JP2009163879A - 光ヘッド装置 - Google Patents

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真弘 村川
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Abstract

【課題】1つの対物レンズによってCDとDVDの両方に対応可能な光利用効率のよい小型光ヘッドを生産性よく製造するため、1/4波長板の機能と開口制限の機能と波面収差補正の機能を併せ持つ光学素子を提供する。
【解決手段】複屈折性を有する有機薄膜12を挟んで両側から、2波長の光を透過する中央部分とそれを囲み一方の光を反射または回折する周辺部分とを備えた開口制限素子11と、波面を補正する輪帯状の溝を備えた波面収差補正素子14とを、接着剤13で固定して一体の光学素子とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、光記録媒体に光を照射して情報の記録、再生を行う光ヘッド装置に関する。
CD−R(追記型コンパクトディスク)などを含むCD(コンパクトディスク)系光ディスクの記録・再生のために、厚さ1.2mmの光ディスクと、光源として発振波長780nmの半導体レーザと、NA(開口数)0.45の対物レンズとが使用されている。一方、DVD(デジタルビデオディスク)系光ディスクの記録・再生のために、厚さ0.6mmの光ディスクと、光源として発振波長650nmの半導体レーザと、NA0.6の対物レンズが使用されている。
1つの光ヘッド装置によるCDとDVD両系の光ディスクの記録・再生は、両系の光ディスクに使用されるそれぞれの波長の半導体レーザを各1個、それぞれのNAの対物レンズを各1個搭載してそれぞれを切り換えることにより実現できるが、この切換方式では光学系が2系統になるため装置形状が大きく、重量も重く、また部品点数も多くなって、組み立てが複雑であり、制御電圧も大きくなる欠点があった。
そのため最近では、図6に示すように、波長の異なる半導体レーザ1a、1bから出た光をコリメートレンズ3a、3bを透過後、波長選択性のビームスプリタ4で合成・分離し、同一の対物レンズ5を用いる構成にして、よりコンパクトな光ヘッド装置を実現することが考えられている。しかし、CD系とDVD系では光ディスクの厚みがそれぞれ1.2mmおよび0.6mmと異なること、対物レンズのNAがそれぞれ0.45および0.6と異なること、光源の波長がそれぞれ780nmおよび650nmと異なることなどのため、CD系とDVD系とで同一の対物レンズ5を使用して記録・再生する場合、上述の対物レンズ5のNAを波長に応じて変える必要がある。
一般的には、波長に応じてCD系とDVD系の対物レンズ5のNAを変える方法として、開口制御素子7を光源1a、1bから光ディスク6に至る光路中に配設して、対物レンズ5に入射する光の径を制御する方法がある。すなわち、開口制御素子7は、光軸が通る中心部領域では前記の波長の異なる2つの光を直進透過させ、一方、光軸が通らない周辺部領域では波長650nmの光のみを直進透過させるが、波長780nmの光を透過させない機能を有する。
さらに、CD系とDVD系で同一の対物レンズ5を使用する場合、対物レンズ5は通常DVD系に対して波面収差特性の最適化がなされているため、CD系に対しては波面収差特性が劣化する欠点がある。そのため、DVD系の波面収差特性の劣化がほとんどないように、CD系の波面収差を補正するために波面収差補正素子8を、光源1a、1bから光ディスク6に至る光路中に配設されることも必要になってくる。
一般に、光ヘッド装置には、上述以外の光学部品も多く使用されている。光ディスク6の反射光を光検出器2a、2bに導くための光検出器用回折素子10も光ヘッド装置を構成する重要な部品のひとつである。また、3ビーム法や差動式プッシュプル法などの信号検出方式に用いられる、光源1a、1bから光ディスク6へ進む光を分割するトラッキング用回折素子(図示せず)も光ヘッド装置を構成する部品のひとつである。
