JP4043475B2 - トナー用バインダー樹脂およびトナー - Google Patents

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Description

本発明は電子写真、静電記録、静電印刷などにおいて使用されるトナー用バインダー樹脂ならびに該トナー用バインダー樹脂を用いるトナーに関する。さらに詳しくは高速複写機に対応できるトナー用バインダー樹脂ならびにトナーに関する。
一般に、感光体上に形成したトナー画像を記録紙に転写するPlain Paper Copy法(PPC)複写機やプリンターにおける電子写真法は、まず、感光体上に静電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーにより現像する。これを、紙等の被定着シート上にトナー画像を転写した後、熱ロールで加熱定着する方法が行われている。この方法は、加熱加圧下で定着を行うので、迅速でしかも熱効率が極めて良好であり、従って定着効率が非常に良い。しかしながら,この熱ロール方式においては、熱効率が良い反面、熱ロール表面とトナーが溶融状態で接触するため,トナーが熱ロール表面に付着転移し、次の被定着シートにこれが再転移して汚す(オフセット現象)という問題がある。オフセット現象を防止する方法としては、たとえば、熱ロールの表面に布や紙でシリコーンオイル等のオフセット防止用液体を塗布する方法がある。この方法は、トナーのオフセット現象を防止する点では非常に有効であるが、オフセット防止用液体を供給するための装置が必要となり、機械設備が複雑になるため、コストアップ、機械の補修、管理の煩雑化、上記液体の蒸発による機内汚染等につながることが指摘されている。従って、上記のシリコーンオイルなどの塗布を必要としない方式(オイルレス定着方式)での高速機用トナー(オイルレス定着方式)の開発が望まれている。
一方で、複写機は市場から高速化を求める声があり、定着ロールの高速化に対応できる、すなわち短時間の加熱で定着出来るトナーが要求されている。これは、省エネルギー化に対応することも出来る重要な性能とされている。出来るだけ短時間で定着させるためには、低温で溶融し且つ高流動であることが必要である。このためには一般的にトナーに用いられる樹脂のガラス転移温度(以下、Tgと称す)を低下させることが有効だが、保存中のトナーがブロッキングするという問題が生じることがある。
オイルレス定着方式用トナーの開発におけるオフセット防止方法としては、架橋ポリマーを用いたトナーも数多く提案されている。例えば、特公昭60−36582号公報等には、乳化重合法で製造された架橋ポリマーを用いる方法が開示されている。この場合、用いられる架橋ポリマーはゲル分を50〜99質量%含有している。このゲル分が多くなると耐オフセット性は良くなるが、粉砕性は悪化する。他方、架橋ポリマー分が少なくなると、粉砕性は良くなるが、耐オフセット性は悪化し、耐オフセット性と粉砕性の両者を満足することは極めて困難であった。また、この方法(乳化重合法)では、架橋ポリマー製造時に乳化粒子を安定化させるために分散剤や分散助剤を併用する必要がある。これらの分散剤は吸湿し易いため、電気特性、特にチャージ安定性に悪影響を及ぼすことがある。このため、架橋ポリマー製造後、できるだけこれらを取り除く必要がある。これらを取り除くには工業的には水洗が有力な方法であるが、設備コストに加え、洗浄効率が必ずしも充分でないため、洗浄水の排水量が多く、排水処理コストがかさむという問題が指摘されている。
USP4966829号公報には、ゲル成分が0.1〜60質量%、かつテトラヒドロフラン(THF)可溶分のGPCのメインピーク(の)分子量が1000〜25000、かつサブピークまたはショルダーの分子量が3000〜150000であるビニル系重合体を含有するトナーが良いと開示されている。しかし、これを製造する方法はサスペンション(懸濁)重合法であり、この場合も乳化重合法と同様、製造時に分散剤や分散助剤を併用するので、上記乳化重合の場合と全く同じ問題点を有する。
一方、溶液重合法では、重合終了後、反応溶液を例えば減圧環境下に投入するいわゆるフラッシュプロセスによって溶剤を除去する必要がある。この時、未反応の残存モノマーや開始剤の分解物等の低揮発成分も留去できるので、非常に不純物が少なく、電気的に安定でしかも均質な樹脂が得られる。このため、トナー用バインダー樹脂の製造方法に適していると考えられる。しかしながら、溶液重合法による架橋ポリマー製造は、反応の経過に伴い、撹拌棒に反応溶液が巻きつく、いわゆるワイゼンベルク現象が発生する問題があった。
また、特公昭60−38700号公報には、グリシジル基含有単量体を3〜40質量%含有する共重合体(A)と架橋性化合物(B)とを加熱混合して製造したトナーバインダーが良いと開示されているが、このトナーにおいてはエポキシ基が多量に残っているため長期のテストで逆チャージのトナーが発生し耐久性に問題を生じていた。
以上に詳述した通り、複写機の高速化や省エネルギー化に対応可能な(低温)定着性、耐オフセット性、耐ブロッキング性、粉砕性、耐久現像性など優れた電子写真用トナーバインダーやトナーは、未だ知られていないのが実情である。
従って本発明は、複写機の一層の高速化や省エネルギー化に対応可能な、すなわちより一層の定着可能温度の低温下を実現した上で、耐オフセット性にも優れるトナーの開発を課題としてなされたものである。更に、本発明の課題は、定着性、耐オフセット性だけでなく、ブロッキング性、粉砕性、耐久現像性にも優れたトナーを提供することでもある。
本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意検討を行った結果、本発明を完成させるに至った。
本願の第1の発明は、エポキシ当量が1000〜30000である架橋剤(A)と、
下記の(I)〜(VI)の要件を満たすビニル重合体(B)とから得られ、
0.1〜50質量%のゲル分を含み、
ガラス転移温度が45〜75℃
であるトナー用バインダー樹脂である。
(I)ビニル重合体(B)は、ビニル重合体(H)とビニル重合体(L)とからなり、
(II)ビニル重合体(L)は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量が4000以上、50000以下で、OH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基の含有量が樹脂1kg当たり0〜0.02molのビニル系重合体(L1)と
重量平均分子量が4000以上、50000以下でOH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基の含有量が樹脂1kg当たり0.05〜0.65molのビニル系重合体(L2)とからなり、
