JPH05296864A - 圧力センサおよびその製造方法 - Google Patents

圧力センサおよびその製造方法

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JPH05296864A
JPH05296864A JP12103892A JP12103892A JPH05296864A JP H05296864 A JPH05296864 A JP H05296864A JP 12103892 A JP12103892 A JP 12103892A JP 12103892 A JP12103892 A JP 12103892A JP H05296864 A JPH05296864 A JP H05296864A
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JP
Japan
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thin film
diaphragm
diamond
pressure sensor
substrate
Prior art date
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Application number
JP12103892A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Baba
和宏 馬場
Yumi Aikawa
由実 相川
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 小型で高耐圧の圧力センサおよびその製造方
法を提供する。 【構成】 弾性変形素子として10〜50MPaの引っ
張り応力を持ったダイヤモンド薄膜ダイアフラムを作製
し、このうえに金属薄膜ストレインゲージを設けた構造
とする。また、シリコン基板をエッチングする際にマス
クとしてダイヤモンド薄膜を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、小型で高耐圧な圧力セ
ンサおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車エレクトロニクス、工業計測、家
電、医療などの分野では、現在、電子デバイスの進展に
伴い、マイクロコンピュータを搭載した大規模なシステ
ム化が進んでいる。こうした動きの中で、マイクロコン
ピュータなどの信号処理回路の目となり耳となるセンサ
には、高精度、小型、低価格で、かつ信号処理回路に容
易に接続できる性能が要求されている。このうち小型化
については、産業用ロボットに使用される触覚センサを
例にとると、0.1mm角といった微小領域のセンシン
グが必要となっている。弾性式圧力センサは、圧力によ
って生じる力をたわみ量あるいは変位に変換する弾性変
形素子と、たわみ量あるいは変形量を電気信号に変換す
る回路素子とから構成される。弾性変形素子にはダイア
フラム、べローズ、ブルドン管などがあり、測定圧力範
囲、動応答性、電気信号変換素子の性能、検出方式など
により選択される。このうちダイアフラムセンサは小型
化が容易で、微小領域の圧力検出に適している。ダイア
フラムの種類には波形ダイアフラムと平板ダイアフラム
があるが、平板ダイアフラムの方が構造が簡単で製造コ
ストを安価にできる。現在、シリコンをダイアフラムと
した圧力センサでは、2mm角程度の大きさが可能とな
っている。このセンサは、あらかじめシリコン基板の裏
面にダイアフラムを形成するためのマスク材料を設けて
おき、シリコンの表面に回路素子を形成した後に水酸化
カリウム溶液等で裏面のシリコンをエッチングすること
により作製される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】平板ダイアフラムの最
大変位量δは、ダイアフラムが円板である場合、以下の
数式1で表される。
【0004】
【数1】 δ/P(1+0.58δ2/h2)=3/16*(1-υ2)/E*a4/h3
【0005】ここで、P:加えた圧力、h:ダイアフラ
ムの厚さ、υ:ダイアフラムのポアソン比、E:ダイア
フラムのヤング率、a:ダイアフラムの半径である。最
大変位量δの値はセンサの破壊強度に影響する。すなわ
ち、同じ形状の圧力センサの場合、加えた圧力に対する
変位量が小さいほど破壊強度を大きくすることができ
る。従って数式1から、ヤング率が大きく、ポアソン比
が小さいほどダイアフラム材料として適している。しか
しながら、従来用いられてきたシリコンは耐圧性が充分
とはいえなかった。
【0006】一方、前述の数式1からわかるように、ダ
