JP2022007753A - 脱穀装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】円滑な脱穀処理が可能な脱穀装置の提供。【解決手段】回転駆動して作物を脱穀処理する扱胴12と、扱胴12を収容する扱室13と、扱室13を上方から覆う天板33と、扱胴12の外周側に設けられ、扱胴12によって脱穀処理された処理物を漏下選別処理する弧状の受網14と、天板33の内面部に設けられ、扱胴12によって連れ回りされる作物を後方に案内する送塵弁34と、扱胴12の回転方向R1における受網14の終端部14fと送塵弁34の始端部34sとの間に、扱胴12の中心に向けて突出する状態で設けられ、扱胴12によって連れ回りされる作物を切断処理する第一切断刃32と、が備えられている。回転方向R1における第一切断刃32と送塵弁34の始端部34sとの間に、扱胴12の径方向において、第一切断刃32の基端部よりも扱胴12から離れた位置まで広がる拡張空間Sが備えられている。【選択図】図3

Description

本発明は、脱穀装置に関する。
例えば特許文献1に開示された脱穀装置では、扱室に扱胴が収容され、扱胴の外周側に受網が設けられ、扱胴の上方が天板(文献では「扱室カバー」)によって覆われている。また、天板の内周部に送塵弁が設けられ、扱胴の回転方向における受網の終端部と送塵弁の始端部との間に切断刃(文献では「藁切刃」)が備えられている。切断刃は扱胴の中心に向けて突出する状態で設けられ、扱胴によって連れ回りされる作物を切断処理する。
特開2020-48420号公報
ところで扱室内に切断刃と送塵弁とが備えられる構成では、切断刃による切断処理と、送塵弁による搬送処理と、によって脱穀負荷が増大しがちである。つまり、扱室で脱穀量が一時的に増大する場合には、扱室で詰まりが発生する虞がある。このため、扱室内に切断刃と送塵弁とが備えられる構成では、脱穀負荷の増大を抑制し、脱穀処理物の詰まりが発生しないような工夫が要求される。
本発明の目的は、円滑な脱穀処理が可能な脱穀装置を提供することにある。
本発明は、投入された作物を脱穀処理する脱穀装置であって、回転駆動して作物を脱穀処理する扱胴と、前記扱胴を収容する扱室と、前記扱室を上方から覆う天板と、前記扱胴の外周側に設けられ、前記扱胴によって脱穀処理された処理物を漏下選別処理する弧状の受網と、前記天板の内面部に設けられ、前記扱胴によって連れ回りされる作物を後方に案内する送塵弁と、前記扱胴の回転方向における前記受網の終端部と前記送塵弁の始端部との間に、前記扱胴の中心に向けて突出する状態で設けられ、前記扱胴によって連れ回りされる作物を切断処理する第一切断刃と、が備えられ、前記回転方向における前記第一切断刃と前記送塵弁の始端部との間に、前記扱胴の径方向において、前記第一切断刃の基端部よりも前記扱胴から離れた位置まで広がる拡張空間が備えられていることを特徴とする。
本発明によると、回転方向における第一切断刃と送塵弁の始端部との間に拡張空間が備えられている。第一切断刃によって切断処理された作物が、送塵弁による搬送作用を受ける前に、拡張空間で一時的に拡散する。このため、作物の脱穀量が一時的に増大する場合であっても、第一切断刃によって切断処理された作物の多くが一時的に拡張空間に退避可能となる。このことから、送塵弁に過度な量の作物が入り込むことなく脱穀負荷の増大が抑制される。そして、送塵弁は適切な量の作物を後方へ案内できる。これにより、脱穀処理物の詰まりが発生し難くなり、円滑な脱穀処理が可能な脱穀装置が実現される。
本発明において、前記回転方向における前記第一切断刃と前記送塵弁の始端部との距離は、前記回転方向における前記受網の終端部と前記第一切断刃との距離よりも長く設定されていると好適である。
第一切断刃と送塵弁との距離が近い構成であると、扱胴によって連れ回された作物が、第一切断刃による切断処理と、送塵弁による搬送処理と、を連続的に受け、脱穀負荷が増大しがちである。本構成によると、回転方向における第一切断刃と送塵弁の始端部との距離が受網の終端部と第一切断刃との距離よりも短く設定される構成と比較して、第一切断刃と送塵弁との距離が離れるため、拡張空間を広く備える構成が可能となる。これにより、脱穀負荷の増大が抑制される。