光ヘッド装置の光の利用効率を上げるために、偏光を利用する系が構成されることもある。この場合、光の偏光を制御する位相差素子9が光ヘッド装置に配設される。また、無偏光系の光ヘッド装置においても、光源からの出射光と、光源への戻り光の間に生じる干渉を防ぐため、位相差素子が光ヘッド装置に配設されることもある。従来、位相差素子としては、水晶のような無機単結晶を研磨したものが多く用いられている。しかし、水晶は加工工程が多く生産性が上がらない欠点がある。
以上のように、CD系とDVD系で同一の対物レンズ5を用いCDおよびDVD両方を再生・記録する従来の光ヘッド装置では、構成する光学部品点数が多く、さらなる小型化の課題が残っている。特に、上記の対物レンズ5、開口制御素子7、波面収差補正素子8、位相差素子9、光検出器用回折素子10はひとつのアクチュエータにまとめて組み込まれることもあり、小型軽量化が強く望まれている。
上述したように、従来の2種類の光源を有する光ヘッド装置では、構成する光学素子の部品点数が多くなるため、さらなる小型化が課題となっていた。
本発明の目的は、光ヘッド装置を構成する光学素子のひとつである位相差素子に、複屈折性を有する有機薄膜を利用し、さらに、回折機能を持たせることにより、小型化を図ることが可能な光ヘッド装置を提供することである。
本発明は、半導体レーザからの出射光を光記録媒体に導き、前記光記録媒体からの反射光を光検出器へ導く一つの対物レンズによってCDとDVDの両方に対応可能な光ヘッド装置において、前記半導体レーザから前記光記録媒体へ至る光路中に光学素子が設置され、前記光学素子は、2枚以上の透明基板が重ねられていて前記透明基板間の少なくとも1つに複屈折性を有する有機薄膜が、前記有機薄膜とほぼ同じ屈折率を有する接着剤により固定されて、有機薄膜積層板を形成し、前記透明基板のうち少なくとも1枚は、断面形状が周期的な凹凸状であって入射する光を回折し、前記有機薄膜は一軸延伸を施した樹脂である光ヘッド装置を提供する。
また、前記半導体レーザから前記光記録媒体へ至る光路中に光検出器用回折素子がさらに設置され、前記光検出器用回折素子は偏光ホログラムであり、前記偏光ホログラムは、半導体レーザから前記光記録媒体へ向かう往路では高透過の偏光方向を利用し、復路では高回折効率の偏光方向を利用するものである上記の光ヘッド装置を提供する。
また、前記有機薄膜は一軸延伸を施したポリカーボネートである上記の光ヘッド装置を提供する。
また、前記接着剤はポリエステル系の接着剤である上記の光ヘッド装置を提供する。
また、前記透明基板の少なくとも1枚が開口制御機能を有するとともに前記透明基板の少なくとも1枚が波面収差補正機能を有し、かつそれらの透明基板の間に前記有機薄膜が接着してある上記の光ヘッド装置を提供する。
また、前記開口制御機能を有する透明基板には、透明基板の光軸が通る中心部領域を囲む周辺領域に、直接、断面が凹凸の形状をした周期的な格子をフォトリソグラフィー法とエッチング法を組み合わせて形成してある上記の光ヘッド装置を提供する。
また、前記波面収差補正機能を有する透明基板には、透明基板の光軸が通る中心部領域に、直接、輪帯状の溝をフォトリソグラフィー法とエッチング法を組み合わせて形成してある上記の光ヘッド装置を提供する。
以上説明したように本発明によれば、複屈折性を有する有機薄膜を、1枚の透明基板に固定、または、複数枚の透明基板の間に挟まれるように固定し、前記透明基板の少なくとも1枚に、回折機能を発生させることにより、回折を持つ光学素子を小型に構成できる。また、この光学素子を光ヘッド装置に組み込むことにより、光ヘッド装置構成部品点数を減らし、小型化が図れる。