(III)ビニル重合体(H)は重量平均分子量50000以上、1000000以下で、OH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基の含有量が樹脂1kg当たり0.02〜0.60molであり、
(IV)ビニル重合体(L1)/ビニル重合体(L2)の質量比が5/95〜95/5であり、
(V)ビニル重合体(H)/ビニル重合体(L)の質量比が5/95〜40/60であり、
(VI)ビニル重合体(H)の分子量および/または官能基含有量が、ビニル重合体(L1)およびビニル重合体(L2)と異なる。
本願の第2の発明は、ビニル重合体(B)がスチレンアクリル系樹脂である事を特徴とするトナー用バインダー樹脂である。
本願の第3の発明は、上記のトナー用バインダー樹脂を含有することを特徴とするトナーである。
本願発明のトナー用バインダー樹脂およびそれを用いたトナーは、優れた低温定着性を実現しつつ、耐オフセット性の他、耐ブロッキング性、粉砕性、現像耐久性にも優れるので、その工業的価値は大きい。
以下、本発明のトナー用バインダー樹脂およびトナーについて詳細に説明する。本発明においては、重合という語は共重合の意味を含むことがあり、重合体という語は共重合体の意味を含むことがある。まず、本発明のトナー用バインダー樹脂について説明する。
本発明のトナー用バインダー樹脂は、架橋剤(A)とOH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基を有するビニル重合体(B)とから得られる。
本発明で使用される架橋剤(A)はエポキシ構造を有する基を含有し、後述するビニル重合体(B)と架橋反応するものである。エポキシ構造を有する基としては、反応性、入手容易性、価格等の要因を鑑みるとグリシジル基が好適である。本発明の架橋剤(A)のエポキシ当量は、1000〜30000g/eqの範囲であることが好ましく、より好ましくは1000〜20000g/eqである。エポキシ当量が30000を超えるとゲル生成量が少なく、耐オフセット性が不足することがある。一方、エポキシ当量が1000未満の場合は、架橋体を合成してもトナー製造工程におけるゲルの切断が激しく、耐久現像性に問題が生じることがある。
また本発明の架橋剤(A)は、ビニル重合体の構造を有することが好ましい。
本発明で特に架橋剤(A)として好ましく使用されるグリシジル基含有ビニル重合体(A1)は、通常、重合性二重結合を有する単量体と、グリシジル基と重合性二重結合を有する単量体とを、重合させることによって得られる。
重合性二重結合を有する単量体として具体的には、スチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸ベンジル、アクリル酸フルフリル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシブチル、アクリル酸ジメチルアミノメチル、アクリル酸ジメチルアミノエチル等のアクリル酸エステル類、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸オクチル、メタアクリル酸シクロヘキシル、メタアクリル酸ステアリル、メタアクリル酸ベンジル、メタアクリル酸フルフリル、メタアクリル酸ヒドロキシエチル、メタアクリル酸ヒドロキシブチル、メタアクリル酸ジメチルアミノメチル、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル等のメタアクリル酸エステル類、フマール酸ジメチル、フマール酸ジブチル、フマール酸ジオクチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル等の不飽和二塩基酸のジエステル類、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミド、メタアクリルアミド、N置換アクリルアミド、N置換メタアクリルアミド等のアミド類等が挙げられる。これらの中で特に好ましいビニル単量体としてはスチレン類、アクリル酸エステル類、メタアクリル酸エステル類、フマール酸ジアルキルエステル類、アクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド等である。
上記の化合物は2種以上を組み合わせて用いても良い。
一方、グリシジル基と重合性二重結合を有する単量体として具体的には、アクリル酸グリシジル、アクリル酸βメチルグリシジル、メタアクリル酸グリシジル、メタアクリル酸βメチルグリシジルなどが良く、好ましくはメタアクリル酸グリシジル、メタアクリル酸βメチルグリシジルである。
これらの化合物を重合させる方法としては特に制限はなく、懸濁重合、乳化重合、塊状重合、溶液重合などを用いることが出来る。特には、塊状重合、溶液重合法が前述の理由から好ましい。
本発明において好ましく用いられる溶液重合では、溶剤として好ましくはベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、オルトキシレン、メタキシレン、パラキシレン、キュメン等の芳香族炭化水素が、単独若しくは2種以上を組み合わせて使用されるが、他の溶剤を選んで分子量の調節等を行うことも可能である。
重合は、重合開始剤を用いて行っても良いし、重合開始剤を用いない、いわゆる熱重合を行っても良い。重合開始剤としては通常、ラジカル重合開始剤として使用可能なものはすべて使用することができ、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカーボニトリル)、2−(カーバモイルアゾ)−イソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチル−プロパン)などのアゾ系開始剤、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2−2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール類、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼンなどのジアルキルパーオキサイド類、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド類、ジ−イソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジ−メトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネートなどのパーオキシジカーボネート類、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイドなどのスルフォニルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、クミルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイソブロピルカーボネート、ジ−t−ブチルジパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステル類等が例示できる。これらの開始剤は、単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。その種類、量は反応温度、単量体濃度等により適宜選んで使用でき、通常、用いる単量体100質量部当たり0.01〜10質量部使用される。
