JP4036708B2 - 脱穀装置の処理室構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、単独で使用されたりコンバインの一部として使用される脱穀装置の処理室構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
処理胴の周面を覆う処理網体を備え、この処理網体の前記周面に沿った弧状内面の前後長さ略中央位置の周方向箇所に中央仕切板を、そして前記弧状内面の後端縁の周方向箇所に後端仕切板を設け、これら中央仕切板及び後端仕切板が前記弧状内面の半径面に沿って特定高さ位置まで突出されている構造となされた処理室を具備した脱穀装置は既に出願人により製造されている。
【0003】
なお、参考公知文献として、実開昭56−1446号公報、及び、実開昭58−1239号公報などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記した脱穀装置においては、扱室で十分に脱粒されなかった未処理粒や藁屑が処理室の前部から流入し、処理室内では処理胴の回転送り作用などにより後側へ向け螺旋状に流動するが、この流動過程で、藁屑などは前記中央仕切板や前記後端仕切板によりその流動に抵抗を付与されて、前記中央仕切板や前記後端仕切板の上流側の近傍箇所で一時的に滞留され、この滞留中に単粒化や穀粒選別を促進されるのであり、これにより処理室内の穀粒や小さな藁屑は処理網体の網目を通じて特定場所に落下し、一方、大きな藁屑などは処理室の後部から別の特定場所に落下する。
【0005】
ところが、中央仕切板の上流側の近傍箇所に停滞した一群の藁屑などは処理胴の回転により揉まれて膨軟化され微細化されるなどして軽量化されるため、中央仕切板を通過した後は、一般に中央仕切板から後端仕切板に至る範囲の藁屑などに対する流動抵抗が不足気味となり、藁屑などは比較的速く処理室内を後方へ移動して、十分な処理を受けないまま処理室後部から流出する現象が生じ、二番ロスや三番ロスを増大させるのである。
【0006】
本発明は斯かる実情に対処せんとするもので、即ち、中央仕切板から後端仕切板に至る範囲の藁屑などの流動抵抗を適当に大きくなして、処理室内での藁屑などの処理を効果的に行わせることのできる脱穀装置の処理室構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明では、前部の周面に螺旋羽根 ( 6b ) を固着し、その螺旋羽根 ( 6b ) の後側となる周面に多数の処理爪 ( 6c ) を特定ピッチで突設した処理胴 ( ) を、処理室 ( 46 ) の内部に回転自在に枢支し、この処理胴 ( ) の周面を覆う処理網体 ( 51 ) を備え、処理網体 ( 51 ) の前記周面に沿った弧状内面の前後長さ方向複数位置の周方向箇所に、複数の仕切板を設けた脱穀装置の処理室において、前記複数の仕切板のうち、前記処理網体 ( 51 ) の周面に沿った弧状内面の前後長さ略中央位置の周方向箇所に位置する中央仕切板 ( 76 ) と、前記弧状内面の後端縁の周方向箇所に位置する後端仕切板 ( 78 ) を、前記弧状内面からその半径面に沿って特定高さ位置まで突出させるとともに、前記処理網体 ( 51 ) の弧状内面上で前記中央仕切板 ( 76 ) と後端仕切板 ( 78 ) との略中間の周方向箇所に位置する後寄り付加仕切板 ( 77 ) と、前記処理網体 ( 51 ) の弧状内面上で処理網体 ( 51 ) の前端位置と前記中央仕切板 ( 76 ) との略中間の周方向箇所に位置する前寄り付加仕切板 ( 83 ) を、前記中央仕切板 ( 76 ) 及び後端仕切板 ( 78 ) の突出高さよりも低く、かつ、前記処理胴 ( ) の処理爪 ( 6c ) の先端位置よりも僅かに高い突出高さに形成し、これらの前寄り付加仕切板 ( 83 ) 、中央仕切板 ( 76 ) 、後寄り付加仕切板 ( 77 ) 、後端仕切板 ( 78 ) を、この順序で前記処理網体 ( 51 ) の前後長さ方向に交互に存せさせ、前記処理胴 ( ) の螺旋羽根 ( 6b ) 固着部分を除いた処理爪 ( 6c ) 突設部分に対設した脱穀装置の処理室構造にしている
