JP4043058B2 - 光ヘッド装置に用いられる回折素子の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD(コンパクト・ディスク)、CD−ROM、ビデオディスク等の光ディスク及び光磁気ディスク等に光学的情報を書き込んだり、光学的情報を読み取るための光ヘッド装置及び回折素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光ディスク及び光磁気ディスク等に光学的情報を書き込んだり、光学的情報を読み取る光ヘッド装置としては、ディスクの記録面から反射された信号光を検出部へ導光(ビームスプリット)する光学部品としてプリズム式ビームスプリッタを用いたものと、回折格子又はホログラム素子を用いたものとが知られていた。
【0003】
従来、光ヘッド装置用の回折格子又はホログラム素子は、ガラスやプラスチックの基板上に、矩形の断面を有する矩形格子(レリーフ型)をドライエッチング法又は射出成形法によって形成し、これによって光を回折しビームスプリット機能を付与していた。
【0004】
また、光の利用効率が10%程度の等方性回折格子よりも光の利用効率を上げようとした場合、偏光を利用することが考えられる。偏光を利用するには、プリズム式ビームスプリッタにλ/4板を組み合わせて、往き(光源から記録面へ向かう方向)及び帰り(記録面から検出部へ向かう方向)の効率を上げて往復効率を上げる方法があった。
【0005】
しかし、プリズム式偏光ビームスプリッタは高価であり、他の方式が模索されていた。一つの方式としてLiNbO3等の複屈折結晶の平板を用い、表面に異方性回折格子を形成し偏光選択性をもたせる方法が知られている。しかし、複屈折結晶自体が高価であり、民生分野への適用は困難である。
【0006】
等方性回折格子は前述のように、往き(光源から記録面へ向かう方向)の利用効率が50%程度で、帰り(記録面から検出部へ向かう方向)の利用効率が20%程度であるため、往復で10%程度が限界である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述の問題を解消し光の利用効率を高め、安価に製造できる光ヘッド装置及び回折素子の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、第1の発明として、光ヘッド装置に用いられる回折素子の製造方法において、前記回折素子は、平坦な透明基板上に配向膜を形成する配向膜形成工程、配向膜の形成された透明基板上に重合性液晶モノマーの膜を形成する重合性液晶モノマー成膜工程、前記重合性液晶モノマーを重合硬化するとともに未重合の重合性液晶モノマーを除去して表面を凹凸化して回折格子パターンの凹凸部を有する光学異方性回折格子を形成する光学異方性回折格子形成工程と、前記凹凸部に重合硬化した光学異方性ポリマーの常光屈折率又は異常光屈折率にほぼ等しい屈折率を有する等方性透明材料を充填する等方性透明材料充填工程とを含むことを特徴とする回折素子の製造方法を提供する。
【0010】
本発明は、第2の発明として、前記光学異方性回折格子形成工程は、回折格子パターンを描画したマスクを通して重合性液晶モノマーを露光し光重合させて光学異方性ポリマー化し、未重合の重合性液晶モノマーを溶出除去して光学異方性回折格子を形成するものである上記の回折素子の製造方法を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明における光学異方性ポリマーは通常の液晶性(ネマチック、スメクチック、コレステリックなどの公知の液晶相を示す性質)を示す必要はない。光学異方性ポリマーは重合性液晶モノマーを光又は熱によって重合して製造することが好ましい。特に紫外光又は可視光で重合しうる重合性液晶モノマーは、フォトリソプロセスによってオンサイトで(基板上で直接)光学異方性ポリマーを製造できるので好ましい。
【0012】