本発明の架橋剤(A)は、反応制御や物性設計の自由度、コスト等の面から特にスチレンアクリル系樹脂構造を有する架橋剤であることが好ましい。
本発明で用いられるビニル重合体(B)は、後述するビニル重合体(H)とビニル重合体(L)とからなる。さらにビニル重合体(L)は、ビニル重合体(L1)、ビニル重合体(L2)とからなる。
本発明におけるビニル重合体(B)は、好ましくは上記の重合性二重結合を有する化合物と、必要に応じてOH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基から選ばれる官能基と重合性二重結合を有する単量体とを重合することによって得られる。重合方法や重合条件は前述の架橋剤(A)の製造方法と同様である。
上記のOH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基と重合性二重結合を有する単量体として、具体的には以下のような化合物が挙げられる。
即ち、COOH基、酸無水物基を有する単量体としては例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマール酸、ケイヒ酸、フマール酸モノメチル、フマール酸モノエチル、フマール酸モノプロピル、フマール酸モノブチル、フマール酸モノオクチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノプロピル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノオクチル等の不飽和二塩基酸のモノエステル類等が良く、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸、フマール酸、フマール酸モノメチル、フマール酸モノエチル、フマール酸モノプロピル、フマール酸モノブチル、フマール酸モノオクチル、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
また、OH基含有単量体としては、例えば上記のカルボン酸や酸無水物と以下の多価アルコールとのモノエステルが挙げられる。即ち上記の多価アルコールとは、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオールなどのアルキルジオールや水添ビスフェノールA,シクロヘキサンジメタノールなどの脂環式ジオール、ビスフェノールF、ビスフェノールS誘導体や、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどとビスフェノールF、ビスフェノールSとの反応物であるアルキレンオキサイドや、ビスヒドロキシブチルテレフタル酸などのシカルボン酸低級アルコールエステルである芳香族ジオールが挙げられる。また、上記のカルボン酸や酸無水物とビスフェノールA・エチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA・プロピレンオキサイド付加物などのビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物などのビスフェノールA誘導体とのエステルや付加物も例示できる。更に、上記のカルボン酸や酸無水物と、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ソルビット、ソルビタンなどの三価以上のポリオールとのエステルなどが挙げられる。
アミノ基含有単量体としては例えば、N−メチルアミノ(メタ)アクリレート,N−エチルアミノ(メタ)アクリレート,N−プロピノアミノ(メタ)アクリレート、N−ブチルアミノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
これらの中でも、COOH基を有する単量体が好ましく用いられる。
本発明で用いられるビニル重合体(L1)としては、重量平均分子量が4000以上、50000以下、好ましくは5000〜30000、更に好ましくは8000〜20000で且つOH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基の含有量が樹脂1kg当たり0mol〜0.02molであり、好ましくは0〜0.01molである。上記の官能基の含有量は、官能基がCOOH基の場合、酸価で代用することもできる。その場合の酸価は、0mgKOH/g以上、1mgKOH/g以下であることが好ましく、より好ましくは0mgKOH/g〜0.5mgKOH/gである。
本発明で用いられるビニル重合体(L1)は、即ち架橋剤(A)とは殆ど反応しない成分である。重量平均分子量が4000未満の場合は、機械的強度が低かったり、耐久性が悪化したり、粘度が低いため耐オフセット性が不足することがある。官能基の含有量が樹脂1kg当たり0.02molを越えると、実質的に後述するビニル重合体(L2)が増加することになり、架橋体やゲルが増えることによる粘度上昇のため、定着性が悪化することがある。
本発明に於けるビニル重合体(L2)は、重量平均分子量が4000〜50000、好ましくは5000〜30000、更に好ましくは8000〜20000で且つOH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基の含有量が樹脂1kg当たり0.05mol〜0.65molであり、好ましくは0.05mol〜0.2molである。上記の官能基がCOOH基の場合、酸価は3mgKOH/g〜35mgKOH/gあることが好ましく、より好ましくは3mgKOH/g〜20mgKOH/gであり、更に好ましくは4mgKOH/g〜10mgKOH/gである。
上記のビニル重合体(L2)は、即ち、主として架橋剤(A)と反応して高分子量化やゲル化する成分である。重量平均分子量が4000以下だと、機械的強度が低かったり、耐久性が悪化したり、粘度が低いため耐オフセット性が不足することがある。官能基の含有量が樹脂1kg当たり0.05molより小さいと実質的にビニル重合体(L1)の量が増えるので、即ち架橋する成分が少なくなるため、耐オフセット性が不足することがある。一方、0.65molより大きいと高分子量化、ゲル化が起こり過ぎる為、定着性と粉砕性が悪化する。