本発明において、前記扱室の周壁部のうち前記回転方向における前記第一切断刃と前記送塵弁の始端部との間の部分が前記扱胴の径方向外側へ向けて凹入されることで、前記拡張空間が形成されていると好適である。
本構成によって、扱胴の径方向において、第一切断刃の基端部よりも扱胴から離れた位置まで広がる拡張空間が容易に実現される。
本発明において、前記内面部に、水平方向に沿って延びる平面部が備えられ、前記平面部は、前記送塵弁の終端部よりも前記回転方向の下手側まで延ばされていると好適である。
本構成によると、平面部が送塵弁の終端部よりも回転方向の下手側まで水平方向に沿って延びるため、平面部は、扱胴の径方向において回転方向の下手側ほど扱胴から離れる。このことから、平面部における当該下手側の領域に、上述の拡張空間とは別の空間が備えられる。これにより、送塵弁によって搬送された作物の多くが、平面部における当該下手側の空間に案内され、脱穀負荷の増大が一層抑制される。
本発明において、前記平面部は前記天板における前記回転方向終端部まで延ばされており、前記扱室の周壁部に、前記扱胴の横側方に垂直状態で設けられた横側壁部と、前記平面部における前記回転方向終端部と前記横側壁部とに亘る状態で設けられた平面状の傾斜部とが備えられていると好適である。
本構成によると、平面部における回転方向終端部と横側壁部との間に傾斜部が備えられ、傾斜部は平面状に形成されている。このため、傾斜部が扱胴の回転方向に沿う弧状に形成される構成と比較して、扱胴の径方向において扱胴から離れた空間が容易に形成される。これにより、作物が扱胴によって連れ回されつつ、扱胴から離れた空間に退避可能となる。その結果、脱穀負荷の増大が一層抑制される。
本発明において、前記傾斜部に、前記扱胴の中心に向けて突出する状態で設けられ、前記扱胴によって連れ回りされる作物を切断処理する第二切断刃が備えられていると好適である。
本構成であれば、扱胴に連れ回される作物が、送塵弁に対して回転方向の上手側と下手側との夫々で切断処理されるため、作物の切断処理が促進され、脱穀負荷が搬送方向後方ほど低下する。
コンバインの全体側面図である。 脱穀装置を模式的に示す図である。 扱室を示す横断断面図である。 扱室を示す別実施形態の横断断面図である。
以下、本発明の一例である実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、コンバインの走行機体1に関し、図1及び図2に示される矢印「F」の方向を「機体前方」、矢印「B」の方向を「機体後方」とする。また、図1及び図2における紙面手前側の方向を「機体左方」、紙面奥側の方向を「機体右方」とする。図3及び図4に示される矢印「L」の方向を「機体左方」、矢印「R」の方向を「機体右方」とする。
〔コンバインの全体について〕
図1に示されるように、コンバインの走行機体1は機体フレーム2を備え、機体フレーム2は角パイプ材などの複数の鋼材の連結によって構成されている。機体フレーム2の下部に左右一対のクローラ式走行装置3が装備されている。走行機体1の前部の右横側部分に、運転部5が備えられている。運転部5の搭乗空間はキャビンによって覆われている。運転部5の下方にエンジンEが配置されている。走行機体1の前部に、刈取部4が昇降可能に設けられている。刈取部4は、走行機体1の前方において複数の植付条の稲や麦の植立穀稈(作物)を引き起こしながら刈り取るとともに、刈り取られた刈取穀稈を機体後方に向けて搬送する。機体フレーム2の後部に、脱穀装置6及び穀粒貯留タンク8が横並び状態で支持されている。脱穀装置6は、刈取部4の後方に配置され、穀粒貯留タンク8は、運転部5の後方に配置されている。脱穀装置6の左側部にフィードチェーン7が設けられ、フィードチェーン7は刈取部4によって刈り取られた刈取穀稈を後方へ挟持搬送する。脱穀装置6において、投入された刈取穀稈の脱穀処理が行われ、脱穀処理によって得られた穀粒と塵埃とを選別する選別処理が行われる。穀粒貯留タンク8は、脱穀装置6から搬送された穀粒を貯留する。穀粒貯留タンク8の後部に、穀粒貯留タンク8から穀粒を取り出す穀粒排出装置9が接続されている。