前記重合性液晶モノマーとは室温又は光重合時の温度において液晶性を示すモノマーをいう。液晶性とはネマチック、スメクチック、コレステリックなど公知の液晶相を示すことをいう。本発明においてはネマチック、スメクチックの方が、コレステリックのように分子配列のピッチ(ら旋軸方向の規則的な繰り返し単位)が短い場合より好ましい。液晶モノマーとしてはアクリル酸又はメタクリル酸のエステル類から選ぶのが好ましい。エステルを構成するアルコール残基にフェニル基が1個以上、特に2〜3個、含まれていることが好ましい。さらにエステルを形成するアルコール残基にシクロヘキシル基が1個含まれていてもよい。
【0013】
本発明において、光学異方性ポリマーの常光屈折率と異常光屈折率の差が0.02〜0.30、さらには0.05〜0.25であることが好ましい。0.02より小さいと回折格子の深さが深くなるため製造しにくくなり好ましくなく、0.30より大きいと異常光屈折率の高い光学異方性ポリマーを使用しなければならず、異常光屈折率の高い光学異方性ポリマーは紫外線により着色しやすい等の点で対環境性が劣り好ましくない。
【0014】
具体的には、前記回折素子は、前記記録面側の面Aに光学異方性回折格子を有する透明基板からなり、光学異方性回折格子は前記面A上に設けられた液晶配向用の配向膜と、配向膜上に回折格子パターンに形成された光学異方性ポリマーとからなるよう構成する。配向膜としてはポリイミド膜等が好ましく使用できる。
【0015】
前記回折格子パターンの凹凸部に光学異方性ポリマーの常光屈折率又は異常光屈折率にほぼ等しい屈折率を有する等方性透明材料を充填する。この場合、低屈折率の等方性ポリマーの方が得やすく、また紫外線に対する信頼性が高いので、等方性ポリマーの屈折率を、異常光屈折率よりも低い常光屈折率に一致させる方が好ましい。
【0016】
等方性透明材料としては、光学的に等方なポリマーで非晶質のポリマーであればよい。前記ポリマー層は、光学異方性ポリマーの光学異方性回折格子上に容易に形成できるものがよい。その形成法としては非晶質ポリマーの溶液を流延した後溶媒を揮散させる流延法や、モノマーを流延した後光重合する光重合法が適用できる。特に光重合法は簡便であり好ましい。
【0017】
前記モノマーとしては、スチレン及びその誘導体、アクリル酸エステル及びその誘導体、メタクリル酸エステル及びその誘導体等がある。また、分子の両端に重合性の基をもつオリゴマー、例えばアクリルポリエーテル、アクリルウレタン、アクリルエポキシ等を単独で又は併用して用いてもよい。
【0018】
等方性透明材料の屈折率は光学異方性ポリマーの常光屈折率にほぼ等しいものが好ましく、その値は例えば1.5程度である。
【0019】
前記回折素子の面A上に設けられるλ/4板等の位相差フィルムは、光源からの光(直線偏光のP波)を円偏光に変換し、光記録媒体からの反射光(信号光)をS波に変換して高効率で検出部へ回折させる機能を有する。このλ/4板を回折素子の面A上に減圧脱泡しながらラミネートして貼り合せると、高効率のパッケージ化された回折素子が製造でき好ましい。
【0020】
前記回折格子パターンの凹凸部に異方性透明材料が充填されており、光学異方性ポリマーの常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率が、光学異方性ポリマーの常光屈折率にほぼ等しい場合にも光の偏光を利用した光学異方性回折格子として機能する。液晶の常光屈折率、異常光屈折率に対応する異方性透明材料の屈折率とは、液晶の常光屈折率、異常光屈折率を示す方向(光の入射方向と偏光方向に対応する方向)と同じ方向における屈折率という意味である。
【0021】
このとき、光学異方性ポリマーの異常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率が、光学異方性ポリマーの常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率よりも小さいと、光学異方性ポリマーの異常光屈折率と光学異方性ポリマーの異常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率との差がより大きくなるため、所望の回折効率が得られる回折格子の深さが浅くてすみ好ましい。
【0022】