本発明に於けるビニル重合体(H)としては、重量平均分子量が50000以上、1000000以下、好ましくは100000〜500000、更に好ましくは150000〜400000で、且つ、OH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基の含有量が樹脂1kg当たり0.02mol〜0.60mol、0.02mol〜0.55mol、より好ましくは0.05mol〜0.40molである。上記の官能基がCOOH基の場合、酸価は1mgKOH/g〜30mgKOH/gあることが好ましく、より好ましくは3mgKOH/g〜20mgKOH/gである。
上記のビニル重合体(H)は、即ち、主として架橋剤(A)と反応して高分子量化やゲル化する成分である。重量平均分子量が50000未満だと、耐久性や、耐オフセット性が不足することがある。一方で、重量平均分子量が1000000を超えると定着性、粉砕性が悪化することがある。官能基の含有量が樹脂1kg当たり0.02mol未満だと架橋剤(A)との反応が不足し、耐オフセット性が不足することがある。一方、官能基の含有量が樹脂1kg当たり0.60molを超えると、架橋反応が過剰に起こるため、定着性や粉砕性が低下することがある。
本発明においてビニル重合体(H)は、その分子量や官能基含有量においてビニル重合体(L1)およびビニル重合体(L2)と重なる領域があるが、ビニル重合体(H)は、ビニル重合体(L1)およびビニル重合体(L2)と分子量および/または官能基含有量が異なる様に選択して用いる。好ましくは、ビニル重合体(H)は、ビニル重合体(L1)よりも、またビニル重合体(L2)よりも分子量が高いものが用いられる。
本発明に用いられるビニル系重合体(L1)とビニル系重合体(L2)は、L1/L2の質量比として、5/95〜95/5の範囲で用いられる。好ましくは20/60〜60/20である。ビニル重合体(L1)が上記の比より低くなると架橋剤(A)との反応性が高くなり、粘度が上昇し過ぎるため、定着性が不足することがある。逆にビニル重合体(L1)の比が上記より大きいと反応性が低くなり、耐オフセット性が不足することがある。
本発明に於けるビニル系重合体(H)とビニル系重合体(L)においてH/Lの質量比としては、5/95〜40/60、好ましくは10/90〜35/65である。ビニル重合体(H)が上記の比より低くなると粘度が不足するため、耐オフセット性が不足することがある。逆にビニル重合体(H)の比が上記より大きいと粘度が高いため、定着性が不足することがある。
本発明に於けるビニル重合体(B)と架橋剤(A)のB/Aの質量比としては98/2〜85/15が好ましい。ビニル重合体(B)の比が上記より大きいと架橋剤(A)との反応性が低くなり、十分に架橋体が生成せず、耐オフセット性が不足することがある。逆に架橋剤(A)の比が上記より大きいとビニル重合体(B)との反応性が高くなり、流動性が悪化し、定着性が不足することがある。
本発明のビニル重合体(B)は、反応制御や物性設計の自由度、コスト等の面から特にスチレンアクリル系樹脂構造を有することが好ましい。
本発明における数平均分子量(Mn)や重量平均分子量(Mw)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法により求めたもので、単分散標準ポリスチレンで検量線を作成した換算分子量である。測定条件は下記の通りである。
GPC装置;JASCO TWINCLE HPLC
DETECTOR; SHODEX RI SE−31
COLUMN; SHODEX GPCA−80M*2本+KF−802*1本(直列接続)
溶媒; テトラヒドロフラン(THF)
流速; 1.2ml/min.
本発明のトナー用バインダー樹脂は、架橋剤(A)とビニル重合体(B)とから得られる樹脂を含んでいる。架橋剤(A)とビニル重合体(B)とを反応させる方法としては、好ましくは架橋剤(A)とビニル重合体(B)とを溶融混錬・反応させる方法である。加熱溶融の方法は、従来公知のいかなる方法も採用できるが、特に2軸混錬機を用いる方法が好ましい。具体的には次に示す方法を例示できる。すなわち、ビニル重合体(B)と架橋剤(A)をヘンシェルミキサー等で混合後、2軸混練機を用いて溶融混練、反応させる。溶融混練、反応時の温度は、架橋剤(A)やビニル重合体の種類によって異なるが、100℃〜240℃、好ましくは150℃〜220℃の範囲である。上記の2軸混練機以外に攪拌機付きの反応容器等を用いることもできる。
このようにして得られた樹脂を冷却・粉砕してトナー用バインダー樹脂とする。冷却・粉砕する方法は従来公知のいかなる方法も採用できるが、冷却方法として、スチールベルトクーラー等を使用して急冷することも可能である。
本発明のトナー用バインダー樹脂のゲル分の含有率は、耐オフセット性、定着性の観点から、0.1〜50質量%、好ましくは0.1〜30質量%、更に好ましくは1〜20質量%である。
本発明におけるゲル分は、以下のように測定された値をもって定義する。すなわち、樹脂2.5gと酢酸エチル47.5gを100mlサンプル管に投入し、このサンプル管を回転数50rpm、22℃、12時間攪拌後、22℃で12時間静置する。静置後、サンプル管の上澄み液5gを150℃で1時間乾燥させた後の質量を秤量し(Xg)、以下の式に従って計算する。
ゲル分(質量%)=〔(2.5/50−X/5)/(2.5/50)〕×100
本発明における酸価は、キシレン:n−ブタノール=1:1質量比の混合溶媒に精秤した試料を溶解し、予め評定されたN/10水酸化カリウムのアルコール(特級水酸化カリウム7gにイオン交換水5g添加し、1級エチルアルコールで1L(リットル)とし、N/10塩酸と1%フェノールフタレイン溶液にて力価=Fを標定したもの)で滴定し、その中和量から次式に従って算出した。
酸価(mgKOH/g)=(N/10 KOH滴定量(ml)×F×5.61)/(試料g×0.01)
尚、上記のゲル分中に含まれる酢酸エチル可溶成分は実質的に1質量%以下である。
本発明のトナー用バインダー樹脂は、必要に応じて後述するトナーの製造で用いられる樹脂やワックスを含んでいても良い。その含有量は、何れも0〜10質量%であることが好ましい。
本発明のトナー用バインダー樹脂の、JIS K−7121規格により求められるガラス転移温度(Tg)は、45〜75℃である。より、好ましくは、50〜60℃である。Tgが45℃未満では、耐ブロッキング性が不足することがあり、Tgが75℃を超えると定着性が不足することがある。
