JP4034142B2 - 流量センサー - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、薄膜材料を用いた素子(デバイス)の構成に関する。例えば、流体の流量を計測する流体計測センサーの構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
流量を計測する装置(一般にフローセンサーと呼ばれる)として、サーミスタを利用したものが知られている。これは、流体によって熱量が奪われることによって、サーミスタ部分の温度が低下することを利用したものである。一般にサーミスタ部分が流体に接していると、サーミスタ部分から奪われる熱量は、流量(または流速)に依存する。従って、サーミスタからの出力と流量とはある相関関係を持つ。このことを利用して、サーミスタの出力より、流量を算出することができる。
【0003】
流量は流体の断面積と流速との積であり、例えば、内径rの円形パイプ内を流速vの流体が流れているとするならば、vπr2 (単位は例えばリッル/分となる)が流量になる。従って、流体の断面積が分かっているのならば、流量と流速は同時に求めることができる。
【0004】
一般にサーミスタは、大きな負の温度係数を有する半導体のことをいう。しかし、本来サーミスタとは、熱に敏感な抵抗体(Thermally Sensitive Resistor)のことであり、特に温度係数の正負や材料によって限定されるものではない。従って、正の温度係数を有する白金等の金属をサーミスタと称してもよい。
【0005】
サーミスタのように、温度によって抵抗が変化する材料を用いた素子を総称して、測温抵抗体や温度感知素子、さらには感温素子や抵抗温度計という。また、温度によって抵抗が変化する材料のことをサーミスタ機能を有する材料ということもできる。以下においては、温度によって抵抗が変化する材料のことを測温抵抗体という。
【0006】
また流量計測の方法としては、上記のようにサーミスタを用いる構成以外に、ジュール熱によって発熱させた抵抗発熱体を流体に曝し、流量に依存して、当該抵抗発熱体から熱量が奪われることを利用する方式もある。この方式では、抵抗発熱体に流れる電流を計測することによって、流量を算出することができる。
【0007】
また、流体に接した発熱体から熱量を流体に奪わせ、流体によって運ばれる熱量を別個に設けられた測温抵抗体(例えば白金センサー)によって計測し、流量を算出する方式もある。
【0008】
これら従来より公知の流量センサーは、計測範囲が1桁〜2桁と小さいという問題がある。
【0009】
〔発明の背景〕
本発明者らは、高熱伝導率を有するダイヤモンド薄膜を用いた流量センサーを作製し、窒素ガスを用いた流量計測を行った。このダイヤモンド流量センサーは、数μ厚、数mm角のダイヤモンド薄膜に白金薄膜よりなる発熱体と測温抵抗体とを設けた構成を有する。
【0010】
計測に当たっては、ダイヤモンド薄膜を極力熱的に浮かした状態に保持し、ダイヤモンド薄膜を流体に接触させ、ダイヤモンド薄膜に対し発熱体よりパルス状の加熱を行う。そしてこの際のダイヤモンド薄膜の温度変化を測温抵抗体で計測する。
【0011】
この際、ダイヤモンド薄膜がパルス状の加熱によって急速に加熱され、そして冷却される。これに対応して測温抵抗体からの出力は、急速に変化し、そして元の値に戻る。即ち、測温抵抗体からはある応答波形が出力される。この波形の面積は、正確に流量に対応するので、パルス状の加熱を行う毎に測温抵抗体から出力される応答波形の面積を計算することで、流量計測を行うことができる。
具体的には、4秒毎に0.18秒のパルス加熱を行い、その際に応答波形の面積を計算することで、4秒毎の流量計測を行うことができる。実際の流量計測は、数十sccm〜数十万sccmまでの広い範囲に渡って流量計測を行うことができた。これは従来よりの流量計測装置、例えばマスフローメータに比較して極めて高ダイナミックレンジを有するものといえる。
【0012】
上記のような構成は、パルス状の加熱に対するダイヤモンド薄膜の応答特性より流量を算出するものであるといえる。パルス状の加熱に対するダイヤモンド薄膜の応答特性は、ダイヤモンド薄膜が周囲から受ける熱的な影響を反映したものであると理解することができる。
【0013】