本発明の第1の実施形態に係る光学素子の構成を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光学素子の構成を示したもので、(a)は光学素子の一構成例を示す断面図、(b)は光学素子の他の構成例を示す断面図、(c)は(a)および(b)の光学素子を図中上側から見た平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る光学素子の構成を示したもので、(a)は光学素子の一構成例を示す断面図、(b)は光学素子の他の構成例を示す断面図、(c)は(a)および(b)の光学素子を図中上側から見た平面図である。 本発明の第4の実施形態に係る光学素子の構成を示したもので、(a)は光学素子の一構成例を示す断面図、(b)は光学素子の他の構成例を示す断面図、(c)は(a)および(b)の光学素子を図中上側から見た平面図である。 本発明の光学素子を光ヘッド装置に組み込んだ一例を示す図である。 従来の光ヘッド装置の一例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は第1の実施形態に係る光学素子の構成を示す断面図である。
図1に示すように、開口制御機能を有する透明基板11と波面収差補正機能を有する透明基板14の間に、複屈折性を有する有機薄膜12を接着剤13によって固定する。すなわち、図1に示す光学素子は、開口制御機能および波面収差補正機能を有する光学素子を構成する。ここで波面収差とは、コマ収差、非点収差、球面収差などをいう。
開口制御機能を有する透明基板11は、ガラス基板などからなり、中央部分を構成する第1領域と、中央部分を囲む第2領域とを有し、前記第2領域に、直接、または透明基板表面に成膜された薄膜に、断面が凹凸の形状をした周期的な格子を形成することにより、所望の波長を選択的に透過、または回折させることができる。このような構成は、選択的に透過させたい波長の光に対し、前記凹凸により生ずる位相振幅を調整することで、所望の透過率を容易に得ることができるため、開口制御機能を透明基板に発生させる構成として望ましい。また、空気と前記開口制御機能を有する透明基板11との界面での反射損失を防ぐため、反射防止膜を施すことが望ましい。
一方、前記透明基板11の第2領域に、誘電体多層膜を成膜することにより、所望の波長を選択的に透過、反射させることができる。この構成は、選択的に透過させたい波長以外の光による迷光が生じにくいため、光ヘッド装置において、開口制御機能を透明基板に発生させる構成として望ましい。
波面収差補正機能を有する透明基板14は、ガラス基板などからなり、中央部分を構成する第1領域と、中央部分を囲む第2領域とを有し、前記第1領域に、直接、または透明基板表面に成膜された薄膜に、輪帯状の溝を形成することによって、作製される。また、空気と波面収差補正機能を有する透明基板14の界面での反射損失を防ぐため、反射防止膜を施すことが望ましい。
波面収差補正機能を有する透明基板14の輪帯状の溝が形成された表面に、さらに上記周期的な凹凸による開口制御機能を加えることも可能である(図示せず)。この場合、同一透明基板の同一表面に、波面収差補正機能を発生させる輪帯状の溝と上記開口制御機能を発生させる周期的な凹凸の回折格子とを同時に加工することができて好ましい。
複屈折性を有する有機薄膜12として、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、(脂環族)ポリオレフィン、ポリアクリレートなどの高分子薄膜に対し一軸延伸などにより複屈折性を付与した有機薄膜を用いることができる。複屈折性を有する有機薄膜で、これら以外の樹脂も用いることができるが、耐熱性の面から、(変性)ポリカーボネート、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、(脂環族)ポリオレフィンを用いることが好ましい。ここで(変性)ポリカーボネートとは、ポリエステルカーボネートをピスフェノールAからなるポリカーボネートの構成成分の一部に使用した変性ポリカーボネートを意味する。また、有機薄膜として、固定基板に通常の液晶配向処理を施し、高分子液晶のモノマーを塗布し、硬化させた高分子液晶薄膜も用いることができる。該高分子液晶は、側鎖型、主鎖型のいずれのタイプでもよい。