〔脱穀装置〕
図2に脱穀装置6が示される。脱穀装置6に脱穀部10と選別部11とが備えられている。脱穀部10は作物を脱穀処理し、選別部11は脱穀処理された処理物を後方へ搬送しながら選別する。脱穀部10に、扱胴12と、受網14と、分離ドラム15と、排塵ファン16と、が備えられている。脱穀部10に扱室13が形成され、扱室13は扱胴12を収容する。扱室13に扱胴12が機体前後方向に延びる状態で設けられ、機体前後方向に延びる回転軸芯Y1まわりに扱胴12が回転可能である。扱胴12に、扱胴ドラム17と複数の扱歯18と支軸19とが備えられている。支軸19の長手方向は回転軸芯Y1に沿い、扱胴ドラム17は支軸19と一体回転する。扱歯18は扱胴ドラム17の周方向表面に装着されている。支軸19は前後夫々の側板30,30に支持される。
脱穀装置6の左側部に、刈取穀稈が通過する扱口20(図3参照)が形成されている。刈取部4によって刈り取られ、フィードチェーン7によって後方に挟持搬送される刈取穀稈が扱口20から扱室13へ投入される。そして、フィードチェーン7は、刈取部4からの刈取穀稈を、刈取穀稈の穂先を扱室13に投入した状態で搬送する。
扱胴12が回転駆動して刈取穀稈を脱穀処理する。フィードチェーン7によって後方に挟持搬送される刈取穀稈が、扱室13内で扱胴12の回転による打撃、梳き込み作用を受けて脱穀処理される。扱胴12の下方に弧状の受網14が設けられている。受網14は、扱胴12の外周側に設けられ、扱胴12によって脱穀処理された処理物を漏下選別処理する。扱胴12の後方に分離ドラム15が設けられている。分離ドラム15は、拡散胴であり、選別対象物を解してこれに含まれる単粒化穀粒等の流下を促進する。分離ドラム15の後方には、塵埃を外部に排出する排塵ファン16が設けられている。
脱穀装置6の上部に、扱胴12を上方から覆う開閉可能な天板33が設けられている。天板33は、扱胴12の後端部よりも後側に延びている。天板33の内面部、即ち扱胴12の位置する側の表面部分に複数の送塵弁34が設けられている。複数の送塵弁34は、扱胴12の回転軸芯Y1に沿う方向に間隔を空けて並ぶ状態で扱胴12の上方に設けられている。送塵弁34の夫々は、上下軸芯まわりに揺動して、刈取穀稈を機体後方へ送り出すための送り角度が変更可能なように構成されている。また、複数の送塵弁34の一端側の前後方向に亘って連動リンク(不図示)が連結され、夫々の送塵弁34は、当該連動リンクを介して互いに連動しながら揺動する。この構成によって、送塵弁34は、扱胴12によって連れ回りされる作物を後方に案内する。
選別部11は、脱穀部10の下方、即ち脱穀装置6の下部に備えられている。選別部11に、揺動選別装置21と、唐箕22と、一番物回収部23と、二番物回収部24と、が備えられている。揺動選別装置21は選別対象物を揺動選別する。唐箕22は揺動選別装置21に選別風を送風する。一番物回収部23は、一番物の穀粒(単粒化穀粒等)を回収する。二番物回収部24は、二番物の穀粒(枝梗付き穀粒等)を回収する。一番物回収部23に一番スクリュ25が設けられ、一番スクリュ25は一番物の穀粒を右方へ搬送する。一番スクリュ25の右端部に揚穀装置26が連動連結され、揚穀装置26は、一番物の穀粒を穀粒貯留タンク8に揚穀搬送する。二番物回収部24に二番スクリュ27が設けられ、二番スクリュ27は二番物の穀粒を右方へ搬送する。二番スクリュ27の右端部に二番還元装置28が連動連結され、二番還元装置28は二番物の穀粒を揺動選別装置21に還元する。
〔扱室について〕
図3に示されるように、扱胴12は、周方向において、受網14と、扱室ガイド31と、天板33と、上唇板35と、下唇板36と、傾斜部38と、によって囲まれている。本実施形態では、扱室ガイド31と、天板33と、上唇板35と、下唇板36と、傾斜部38と、は本発明の『周壁部』に含まれる。
