JP2006047385A - 偏光分離素子、偏光分離装置及び光ピックアップ装置 - Google Patents

偏光分離素子、偏光分離装置及び光ピックアップ装置 Download PDF

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正典 小林
Hiroyuki Sugimoto
浩之 杉本
Kazuya Miyagaki
一也 宮垣
Hiroyoshi Funato
広義 船戸
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Abstract

【課題】 青色等の短波長光においても大きな回折角度が得られ、大きな回折効率と優れた偏光選択性を有し、入射角度依存性が小さく発散光に対しても高効率の偏光分離素子を提供する。
【解決手段】 異方性領域の屈折率n,nと等方性領域の屈折率nとがn<n<n,n≠(n+n)/2の関係を有するように設定することで、当該偏光分離素子への入射光の偏光方向θの設定により異方性領域の屈折率がn≒n(或いはn≒n)となるように設定することができ、透過と回折との選択機能を最大限活かすことができ、光利用効率、偏光選択性の高い偏光分離素子を提供することができるようにした。
【選択図】 図3

Description

本発明は、入射光の偏光方向によって入射光を透過又は回折させる機能を有する偏光選択性ホログラム素子等の偏光分離素子、偏光分離装置及びこれらを備える光ピックアップ装置に関する。
本発明の偏光分離素子は、光ディスクや光磁気ディスクなどのピックアップ装置を小型化するための偏光選択性ホログラム素子や、投射型表示装置などの照明光の光利用効率を向上させるための偏光分離素子や、偏光面に応じて光路を切換える光スイッチなどに応用できる。
この種の偏光分離素子としては、以下の従来技術がある。
特許文献1に示されるように、光学異方性基板上に回折格子形状を形成し、この回折格子形状の溝部に屈折率を規定した材料を充填した偏光ビームスプリッタがある。
特許文献2に示されるように、等方性基板上に回折格子形状を形成し、この回折格子形状の溝部に光学異方性の材料を充填した光学異方性回折素子も知られている。
特許文献3によれば、光重合性液晶を、周期的な透明電極パターンを有する透光性基板で狭持した液晶セルを用い、透明電極パターンに電圧を印加することで液晶を周期的に垂直配向させて光重合させるとともに、非電圧印加部は水平配向の状態で光重合させることで、水平配向領域と垂直配向領域の周期構造を形成した光学異方性回折素子が開示されている。
特許文献4によれば、上述のような光重合性液晶を用い、水平配向させた状態で干渉露光等の方法で露光を行い、露光部の液晶を周期的に重合固化させた後に未露光部に外場を印加させ垂直配向させた状態で反応固化するホログラム素子が開示されている。
特許文献5によれば、液晶と高分子を含む光学媒体を液晶のN−I点に対応した特定の温度範囲に制御して二光束干渉露光を行うことで、液晶が微細な周期構造に対し一様な方向に配向する構造を有する回折光学素子が開示されている。
特開平7−287117号公報 特開平10−92004号公報 特開平10−74333号公報 特開平11−271536号公報 特開2000−221465公報 特開平9−50642号公報
近年、光ピックアップ装置の小型化のためにレーザダイオード(光源)とフォトディテクタ(受光素子)とを近接配置し、偏光選択性ホログラム素子を用いて光源からの出射光は回折せずに効率良くディスク面に集光し、ディスク面で反射された後に偏光面が90度回転して戻ってきた光のみを回折させて効率良く受光素子内に導く方式が提案されている。また、光ディスク装置は高密度化のために光源の短波長化が進展している。上記の偏光選択性ホログラム素子を用いた場合、その回折角は波長に依存するので、小型のレイアウトを実現するために必要な回折角を得るには、より短いピッチの回折格子が必要とされている。一方、光源の短波長化に伴い、フォトディテクタの感度が低下するため、光学系の高効率化が必要とされている。さらに、書込み速度や読込み速度を向上させるためにも光学系の効率向上が求められており、偏光選択性ホログラム素子としては短いピッチで高い回折効率が得られるものが求められている。
このような要求に対して、特許文献1や特許文献2に開示されたものはドライエッチング等の方法で回折格子形状を形成する必要がある。このような構造において、高い回折効率を得るためには溝形状の深さをより深くする必要があり、加工上の困難を伴う。また、深い溝形状に均一に材料を充填すること、等方性の屈折率と光学異方性の一方の屈折率とのマッチングをとることは困難であるといった課題がある。
特許文献3の例では、格子のピッチは透明電極のピッチで決まるが、電極の微細化の制約とともに、回折効率を高くするために厚膜化すると電極のピッチよりも膜厚が厚くなり、隣接電極の影響によって液晶層に所望の電界がかけられなくなるという問題がある。また、短いピッチでは、垂直配向領域の配向が隣接する水平配向領域に影響を及ぼし、所望の配向分布が得られないと言う問題がある。
特許文献4の例では、露光のピッチを微細化することは可能であるが、反応活性種の熱拡散のために露光通りの短いピッチを形成することが困難であるという課題がある。
特許文献5の例では、ポリマーと液晶との相分離を利用して短いピッチの周期構造を比較的容易に形成できるが、液晶相部分の複屈折性を十分に利用することは難しい。また、ポリマーからなる等方性の屈折率と液晶からなる光学異方性の一方の屈折率とのマッチングをとることは困難であり、この微小な屈折率の差は偏光選択性の劣化に繋がる。
上記のような方法によって得られるバイナリー構造のホログラムでは±1次ないしそれ以上の高次の回折現象を示すため、たとえ+2次以上ないし−2次以下の高次光を抑制したとしても回折光の光利用効率は半分以下となってしまう。また、±1次光各々に対応させて受光素子を配置する方法も知られている(例えば、特許文献6参照)が、構造が複雑となり、コスト増加を招く。理想的には+1次又は−1次光のみが高効率で得られるブレーズ化ホログラムのような性能を有する偏光分離素子が好ましいが、前述の特許文献1〜3に示されるような従来技術では青色等の短波長でこのような特性を示すものは得られていない。特許文献4の方法では干渉縞を斜めに形成することで回折角の小さい場合には+1次又は−1次光の片方の回折効率を高めた素子が得られるが、前述の反応活性種の拡散のため回折角が大きな素子は得られていない。特許文献5の方法でも干渉縞を斜めに形成することで回折角の小さい場合には+1次又は−1次光の片方の回折効率を高めた素子が得られるが、液晶相部分の複屈折性を十分に発現させることが難しく、体積ホログラムの厚みを厚くする必要があり、回折効率の入射角度依存性が大きくなるという課題がある。
本発明の目的は、青色等の短波長光においても大きな回折角度が得られ、大きな回折効率と優れた偏光選択性を有し、入射角度依存性が小さく発散光に対しても高効率の偏光分離素子を提供することを目的とする。