上記の流量計測の原理は以下のようにして理解することができる。流体(フロー)がダイヤモンド薄膜に接すると、ダイヤモンド薄膜から流体の流量に対応した所定の熱量が奪われる。言い換えれば、ダイヤモンド薄膜は、流体の流量に対応した熱的な影響を流体より受けることとなる。この熱的な影響は、パルス状の加熱に際する熱的な応答特性に反映される。この応答特性は、パルス状の加熱に対するダイヤモンド薄膜の加熱のされ方と冷却のされ方として観察される。
【0014】
この応答特性はダイヤモンド薄膜が周囲から受ける熱的な影響を反映したものであり、またこの熱的な影響はダイヤモンド薄膜に接して流れる流体の流量に対応したものであるから、結果として上記応答特性はダイヤモンド薄膜に接して流れる流体の流量に対応したものとなる。
【0015】
上記の議論は、ダイヤモンド薄膜が受ける熱的な影響が当該ダイヤモンド薄膜に接して流れる流体の流量によるものであるとした理想的な仮定を前提とした場合のものである。
【0016】
しかしながら、薄膜材料を流体に接しさせ、その流量を計測する場合、薄膜材料が受ける熱的な影響は、
(1)薄膜材料と流体との間に行われる熱的な作用によるもの。
【0017】
(2)薄膜材料から該薄膜材料を保持する基体に流出する熱量によるもの。
【0018】
(3)薄膜材料からリード(配線)を経て流出する熱量によるもの。
【0019】
に分けることができる。
【0020】
流量センサーに必要なのは、(1)による影響のみである。(2)、(3)による影響は極力排除する必要がある。従って、薄膜材料から、流体以外に熱量が流出しない構成を実現する必要がある。即ち、当該薄膜材料を熱的に絶縁して保持し、当該薄膜材料が受ける熱的な影響を主に当該薄膜に接して流れる流体によるものとすることが重要となる。
【0021】
また薄膜材料としては、ダイヤモンド薄膜を用いることが極めて有用であるが、ダイヤモンド薄膜を所定の素子形状に加工することは困難である。例えば厚さ5μm以下のダイヤモンド薄膜は、ピンセットで摘むことも困難である。
【0022】
薄膜ダイヤモンドを加工する方法として、レーザー光の照射による方法が知られている。例えば「NEW DAIMOND,Vol6 No2 p36」、「精密工学会誌 56/12/1990」にYAGレーザー光によるCVDダイヤモンド薄膜の切断について報告されている。
【0023】
しかしながら気相法によりダイヤモンド薄膜をシリコンウエハー上に形成し、しかる後にYAGレーザー光の照射による加工した場合、ダイヤモンド薄膜が剥離したり割れたりしてしまうという問題がある。これは、シリコンウエハーとダイヤモンド薄膜との間において応力が働くためである。
【0024】
またダイヤモンド薄膜を利用した素子を作製せんとする場合、ダイヤモンド薄膜表面に電子装置や回路を形成する必要があるが、機械的に不安定な状態にあるダイヤモンド薄膜に対してその表面に電子装置や回路を形成することは困難である。即ち、シリコンウエハー上に形成されたダイヤモンド薄膜の表面に電子装置や回路を形成することは困難である。
【0025】
この問題は、シリコンウエハー以外の種類の基板やダイヤモンド薄膜の作製条件を選択することにより、改善することは可能であるが、基本的には解決することができない。またダイヤモンド薄膜の厚さを100μm以上の厚さとし、膜単体の強度を高くすることも考えられるが、膜厚を厚くすることはコスト的に好ましくない。
【0026】
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は、その強度が問題となる薄膜材料を用いた素子を提供することを目的とする。特に薄膜材料としてダイヤモンド薄膜を用いた素子の構成を提供することを目的とする。
【0027】
〔課題を解決するための手段〕
本発明の主要な発明は、発熱体と測温抵抗体とがその表面に設けられた薄膜と、電極および配線とが設けられた熱の絶縁物からなる基体と、を有し、前記発熱体と前記測温抵抗体とは前記基体に設けられた電極に導電性の接着剤でもって接続されており、前記接続部分によって前記薄膜が基体に保持されている構成を基本的な特徴とする。
【0028】
上記構成は、薄膜材料が周囲から受ける熱的な影響を評価する素子、例えば流量計測装置に関する構成に関するものである。上記構成において、基体は薄膜材料に対して熱的な絶縁物と見なせる低熱伝導率を有する材料であることが必要とされる。この薄膜材料が周囲から受ける熱的な影響を評価する素子の場合、基体の熱伝導率K2 は薄膜材料の熱伝導率K1 に比較してK1 ≧100K2 、さらに好ましくはK1 ≧1000K2 の関係を満たすことが必要とされる。即ち、基体は薄膜材料に比較して熱的に絶縁物と見なせることが必要とされる。