前記回折格子パターンの凹凸部に異方性透明材料が充填されており、光学異方性ポリマーの異常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率が、光学異方性ポリマーの異常光屈折率にほぼ等しい場合にも光の偏光を利用した光学異方性回折格子として機能する。
【0023】
このとき、光学異方性ポリマーの常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率が、光学異方性ポリマーの異常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率よりも大きいと、光学異方性ポリマーの常光屈折率と光学異方性ポリマーの常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率との差がより大きくなるため、所望の回折効率が得られる回折格子の深さが浅くてすみ好ましい。
【0024】
また他の具体例としては、前記回折素子は、前記記録面側の面Aに光学異方性回折格子を有する透明基板からなり、光学異方性回折格子は前記面Aに回折格子パターンに形成された凹凸部と、前記凹凸部に充填された光学異方性ポリマーとからなるよう構成する。
【0025】
この場合、液晶配向用の配向膜が前記凹凸部と光学異方性ポリマーとの間に介在するように構成(構成A)すると、配向膜を通常の流延法やスピンコート法等で形成でき、配向膜を形成した他の透明基板を真空中で貼り合せる等の作業が不要となり好ましい。他の構成として、配向膜を形成した他の透明基板を光学異方性ポリマー上に設ける構成(構成B)、又は前記の2つの構成A、Bを同時にとる構成(構成C)も採用できる。構成Aが前記の理由で最も好ましい。
【0026】
前記凹凸部は、その長手方向に垂直な面における断面形状が長方形、正方形等の左右対称の矩形形状、又は階段状、のこぎり状等の左右非対称の形状であってもよい。左右非対称の形状の場合、光学異方性回折格子による±1次回折光のうちいずれか一方の回折効率が高くなり、回折効率の高い方の回折光のみを検出すればよく、検出器が1つで高い光の利用効率が得られるため好ましい。
【0027】
さらに前記凹凸部については、凹凸部と凹凸部の間隔に分布を付与する、左右対称のものと左右非対称のものとを混在させる、凹凸部と凸部を混在させる等の変更を行ってもよい。
【0028】
前記回折素子は、さらに前記光源側の面Bに他の回折格子を形成してもよく、その場合3ビーム法によるトラッキングエラー検出ができ好ましい。
【0029】
本発明の回折格子パターンは、光記録媒体からの戻り光のビーム形状が所望の形状になるように、回折格子面内で曲率をつけたり、格子間隔に分布をつけたりしてもよい。
【0030】
前記透明基板としては、ガラス、プラスチック等の透明材料からなる基板が使用でき、屈折率がガラス又はプラスチックにほぼ等しい透明材料であればより好ましい。
【0031】
前記光学異方性回折格子は、表面に回折格子パターンに形成された凹凸部を各々有する2枚の透明基板を、前記凹凸部が対面した状態で凹凸部に光学異方性ポリマーを充填し、積層して形成してもよい。その場合、各々の凹凸部の深さは浅くてよく、そのため作製が容易になり好ましい。また、2つの対面する凹凸部により液晶の配向性が向上する点でも好ましい。
【0032】
前記2枚の透明基板に形成された凹凸部が、積層面に対して非対称となるように積層されている場合、断面形状が非対称な回折格子を容易に作製でき、±1次回折光のいずれか一方の回折効率を大きくし、回折効率の大きい方の光を1つの検出器で検出できるという効果があり好ましい。
【0033】
前記凹凸部が異方性透明材料からなり、光学異方性ポリマーの常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率が、光学異方性ポリマーの常光屈折率にほぼ等しい場合にも光学異方性回折格子として機能する。このとき、光学異方性ポリマーの異常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率が、光学異方性ポリマーの常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率よりも小さいと、光学異方性ポリマーの異常光屈折率と光学異方性ポリマーの異常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率との差がより大きくなるため、所望の回折効率が得られる回折格子の深さが浅くてすみ好ましい。