加えて、上記目的を実現する上で、低コストで量産性のよい偏光分離素子を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明の偏光分離素子は、光学的異方性を示す異方性領域と光学的等方性を示す等方性領域との周期的構造を有し、前記異方性領域の常光線に対する屈折率n及び異常光線に対する屈折率nと前記等方性領域の屈折率nとが、
<n<n, n≠(n+n)/2
の関係を有する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の偏光分離素子において、前記異方性領域が高分子複屈折膜からなる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の偏光分離素子において、前記異方性領域が非重合性液晶或いは重合性液晶からなる。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の偏光分離素子において、前記異方性領域と前記等方性領域とからなる周期的構造は、非重合性液晶と、重合性モノマー或いはプレポリマーと、光重合開始剤とからなる組成物により、主にポリマーからなる領域と主に非重合性液晶からなる領域との周期的な相分離構造により形成されている。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の偏光分離素子において、前記異方性領域と前記等方性領域との位相差が0となる特定の偏光方向から90°回転した偏光方向に対して、前記異方性領域と前記等方性領域との位相調整が、当該素子の膜厚により設定されている。
請求項6記載の発明の偏光分離装置は、請求項1ないし5の何れか一記載の偏光分離素子を備え、当該偏光分離素子への入射光の偏光方向θが、前記異方性領域の異常光線の屈折率nを感じる方向を基準とした場合には関係式
Figure 2006047385
を満たし、又は、前記異方性領域の常光線の屈折率nを感じる方向を基準とした場合には関係式
Figure 2006047385
を満たすように設定されている。
請求項7記載の発明の偏光分離装置は、請求項3又は4記載の偏光分離素子と、この偏光分離素子の周期的構造部分に対して電界を形成するための一対の電極と、これらの電極間に形成する電界制御により前記異方性領域の液晶分子の配向方向を制御する電界印加手段と、を備える。
請求項8記載の発明の偏光分離装置は、請求項1ないし5の何れか一記載の偏光分離素子と、この偏光分離素子の温度を検知する温度検知手段と、検知された温度に応じて前記偏光分離素子の温度を制御する温度制御手段と、を備える。
請求項9記載の発明は、光源からの光を記録媒体に集光し、前記記録媒体からの反射光を受光素子で検出して情報を記録又は再生する光ピックアップ装置において、前記光源からの光を透過し前記記録媒体からの反射光を前記受光素子へ向けて偏向させる偏光選択性ホログラム素子として請求項1ないし5の何れか一記載の偏光分離素子を備える。
請求項10記載の発明は、光源からの光を記録媒体に集光し、前記記録媒体からの反射光を受光素子で検出して情報を記録又は再生する光ピックアップ装置において、前記光源からの光を透過し前記記録媒体からの反射光を前記受光素子へ向けて偏向させる手段として請求項6ないし8の何れか一記載の偏光分離装置を備える。
請求項1記載の発明によれば、異方性領域の屈折率n,nと等方性領域の屈折率nとがn<n<n,n≠(n+n)/2の関係にあるため、当該偏光分離素子への入射光の偏光方向の設定により異方性領域の屈折率がn≒n或いはn≒nとなるように設定することができ、透過と回折との選択機能を最大限活かすことができ、光利用効率、偏光選択性の高い偏光分離素子を提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、異方性領域が高分子フィルムを延伸して高分子鎖を配向させることによって複屈折性を有する高分子複屈折膜からなり、このような高分子複屈折膜は簡単に大量生産することができるので、偏光分離素子を低コストに作製することができる。
請求項3記載の発明によれば、異方性領域が一般的に表示装置などに汎用されている液晶からなるので、製造面において低コストで量産性がよく、また、液晶の光学異方性(複屈折性)は大きいため、回折効率を比較的容易に向上させることができる。
請求項4記載の発明によれば、異方性領域と等方性領域からなる周期的構造が主にポリマーからなる領域と主に非重合性液晶からなる領域との周期的な相分離構造より形成されているため、偏光分離素子は体積ホログラムとなり、このような体積ホログラムの作製は開口部、遮光部が周期的に配列されているようなマスク、2光束干渉などにより、光強度の明暗部を露光することで簡単に作製することができる上に、理想的な体積ホログラムは回折効率が100%であり、回折光を最大限利用することができる。
請求項5記載の発明によれば、偏光分離素子において、異方性領域と等方性領域との位相差が0となるような特定の偏光方向を選択し、この特定な偏光方向から90°回転した偏光を当該素子に入射させた場合、その位相差は膜厚に依存することから、偏光分離素子の回折効率は位相差に依存するため、素子の膜厚を調整し、位相を調整することで、偏光選択性がよく、かつ回折効率を最大にすることができる。
請求項6記載の発明によれば、偏光分離素子への入射光の偏光方向の設定を適正に行なっているので、異方性領域の屈折率がn≒n或いはn≒nとなるように設定することができ、よって、良好な偏光選択性が得ることができる。
請求項7記載の発明によれば、液晶分子の配向方向は電界によって変化し、入射偏光方向が固定の場合において液晶の屈折率は電界制御することができることから、本発明では電界を形成するための電極及び電界印加手段を有するため、電界制御により光学的異方性を示す液晶からなる領域の屈折率を制御することができ、よって、異方性領域の屈折率がn≒n或いはn≒nとなるように設定することができ、良好な偏光選択性が得ることができる。
請求項8記載の発明によれば、異方性領域の屈折率n,nと等方性領域の屈折率nとがn<n<n,n≠(n+n)/2の関係にあり、当該素子の温度を検知及び制御することで、異方性領域の屈折率がn≒n或いはn≒nとなるように設定することができ、そのため良好な偏光選択性が得ることができ、また、周囲環境の影響を受けず、安定した偏光分離を図ることができる。
請求項9又は10記載の発明によれば、偏光選択性のよい偏光分離素子又は偏光分離装置を用いるので、光源から出射した光の往路ではほとんど回折せずに効率よく記録媒体に集光し、記録媒体からの反射光の復路(偏光面は90°回転)では大きな回折効率で情報を検出器へと回折させることができ、そのため、小型で光利用効率の高い光ピックアップ装置を提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
[第一の実施の形態]