【0029】
ここで基体の材料となる熱の絶縁物としては、テフロン等の樹脂材料を用いることが好ましい。また薄膜材料としては、ダイヤモンドに代表される高熱伝導率を有する材料を用いることが好ましい。
【0030】
また上記構成においては、薄膜と基体とは、基体表面の電極と薄膜の表面に設けられた発熱体や測温抵抗体(あるいはその電極)とが接触している構成を特徴としている。薄膜は熱的な影響を計測するためのものであり、基体との熱的な影響は極力小さくしなければならない。従って上記構成のように、薄膜と基体との接触点を極力少なくする構成は重要である。
【0031】
【実施例】
以下の実施例においては、デバイスとして流量計測センサーの例を、またそのデバイスを構成する薄膜材料としてダイヤモンド薄膜を用いた例を示すが、ダイヤモンド薄膜を用いた他の形式のデバイス作製においても本発明は有効である。またダイヤモンド薄膜以外の薄膜材料を用いる場合においても有効である。
【0032】
「実施例1」
本実施例においては、ダイヤモンド薄膜を用いた流量センサーを量産するための作製方法の一例を示す。
【0033】
図1に本実施例における作製工程を示す。まず、図1(A)において、酸化珪素膜103が形成されたシリコン基板102上にダイヤモンド薄膜101を有磁場マイクロ波プラズマCVD法によって形成する。成膜条件は以下の通りである。
【0034】
基板温度 800℃
反応圧力 0.25Torr
マイクロ波電力 4KW
反応ガス CH3 OH:H2 =1:4
成膜時間 10時間
膜厚 5μm
プラズマCVD法で形成されたダイヤモンド薄膜101の表面は凹凸形状を有している。これは、被形成面との界面から柱状に結晶成長が行なわれるためと考えられる。
【0035】
上記の成膜条件は、以下の実施例において共通なものである。また、成膜方法としては、上記の方法以外の気相合成法を採用することもできる。また、シリコン基板102は、酸化珪素被膜103を形成していないものであってもよい。また基板として酸化珪素基板や他の種類のものを用いてもよい。
【0036】
次に図1(B)に示すようにダイヤモンド薄膜101上にパラフィン104を約1cmの厚さに塗布する。パラフィン以外の材料としては、エボキシ樹脂、銀ロウやハンダのような低融点金属を用いることができる。
【0037】
次にシリコン基板102をHFとHNO3 の溶液によりエッチングして除去する。こうして、図1(C)(図1(B)と上下が反転している)に示すように、パラフィン104の上にダイヤモンド薄膜101が存在する状態を得る。この状態においては、パラフィン104がダイヤモンド薄膜101を保持する基体として機能している。なおこの状態において、中性洗剤あるいはアルカリ洗剤による超音波洗を行い、ダイヤモンド薄膜の表面をクリーニングする。
【0038】
この工程において、パラフィン104がシリコン基板102の除去と同時に除去されないようなエッチャントを選択する必要がある。即ち、シリコン基板102のみが除去されるエッチャントを用いる必要がある。
【0039】
図1(C)に示す状態において、ダイヤモンド薄膜の平滑な面が露呈する。
【0040】
次にダイヤモンド薄膜101上にサーミスタおよびヒータとなる白金(Pt)の薄膜105を、マスクによる選択コーティングによって約2000Åの厚さに形成する。この工程は、スパッタリング法によって行なう。こうして図1(D)に示す状態を得る。
【0041】
次にリードフレームを形成するPCボードを接着するための接着剤106を印刷法により塗布する。(図1(E))
この接着剤106を用いて、リードフレームとなる電極107が形成されたテフロンボード108を接着する。(図1(F))
このテフロンボード108はその厚さが約100μm厚であり、白金薄膜105を囲うように格子状の形状を有している。そしてその上にはリードフレームとなる電極107が形成されている。この電極107はステンレス膜で形成されている。なお、テフロンボードのみを先にダイヤモンド薄膜101上に形成し、その後電極107を形成してもよい。
【0042】
このテフロンボード108は、ダイヤモンド薄膜101と電極107との間の熱的な絶縁を行うために必要とされる。従って、ここには十分に熱抵抗が大きい材料を用いる必要がある。テフロンボード以外の材料としては、エポキシ材料等の樹脂材料を用いることができる。