【0034】
前記凹凸部が異方性透明材料からなり、光学異方性ポリマーの異常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率が、光学異方性ポリマーの異常光屈折率にほぼ等しい場合にも光学異方性回折格子として機能する。このとき、光学異方性ポリマーの常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率が、光学異方性ポリマーの異常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率よりも大きいと、光学異方性ポリマーの常光屈折率と光学異方性ポリマーの常光屈折率に対応する前記異方性透明材料の屈折率との差がより大きくなるため、所望の回折効率が得られる回折格子の深さが浅くてすみ好ましい。
【0035】
本発明における回折素子の光源側の面か記録面側の面の少なくともいずれか一方の面に、UV硬化型アクリル系フォトポリマー、熱硬化型エポキシ樹脂、UV硬化型エポキシ樹脂等の透明樹脂を被覆した場合、λ/4板やガラス基板の表面の凹凸に起因する波面収差を低減でき好ましい。さらに前記UV硬化型アクリル樹脂等の被膜の上に、平坦度のよいガラス基板やプラスチック基板等を積層することにより、格段に波面収差を低減でき好ましい。したがって、回折素子の光の入出射面が平坦化されていることにより、結果的に波面収差が低減化される。
【0036】
第2の発明において、具体的には、本発明の光ヘッド装置は以下のような方法によって製造される。
【0037】
厚さ1〜3mm程度のガラス基板の表面に、スピンコート法等により100nm程度以下のポリイミド膜(配向膜)を形成する。配向のためにラビングしたポリイミド樹脂膜の上に、アクリル酸エステル等の重合性液晶モノマーに光重合開始剤を添加したものを2〜4μm程度の厚みでスピンコート法又は流延法で塗布し、配向させる。
【0038】
回折格子パターンを描画したマスクを重合性液晶モノマーに近接させ、紫外線等で露光する。格子のピッチは2〜3μm程度とする。その後、アルコール等の溶剤で未重合の重合性液晶モノマーを溶出除去し、表面レリーフ型の格子を形成する。
【0039】
形成された光学異方性格子は、配向方向に偏光した光とそれに垂直方向に偏光した光とで異なる屈折率を持ち、その屈折率差は0.02〜0.15程度が得られ、0.25程度までは得ることができる。液晶の配向方向に偏光した光に対する屈折率(異常光屈折率)が、配向方向に垂直に偏光した光に対する屈折率(常光屈折率)に比較して、相対的に高い。
【0040】
前記2つの屈折率のいずれかにほぼ等しい屈折率を有する等方性のフォトポリマー等で格子凹凸部を充填する。その場合、低屈折率の等方性ポリマーの方が得やすく、また紫外線に対する信頼性が高いので、等方性ポリマーの屈折率を常光屈折率に一致させる方が好ましい。
【0041】
さらにその上にポリカーボネート樹脂、ポリビニールアルコール樹脂等によって形成されたλ/4板をラミネートする。
【0042】
3ビーム法によるトラッキングエラー検出を行う場合は、ガラス基板の光源側の面Bに、面Aの光学異方性格子と相対する位置に他の回折格子をドライエッチング法等によって形成する。
【0043】
以上の工程は、例えば120mm角程度のガラス基板全体に施し、その後切断によって数mm角の素子を形成してもよい。
【0044】
第3の発明において、具体的には、本発明の光ヘッド装置は以下のような方法によって製造される。
【0045】