本発明のトナーは、トナー用バインダー樹脂、着色剤、必要に応じて帯電制御剤、離型剤、顔料分散剤等を用いて公知の方法で得ることが出来る。着色剤としては、例えばカーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、マグネタイト等の黒色顔料、黄鉛、黄色酸化鉄、ハンザイエローG、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、モリブデンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレン、ブリリアントオレンジGK、ベンガラ、ブリリアントカーミン6B、フリザリンレーキ、メチルバイオレットレーキ、ファストバイオレットB、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、酸化チタン、亜鉛華等の公知の有機顔料が挙げられる。その量はトナー用バインダー樹脂100質量部に対して5〜250質量部である。
また、必要に応じて本発明の効果を阻害しない範囲において、例えばポリ塩化ビニール、ポリ酢酸ビニール、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリビニールブチラール、ポリウレタン、ポリアミド、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、芳香族石油樹脂、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、脂肪酸アミドワックス、塩ビ樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、クロマン−インデン樹脂、メラミン樹脂等を一部添加使用してもよい。また、ニグロシン、4級アンモニウム塩や含金属アゾ染料をはじめとする公知の荷電調整剤を適宜選択して使用する事が出来る。これらの使用量は、何れもバインダー樹脂100質量部に対し、0〜10質量部であり、好ましくは0.1〜10質量部である。
本発明において、トナーを製造する方法としては,従来公知のいかなる方法も採用できる。例えば、樹脂、着色剤、荷電調整剤、ワックス等を予めプレミックスした後、2軸混練機を用い、加熱溶融状態で混練する。これを冷却後、微粉砕機を用いて微粉砕し、更に空気式分級器により分級し、通常8〜20μの範囲の粒子を集めてトナーとする。この際、2軸混錬機での加熱溶融条件は2軸混錬機吐出部の樹脂温度は、トナー用バインダー樹脂の耐熱性、天井温度やハンドリング等を考慮すると165℃未満で、滞留時間180秒未満であることが特に好ましい。また、冷却方法はスチールベルトクーラー等を使用して急冷することが好ましい。
上記により得られた電子写真用トナーは、本発明の架橋剤(A)とビニル重合体(B)とから得られる樹脂が50質量%以上、好ましくは60質量%含まれる。その上限には特に制限はなく、目的に応じて調整され、90〜100質量%の含有率の物でも使用することが出来る。
本発明のトナーは、上記の様な構成を有しているので、低温定着性に優れ、且つ優れた耐オフセット性を有する。加えて、耐ブロッキング性、粉砕性、現像耐久性にも優れており、高速複写機のトナーとして好ましい性能を有している。また、低温定着性に優れていることは、省エネルギー社会に貢献することもできる。
以下実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以降「部」は、特にことわらない限り質量部を表わす。
[架橋剤(A)の製造例]
製造例A−1
キシレン75部を窒素置換したフラスコに仕込み昇温し、キシレン還流下において、予め混合溶解しておいたスチレン65部、アクリル酸n−ブチル30部、メタアクリル酸グリシジル5部、ジ−t−ブチルパーオキサイド1部を5時間かけて連続添加し、さらに1時間還流を継続する。その後内温130℃に保ち、ジ−t−ブチルパーオキサイド0.5部を加えて2時間反応を継続した。その後更にジ−t−ブチルパーオキサイドをスチレン、アクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸グリシジルの合計量の0.5質量%加えて2時間保持を行うことにより、反応を完結して、重合液を得た。これを160℃、1.33kPaの容器中にフラッシュして溶剤等を留去し、樹脂A−1を得た。その物性値を表1に示す。
Figure 0004043475
製造例A−2
メタクリル酸グリシジル5部を0.65部とした以外は製造例A−1と全く同様にて樹脂A−2を得た。その物性値を表3に示す。
製造例A−3
メタクリル酸グリシジル5部を13部とした以外は製造例A−1と全く同様にして樹脂A−3を得た。その物性値を表3に示す。
製造例A−4
メタクリル酸グリシジル5部を0.39部とした以外は製造例A−1と全く同様にして樹脂A−4を得た。その物性値を表6に示す。
製造例A−5
メタクリル酸グリシジル5部を19.5部とした以外は製造例A−1と全く同様にして樹脂A−5を得た。その物性値を表6に示す。
[ビニル重合体(B)の製造例]
製造例B−1
キシレン75部を窒素置換したフラスコに仕込み昇温し、キシレン還流下において、予め混合溶解しておいたスチレン83部、アクリル酸n−ブチル17部、ジ−t−ブチルパーオキサイド3部を5時間かけて連続添加し、さらに1時間還流を継続する。その後内温130℃に保ち、更に1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.2質量%加えて2時間反応を継続した。その後更に1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.5質量%加えて2時間保持を行うことにより反応を完結して、重合液(L−1)を得た。またキシレン75部を窒素置換したフラスコに仕込み昇温し、キシレン還流下において、予め混合溶解しておいたスチレン82部、アクリル酸n−ブチル17部、メタクリル酸1.0部、ジ−t−ブチルパーオキサイド3部を5時間かけて連続添加し、さらに1時間還流を継続する。その後内温130℃に保ち、更に1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.2質量%加えて2時間反応を継続した。その後更に1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.5質量%加えて2時間保持を行うことにより反応を完結して、重合液(L−2)を得た。
別にビニル単量体として、スチレン75部、アクリル酸n−ブチル23.5部、メタクリル酸2.5部を窒素置換したフラスコに仕込み、内温120℃に昇温後同温度に保ち、バルク重合を10時間行った。この時の重合率は51%であった。ついで、キシレン50部を加え、予め混合溶解しておいたジブチルパーオキサイドの0.1部キシレン50部を130℃に保ちながら8時間かけて連続添加した。更に1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.2質量%加えて2時間反応を継続して重合を完結し、高分子量重合液(H)を得た。