ポリカーボネートなどの有機薄膜は、一軸延伸することにより、高分子鎖が配向するため、延伸方向の屈折率とそれに直交する方向の屈折率に差異が生じ、複屈折性を有する有機薄膜となる。また、延伸量の加減により所望の位相差を得ることができる。
前記有機薄膜は、半導体レーザのレーザ光など、垂直に入射し透過する波長λの光に対しλ/4の位相差を生じさせるように形成されることが多いが、用途によって5λ/4、λの位相差を生じさせる場合もある。従って、前記有機薄膜による位相差の大きさを用途によって選択することは望ましい。
接着剤の材料としては、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリイミド系、ユリア系、メラミン系、フラン系、イソシアネート系、シリコーン系、セルロース系、酢酸ビニル系、塩化ビニル系、ゴム系やそれらの混合系のものを使用できる。接着剤はUV硬化型や熱硬化型であれば作業性がよく好ましいがこれらに限るものではない。接着剤は平滑に一定厚みで薄く塗布することが、波面収差の補正を良好にするために必要である。塗布の方法としては、スピンコートまたはロールコートなどの方法を用いると作業性が優れ、また厚さの制御が容易であるため好ましい。
また、接着剤の屈折率と複屈折性を有する有機薄膜の屈折率の相違による界面の反射損失を0にするために、有機薄膜とほぼ同じ屈折率を持つ接着剤を使用することが望ましい。
上記のように光学素子を形成することにより、開口制御機能および波面収差補正機能を有した複数機能を併せ持つ光学素子を構成できる。本実施形態では、透明基板と有機薄膜を用いた有機薄膜積層板構造によって、光学素子の部品点数を少なくでき、位相差素子の小型化を図れる。
図2は第2の実施形態に係る光学素子の構成を示す断面図および平面図である。
図2(a)は、光学素子の一構成例として、上述のように開口制御機能を有する透明基板11に、複屈折性を有する有機薄膜12を接着剤13によって固定し、前記有機薄膜12の残りの1面に反射防止膜16を施した光学素子を示している。また、図2(b)は、光学素子の他の構成例として、上述のように開口制御機能を有する透明基板11と反射防止膜16を施した透明基板17の間に、複屈折性を有する有機薄膜12を接着剤13で固定した光学素子を示している。なお、図2(c)は図2(a)および図2(b)の光学素子を図中上側から見た平面図である。
このような透明基板と有機薄膜を用いた有機薄膜積層板構造によって、第1の実施形態と同様に、開口制御機能を有する光学素子を小型に構成できる。
図3は第3の実施形態に係る光学素子の構成を示す断面図および平面図である。
図3(a)は、光学素子の一構成例として、上述のように波面収差補正機能を有する透明基板14に、複屈折性を有する有機薄膜12を接着剤13によって固定し、前記有機薄膜12の残りの1面に反射防止膜16を施した光学素子を示している。また、図3(b)は、光学素子の他の構成例として、上述のように波面収差補正機能を有する透明基板14と反射防止膜16を施した透明基板17の間に、複屈折性を有する有機薄膜12を接着剤13で固定した光学素子を示している。なお、図3(c)は図3(a)および図3(b)の光学素子を図中上側から見た平面図である。
このような透明基板と有機薄膜を用いた有機薄膜積層板構造によって、第1の実施形態と同様に、波面収差補正機能を有する光学素子を小型に構成できる。
図4は第4の実施形態に係る光学素子の構成を示す断面図および平面図である。