【0043】
次に直径10μmの金線により白金薄膜105と電極107とにワイヤボンディング109を行い、図1(G)に示す状態を得る。ワイヤボンディング109を行うためのワイヤとしては、なるべく細いものを用い、白金薄膜105から熱が伝導しにくくする必要がある。
【0044】
この時点で、ダイヤモンド薄膜101の表面に流量センサーのユニットが複数形成された状態を得る。図1(G)に示す状態をダイヤモンド薄膜上面からみた図を図2に示す。なお符号は図1と同じである。図1(G)は、図2のA−A’で切断される断面を示している。図2に示されるように、図1(G)に示す状態において、ダイヤモンド薄膜101を用いてユニットが複数(図2において点線で区切られた4つ)構成されている。1ユニット内において2つある白金薄膜105の一方はヒーター、一方はサーミスタ(測温抵抗体)として動作する。
【0045】
図1(G)に示す状態を得た後、図1(H)に示すように、YAGレーザーの照射による切断工程によって、流量センサーをユニット毎に切り離す。(図1(I))
次にパラフィン104を剥離し、図1(J)の如く、ダイヤモンド薄膜を用いた1つの流量センサーユニットが得られる。このパラフィン104の剥離は、溶剤を用いて容易に行うことができる。このセンサーユニットは、必要とされる回路がその表面に形成されたダイヤモンド薄膜101をテフロンの基体108でもって保持した構成を有している。
【0046】
〔実施例2〕
本実施例は、実施例1で作製した流量センサーユニットを保持基体に保持させ、この保持基体を流量を測定する気体や液体等の流体が流れるパイプ(管)やダクトに設置する構成について説明する。なお図3に示されている図1や図2と同じ符号は図1や図2で示されるのと同じ箇所を示す。
【0047】
一つのセンサーユニットの保持の形態を図3に示す。図3(A)〜(C)は、図1(J)に示す流量センサーユニットを保持基体に設置した状態を示す。図において、201はテフロンで構成された保持基体であり、この基体201がパイプやダクトに嵌め込まれたり、その内部に配置されることになる。
【0048】
基体201上には電極202が設けられており、センサーからの配線が203で示されるワイヤボンディングによって行なわれる。電極202からは周辺回路へとさらに配線が接続される。また流体の流れは200で示されるようにダイヤモンド薄膜101の凹凸を有した面、即ち回路が形成されていない面側を流れることになる。
【0049】
ここで、基体201をテフロンで構成するのは、ダイヤモンド薄膜101からの熱量の流出を極力抑えるためである。従って、基体201をテフロン以外の材料で構成しようとする場合には、極力熱伝導率の小さい材料を用いる必要がある。
【0050】
以下に図3(A)〜(C)に示す実施態様について説明する。まず(A)は、基体201の外側に流量センサーユニットを設置した例である。この場合、ダイヤモンド薄膜101と基体201との接触面積は極力小さくする必要がある。これは、ダイヤモンド薄膜101から基体201への熱の流出、言い換えるならばダイヤモンド薄膜101と基体201との熱的な相互作用を極力小さくする必要があるためである。こうすることによって、ダイヤモンド薄膜が流体の流れ200から受ける熱的な影響を正確に評価することができる。本実施例においては、ダイヤモンド薄膜101と基体201とは樹脂系の接着剤によって接着される。
【0051】
図3(A)に示す構成は、作製が容易に行なえるという有用性がある。しかし、センサーが凹部の窪んだ底の部分に設けられることになるため、センサーユニットを構成するダイヤモンド薄膜101の表面に接する流体の流れ200が変化しやすく、精密な測定には向かないという不利な点がある。
【0052】
図3(B)に示す構成は、基体201とダイヤモンド薄膜101とがほぼ同一平面を形成する構成とした例である。この場合、流体の流れを乱す要因が無いので、精密な流量計測を行うことができる。しかし、センサーユニットを基体201に嵌め込む必要があるので、正確な寸法合わせが要求されるという問題がある。
【0053】
図3(C)の構成は、基体201の流体に接する面にセンサーユニットを張りつけた例である。この構成は、精密な測定が可能で、また設置も容易である。
【0054】
図3(B)および(C)では、ワイヤボンディングにより電極107と電極202とを接続しているが、図4(A)、(B)の点線400で示すように基体201の中に配線を形成してもよい。