本発明の第一の実施の形態を図1ないし図3に基づいて説明する。図1は本実施の形態の偏光分離素子1の構成例を示す断面図である。本実施の形態の表面レリーフ型の偏光分離素子1は、複屈折性媒体2に格子溝3を格子形状に形成し、格子溝3に等方性媒体4を埋めることにより、光学的異方性を示す異方性領域5と光学的等方性を示す等方性領域6との周期的構造として形成されている。異方性領域5は常光線に対する屈折率n及び異常光線に対する屈折率nを有し、等方性領域6は屈折率nを有する。
図2はこのような偏光分離素子1の入射光に対する透過・回折機能を示す動作説明図である。図2(a)では、当該偏光分離素子1に入射する入射光は光方向がP偏光(ここでは紙面左右方向である格子アレイ方向とする)であり、等方性媒体4(等方性領域6)の屈折率nと複屈折性媒体2(異方性領域5)の一方の屈折率nがn=nのとき、光はそのまま透過する。一方、図2(b)では、入射する偏光方向がS偏光(ここでは紙面垂直方向である格子稜線方向とする)であり、等方性媒体4(等方性領域6)の屈折率nと複屈折性媒体2(異方性領域5)の他方の屈折率nがn≠nのとき、光は回折する。このように入射光の偏光方向により、透過と回折の選択がなされる機能を有する。
しかし、等方性媒体4、複屈折性媒体2に用いられる物質の屈折率は一般的に波長分散、熱変動などがあり、両者の屈折率を一致させることは困難である。屈折率が一致しない場合は、屈折率差に依存した回折が起こり、透過率、光利用効率の低下に繋がり問題となる。
ここで、複屈折性(常光線屈折率n、異常光線屈折率n)と入射光の偏光方向θとの一般的な関係を図3に示す。図3から偏光方向θを設定することでn〜nの範囲における屈折率が任意に設定可能であることが分かる。そこで、本実施の形態では、等方性媒体4(等方性領域6)の屈折率n、複屈折性媒体2(異方性領域5)の屈折率n又はnとが、
<n<n, n≠(n+n)/2
なる関係を満たすように設定されている。
よって、こうような構成によれば、偏光分離素子1への入射光の偏光方向θを適宜設定することで、複屈折性媒体2(異方性領域5)の屈折率n又はnと等方性媒体4(等方性領域6)の屈折率nとに関して、n≒n又はn≒nとなるように設定することができる。従って、透過と回折の選択機能を最大限活かすことができ、光利用効率、偏光選択性の高い偏光分離素子が実現できる。
図4は偏光分離素子7の変形構成例を示す断面図である。即ち、図1では複屈折性媒体2をベースに構成したが、偏光分離素子7では、逆に、等方性媒体4に格子溝3を格子形状に形成し、格子溝3に複屈折性媒体2を埋めることにより、光学的異方性を示す異方性領域5と光学的等方性を示す等方性領域6との周期的構造として形成されている。
ここで、偏光分離素子1,7における格子形状の形成はフォトリソグラフィーとエッチング又は切削加工や成形技術等により形成することができる。また、等方性媒体4としては、フォトポリマー等の透明樹脂や石英、BK7等の光学硝材が使用できるが、複屈折性を有さなければこれに限るものではない。複屈折性媒体2としてはニオブ酸リチウム結晶、ニオブ酸タンタル結晶、酸化チタン結晶、高分子複屈折膜(高分子フィルム)、液晶等が使用できる。特に、高分子複屈折膜や液晶は生産性に優れている。
高分子複屈折膜は高分子フィルムを延伸して高分子鎖を配向させることによって複屈折性を有した高分子膜であり、簡単に大量生産することができ、低コストで偏光分離素子1,7の作製ができるといった利点がある。延伸する高分子フィルムの高分子材料としては、例えば、ポリオレフィン系、ポリアクリルレート、ポリカーボネイト(PC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリスチレン等が使用できるが、これに限るものではない。
液晶も表示装置などに汎用されているため製造面において低コストで量産性がよい。また複屈折性(屈折率異方性)が大きいため、回折効率を比較的容易に向上させることができるといった利点がある。液晶としては、非重合性液晶におけるネマチック、コレステリック、スメクチックなど一般的な液晶タイプを使用することができ、複屈折性を有すれば重合性液晶も使用することができる。作製時には複屈折性(屈折率異方性)を効率よく利用するために配向膜、ラビング、光配向等の配向処理をすることが好ましい。重合性液晶を用いた場合、複屈折性は小さくなるが、熱安定等の信頼性が向上する。
また、素子構成において耐湿熱性、耐久性のためにオーバーコート層(図示せず)を設けることが好ましく、オーバーコート層を形成する材料としては、常光線方向屈折率と異常光線方向屈折率との何れか一方と同じ屈折率を持つ透明樹脂等を使用することが好ましい。
ここで、複屈折性媒体2の光軸と常光線方向のなす角をθとし、図5に示すように複屈折媒体の常光線方向nと偏光方向が平行な場合、複屈折性媒体2の屈折率Nと偏光方向θの関係は下式によって示される(工藤、上原「基礎光学」現代工学社(1990)参照)。
Figure 2006047385
(なお、複屈折性媒体2の常光線屈折率:n、異常光線屈折率:n
従って、複屈折性媒体2の屈折率Nと等方性媒体4の屈折率nを一致させるには、
Figure 2006047385
となり、入射光の偏光方向θは、
Figure 2006047385
となるように設定すればよい。
また、複屈折性媒体2の異常光線方向nと偏光方向が平行な場合、同様にして入射光の偏光方向θは、
Figure 2006047385
となるように設定すればよい。
ここで、偏光分離素子1(又は、7)の偏光選択性と入射光の偏光方向θとの関係は図5のようになる。後述する実施例2において、1%より小さい良好な偏光選択性を得るためには入射光の偏光方向θを、
Figure 2006047385
或いは
Figure 2006047385
と設定すればよい。
[第二の実施の形態]
本発明の第二の実施の形態を図6及び図7に基づいて説明する。図6は、本実施の形態の偏光分離素子10の構成例を示す断面図である。本実施の形態の屈折率変調型の偏光分離素子10は、その出発構成として、非重合性液晶11の分子と重合性モノマー(或いはプレポリマー)12と図示しない光重合開始剤とを均一に混合した組成物13を一対の透明基板14,15間に挟むことにより構成されている。組成物13の厚みは基板14,15間隔を制御するスペーサ部材(図示せず)によって制御できる。この組成物13は感光性を有するため、素子作製工程において感度を有する波長域の光を遮断した環境下で取り扱うことが好ましい。
非重合性液晶11としては、屈折率異方性を有する液晶であれば一般的なものを使用できる。液晶材料を選択する時は、あるオーダーパラメータの配向状態において、重合性モノマー(或いはプレポリマー)12の硬化層の屈折率とほぼ等しい屈折率となる液晶材料を選択してもよく、また、液晶材料を選択してから、その液晶のあるオーダーパラメータの配向状態での屈折率とほぼ等しい屈折率になるように重合性モノマー(或いはプレポリマー)12を選択してもよい。