【0008】
これによれば、前寄り仕切板( 83 )が、扱室から流入した藁屑などに、中央仕切板( 76 )のそれよりも小さい適当な流動抵抗を付与し、当該前寄り付加仕切板( 83 )の上流側の近傍箇所に滞留を生じさせて揉み作用を付与し、効果的にその藁屑などに含まれる穀粒を単粒化処理したり藁屑からの分離性を向上させ、また、後寄り付加仕切板( 77 )が中央仕切板( 76 )を乗り越えた藁屑などに、中央仕切板( 76 )のそれよりも小さい適当な流動抵抗を付与し、当該後寄り付加仕切板( 77 )の上流側の近傍箇所に滞留を生じさせて適当な揉み作用を付与し、効果的にその藁屑などに含まれる穀粒を単粒化処理したり藁屑からの分離性を向上させる。この結果、処理室内の穀粒は処理網体( 51 )の後半範囲で効率的に処理網体( 51 )の網目を通じて特定場所に落下される。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述する。図1はコンバイン全体の左側面図、図2は同右側面図、図3は同平面図であり、図中(1)は走行クローラ(2)に支持された機台、(3)はフィードチェン(4)を左側に張架し扱胴(5)及び処理胴(6)などを内蔵する脱穀装置、(7)は刈刃及び穀稈搬送機構などを備える刈取部、(8)は脱穀後の排藁を排藁チェン(9)を介して搬入される排藁処理部、(10)はコンバインの各部を駆動するエンジン(11)を内蔵するエンジン部、(12)は脱穀装置(3)から揚穀筒(13)により搬入される穀粒を貯留する籾タンク、(14)は運転席(15)及び運転操作部(16)を備える運転台であり、刈取部(7)で穀稈を刈取り、脱穀装置(3)で脱穀処理するように構成している。
【0010】
また、前記籾クンク(12)内の籾は籾排出オーガ(17)により外方へ排出されるものとなされており、籾排出オーガ(17)は縦向きオーガ(18)と横向きオーガ(19)を備えている。そして、縦向きオーガ(18)は機台(1)に起立状且つ特定軸線(20)回りの回動可能に装設されており、前記籾タンク(12)はこの縦向きオーガ(18)にヒンジ機構を介して支持され且つ縦向きオーガ(18)回りへの揺動可能となされている。
【0011】
また、図4にも示すように、図中(21)は機体の前後方向に軸架する軸流型の扱胴(5)を内設した扱室、(22)は前記扱室(21)に穀稈を挿入する扱口、(23)は扱室(1)下方に張架させるクリンプ網、(24)は揺動リンク(25)(26)を介して前後方向に揺動自在に支持する揺動選別盤であり、前記クリンプ網(23)下方に位置させるフィードパン(27)と、前記クリンプ網(23)後部及び排塵口(28)の下方に位置させる横桟であるチャフフィン(29)と、このチャファイン(29)後方に配設するストローラック(30)と、前記フィン(29)下方に配設するグレンシーブ(31)と、前記ストローラック(30)下方に配設する二番流穀板(32)とで構成されている。
【0012】
また、図中(33)は前記選別盤(24)方向に選別風を送給する選別用ファン、(34)は前記揚穀筒(13)に連通させて前記籾タンク(12)に穀粒を取出す一番スクリューコンベア、(35)は二番物を前記揺動選別盤(24)に還元する二番スクリューコンベア、(36)は二番還元口、(37)は前記ストローラック(30)上方に配置された吸排塵用横断流ファンであり、前記扱胴(5)及び処理胴(6)により脱穀された穀粒を揺動選別盤(24)で選別し一番粒のみを前記籾タンク(12)に取出すと共に、排藁を排藁チェン(9)を介し排藁カッタ(38)(39)を有する排藁処理部(8)に送り込んで切断後、機外に排出させるように構成している。