ついで、上記低分子量重合液(L1)50部と低分子量重合液(L2)50部とを混合した低分子重合液(L1+L2)80部と高分子量重合液(H)20部とを混合した後、これを190℃、1.33kPaのベッセル(容器)中にフラッシュして溶剤等を留去して樹脂B−1を得た。その物性値を表1に示す。
製造例B−2
低分子量重合液(L1)を製造する際に、ジ−t−ブチルパーオキサイドを9.5部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−2を得た。その物性値を表1に示した。
製造例B−3
低分子量重合液(L1)を製造する際に、ジ−t−ブチルパーオキサイドを0.5部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−3を得た。その物性値を表1に示した。
製造例B−4
低分子量重合液(L1)を製造する際に、スチレン83部、アクリル酸n−ブチル17部をスチレン82.9部、アクリル酸n−ブチル17部、メタクリル酸0.1部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−4を得た。その物性値を表1に示した。
製造例B−5
低分子量重合液(L2)を製造する際に、ジ−t−ブチルパーオキサイドを9.5部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−5を得た。その物性値を表1に示した。
製造例B−6
低分子量重合液(L2)を製造する際に、ジ−t−ブチルパーオキサイドを0.5部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−6を得た。その物性値を表1に示した。
製造例B−7
低分子量重合液(L2)を製造する際に、スチレン82部、アクリル酸n−ブチル17部、メタクリル酸1.0部をスチレン83.5部、アクリル酸n−ブチル17部、メタクリル酸0.5部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−7を得た。その物性値を表1に示した。
製造例B−8
低分子量重合液(L2)を製造する際に、スチレン82部、アクリル酸n−ブチル17部、メタクリル酸1.0部をスチレン77.6部、アクリル酸n−ブチル17部、メタクリル酸5.4部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−8を得た。その物性値を表2に示した。
製造例B−9
高分子量重合液(H)を下記の様に製造した以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−9を得た。その物性値を表2に示した。
キシレン75部を窒素置換したフラスコに仕込み昇温し、キシレン還流下において、予め混合溶解しておいたスチレン75部、アクリル酸n−ブチル23.5部、メタクリル酸2.5部、ジ−t−ブチルパーオキサイド0.5部を5時間かけて連続添加し、さらに1時間還流を継続する。その後内温130℃に保ち、更に1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.2質量%加えて2時間反応を継続した。その後更に1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.5質量%加えて2時間保持を行うことにより反応を完結とした。
Figure 0004043475
製造例B−10
高分子量重合液(H)を製造する際に、スチレン75部、アクリル酸n−ブチル23.5部、メタクリル酸2.5部をスチレン76.3部、アクリル酸n−ブチル23.5部、メタクリル酸0.2部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−10を得た。その物性値を表2に示した。
製造例B−11
高分子量重合液(H)を製造する際に、スチレン75部、アクリル酸n−ブチル23.5部、メタクリル酸2.5部を、スチレン71.9部、アクリル酸n−ブチル23.5部、メタクリル酸4.6部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−11を得た。その物性値を表2に示した。
製造例B−12
低分子量重合液(L1)50部と低分子量重合液(L2)50部を低分子量重合液(L1)5部と低分子量重合液(L2)95部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−12を得た。その物性値を表2に示した。
製造例B−13
低分子量重合液(L1)50部と低分子量重合液(L2)50部を低分子量重合液(L1)95部と低分子量重合液(L2)5部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−13を得た。その物性値を表2に示した。
製造例B−14
低分子量重合液(L1)50部と低分子量重合液(L2)50部とを混合した低分子重合液(L1+L2)80部を95部とし、高分子量重合液(H)5部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−14を得た。その物性値を表2に示した
製造例B−15
低分子量重合液(L1)50部と低分子量重合液(L2)50部とを混合した低分子重合液(L1+L2)80部を60部としと高分子量重合液(H)40部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−15を得た。その物性値を表3に示した
製造例B−16
低分子量重合液(L1)を製造する際に、スチレン83部、アクリル酸n−ブチル17部を、スチレン74部、アクリル酸n−ブチル26部、また低分子量重合液(L2)を製造する際に、スチレン82部、アクリル酸n−ブチル部17部、メタクリル酸1.0部を、スチレン76部、アクリル酸n−ブチル部23部、メタクリル酸1.0部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−16を得た。その物性値を表3に示した。
製造例B−17
低分子量重合液(L1)を製造する際に、スチレン83部、アクリル酸n−ブチル17部を、スチレン94部、アクリル酸n−ブチル6部、また低分子量重合液(L2)を製造する際に、スチレン82部、アクリル酸n−ブチル部17部、メタクリル酸1.00部を、スチレン93部、アクリル酸n−ブチル部6部、メタクリル酸1.0部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−17を得た。そのの物性値を表3に示した