研磨したガラス基板等の透明基板の表面にフォトレジストをスピンコート法等によりコーティングする。所定のパターンを有するフォトマスクをフォトレジスト膜に密着させて紫外線で露光し、フォトレジスト現像処理することによってフォトレジストの格子状パターンを透明基板の表面に形成する。そのフォトレジストの格子状パターンをさらにマスクとして、CF4等のガスを用いドライエッチングすることにより、深さ1〜2μm、ピッチ2〜20μmの光学異方性回折格子用の格子状の凹凸部を形成する。
【0046】
又は参考として、上記方法によって作製した透明基板をマスター基板としてアクリル樹脂を注入し成形するか、前記透明基板を基に金型を作製し、アクリル樹脂、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン等の材料を用い、射出成形法、2P(フォトポリマライゼーション)法等により格子状の凹凸部を有する透明基板を作製できる。
【0047】
2P法とは、格子状の凹凸部のパターンが形成された、ガラス、金属等の材料からなる金型を、液状又はゲル状の重合性液晶に押し当て、そのまま紫外線等で硬化させた後離型することによって、重合性液晶からなる光学異方性回折格子を作製する方法である。また、前記金型をロール状にしておき、連続的に製造することもできる。したがって、複雑で微細な格子形状のものを量産性よく製造でき好ましい。
【0048】
本発明の光源としては半導体レーザ、YAGレーザ等の固体レーザ、He−Ne等の気体レーザ等の各種の固体、気体レーザが使用でき、半導体レーザが小型軽量化、連続発振、保守点検等の点で好ましい。また、光源部に半導体レーザ等と非線形光学素子を組み込んだ高調波発生装置(SHG)を使用し、青色レーザ等の短波長レーザを用いると、高密度の光記録及び読み取りができる。
【0049】
本発明の光学異方性ポリマーの分子は、細長い楕円体形状をしており、1本の長軸と2本の短軸を有する。配向はラビング方向に長軸が揃うと考えられる。そのため、本発明のように回折素子の光源側より光が入射すると、液晶の長軸方向に沿った電気ベクトルをもった光に対する光学異方性ポリマーの屈折率が異常光屈折率になり、それと直交する方向(短軸方向)に沿った電気ベクトルをもつ光に対する光学異方性ポリマーの屈折率が常光屈折率となる。
【0050】
ここで、例えば等方性ポリマーの屈折率が常光屈折率と一致している場合、光学異方性回折格子に、格子に直交する方向に沿った電気ベクトルをもつ直線偏光(P波という)を入射する場合について考察する。入射したP波は、ガラス基板の光源側の面Bの回折格子によって3つのビームに分離される。以下の議論は簡単のために、その3つのビームのうち最も強度の強い中心ビーム(0次光)に関してのみ示す。
【0051】
この0次光は光学異方性回折格子に入射するが、格子はP偏光に対しては一様であるため何の変化も受けず、そのままλ/4板に入射し円偏光に変化し、非球面レンズ(対物レンズ)を透過し、原理的にはほぼ100%の光がディスク面上に到達する。
【0052】
光デイスク面上から反射し再び非球面レンズを通り戻ってきた光は、再びλ/4板を通過し、偏光方向が90°異なる(S偏光という)光に変化する。
【0053】
このS偏光が光学異方性回折格子に入射すると、今度は格子部と等方性ポリマー部の屈折率が異なるために回折格子として機能し、理論上は1次光として最大40%程度、−1次光として最大40%程度の回折光が得られる。検出部の受光素子を1次光又は−1次光の一方にのみ配置した場合で40%、両方向に配置した場合は計80%の光利用効率が得られる。
【0054】
【実施例】
[例1]
図1に示すように、厚さ3mmで120mm角のガラス基板3の光ディスク9側の面A表面に、スピンコート法により100nm程度のポリイミド膜4を形成する。配向のためにラビングしたポリイミド膜4の上に、アクリル酸エステルに光重合開始剤としてベンゾインメチルエーテルを添加したものを主成分とするネマチック性液晶モノマーを、3.9μmの厚みでスピンコートし、配向させる。
【0055】
回折格子パターンを描画したフォトマスクを液晶モノマー膜に接近させ、波長320〜395μmの紫外光で1分間露光し、回折格子パターンに光重合して硬化した光学異方性ポリマーの膜を形成した。格子のピッチ(周期)は、3.5μmとなるようにする。その後エチルアルコールで未重合の光学異方性ポリマーを溶出し、表面レリーフ型の光学異方性ポリマー5による光学異方性回折格子を形成する。