【0013】
排藁処理部(8)のカッタ(38)(39)及びこれを包囲したカバー(40)及び該カバー(40)に支持された吸排塵用横断流ファン(37)は該カバー(40)の右側部の縦支点軸(41)回りへの揺動可能となされており、これらが図3中の仮想線(42)で示すように揺動変位された状態では、上下左右の固定室壁(3a)(3b)(3c)(3d)で囲まれた図4に示す穀粒処理空間(43)の後端面には後面視四角状の開口(44)が作業者の近寄れる状態に解放される構成となされている。
【0014】
図5に示すように、前記籾タンク(12)の左側に面した脱穀装置(3)の右側固定室壁(3d)に、二番スクリューコンベア(35)により脱穀装置(3)からこの右側に取出される二番物を前記二番還元口(36)に搬送する二番還元用のスクリューコンベア筒(45)が取り付けられ、このスクリューコンベア筒(45)のさらに外側に前記揚穀筒(13)が立設されている。
【0015】
そして、前記右側固定室壁(3d)の一部は右側へ膨出した状態となされて、前記処理胴(6)の内設される処理室(46)の右側部分を包囲した箱状室壁部(3d1)となされている。(47)は箱状室壁部(3d1)の内面に配置された送塵弁であって、図6に示すように前後方向へ複数設けられている。各送塵弁(47)は前後向き面部(47a)とこれに直交した横向き面部(47b)とからなり、下部を箱状室壁部(3d1)に固定された支軸部材(73)で揺動変位可能に支持され、この支軸部材(73)よりも上側部位に、箱状室壁部(3d1)に形成された円弧状透孔(74)に挿通された入力軸部材(75)の内方端を固定したものとなされている。各入力軸部材(75)は箱状室壁部(3d1)の外面側に配置した図7に示す前後向き板(76)で連動連結されており、全ての送塵弁(47)はこの前後向き板(76)に任意大きさの前後変位を付与することで、支軸部材(73)回りの任意な特定角度位置へ揺動変位されるようになされている。
【0016】
図4、図5及び図8に示すように、(21)は扱胴軸(5a)の後端側を枢支させる扱室であり、この扱室(21)の後壁(48)の下縁は、扱胴軸(5a)を中心とするR状(48a)に形成して、後壁(48)の下縁中央部より両側部を高くしてあり、また前記後壁(48)は、右側縁が脱穀装置(3)の右側固定室壁(3d)に、そして左側縁が脱穀装置(3)の左側固定室壁(3c)に一体連結された両持ち構造で支持されている。
【0017】
前記後壁(48)には、脱穀後の排藁を扱室(21)から排出するための排出口(48b)が左側縁から切込み状に形成されると共に、前記処理胴(6)に干渉する後壁(48)の右側高さ途中箇所に半円状の凹部(48c)が形成されている。
【0018】
図4、図8乃至図10に示すように、前記箱状室壁部(3d1)の前面部(49a)と後面部(49b)間に処理胴(6)が扱胴(5)と平行に配設され、処理胴軸(6a)を介して処理室(46)内部での回転自在に枢支されている。
この処理胴(6)は周面の前部に螺旋羽根(6b)を固着され、この螺旋羽根(6bの後側となる周面に多数の処理爪(6c)を特定ピッチで突設されている。そして、箱状室壁部(3d1)の内側面は脱穀装置(3)内の中央側へ向けて開放されており、さらに詳細には、扱室(21)の後壁(48)より前側の処理室(46)内側面が送塵口(50)を介して扱室(21)の後端部右側に開放され、扱室(21)の後壁(48)より後側の特定長さ範囲の処理室(46)内側面が処理網体(51)で覆われ、処理室(46)後部内側面が前記選別盤(24)のストローラック(30)上方に排塵口(52)を介して開放されている。
【0019】
前記処理網体(51)は処理胴(6)の周面に沿うように配置された後面視円弧状のクリンプ網からなる処理網(53)と、これを固定された枠部材(54)と、処理網(53)の内面に固定された3つの仕切板(中央仕切板(76)、後寄り付加仕切板(77)、後端仕切板(78))からなっている。