イアフラムの変位量はダイアフラムの形状に大きく依存
する。特に小型のダイアフラムセンサを製造する場合、
ダイアフラムの形状のバラツキを極力小さくする製造技
術が必要である。一般に小型のダイアフラムセンサの支
持体には単結晶シリコンが用いられ、シリコンの窒化膜
ないしは酸化膜をマスクとし、シリコンの異方性エッチ
ングを利用してダイアフラムを形成する。この際、エッ
チング液としてはエッチング速度を大きくするために、
高濃度の水酸化カリウム溶液が用いられる。シリコンの
窒化膜はおもにプラズマ気相化学成長法ないしはスパッ
タ法、酸化膜については熱酸化法ないしはスパッタ法が
用いられるが、いずれにおいても膜はアモルファスで、
膜中には空隙が存在するため、エッチング液に対する化
学的安定性に問題があり、ダイアフラムの形状制御が困
難であるといった問題があった。本発明はこのような従
来の課題を解決して、耐圧性が良好で精度の高い小型の
圧力センサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ダイアフラム
と、該ダイアフラム上に形成したストレインゲージと、
これらを支持する基板とから構成される圧力センサにお
いて、ダイアフラムがダイヤモンド薄膜よりなることを
特徴とする圧力センサである。ここで、ダイヤモンド薄
膜の内部応力は、10〜50MPaの範囲の引っ張り応
力であることを好適とする。またその製造方法は、シリ
コン基板上にダイヤモンド薄膜およびストレインゲージ
を順次形成した後、前記シリコン基板の一部を裏面より
除去してダイアフラムを形成することよりなる圧力セン
サの製造方法において、ダイアフラムを形成する際のマ
スクとしてダイヤモンド膜を用いることを特徴とする。
【0008】
【作用】ダイヤモンド薄膜をダイアフラムとして用いる
ことにより、破壊強度が大きく、高性能な小型の圧力セ
ンサを製造することが可能となる。即ち、ダイヤモンド
はシリコンに比べてヤング率が一桁大きく、ポアソン比
もシリコンより小さいため、ダイアフラムとして適して
いる。ダイヤモンド膜はメタンや一酸化炭素等、炭素を
含んだガスを熱分解ないしはプラズマ分解することによ
り、基板上に成膜することができる。しかしながら成膜
の際の基板温度が高く、基板とダイヤモンドとの熱膨張
係数差により膜には圧縮応力が働き、ダイアフラムを形
成したときにたるみが発生してしまう問題がある。適度
な引っ張り応力を持ったダイヤモンド薄膜は、例えば特
願平3−213083号に見られるように、熱フィラメ
ント法においてフィラメントと基板の間に直流バイアス
電圧を印加することにより可能となる。応力が50MP
a以上になるとダイヤモンド膜とシリコン基板との密着
性が低下し、膜の剥離が発生する。また10MPa以下
の場合は膜の引っ張りが不十分で、わずかながらたるみ
が生じてしまう。またシリコン基板エッチングの際のマ
スクとして化学的に安定なダイヤモンド膜を用いること
により、ダイアフラムの形状を安定に、かつ精度良く作
製することが可能となる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本発明の圧力センサの構成を図1に示す。センサ
の支持体には面方位(100)の単結晶シリコン基板1
を用いた。シリコン基板1の一方の表面にはダイアフラ
ムとなる10〜50MPaの引っ張り応力を持ったダイ
ヤモンド薄膜2が形成され、さらにダイアフラムの中心
部に、変位を電気信号に変換するためのストレインゲー
ジ3が設けられている。具体的には、変位に対する抵抗
変化、いわゆるゲージ率の大きい、鉄、クロム、コバル
ト、モリブデン、タングステンからなる金属薄膜ストレ
インゲージを用いた。シリコンの他方の面には、エッチ
ング用マスクとして用いるダイヤモンド薄膜4が形成さ
れている。
【0010】次に本圧力センサの製造方法について図2
に基づいて述べる。ダイヤモンド薄膜2,4の成膜には
熱フィラメント法を用いた。両面が鏡面処理された面方
位(100)のシリコン基板の両面を、粒径0.1μm
以下のダイヤモンド粉末で研磨した後、真空容器中に設
置した。真空容器内を10-6torr程度に排気したの
ち、水素300sccm、メタン3sccmを導入し、
圧力を150torrに保持した。フィラメント温度を
2100℃、基板温度を850℃とし、基板とフィラメ
ントとの間には電流密度が8〜40mA/cm2 となる
ような直流バイアス電圧を印加した。これらの条件のも
とで、まず、ダイアフラムとなるダイヤモンド薄膜2を
5μm成膜し、次にシリコン基板の裏面に同様の成膜条
件でエッチングマスクとなるダイヤモンド薄膜4を1μ
m成膜した(図2(a))。ダイヤモンド薄膜4の上にフ