図4(a)は、光学素子の一構成例として、回折機能を有する透明基板15に、複屈折性を有する有機薄膜12を接着剤13によって固定し、前記有機薄膜12の残りの1面に反射防止膜16を施した光学素子を示している。また、図4(b)は、光学素子の他の構成例として、回折機能を有する透明基板11と反射防止膜16を施した透明基板17の間に、複屈折性を有する有機薄膜12を接着剤13で固定した光学素子を示している。なお、図4(c)は図4(a)および図4(b)の光学素子を図中上側から見た平面図である。
回折機能を有する透明基板15は、直接、または透明基板表面に成膜された薄膜に、断面が凹凸の形状をした周期的な格子あるいはホログラムを形成することによって、作製される。また、空気と前記回折機能を有する透明基板15の界面での反射損失を防ぐため、反射防止膜を施すことが望ましい。
このような透明基板と有機薄膜を用いた積層板構造によって、第1の実施形態と同様に、回折機能を有する光学素子を小型に構成できる。
次に、図5を用いて、本発明の光学素子を適用した一実施の形態として、DVD系とCD系のそれぞれに使用する2種類の波長の光源を有する光ヘッド装置について説明する。
図5に示す光ヘッド装置は、図1に示す光学素子を光学系に組み込んだものである。この光ヘッド装置において、半導体レーザ1a、1bから出射した光はそれぞれコリメートレンズ3a、3bを透過後、ビームスプリッタ4を透過(3aの透過光)または反射(3bの透過光)し、光検出器用回折素子10および、開口制御機能および波面収差補正機能を有する光学素子18を透過して、対物レンズ5によって光ディスク6上に集光される。光ディスク6を反射した光は前記対物レンズ5、前記光学素子18を透過し、前記光検出器用回折素子10により分割される。この分割された光は光検出器2a、2bに集光される。
このように、開口制御機能および波面収差補正機能を有する光学素子を光路中に配設することにより、2種類の光源を有する光ヘッド装置の光学部品点数を削減でき、小型軽量化とコストダウンが実現できる。
図1に示す光学素子を作製した。
複屈折性を有する有機薄膜12として一軸延伸を施したポリカーボネートを用い、ポリエステル系の接着剤13にて、開口制御機能を有する透明基板11と波面収差補正機能を有する透明基板14の間に前記有機薄膜12を接着した。また、複屈折性を有する有機薄膜として、2つの波長650nmと780nmの平均の波長に対してλ/4の位相差を発生させるものを選択した。
開口制御機能を有する透明基板11として石英基板を用い、この透明基板の光軸が通る中心部領域を囲む周辺領域に、直接、断面が凹凸の形状をした周期的な格子をフォトリソグラフィー法とエッチング法を組み合わせて形成した。また、この透明基板の、凹凸を加工した面に反射防止膜を施した(図示せず)。
波面収差補正機能を有する透明基板14にも石英基板を用い、この透明基板の光軸が通る中心部領域に、直接、輪帯状の溝をフォトリソグラフィー法とエッチング法を組み合わせて形成した。また、この透明基板の、輪帯状の溝を加工した面に反射防止膜を施した(図示せず)。
上記のように作製された光学素子を光ヘッド装置に組み込んだ(図5)。
図5の光ヘッド装置において、DVD系光ディスク用の波長650nmの半導体レーザ1aとCD系光ディスク用の波長780nmの半導体レーザ1bを光源として用いた。これらの半導体レーザからの出射光は、それぞれコリメートレンズ3a、3bを透過してビームスプリッタ4により光軸が一致し、光検出器用回折素子10を透過する。
光検出器用回折素子10として、複屈折性を有する高分子液晶薄膜に格子状の凹凸部を設け、この高分子液晶の常光屈折率とほぼ等しい屈折率を有する光学的等方性媒質で、高分子液晶薄膜の凹凸部を充填した偏光ホログラムを用いた。この偏光ホログラムは、入射する光の偏光方向により回折効率が異なり、半導体レーザから光ディスクに向かう往路では高透過の偏光方向を利用し、光ディスクから光検出器に向かう復路では高回折効率の偏光方向を利用するものである。