【0020】
処理網(53)は横線部材(53a)と縦線部材(53b)とで方形網目を形成したものとなされている。枠部材(54)は図11及び図12に示すように2つの比較的大きな方形状の透孔(55a)(55b)を有する網枠板(55)と、この網枠板(55)の外周囲を支持した図13に示す方形枠台(79)からなっている。網枠板(55)には図14に示すように処理網(53)の端部を2種の押え板(80a)(80b)を介して止着させている。方形枠台(79)は図13に示すように、2つの横向き板部材(79a)(79bと、これらの左右端部を結合した一対の弧状結合板(56)(56)と、各弧状結合板(6)(56)の下端に固着された半円弧状の嵌合部材(63)(63)とからなっている。この際、前記網枠板(55)の左右端部(55c)(55c)の外面を一対の弧状結合板(56)(56)の内端面(56a)に固着させ、前記網枠板(55)の上端部(55d)の内面(a)を横向き部材(79a)の外面(a1)に固着させ、前記網枠板(55)の下端部(55e)の外面(b)を横向き部材(79b)の内面(b1)に固着させている。
【0021】
中央仕切板(76)は弧状前後向き面部(76a)と弧状左右向き面部(76b)とを具備したもので、図14に示すように処理網(53)の弧状内面上で網枠板(55)の前後長さ略中央位置の周方向箇所に合致させて位置させると共に図15に示すように弧状前後向き面部(76a)を押え板(80b)と同様な固定金具(81)を介して処理網(53)の横線部材(53a)に固定し、弧状左右向き面部(76b)を前記弧状内面の半径面に沿わせている。後寄り付加仕切板(77)は図16に示すような弧状の板部材からなり、各端部及び長さ中央部に外方への突出部(77a)(77b)(77c)を具備し、中央の突出部(77b)に嵌合凹み(77d)を形成したものとなされている。この後寄り付加仕切板(77)は図14及び図15に示すように処理網(53)の弧状内面上で網枠板(55)の前後長さ中央位置と後端位置との略中間となる位置の周方向箇所に合致させて前記弧状内面の半径面に沿わせるように位置させると共に、2つの突出部(77a)(77c)の外周端縁を網枠板(55)の内面の上下箇所に固着させるほか、突出部(77b)の嵌合凹みを処理網(53)の横線部材(53a)及び網枠板(55)の中央横向き部(55g)に外嵌させると共に突出部(77b)と中央横向き部(55g)とを固着させたものとなされている。後端仕切板(78)は弧状の板部材からなるもので、図7及び図10に示すように網枠板(55)の後端縁の左右向き面(55f)の周方向箇所に前記弧状内面の半径面に沿うように固定されている。
【0022】
この際、図7、図10及び図15に示すように、中央仕切板(76)の周方向の全長の大部分と、後端仕切板(78)の周方向の全長の大部分とが、処理網(53)の弧状内面から処理胴(6)の処理爪(6c)の隣接間の比較的深い位置に達するような特定高さ(h1)まで突出されており、また後寄り付加仕切板(77)の周方向の全長の大部分は処理網(53)の弧状内面から処理爪(6c)の隣接間の比較的浅い位置に達するような特定高さ(h2)まで突出されている。
【0023】
図10中、(82)は処理網(53)の前端縁を覆うための覆い板で、弧状板となされおり、図17に示すように網枠板(55)の前端縁の左右向き面(55f)の周方向箇所に固着されている。
【0024】
そして、図13に示すように、方形枠台(79)の2つの横向き板部材(79a)(79b)のそれぞれの長さ中央の内側面(a2)(b1)には、円錐周面部を具備した右向きの位置決め突起(60)(61)を固設されている。一方、図7及び図9に示すように、前記右側固定室壁(3d)の一部で横向き板部材(79a)(79b)が当接される処理室上側部位(3d2)と処理室下側部位(3d3)には前記位置決め突起(60)(61)が嵌入される円形孔(64)が形成されている。