【0056】
形成された光学異方性回折格子は、液晶の配向方向に偏光した光に対する屈折率(異常光屈折率)と、それに垂直方向に偏光した光に対する屈折率(常光屈折率)との間の屈折率差が0.10程度であった。常光屈折率の屈折率にほぼ等しい等方性フォトポリマー6(1μm程度)で格子凹凸部を充填する。等方性フォトポリマー6の材料はアクリルウレタン系オリゴマーである。さらにその上にポリカーボネート樹脂によって形成されたλ/4板7(50μm程度)を減圧脱泡しながらラミネートし、1つの回折素子としてパッケージ化した。
【0057】
上記回折素子を用い、光源として波長780nmの半導体レーザ1からのレーザ光(直線偏光のP波)を、ガラス基板3の面Bに設けられた回折格子2、光学異方性回折格子、非球面レンズ8(対物レンズ)を通じて光ディスク9に照射し、その場合の0次光の回折効率について測定した。P波入射光に対する光透過率は80%程度が得られ、光ディスク9からの反射光(円偏光)が検出部の受光素子10に回折して戻ってきたときの±1次光(S波)の回折効率はそれぞれ30%程度であった。
【0058】
[例2]参考例
図2に示すように、プラスチック基板12の面A側にあらかじめ回折格子用の凹凸部を、ドライエッチング法又は成形法等で形成しておき、配向用のポリイミド膜13をスピンコート法又はディップ法で塗布形成する。その上に例1と同様の液晶モノマーを充填し、その液晶モノマーを例1と同様に紫外線により光重合して硬化させ光学異方性ポリマー14の膜を形成する。さらにその上にポリカーボネート樹脂によって形成されたλ/4板15を減圧脱泡しながらラミネートし、1つの回折素子としてパッケージ化した。
【0059】
ポリイミド膜13、光重合性光学異方性ポリマー14、λ/4板15の厚みは例1の場合とほぼ同様である。
【0060】
例1と同様に回折格子11を通じてP波を入射し、回折効率を測定した。0次光の透過率は80%程度で、信号光のS波の回折効率は30%程度であった。例2は真空装置を用いないため下記例3のものより生産性、作業性に優れる。
【0061】
[例3]参考例
図3に示すように、ポリイミド膜13を他のガラス基板16にスピンコート法等で形成しておき、真空装置を用いて真空中でガラス基板16をプラスチック基板12に貼り合せる。λ/4板15の上にUV硬化型アクリル系フォトポリマー(スリーボンド(株)製商品名30113B)30を塗布し、さらにその上にガラス基板31を積層して押圧しつつ紫外線を照射して硬化接着させた。その他は例2と同様とした。
【0062】
この場合、0次光の透過率は例2と同様の結果が得られ、回折素子の波面収差は0.08λrms(rms:自乗平均)から0.015λrmsに改善された。
【0063】
[例4]参考例
図4に示すように、図2と図3のものを合わせたタイプ(例3のUV硬化型アクリル系フォトポリマー30、ガラス基板31は除く)であり、この場合でも、0次光の透過率は図2の場合と同様の結果が得られた。
【0064】
[例5]参考例
図5、図6に示すように、厚さ1mm、10×10mm巾のガラス基板21の表面に、凹凸部の長手方向に垂直な断面において左右非対称な階段状とされた凹凸部を形成した。その形状は最も深いところで3.1μmであり、次に深いところで2.07μmであり、その次に深いところで1.0μmであり、段のピッチが12μmの3段形状である。
【0065】
具体的には以下のようにして形成した。研磨したガラス基板21の表面にフォトレジストをスピンコート法等によりコーティングした。所定のパターンを有するフォトマスクをフォトレジスト膜に密着させて紫外線で露光し、フォトレジスト現像処理することによってフォトレジストの格子状パターンを透明基板の表面に形成した。そのフォトレジストの格子状パターンをさらにマスクとして、CF4等のガスを用いドライエッチングする。以上のプロセスを複数回繰り返すことにより、段差を形成した。
【0066】