脱穀装置6の左側部には、上唇板35と下唇板36とが設けられている。上唇板35と下唇板36との間には、脱穀処理用の刈取穀稈が通過する扱口20が形成されている。上唇板35は、本発明の『横側壁部』であって、扱胴12の横側方に垂直状態で設けられている。上唇板35は前後夫々の側板30に支持される。下唇板36の下端部は、扱胴12の回転方向R1に沿って受網14に連なる。
受網14は、扱胴12の回転方向R1に沿って、下唇板36の下端部と、扱胴12の機体右上方の扱室ガイド31と、に亘っている。図3では、受網14のうち、扱室ガイド31の位置する側の端部が、扱胴12の回転方向R1における終端部14fとして示されている。扱胴12の機体右上方(図3の紙面左上方)に扱室ガイド31が設けられ、扱室ガイド31の下端部が受網14の終端部14fに連なる。
扱室ガイド31に、複数の切断刃32が前後方向に並ぶ状態で取り付けられている。切断刃32は、本発明の『第一切断刃』であって、扱胴12の回転方向R1における受網14の終端部14fと送塵弁34の始端部34sとの間に、扱胴12の中心に向けて突出する状態で設けられている。切断刃32は、扱胴12によって連れ回りされる作物を切断処理する。
脱穀装置6の上部における機体横外側領域(図3の紙面右上領域)に、脱穀装置6における前部と後部とに亘って前後方向に延びる上部フレーム37が設けられている。上部フレーム37は前後の側板30,30に支持される。天板33は、支持部材37Aを介して左側の上部フレーム37に揺動可能に支持されている。この構成によって、天板33は、機体横外側(左側)に位置する前後向きの揺動軸芯Y3まわりで上下揺動開閉可能に構成されている。
天板33の内面部に、水平方向に沿って延びるとともに扱室13に面する平面部33hが備えられている。平面部33hは、扱胴12の回転方向R1において、回転方向始端部33sと回転方向終端部33fとに亘って平坦状に形成されている。この平面部33hに、複数の送塵弁34が上下軸芯まわりに揺動可能に支持されている。
平面部33hの回転方向始端部33sは、送塵弁34の始端部34sよりも機体横内側(図3の紙面左側)に位置する。また、平面部33hの回転方向終端部33fは送塵弁34の終端部34fよりも機体横外側(図3の紙面右側)に位置する。このことから、平面部33hは、送塵弁34の終端部34fよりも回転方向R1の下手側まで延ばされている。つまり、扱胴12の回転方向R1において、平面部33hの領域は送塵弁34の領域よりも広く構成されている。平面視において送塵弁34が機体横方向に対して前後方向に大きく傾斜するほど、送塵弁34の終端部34fと、平面部33hの回転方向終端部33fと、の離間距離L3は長くなる。
なお、図3では、平面部33hにおける回転方向始端部33s及び回転方向終端部33fと、送塵弁34における始端部34s及び終端部34fと、が丸印として示されているが、この丸印は、回転方向始端部33s、回転方向終端部33f、始端部34s、終端部34fを判り易く示すものであって、丸印そのものが物体ではない。後述の図4に示される回転方向始端部33s、回転方向終端部33f、始端部34s、終端部34fにおける丸印も同じである。
上唇板35と天板33との間に平面状の傾斜部38が設けられている。平面部33hは天板33における回転方向終端部33fまで延ばされ、傾斜部38と天板33とが回転方向終端部33fの領域で接触する。傾斜部38は、回転方向終端部33fと、上唇板35の上端部と、に亘る状態で設けられている。
前後の側板30,30は、扱胴12を支持するとともに機体横内側(機体右側、図3の紙面左側)に位置する揺動軸芯Y2まわりで上下揺動可能である。扱胴12は、側板30、扱室ガイド31、切断刃32、天板33、送塵弁34、傾斜部38、上唇板35及び上部フレーム37と一体的に揺動軸芯Y2まわりで上下揺動可能に構成されている。