【0025】
図6及び図7中、(84)は箱状室壁部(3d1)の下面部に形成されたスリットを通じて下方から処理室内に突出された切刃で、処理網体(51)と正対する位置の処理爪(6c)の隣接間の中央位置に配設されている。前後方向で隣接した2つの切刃(84)(84)は1つの板部材(85)をU字形に屈曲して形成し、各板部材(85)は箱状室壁部(3d1)の下側に設けられた支持部材(86)を介して箱状室壁部(3d1)と同体状に固定されている。
【0026】
また図9に示すように、後壁(48)と後面部(49b)との間に位置した前記処理室下側部位(3d3)で前記円形孔(64)の下側箇所には前後向き丸棒軸部材(66)が架設され、この丸棒軸部材(66)に2つの前記嵌合部材(63)(63)が外嵌されるようになされている。
【0027】
前記処理室上側部位(3d2)で前記円形孔(64)の上側箇所には前記後壁(48)及び前記後面部(49b)に固定された軸受部材(67)(67)を介して前後向き支持回動軸(68)が装着されており、この支持回動軸(68)の長さ途中の2箇所のそれぞれに前記横向き板部材(79a)及び網枠板(54)上縁部を右側から左側へ押圧するための押圧爪(69)(69)を固着し、また支持回動軸(68)の後部は前記後面部(49b)よりも後方の前記カバー(40)の内方に延出させ、この支持回動軸(68)の後端に操作部材(70)を固定してこの操作部材(70)も前記カバー(40)内に位置させるようになし、また支持回動軸(68)の後部にバネ受け片(71)を固着し、このバネ受け片(71)と操作部材(70)との間となる支持回動軸(68)部分にコイルバネ(72)を外挿してこのコイルバネ(72)の一端をバネ受け片(71)に係止させ、コイルバネ(71)の他端を前記後面部(49b)の適宜箇所に係止させ、コイルバネ(71)の弾力が支持回動軸(68)を後方視左回りへ付勢させるようになされている。
【0028】
次に本実施例の作動や取扱い例などについて説明すると、処理胴(6)は、扱室(21)で処理し得なかった未処理粒と共に扱室(21)で発生した藁屑を処理するため、扱胴(5)よりも高い周速度で回転される。
【0029】
扱室(21)では刈取穀稈の脱穀処理が行われるが、この処理中に、処理胴(6)の螺旋羽根(6b)が扱室(21)内の未処理粒や藁屑を処理室(46)内に掻き込んで後方へ向け移送する。そして、処理爪(6c)はこの送給された藁屑などを処理室(46)内で掻き回し、一方では送塵弁(47)がその藁屑などに横向き面部(46b)の前後傾斜による案内作用を付与するのであり、従って藁屑などは順次に処理室(46)内を後側へ向けて螺旋状に移動される。この移動速度は送塵弁(47)の横向き面部(46b)の前後傾斜角度を変更することにより任意に変化されるものである。また切刃(84)は移動中の藁屑を細断し藁屑の後方への流動性を向上させる。
【0030】
上記のような藁屑の移動中、覆い板(82)は藁屑などが処理網(53)の前端縁に引っ掛かるのを阻止して藁屑などを円滑に処理室(46)内の処理網(53)の弧状内面の内側へ移動させる上で寄与する。また処理爪(6c)は処理網(53)の弧状内面上を移動する藁屑などを叩くように処理して藁屑などに含まれる穀粒の単粒化を促進させる。
【0031】
中央仕切板(76)は処理網(53)の弧状内面上を移動する藁屑などに比較的大きな流動抵抗を付与し、藁屑などを当該中央仕切板(76)の上流側の近傍に一時的に停滞させるのであり、この停滞された藁屑などは処理爪(6c)により比較的長い時間に亘って揉まれて細片化され低密度化されるほか穀粒の単粒化を促進される。これにより藁屑に含まれる穀粒は処理網(53)からの漏下を促進される。
【0032】