非重合性液晶11としては、ネマチック、コレステリック、スメクチックのいずれのタイプでも良く、従来公知のビフェニル、ターフェニル、フェニルシクロヘキサン、ビフェニルシクロヘキサン、安息香酸フェニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、フェニルピリミジン、フェニルジオキサン、トラン、1−フェニル−2−シクロヘキシルエタン、1−フェニル−2−ビフェニルエタン、1−シクロヘキシル−2−ビフェニルエタン、ビフェニルカルボン酸フェニルエステル、4−シクロヘキシル安息香酸フェニルエステルなどを骨格とし、アルキル基、アルコキシ基や誘電異方性を付与するための極性付与基としてのシアノ基、ハロゲン基などを置換基として有する液晶などを用いることができる。非重合性液晶11の材料は、重合性モノマー(或いはプレポリマー)12の合計量100重量部に対して20重量部〜500重量部の割合で使用されることが好ましい。
重合性モノマー(又はそのプレポリマー)12としては、重合による硬化収縮が大きいものを用いることが好ましい。このような重合性モノマーとしては、エチレン性不飽和結合を有する光重合可能な化合物であって、1分子中に少なくともエチレン性不飽和二重結合を1個有する光重合、光架橋可能なモノマー、オリゴマー、プレポリマー及びそれらの混合物であり、モノマー及びその共重合体の例としては、不飽和カルボン酸及びその塩、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アルコール化合物とのエステル、不飽和カルボン酸と脂肪族多価アミン化合物とのアミド等が挙げられるが、特に、2官能以上の多官能性モノマーは硬化収縮が大きく、好適に使用できる。不飽和カルボン酸のモノマーとしてはアクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、及びそれらのハロゲン置換不飽和カルボン酸、例えば塩素化不飽和カルボン酸、臭素化不飽和カルボン酸、弗素化不飽和カルボン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の塩としては前述の酸のナトリウム塩及びカリウム塩等がある。また、ウレタンアクリレート類、ポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸等の多官能性のアクリレートやメタクリレートを挙げることができる。また、上記の他に熱重合禁止剤、可塑剤等が添加されても良い。
光重合開始剤としては、公知の材料を用いることができ、例えば、ビアセチル、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−クロロチオキサントン、メチルベンゾイルフォーメート、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ジエトキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、α-アミノアルキルフェノン、ビスアシルフォスフィンオキサイド、メタロセンなどを例示することができる。光重合開始剤の添加量は照射する光の波長に対する各材料の吸光度によっても異なるが、モノマー又はプレポリマー全量に対して0.1重量%以上10重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以上3重量%以下であることがより好ましい。光重合開始剤の添加量が少なすぎる場合にはポリマーと液晶の相分離が起こり難くなり、必要な露光時間が長くなってしまう。逆に、光重合開始剤が多すぎる場合にはポリマーと液晶の相分離が不十分な状態で硬化してしまうため、ポリマー中に多くの液晶分子が取り込まれ、偏光選択性が小さくなるという問題がある。
スペーサ部材としては、液晶表示装置に用いられるような球形スペーサ、ファイバースペーサ、フィルムなどを用いることができる。また、フォトリソグラフィーとエッチング或いは成型技術などによって基板表面に突起形状を加工しても良い。スペーサ部材はホログラムの有効領域外に形成することが好ましい。スペーサ部材の高さは数μmから数十μm範囲が好ましく、回折光の波長とポリマー部と液晶部の屈折率差に応じて所望のホログラム層厚みとなるように適宜設定される。透明基板としては、液晶表示装置に用いられるようなガラス、プラスチックなどを用いることができる。
図7は、図6に示したような出発構成から偏光分離機能を発揮する構成となるように、相分離によるホログラム形成過程を示す模式図である。所望の波長のレーザ光源(図示せず)による二光束干渉露光系を用いて、組成物13中に図7(a)に示すように露光を行うと、干渉縞の明部において重合性モノマー(或いはプレポリマー)12の光重合反応が始まる。この時、硬化収縮が起こって密度差が生じ、隣接する重合性モノマー(或いはプレポリマー)12が明部に移動し更に重合が進行する。それと同時に明部に存在していた非重合性液晶11が暗部に向かって追い出されることで図7(b)(c)に示すような相分離が起こる。この時、液晶分子が移動して行く際にモノマーやポリマー鎖との相互作用で液晶分子長軸を移動方向に配向させようとする力が働くと考えられる。即ち、相分離過程において干渉縞の間隔方向に液晶分子を配向させようとする力が働くと考えられる。最終的には図6のように干渉縞の明暗のピッチに対応してポリマー層14と非重合性液晶層15との周期的構造が形成され、液晶層15の配向ベクトルが干渉縞の間隔方向を向いた状態が得られると考えられる。この干渉露光及び相分離過程において、試料を適当な温度に加熱保持しておくことが好ましい。温度によって相分離の速度が変化し、液晶分子の配向性に影響を及ぼすと考えられる。最適な加熱温度は使用する材料によって異なるが40℃から100℃程度が好ましい。
相分離によるポリマー層14と非重合性液晶層15との周期的構造では、厳密にはポリマーと非重合性液晶が周期的に完全に分離することは困難であり、ここで言うポリマー層14とはポリマー成分が多い領域であり液晶分子を含んでいても良い。また、非重合性液晶層15とは非重合性液晶成分が多い領域でありポリマー成分を含んでいても良い。実際にはポリマー層14と非重合性液晶層15との界面は理想的な平面では無く凹凸状であると推測されるため、図6に示したように界面での液晶分子長軸方向のバラツキは大きく、液晶層15のオーダーパラメータは比較的小さい状態となる。従って、液晶層15部の複屈折は比較的小さくなる。
作製する周期構造のピッチは所望の回折角や波長によって異なるが、概ね0.2μmから10μmの範囲である。例えば、405nmの入射光に対して20°の回折角を得るためには、1.1μm程度のピッチ、650nmの入射光に対しては2.3μm程度のピッチが必要となる。ポリマー層14と液晶層15との界面の傾斜角としては0°から20°程度が好ましい。露光量としては光重合開始剤の添加濃度や露光時の温度によっても異なるが、0.5J/cmから30J/cmが好ましく、1J/cmから15J/cmがより好ましい。
ここではより狭ピッチが実現可能である二光束干渉露光系による説明を記しているが、所望のピッチが実現できれば、ステッパ露光、マスク露光等において相分離過程を促し、偏光分離素子10を作製してもよい。