Figure 0004043475
製造例B−18
低分子量重合液(L1)を製造する際に、スチレン100部当たり0.3部のジ−t−ブチルパーオキサイドを0.2部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−18を得た。その物性値を表4に示した。
製造例B−19
低分子量重合液(L1)を製造する際に、スチレン83部、アクリル酸n−ブチル17部を、スチレン82.8部、アクリル酸n−ブチル17部、メタクリル酸0.3部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−19を得た。その物性値を表4に示した。
製造例B−20
低分子量重合液(L2)を製造する際に、スチレン100部当たり0.3部のジ−t−ブチルパーオキサイドを0.2部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−20を得た。その物性値を表4に示した。
製造例B−21
低分子量重合液(L2)を製造する際に、スチレン83部、アクリル酸n−ブチル17部を、スチレン82.8部、アクリル酸n−ブチル17部、メタクリル酸0.3部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−21を得た。その物性値を表4に示した。
Figure 0004043475
製造例B−22
低分子量重合液(L2)を製造する際に、スチレン83部、アクリル酸n−ブチル17部を、スチレン77.8部、アクリル酸n−ブチル17部、メタクリル酸5.2部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−22を得た。その物性値を表4に示した。
製造例B−23
高分子量重合液(H)を製造する際に下記の条件とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−23を得た。その物性値を表4に示した。
キシレン75部を窒素置換したフラスコに仕込み昇温し、キシレン還流下において、予め混合溶解しておいたスチレン75部、アクリル酸n−ブチル23.5部、メタクリル酸2.5部、ジ−t−ブチルパーオキサイド0.8部を5時間かけて連続添加し、さらに1時間還流を継続する。その後内温130℃に保ち、更に1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.2質量%加えて2時間反応を継続した。その後更に1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5トリメチルシクロヘキサンを用いたスチレン、アクリル酸n−ブチル、メタアクリル酸の合計量の0.5質量%加えて2時間保持を行うことにより反応を完結とした。
製造例B−24
高分子量重合液(H)を製造する際に、スチレン75部、アクリル酸b−ブチル23.5部、メタクリル酸2.5部をスチレン76.4部、アクリル酸n−ブチル23.5部、メタクリル酸0.1部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−24を得た。得られたものの物性値を表4に示した。
製造例B−25
高分子量重合液(H)を製造する際に、スチレン75部、アクリル酸n−ブチル23.5部、メタクリル酸2.5部をスチレン71.1部、アクリル酸n−ブチル23.5部、メタクリル酸5.4部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−24を得た。その物性値を表5に示した。
製造例B−26
低分子量重合液(L1)40部と低分子量重合液(L2)40部と高分子量重合液(H)20部を低分子量重合液(L1)3部と低分子量重合液(L2)97部を80部とし高分子量重合液(H)20部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−26を得た。その物性値を表5に示した。
製造例B−27
低分子量重合液(L1)40部と低分子量重合液(L2)40部と高分子量重合液(H)20部を低分子量重合液(L1)97部と低分子量重合液(L2)3部を80部とし高分子量重合液(H)20部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−27を得た。その物性値を表5に示した。
製造例B−28
低分子量重合液(L1)40部と低分子量重合液(L2)40部と高分子量重合液(H)20部を低分子量重合液(L1)40部と低分子量重合液(L2)40部を97部とし高分子量重合液(H)3部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−28を得た。その物性値を表5に示した。
Figure 0004043475
製造例B−29
低分子量重合液(L1)40部と低分子量重合液(L2)40部と高分子量重合液(H)20部を低分子量重合液(L1)40部と低分子量重合液(L2)40部を55部とし高分子量重合液(H)45部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−29を得た。その物性値を表5に示した。
製造例B−30
低分子量重合液(L1)を製造する際に、スチレン83部、アクリル酸n−ブチル17部をスチレン72部、アクリル酸n−ブチル28部、また低分子量重合液(L2)を製造する際に、スチレン82部、アクリル酸n−ブチル部17部、メタクリル酸1.0部をスチレン71部、アクリル酸n−ブチル部28部、メタクリル酸1.0部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−30を得た。その物性値を表6に示した。
製造例B−31
低分子量重合液(L1)を製造する際に、スチレン83部、アクリル酸n−ブチル17部を、スチレン96部、アクリル酸n−ブチル4部、また低分子量重合液(L2)を製造する際に、スチレン82部、アクリル酸n−ブチル部17部、メタクリル酸1.0部をスチレン95部、アクリル酸n−ブチル部4部、メタクリル酸1.0部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−31を得た。その物性値を表6に示した。
Figure 0004043475
製造例B−32
低分子量重合液(L1)40部と低分子量重合液(L2)40部と高分子量重合液(H)20部を低分子量重合液(L1)80部と高分子量重合液(H)20部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−32を得た。その物性値を表6に示した。
製造例B−33