中央仕切板(76)の流動抵抗により細片化されて低密度化された藁屑などはやがて中央仕切板(76)を乗り越えて処理室(46)内を比較的速く後側へ移動されるようになるが、この後、後寄り付加仕切板(77)がこれら藁屑などに対して中央仕切板(76)よりも小さい適当大きさの流動抵抗を与えて、これら藁屑などを当該後寄り付加仕切板(77)の上流側の近傍に一時的に停滞させるのであり、この停滞された藁屑などは処理爪(6c)により適当時間に亘って揉まれて一層細片化され低密度化されて穀粒の単粒化や藁屑内での流動性を一層向上されるのであり、これにより処理網(53)の後半範囲からの穀粒の漏下が一層促進される。
【0033】
後寄り付加仕切板(77)による流動抵抗により細片化され低密度化された藁屑などはやがて後寄り付加仕切板(77)を乗り越えて処理室(46)内を比較的速く後側へ移動されるようになるが、この後、後端仕切板(78)がこれら藁屑などに対して後寄り付加仕切板(77)よりも大きな流動抵抗を与えてこれら藁屑などを当該後端仕切板(78)近傍の上流側に一時的に停滞させるのであり、この停滞された藁屑などはさらに処理爪(6c)により揉まれ細片化され低密度化されて、穀粒の単粒化や藁屑内での流動性をさらに向上され、処理網(53)の後半範囲からの穀粒の漏下がさらに促進される。
【0034】
こうして藁屑などに含まれた穀粒のほぼ全てが処理室(53)内で単粒化されてチャファイン(29)上に取り出された状態となる。そして、処理室(46)内の後端部に達した藁屑などは排塵口(52)を通じてストローラック(30)上に落下する。ここに落下した藁屑などはストローラック(30)上での飛行と落下の繰り返しによる後方移動の過程で、これに含まれている穀粒を選別落下されるのであり、ここで選別落下された穀粒は二番物として処理される。
なお、上記した各仕切板(76)(77)(78)の作用の程度は送塵弁(47)の前後傾斜角度を変更することにより被処理物である藁屑などの性状に対応した最適状態に調整し得るものである。
【0035】
ところで、処理網体(51)は脱穀装置(3)の使用状態では図7中の実線で示す状態に装着されているのであるが、これを取り外すときは、例えば次のように行われる。
即ち、各作動部を停止状態とした後、排藁処理部(8)のカバー(40)を縦支点軸(41)回りへ揺動させて図3に仮想線(42)で示す状態とする。これにより、操作部材(70)及び、穀物処理空間(43)の後端面の開口(44)が作業者の接近し得る状態に解放される。
【0036】
次に作業者は操作部材(70)をコイルバネ(72)の弾力に抗して後方視右回りへ揺動操作し、押圧爪(69)(69)が前後向き支持回動軸(68)回りへ略90度回動した状態で図示しない係止部材に掛け止める。これにより、処理網体(51)の上辺部は押圧爪(69)(69)による押圧や押圧爪(69)(69)との干渉から解放される。
【0037】
次に前記開口(44)を通じて手を挿入し、処理網体(51)を持ってその上辺部を前後向き丸棒軸部材(66)回りの左側へ揺動変位させて位置決め突起(60)(61)を円形孔(64)から離脱させ、続いて前後の嵌合部材(63)(63)を前後向き丸棒軸部材(66)から図7中の仮想線で示すように離脱させ、自由状態となった処理網体(51)を前記開口(44)を通じて穀物処理空間(43)の外方へ取り出すようにする。
【0038】
逆に、上記のようにして外方へ取り出された処理網体(51)を装着して使用可能状態となすときは、例えば次のように行われる。
即ち、先と同様に、各作動部の停止状態の下で、排藁処理部(8)のカバー(40)を縦支点軸(41)回りへ揺動させて図3中の仮想線(42)で示す状態とする。
【0039】