本実施の形態では、液晶を多く含む異方性領域5の常光屈折率nとポリマー部を多く含む等方性領域6の屈折率nとがほぼ一致するように液晶の種類とポリマーの種類の組合せを適宜設定し、S偏光(紙面垂直方向)の入射光に対しては回折しないで直進透過し、P偏光(紙面左右方向)の入射光に対しては回折するような偏光分離素子10を想定しているが、第一の実施の形態の場合と同様に屈折率を一致させることは困難であり、S偏光においても若干回折が生じる。相分離過程により周期的構造を形成する場合、異方性領域5の複屈折性の絶対値は不明であるが、異方性領域5では液晶を多く含むため、平均的な複屈折性と偏光方向θとの関係はほぼ図3の場合と同様にして成り立つと考えられる。従って、入射する光の偏光方向θを設定することで、透過と回折の選択機能を最大限活かすことができ、光利用効率、偏光選択性の高い偏光分離素子10が得られる。
ここで、体積ホログラムの回折効率は屈折率変調量Δnと厚みdの積Δn・dに依存するので、屈折率差Δnを大きくできるとホログラムの厚みdを薄くすることができる。体積ホログラムの厚みを薄くすると回折効率の角度依存性が小さくなり、実用的な非平行光に対する光利用効率が向上する。従って、偏光選択性が大きく入射角度依存性が比較的少ない高効率な偏光分離素子10が得られる。
[第三の実施の形態]
本発明の第三の実施の形態を図8及び図9に基づいて説明する。図8は、本実施の形態の偏光分離装置21の構成例を示し、(a)は縦断正面図、(b)はその縦断側面図である。本実施の形態の偏光分離装置21は、例えば図7等に示した液晶方式の偏光分離素子10を用いたもので、異方性領域5中の液晶分子の配向方向を制御するための一対の電極22,23及び電界印加手段24が付加されて構成されている。
異方性領域5と等方性領域6との周期構造は前述したように格子形状、相分離過程等により形成することができる。電極22,23としては、光を遮らない位置に設置可能であれば、Al,Crなどの金属電極が使用でき、光を遮る位置に設置するのであれば、ITOなどの透明電極が使用できるが、これらに限るものではない。ここで例えば、使用する液晶が正の誘電異方性を有し、入射する光の偏光方向が図9に示すように、液晶の常光線方向nと平行である場合、印加する電界方向Eをnと平行となるように設定することで液晶は+θ又はθの方向に配向し、電界により屈折率を制御することができる。偏光方向を固定とした場合、屈折率の値は電界強度に依存する液晶の配向の傾きθによるもので、理想的にはn〜nの範囲にて任意に設定できる。このようにして異方性領域5の屈折率を、等方性領域6の屈折率と一致させるように電界を制御することで、良好な偏光選択性を得ることが可能となる。ここで、負の誘電異方性を有する液晶を用いた場合、電界方向はnと垂直となるように設定する。また、重合性の液晶を用いる場合は重合前に電界制御をする必要がある。
[第四の実施の形態]
本発明の第四の実施の形態を図10及び図11に基づいて説明する。図10は、本実施の形態の偏光分離装置31の構成例を示す断面図である。本実施の形態の偏光分離装置31は、例えば図7等に示した偏光分離素子10を用いたもので、当該偏光分離素子10の温度を検知する温度検知手段32と、温度検知手段32により検知された温度に応じて、偏光分離素子10の温度を制御する温度制御手段33とが付加されて構成されている。
図10は、複屈折性材料の屈折率の温度特性を示す説明図である。一般に、複屈折性(光学異方性)を有する材料には温度特性があり、図11に示すように複屈折(屈折率差)は温度上昇に伴い低下する傾向がある。例えば温度がT1→T2(T1<T2)と変化した場合、屈折率差はΔn1→Δn2(Δn1>Δn2)と変化する。この屈折率の変化は偏光分離素子10の回折効率及び偏光選択性を劣化させる要因となるため、本実施の形態のように温度検知手段32及び温度制御手段33により、屈折率が変化しないように温度を制御することは有効である。
図9を参照すると、偏光分離素子10の温度を検知する温度検知手段32としては例えば、サーミスタ、熱電対などの温度センサ34を用いることができる。特、に熱電対は、熱起電力が大きく、特性のバラツキが小さく互換性がある。また、熱に対し安定で寿命が長いなどの特徴があり信頼性が高い。材質としては、例えば、JIS規格に規定されているK(クロメルーアルメル)、J(鉄−コンスタタン)、T(銅−コンスタンタン)、E(クロメル−コンスタンタン)、N(ナイクロシル−ナイシル)又は、JIS規格外の(ニッケル−ニッケル18%モリブデン)、(タングステン5%レニウム−タングステン26%レニウム)などを用いることができる。また、検知温度検知の精度をさらに向上させるためには光路中に温度センサ34を設置することが好ましい。ただし、光路中に設置するために、温度センサ34が入射光を遮り、全体の光利用効率を低下させるなどの問題があるため、材料としては透明抵抗体よりなることが好ましい。この抵抗体としては、SnOやINなどを用いることができる。その形成法としては、真空蒸着法、スパッタリング法などにより偏光分離素子を構成する基板等に直接形成することができる。このような抵抗体の抵抗値の温度特性から温度を検知することができる。検知温度に応じて温度を制御する温度制御手段33としては、本実施の形態では、偏光分離素子10外部に加熱ヒータ35(中央部に光通過用の窓35aを有する)を接触させて設けている。しかし、小型化のためには、偏光分離素子10内部又は表面に接して抵抗線を形成し、これに電流を流すことで得られるジュール熱を利用するのが好ましい。冷却源としてはペルチェ素子等が好適に用いることができる。このような構成とすることで、常に安定した複屈折性が得られる温度範囲内にあるように偏光分離素子10の温度を制御することができ、常に安定した回折効率及び偏光選択性が得られる。ここで、材料の温度特性は材料により異なるため、適正温度範囲は使用する材料によって適宜設定される。
図12は偏光分離素子の周期的構造の変形例を示す断面図である。前述した実施の形態の偏光分離素子1,7,10の異方性領域5と等方性領域6との周期的構造は、基板面に対して略垂直の場合を例示したが、これに限らず、図12に示すように、周期的構造の領域5,6は基板面に対して傾斜させるようにして形成してもよい。図12(a)は格子溝を傾斜させて形成した例、図12(b)は格子溝を鋸歯状形状に形成した例、図12(c)は基板貫通の傾斜させた周期的構造例を示す。傾斜領域の形成方法としては階調マスク露光やEB(電子ビーム)描画によるフォトリソグラフィーとエッチング又は切削加工や成形技術、二光束干渉露光等により形成することができる。
図13は図12(c)の周期的構造を用いた場合の透過、回折の様子を示す説明図である。このように傾斜領域を形成した場合には、例えば、図13(b)に示すように周期構造の傾斜方向に応じてプラス方向又はマイナス方向の片側のみにブラック回折による回折光が出射し、一方向に対して高効率化が図れるといった利点がある。また、回折させたい偏光方向に対する異方性領域5と等方性領域6との屈折率差と周期構造の厚みを最適化することで、プラス又はマイナス一次回折光のみが高効率で出射し、二次以上の高次の回折光はほとんどゼロとなるように設定することができる。