ォトレジスト5を塗布、パターンニングし(図2
(b))、最終的なダイアフラムの形状が1mm角となる
ように反応性イオンエッチングによりダイヤモンド薄膜
4の一部を除去した(図2(c))。続いてダイヤモンド
薄膜2上のダイアフラムの中心部になる位置に、金属薄
膜ストレインゲージ3をスパッタ法で成膜、パターンニ
ングしたのち(図2(d))、シリコン基板1の裏面を3
0重量%の水酸化カリウム水溶液によりエッチングを行
った(図2(e))。次いで切断することにより圧力セン
サが完成する(図2(f))。
【0011】次に本発明で作製した圧力センサと、1m
m角で厚みが20μmの従来のシリコンを用いた同様な
構成の圧力センサについて、いわゆるバルジ法により圧
力に対する変位量およびダイアフラムの破壊が起こる圧
力を調べた。その結果は、図3に示したように、シリコ
ンダイアフラムの場合、圧力−変位直線の傾きが大き
く、圧力が2気圧でダイアフラムが破壊した。一方、ダ
イヤモンドの場合は、圧力−変位直線の傾きがシリコン
に比べて小さく、2気圧以上の圧力を加えても破壊が起
きなかった。また、本実施例に示した形状のダイヤモン
ドを用いたダイアフラムセンサを製造するにあたって、
エッチングマスクとしてプラズマ化学気相成長法で成膜
したシリコン窒化膜を用いた場合、ダイアフラムの形状
のバラツキが±20%程度であったのに対し、ダイヤモ
ンド膜をエッチングマスクとして用いた場合は±5%以
内であり、安定したダイアフラムの形成が確認された。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の圧力セン
サはダイヤモンド膜をダイアフラムとして用いているの
で、耐圧性に優れたものである。また、本発明の圧力セ
ンサの製造方法によれば、ダイアフラムの形状のバラツ
キが小さく、安定したダイアフラムの形成を行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧力センサの一例の縦断面図であ
る。
【図2】本発明による圧力センサの製造方法の工程断面
図である。
【図3】本発明による圧力センサと従来例による圧力セ
ンサのバルジ法による圧力と変位量との関係の測定結果
を示す図である。
【符号の説明】
1 単結晶シリコン基板 2 ダイアフラムとなるダイヤモンド薄膜 3 金属薄膜ストレインゲージ 4 エッチングマスク用ダイヤモンド薄膜 5 フォトレジスト

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイアフラムと、該ダイアフラム上に形
    成したストレインゲージと、これらを支持する基板とか
    ら構成される圧力センサにおいて、ダイアフラムがダイ
    ヤモンド薄膜よりなることを特徴とする圧力センサ。
  2. 【請求項2】 ダイヤモンド薄膜の内部応力が10〜5
    0MPaの範囲の引っ張り応力である請求項1記載の圧
    力センサ。
  3. 【請求項3】 シリコン基板上にダイヤモンド薄膜およ
    びストレインゲージを順次形成した後、前記シリコン基
    板の一部を裏面より除去してダイアフラムを形成するこ
    とよりなる圧力センサの製造方法において、ダイアフラ
    ムを形成する際のマスクとしてダイヤモンド膜を用いる
    ことを特徴とする圧力センサの製造方法。
JP12103892A 1992-04-16 1992-04-16 圧力センサおよびその製造方法 Pending JPH05296864A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5453628A (en) * 1994-10-12 1995-09-26 Kobe Steel Usa, Inc. Microelectronic diamond capacitive transducer
WO1998043057A1 (en) * 1997-03-24 1998-10-01 Integrated Micromachines, Inc. Batch fabricated semiconductor thin-film pressure sensor and method of making same
JP2001194201A (ja) * 2000-01-12 2001-07-19 Denso Corp センサ及びその製造方法
JP2003142743A (ja) * 2002-08-06 2003-05-16 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 素 子
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