前記光検出器用回折素子10を透過した光は、本実施形態の光学素子18(開口制御機能と波面収差補正機能を併せ持つ)を透過し、対物レンズ5により光ディスク6の記録面上に集光する。この光ディスク6に記録されている情報を有した、光ディスク6からの反射光は、光学素子18および光検出器用回折素子10により、光路をわずかに曲げられ、各光検出器2a、2bに導かれる。
また、2つの半導体レーザの位置を交換して、DVD系光ディスク用の半導体レーザを1b、CD系光ディスク用の半導体レーザを1aとしてもよい。この場合、ビームスプリッタ4の反射特性は上記の場合と異なり、波長650nmの光を反射する。
本実施例では、本発明に係る光学素子として、開口制御機能および波面収差補正機能を有する光学素子を光ヘッド装置に組み込むことにより、光ヘッド装置の構成部品点数を減らすことができ、小型化が実現できた。また、この光学素子は、CD系光ディスク再生時に、この光ディスクに対し最適な開口制御を施し、かつ、波面収差補正も行うため、光ディスクからの反射光である情報光のノイズが低減し、良好な再生信号が得られた。
1a、1b 半導体レーザ
2a、2b 光検出器
3a、3b コリメートレンズ
4 ビームスプリッタ
5 対物レンズ
6 光ディスク
7 開口制御素子
8 波面収差補正素子
9 位相差素子
10 光検出器用回折素子
11 開口制御機能を有する透明基板
12 複屈折性を有する有機薄膜
13 接着剤
14 波面収差補正機能を有する透明基板
15 回折機能を有する透明基板
16 反射防止膜
17 透明基板
18 開口制御機能および波面収差補正機能を有する光学素子

Claims (7)

  1. 半導体レーザからの出射光を光記録媒体に導き、前記光記録媒体からの反射光を光検出器へ導く一つの対物レンズによってCDとDVDの両方に対応可能な光ヘッド装置において、
    前記半導体レーザから前記光記録媒体へ至る光路中に光学素子が設置され、
    前記光学素子は、2枚以上の透明基板が重ねられていて前記透明基板間の少なくとも1つに複屈折性を有する有機薄膜が、前記有機薄膜とほぼ同じ屈折率を有する接着剤により固定されて、有機薄膜積層板を形成し、
    前記透明基板のうち少なくとも1枚は、断面形状が周期的な凹凸状であって入射する光を回折し、
    前記有機薄膜は一軸延伸を施した樹脂である光ヘッド装置。
  2. 前記半導体レーザから前記光記録媒体へ至る光路中に光検出器用回折素子がさらに設置され、
    前記光検出器用回折素子は偏光ホログラムであり、前記偏光ホログラムは、半導体レーザから前記光記録媒体へ向かう往路では高透過の偏光方向を利用し、復路では高回折効率の偏光方向を利用するものである請求項1に記載の光ヘッド装置。
  3. 前記有機薄膜は一軸延伸を施したポリカーボネートである請求項1に記載の光ヘッド装置。
  4. 前記接着剤はポリエステル系の接着剤である請求項1〜3のいずれかに記載の光ヘッド装置。
  5. 前記透明基板の少なくとも1枚が開口制御機能を有するとともに前記透明基板の少なくとも1枚が波面収差補正機能を有し、かつそれらの透明基板の間に前記有機薄膜が接着してある請求項1〜4のいずれかに記載の光ヘッド装置。
  6. 前記開口制御機能を有する透明基板には、透明基板の光軸が通る中心部領域を囲む周辺領域に、直接、断面が凹凸の形状をした周期的な格子をフォトリソグラフィー法とエッチング法を組み合わせて形成してある請求項5に記載の光ヘッド装置。
  7. 前記波面収差補正機能を有する透明基板には、透明基板の光軸が通る中心部領域に、直接、輪帯状の溝をフォトリソグラフィー法とエッチング法を組み合わせて形成してある請求項5、6のいずれかに記載の光ヘッド装置。
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