ところで、前述した各実施の形態の偏光分離素子1,7,10は、入射光の偏光方向により、透過と回折との選択がなされる変更選択性機能を有し、特定の偏光方向にて、異方性領域5と等方性領域6との屈折率差が0となる場合には光は透過し、この特定な偏光方向から90°回転した偏光では回折するといった作用がある。特定な偏光方向から90°回転した偏光において、異方性領域5と等方性領域6との屈折率差は、n<n<n、n≠(n+n)/2なる条件から屈折率差が0ではないため回折が生じる。このように回折を利用した回折素子には様々なタイプが存在し、例えば振幅変調型、位相変調型の素子がある。回折効率の点では位相変調型の方が優位であり、位相変調型には表面レリーフ型、屈折率変調型がある。ここで、第一の実施の形態は表面レリーフ型であり、第二の実施の形態は屈折率変調型にあたる。また、回折素子は厚いものと薄いものに区別され、次式により定義される。
Q=(2πλd)/(nΛ2
ただし、λ:波長、d:厚さ、n:記録材料の屈折率、Λ:周期構造のピッチ
A 厚い → Q≒0
B 薄い → Q≫1
ここで、例えば、周期が波長に比べて十分大きく、薄いと見做せる回折素子(偏光分離素子)の回折効率はフラウンホーファー回折理論及びスカラー回折理論が適応でき、周期が波長程度に小さくなってきた場合には、電磁界解析であるベクトル回折理論が適応できる。例えば、厚いと見做せる屈折率変調型素子(厚いホログラム)の回折効率はKogelnikの結合波理論(BellSyst. Tech. J.,48, 1969,P2909-2947)が適応できる。これは、ある波長の光が周期構造を形成する各領域に入射した場合、各領域で散乱された光はその波長と入射角度及び各領域の周期構造ピッチに対応する特定方向に散乱成分が強め合うブラックの回折条件を満たしている。どのタイプの回折格子においても、一般的に回折効率は屈折率変調量Δnと厚みdの積Δn・dに依存するため、特定な偏光方向から90°回転した偏光における異方性領域と等方性領域との屈折率変調量Δnが一定である場合、偏光分離素子の周期構造の厚みを設定することで回折効率を設定することができる。つまり、屈折率変調率Δnが0となるような特定な偏光方向を選定し、特定な偏光方向から90°回転した偏光における屈折率変調率Δnと厚みdの積が回折効率最大となるように、厚みdを設定することで、偏光選択性がよく、高回折効率な偏光分離素子が得られる。
[第五の実施の形態]
本発明の第五の実施の形態を図14に基づいて説明する。図14は本実施の形態の光ピックアップ装置41の構成例を示す概略正面図である。本実施の形態の光ピックアップ装置41は、レーザ光を発する光源としての半導体レーザ42と、偏光状態を変換する1/4波長板43と、発散光を平行光に変換するコリメータレンズ44と、レーザ光を記録媒体である光ディスク45の記録面上に集光させる対物レンズ46と、光ディスク45からの反射光を受光検出する受光素子としてのフォトダイオード47と、半導体レーザ42からの出射光を透過させ光ディスク45からの反射光をフォトダイオード47に向けて回折偏向させる偏光選択性ホログラム素子48とにより構成されている。
ここに、本実施の形態では、偏光選択性ホログラム素子48として前述したような偏光分離素子1,7又は10或いは偏光分離装置21又は31の偏光分離素子が用いられている。前述したように、例えば干渉露光により作製された前述した実施の形態の偏光分離素子1,7又は10によれば、1μm程度の短いピッチが容易に形成できることから、小型化のために大きい回折角を必要とする光ピックアップ装置41用の偏光選択性ホログラム素子48に用いたときに特に効果的である。
このような構成において、半導体レーザ42から出た読み出し光である直線偏光はコリメータレンズ44によって略平行光となって対物レンズ46に導かれる。光ディスク45で反射された光は入出射の共通光路におかれた1/4波長板43によって偏光面が90°回転される。偏光選択性ホログラム素子48は半導体レーザ42近傍の入出射の共通光路中に配設されており、半導体レーザ42からの出射偏光が偏光選択性ホログラム素子48の異方性領域5と等方性領域6との屈折率差が0となるような方向であれば、光はほとんど損失なく透過して光ディスク45の記録層に集光される。一方、光ディスク45からの戻り光は偏光面が90°回転されて偏光選択性ホログラム素子48に入射するため、異方性領域5と等方性領域6とには屈折率差が生じ、この屈折率差に対して最大回折効率が得られる膜厚を設定しておくことで、高回折効率化が図れる。この際、偏光選択性ホログラム素子48の分離角が15°以上であれば、偏光選択性ホログラム素子48と半導体レーザ42及びフォトダイオード47を近接させることができ、光路長を短く構成することができる。分離角を20°、波長を405nmとしたとき、所望の回折格子のピッチはおよそ1μm前後である。本発明の偏光選択性ホログラム素子48は、前述のように格子間隔を極めて短く構成することができるため、このような短い格子間隔であっても高い回折効率を得ることができる。
上述した実施の形態に準ずる本発明の実施例を比較例とともに、以下に説明する。
[比較例1]
図4に示す偏光分離素子7について、等方性媒体4として厚み0.5mmのガラス基板(BK7)に、Crマスク(大日本印刷製)を用いてフォトレジスト、ドライエッチングにより2mm×2mmの領域に凹凸形状を加工した。加工した凹凸形状はピッチ1μm、深さ1.5μmとし、フォトレジストの露光は整合、露光量の条件を最適化して露光した。また、複屈折性媒体2として液晶層を用いた。凹凸形状への液晶(ZLI-2293:メルク製)の封入方法は基板加熱をおよそ80℃程度に加熱し、格子外に液晶を滴下して毛管現象で格子へ流れ込ませた。その後、気泡が混入しないように、対向基板を張合わせて封止した。液晶の配向は対向基板にのみ配向膜塗布/ラビング処理を施し、その方向は凹凸形状の稜線方向とした。また、基板間の間隔はフィルムにより調整した。作製した素子を光学顕微鏡で観察したところ、格子領域において液晶は均一に配向していることを確認した。
ここで、波長633nmにおける液晶の屈折率はn:1.497/n:1.628であり、ガラス基板の屈折率はn:1.515である。作製した偏光分離素子の凹凸領域にビーム径1mm程度のHe−Neレーザ(633nm)光を入射した。このときの入射した光の偏光方向θは偏光分離素子における凹凸形状の稜線方向から90°回転した方向(ここではP偏光)とした。このときのP偏光及びS偏光(P偏光と直交方向)における透過光の光利用効率と回折光の回折効率を各々測定し、P偏光の+1次光回折効率とS偏光の+1次光回折効率の比を偏光選択性とし、その値を算出したところおよそ3.2%であった。
[実施例1]
