は、粒状物の粒径が大きいため、すべり止め効果が小さく、またブラシ摩耗により粒状物の欠落が多く、すべり止め効果も低下してしまう。比較例3は、すべり止め材を添着させない場合であり、樹脂モルタルが表面に露出していることで、すべり抵抗値が低い。
参考例
次に、13mmトップの透水アスファルト舗装の表面にウレタン樹脂プライマーを施した後、表層骨材間の空隙部に、ゴムチップ骨材とウレタン樹脂を重量比で100:20に混合した組成物をすり込み、基盤舗装とした。次いで、上記ウレタン樹脂が硬化する前に、表1に示す5水準の粒状物の種類、散布条件にて散布した。その後フィルムを敷いた上からタイヤローラを2往復させた。
次に、13mmトップの透水アスファルト舗装の表面にウレタン樹脂プライマーを施した後、表層骨材間の空隙部に、ゴムチップ骨材とウレタン樹脂を重量比で100:20に混合した組成物をすり込み、基盤舗装とした。次いで、上記ウレタン樹脂が硬化する前に、表1に示す5水準の粒状物の種類、散布条件にて散布した。その後フィルムを敷いた上からタイヤローラを2往復させた。
この場合もすべり抵抗値、まぶしさ、白線ペイントによる道路標示識別性は表2と同様の結果であった。
Claims (11)
- 舗装を構成する骨材のうち、舗装の表層部に位置する骨材の表面に、樹脂バインダを介して粒状物を添着させた舗装面のすべり止め構造体であって、該粒状物が鉄鋼スラグ、ゴミ溶融スラグ、および下水汚泥溶融スラグのうちの少なくとも1種類を含み、かつ、該粒状物におけるスラグの構成比率が40〜100重量%の範囲内であり、粒状物の粒径が0.125〜3.35mmの範囲内にあることを特徴とする舗装面のすべり止め構造体。
- 上記粒状物は、該スラグとともに明色系の粒状物を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の舗装面のすべり止め構造体。
- 上記明色系の粒状物は、該スラグを基準とした場合の輝度比率が300〜1000%であることを特徴とする請求項2に記載の舗装面のすべり止め構造体。
- 上記明色系の粒状物は、人造エメリー研削材♯30を基準とした場合の輝度比率が400〜1200%であることを特徴とする請求項2に記載の舗装面のすべり止め構造体。
- 上記粒状物における明色系の粒状物の構成比率が5〜60重量%であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の舗装面のすべり止め構造体。
- 上記明色系の粒状物が、タイル屑、珪砂、およびガラス粒のうちの少なくとも1種類からなることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載の舗装面のすべり止め構造体。
- 上記粒状物は、上記樹脂バインダの中に粒状物の少なくとも一部が埋没される形で舗装面に添着されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の舗装面のすべり止め構造体。
- 上記粒状物が、1m2当たり25〜1000gの範囲で散布されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の舗装面のすべり止め構造体。
- 9.上記粒状物が、1m2あたり25〜300gの範囲で散布されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の舗装面のすべり止め構造体。
- 該スラグが水砕により微細化されたものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の舗装面のすべり止め構造体。
- ベースとなる舗装が、骨材と樹脂バインダを混合した樹脂モルタルを層状に舗装した樹脂舗装、または該樹脂モルタルを基盤舗装の表層空隙に塗工した擦り込み舗装であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の舗装面のすべり止め構造体。
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