低分子量重合液(L1)40部と低分子量重合液(L2)40部と高分子量重合液(H)20部を低分子量重合液(L2)80部と高分子量重合液(H)20部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−33を得た。その物性値を表6に示した。
製造例B−34
低分子量重合液(L2)を製造する際に、スチレン83部、アクリル酸n−ブチル17部をスチレン82.5部、アクリル酸n−ブチル17部、メタクリル酸0.5部とし、また低分子量重合液(L1)40部と低分子量重合液(L2)40部と高分子量重合液(H)20部を低分子量重合液(L2)80部と高分子量重合液(H)20部とした以外は製造例B−1と全く同様にして樹脂B−34を得た。その物性値を表6に示した。
上記の樹脂を用いてトナー用バインダー樹脂を調製し、ゲル分とTgを測定した。また、当該トナー用バインダー樹脂を用いてトナーを作製し、下記の評価を行った。結果は表1〜表6に示した。
1)定着性
5℃刻みで定着ロールの温度を替えて72枚/分のコピースピードでコピーし、このコピーしたベタ黒部分と白地の間を砂消しゴム(トンボ鉛筆社製プラスチック砂消しゴム”MONO”)により、1kg重の力で10回往復させ、ベタ黒部分の黒度をインキ濃度計で測定し、トナーの残存比率を濃度比で表し、60%以上残っている最低温度で評価をした。
1;150℃以下
2;150℃より高く160℃以下
3;160℃より高く170℃以下
4;170℃よりも高い
2)耐オフセット性
コピーした場合のオフセット現象が発生する温度をそのまま表示した。
1;230℃以上
2;220℃以上230℃より低い
3;210℃以上220℃より低い
4;210℃よりも低い
3)ブロッキング性
トナーを温度50℃相対湿度50%の環境下に1週間放置した後の粉体の凝集の程度を目視にて以下のように測定した。
1;全く凝集していない
2;わずかに凝集しているが、容器を軽く振るとほぐれる
3;容器をよく振ってもほぐれない凝集物がある
4;完全に団塊化している
4)粉砕性
トナー製造時、2軸混練冷却したものを一部採取して粉砕し、10メッシュアンダー、16メッシュオンの粒度に揃えてジェットミルにて粉砕した。コールターカウンターにて粒度分布を測定し、5〜20μの粒度の割合を求める。
1;85%以上
2;70〜85%
3;50〜70%
4;50%以下
5)耐久現像性
上記のトナーを用いて市販の高速複写機(72枚/分のコピースピード)で10000枚連続コピー後、線幅100μmの線が在る原紙をコピーして再現性をチェックした。上記の原紙は、予め紙上にて、マイクロスコープにて観察し線幅を5点測定した。この紙をコピーし、定着させた後のコピー紙も同様に線幅を5点測定した。原紙とコピー紙の線幅の平均をそれぞれ求め、原紙の線幅とコピー紙の線幅の差により以下のように評価した。
線幅増加分δ=コピー紙線幅−原紙線幅
1;δ<5μm
2;5≦δ<10μm
3;δ≧10μm
7部の樹脂A−1と、93部の樹脂B−1とをヘンシェルミキサーにて混合後、2軸混練機(KEXN S−40型、栗本鉄工所製)にて2軸混錬機吐出部樹脂温度185℃、滞留時間90秒で混練反応させた。その後、冷却・粉砕し、トナーバインダーとした。冷却方法としては、スチールベルトクーラーを使用し、冷却水温10℃、冷却水量は樹脂1Kgあたり20リットル、熱伝導率0.08kcal/mhrsの装置を用いて急冷した。諸条件および得られた樹脂の物性値を表1に示した。この後、カーボンブラックMA100(三菱化成製)8部、ポリプロピレンワックス(ビスコール550P)5部、荷電調整剤としてアイゼンスピロンブラックTRH1部添加し、再度ヘンシェルミキサーにて混合後、2軸混練機(PCM−30型、池貝機械製)にて2軸混錬機吐出部樹脂温度150℃、滞留時間30秒で混練させた。ついで冷却・粉砕・分級して約7ミクロンのトナーを得た。この冷却も上記と同様の方法で急冷させた。このトナー3部とキャリヤ97部とを混合して現像剤とし、市販の高速複写機を改造して、画像を書かせて評価した結果を表1に示す。
実施例2〜21および比較例1〜21
表1〜6に記載の条件とした以外は、実施例1と同様にしてトナーの製造とその評価を行った。結果を表1〜表6に示した。
表1〜3に実施例の結果を、表4〜6に比較例の結果を示す。特定の分子量、官能基含有率、質量比率を満たす3種のビニル重合体(L1),(L2),(H)と、官能基含有率の特定された架橋剤とから得られ、さらに、特定のゲル量、およびガラス転移温度を有するトナー用バインダー樹脂およびトナーは、より低温定着性に優れ、かつ耐オフセット性に優れていることが分かる。また本発明のトナーバインダーは耐ブロッキング性、粉砕性、耐久現像性にも優れている。

Claims (3)

  1. エポキシ当量が1000〜30000である架橋剤(A)と、
    下記の(I)〜(VI)の要件を満たすビニル重合体(B)とから得られ、
    0.1〜50質量%のゲル分を含み、
    ガラス転移温度が45〜75℃
    であるトナー用バインダー樹脂。
    (I)ビニル重合体(B)は、ビニル重合体(H)とビニル重合体(L)とからなり、
    (II)ビニル重合体(L)は、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー(GPC)による重量平均分子量が4000以上、50000以下で、OH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基の含有量が樹脂1kg当たり0〜0.02molのビニル系重合体(L1)と
    重量平均分子量が4000以上、50000以下でOH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基の含有量が樹脂1kg当たり0.05〜0.65molのビニル系重合体(L2)とからなり、
    (III)ビニル重合体(H)は重量平均分子量50000以上、1000000以下で、OH基、COOH基、酸無水物基、アミノ基、から選ばれる官能基の含有量が樹脂1kg当たり0.02〜0.60molであり、
    (IV)ビニル重合体(L1)/ビニル重合体(L2)の質量比が5/95〜95/5であり、
    (V)ビニル重合体(H)/ビニル重合体(L)の質量比が5/95〜40/60であり、
    (VI)ビニル重合体(H)の分子量および/または官能基含有量が、ビニル重合体(L1)およびビニル重合体(L2)と異なる。
  2. ビニル重合体(B)がスチレンアクリル系樹脂である事を特徴とする請求項1記載のトナー用バインダー樹脂。
  3. 請求項1記載のトナー用バインダー樹脂を含有することを特徴とするトナー。
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