比較例1と同様の構成の偏光分離素子7を用い、入射光の偏光方向θを凹凸形状の稜線方向から74°(又は、106°)回転した方向(ここでは、P偏光)に設定し、P偏光及びS偏光(P偏光と直交方向)における透過光の光利用効率と回折光の回折効率を各々測定し、偏光選択性を算出したところ0.9%程度であり、良好な偏光選択性が得られた。
[実施例2]
同様の構成の偏光分離素子7を用い、入射光の偏光方向θを液晶の屈折率→n:1.497/n:1.628、ガラス基板の屈折率→n:1.515の値を用いて、
Figure 2006047385
の式により算出したところ、θ≒23°となった。そこで、凹凸形状の稜線方向から90°−θ=67°(又は113°)回転した方向(ここでは、P偏光)に設定し、P偏光及びS偏光(P偏光と直交方向)における透過光の光利用効率と回折光の回折効率を各々測定し、偏光選択性を算出したところ0.01%以下であり、非常に良好な偏光選択性が得られた。また更に、67°付近にて偏光方向を±方向に回転したところ凹凸形状の稜線方向から63°〜74°回転した範囲において1%以下の偏光選択性が得られた。従って、偏光方向θは0.8θ〜1.2θの範囲において良好な偏光選択性が得られた。
[比較例2]
厚み0.7mmのガラス基板の片面に青色光に対する反射防止膜を形成し、およそ5μm径のビーズスペーサを混入した接着剤により2枚のガラス基板を貼り合わせた。接着剤の塗布は反射防止膜形成面とは反対の面で、基板の縁2箇所に塗布した。
次に、以下のA〜Eの5種類の材料の混合物からなる組成物13を約60℃に加熱しながら毛管法によりセル中に注入し、厚み約5μmの組成物13層を形成した。なお、この組成物13は緑色より短波長の光に反応性を示すため赤色光を用いた暗室下で取り扱った。
A.ネマチック液晶(メルク製 TL216、Δε>0) 30重量部
B.フェニルグリシジルエーテルアクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレポリマー(共栄社化学製AH600) 75重量部
C.ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(共栄社化学製DCP-A) 10重量部
D.2−ヒドロキシエチルメタクリレート(共栄社化学製HO) 5重量部
E.メタロセン系光重合開始剤(チバガイギー製イルガキュア784) 0.5重量部
セル中に注入後、この組成物13は室温下において等方性を示した。
次に、波長442nm、出力80mWのHe−Cdレーザによる二光束干渉露光系を作成した。レーザ光を分割、拡大して、1つの光束が約11mW/cm程度の平行光として、2光束の交差角度を26度に設定した。この波長と交差角度では二光束の交差領域に約1μm周期の干渉縞が生成される。
セル基板を加熱装置に取り付け、約60℃に加熱した状態で、約5分間の2光束干渉露光を行い、偏光分離素子10を作製した。この時、基板面の垂直方向に対して+13度と−13度の方向から2光束が入射するように設定した。
作製した偏光分離素子10の基板面に対して角度が13度の方向から波長442nmの直線偏光のレーザ光を照射して、入射光強度に対する+1次回折光強度を測定した。入射光強度は5mW程度になるようにNDフィルタを用いて調整した。入射光路中に直線偏光板と半波長板を配置し、半波長板の光軸を45度回転させることで、素子に入射する偏光方向(P偏光、S偏光)を切換え可能に構成し、+1次回折効率の偏光選択性を比較した。このときのP偏光は干渉露光時の干渉縞と直交方向とし、P偏光は干渉縞の方向とした。その結果、入射光に対する+1次回折光の出射角度は26度であり、下記の測定値が得られた。
P偏光の+1次回折効率=40%
S偏光の+1次回折効率=4%
ここで、S偏光回折効率/P偏光回折効率の比をS/P値として偏光選択性の良し悪しを評価する基準として定義すると、偏光選択性が無い場合はS/P=1となり、理想的な偏光選択性を示す場合はS/P=0となる。比較例2では、S/P=0.1であった。
[実施例3]
比較例2と同様にして作製した偏光分離素子10について、偏光分離素子10へ入射する偏光方向θを回転させ、偏光方向θが干渉縞の方向からおよそ20°回転させた位置(ここでは、この方向をP偏光とする)において、P偏光、S偏光を切換えて+1次回折効率の偏光選択性を比較したところ、入射光に対する+1次回折光の室温下での回折効率は、
P偏光の+1次回折効率=20%
S偏光の+1次回折効率=1.6%
S/P=0.08
と比較例2に比べて偏光選択性がよくなった。ここで、P偏光における回折効率の絶対値の低下は、素子層内の屈折率変調量が変化したため、同一厚みのホログラム層では回折効率が変化したためと考えられる。
[実施例4]
およそ10μm径のビーズスペーサを用いること以外は、比較例2と同様にして偏光分離素子10を作製し、厚み約10μmの組成物13層を形成した。また、実施例3と同様にして、偏光分離素子10へ入射する偏光方向θを回転させ、偏光方向θが干渉縞の方向からおよそ20°回転させた位置(ここでは、この方向をP偏光とする)において、P偏光、S偏光を切換えて+1次回折効率の偏光選択性を比較したところ、入射光に対する+1次回折光の室温下での回折効率は、
P偏光の+1次回折効率=67%
S偏光の+1次回折効率=6%
S/P=0.09
と良好な偏光選択性を有し、回折効率の高い偏光分離素子が得られた。理想的にはきちんと厚みを設定すれば100%の回折効率が得られるはずであるが、今回用いた素子の厚み精度はあまり良くなく、材料の吸収、作製時における干渉光の波面精度などの要因からも回折効率が理想よりも低下していると考えられる。
[実施例5]
厚み0.7mmのガラス基板の片面に青色光に対する反射防止膜を形成した。厚み10μmのアルミ泊を短冊状に切った二枚のシートを図7のように二枚のガラス基板間に挟み、基板を貼り合せ、周辺部の一部を接着剤で固定した。アルミシートの間隔は2mm程度とし、各アルミシート端部に電圧が印加できるように配置した。この2mm幅の領域がホログラム素子の有効領域になる。この時、反射防止膜の面を外側にして重ね、比較例2と同様にして二光束干渉露光により偏光分離素子を作製した。この時、干渉縞の方向とアルミシート電極の配置は図7のようにした。従って、電界は干渉縞の配列方向に平行方向に印加される。二つのアルミシート間に電圧±2000V(電界強度1V/μm)、周波数1kHzの交流電圧を印加し、比較例2と同様に回折効率の偏光選択性を測定した結果、入射光に対する+1次回折光の出射角度は26度であり、室温下での回折効率は、
P偏光の+1次回折効率=25%
S偏光の+1次回折効率=1.9%
S/P=0.08であり、比較例2に比べて偏光選択性がよくなった。これは電界により液晶の配向が若干変化したためと考えられる。
[実施例6]
比較例2と同様にして作製した偏光分離素子10に図10に示すような温度制御装置(温度検知手段32及び温度制御手段33)を取り付け、温度を制御して+1次回折効率の偏光選択性を測定した。ここで、温度制御手段33は加熱ヒータ35と温度制御回路、温度検知手段32は温度センサ34と温度測定回路からなり、このような温度制御装置としてLINKAM社製液晶セル加熱装置TH600と安立計器製デジタル温度計を改造して使用した。加熱ヒータ35中央部には透過窓35aがあるため光路を遮ることは無い。この例では加熱ヒータ35を偏光分離素子10の一方の面に接しているため素子の表面と裏面で温度差が生じるので、温度センサ34を偏光分離素子10の両面に配置し、両者の平均値を素子の温度として検出するように設定した。