次に作業者は前記開口(44)を通じて、処理網体(51)を穀物処理空間(43)内に挿入し、前後の嵌合部材(63)(63)を前後向き丸棒軸部材(66)に外嵌し、続いて処理網体(51)を必要に応じて前後向き丸棒軸部材(66)上で前後移動させるなどして処理網体(51)の前後位置をその正規位置に概略位置させ、続いて処理網体(51)を前後向き丸棒軸部材(66)回りの右側へ揺動させる。これにより、先ず処理網体(51)の下辺部の位置決め突起(61)がこれに対応した円形孔(64)に嵌挿されるのであり、この際、各位置決め突起(60)(61)の円錐周面部が求心作用を奏して処理網体(51)を前後方向及び上下方向へ案内してその正規位置に合致させる。そして処理網体(51)が略垂直状になったとき、処理網体(51)の上辺部の位置決め突起(60)がこれに対応した円形孔(64)に完全に嵌挿され、この状態となった後では処理網体(51)は2つの位置決め突起(60)(61)で確実にその正規位置に合致される。作業者は処理網体(51)が正規位置に合致された状態を手で一時的に保持させる。
【0040】
次に、作業者は他方の手により、操作部材(70)をコイルバネ(72)の弾力で付勢された方向、即ち後方視左回りへ凡そ90度揺動させた後に操作部材(70)から手を離して自由状態とする。これにより、前後の押圧爪(69)(69)はコイルバネ(72)の弾力により処理網体(51)の上辺部を右側から左側へ押圧するように作用して右側の固定壁面(3d)に適当力で押圧した状態となる。この状態では、処理網体(51)は位置決め突起(60)(61)を介してその位置を確実にその正規位置に合致されると共に、常にコイルバネ(72)の弾力が押圧爪(69)(69)に作用するため、その正規位置を安定的に保持されるものとなる。
【0041】
この後、前記作業者は処理網体(51)を支えていた手を前記開口(44)から抜き出し、排藁処理部(8)のカバー(40)を図2に実線で示す元位置に復帰させる。
【0042】
上記実施例は、さらに次のように構成されている。即ち、処理網(53)の弧状内面上であって網枠体(51)の前端位置と中央仕切板(76)との略中央となる位置の周方向箇所にも、図9及び図10中に仮想線で示すように、既述の後寄り付加仕切板(77)に準じた前寄り付加仕切板(83)が設けられており、前寄り付加仕切板(83)は処理室(46)の前半範囲内で藁屑などの流動に対して適度な抵抗を付与して処理網体(51)の前半範囲内での穀粒の選別処理を促進させる
【0043】
また脱穀装置(3)はコンバインの一部をなすものであるが、これを本願発明の要旨の範囲内で適宜に変形し、独立構造の脱穀装置となすこともできる。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば次のような効果が得られる。
即ち、本発明は、前部の周面に螺旋羽根 ( 6b ) を固着し、その螺旋羽根 ( 6b ) の後側となる周面に多数の処理爪 ( 6c ) を特定ピッチで突設した処理胴 ( ) を、処理室 ( 46 ) の内部に回転自在に枢支し、この処理胴 ( ) の周面を覆う処理網体 ( 51 ) を備え、処理網体 ( 51 ) の前記周面に沿った弧状内面の前後長さ方向複数位置の周方向箇所に、複数の仕切板を設けた脱穀装置の処理室において、前記複数の仕切板のうち、前記処理網体 ( 51 ) の周面に沿った弧状内面の前後長さ略中央位置の周方向箇所に位置する中央仕切板 ( 76 ) と、前記弧状内面の後端縁の周方向箇所に位置する後端仕切板 ( 78 ) を、前記弧状内面からその半径面に沿って特定高さ位置まで突出させるとともに、前記処理網体 ( 51 ) の弧状内面上で前記中央仕切板 ( 76 ) と後端仕切板 ( 78 ) との略中間の周方向箇所に位置する後寄り付加仕切板 ( 77 ) と、前記処理網体 ( 51 ) の弧状内面上で処理網体 ( 51 ) の前端位置と前記中央仕切板 ( 76 ) との略中間の周方向箇所に位置する前寄り付加仕切板 ( 83 ) を、前記中央仕切板 ( 76 ) 及び後端仕切板 ( 78 ) の突出高さよりも低く、かつ、前記処理胴 ( ) の処理爪 ( 6c ) の先端位置よりも僅かに高い突出高さに形成し、これらの前寄り付加仕切板 ( 83 ) 、中央仕切板 ( 