JP3084304B2 - 圧力センサの金属製ダイヤフラム - Google Patents

圧力センサの金属製ダイヤフラム

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JP3084304B2
JP3084304B2 JP03164405A JP16440591A JP3084304B2 JP 3084304 B2 JP3084304 B2 JP 3084304B2 JP 03164405 A JP03164405 A JP 03164405A JP 16440591 A JP16440591 A JP 16440591A JP 3084304 B2 JP3084304 B2 JP 3084304B2
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敏男 本間
嘉一 金子
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Nagano Keiki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業機器、化学機器、
半導体製造機器等における、特に空気に比べて腐食性の
高い気体や液体等の流体のライン圧力を測定するための
圧力センサの金属製ダイヤフラムに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の圧力センサの受圧部は、一般に
金属製ダイヤフラムで構成されるが、この金属としては
弾性特性に優れ、かつ耐蝕性に優れるものを使用する必
要がある。
【0003】従来、そのような金属としてステンレス鋼
の一種であるSUS630を用いている。しかし、この
ステンレス鋼は、弾性特性に優れるが、圧力配管材とし
て用いられるSUS 316と比べ耐蝕性に劣るという
欠点がある。
【0004】一方、耐蝕性に優れる金属材料としてはハ
ステロイ、チタン等があるが、これらは複雑な機械加工
を施すのが困難である。また、弾性特性が劣り、歪ゲー
ジを配するダイヤフラム受圧部の材質としてはあまり適
さない。
【0005】そのため、従来、耐蝕性の要求される圧力
センサとしては、図3に示されるような構造のものが使
用されている。すなわち、上記SUS630のような弾
性に富む金属製ダイヤフラム1の下部に、耐蝕性に優れ
る材料からなる隔膜2を接着固定し、ダイヤフラム1と
隔膜2との間に液体3を封入しておくのである。そし
て、隔膜2の外面を1次受圧面として被測定体である流
体と接触せしめ、そこに加わる流体圧を封入液3を介し
てダイヤフラム受圧面4に伝達し、これを歪ゲージ5よ
り抵抗値の変化として検出するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の金属製ダイヤフラムは、隔膜や封入液を設ける必要
があるので、構造が大型化、複雑化し、かつその組立や
組み付けが面倒になるという欠点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本第1の発明は、受圧面と反対面上に絶縁膜を介し
て歪ゲージが形成された圧力センサの金属製ダイヤフラ
ムにおいて、該金属製ダイヤフラムの本体が、Cr+M
o20〜40%,Ni20〜50%,Co25〜45%
を主成分とし、20%以上の冷間加工が施された後に4
00〜600°Cで熱処理された合金で形成された構成
を採用し、本第2の発明は、本第1の発明における前記
歪ゲージが結晶性シリコン薄膜で出来た構成を採用し、
本第3の発明は、本第2の発明における前記熱処理が前
記結晶性シリコン薄膜の形成過程においてなされた構成
を採用している。
【0008】
【作用】腐食性の流体は、金属製ダイヤフラムの受圧面
に直に接触する。金属製ダイヤフラムの本体は、Cr+
Mo20〜40%,Ni20〜50%,Co25〜45
%を主成分とし、20%以上の冷間加工が施された後に
400〜600°Cで熱処理された合金で形成されてい
ることから、上記流体に対し耐腐食性を有する。
【0009】また、この合金は高弾性を有し、受圧面に
加わる圧力の変化に対して的確に応答する。歪ゲージ
は、受圧面に加わる圧力の変化に応じその抵抗値を変え
る。
【0010】圧力センサは、この抵抗値の変化を圧力の
変化として出力する。なお、歪ゲージとなる結晶性シリ
コン薄膜の形成を合金の熱処理時に行うようにすれば、
ダイヤフラムの製造工程が簡略化される。
【0011】
【実施例】以下、図1及び図2に基づき本発明に係る金
属製ダイヤフラムの実施例について説明する。
【0012】図1に示されるように、金属製ダイヤフラ
ムの本体6は、円筒部7と、この円筒部7の上端を閉じ
る薄膜部8と、円筒部7の外周のフランジ9とを含んで
いる。
【0013】前記薄膜部8の内面は圧力を測定するべき
流体と接する受圧面8aとなっている。この流体は、例
えば半導体製造装置等で使用される腐食性の高いガス等
の流体である。
【0014】また、前記薄膜部8の受圧面8aと反対側
の外面には、絶縁膜10を介して歪ゲージ11が形成さ
れている。この場合、絶縁膜10はSiO2により形成
されており、歪ゲージ11は結晶性シリコン薄膜により
形成されている。
【0015】因みに、歪ゲージ11として結晶性シリコ
ン薄膜を使用すると、貼り付け式金属ゲージの場合(G