入射光に対する+1次回折光の回折効率は、制御温度50℃下において、
P偏光の+1次回折効率=22%
S偏光の+1次回折効率=2%
S/P=0.09
であり、比較例2に比べて偏光選択性がよくなった。これは温度変化に伴い未硬化領域の液晶の配向が乱れ、屈折率変調量が変化したためと考えられる。また、温度制御装置の設定温度を液晶の転移点80℃付近に設定したところ、回折効率は低下し、偏光選択性は悪化した。そこで、温度制御装置の設定温度を50℃に制御し、回折効率、偏光選択性を測定したところ、安定した特性が得られた。
[実施例7]
基板面の垂直方向に対して+26度と0度の方向から2光束が入射するように設定した以外は比較例2と同様にして偏光分離素子10を作製し、入射する偏光方向を実施例3と同様な方向に設定した。
作製した偏光分離素子10の基板面に対して垂直方向から波長442nmの直線偏光のレーザ光を照射して、入射光強度に対する+1次回折光強度を測定した。その結果、入射光に対する+1次回折光の出射角度は26度であり、
P偏光の+1次回折効率=20%
S偏光の+1次回折効率=1.6%
で実施例3と同様な特性を示した。この素子を図14に示したような光ピックアップ装置41に使用する場合、偏光選択性ホログラム素子48の基板面を半導体レーザ42から光ディスク45面までの光軸に対して垂直に配置することができる。また、図14の半導体レーザ42とフォトダイオード47との間の距離が一定である場合、回折角度が26度と非常大きいために、半導体レーザ42とフォトダイオード47との形成面と偏光選択性ホログラム素子48の間隔を短縮することができた。従って、光ピックアップ装置41全体の薄型化が実現できた。
本発明の第一の実施の形態の偏光分離素子の構成例を示す断面図である。 偏光分離素子の入射光に対する透過・回折機能を示す動作説明図である。 複屈折性(常光線屈折率n、異常光線屈折率n)と入射光の偏光方向θとの一般的な関係を示す特性図である。 偏光分離素子の変形構成例を示す断面図である。 複屈折媒体の光軸と常光線方向のなす角をθとし、複屈折媒体の常光線方向nと偏光方向が平行な場合、複屈折性媒体の屈折率Nと偏光方向θとの関係を示す説明図である。 本発明の第二の実施の形態の偏光分離素子の構成例を示す断面図である。 相分離によるホログラム形成過程を示す模式図である。 本発明の第三の実施の形態の偏光分離装置の構成例を示し、(a)は縦断正面図、(b)はその縦断側面図である。 使用する液晶が正の誘電異方性を有し、入射する光の偏光方向が液晶の常光線方向nと平行である場合、印加する電界方向Eをnと平行となるように設定したときの液晶配向方向の制御例を示す説明図である。 本発明の第四の実施の形態の偏光分離装置の構成例を示す断面図である。 複屈折性材料の温度特性を示す説明図である。 偏光分離素子の周期的構造の変形例を示す断面図である。 図12(c)の周期的構造を用いた場合の透過、回折の様子を示す説明図である。 本発明の第五の実施の形態の光ピックアップ装置の構成例を示す概略正面図である。
符号の説明
1 偏光分離素子
5 異方性領域
6 等方性領域
7 偏光分離素子
10 偏光分離素子
21 偏光分離装置
22,23 電極
24 電界印加手段
31 偏光分離装置
32 温度検知手段
33 温度制御手段
41 光ピックアップ
42 光源
47 受光素子
48 偏光選択性ホログラム素子

Claims (10)

  1. 光学的異方性を示す異方性領域と光学的等方性を示す等方性領域との周期的構造を有し、前記異方性領域の常光線に対する屈折率n及び異常光線に対する屈折率nと前記等方性領域の屈折率nとが、
    <n<n, n≠(n+n)/2
    の関係を有する、ことを特徴とする偏光分離素子。
  2. 前記異方性領域が高分子複屈折膜からなることを特徴とする請求項1記載の偏光分離素子。
  3. 前記異方性領域が非重合性液晶或いは重合性液晶からなることを特徴とする請求項1記載の偏光分離素子。
  4. 前記異方性領域と前記等方性領域とからなる周期的構造は、非重合性液晶と、重合性モノマー或いはプレポリマーと、光重合開始剤とからなる組成物により、主にポリマーからなる領域と主に非重合性液晶からなる領域との周期的な相分離構造により形成されている、ことを特徴とする請求項1記載の偏光分離素子。
  5. 前記異方性領域と前記等方性領域との位相差が0となる特定の偏光方向から90°回転した偏光方向に対して、前記異方性領域と前記等方性領域との位相調整が、当該素子の膜厚により設定されている、ことを特徴とする請求項1ないし4の何れか一記載の偏光分離素子。
  6. 請求項1ないし5の何れか一記載の偏光分離素子を備え、
    当該偏光分離素子への入射光の偏光方向θが、前記異方性領域の異常光線の屈折率nを感じる方向を基準とした場合には関係式
    Figure 2006047385
    を満たし、又は、前記異方性領域の常光線の屈折率nを感じる方向を基準とした場合には関係式
    Figure 2006047385
    を満たすように設定されている、ことを特徴とする偏光分離装置。
  7. 請求項3又は4記載の偏光分離素子と、
    この偏光分離素子の周期的構造部分に対して電界を形成するための一対の電極と、
    これらの電極間に形成する電界制御により前記異方性領域の液晶分子の配向方向を制御する電界印加手段と、
    を備えることを特徴とする偏光分離装置。
  8. 請求項1ないし5の何れか一記載の偏光分離素子と、
    この偏光分離素子の温度を検知する温度検知手段と、
    検知された温度に応じて前記偏光分離素子の温度を制御する温度制御手段と、
    を備えることを特徴とする偏光分離装置。
  9. 光源からの光を記録媒体に集光し、前記記録媒体からの反射光を受光素子で検出して情報を記録又は再生する光ピックアップ装置において、
    前記光源からの光を透過し前記記録媒体からの反射光を前記受光素子へ向けて偏向させる偏光選択性ホログラム素子として請求項1ないし5の何れか一記載の偏光分離素子を備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
  10. 光源からの光を記録媒体に集光し、前記記録媒体からの反射光を受光素子で検出して情報を記録又は再生する光ピックアップ装置において、
    前記光源からの光を透過し前記記録媒体からの反射光を前記受光素子へ向けて偏向させる手段として請求項6ないし8の何れか一記載の偏光分離装置を備えることを特徴とする光ピックアップ装置。
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