液晶配向用のラビングされたポリイミド膜を有する他のガラス基板を、ラビング方向が前記凹凸部のストライプ方向(長手方向)にほぼ平行になるようにし、凹凸部とポリイミド膜を対面させてガラス基板21と前記他のガラス基板を積層接着した。その際、前記凹凸部に重合性液晶モノマーを真空注入して充填し封止し、その後紫外線により露光し、配向を保持したまま重合し光学異方性ポリマーとして光学異方性回折格子を形成した。
【0067】
重合性液晶モノマーとしては、3成分のアクリルエステル液晶モノマーを混合したネマチック性液晶モノマー組成物を用いた。その屈折率異方性(常光屈折率と異常光屈折率の差)は0.19であった。前記液晶モノマー組成物に光重合開始材として、ベンゾインメチルエーテル1を1%添加し、紫外線硬化型の液晶モノマー組成物とした。
【0068】
さらに、前記他のガラス基板の光ディスク側に、例1と同様のλ/4板を積層して回折素子を作製した。
【0069】
例5の回折素子を用い、例1と同様にしてP波を入射したところ、P波に対する光透過率は約90%、光ディスクからの反射光であるS波に対する回折効率は、+1次回折光で約50%、−1次回折光で約1%であった。この+1次回折光の回折効率は、等方性回折格子における理論限界値の40%を上回った。
【0070】
【発明の効果】
本発明の光学異方性回折格子を用いた光ヘッド装置は、光学異方性を有する複屈折結晶のような高価な材料を用いることなく、また複屈折結晶よりも大きな基板面積で量産性よく生産できる。また従来の等方性回折格子に比べて、高い光利用効率が得られるという優れた効果を有する。
【0071】
回折格子パターンはフォトマスク等を用いることにより、CGH(コンピュータ・ジェネレーテッド・ホログラム)に基づく複雑な格子形状を容易に量産性よく形成することもできる。またλ/4板をラミネートして一体化できるため、非常に生産性に優れ、全体をコンパクトにできる。
【0072】
また、±1次回折光のいずれか一方の回折効率を高くし、回折効率が高い方の回折光のみを、高い光の往復効率で、1つの検出器により検出できるという効果も有する。
【0073】
さらに、重合性液晶モノマーを重合してなる光学異方性ポリマーを使用しているため、温度特性に優れる、エポキシ樹脂等のシール材が不要である、信頼性に優れる、量産性に優れる、等の効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】例1を示し、光学異方性ポリマーによる光学異方性回折格子を用いた光ヘッド装置の基本構成の側面図である。
【図2】例2を示し、光ヘッド装置用回折素子の基本構成の側面図である。
【図3】例3を示し、光ヘッド装置用回折素子の基本構成の側面図である。
【図4】例4を示し、光ヘッド装置用回折素子の基本構成の側面図である。
【図5】例5を示し、光ヘッド装置用回折素子の基本構成の側面図である。
【図6】例5の回折素子の基本構成の部分拡大側面図である。
【符号の説明】
1:半導体レーザ
3:ガラス基板
4:ポリイミド膜
5:光学異方性ポリマー
6:等方性フォトポリマー
7:λ/4板
Claims (2)
- 光ヘッド装置に用いられる回折素子の製造方法において、前記回折素子は、平坦な透明基板上に配向膜を形成する配向膜形成工程、配向膜の形成された透明基板上に重合性液晶モノマーの膜を形成する重合性液晶モノマー成膜工程、前記重合性液晶モノマーを重合硬化するとともに未重合の重合性液晶モノマーを除去して表面を凹凸化して回折格子パターンの凹凸部を有する光学異方性回折格子を形成する光学異方性回折格子形成工程と、前記凹凸部に重合硬化した光学異方性ポリマーの常光屈折率又は異常光屈折率にほぼ等しい屈折率を有する等方性透明材料を充填する等方性透明材料充填工程とを含むことを特徴とする回折素子の製造方法。
- 前記光学異方性回折格子形成工程は、回折格子パターンを描画したマスクを通して重合性液晶モノマーを露光し光重合させて光学異方性ポリマー化し、未重合の重合性液晶モノマーを溶出除去して光学異方性回折格子を形成するものである請求項2に記載の回折素子の製造方法。
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