【0055】
例えば図4(A)に示す構成を立体的に見ると、図5に示すような構成となる。なお図5においては、電極202を設けずに直接配線500を引き出す構成が示されている。
【0056】
〔実施例3〕
本実施例は、ワイヤボンディングを行わずに流量センサーを作製する例である。まず図6(A)に示すように、シリコン基板601上に5μm厚のダイヤモンド薄膜を実施例1で示した有磁場マイクロ波プラズマCVD法で形成する。
【0057】
次に仮止め接着剤によって0.5mm厚のガラス基板603を張り合わせる。この接着剤は、加熱や溶剤によって除去できるタイプを用いる。(図6(B))ここでは、仮止め接着剤としてアレムコの仮止め接着剤(クリスタルボンド509)を用いた。この接着剤は、アセトンに溶解するので、仮止め接着の後に容易に取り除くことができる。その他、接着後に加熱により溶解するタイプのものやメタノール等に溶解するタイプのものを用いることができる。
【0058】
ガラス基板は後の工程において、2mm角に切断する必要があるので、60で示されるように予めスクライブ(罫書)し、2mm角の格子状に溝を形成しておく。
【0059】
ガラス基板を用いるのは以下の条件を満たすからである。
【0060】
(1)後の工程において、シリコン基板601をフッ硝酸により除去する必要があるが、この際に603で示される基板が残存する必要がる。そのため、耐フッ酸性を有した材料が必要とされる。
【0061】
(2)基板603は、ダイヤモンド薄膜を仮に保持する基体として用いられる。そのため、機械的強度が必要とされる。
【0062】
もちろん、上記(1)、(2)の条件を満たすならばガラス基板以外の材料を用いてもよい。
【0063】
次に、シリコン基板601をフッ硝酸によって除去することにより、図6(C)に示す状態を得る。図6(C)は、図6(A)、(B)とは上下が逆になった状態を示している。
【0064】
そして、所定のパターンを有したマスクを配置してスパッタリングを行い、白金で構成される回路を形成する。その結果、図7に示すような回路パターンがダイヤモンド薄膜602上に形成される。
【0065】
この回路パターンは、71で示す2mm角の中に一対の電極605を結ぶ白金パターン600と、一対の電極606を結ぶ白金パターン604とで構成されている。ここで、電極605と606とは白金で構成されている。電極605、606は200μm角を大きさを有する。この2mm角のダイヤモンド薄膜が1つの流量センサーユニットとなる。
【0066】
図7において、600が発熱体であり、604がサーミスタとして機能する測温抵抗体である。両者は、その抵抗値を制御することで必要とする機能が与えられる。抵抗値の制御は、その面積を制御することで行われる。また抵抗値の制御は、白金薄膜の厚さを変えることでも制御することができる。
【0067】
回路パターンの形成の後、図6(C)の62で示すレーザー光の照射による切断を行う。この工程で、ダイヤモンド薄膜602を2mm角の形状にカットする。この工程は、YAGレーザーを用いて行う。YAGレーザーはガラス基板を透過するので、ダイヤモンド薄膜602、ダイヤモンド薄膜602とガラス基板603とを接着している仮止め接着剤、さらにはダイヤモンド薄膜602上に形成された回路パターンが同時に切断される。この工程で発熱体600と測温抵抗体604、さらにはそれらの電極がその表面に形成された2mm角のダイヤモンド薄膜が得られる。この段階で、同一ガラス基板上に2mm角に分離された複数のダイヤモンド薄膜が仮止め接着剤によって接着されている状態を得る。
【0068】
上記工程において、予めガラス基板603に対して行ったスクライブライン60とレーザー光62による切断部分61とが一致するようにしなければならない。
【0069】
なお、ダイヤモンド薄膜602が波長約1μmのYAGレーザーで切断できるのは、ダイヤモンド薄膜602が多結晶膜であり、粒界中の不純物が1μmの光を吸収して発熱するためである。またYAGレーザー以外のレーザー光を用いるのでもよい。
【0070】
YAGレーザーの照射による分離工程が終了した後、ガラス基板603をダイヤモンド薄膜の切断されたパターンに沿って機械的に切断する。こうして図7の73で示される状態を得る。即ち、0.5mm厚で2mm角のガラス基板上に1つのセンサーユニットである5μm厚でその表面に600で示される発熱体と604で示される測温抵抗体とそれらの電極とを有したダイヤモンド薄膜が仮止め接着剤で接着されている状態が得られる。