図3に示されるように、扱胴12の回転方向R1において、切断刃32と送塵弁34の始端部34sとの間に拡張空間Sが備えられている。拡張空間Sは、扱室ガイド31の上部に形成された凹入壁部31aと、天板33における回転方向始端部33sの領域と、によって形成される。このように、扱室13の周壁部のうち回転方向R1における切断刃32と送塵弁34の始端部34sとの間の部分が、扱胴12の径方向外側へ向けて凹入されることで、拡張空間Sが形成されている。扱胴12の径方向において、回転方向始端部33sは切断刃32の突出基端部よりもH1だけ径方向外側に位置する。換言すると、扱胴12の径方向において、拡張空間Sは、切断刃32の基端部よりも扱胴12から離れた位置まで広がる。
図3では、回転方向R1において、受網14の終端部14fと、切断刃32の突出先端部と、の間の距離が第一距離L1で示される。また、回転方向R1において、切断刃32の突出先端部と、送塵弁34の始端部34sと、の距離が第二距離L2で示される。本実施形態では、回転方向R1における第二距離L2は第一距離L1よりも長く設定されている。平面視において送塵弁34が機体横方向に対して前後方向に大きく傾斜するほど、第二距離L2は長くなる。
切断刃32と送塵弁34との距離が近い構成であると、扱胴12によって連れ回された刈取穀稈が、切断刃32による切断処理と、送塵弁34による搬送処理と、を連続的に受ける。つまり、扱胴12によって連れ回された刈取穀稈に、切断刃32における切断抵抗と、送塵弁34における搬送抵抗と、が連続的に作用する。この構成だと、扱室13で脱穀量が一時的に増大する場合であっても脱穀負荷が増大し、扱室13で詰まりが発生する虞がある。
本実施形態では、切断刃32と送塵弁34との間に拡張空間Sが存在するため、切断刃32によって刈取穀稈が切断処理されると、切断処理後の刈取穀稈が拡張空間Sで拡散する。この構成であれば、扱室13で脱穀量が一時的に増大する場合であっても、切断刃32によって切断処理された刈取穀稈の多くが拡張空間Sに一時的に退避し、その後、送塵弁34によって機体後方へ送られる。これにより、送塵弁34における搬送抵抗の増大が抑制される。換言すると、送塵弁34における搬送抵抗がピークカットされる。これにより、扱室13で脱穀量が一時的に増大する場合であっても脱穀負荷の増大が抑制され、扱室13における詰まりが発生し難くなる。
また、本実施形態では、水平方向に沿って延びる平面部33hが、送塵弁34の終端部34fよりも回転方向R1の下手側まで延ばされている。このため、送塵弁34による搬送処理を受けた刈取穀稈が、平面部33hの回転方向終端部33f、即ち天板33と傾斜部38との間の角部へ拡散される。つまり、扱室13で脱穀量が一時的に増大する場合であっても、送塵弁34によって搬送作用を受けた刈取穀稈が回転方向終端部33fの領域に一時的に退避可能となる。これにより、脱穀負荷の増大が抑制され、扱室13における詰まりが発生し難くなる。
〔別実施形態〕
本発明は、上述の実施形態に例示された構成に限定されるものではなく、以下、本発明の代表的な別実施形態を例示する。
(1)上述の実施形態では、扱室ガイド31に、複数の切断刃32が前後方向に並ぶ状態で設けられているが、この実施形態に限定されない。例えば図4に示されるように、切断刃32に加えて、傾斜部38に、前記扱胴の中心に向けて突出する状態で『第二切断刃』としての一つ以上の切断刃40が設けられても良い。複数の切断刃40が設けられる場合、傾斜部38に前後方向に並ぶ状態で複数の切断刃40が設けられても良い。切断刃40は、扱胴12によって連れ回りされる作物を切断処理する。扱胴12に連れ回される作物が、送塵弁34に対して回転方向R1の上手側の切断刃32と、送塵弁34に対して回転方向R1の下手側の切断刃40と、の夫々で切断処理される。このため、作物の切断処理が促進され、脱穀負荷が搬送方向後方ほど低下する。
(2)上述の実施形態では、回転方向R1における第二距離L2は第一距離L1よりも長く設定されているが、この実施形態に限定されない。切断刃32と送塵弁34の始端部34sとの間に拡張空間Sが備えられていれば、回転方向R1における第一距離L1と第二距離L2とが同じであっても良い。