76 ) 、後寄り付加仕切板 ( 77 ) 、後端仕切板 ( 78 ) を、この順序で前記処理網体 ( 51 ) の前後長さ方向に交互に存せさせ、前記処理胴 ( ) の螺旋羽根 ( 6b ) 固着部分を除いた処理爪 ( 6c ) 突設部分に対設した脱穀装置の処理室構造にしているので、扱室(21)内で生じた未処理粒や穀粒を含んだ藁屑の処理室(46)内での流動に対し適度な抵抗を付与して藁屑などの処理(穀粒の単粒化や選別処理など)を促進させることができ、これにより脱穀の能率性を損なうことなく二番ロスや三番ロスを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの左側面図である。
【図2】前記コンバインの右側面図である。
【図3】前記コンバインの平面図である。
【図4】前記コンバインの脱穀装置の断面図である。
【図5】前記脱穀装置を後方から見た図である。
【図6】前記脱穀装置の処理室の内部を左側から見た図である。
【図7】前記処理室を後側から見た図である。
【図8】前記脱穀装置の内部を上方から見た図である。
【図9】前記処理室を左側から見た図である。
【図10】前記脱穀装置の処理胴と処理網体との関係を示す図である。
【図11】前記処理網体の網枠板を示す正面図である。
【図12】前記網枠板を示す側面図である。
【図13】前記処理網体の方形枠台を示しAは正面図でBは側面図である。
【図14】前記網枠板に処理網を固定した状態を示しAは正面視展開図でBは底面図である。
【図15】前記処理網体と前記処理胴との関係を示す後方視断面図である。
【図16】前記処理網体の一部をなす付加仕切板を示す図である。
【図17】前記処理網体を前方から見た図である。
【符号の説明】
(3) 脱穀装置
(6) 処理胴
(6c) 処理爪
(51) 処理網体
(76) 中央仕切板
(77) 後寄り付加仕切板
(78) 後端仕切板
(83) 前寄り付加仕切板
(h1) 特定高さ
(h2) 特定高さ

Claims (1)

  1. 前部の周面に螺旋羽根 ( 6b ) を固着し、その螺旋羽根 ( 6b ) の後側となる周面に多数の処理爪 ( 6c ) を特定ピッチで突設した処理胴 ( ) を、処理室 ( 46 ) の内部に回転自在に枢支し、この処理胴( )の周面を覆う処理網体( 51 )を備え、処理網体( 51 )の前記周面に沿った弧状内面の前後長さ方向複数位置の周方向箇所に、複数の仕切板を設けた脱穀装置の処理室において、前記複数の仕切板のうち、前記処理網体 ( 51 ) の周面に沿った弧状内面の前後長さ略中央位置の周方向箇所に位置する中央仕切板 ( 76 ) と、前記弧状内面の後端縁の周方向箇所に位置する後端仕切板 ( 78 ) を、前記弧状内面からその半径面に沿って特定高さ位置まで突出させるとともに、前記処理網体 ( 51 ) の弧状内面上で前記中央仕切板 ( 76 ) と後端仕切板 ( 78 ) との略中間の周方向箇所に位置する後寄り付加仕切板 ( 77 ) と、前記処理網体 ( 51 ) の弧状内面上で処理網体 ( 51 ) の前端位置と前記中央仕切板 ( 76 ) との略中間の周方向箇所に位置する前寄り付加仕切板 ( 83 ) を、前記中央仕切板 ( 76 ) 及び後端仕切板 ( 78 ) の突出高さよりも低く、かつ、前記処理胴 ( ) の処理爪 ( 6c ) の先端位置よりも僅かに高い突出高さに形成し、これらの前寄り付加仕切板 ( 83 ) 、中央仕切板 ( 76 ) 、後寄り付加仕切板 ( 77 ) 、後端仕切板 ( 78 ) を、この順序で前記処理網体 ( 51 ) の前後長さ方向に交互に存せさせ、前記処理胴 ( ) の螺旋羽根 ( 6b ) 固着部分を除いた処理爪 ( 6c ) 突設部分に対設してあることを特徴とする脱穀装置の処理室構造。
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