【0071】
ここで、上記2mm角のセンサーユニットを保持する基体について図8を用いて説明する。図8において、607が1mm厚のテフロンで構成された基体である。この基体は615で示される中央部がくり抜かれている。そして、一対の電極608、609と610、611とが設けられている。そして、電極608と610、さらには電極609と611とは配線パターン612、613とによって接続されている。電極610と611とは、基体607の裏面側に形成されている。即ち、電極608と609とが形成されている面とは反対側の面に形成されている。なお基体607を構成する材料としてテフロン以外の材料を用いる場合には、その熱伝導率が極力小さいものを用いることが必要である。
【0072】
電極608と609の寸法は100μm角である。また電極610と611との寸法は300μm角である。また配線パターン613の幅は100μmである。また配線613の厚さは5000Åである。
【0073】
この配線パターン613、特に電極608、609と同じ面に形成された配線パターンは、必要な限り細く、またその厚さを薄くする必要がある。これは、この部分での熱伝導を極力少なくするためである。
【0074】
図7の73で示される状態を得た後、図9に示すように、図8に示す基体607と1つのセンサーユニットとを結合させる。この段階においては、仮接着されたガラス基板603が1つのセンサーユニットである2mm角に切断されたダイヤモンド薄膜602を保持する基体の機能を果たしている。
【0075】
基体とセンサーユニットとの結合は、UV硬化型の導電性樹脂によってセンサーユニット側の電極606と基体側の電極608とを、またセンサーユニット側の電極605と基体側の電極609とを接続することによって行われる。センサーユニットと基体607との接触点は、605と606、608と609で示される電極の部分のみとなる。
【0076】
その後、ダイヤモンド薄膜602とガラス基板603とを仮接着している仮止め接着剤を加熱あるいは溶剤によって除去、あるいは接着能力を失わせることによって、ガラス基板603を取り除く。こうして図10〜図12に示す流量計測センサーを完成させる。この流量計測センサーは、テフロンの基体607に保持されており、電極610、611に配線を行うことで、流量計測センサーとして機能させることができる。
【0077】
図10と図11は同じ角度から見た図であるが、図10は影になる部分を点線によって示してある。また図12は図10を裏表逆に示したものである。
【0078】
図10〜図12に示す構成においては、614で示される間隙(空隙)を有している。この間隙は幅は約500μmである。この間隙はダイヤモンド薄膜602に圧力が加わることを防ぐためのものである。即ち、ダイヤモンド薄膜の両面に均等に圧力が加わるよう機能する。
【0079】
図10〜図12に示す構成は、ダイヤモンド薄膜602と基体607との接触部分が電極同士の接触部分のみとなるので、ダイヤモンド薄膜602から基体607に流出する熱量、およびダイヤモンド薄膜602からリード(配線)を介して流出する熱量を最小にすることができる。
【0080】
前述のように、薄膜材料を用いた流量計測センサーにおいて、薄膜材料が受ける熱的な影響は、
(1)流体に関係するもの
(2)基体に関係するもの
(3)リード(配線)に関係するもの
に分けることができる。
【0081】
流量計測において必要とされるのは、(1)による影響のみである。従って(2)、(3)による影響は極力排除する必要がある。本実施例の構成を採った場合、この(2)、(3)の影響を最小限に抑えることができるので、極めて高性能な流量センサーを得ることができる。また、ワイヤボンディングを行わないで作製することができるので、その生産性を高くすることができる。さらにデバイスとしての信頼性を高くすることができる。特に本実施例で示した素子の作製方法は、その強度が問題となるダイヤモンド薄膜の厚さが10μm以下である場合に有効である。
【0082】
〔実施例4〕