(3)上述の実施形態では、扱室ガイド31の上部に形成された凹入壁部31aが、扱胴12の径方向に沿って延びているが、この実施形態に限定されない。例えば、凹入壁部31aは、垂直方向に延びて天板33と接触する構成であっても良い。
(4)上述の実施形態では、上唇板35と天板33との間に平面状の傾斜部38が設けられているが、この実施形態に限定されない。例えば、傾斜部38が備えられない構成であっても良い。この場合、垂直に延びる上唇板35の上端部が天板33の平面部33hと接触する構成であっても良い。
(5)上述の実施形態では、脱穀装置6は、フィードチェーン7によって挟持搬送された刈取穀稈の穂先側部分を脱穀処理する構成であるが、この実施形態に限定されない。例えば、脱穀装置6は、刈取穀稈の全稈を扱室13に投入する構成であっても良い。
なお、上述の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能である。また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、コンバインに装備された脱穀装置だけでなく、脱穀装置単品についても適用可能である。
6 :脱穀装置
12 :扱胴
13 :扱室
14 :受網
14f :終端部
32 :切断刃(第一切断刃)
33 :天板
33h :平面部
33f :回転方向終端部
34 :送塵弁
34f :終端部
34s :始端部
35 :上唇板(横側壁部)
38 :傾斜部
40 :切断刃(第二切断刃)
L1 :第一距離(受網の終端部と第一切断刃との距離)
L2 :第二距離(第一切断刃と送塵弁の始端部との距離)
R :回転方向
S :拡張空間

Claims (6)

  1. 投入された作物を脱穀処理する脱穀装置であって、
    回転駆動して作物を脱穀処理する扱胴と、
    前記扱胴を収容する扱室と、
    前記扱室を上方から覆う天板と、
    前記扱胴の外周側に設けられ、前記扱胴によって脱穀処理された処理物を漏下選別処理する弧状の受網と、
    前記天板の内面部に設けられ、前記扱胴によって連れ回りされる作物を後方に案内する送塵弁と、
    前記扱胴の回転方向における前記受網の終端部と前記送塵弁の始端部との間に、前記扱胴の中心に向けて突出する状態で設けられ、前記扱胴によって連れ回りされる作物を切断処理する第一切断刃と、が備えられ、
    前記回転方向における前記第一切断刃と前記送塵弁の始端部との間に、前記扱胴の径方向において、前記第一切断刃の基端部よりも前記扱胴から離れた位置まで広がる拡張空間が備えられている脱穀装置。
  2. 前記回転方向における前記第一切断刃と前記送塵弁の始端部との距離は、前記回転方向における前記受網の終端部と前記第一切断刃との距離よりも長く設定されている請求項1に記載の脱穀装置。
  3. 前記扱室の周壁部のうち前記回転方向における前記第一切断刃と前記送塵弁の始端部との間の部分が前記扱胴の径方向外側へ向けて凹入されることで、前記拡張空間が形成されている請求項1または2に記載の脱穀装置。
  4. 前記内面部に、水平方向に沿って延びる平面部が備えられ、
    前記平面部は、前記送塵弁の終端部よりも前記回転方向の下手側まで延ばされている請求項1から3の何れか一項に記載の脱穀装置。
  5. 前記平面部は前記天板における回転方向終端部まで延ばされており、
    前記扱室の周壁部に、前記扱胴の横側方に垂直状態で設けられた横側壁部と、前記平面部における前記回転方向終端部と前記横側壁部とに亘る状態で設けられた平面状の傾斜部とが備えられている請求項4に記載の脱穀装置。
  6. 前記傾斜部に、前記扱胴の中心に向けて突出する状態で設けられ、前記扱胴によって連れ回りされる作物を切断処理する第二切断刃が備えられている請求項5に記載の脱穀装置。
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