F=2)に比し、ゲージファクタ(GF)が6〜7倍に
なり、高出力が得られる。
【0016】前記金属製ダイヤフラムの本体6は、その
円筒部7の下端にて流体の導管、容器等(図示せず)に
気密的に固着され、円筒部7の空洞7a内に流体を導入
することとなる。そして、薄膜部8が流体の圧力の変動
に応じて変形し、さらに歪ゲージ11がその抵抗値を変
えることとなる。
【0017】前記金属製ダイヤフラムの本体6は、Cr
+Mo20〜40%,Ni20〜50%,Co25〜4
5%を主成分とし、20%以上の冷間加工が施された後
に400〜600°Cで熱処理された合金で形成されて
いる。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】 この実施例では、合金の主要成分は表1のようになって
いる。また、この合金には、望ましくは、他の成分とし
て、Mn,Ti,Al,Feが各0.1〜5%、Nbが
0.1〜3%、希土類元素1種又は2種以上が0.01
〜1%添加されている。
【0020】上記のような主要成分の組成を有すること
から、この合金は表2で示されるように、高度な耐蝕性
を備えることとなっている。なお、表2において示され
る数値は、各種薬液に対する合金の表面腐食減量(mg
/cm2 /時)である。また、この試験を行った温度は
60°Cである。
【0021】前記合金の加工度は20%以上である。前
記合金の熱処理は、前記歪ゲージとなる結晶性シリコン
薄膜の形成時になされる。
【0022】この熱処理により、上記組成であれば、2
0%の加工度であっても前記薄膜部8にダイヤフラムと
しての必要な弾性特性が得られる。ここで、上記金属製
ダイヤフラムの製造工程について、図2に基づいて説明
する。
【0023】まず、前記組成の合金を用いて冷間加工に
より金属製ダイヤフラムの本体6を成形する(図2
(A))。次いで、この本体6を400°C以上に加熱
しつつ、化学蒸着法(PCVD法)によりSiO2 から
なる絶縁膜10を薄膜部8に付着形成する(図2
(B))。
【0024】そして、該本体6をさらに500〜600
°Cに加熱しつつ、絶縁膜10上にPCVD法により結
晶性シリコン薄膜12を付着形成する(図2(C))。
なお、このように絶縁膜10及び結晶性シリコン薄膜1
2の形成に際し400〜600°Cで加熱されることと
なるので、ダイヤフラムとして必要な前記合金の弾性特
性を得るための熱処理を省くことができる。
【0025】この後、室温にて前記結晶性シリコン薄膜
12を部分エッチングし、歪ゲージ11を形成する(図
2(D))。これにより、図1に示されると同様な金属
製ダイヤフラムが得られる。
【0026】次に、上記金属製ダイヤフラムの作用につ
いて説明する。金属製ダイヤフラムの円筒部7の下端を
腐食性流体の流れるパイプ或いはタンク等に気密的に連
結する。
【0027】これにより、流体圧が受圧面8aに作用
し、流体圧の変動に応じて薄膜部8が変形する。これは
歪ゲージ11の抵抗値の変化として検出される。
【0028】しかして、該金属製ダイヤフラムを受圧部
として含む圧力センサは、流体圧の信号を出力すること
となる。
【0029】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されるの
で、受圧面を腐食性の流体に直に接触させることがで
き、かつダイヤフラム本体の受圧面の箇所の厚さ等を適
正に設定することができる。従って、圧力変化に対する
応答性を良くすることができ、圧力センサの性能を高め
ることができる。
【0030】また、歪ゲージは合金の熱処理時の熱を利
用して熱処理と同時に形成することが可能となるので、
製造工程の簡略化にも寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る金属製ダイヤフラムの垂直断面図
である。
【図2】上記金属製ダイヤフラムの製造工程の説明図で
ある。
【図3】従来の金属製ダイヤフラムの垂直断面図であ
る。
【符号の説明】
6…金属製ダイヤフラムの本体 8…薄膜部 8a…受圧面 10…絶縁膜 11…歪ゲージ 12…結晶性シリコン薄膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/84 G01L 9/04 101

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受圧面と反対面上に絶縁膜を介して歪ゲ
    ージが形成された圧力センサの金属製ダイヤフラムにお
    いて、該金属製ダイヤフラムの本体が、Cr+Mo20
    〜40%,Ni20〜50%,Co25〜45%を主成
    分とし、20%以上の冷間加工が施された後に400〜
    600°Cで熱処理された合金で形成されていることを
    特徴とする圧力センサの金属製ダイヤフラム。
  2. 【請求項2】 前記歪ゲージが結晶性シリコン薄膜で出
    来ていることを特徴とする請求項1の圧力センサの金属
    製ダイヤフラム。
  3. 【請求項3】 前記熱処理が前記結晶性シリコン薄膜の
    形成過程においてなされたことを特徴とする請求項2の
    圧力センサの金属製ダイヤフラム。
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