本実施例は、実施例3に示す流量計測センサーの作製方法において、ダイヤモンド薄膜602を仮に保持する基板603として、ダイヤモンド薄膜を切断するためのレーザー光を吸収する基板を用いる例である。レーザー光を吸収できる基板を用いた場合、基板をレーザー光で切断することができる。従って、図6(C)の段階において、仮の基体である基板603とその上に接着剤によって保持されたダイヤモンド薄膜602もろともレーザー光の照射によって切断することができる。レーザー光としては、例えばYAGレーザーを用いることができる。
【0083】
本実施例において基板603として用いることのできる材料は、
(1)耐酸性
(2)機械的な強度
(3)使用されるレーザー光を吸収し、レーザー光により切断可能なこと
といった性質を有していることが必要とされる。
【0084】
上記(1)〜(3)の条件を満たす材料であれば、基板603の種類として特に限定されるものではない。この(1)〜(3)の条件を満たす材料としては、遮光用の用途や熱線を吸収する用途に用いられるリン酸塩ガラスを用いることができる。
【0085】
【発明の効果】
本発明の構成を採用することで、薄膜材料を用いた素子の生産性や信頼性を高くすることができる。特にその強度に大きな問題のあったダイヤモンド薄膜を用いた素子の作製を実用的に行うことができ、ダイヤモンドデバイスの生産性や信頼性を大きく高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例の作製工程を示す。
【図2】 図1(G)の上面図を示す。
【図3】 実施例の構成を示す。
【図4】 実施例の構成を示す。
【図5】 実施例の構成を示す。
【図6】 実施例の作製工程を示す。
【図7】 実施例の構成を示す。
【図8】 センサーユニットを保持する基体の構成を示す。
【図9】 センサーユニットと基体との結合の状態を示す。
【図10】 実施例の構成を示す。
【図11】 実施例の構成を示す。
【図12】 実施例の構成を示す。
【符号の説明】
101・・・・・ダイヤモンド薄膜
102・・・・・シリコン基板
103・・・・・酸化珪素膜
104・・・・・パラフィン
105・・・・・白金薄膜
106・・・・・接着剤
107・・・・・電極
108・・・・・テフロン(登録商標)ボード
109・・・・・ワイヤボンディング
201・・・・・基体
202・・・・・電極
203・・・・・ワイヤボンディング
200・・・・・流体の流れ
400・・・・・配線
500・・・・・配線
601・・・・・シリコン基板
602・・・・・ダイヤモンド薄膜
603・・・・・ガラス基板
60・・・・・・スクライブライン
605・・・・・電極
600・・・・・発熱体を構成する白金パターン
604・・・・・測温抵抗体を構成する白金パターン
62・・・・・・レーザー光
607・・・・・テフロン(登録商標)製の基体
615・・・・・くりぬかれた部分
608・・・・・電極
609・・・・・電極
610・・・・・電極
611・・・・・電極
612・・・・・配線パターン
613・・・・・配線パターン
614・・・・・間隙

Claims (6)

  1. 一方の面に複数の電極と発熱体と測温抵抗体とが形成されたダイヤモンド薄膜と、一方の面に複数の電極が形成された絶縁物からなる基体とを有する流量センサーにおいて、
    前記ダイヤモンド薄膜の一方の面に形成された少なくとも一つの電極と前記基体の一方の面に形成された少なくとも一つの電極とは導電性の接着剤によって接続され、
    前記接続された部分のみによって前記ダイヤモンド薄膜は前記基体に保持され
    前記ダイヤモンド薄膜と前記基体との間に間隙を有することを特徴とする流量センサー
  2. 請求項1において、
    記基体が接着された前記薄膜の一方の面は凹凸を有し、前記回路が形成された前記薄膜の他方の面は平滑であることを特徴とする流量センサー
  3. 請求項1または2において、
    前記絶縁物は樹脂材料であることを特徴とする流量センサー
  4. 請求項1または2において、
    前記絶縁物はテフロン(登録商標)であることを特徴とする流量センサー
  5. 請求項1または2において、
    前記ダイヤモンド薄膜の熱伝導率K1と前記絶縁物の熱伝導率K2とが、K1≧100K2の関係を満たすことを特徴とする流量センサー
  6. 請求項1または2において、
    前記ダイヤモンド薄膜の熱伝導率K1と前記絶縁物の熱伝導率K2とが、K1≧1000K2の関係を満たすことを特徴とする流量センサー
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